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{{混同|link1=嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線|嵯峨野観光線}}
{{Pathnav|山陰本線|frame=1}}
{{Infobox 鉄道路線
|路線名
|路線色
|ロゴ
|ロゴサイズ = 40px
|画像
|画像サイズ = 300px
|画像説明 = 嵯峨野線を走行する[[JR西日本221系電車|221系]]による普通列車<br/>
|国
|所在地
|種類
|起点
|終点
|駅数
|経由路線 = [[山陰本線]]
|路線記号 = {{JR西路線記号|K|E}}
|開業
|廃止
|所有者
|運営者
|路線距離 = 34.2 [[キロメートル|km]]
|軌間
|線路数
|電化方式 = [[直流電化|直流]]1,500 [[ボルト (単位)|V]]
|最高速度 = 130 [[キロメートル毎時|km/h]]
|路線図 = {{Rapid transit OSM map
| system_qid = Q1073011
| frame-width = 300
| frame-height = 300
| zoom = 10
| stations = y
| stations_qid = Q1073011
| single_line = y
}}
}}
'''嵯峨野線'''(さがのせん)は、[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)[[山陰本線]]のうち、[[京都府]][[京都市]][[下京区]]の[[京都駅]]から同府[[南丹市]]の[[園部駅]]までの区間に付けられた愛称である。この愛称は[[1988年]]([[昭和]]63年)[[3月13日]]から使用されており、本来の名称である山陰線とあわせて「'''嵯峨野山陰線'''」と案内されることもある。
JR西日本の[[アーバンネットワーク]]の路線の一つである。起点の京都駅から京都市内を縦貫し、京都府中部([[南丹]])へと伸びている。ラインカラーは'''紫'''({{Color|#878DDC|■}})であり、選定理由は「京の優雅さをイメージ」とされている。路線記号は''' E '''<ref>[https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_5993.html 近畿エリア・広島エリアに「路線記号」を導入します] - 西日本旅客鉄道(2014年8月6日)</ref>。
== 概要 ==
観光地として人気のある[[嵯峨野]]・[[嵐山]]方面へのアクセスルートのひとつで、玄関口である[[嵯峨嵐山駅]]を中心に、春・秋の行楽シーズンに多くの利用がある。[[保津峡]]の[[保津峡#保津川下り|保津川下り]]や<ref>{{Cite web|和書|title=アクセス |url=https://www.hozugawakudari.jp/access |website=京都・亀岡 保津川下り |publisher=保津川遊船企業組合 |access-date=2025-03-19 |language=ja}}</ref>、[[桂川 (淀川水系)|保津川]]沿いの山陰本線(当路線)の旧線を活用した[[嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線|嵯峨野観光鉄道線]]([[嵯峨嵐山駅|トロッコ嵯峨駅]] - [[トロッコ亀岡駅]])へのアクセス路線であり<ref>{{Cite web|和書|title=アクセス |url=https://www.sagano-kanko.co.jp/station/ |publisher=嵯峨野観光鉄道 |access-date=2025-03-19}}</ref>、[[保津峡駅]]→[[馬堀駅]]間においては、保津川での[[ラフティング]]客の帰路の足として重宝されている。さらに沿線には多くの高校・大学を抱えているほか、近年は外国人観光客等の増加により年間を通して利用客は増加傾向にある。
