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'''一般意志2.0'''(いっぱんいしにーてんぜろ)は[[2011年]]に[[講談社]]から発行された、[[東浩紀]]のエッセイ。講談社の[[月刊
== 概要 ==▼
本書は[[ジャン=ジャック・ルソー]]の古典である[[社会契約論]]、特にそこで提示される[[一般意志]]の概念を、現代の情報技術環境において実装可能なものとして読み直すこと、またその結果提案される一般意志と共に現代のメディアや[[民主主義]]の可能性について論じた本である。▼
▲==概要==
▲本書は[[ジャン=ジャック・ルソー]]の古典である[[社会契約論]]、特にそこで提示される一般意志の概念を、現代の情報技術環境において実装可能なものとして読み直すこと、またその結果提案される一般意志と共に現代のメディアや民主主義の可能性について論じた本である。
『[[存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて|存在論的、郵便的]]』を発表して以降、東浩紀は日本の学者的な[[現代思想]]とは距離を取りつつ、『動物化する[[ポストモダン]]』などを発表し、いずれ[[ジャック・デリダ|デリダ]]論を更新することを予告しつつ、[[文芸誌
▲文庫版の巻末には、本文中でも引用されている『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波書店、2010年)の著者である政治学者の[[宇野重規]]氏との対談が掲載されている。
▲『[[存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて|存在論的、郵便的]]』を発表して以降、東浩紀は日本の学者的な現代思想とは距離を取りつつ、『動物化するポストモダン』などを発表し、いずれ[[ジャック・デリダ|デリダ]]論を更新することを予告しつつ、文芸誌に寄稿したりテレビに出演したり若手批評家を育成することに、10年近く活動の力点をおいていた。
その間にweb世界では[[ニコニコ動画]]や[[Twitter]]を使って、東はデリダの起源である[[ジャン=ジャック・ルソー]]の[[一般意志]]を、新しいメディアを活用し表現し直した。ただし、実際の人間の生き死にがかかわる政治的問題を、ニコニコ動画のようなおふざけメディアを通して論ずるのはやめてほしいなどの批判もあった([[日本政策学校]]第2回開学前記念シンポジウムにおいて)。
2020年には当時を振り返って
{{quotation|ぼくは『[[文藝]]』2019年夏季号に寄せたエッセイで、[[平成]]の30年間を振り返り、[[インターネット]]の登場を含め、日本社会に生まれたさまざまな期待が、最終的に裏切られたのが平成という時代だったと書いています。[[民主党 (日本 1998-2016)|民主党]]政権の誕生は[[2009年]]で、そこまではITを含めて世の中が変わると期待されていた。その時期には、ぼくもインターネットが集める新しい人民の意志について本を書いたことがありました(『一般意志2.0』)。しかしその矢先に[[東日本大震災]]が起き、ネットは最終的に現在のような状況になってしまった。いまとなってはほとんどなにも期待できない<ref>[https://www.genron-alpha.com/article20200602_01/ リベラルからラジカルへ──コロナ時代に政治的自由は可能なのか(1)|外山恒一+東浩紀 - webゲンロン]</ref>}}
と述べている。
== 書誌情報 ==
* (単行本)
* (文庫)『一般意志2.
* (翻訳)''General Will 2.0: Rousseau, Freud, Google'', Vertical. 2014.'''(英語)'''ISBN 978-1941220542
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