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{{pp-vandalism|small=yes}}
{{Otheruseslist|言葉遊びの一種|言語の表記形式|縦書きと横書き|ウェブコミックに見られる読み方|ウェブコミック配信サイト}}
{{出典の明記|date=2020年7月}}
'''縦読み'''(たてよみ)とは、[[言葉遊び]]([[折句]])の一種。一見すると通常の[[文章]]であるが、各行の[[頭文字]]をとり、読む方向の縦横を入れ替えて読むと別のメッセージが表れる文章である。
読ませたい文章や単語を先に決め、[[縦]]に読むとそれが現れるあたりは「[[あいうえお作文]]」と似ているが、ほとんどの場合は意図的に読み方を変えさせるよう作ったものであるため、正確には異なるものといえる。違いは後項で詳しく解説する。
この手法が「縦読み」と称されるのは横書きの文章で用いられる場合であり、縦書きの文章の場合には主に右端からの「横読み」の形式となる。また、応用として「[[#斜め読み|斜め読み]]」の手法もある([[#斜め読み]]参照)。
== 概要 ==
作る手順は基本的に、まず読ませたい文章(縦、又は斜め)を考え、それが[[頭文字]]になるよう本文を考える、という順番である。
ネット文化においては、[[電子掲示板|BBS]]に本文の趣旨とは正反対の文章を縦読みで仕込んだコメントを投稿することでしばしば[[煽り]]の手段として用いられるほか、掲示板等の[[ホームページ]]の管理人に縦読みを仕込んだ[[メール]]を送ったり、[[ブログ]]等のコメント欄に縦読みのコメントを仕込み、削除されるのを避けるという使い方もされる。<!--{{要出典|date=2014年6月|縦読みに対して否定的なイメージを持つものもいる}}。-->
== 古来の使用例 ==
この手の手法はネット発祥というわけではなく、古くから存在する。[[和歌]]に横読みで別の文句を読み込む技法が流行し、これを「[[折句]]」と称した。暗号を各句の頭に置くことを「冠」、末尾に置くことを「沓」(くつ、くつわ)、頭と末尾の双方に[[暗号]]を折り込むことを「沓冠」(くつかむり<ref>「沓冠」は「くつかむり」「くつかぶり」あるいは「くつわかぶり」「くつこうぶり」などの読み方がある。</ref>)といった。
<div style="float:left; vertical-align:top; white-space:nowrap; margin-right:1em">
{|class=none
|- style="vertical-align:top;"
|
{|class=wikitable
|【例1:冠】([[伊勢物語]])
: '''か'''らころも
: '''き'''つつなれにし
: '''つ'''ましあれば
: '''は'''るばるきぬる
: '''た'''びをしぞおもふ
<hr>
{{center|かきつはた<br/>(かきつばた)}}
|}
|
{|class=wikitable
|【例2:沓】([[いろは歌]])
: いろはにほへ'''と'''
: ちりぬるをわ'''か'''
: よたれそつね'''な'''
: らむうゐのお'''く'''
: やまけふこえ'''て'''
: あさきゆめみ'''し'''
: ゑひもせ'''す'''
<hr>
{{center|とかなくてしす<br/>(とがなくてしす)}}
|}
|
{|class=wikitable
|【例3:沓冠】([[栄花物語]])
: '''あ'''ふさか'''も'''
: '''は'''てはゆきき'''の'''
: '''せ'''きもゐ'''ず'''
: '''た'''づねてとひ'''こ'''
: '''き'''なばかえさ'''じ'''
<hr>
{{center|あはせたき ものずこじ<br/>(あはせたき ものすこし)}}
|}
|}
</div>{{clear|left}}
[[伊勢物語]]【例1】では「冠」の手法が用いられ、歌の頭文字を縦に取ると「かきつはた([[カキツバタ]])」と花の名前になる。
作者不詳の「いろはにほへと」のいわゆる[[いろは歌]]【例2】では「沓」の手法が確認でき、七文字ごとに区切って末尾を横読みすると「とかなくてしす(科無くて死す)」となる。これにより、いろは歌は、無実の罪に落ちた者が遺恨を込めて製作したものとする俗説があった。『[[仮名手本忠臣蔵]]』の題名は、幕府の不公平な処分による[[浅野長矩|浅野内匠頭]]の無念の死と、いろは歌を掛けたものとする俗説がすでに江戸時代の発表当初から流布していた。
「沓冠」の一例として知られているものが[[栄花物語]]【例3】で、文節の「冠」「沓」の順に「あはせたき/ものすこし(合せ薫物〈たきもの〉少し)」となる。
また、テレビ番組『[[私は名探偵・完全犯罪をつぶせ!]]』([[1982年]]〈[[昭和]]57年〉[[4月]] - [[1983年]]〈昭和58年〉[[3月]]、[[テレビ東京]])の劇中トリックでは、自分が息絶えるまでのわずかな時間に[[原稿用紙]]に書いた自作の[[詩]]を書き換えて一番上の段と一番下の段に[[ダイイング・メッセージ]]を埋め込んだ(つまり縦書きの文章に横読みの文章を2つ埋め込んだ)ことで、犯人に読ませたうえで真意を知られることなく第三者に知らせている。
== 斜め読み ==
斜め読みは、縦読みから派生した言葉文化の一つ。等幅文字で行頭を左に詰めた複数行の文章であり、n行目のn文字目をつなげて意味を持たせている。一般に、判別は通常の縦読みと比較してさらに困難であり、高い注意力を有する読者にのみそれと気づかせるために用いられる。一見してめだたないような文章を装っていることが多いが、作成は高難度で時間もかかる。
[[人民日報]]海外版[[1990年]][[3月20日]]号に掲載された「元宵」という[[漢詩]]が、斜め読みすると[[李鵬]]の辞任を要求しているとして大きな問題になった。
