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『'''STAR DRIVER 輝きのタクト'''』(スター ドライバー かがやきのタクト)は、[[2010年]][[10月3日]]から[[2011年]][[4月3日]]まで[[毎日放送|MBS]]・[[ジャパン・ニュース・ネットワーク|TBS系列]]にて放送された[[ボンズ (アニメ制作会社)|ボンズ]]制作の[[日本]]の[[テレビアニメ]]。略称は『'''スタドラ'''』<ref name="sutadora">{{Cite web|和書|date=2010-10-05|url=http://www.star-driver.net/news/#n041|title=「スタドラ」の最新話を1週間期間限定にて無料本編配信決定!|work=「STAR DRIVER 輝きのタクト」公式サイト NEWS|publisher=[[アニプレックス]]|accessdate=2010-10-09}}</ref>。
 
== 概要 ==
本作は[[毎日放送制作日曜夕方5時枠のアニメ]]、通称「日5」枠初となる完全オリジナル作品である。
 
監督の五十嵐とシリーズ構成の榎戸、そしてアニメーション制作のボンズのチームは『[[桜蘭高校ホスト部]]』で高い評価を得たが、今回は学園ものにロボットの要素も取り入れられた「学園ロボットもの」を手がける<ref name="voice1">『VOICE★美少年 STAR DRIVER 輝きのタクト』(五十嵐卓哉×榎戸洋司、2010年9月), "学生の恋愛は本分だ!", p.25-29。</ref>。企画の初期段階から「学園ロボットもの」というアイデアは決まっていたが、これは若者のドラマを描くのに学園ものが一番適していることに加え、シリーズ構成の榎戸が手掛けた『[[少女革命ウテナ]]』に監督の五十嵐が携わっていたことや、『桜蘭高校ホスト部』で五十嵐と榎戸が監督とシリーズ構成として組んだことから、学園ものは得意技でもあるという自負によるものである<ref name="{{R|voice1"/>}}。また、単なる日常学園ものでは新鮮味がないが、完全なファンタジーのロボットものもしっくりこないので、2つを融合させた「学園ロボットもの」にすることで今までにないバランスの作品をやれるかもしれないという榎戸の考えもあった<ref name="{{R|voice1"/>}}。学園ものには恋愛模様も必須という考えから、作品全編に渡って「[[接吻|キス]]」がフィーチャーされている<ref name="{{R|voice1"/>}}。企画当初は放送枠が決まっておらず、日5枠での放送が決まった際に榎戸は「第5話の内容がそのまま放送されるか心配だった」と振り返っている<ref>STAR DRIVR 輝きのタクト OFFIIAL COMPLTE GUIDE P.45 スクウェア・エニックス刊。</ref>。
 
「学園もの」と「ロボットもの」を分離させないことが当初の課題であったが、そのために本作では多くのキャラクターが「表の顔」と「裏の顔」という多重性を持っている<ref name="{{R|voice1"/>}}。この多重性は学園生活とロボットバトルを同じキャラクターで繰り広げた方が軸がぶれず物語の一体感が生まれるだろうという考えによるもので、「学園ロボットもの」というジャンルに挑む際の考え方の根幹にもなっている。主人公のタクトは、唯一ひとつの人格を貫き通す存在である。
 
企画初期の時点では「銀河美少年」という仮タイトルであったが、この言葉は榎戸が考案したもので、これから連想されるさまざまなモチーフが作品世界の中に散りばめられて作品世界を構築している<ref name="voice2">『VOICE★美少年 STAR DRIVER 輝きのタクト』(五十嵐卓哉×榎戸洋司、2010年9月), "銀河と美少年!?", p.52-53。</ref>。「キラキラしたロボットアニメ」をイメージして生まれたこの言葉には『[[鉄腕アトム]]』など黎明期の「古き良きアニメのキラキラ感」を今の作品として提示したいという思いが込められており、この言葉を考えた時に[[アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ]]の『[[星の王子さま]]』が思い浮かんだことから、「アプリボワゼ<ref group="注">{{Efn2|フランス語のapprivoiserのことなので発音は「アプリ'''ボ'''ワゼ」が正しいが、公式サイトを含め「アプリ'''ポ'''ワゼ」という誤表記が多い。</ref>}}」を筆頭に作中のさまざまなネーミングのモチーフとなっている。銀河美少年とは何かという問いは物語のスタートであり、物語の根幹をなすものである<ref name="{{R|voice2"/>}}
 