嵐山方面へのアクセスの競合路線としては、京都市内では[[京福電気鉄道]](嵐電)[[京福電気鉄道嵐山本線|嵐山本線]]や[[阪急嵐山線]]などがある。当路線の嵯峨嵐山駅に対して、京福電気鉄道の[[嵐山駅 (京福電気鉄道)|嵐山駅]]の方が、[[天龍寺]]や[[渡月橋]]などの嵐山の主要な観光地へのアクセスに優れる<ref>{{Cite web|和書|title=アクセス |website=嵐山駅 はんなり・ほっこりスクエア |url=https://www.kyotoarashiyama.jp/access |access-date=2023-07-20 |publisher=京福電気鉄道 |language=ja}}</ref>。阪急嵐山線の[[嵐山駅 (阪急)|嵐山駅]]は[[桂川 (淀川水系)|桂川]]の対岸に位置していているものの、徒歩圏内である。一方で、当路線はこれらの競合路線の中で唯一、[[ターミナル駅]]である京都駅に直接乗り入れている。嵯峨野線区間全体の競争相手としては[[京阪京都交通]](旧
全区間が[[旅客営業規則]]上の[[大都市近郊区間 (JR)|大都市近郊区間]]の「[[大都市近郊区間 (JR)#大阪近郊区間|大阪近郊区間]]」、および[[ICカード|IC]][[乗車カード]]「[[ICOCA]]」エリアに、京都駅 - 亀岡駅間が[[電車特定区間]]に含まれている<ref name="JRW20240515">{{Cite press release|和書|url=https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240515_00_press_keihanshin_unchin.pdf|title=京阪神都市圏における運賃体系の見直しについて|publisher=西日本旅客鉄道|date=2024-05-15|format=PDF}}</ref><ref name="JRW_Tokutei">{{Cite web|和書|url=https://www.jr-odekake.net/railroad/keihanshin-area/|title=【2025年4月1日購入分より】京阪神エリアにおける運賃体系の見直しについて|publisher=西日本旅客鉄道|accessdate=2025-04-02}}</ref>。
* 管轄(事業種別):西日本旅客鉄道([[鉄道事業者#第一種鉄道事業者|第一種鉄道事業者]])
* 路線距離([[営業キロ]]):34.
* [[軌間]]
* 駅数:16(起終点駅含む)
* 複線区間:全線複線(ただし、京都駅から[[京都貨物駅]]への分岐点付近までは単線)
* 電化区間:全線電化(直流
* [[閉塞 (鉄道)|閉塞方式]]:自動閉塞式
* 保安装置:[[自動列車停止装置|ATS-P]]および[[自動列車停止装置|ATS-SW]](拠点P方式)
* [[運転指令所]]:[[大阪総合指令所]]
* 最高速度:
** 京都駅 - 嵯峨嵐山駅間、馬堀駅 - 園部駅間
** 嵯峨嵐山駅 - 馬堀駅間
* [[ICカード|IC]][[乗車カード]]対応区間:
** [[ICOCA]]エリア:全線(全線[[PiTaPa|PiTaPaポストペイサービス]]対象区間)
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== 沿線概況 ==
{{嵯峨野線路線図}}
京都駅では北西の専用ホームから発車している。京都駅を発車すると[[東海道本線]]([[JR京都線]])に沿って西進して一度[[単線]]となるが、[[大宮通]]をくぐった先から[[複線]]になる。ここまでが京都駅構内である。左手に[[梅小路蒸気機関車館|梅小路運転区]]、右手には[[梅小路公園]]とすぐ横を走る[[京都鉄道博物館]](元の[[梅小路蒸気機関車館]])の「SLスチーム号」の線路を見ながら右に大きくカーブして高架区間に入り、かつて東海道本線の支線である山陰連絡線が分岐していた地点を過ぎるとまもなく[[梅小路京都西駅]]に着く。