「筋強直症候群」の版間の差分
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Smilesworth (会話 | 投稿記録) m →Schwartz-Jampel症候群: リンクの追加 |
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== 代表疾患 ==
=== 筋強直性ジストロフィー
[[筋強直性ジストロフィー]](DM)は大きく分けてDM1とDM2に分かれる。日本では99%がDM1であるため、ここではDM1を中心に記載する。DM1は人口10万人あたりで4.9~5.5人程度と言われている。染色体19q13.3の異常でありこの遺伝子はプロテインキナーゼでありDM protein kinase(DMPK)([[:en:Myotonin-protein_kinase|en:Myotonin-protein kinase]])といわれる。遺伝子変異はCTGリピートの繰り返し配列の挿入で
筋病理ではいくつかの特徴的な所見が知られている。高頻度に中心核(内在核)がみとめられ、病期の進行とともに核は増加し、複数となる。sarcoplasmic massなど筋線維内の局所的な変性が認められる。しばしば縁取り空胞(rimmed vacuole)や赤色ぼろ線維(ragged-red fiber)、輪状線維(ring-binden fiber)も認められる。タイプ1線維(赤筋)が小径化しsarcoplasmic massを伴って変性する。type2線維(白筋)は2Cを介してタイプ1線維への変換が起こっている。小角化線維やfiber type groupingといった脱神経筋に特徴的な変化も認められる。
=== 筋強直性ジストロフィー
日本では2010年現在
=== 先天性筋強直性ジストロフィー ===
筋強直性ジストロフィーでは出生下から症状が認められる先天型も存在する。その場合は母親が筋強直性ジストロフィーであることが多い。原因遺伝子は筋強直性ジストロフィーと同様である。小児期以降はDM1と筋病理では区別がつきにくいが、出生後はタイプ2C線維が多く、タイプ1線維が細い。
=== 先天性ミオト
先天性ミオトニア(myotonia cogenita)には常染色体優性遺伝のThomsen病と常染色体劣性遺伝であるBecker型の2つが知られている。両者ともクロールチャネル遺伝子であるCLCN1が責任遺伝子である。筋線維の大小不同とタイプ2線維の減少が認められる。中心核やsarcoplasmic massは殆ど認められない。
=== 先天性パラミオトニア ===
[[先天性パラミオトニー]](paramyotonia cogenita)は[[常染色体]][[優性遺伝]]であり、寒冷で暴露時に増悪するミオトニアを特徴とする。高カリウム性家族性周期性麻痺と同様に[[ナトリウムチャネル]]SCN4Aに変異がある。筋病理では筋線維の大小不同が認められる。[[周期性四肢麻痺]]で認められる筋原線維の乱れやtubular aggregantが時に認められる。
=== Schwartz-Jampel症候群 ===
Schwartz-Jampel症候群とは小人症、骨軟骨異栄養症、ミオトニア、眼奇形、[[小頭症]]を特徴とする小児期発症の疾患である。常染色体劣性遺伝であり知的障害はなく、生命予後は良好である。
== 参考文献 ==
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