放送中に過去の日5作品同様に[[データ放送|データ連動放送]]が行われているが、あらすじやキャラクター紹介を閲覧することが可能になっているほか、本作独自に[[スタンプラリー]]が行われており、3話見ることで階級が1つ上がり、[[QRコード]]から[[携帯電話]]用のオリジナル待ち受け画像がもらえる仕組みになっていた。ただし、視聴ポイントのシーンが存在するため、そこまで見ていないと1話分を見たことにならない。なお、第1話のみ1回で階級が上がり、携帯電話用の待ち受け画像がもらえた。
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テレビアニメ放送開始に先駆け、『[[ヤングガンガン]]』で2010年18号よりコミカライズ版も連載された。作画は[[KEY (漫画家)|KEY]] by Youn Story labが担当する。ストーリーはアニメに沿ったものとなっている。
 
テレビ放送終了後の2012年1月30日には、MBSの[[竹田青滋]][[プロデューサー]]が[[デジタルハリウッド大学]]で開かれた講演にて、「[[劇場版アニメ|映画化]]の作業が進行中」と発言した<ref>{{Cite news |url=httphttps://gigazine.net/news/20120131-seiji-takeda-anime-business-forum-2012/ |title=厳しい環境でこそ作品作りが面白い、竹田靑滋プロデューサーのアニメ戦略 |newspaper=GIGAZINE |publisher=OSA |date=2012-01-31 |accessdate=2012-02-05}}</ref>。その後、2012年9月に劇場版『'''スタードライバー THE MOVIE'''』(スタードライバー ザ・ムービー)の製作が正式に発表され、2013年2月9日に全国主要都市にて公開された<ref>{{Cite web |url=http://www.stardriver-movie.net/theater/index.html |title=THEATER |work=スタードライバー THE MOVIE |publisher=アニプレックス |accessdate=2015-10-11}}</ref>。詳細は[[#劇場版]]を参照。
 
== あらすじ ==
{{不十分なあらすじ|date=2014年12月}}
日本列島の南に位置する'''南十字島'''。この島に活発な少年'''ツナシ・タクト'''が「青春を謳歌する」ため、本土からやって来た。
 
