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{{独自研究|date=2022年12月5日 (月) 12:51 (UTC)}}
[[File:TDK MA-R90 Compact Audio Cassette.jpg|thumb|1979年45月から1981年9月まで発売された初代TDK MA-R<br/>(画像は1980年7月以降に出荷された後期ロットの製品)]]
'''MA'''(エムエー、メタルアロイ、''Metal Alloy'')は、かつて[[TDK]]([[1983年]]〈[[昭和]]58年〉[[2月28日]]以前は[[TDK|東京電気化学工業]]名義)が[[1979年]](昭和54年)3)4月から[[2001年]]([[平成]]13年)12月まで製造・出荷していた[[メタルポジション]](IEC TYPE IV)用[[コンパクトカセット|コンパクトカセットテープ]]の商品名。
 
本項では便宜上、下記の派生製品・後継製品についても記述する。
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== 概要・製品 ==
=== MA ===
1979年9[[71日]]発売。TDKの標準クラスのメタルポジション用コンパクトカセットテープとして発売。磁性体には後述するMA-R同様、当社が開発したメタルパウダー「ファイナビンクス」(FINAVINX)が採用されている。度重な発売開始当初は後述す改良を経てMA-R同様46分用と60分用のみの発売だったが[[19851980年]](昭和6055)8)31日後述するMA-Xと入は90分用が追加さ替わる形で一旦た。[[1980年|同年]]7月に造・品の一部仕様変更を実質し、カセットハーフ上面にメタルポジション対応のオートテープセレクター用の検荷終了となる付くようになった。その後、数回の改良<ref>[[1981年]](昭和56年)9月、および[[1983年]](昭和58年)10月、[[1988年]](昭和63年)2)4に改良を伴う形で再度製造・出荷を開始。その後、[[1990年]](平成2年)3月の改良以降より50分用以下の製品に採用されていたラージハブが製造コストの合理化、[[1992年]](平成4年)9月、[[1995年]](平成7年)3月</ref>理由に廃止された。経て、[[1998年]](平成10年)9月後述するMA-EXと入れ替わる形で製造・出荷・販売終了。
 
=== MA-R → MA-XG ===
1979年3[[510日]]、上記のMAに先行する形で発売<ref>なお、同1979年5月10日には競合メーカーの[[ソニー]]もメタルポジション用コンパクトカセットテープ「'''METALLIC'''」(メタリック)を発売している。</ref>。カセットハーフが透明樹脂とアルミダイキャストを用いた3ピース構造を用いたRSメカニズム<ref>1985年に後述するMA-XGとして全面改良を実施した際にNew RS(RS-Ⅱ)メカニズムへと進化した。</ref>を採用した重厚感のあるカセット。こちらも46分テープのみラージハブが採用されている。そのため、標準価格も1,750円(1979年3月当時)とかなり高価である。発売当初は46分用と60分用の製品のみの発売だったが[[上記のMA同様、1980年]](昭和55年)33月には90分用の製品が追加されたのに伴い標準価格を改定、更に[[1980年|同年]]7月に製品の一部仕様変更に伴いを実施し、カセットハーフ上面にメタルポジション対応のオートテープセレクター用の検出孔が付くようになった。その後、[[1981年9]](昭和56年)5月、および[[1983年]](昭和58年)8月の各種一部改良を経て、[[1985年]](昭和60年)10月の全面改良に伴い、商品名をMA-XGに改称したのち、1990年3月に後述するMA-XG FermoFermo(日本国外:2代目MA-XG)と入れ替わる形で製造・出荷終了となった。
 
=== MA-X ===
1985年10月中旬発売。発売当初はMA従来後継MA(3代目)に代わる製品として開発・発売されたが、[[1988年3]](昭和63年)4の改良時にMAが再登場後はMA4代目してラインアップに復活したのに伴い初の全面改良を実施。事実上4代目MA-XG中間に置する製品となっして発売され。しかし、商品性そのものが余りにも希薄だったための、[[1990年]](平成2年)3月に最後の改良を実質し、[[1992年]](平成4年)3月を以て格下の5代目MAに統合される形で製造・出荷終了となった。
 
