削除された内容 追加された内容
 
(8人の利用者による、間の12版が非表示)
3行目:
| 画像 = Old_Igarashi_Dental_Clinic_2019-06_ac_ (1).jpg
| 画像の説明 = [[旧五十嵐歯科医院]]
| 旗 = [[ファイル:Flag of Kanbara, Shizuoka (1960–2006).pngsvg|100px|蒲原町旗]]
| 旗の説明 = 蒲原[[市町村旗|町旗]]
| 紋章 = [[ファイル:Emblem of Kanbara, Shizuoka chapter(1960–2006).pngsvg|80px|蒲原町章]]
| 紋章の説明 = 蒲原[[市町村章|町章]]
| 廃止日 = 2006年3月31日
| 廃止理由 = 編入合併
| 廃止詳細 = '''蒲原町''' [[静岡市]]
| 現在の自治体 = [[静岡市]]
| よみがな = かんばらちょう
34行目:
| 特記事項 =
}}
'''蒲原町'''(かんばらちょう)は、かつて[[静岡県]][[庵原郡]]に属していあった[[町]]。[[2006年]][[平成]]18年)3)[[3月31日]]、[[静岡市]]に[[市町村合併|編入合併]]され、[[清水区]]の一部となった。
 
== 地理 ==
[[ファイル:Kanbara district coast line Aerial photograph.1983.jpg|thumb|350px|蒲原町中心部の空中写真。1983年撮影の4枚を合成作成。<br />{{国土航空写真}}。]]
静岡県中部、[[由比町]]を挟んで[[静岡市]](旧[[清水市]]域)の東側、[[富士市]]や[[富士川]]の西側に位置する町であり、南側は[[太平洋駿河湾]]に面していた。道路町の北部[[国道1号]]・[[東名高速道路]]山地であり鉄道市街地[[東南部の道本線]]と[[東海道新幹線]]が岸沿の平坦地に形成さも並行しいた<ref name="masterplan">{{Cite web |url=https://www.city.shizuoka.lg.jp/000013525.pdf |title=蒲原域を横断しており、[[東京]]と[[大阪]]を結ぶ交通の要衝だった都市計画マスタープラン |date=2006-02 |website=静岡市ホームページ |accessdate=2023-10-11 }}</ref>
 
古くから東西交通の要地とされ、[[江戸時代]]には[[東海道]]15番目の[[宿場町]]である[[蒲原宿]]が置かれた(現在の[[東海道本線]][[新蒲原駅]]付近)<ref name="masterplan"></ref>。[[歌川広重]]の「[[東海道五十三次 (浮世絵)|東海道五十三次]]」にも当地が描かれている。現代においても、[[国道1号]]、[[東名高速道路]]、東海道本線、[[東海道新幹線]]といった[[東京]]と[[大阪]]を結ぶ交通の大動脈が並行して町域を横断する交通の要衝であった<ref name="masterplan"></ref>。
* [[河川]]:[[富士川]]
 
* [[河川]]:[[富士川]]
 
=== 隣接していた自治体 ===
* [[富士市]]
* [[庵原郡]]
** [[由比町]]
** [[富士川町 (静岡県)|富士川町]]
 
== 歴史 ==
[[ファイル:Hiroshige nuit de neige à Kambara.JPG|thumb|[[東海道五十三次]]・蒲原宿]]
[[江戸時代]]には[[東海道]]15番目の[[宿場町]]である[[蒲原宿]]が置かれていた。
 
* [[江戸時代]] - [[東海道]]の[[宿場町]]である[[蒲原宿]]が置かれる。
* [[1889年]][[明治]]22年)10)[[10月1日]] - [[町村制]]施行に伴い、[[庵原郡]]蒲原宿・小金村・中村・堰村・神村が合併し、'''蒲原町'''となる。
* [[1957年]](昭和32年)10月25日 - [[第12回国民体育大会]]開催に合わせて[[昭和天皇]]、[[香淳皇后]]が行幸啓。日本軽金属蒲原工場を視察<ref>{{Cite book |和書 |author=宮内庁 |title=昭和天皇実録第十二 |publisher=東京書籍 |year=2017-03-28 |page=384 |isbn=978-4-487-74412-1}}</ref>。
* 2006年(平成18年)3月31日 - [[静岡市]]に[[市町村合併|編入合併]]され、[[清水区]]の一部となる。
 
== 行政 ==
64 ⟶ 66行目:
 
=== 合併問題 ===
[[由比町]]・蒲原町・[[富士川町 (静岡県)|富士川町]]の[[庵原郡]]3町は、庵原郡合併問題等調査研究会を設けて合併交渉を行っていたが、富士川町の様相から[[市町村の合併の特例等に関する法律|合併特例法]](旧法)の期限内の合併が無理と判断した。2003年(平成15年)7月15日に正式に調査研究会を解散し、自治体合併については各町それぞれで独自路線を歩むことが確認された。結果的に、由比町と蒲原町はそれぞれ[[静岡市]]と1市1町の合併法定合併協議会を設置してきたが、由比町は合併調印後の由比町議会の否決により、静岡市との合併が不成立となった。蒲原町は、極めて異例の議員発議の結果を参考とするとした住民投票があり、住民投票では合併否決の結果が出たが、これと由比町の結果の双方を踏まえ、蒲原町議会は[[飛地]]としての静岡市との合併を決めた。この結果、蒲原町は2006年(平成18年)3月31日に静岡市と合併した。合併後、市議会議員選挙では合併賛成派として町長選に出馬し敗れていた山根田鶴子を市議として選出した(山根氏はその後、静岡市議会初の女性副議長、更には初の女性議長に就任)
 