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; ツナシ・タクト
: 声 - [[宮野真守]]<ref name="別冊オトナアニメ2010/10">『別冊オトナアニメ 乙女アニメ』洋泉社、2010年10月30日発行、4頁、{{ISBN2|978-4-86248-628-8}}</ref>
: 声 - [[宮野真守]]
: 本作の主人公。15歳(6話より16歳)。南十字学園高等部1年生。赤色をした髪の毛が特徴。
: 島の浜辺に打ち上げられていたところをスガタとワコに救助されたが、本人曰く、本土から南十字島へ単身泳いで渡ってきたという<ref>アニメ1話</ref>。端整な容姿と明るく前向きで裏表のない性格から、転校直後に学園の人気者になる。学園生活が続いていくうちに、女子からの人気が高まる。競争率はかなりあるとの事。誕生日は、スガタと同じ日。
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: アプリボワゼする際の台詞は「颯爽登場! 銀河美少年、タウバーン!!」。
; アゲマキ・ワコ
: 声 - [[早見沙織]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
: 本作のヒロイン。15歳(20話以降は16歳)。タクトのクラスメイト。サイバディの封印を担う'''四方の巫女'''(よものみこ)の1人・'''皆水の巫女'''(みなみのみこ)であり、巫女のサイバディ「'''ワウナ'''」とアプリボワゼできる。「'''ウァウ'''」(「かぎ」の意味を持つ)のシルシを持っていたが、封印が破られたことで消滅した。不当に上げられたフェーズを強制的に解除することが出来る(カナコは「好きな男が他の女といちゃいちゃしているのが許せなくなっただけ」と推測している)。
: 明るく快活な性格で、外見によらず大食漢。若干妄想癖(殆どタクトとスガタの絡み、いわゆる[[腐女子]])があり、何故か周囲にそれを見破られることが多い。スガタとは幼馴染であり、島のしきたりのために彼とは[[許婚]]の関係にもある。
: 四方の巫女という務めを果たすため、自身のサイバディの封印を解かない限り、一生島の外へ出ることはできない<ref group="注">{{Efn2|出ようとするとそれまでのことが夢オチ(あるいは時間が逆行したかのよう)となり、起床した時間の島内にある自分の寝床に強制的にエンドレスで戻されてしまう(劇中でミズノがこれを経験している)。</ref>}}。歌が上手く、東京へ出て歌手になるのが夢だが、小学生の頃にサイバディとアプリボワゼしてサイバディが持つ記憶を共有することで巫女の運命を知り、歌手の夢は諦めざるを得なくなった。
: スガタの許婚で彼を大切に思っているがタクトのことも気になっており、好意を抱いている様子。二人が自分に恋愛感情を抱いていることには冗談のように受け取っている場面もあり、気付いているのかは不明だが、マドカが第3.5フェーズの状態となり、タウバーンと絡まっているのを見て、嫉妬のような感情を表した事がある。
: 第19話で誕生日を迎えた際に、タクトからは懐中時計を、スガタからナイフを貰った。
: 最終話ではスガタを助けるためにタクトによって封印を解かれ、「自分の許婚と同じ位、タクトの事が好き」と語った。
; シンドウ・スガタ / キング
: 声 - [[福山潤]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
: タクトのクラスメイトで、南十字島の名家・シンドウ家の後継者。15歳(6話より16歳)。青髪が特徴。「'''ザメク'''」(「柱」または「魚」の意味を持つ)のシルシがあり、王のサイバディ「'''キング・ザメク'''」へ搭乗する資格を持つ。第1フェーズに覚醒後はゼロ時間へ招集されるようになり、球体桟敷の中でタウバーンの戦いに立ち会い、王の柱での援護も行っている。
: クールで穏やかな性格と、どこか愁いを帯びた端麗な容姿から男女問わず人気が高く、島に伝わるシンドウ流古武術の使い手でもある文武両道の人物。ワコとは幼馴染かつ[[婚約|許婚]]。普段からナイフを持ち歩いているが、これはワコを守るための物であり、ワコの誕生日に渡した。
: キング・ザメクとアプリボワゼして第1フェーズの能力で、強力なエネルギーを降り注がせ辺り一帯を攻撃する「'''王の柱'''<ref group="注">{{Efn2|サイバディに直撃させることで、タウバーンに対してはスターソードを巨大化させるなどの効果を発揮しているが、綺羅星のサイバディには間接的にダメージを与えている。ただし、第三フェーズ以降のサイバディに対しては無効。</ref>}}」を使うと、永遠に眠ってしまう危険性があったため、長い間アプリボワゼすることはなかったが、襲われたワコを守るためにアプリボワゼしたことで昏睡状態に陥ってしまった。幸い、タクトとマミのサイバディ戦後に覚醒したものの、運命を変えられないと悟り、一時タクトとの関係が険悪になるが、タクトと本気の喧嘩を繰り広げ本音をぶつけ合って吹っ切れ、その後は元の性格に戻りタクトやワコとの関係を修復した。
: 学園祭の公演の後、タクトにワコを賭けて試合を持ちかけたり、タクトの目の前でワコをデートに誘うなど妙な素振りを見せ、その日に起こった綺羅星との戦闘の後、綺羅星十字団に第1隊 エンペラー代表・'''キング'''として参加した。これは自分ごとキング・ザメクを封印し、地球や大切な人(ワコ、タクトなど)を守るためであった。
: 最終話で、シンパシーを操るヘッドにキング・ザメクごと乗っ取られるが、タクトによって救われ、キング・ザメクを自分ごとゼロ時間に封印しようとする。しかし、タクトによって阻止され、キング・ザメクから助け出される。
: 脚本・榎戸は「本来ならばこの物語の主人公はスガタであるが、タクトが来たことによって変わってしまった」と語っている<ref name="{{R|voice2"/>}}
; エンドウ・サリナ
: 声 - [[坂本真綾]]
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==== 綺羅星十字団 ====
サイバディに施された封印を破り、南十字島の外へ持ち出そうと画策している秘密結社。そのアジトは南十字学園学園寮の裏山の廃坑跡にあり、メンバーは南十字学園の生徒と教職員で構成されている。1〜6の隊に分けられ(第1隊は欠番)、各部隊のエンブレムには[[トランプ]]のマークが意匠されている<ref group="注">{{Efn2|構成員の服装の襟は自らが所属している部隊のエンブレムに入っているトランプのマークを模している。</ref>}}。それぞれコードネームで呼びあっている。
 