2019年(平成31年)に開業した同駅は、京都駅から距離のあった梅小路公園や京都鉄道博物館への最寄駅として観光客の利便性向上と京都駅の機能分散、地域活性化を図って設置された<ref name="Nikkei20140820">{{Cite news ja |title=京都市とJR西、「梅小路新駅」へ検討会 来年1月にも結論 |newspaper=日本経済新聞 |date=2014-08-20 |url=https://www.nikkei.com/article/DGXLZO75883340Q4A820C1LDA000/ |access-date=2024-09-25 |publisher=日本経済新聞社 |archive-url=https://web.archive.org/web/20140819231256/https://www.nikkei.com/article/DGXLZO75883340Q4A820C1LDA000/ |archive-date=2014-08-19 |url-status=live}}</ref><ref name="TravelWatch20180720">{{Cite web |url=https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1134065.html |title=JR西日本、京都鉄道博物館前の
二条駅を出ると、左にカーブして進路を再び西に変えると[[丸太町通]]に沿って、[[円町駅]]、さらに進むと三角屋根が目立つ[[花園駅 (京都府)|花園駅]]に到着する。花園駅を出ると、一旦地上に下りて高架の[[天神川通]]([[国道162号]])をくぐると再び高架になるが、その高架も左手に[[東映太秦映画村]]を過ぎて嵐電[[京福電気鉄道北野線|北野線]]を越えると終わり、地上駅の[[太秦駅]]に到着する。この付近から高いビルが目立たなくなり高度を上げて進んでいくと、2面4線の[[嵯峨嵐山駅]]に到着する。嵯峨嵐山駅は嵯峨野線全線複線化工事により[[橋上駅]]となり、構内の配線も上下共に同一ホームで[[停車 (鉄道)#緩急接続|緩急接続]]ができるように改良された。
嵯峨嵐山駅のすぐ横には、かつての嵯峨野線旧線を転用した観光路線である[[嵯峨野観光鉄道]][[嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線|嵯峨野観光線]]の
亀岡駅を出ると、左手には引き続き住宅地が広がり、右手には田園風景が広がる。前川を渡り始めるとこのあたりから右側にも住宅地が立ち並ぶようになり、マンション・アパート等が見え始めると緩やかな右カーブを進んで[[並河駅]]、そのまま直進を続けると[[千代川駅]]である。[[国道9号]]をくぐって、左にカーブを進むと国道9号と[[桂川 (淀川水系)|大堰川]]と並行する。[[亀岡市]]・[[南丹市]]市境でもある、この辺りから沿線に田園風景が広がる。[[八木駅]]を通過し、[[京都縦貫自動車道]]をくぐって山間を抜けると[[吉富駅 (京都府)|吉富駅]]で、そのまま北上を続けると嵯峨野線の終点、園部駅に到着する。
== 運行形態 ==
京都市と[[北近畿]]方面とを結ぶ[[特別急行列車|特急]]のほか、[[快速列車|快速]]・[[各駅停車|普通]]が運転されている。1996年
日中は1時間あたり特急1本、快速1本、普通
紅葉シーズンを中心に、京都駅 - 嵯峨嵐山駅間に[[臨時列車]]が運転されているほか、定期列車の増結も行われる。かつては、京都駅で[[スイッチバック]]または、[[丹波口駅]]から[[東海道本線]]の支線である山陰連絡線を利用して、大阪方面との間に臨時[[新快速]]が運転されていたことがあった(「[[#大阪方面からの臨時列車|大阪方面からの臨時列車]]」を参照)。近畿地方交通審議会では、山陰連絡線を活用して大阪方面との相互直通運転案を検討した<ref>{{PDFlink|[https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/shingi/pdf/8-5-2.pdf
2020年(令和2年)以降の[[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症流行の影響]]で観光需要を中心に旅客が減少し、JR西日本ではダイヤ改正で減便などの対応を行ったが、それが一定の収まりを見せた2023年(令和5年)からは需要が急回復して、減便したままのダイヤや、オール転換クロスシート車両では混雑が問題視されるようになり、JR西日本では日常的に増結や臨時列車運転などの対応に追われている<ref name="
[[日本国有鉄道]](国鉄)の時代は汽車ダイヤであり、長距離特急や長距離[[普通列車]]を中心に運行され、京都近郊の日常的な需要に対してはほとんど考慮されていなかった
{|
|+
!colspan="2"|種別\駅名
!style="width:1em;"|{{縦書き|京都|height=5em}}
!…
