「必殺渡し人」の版間の差分
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| 企画 =
| 製作総指揮 = [[山内久司]](朝日放送)
| 監督 = [[田中徳三]]<br />[[原田雄一 (TVドラマ監督)|原田雄一]]<br />[[松野宏軌]]
| 演出 =
| 原作 =
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『[[新 必殺からくり人]]』以降の非主水シリーズでは旅物が続いていたが、本作は久し振りに江戸が舞台となっている。主人公たちが住む長屋を中心に日常生活描写を重視した作風となっており、惣太・お直夫婦と大吉・お沢夫婦という二組の夫婦愛など、長屋での人間関係が、一つのテーマとなっている。登場する悪人達の行動原理は金銭や利権目当てよりも快楽目的の悪事が目立ち、「手篭め」「夫婦交換(スワッピング)」「SM趣味」といった、色事に纏わる事件が頻繁に描かれた。そのため、性描写は他シリーズと比較して多い。
必殺シリーズ初出演となる[[中村雅俊]]、[[高峰三枝子]]、[[藤山直美]]の他、『[[必殺仕置屋稼業]]』『[[必殺仕業人]]』で
▲== 音楽面 ==
音楽は[[平尾昌晃]]の名義になっているが、平尾が新たに作曲したのは主題歌のみである。劇中BGMは旧作からの流用が中心で、新BGMは主題歌のアレンジも含めてすべて中村啓二郎が手掛けている。
出陣や殺しの場面では、それぞれどちらも本作の主題歌「瞬間の愛」のアレンジ曲が第5話まで使用されたが、第6話以降、出陣の際は『[[新・必殺仕事人]]』のBGM(「仕事人出陣」)、殺しの際は『[[必殺仕掛人]]』のBGM(「[[必殺!]]」)にそれぞれ変更され
鳴瀧忍の殺しのシーンは、主題歌「瞬間の愛」をスローテンポにアレンジした楽曲が使用された。
== あらすじ ==
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惣太は先日の件を思い出し、大吉の復讐のことを忍に相談する。忍は自分がかつて名の知られた渡し人「カマイタチの忍」であることを認めるが、逆に惣太も「鏡」と呼ばれた凄腕の渡し人だったことを見抜く。2人の会話を盗み聞きしていた大吉は、自分も渡し人となることを決意し、仲間に入れてくれるように懇願する。
忍は大吉の母より預かっていた、お沢の薬代を頼み料として、花火見物中の水野たちを襲い、大吉の復讐を果たした。ここに弱者の晴らせぬ恨みを晴らす「渡し人」
== 登場人物 ==
=== 渡し人 ===
; 鳴瀧忍▼
: 演 - [[高峰三枝子]]▼
: 表稼業は蘭方医で、長屋で診療所を開業している。優しい初老の女性だが、かつては「カマイタチの忍」と呼ばれ、恐れられた渡し人である。オランダ人医師の父と日本人女性との間に生まれた。▼
: 武器の指輪は母の形見であり、裏稼業に踏み入ったきっかけは母を拷問して殺した岡っ引きに復讐したことだった。その際、結婚寸前であった若き医師とも別れたが、最終回で、標的として再会する。▼
; 惣太
: 演 - [[中村雅俊]]
: 表稼業は鏡研ぎで、かつては「鏡」の異名を持つ凄腕の渡し人であった。日頃は女房思いの、ややお
: お直と夫婦になり、彼女を深く愛するがゆえに、裏稼業から身を退いていた。人殺しである自分が人の親になることへの葛藤から、子供を作れずにいる。
: 最終回、江戸を離れる必要に迫られ、苦悩の末にお直を置いていくことを決意する。
; 大吉
: 演 - [[渡辺篤史]]
: 表稼業は人足で、
: 第1話で、お沢を巡る因縁で母のお鹿を殺されたことで復讐を決意し、惣太や忍に仲間入りを志願して、渡し人となる。 ; お沢
: 演 - [[西崎緑|西崎みどり]]
: 大吉の妻。さる大目付の女中であったが、その息子に慰み者にされる。忍の診療所に中絶を依頼しにやってきたことをきっかけに、大吉と知り合い、夫婦となる。
: 流産を狙う大目付の部下に襲われ、一時は記憶を失うが、第3話で記憶を取り戻した後は大元締の推薦で渡し人の密偵とな
▲; 鳴瀧忍
▲: 演 - [[高峰三枝子]]
▲: 表稼業は蘭方医で、長屋で診療所を開業している。優しい初老の女性だが、かつては「カマイタチの忍」と呼ばれ、恐れられた凄腕の渡し人である。オランダ人医師の父と日本人女性との間に生まれた。
▲: 武器の指輪は母の形見であり、裏稼業に踏み入ったきっかけは母を拷問して殺した岡っ引きに復讐したことだった。その際、結婚寸前であった若き医師とも別れたが、最終回で、標的として再会する。
=== 長屋の住人等 ===
; お直
: 演 - [[藤山直美]]
: 惣太の妻。上方の出身で、元気のいい女性。江戸での暮らしに悪戦苦闘しながらも、惣太とは仲睦まじく、良妻であろうと奮闘する。普段はお沢とともに忍の診療所で、助手として働く。
: 最終回で、将軍家に追われる身となった惣太たちは彼女を巻き込むまいと黙って旅立ち、翌朝、目覚めたお直は夫も友人も一夜にして姿を消したという悪夢に打ちひしがれる。
: 殺し屋チームが解散し、メンバーが江戸を後にするという必殺シリーズには多く見られる幕引きだが、今作では取り残される側の悲劇が描写された<ref>本作以前で「取り残される側の悲劇」が描かれたのは、『[[必殺必中仕事屋稼業]]』のお春(主人公の妻)である。『[[暗闇仕留人]]』の妙心尼も大吉を引き留めはしたが悲劇的というほどの演出ではなかった。『[[必殺仕置人]]』では中村主水が旅支度で仲間の前に現れ、江戸を一緒に去ろうとしたが仕置人グループが解散したために一人取り残された</ref>。
; 銀平
: 演 - [[高杉俊介|高杉俊价]]<ref>第1 - 7話</ref>
: 食品から雑貨まで、様々な物を売りに来る行商人。[[オネエ言葉]]でしゃべり、そのキャラクターは金次に受け継がれる。
; 金次
: 演 - [[大塚吾郎]]<ref>第8 - 13話</ref>
: 第8話から登場。長屋に住み、主に住人たちに野菜などを売っている行商人。褌に一枚だけ衣を羽織るという、ほぼ裸に近い格好をしている。