右手で[[ピースサイン|Vサイン]]をした状態で更に親指を立て、左へ約90度傾け、Vサインが右目の部分に来るようにかざし、「'''綺羅星!'''」と宣言することが団員間での挨拶の作法(左手で行う場合は左右逆となる)となっている。
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この作法を行うと、団員は反射的にこの行為で反応するため、団員であるかの確認も出来る。
 
団員同士でもお互いの正体は知らない場合が多い。彼らが付けている仮面<ref group="注">{{Efn2|元となったのは、実際に存在する世界の3大カーニバルの一つ・ヴェネツィアのカーニバルである。</ref>}}は、お互いの正体を隠す以外にも、ゼロ時間内の活動を可能にしたり、サイバディとアプリボワゼする際に使われる。その目的は、ゼロ時間の封印を破ってサイバディを外に出し、「旅立ちの日(ヘッドはタイムトラベラーになる事と言っている)」を迎える事のようである。
 
===== 第1隊 エンペラー =====
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: 自分と同じく「大丈夫の呪文」を信じて使ったタクトに、好意を持ち始めることになるが、ミズノの気持ちを優先しその気持ちを打ち明けるには至らなかった。
: 再生させたアインゴットによって巫女の探索を行うが、その際ミズノの姿が見えたときにミズノとの思い出に自分の姿が映らなかったのが見え、困惑する。その後アインゴットに取り込まれ自らの意思に反して暴走させてしまうが、タクトによって救出される。
: その正体は幼い頃のミズノが第1フェーズの力で作り出したミズノの分身であるが、日死の封印が破られた後も存在し続け<ref group="注">{{Efn2|あくまで「作り出すこと」までが第1フェーズであるためだとされている。</ref>}}、ミズノと共に島を出ていった。
; ボウ・ツキヒコ / スティックスター
: 声 - [[鈴村健一]]
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; ヤノ・マミ / オンディーヌ
: 声 - [[斎藤千和]]
: 南十字学園高等部1年。15歳。[[海人|海女]]でもある。常に不機嫌な表情と[[雀卵斑|そばかす]]が特徴。ブーゲンビリアに所属し、サイバディ「'''カフラット'''」のスタードライバー。第1フェーズの能力でタイガーやジャガーをも軽くあしらう程の身体能力を持った少女型の戦闘人形「'''マーメイドール'''」を生み出せるが、アプリボワゼ前は能力をコントロール出来ていない。
: 島の外から来たよそ者を毛嫌いしているため、タクトにも強い敵意を抱いており、彼と仲の良いワコのことも「尻軽な女」と罵っている。しかし、島内出身者のミズノに対してはミズノがタクトを好いているのを知ってか知らずか別人のように親しく接している。
: 独断でタクトとワコの二人を着けまわし、「マーメイドール」を使ってタクトとワコを襲撃するも、自身の能力を制御できずに暴走させてしまう。その後、ケイトの指示によってアプリボワゼしてタクトに再戦を挑むが、スガタを攻撃したことで彼の怒りに触れてしまい、返り討ちとなった。
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: 最終話にて、家系から失われていた「'''ペー'''」(「口」の意味を持つ)のシルシが蘇り、再生したページェントとアプリボワゼし、ヘッドとキング・ザメクを食い止めるべくタクトと共に戦うも、キング・ザメクの前に敗北している。
; ホンダ・ジョージ / レイジングブル
: 声 - [[髙木俊]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
: 南十字学園高等部2年。ボクシング部部長。フィラメントに所属し、サイバディ「'''アレフィスト'''」のスタードライバー。第1フェーズの能力で瞬間移動が可能。ボクシングの腕も合わさって高速の近接戦闘を得意としており、生身での白兵戦ではタクトを圧倒したが、サイバディでの戦いでタクトに敗れ、スタードライバーの資格を剥奪された。
: 資格剥奪後はスタードライバー復帰のために自室にこもってトレーニングをしていたが、カナコに頼まれ彼女のスパーリングパートナーを務めた際には、2発でKOされてしまった。この事はかなりのショックだった模様で、その後も同じく自室にこもって以前以上のトレーニングをしている。
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: 最終話にて、家系から失われていた「'''アレフ'''」(「雄牛」の意味を持つ)のシルシが蘇り、再生したアレフィストとアプリボワゼし、ヘッドとキング・ザメクを食い止めるべくタクトと共に戦うも、キング・ザメクの前に敗北している。
; ゴウダ・テツヤ / スピードキッド
: 声 - [[杉山大]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
: 南十字学園高等部2年。趣味はバイクいじりで、学園にもバイクで通学する。フィラメントに所属し、サイバディ「'''テトリオート'''」のスタードライバー。
: ベニオのキスによって操られ、戦意高揚の状態でタクトと戦うが、「タウ・銀河ビーム」に敗北。スタードライバーの資格を剥奪される。
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: サイバディの封印を担う'''四方の巫女'''の1人で、巫女のサイバディ「'''ヌンナ'''」とアプリボワゼできる15歳の少女。「'''ヌン'''」(「魚」の意味を持つ)のシルシを持っていたが、封印が破られたことで消滅した。ヘッドからは「サカナちゃん」と呼ばれていた。本放送時に本名は不詳だったが、劇場版にて明らかとなった。
: サイバディの記憶の共有率が高い四方の巫女の中でも、特に高い記憶を共有している。
: 守っていた封印が解かれたため、第2フェーズに移行して電気柩によるサイバディの遠隔操作が可能になった。巫女としての能力を失った後は理事長室の鳥かご内に幽閉され、ヘッドの話し相手になって、歌を歌ったりおとぎ話<ref group="注">{{Efn2|物語は、過去や未来の出来事だったり特定の人物についての話だったりと、見方によって色々な解釈ができるように作られていた。</ref>}}を聞かせていた。しかし、ヘッドに聞かせていたイカ刺しサムの物語の結末が、彼の意にそぐわず解放され、島から出ていく事になった。ヘッドのことが好きだった為、解放された際には涙を流していた。
; マキナ・ルリ
: 声 - [[加藤英美里]]
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== サイバディとスタードライバー ==
南十字島の地下に安置されている、古代銀河文明が残した工学有機結晶体の[[オリハルコン]]で構成された謎の人型ロボットを'''サイバディ'''と呼び、それを操る者を'''スタードライバー'''と呼ぶ。そして、サイバディとスタードライバーが一体になった状態を「'''銀河美少年'''」{{refnest|group="注"Efn2|形容詞ではなく固有名詞。古代銀河文明にもこの状態を指す別の言葉があったようだが、それを表す日本語が存在しないため、一番近い言葉として「銀河美少年」が使われているらしい<ref>『ニュータイプ2010年11月号』</ref>。}}と呼ぶ(広義では女性も[[少年]]に含まれるため女性も銀河美少年と称される)。
 