!colspan="2" style="width:1em;"|{{縦書き|嵯峨嵐山|height=5em}}
!…
!colspan="2" style="width:1em;"|{{縦書き|亀岡|height=5em}}
!…
!style="width:1em;"|{{縦書き|園部|height=5em}}
!…
|-
|style="background:#ff8080;"|特急||colspan="10" style="background:#ff8080;"|1本||→福知山方面
|-
|style="background-color:#feb;|快速
|-
|style="background-color:#ccc;|普通
|}
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朝から夜間にかけて1時間に1本運行されている。運転系統は以下の通りである。
* 京都駅 - [[福知山駅]]・[[豊岡駅 (兵庫県)|豊岡駅]]・[[城崎温泉駅]]間:「[[きのさき (列車)|きのさき]]」
* 京都駅 - [[天橋立駅]]・[[宮津駅]]・[[夕日ヶ浦木津温泉駅]]間:「[[はしだて (列車)|はしだて]]」
* 京都駅 - [[東舞鶴駅]]間:「[[まいづる (列車)|まいづる]]」
嵯峨野線内は全列車、二条駅・亀岡駅・園部駅に停車する。「まいづる」は、京都駅 - [[綾部駅]]間を「きのさき」または「はしだて」と併結して運転されている。ただし、2023年(令和5年)秋以降、主に春 - 秋の行楽期間中に、一部列車が嵯峨嵐山駅に臨時停車することがある{{R|JRW20230921|JRW20240222|JRW20240628|JRW20240925|JRW20250117}}。
=== 快速 ===
京都駅 - 亀岡駅間で一部の駅を通過し、亀岡駅 - 園部駅間では普通列車を補完するため、各駅に停車する。基本的な運転区間は京都駅 - 園部駅間で、福知山行きが2本、福知山発が1本、胡麻発が平日に1本設定されている(いずれも園部駅以北は普通)<ref
現在の快速は電車としては2代目(電化前、「嵯峨野線」の呼称もなかった時代にも気動車快速が存在したことがあった)で、1990年(平成2年)3月10日から2000年(平成12年)9月22日まではラッシュ時のみ京都駅 - 園部駅間に快速が運転されていた。当時の快速の途中停車駅は二条駅・嵯峨嵐山駅(1994年〈平成6年〉9月3日以前の名称は嵯峨駅)・亀岡駅で亀岡駅 - 園部駅間は無停車であり(1996年〈平成8年〉3月16日の改正で一部が八木駅にも停車)、八木駅に停車する一部の急行列車との間で[[停車 (鉄道)#千鳥停車|千鳥停車]]が実施されていた。
また、国鉄時代も快速が運転されていたが、その時代は現在停車する吉富駅を通過し、現在通過する馬堀駅に停車していた。また、並河駅は普通の一部が通過するのに快速が停車するという逆転現象が起きていた<ref>『時刻表 復刻版 1982年11月号』(JTBパブリッシング、2022年)p.202</ref>。
[[2025年]](令和7年)3月15日より、平日朝時間帯の京都行き2本と平日夕方・夜時間帯の園部行き2本に有料座席「[[快速 うれしート]]」が設定された<ref name="JRW20241213">{{PDFlink|[https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241213_00_press_2025harudaiyakaisei_3.pdf 2025年3月15日 ダイヤ改正を実施します~大阪・関西万博開催に合わせて列車を増発します~]}} - 西日本旅客鉄道(2024年12月13日)</ref><ref name="JRW20241213_K">{{PDFlink|[https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241213_00_press_2025harudaiyakaisei5_1.pdf 2025年3月15日 ダイヤ改正を実施します~大阪・関西万博開催に合わせて列車を増発します~]}} - 西日本旅客鉄道近畿統括本部(2024年12月13日)</ref><ref>[https://www.jr-odekake.net/railroad/service/ureseat.html 快速 うれしート(有料座席サービス):JRおでかけネット] - 西日本旅客鉄道(2025年3月18日閲覧)</ref>。