「黒い石印」の版間の差分
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===グレッグ教授の書置===
グレッグは、[[ケルト]]の[[妖精]]・矮人について調べる。古代の伝説には、もとになったものたちがいるはずだ。妖精は、幻想として美化されているが、実像はまるで逆の、おぞましいものなのだ。[[サバト]]の[[悪魔]]も、妖精と同じものだろう。人間とは別種の、知られざる未開人である。グレッグは、現代の、奇怪な被害に遭った事件の話を収集するうちに、そいつらが今もまだ生き残って隠れ棲んでいるのだと思うようになる。
*ある老人が殺された事件では、凶器の斧は、人間にはとても扱い辛い、奇妙な代物であった。
*ある石印を入手した。グレッグは懸命に研究するも、文字が解読できない。ある日、友人が「グレー・ヒルの石灰岩で発見した文字の写し」を記したノートを見せてきて、グレッグは石印の文字と同じと確信する。グレー・ヒルの文字はごく最近に刻まれたものである。
*ジャーヴェイズ・クラドックの出生について。夫を亡くし、呆然自失となっていた母親が、何者かの子供を出産した。グレッグは凶事を察し、友人に考えを説明したところ、気味の悪いものを見るような視線を返される。
石印の研究は行き詰まっていたが、あるとき北イギリスの博物館で似たような黒い石印を見つける。書き写して、自分の持っている石印の文字と比較し、ついに解読に成功する。グレッグは真実を知ってしまったが、あまりに忌まわしく、とても書き記すことができない。世間に発表などできないが、だが、自分の目で見たいと思う。
グレッグはグレー・ヒルに家を借りて、ジャーヴェイズと接触する。彼の血の中には、必ず矮人の血があるはずだ。ジャーヴェイズが持病の発作を起こして、黒い石印に刻された異様な言語を発して苦しんでいるとき、グレッグは喜びを感じていた。イシャクシャの意味もわかったが、書き記すことはできない。
ある夜、ジャーヴェイズの部屋から奇怪な声が聞こえ、行ってみると彼が痙攣してもがき苦しんでいた。眺めるグレッグのそばで、ジャーヴェイズの体から何物かが衝き出て伸び、うねる触角様の物に変じると、戸棚の上に置いてあった胸像を掴んで床に下ろした。
夜が明け、グレッグは矮人と対決する決意を固めたと書き記す。
==主な登場人物==
*ラリー - 語り手。家は裕福ではなかったが、本で独学した。肉親は兄のみ。グレッグ家に住み込みで働くことになる。
*ウィリアム・グレッグ教授 - 高名な学者。新発見を果たして[[クリストファー・コロンブス|コロンブス]]の名声が欲しいと夢を語る。ラリーの恩人であり、雇い主。子供が2人いる。
*ジャーヴェイズ・クラドック - ウェールズの少年。グレッグ教授が手伝いに雇った。病気持ちで障害を抱えている模様。「'''Ishakshar'''」と聞こえる独り言を言う癖があった。
*アン - グレッグ家の女中。
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