サイバディは通常、マネキンのような素体の状態だが、スタードライバーが'''アプリボワゼ(関係を形成)'''<ref group="注">{{Efn2|apprivoiser([[フランス語]])。「関係を形成する」「絆を結ぶ」「飼い慣らす」などの意味があるが、日本語には完全に一致する単語が存在しない。</ref>}}することによって固有の姿と能力を取得し、自動的にサイバディの持つ古代文明の記憶を共有する。また、スタードライバーになると「'''第1フェーズ'''」という特殊な能力を得ることができる。ただし、サイバディが破壊された場合、本物の「シルシ」を持つ者以外は第1フェーズの能力は失われる。なお、アプリボワゼするには胸に輝く「'''シルシ'''」が必要<ref group="注">{{Efn2|戦士タイプのドライバーやスガタは青、巫女はピンク色に輝く。また、タクトは16話以降、ヘッドは24話以降シルシが赤く輝くようにもなった。</ref>}}で、戦士の「シルシ」は持ち主の意思で他人に受け渡すことが出来る。綺羅星十字団ではタウバーンを含めて22体のサイバディの存在が確認されている。科学ギルドによるとサイバディは[[核兵器|核攻撃]]にも充分耐えられる強度を持つと計算されている。板状のパーツ「パイル」をもつものは上位機種とされ、特殊性が強い。
 
