「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」の版間の差分

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== 概要 ==
{{see also|明仁から徳仁への皇位継承}}
「天皇の終身在位」を前提にしている皇室典範では、これまで認められていなかった「天皇の退位」を、第125代天皇である[[明仁]]に限り認め、[[徳仁]]への譲位を可能にする為の法律である。同法は「皇室典範と一体を成す法律である」と同時に、「将来の先例にもなり得る法律」とされる<ref>[https://archive.ph/t6vDP 官房長官「特例法は先例になり得る」]NHK</ref>。
 
明仁は、「[[2010年]](平成22年)[[7月22日]]に住居である[[御所#邸宅としての御所|御所]]で行われた『参与会議』の席上で『退位(譲位)の意志』を初めて明かした」と伝えられている<ref>[https://web.archive.org/web/20190505092527/https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/heisei/archive/20190429.html シリーズ「現場から、平成の記憶」 陛下が初めて“退位”を告げた夜]TBS</ref>。その背景について、[[日本放送協会|NHK]]は「[[昭和天皇]]の晩年のほとんど意識もない中での闘病生活や、母親の[[香淳皇后]]が晩年に[[認知症]]を患っていた時の状況などを実際にご覧になっていたことが大きく影響しているのではないか」としている<ref>[https://archive.ph/0VS6L WEB特集 天皇陛下退位 宮内庁キャップ解説]NHK</ref>。
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==== 法案審議 ====
法案は[[2017年]](平成29年)[[5月19日]]の定例閣議で決定され<ref>{{Cite news | title = 平成29年5月19日(金)定例閣議案件| url = https://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2017/kakugi-2017051901.html | publisher = [[内閣総理大臣官邸|首相官邸]] | date = 2017-5-19 | accessdate = 2020-8-30}}</ref>、同日付けで[[第193回国会]]に提出され<ref name="kokuritsukokkai"></ref>、[[6月1日]]に[[議院運営委員会#衆議院|衆議院議院運営委員会]]で趣旨説明、審議、採決がされ<ref>[https://kokkai.ndl.go.jp/#/detailPDF?minId=119304024X03120170601&page=1&spkNum=0&current=-1 衆議院議院運営委員会議事録 平成29年6月1日]</ref>、翌6月2日に衆議院本会議で賛成多数で可決された<ref name="200zyouyaku1">{{Cite web|和書|url=https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_iinkai.nsf/html/gianrireki/193_193_kakuho_66.htm|title=法律案等審査経過概要 第193回国会 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案(内閣提出第66号)|publisher=[[衆議院]]|accessdate=2020-09-01}}</ref>。参議院では特別委員会として設置された「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委員会」において、6月7日に趣旨説明、審議、採決がされ<ref>[https://kokkai.ndl.go.jp/#/detailPDF?minId=119314838X00220170607&page=1&spkNum=0&current=-1 参議院天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委員会議事録 平成29年6月7日]</ref>、6月9日に参議院本会議で全会一致で可決・成立<ref>{{cite news|title = 第193回国会2017年6月9日投票結果 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案(内閣提出、衆議院送付)|url=https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/votetouhyoulist/193/193-0609-v004.htm|publisher = 参議院|date = | accessdate = 2020-09-01}}</ref>し、6月16日に公布された<ref name=NHK20170613>[https://web.archive.org/web/20170613/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170613/k10011015721000.html 「退位」特例法 今月16日にも正式公布]NHK</ref><ref>『[[官報]]』 平成29年6月16日付(号外第128号) ([https://www.kanpo.go.jp/old/20170616/20170616g00128/pdf/20170616g001280035.pdf#page=1&view=Fit&scrollbar=0&zoom=100 pp.35]-[https://www.kanpo.go.jp/old/20170616/20170616g00128/pdf/20170616g001280036.pdf#page=1&view=Fit&scrollbar=0&zoom=100 pp.36])</ref>。衆議院本会議では無所属議員3名が起立せず反対。参議院本会議では全会一致での賛成となったが、[[自由党 (日本 2016-2019)|自由党]]は皇室典範の本則の改正によって対応すべきとして採決前に退席しボタン式投票を棄権した<ref>{{Cite news | title = 天皇退位、特例法が成立 一代限り退位容認 | url = https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H5T_Y7A600C1MM0000/ | publisher = 日本経済新聞 | date = 2017-06-09 | accessdate = 2017-10-6}}</ref><ref>{{Cite news | title = 自由党、採決を棄権へ 退位特例法案|url = https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS30H5S_Q7A530C1PP8000/ | publisher =日本経済新聞 | date = 2017-05-30 | accessdate = 2017-10-6}}</ref>。
 
なお、法案の採決にあたっては、「政府は[[女性宮家]]の創設など安定的な[[皇位継承]]のための諸課題について、[[皇族]]減少の事情も踏まえて検討を行い、速やかに国会に報告する」とした[[附帯決議]]がなされた<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.sankei.com/article/20170601-7K3ASW4ZWVNCXPSOHVTPZWWQ7I/ |title=衆院議運委で特例法案可決 2日に衆院通過へ 「女性宮家」検討の付帯決議も採択 |author= |date=2017-06-01 |work= |publisher=産経新聞 |accessdate=2017-06-18 }}</ref><ref>{{Cite web|和書|url= https://www.nikkei.com/article/DGXLASFK07H1J_X00C17A6000000/ |title=退位特例法案を参院委可決 「女性宮家」付帯決議も |author= |date=2017-06-07 |work= |publisher=日本経済新聞 |accessdate=2017-06-18 }}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/193/f431_060701.pdf |title= 天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議|author= |date=2017-06-07 |work= |publisher=参議院天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委員会 |accessdate=2017-06-18 }}</ref>。