<div style="float:left; vertical-align:top; font-family:monospace; white-space:nowrap; margin-right:1em">
:東風拂面催桃'''{{bgcolor|#FFA|李}}'''
:鷂鷹舒翅展'''{{bgcolor|#FFA|鵬}}'''程
:玉盤照海'''{{bgcolor|#FFA|下}}'''熱涙
:遊子登'''{{bgcolor|#FFA|台}}'''思故國
:休負'''{{bgcolor|#FFA|平}}'''生報國志
:人'''{{bgcolor|#FFA|民}}'''育我勝萬金
:'''{{bgcolor|#FFA|憤}}'''起直追振華夏
:且待神洲遍地春
</div>{{clear|left}}
右斜め上から下に「李鵬下台平民憤」と読め、「李鵬は辞めよ。民は憤る」または「李鵬は辞めよ。民の憤りを平らげ」という意味になる。中国語版[[:zh:李鹏下台嵌字诗|李鵬下台嵌字詩]]も参照。
== 「縦読み」「斜め読み」の例 ==
{|
|- style="vertical-align:top;"
|
<div class=wikitable style="font-family:monospace; width:10em;">
:船の操'''{{bgcolor|#FFA|縦}}'''は
:海図を'''{{bgcolor|#FFA|読}}'''み
:帆の高'''{{bgcolor|#FFA|み}}'''に
:風向を'''{{bgcolor|#FFA|見}}'''て
:遠望し'''{{bgcolor|#FFA|つ}}'''つ
:波を駆'''{{bgcolor|#FFA|け}}'''て
:疾走し'''{{bgcolor|#FFA|た}}'''い
</div>
|
<div class=wikitable style="font-family:monospace; width:15em;">
:果'''{{bgcolor|#FFA|実}}'''酒もいいけど
:本当'''{{bgcolor|#FFA|は}}'''焼酎がいい
:ご機嫌'''{{bgcolor|#FFA|斜}}'''めな彼女
:ここは攻'''{{bgcolor|#FFA|め}}'''の機転
:僕は空気を'''{{bgcolor|#FFA|読}}'''んで
:麦茶を出して'''{{bgcolor|#FFA|み}}'''た
</div>
|}
=== 著名な使用例 ===
* [[アーノルド・シュワルツェネッガー]]は、[[カリフォルニア州]][[知事]]時代、縦読みすると"[[Fuck]] you"と読める州議会宛の書簡を作成した。知事時代のシュワルツェネッガーと州議会との関係は非常に悪かった。
* [[2010年]][[12月21日]]、[[北朝鮮]]の[[祖国平和統一委員会]]が運営するサイト「[[わが民族同士]]」の読者投稿欄に「最初の文字の心理」と題する詩が投稿された。この詩は一見すると[[金正日]]や[[金正恩]]を賞賛する内容だったが、頭文字を縦読みすると「金正日の狂った野郎、金正恩の犬野郎」と読めることが分かり、翌日サイトから削除された。調査団がサイトの拠点のある[[瀋陽]]に派遣され、関係者の本国送還・処罰との報道もされた<ref>{{Cite web|和書|url=http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0107&f=national_0107_024.shtml |title=北の公式サイトに「金正日は狂った野郎」…中傷の詩で非常事態に |accessdate=2011-01-19 |date=2011-01-07 |work=サーチナ |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110108100330/http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0107&f=national_0107_024.shtml |archivedate=2011-01-08 |url-status=dead|url-status-date=2019-10-27}}</ref>。
* [[南方週末社説差し替え事件]]後に、[[中華人民共和国]]のニュースサイト「[[新浪|新浪網]]」が載せた記事の見出しを縦から読むと「南方周末加油」([[加油]]=がんばれ)となるため、南方週末支持を訴えた内容ではないかと話題になった<ref>{{Cite web|和書|url=http://sankei.jp.msn.com/world/news/130108/chn13010821200007-n1.htm |title=見出しを縦に読むと「南方週末がんばれ」 中国サイトが暗号でエール? |accessdate=2013-01-13 |date=2013-01-08 |work=産経新聞 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20130108190239/http://sankei.jp.msn.com/world/news/130108/chn13010821200007-n1.htm |archivedate=2013-01-08 |url-status=dead|url-status-date=2019-10-27}}</ref>。