壊されたサイバディは黒く染まった状態になる。破壊されたサイバディを直すためにはスタードライバーがアプリボワゼする必要があるが、それにはスタードライバーの[[リビドー]]が必要である。必要な量のリビドーが無ければ、生命力を吸い取られるだけの結果に終わる(綺羅星十字団では、「歴代のキング・ザメクのスタードライバーが死の眠りに就いたこともそれが原因なのでは」と考えている)。
 
サイバディが起動すると、悪用させないために古代文明人が作った仕掛け「'''ゼロ時間'''<ref group="注">{{Efn2|とてつもなく巨大な異空間であり、空には巫女のサイバディが安置されている巨大な魔法陣がある。また、封印が破られるごとにゼロ時間も変わり、第3フェーズに移行すると、上空の魔法陣の形も変わり「'''表巫女の神殿'''」になるが、第4フェーズ移行後はワウナの魔法陣を残して消える。</ref>}}」が発動し、それに伴う異空間が広がり、通常の時間は止まる。その際、「シルシ」のある者や仮面を付けている綺羅星十字団員は強制転送され、その中で戦闘に直接関係の無い者は「球体桟敷」と呼ばれる特殊空間で観戦することになる。この球体桟敷は「シルシ」がある者や、仮面を付けている綺羅星十字団員であればその中で自由に動け、時間が止まることはない<ref>『VOICE★美少年 STAR DRIVER 輝きのタクト』(2010年9月), p.64。</ref>。球体桟敷自体は脆く、戦闘の衝撃で簡単に破壊されてしまう。
 
サイバディには戦士タイプと巫女タイプが存在する。通常は悪用されないよう4人の巫女「四方の巫女(よものみこ)」と巫女タイプのサイバディが戦士タイプのサイバディを封印している。戦士タイプは素体が男性的な体型でコクピットが胸部にあり、巫女タイプは素体が女性的な体型でコクピットが腹部にある。封印には5つの段階(フェーズ)があり、完全に封印された「第1フェーズ」ではサイバディとアプリボワゼしても動かすことさえできないが、スタードライバー自身は特殊能力を得る。「第2フェーズ」では巫女とタクト以外はたとえ「シルシ」を持つ者でもサイバディを直接操縦できない。このため、綺羅星十字団のスタードライバー達は後述する'''電気柩'''を利用してサイバディを遠隔操縦する。「第3フェーズ」に進むと体に「シルシ」を持つ者のみ直接サイバディに乗り込んで操縦できるようになる。「第4フェーズ」ではより強くサイバディと一体化できるが、ゼロ時間内に閉じ込められる危険性を伴う(オーバーフェーズシステムを使用した場合は第3.5フェーズの状態となり、サイバディとスタードライバーが一体化する)。そして、最終段階の「第5フェーズ」でサイバディをゼロ時間外でも動かせるようになると言われているため、綺羅星十字団はこれを最終目標としている。
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綺羅星十字団はサイバディに直接乗り込めない「第2フェーズ」の段階でも操縦を可能にする遠隔操縦装置「'''電気柩(でんきひつぎ)'''」を使って操縦しており、自らの仮面をセットすることによって、仮面に刻まれた「シルシ」に対応するサイバディとアプリボワゼする。それと同時に「シルシ」は機械で自動的に付けられるが、その際には痛みが伴う。遠隔操縦のため、サイバディが爆発しても操縦者の生死に影響は無いが、直接乗り込んで操縦する方法に比べると劣る面があった。第3フェーズ移行後、「本物の『シルシ』を持つ者以外はサイバディを動かすことが出来ないため、必要ない」との理由で電気柩は破壊されてしまった。
 
スタードライバーにはドライバー自身のリビドーをエネルギーにした「'''スターソード'''」と呼ばれる光の剣を武器に持つ者が存在し、綺羅星十字団では12本のスターソードの存在が確認されている。また、12本のスターソードの名前は[[誕生石]]を[[フランス語]]読みしたものになっている<ref group="注">{{Efn2|11月の誕生石に相当するスターソードは確認されていない。</ref>}}
 
