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'''一般意志2.0'''(いっぱんいしにーてんぜろ)[[2011年]][[講談社]]から発行された、[[東浩紀]]の哲学書エッセイ。講談社の[[月刊情報]][[PR]]『本』において連載されたのち[[2011年]]1211月に講談社から出版された。{{基礎情報 文学作品|題名=一般意志2.0|画像=|画像サイズ=|キャプション=|作者=[[東浩紀]]|国={{JPN}}|言語=[[日本語]]|ジャンル=[[論考]]、[[エッセイ]]|シリーズ=|発表形態=雑誌連載|初出=『本』(講談社)|初出時の題名=|刊行=|刊行の出版元=[[講談社]]|刊行の出版年月日=[[2011年]][[11月22日]]|総ページ数=262|収録=|受賞=|訳者=|前作=|次作=|訳題=General Will 2.0|id=ISBN 978-4062173988<br>ISBN 978-4062932721<br>ISBN 978-1941220542}}
== 概要 ==
本書は[[ジャン=ジャック・ルソー]]の古典である[[社会契約論]]、特にそこで提示される[[一般意志]]の概念を、現代の情報技術環境において実装可能なものとして読み直すこと、またその結果提案される一般意志と共に現代のメディアや[[民主主義]]の可能性について論じた本である。
 
文庫版の巻末には、本文中でも引用されている『〈私〉時代のデモクラシー』([[岩波書店]]〈岩波新書〉、2010年)の著者である[[政治学者]]の[[宇野重規]]との対談が掲載されている。
『[[存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて|存在論的、郵便的]]』を発表して以降、東浩紀は日本の学者的な現代思想とは距離を取りつつ、『動物化するポストモダン』などを発表し、いずれ[[ジャック・デリダ|デリダ]]論を更新することを予告しつつ、文芸誌に寄稿したりテレビに出演したり若手批評家を育成することに、10年近く活動の力点をおいていた。
 
『[[存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて|存在論的、郵便的]]』を発表して以降、東浩紀は日本の学者的な[[現代思想]]とは距離を取りつつ、『動物化する[[ポストモダン]]』などを発表し、いずれ[[ジャック・デリダ|デリダ]]論を更新することを予告しつつ、[[文芸誌]]への寄稿したりテレビ出演したり若手批評家育成すること10年近く活動の力点をおいていた。
そのあいだweb世界ではニコニコ動画やtwitterが登場したりしていた、その両方にかかわりつつ、東はデリダの起源である[[ジャン=ジャック・ルソー]]の[[一般意志]]を、新しいメディアを活用し表現し直した。
 
その間にweb世界では[[ニコニコ動画]]や[[Twitter]]を使って、東はデリダの起源である[[ジャン=ジャック・ルソー]]の[[一般意志]]を、新しいメディアを活用し表現し直した。ただし、実際の人間の生き死にがかかわる政治的問題を、ニコニコ動画のようなおふざけメディアを通して論ずるのはやめてほしいなどの批判もあった([[日本政策学校]]2回開学前記念シンポジウムにおいて上がった
 
2020年には当時を振り返って
==概要==
{{quotation|ぼくは『[[文藝]]』2019年夏季号に寄せたエッセイで、[[平成]]の30年間を振り返り、[[インターネット]]の登場を含め、日本社会に生まれたさまざまな期待が、最終的に裏切られたのが平成という時代だったと書いています。[[民主党 (日本 1998-2016)|民主党]]政権の誕生は[[2009年]]で、そこまではITを含めて世の中が変わると期待されていた。その時期には、ぼくもインターネットが集める新しい人民の意志について本を書いたことがありました(『一般意志2.0』)。しかしその矢先に[[東日本大震災]]が起き、ネットは最終的に現在のような状況になってしまった。いまとなってはほとんどなにも期待できない<ref>[https://www.genron-alpha.com/article20200602_01/ リベラルからラジカルへ──コロナ時代に政治的自由は可能なのか(1)|外山恒一+東浩紀 - webゲンロン]</ref>}}
本書は[[ジャン=ジャック・ルソー]]の古典である[[社会契約論]]、特にそこで提示される一般意志の概念を、現代の情報技術環境において実装可能なものとして読み直すこと、またその結果提案される一般意志と共に現代のメディアや民主主義の可能性について論じた本である。
と述べている。
 
==参考 書誌情報 ==
* [http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2011121800009.html (単行本)『一般意志2.0―0:ルソー、フロイト、グーグル』](講談社、2011年)ISBN 9784062173988978-4062173988
* (文庫)『一般意志2.0:ルソー、フロイト、グーグル』(講談社〈[[講談社文庫]]〉、2015年)ISBN 978-4062932721
* (翻訳)''General Will 2.0: Rousseau, Freud, Google'', Vertical. 2014.'''(英語)'''ISBN 978-1941220542
 
== 関連項目 ==
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* [[ジャン=ジャック・ルソー]]
* [[ジークムント・フロイト]]
* [[データベース|デベース消費]]
* [[データマイニング]]
* [[google]]
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== 重要単語 ==
* [httphttps://kotobank.jp/word/%E4%B8%80%E8%88%AC%E6%84%8F%E5%BF%97-31526 一般意志]
* [http://ikedanobuojukugi.livedoormext.bizgo.jp/archivesabout/51491223.html 熟議]
* [[集合的無意識]]
* 総記録社会([[ウェブ・アーカイブ]])
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
 
== 外部リンク ==
 
* [http://contectures.jp/archives/3503 一般意志2.0実装システム「いるか willca」α版]
* [httphttps://synodos.livedoor.bizjp/archiveseconomy/1886919.html1815 「一般意志2.0」実装の鍵はデータベース、ではない? 飯田泰之]
* [http://webronza.asahi.com/synodos/2011121500001.html 「一般意志2.0」を現在にインストールすることは可能か? 東浩紀× 荻上チキ(1)][http://webronza.asahi.com/synodos/2011121600003.html (2)][http://webronza.asahi.com/synodos/2011121900001.html (3)][http://synodos.livedoor.biz/archives/1871885.html (4)] 
* [http://synodos.livedoor.biz/archives/1886919.html 「一般意志2.0」実装の鍵はデータベース、ではない? 飯田泰之]
 
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[[Category:講談社の雑誌東浩紀]]
[[Category:講談社の出版物]]
[[Category:政治哲学書]]
[[Category:日本の哲学書]]
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