* 日本では[[北海道放送]](HBC)が、[[2010年]]よりテレビの野球中継([[SAMURAI BASEBALL|Bravo!ファイターズ]])の際に、新聞の[[テレビ欄]]に時折縦読みを仕込んでいる<ref>{{Cite web|和書|url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1110/17/news026.html |title=北海道放送のラテ欄が遊び心ありすぎ 野球中継の説明に縦読み、謎の父娘の会話も |accessdate=2014-08-18 |date=2011-10-17 |work=ITmedia ねとらぼ}}</ref>。この影響を受けて[[2012年]]からは同系列の[[中国放送]](RCC)や[[CBCテレビ]](CBC)なども野球中継時に縦読みを使い始めた<ref name="hnp140806">{{Cite web|和書|url=http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/555439.html |title=テレビ欄に秘密の文 縦読み元祖HBC、担当者は生みの苦しみ |accessdate=2014-08-18 |date=2014-08-06 |work=北海道新聞 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20140807012750/http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/555439.html |archivedate=2014-08-07 |url-status=dead|url-status-date=2019-10-27}}</ref>。中国放送では[[広島市への原子爆弾投下|原爆投下]]に因み[[8月6日]]に[[MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島|マツダスタジアム]]で開催される[[広島東洋カープ|広島カープ]]の試合中継には[[戦争]]と[[平和]]への思いが込められた趣向になっている。[[日本放送協会]](NHK)も、[[2014年]][[6月2日]]のテレビ欄で『[[プロフェッショナル 仕事の流儀]]』に出演する[[本田圭佑]]にちなみ、[[サッカー日本代表]]を応援するメッセージを示した<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.hochi.co.jp/entertainment/20140602-OHT1T50099.html |title=NHKがテレビ欄で遊び心満載の「縦読み」に挑戦 |accessdate=2014-06-13 |date=2014-06-02 |work=スポーツ報知 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20140602110816/http://www.hochi.co.jp/entertainment/20140602-OHT1T50099.html |archivedate=2014-06-02 |url-status=dead|url-status-date=2019-10-27}}</ref>。なお実際にはこの翌週も縦読みを仕込んでいたが、テレビ欄のスペースの都合上ほとんど気付かれなかったという<ref name="hnp140806" />。[[2016年]][[8月22日]]朝刊では、NHK Eテレ(総合は、台風9号関連ニュースのため放送なし)で放送の、「[[2016年リオデジャネイロオリンピックの閉会式|リオデジャネイロオリンピック・閉会式]]」の放送内容の文字を縦読みすると、次回開催の[[2020年夏季オリンピック|2020年東京オリンピック]]にちなんで、「またあいましょう東京で」(一部の新聞社は「またあいましょう東京新国立で」)と読むことができる<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.daily.co.jp/olympic/2016/08/22/0009414662.shtml |title=NHKリオ閉会式テレビ欄で縦読み 「あいましょう東京で」 |accessdate=2016-08-22 |date=2016-08-22 |work=デイリースポーツ}}</ref>。
* [[:zh:飛花輕寒|飛花輕寒]] - 中国語圏で詩仙と称される[[李白]]撰の[[七言絶句]]と称して広まった詩。縦読みすると[[抗日]]メッセージになる。
* シンガーソングライター[[Erica (歌手)|erica]]は、「タテヨミ」という曲の歌詞の一部で縦読みを使用している。
* 作詞家の[[松本隆]]が1974年に専業作詞家としてデビューした作品、[[アグネス・チャン]]のアルバム『アグネスの小さな日記』の一曲「[[ポケットいっぱいの秘密]]」(のちにシングルカット)の1番の歌詞「'''''あ'''なた草の上 '''ぐ'''っすり眠ってた '''寝'''顔やさしくて 「'''好'''きよ」ってささやいたの''」を縦読みすると'''''あ・ぐ・ね・す'''''と読める言葉で綴っている<ref>{{Cite web|和書|url=https://gendai.media/articles/-/54277|title=作詞家・松本隆が明かす「あの曲の1行目に、僕が隠した秘密」|publisher=週刊現代|date=2018-03-03|accessdate=2022-01-10}}</ref>。
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
==
* [[あいうえお作文]]
* [[折句]]
* [[宮武外骨]]
* [[ステガノグラフィー]]
* [[かまいたちの夜]]
* [[:en:acrostic|acrostic]](英語版:アクロスティック)
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{{DEFAULTSORT:たてよみ}}
[[Category:
[[Category:ミステリ]]
[[Category:インターネット・ユーモア]]
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