=== サイバディの種類 ===
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: スタードライバーはタクト。綺羅星十字団もその存在を把握していなかった、22体目のサイバディ。貴公子のような細身の外見を持つ。第2フェーズの段階までしかアプリボワゼを成功していないサイバディの中では、唯一「第3フェーズに成功しているサイバディ」、もしくは「直接乗り込むサイバディ」であり、電気柩無しで起動可能。
: 胸部の球体から引き出す2本のスターソード・緑の'''[[エメラルド|エムロード]]'''と青の'''[[サファイア|サフィール]]'''を主武器として振い、2本を合体させて白い双刃の形態にすることもできる。また、[[ガンダムシリーズ]]に登場する[[オールレンジ攻撃#ファンネル|ファンネル]]のような遠隔操作兵器・'''パイル'''が腰に4基装備されている。これを背部に装備し、ブースターのようにして飛行する'''パイル・ジェット'''も使用可能。
: 必殺技は全部で5種<ref group="注">{{Efn2|前者2つには「銀河を満たせ、タウの輝き!」、タウ・ミサイルには「銀河の光よ、この身に集え!」などの前口上がある。パイル・クラッシャーにはない模様。</ref>}}。胸部に集めたエネルギーを一気に解放する「'''炸裂・タウ・銀河ビーム'''」、2本のスターソードを使用して敵をX字に切り裂く「'''豪快・銀河十文字斬り'''」、腕の周囲で高速回転させたパイルを敵へ射出する「'''パイル・クラッシャー'''」、タウバーンの胸部に光を集め、その光と共にタクトの姿となって飛び出し、相手サイバディのコクピット部分を抜き出し破壊する「'''輝く流星・タウ・ミサイル'''」。また、スガタと協力した強化版の「'''エキセントリック・タウ・ミサイル'''」も使用している。
: 第16話でレシュバルに追い詰められた際、タクトの「シルシ」の輝きが紅く変わり、各部の形状が変化した「'''タウバーン・オーディナリー'''(本編未呼称)」へと強化された。
: 第22話で「地球人のために作られたサイバディ」と明かされたが、詳しい事は不明。
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== スタッフ ==
* 原作 - [[ボンズ (アニメ制作会社)|BONES]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 監督 - [[五十嵐卓哉]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 監督補佐 - [[浅井義之]]
* シリーズ構成・脚本 - [[榎戸洋司]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* キャラクター原案 - 水屋美沙×水屋洋花{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* キャラクターデザイン・総作画監督 - [[伊藤嘉之]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* サイバディデザイン - [[コヤマシゲト]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* コンセプトデザイン - [[荒牧伸志]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 美術デザイン - 永井一男{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 地下世界デザイン - [[岡田有章]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* インダストリアルデザイン - [[柳瀬敬之]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 特技監督 - [[村木靖]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 美術監督 - 脇威志{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 色彩設計 - 中山しほ子{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 撮影監督 - 神林剛{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 編集 - [[西山茂 (編集技師)|西山茂]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 音楽 - [[神前暁]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}、[[MONACA]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 音響監督 - [[若林和弘]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* プロデューサー - [[丸山博雄]]、大薮芳広、大山良、稲垣浩文、倉重宣之、古川慎
* アニメーション制作 - [[ボンズ (アニメ制作会社)|ボンズ]]{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}
* 製作 - STAR DRIVER製作委員会{{R|別冊オトナアニメ2010/10}}([[アニプレックス]]、[[バンダイナムコゲームス]]、ボンズ、[[スクウェア・エニックス]]、[[電通]])、[[毎日放送]]
 
== 主題歌 ==
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:: 使用話数:第1話 - 第3話、第5話、第7話、第8話、最終話
:; 「木漏れ日のコンタクト」
:: 作詞 - こだまさおり / 作曲 - 神前暁 / 編曲 - 神前暁、[[MONACA|帆足圭吾]]<ref group="注">{{Efn2|第19話は編曲 神前暁、Strings Arrengement 高田龍一。</ref>}} / 歌 - アゲマキ・ワコ([[早見沙織]])
:: 使用話数:第4話、第6話、第11話、第19話、第22話、最終話
:; 「イノセント・ブルー」
629 ⟶ 628行目:
:: 使用話数:第10話 - 第12話、第15話
:; 「秋色のアリア」
:: 作詞 - こだまさおり / 作曲 - 神前暁 / 編曲 - [[石濱翔]]、帆足圭吾<ref group="注">{{Efn2|第18話のみ神前暁と[[岡部啓一]]。</ref>}} / 歌 - ニチ・ケイト([[小清水亜美]])
:: 使用話数:第17話、第18話、第24話
 