: 日頃は威勢のいい口調だが、惣太を見かけるとオカマの本性を現わし、彼を追い駆け回す。
; 長屋の上さん
: 演 - 朝比奈潔子、河野清子、落合智子、中島洋子、湊裕美子
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; 第12話 「二人がかりで渡します」
:* お京 - [[水原麻記]]
:* 文蔵 - [[原口剛 (俳優)|原口剛]]
:* 松井忠直 - [[高野真二]]
:* 佐々木十三 - [[笹木俊志]]
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== 殺し技 ==
; 惣太
: 手鏡の柄に仕込んだ太い針で
: 針の持ち方と刺し方は『[[必殺仕掛人]]』の藤枝梅安と同じ形である。
; 大吉
: 怪力の持ち主で三本指を
: 中盤以降は指で腸を鳴らす際に「痛い痛い!」「イテテテ…」などと相手の声が挿入される。出陣前は指先を鍛える為に砂を詰めた木樽に三本指を連続で突き入れ、飛び散った砂の勢いで樽が破裂するようになるまで行う。
; 鳴瀧忍
: 右小指に嵌めている鋭利な水晶の刃の付いた仕掛け指輪で、悪人の首筋(頚動脈)を瞬時に切り裂く。指輪を振りかざした瞬間、水晶が煌き、ストップ モーションが掛かる演出が
: 最終回では左小指に嵌め代えて使用した。
: 殺しの前(出陣のテーマが流される際)に
== スタッフ ==
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* 脚本 - [[吉田剛 (脚本家)|吉田剛]]、[[篠崎好]]、中原朗、鶉野昭彦、[[三田純市]]、[[津島勝]]、萩田寛子
* 音楽 - [[平尾昌晃]]
* 監督 - [[田中徳三]]、[[原田雄一 (TVドラマ監督)|原田雄一]]、[[松野宏軌]]、八木美津雄、津島勝、[[山根成之]]
* ナレーション
** 語り - [[佐藤慶]]
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!話数!!放送日!!サブタイトル!!脚本!!監督
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|第1話||1983年{{0}}7月{{0}}8日||涼みの夜に'''渡します'''||rowspan="2"|吉田剛||rowspan="2"|[[田中徳三]]
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|第2話||1983年{{0}}7月15日||秘密の宴で渡します
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|第3話||1983年{{0}}7月22日||大元締の前で渡します||篠崎好||rowspan="2"|[[原田雄一 (TVドラマ監督)|原田雄一]]
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|第4話||1983年{{0}}7月29日||花火の夜に渡します||中原朗
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|第5話||1983年{{0}}8月{{0}}5日||矢切の渡しで渡します||篠崎好||[[松野宏軌]]
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|第6話||1983年{{0}}8月
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|第7話||1983年{{0}}8月
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|第8話||1983年{{0}}9月{{0}}2日||祭り囃子で渡します||篠崎好||八木美津雄
255 ⟶ 257行目:
|第13話||1983年10月14日||秋雨の中で渡します||中原朗||山根成之
|}
テレビ朝日系列フルネット局では、8月12日は22:00 - 22:30に『[[熱闘甲子園]]・高校野球ハイライト』(朝日放送・テレビ朝日制作)、22:30 - 22:40に『[[ANNニュースファイナル]]』、22:40 - 翌日未明2:00に『[[1983年世界陸上競技選手権大会|第1回世界陸上競技選手権大会]]』(テレビ朝日制作)を放送していたため放送休止となり<ref>中国新聞、1983年9月12日、24ページ、テレビ欄。広島ホームテレビ・瀬戸内海放送の番組表より。</ref>、19日の第6話は『熱闘甲子園・高校野球ハイライト』を放送したため30分繰り下げとなった<ref>朝日新聞・東京版、1983年8月19日、24ページ、テレビ欄。</ref>。
== ネット局 ==
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|[[広域放送|近畿広域圏]]
|[[朝日放送テレビ|朝日放送]]
|rowspan="3"|[[
|'''制作局'''
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310 ⟶ 313行目:
|-
|rowspan="2"|[[新潟県]]
|[[NST新潟総合テレビ|新潟総合テレビ]]
|フジテレビ系列<br />テレビ朝日系列
|現・NST新潟総合テレビ<br />1983年9月まで
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|[[新潟テレビ21]]
325 ⟶ 328行目:
|[[山梨県]]
|[[テレビ山梨]]
|[[ジャパン・ニュース・ネットワーク|TBS系列]]
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