=== MA-XG Fermo(フェルモ)===
[[File:Cassette DAT-130311-0002WP (cropped TDK MA-XG).jpg|thumb|海外市場では2代目MA-XG名義で発売されたMA-XG Fermo]]
1990年3月中旬発売。先述のMA-XGの後継かつ、最終形態となるシリーズ最上位の製品。従来品のMA-XG(←MA-R)と大きく異なり、MAシリーズ史上初にして唯一の二層塗り構造のファイナビンクス磁性体<ref>下層:中低域用ファイナビンクス磁性体、上層:中高域用ファイナビンクス磁性体</ref>が採用されているほか、業界初の5ピースの多重構造によるRS-Ⅲメカニズムを採用したカセットハーフが用いられ、材質には[[セラミック]]のほか、[[繊維強化プラスチック|ガラス繊維強化黒色樹脂]]が採用された。この他の特徴として、テープパス周辺の重量を増加させたサウンドスタビライザーウエイトや高充填型ガイドブロックも採用された。また、50分テープ以下の短尺テープに採用されがちなラージハブは設計段階から採用されていない。標準価格も従来のMA-XGより更に高価であった<ref>当時の[[消費税|税別]]標準価格は46分用が1,800円、60分用が2,000円、90分用が2,300円だった。</ref>ほか、その直後の[[DAT]]や[[ミニディスク|MD]]などの各種[[デジタルオーディオ]]系の[[録音機|ハードウェア]]・[[記録メディア]]の台頭・普及・低価格化に太刀打ちできず、[[1996年]](平成8年)2月に製造・出荷終了。なお、当製品のサブネームであるFermoの商標は日本市場限定であり、海外市場では2代目MA-XGとして発売された。
 
=== MA-EX(EXtended)EX(エクステンデッド、EXtended) ===
[[1998年]](平成10年)9月中旬発売。MA、および[[CDing|CDing METAL]]、[[TDK DJ|DJ METAL]]をそれぞれ統合した製品で、事実上、TDK最後にして日本ブランド(≒メーカー製最後のメタルテープである。先代のMAに対し、若干のコストダウンが図られたほか、一連のMAシリーズとして。発売当初唯一日本国内で製造されていたが[[1999年]](平成11年)8月以降の[[ロット管理|造ロット]]製品より[[パンケーキ]]([[磁気テープ]]本体)を除き製造・出荷は[[タイ王国|タイ]]で行われていた(いわゆる海外生産<ref>ただし、[[パンケーキ]]([[磁気テープ]]本体)自体は日本国内で製造された。</ref>。2001年12月までに製造・出荷終了<ref>ちなみに、ほぼ同期に開発・製造・発売された競合商品の6代目[[マクセル UD#METAL UD|マクセル METAL UD]]は2003年(平成15年)7月までに製造・出荷終了となった。</ref>を経て、[[2007年]](平成19年)12月までに流通在庫が完売。これによりMAの商標は名実共にシリーズ通算28年の歴史に幕を下ろすこととなった。
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}
 
== 参考文献 ==
{{DEFAULTSORT:ていていけえ えむええ}}
*FUTABASHA SUPER MOOK 〜TDKカセットテープ・マニアックス〜
**[[2023年]](令和5年)[[8月7日]]発行([[双葉社]]) ISBN 978-4-5754-5945-6
*ONTOMO MOOK [[stereo (雑誌)|stereo]]編 カセットテープ完全アルバム <small>僕たちの青春を彩ったカセットテープのすべて</small>
**2023年(令和5年)[[12月1日]]発行 ([[音楽之友社]]) ISBN 978-4-276-96368-9
*[[ステレオ時代neo]] Vol.7 32〜43項「カセットテープの頂点 MA-R誕生の真実」
**2025年(令和7年)1月29日発行([[三栄]]) ISBN 978-4-7796-5159-5
 
 
{{DEFAULTSORT:TDK MA}}
[[Category:TDK]]
[[Category:オーディオテープ]]