その後、2007年(平成19年)4月22日の由比町長選挙では合併推進派の望月俊明が当選し、由比町議会でも合併賛成の議員が過半数となったことから、由比町は静岡市と合併協議を再開した。その結果、由比町は2008年(平成20年)11月1日に静岡市清水区へ編入され、蒲原地区の飛地状態は解消された。
72 ⟶ 74行目:
 
=== 漁業 ===
水産業が盛んであり、中でも[[サクラエビ]]の漁獲が多い。それに伴い、缶詰工場・加工工場が集中している<ref name="ガイド p18"/>。また[[イルカ]]食の文化があり、中でもイルカの[[鰭]]を薄切りにして塩漬けにした「すまし」と呼ばれる料理が有名である。イルカの鰭はそのまま食べると臭みがある他[[ゴム]]にような食感で、食べる人を選ぶが、炙ったりすると脂がはぜて香ばしくなり、食感もよくなるという。また[[味噌汁]]の具にすると風味が緩和され、汁にもコクがでて美味だという。なおイルカ食の文化自体は静岡県を含む日本各地に存在するが、鰭を食べる文化があるのは県内でも蒲原等ごく一部なのであるという<ref>{{Cite web |url=https://tsurinews.jp/222566/2/ |title=太地のイルカ漁がスタート イルカの「鰭(ひれ)」は究極の珍味? |publisher=[[週刊つりニュース]] |date=2022-09-17 |accessdate=2024-07-19}}</ref>。
水産業が盛んであり、その中で[[サクラエビ]]の漁獲が盛んである。それに伴い、缶詰工場・加工工場が集中している<ref name="ガイド p18"/>。
 
* [[蒲原漁港]]
85 ⟶ 87行目:
 
=== 工業 ===
[[富士川]]右岸の工業地帯を中心し、自動車部品・[[アルミニウム]]関連製造会社・化学工業・工業用ゴムの製造会社が集中している。その中で[[日本軽金属]]が富士川水系の[[柿元ダム]]と[[雨畑ダム]]の[[水力発電]]([[民間企業所有ダム|自家発電]])による電力を利用して、2014年3月まで日本で唯一の[[日本のアルミニウム製錬|アルミニウム製錬]]を行っていた。発電用の水は[[富士川]]上流付近で採取し、地下に埋設された送水管を通って供給されている<ref name="ガイド p18">蒲原町役場総務課『1995年 蒲原町町勢ガイド』静岡県庵原郡蒲原町、1995年、p.18</ref>
 
[[東京タワー]]などの鉄塔の塗装を専門とする「鋼橋塗装」の職人を多く輩出している<ref>「[https://web.archive.org/web/20111230105537/http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/feature/tokyo231199378046481_02/news/20080108-OYT8T00420.htm 東京タワー : 企画・連載 2「潮風から鉄塔守る」使命感]」読売新聞</ref>。
 
== 教育 ==
108 ⟶ 110行目:
* [[東海旅客鉄道]](JR東海)
** [[東海道本線]]:[[新蒲原駅]] - [[蒲原駅]]
* 中心となる駅:新蒲原駅
 
=== 道路 ===
116 ⟶ 119行目:
==== 一般国道 ====
* [[国道1号]]
** [[富士由比バイパス]]
 
==== 都道府県道 ====
* [[静岡県道396号富士由比線]]
 
== 名所・旧跡・観光スポット ==
* [[旧五十嵐歯科医院]] - [[1914年]][[大正]]3年)に改装された洋風建築であり、現在は展示施設。[[登録有形文化財]]。
* [[志田家住宅]] - [[安政]]年間(1855([[1855]]-[[1860年]])に再建された商家であり、現在は展示施設。[[登録有形文化財]]
* [[旧和泉屋(お休み処)]] - [[江戸時代]]の[[旅籠]]であり、現在は展示体験施設。[[登録有形文化財]]
* 鈴木家住宅 - 店舗兼主屋が[[登録有形文化財]]
* 吉田家住宅 - 主屋と石塀が[[登録有形文化財]]
* [[木屋江戸資料館]] - 江戸時代の土蔵。渡邊家土蔵(三階文庫)として静岡市指定有形文化財。
* [[蒲原城]]址 - 静岡市指定有形文化財。
* 青山荘 - [[田中光顕]]伯爵の別荘。和洋折衷の白亜の洋館。現在、日本軽金属の迎賓館<ref>[https://www.ja-shimizu.org/report/east/seizanso/| JAしみず]</ref>。
 
<gallery>
140 ⟶ 147行目:
* [[増田忠俊]] - サッカー選手。
* [[田中光常]] - フリーカメラマン。[[田中光顕]]伯爵の孫。
* [[平山佐知子]] - [[フリーアナウンサー]]、[[政治家]]([[参議院議員]])。
 
== 脚注 ==
152 ⟶ 160行目:
 
== 外部リンク ==
* {{WAP|pid=244375|url=asp.betown.jp/gov/shizuoka/kambara/index.html|title=蒲原町ホームページ|date=2006/-03/-08}}
* {{OfficialWayback website|https://web.archive.org/web/*/url=http://www.town.kambara.shizuoka.jp |title=蒲原町旧ホームページ |date=20020410082950}}([[Internet Archive]])
* {{WAP|pid=261161|url=www.city.shizuoka.jp/deps/kikaku/kouikigyousei/sk_gappeikyou/|title=静岡市・蒲原町合併協議会|date=2005/-11/-02}}
{{Normdaten}}
{{デフォルトソート:かんはらちよう}}