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!話数!!サブタイトル!!絵コンテ!!演出!!作画監督!!メカ作画監督!!放送日
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|第1話||銀河美少年||[[五十嵐卓哉]]||[[浅井義之]]||[[伊藤嘉之]]||阿部慎吾||'''2010年'''<br />10月3日
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|第2話||綺羅星十字団の挑戦||如月トウジ||大西景介||[[石井百合子]]||[[大塚健 (アニメーター)|大塚健]]||10月10日
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|第13話||恋する紅い剣||[[池添隆博]]||高橋健司||伊藤秀樹<br />稲留和美<br />[[小森高博]]||長野伸明||12月26日
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|第14話||アインゴットの眼||福田道生||清水久敏||村井孝司||阿部慎吾||'''2011年'''<br />1月9日
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|第15話||封印の巫女||YUKIHIRO||浅井義之||武本大介||style="text-align:center"|-||1月16日
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== 放送局 ==
テレビ放送のほか、インターネット配信も行われており、最新話のみ1週間限定で無料配信される<ref name="{{R|sutadora"/>}}
 
{| class="wikitable" style="font-size:small"
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|}
 
このほか、当初は[[ニコニコチャンネル]]でのインターネット配信も予定されていたが、直前になって急遽中止となった<ref>{{Cite press release|和書|date=2010-10-01|url=https://blog.nicovideo.jp/niconews/ni009309.html|title=【おわび】アニメ「スタードライバー」配信中止|publisher=[[ニワンゴ]]|accessdate=2010-10-09}}</ref>。中止の理由は「諸事情」によるとされ明かされていない。しかし、その後映画の公開に合わせて全話一挙放送が行われた。
 
2011年3月13日放送予定だった第23話は[[東日本大震災]]による特別編成の為、放送が1週間延期され翌週3月20日に放送された<ref>{{Cite web|和書|date=2011-03-13|url=http://www.star-driver.net/news/#n145|title=『STAR DRIVER 輝きのタクト』23話放送休止のお知らせ |work=「STAR DRIVER 輝きのタクト」公式サイト NEWS|publisher=[[アニプレックス]]|accessdate=2011-03-20}}</ref>。なお3月20日の放送は[[TBSテレビ]]が東日本大震災関連の[[L字型画面]]をTBS系列全国ネットで挿入した関係で、毎日放送以外のネット局はTBSテレビのネットマスターを経由する形で放送された。これに伴い残る放送は1週間順延の形となった。
 
=== 徹底解説番組 ===
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|2011年[[4月6日]]{{refnest|group="注"Efn2|[[東北地方太平洋沖地震]]の影響で、第3巻の発売が当初の2011年3月23日から延期された<ref>{{Cite web|和書|date=2011-03-15|url=http://www.star-driver.net/news/#n150|title=「STAR DRIVER 輝きのタクト」第3巻 発売延期のご連絡|work=「STAR DRIVER 輝きのタクト」公式サイト NEWS|publisher=[[アニプレックス]]|accessdate=2011-03-20}}。</ref>}}
||第7話 - 第9話||オリジナルサウンドトラック23曲
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; 特別番組
: 劇場版公開前に、特別番組『'''スタードライバー THE MOVIE 颯爽NAVI!'''』が放送された<ref>{{Cite web |和書|date=2013-01-30 |url=http://www.stardriver-movie.net/news/#news16742 |title=2月3日、「スタードライバー THE MOVIE」 颯爽NAVI! 放送のお知らせ |work=スタードライバー THE MOVIE |publisher=[[アニプレックス]] |accessdate=2013-02-06}}</ref>。
:{| class="wikitable" style="font-size:small"
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== 注釈 ==
{{Notelist2}}
{{Reflist|group="注"}}
 
== 出典 ==
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== 外部リンク ==
* {{Official website|name=STAR DRIVER 輝きのタクト}} 公式ウェブサイト
* [httphttps://www.mbs.jp/star-driver/ MBS公式サイト]
* {{Wayback |url=http://www.square-enix.com/jp/magazine/ganganonline/comic/star_d/ |title=STAR DRIVER 輝きのタクト - 漫画 - ガンガンONLINE -SQUARE ENIX- |date=20110501151610}}
* [http://sutadora.channel.or.jp/ STAR DRIVER 輝きのタクト 銀河美少年伝説|バンダイナムコゲームス公式サイト]