同年10月14日より、平日夕方・夜時間帯の園部行き2本にも追加で設定される<ref name="JRW20250822">{{PDFlink|[https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250822_00_press_AkiDaiyakaisei_1.pdf 2025年10月14日 ダイヤ修正を実施します~「快速 うれしート」を学研都市線、JR東西線、阪和線に新規設定~]}} - 西日本旅客鉄道近畿統括本部(2025年8月22日)</ref>。
=== 普通 ===
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=== 車内自動放送 ===
2018年(平成30年)からは、近年増加する訪日外国人に対応するため、奈良線・嵯峨野線の普通・快速列車に車掌のタブレット端末による多言語車内自動放送が導入された。嵯峨野線では221系と223系5500番台で導入、日英中韓の4カ国語での放送が行われ、[[嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線|嵯峨野観光トロッコ]]の案内にも対応している<ref>
=== 過去の列車 ===
{{Main|きのさき (列車)#沿革}}
1959年(昭和34年)に[[準急列車]]として京都駅 - 天橋立駅・東舞鶴駅/福知山駅間で「[[はしだて (列車)|丹後]]」が運転を開始し、1966年
==== 大阪方面からの臨時列車 ====
2002年(平成14年)の紅葉のシーズンから、土曜・休日に「嵐山もみじ号」と称して[[神戸駅 (兵庫県)|神戸]]発嵯峨嵐山行きの臨時列車が設定された。223系8両編成が用いられ、途中、[[三ノ宮駅]]・[[芦屋駅 (JR西日本)|芦屋駅]]・[[尼崎駅 (JR西日本)|尼崎駅]]・[[大阪駅]]・[[新大阪駅]]のみに停車し、京都駅を経由せずに梅小路駅(現在の[[京都貨物駅]])から山陰連絡線を経由するものであった。2003年(平成15年)度には復路の嵯峨嵐山発神戸行きも設定され、2004年(平成16年)の春には「嵐山わかば号」として、夏には「嵐山涼風号」として同様のルートで神戸駅 - 嵯峨嵐山駅間で運転された。
2004年度(平成16年度)からは京都駅を経由するようになり、神戸駅 - 京都駅間は臨時新快速として運転し、嵯峨野線内は定期普通の時刻で運転され、この形態は運転が終了する2006年度(平成18年度)まで続くことになった。嵯峨野線内を定期列車として運転していたため、往路は園部行き、復路は亀岡発として運転された。2005年度(平成17年度)は[[西明石駅]]発着、2006年度(平成18年度)は大阪駅発着となった。
2005年(平成17年)の桜のシーズンには「嵐山さくら号」が同様に運転されていた。
また1998年(平成10年)までは「嵯峨野・嵐山ホリデー号」2往復のうちの1往復は[[阪和線]]経由で[[和歌山駅]]発着の臨時快速列車として設定されていて、221系の4両編成(1997年〈平成9年〉からは6両編成)で運転され、指定席の設定もあった。停車駅は、阪和線内の快速停車駅(当時、[[三国ヶ丘駅|三国ケ丘駅]]・[[紀伊駅]]・[[六十谷駅]]は通過)・[[新今宮駅]]・[[弁天町駅]]・[[西九条駅]]・新大阪駅・高槻駅・丹波口駅 - 園部駅間の各駅で、大阪駅・京都駅は経由しなかったが、嵯峨野線内も通過駅があった年や京都駅を経由した年もある
ほかにも、快速嵯峨野ホリデー号・レジャー号などが運転された。
==== 大晦日終夜運転 ====
かつては、[[大晦日]]深夜から[[元日|元旦]]にかけて、京都駅 - 亀岡駅間で普通のみ約60分間隔で[[終夜運転]]が実施されていたことがあった<ref>
== 使用車両 ==
[[2008年]](平成20年)[[8月11日]]から新型車両223系5500番台が運用を開始したが、[[福知山電車区|吹田総合車両所福知山支所]]所属であり、園部駅以北ならびに[[舞鶴線]]・[[福知山線]]([[篠山口駅]]以北)での運用が主体であるため、愛称制定以来最初から嵯峨野線向けとして[[吹田総合車両所]]京都支所(旧:[[京都総合運転所]])に新製配置された新型車両は存在しない。
=== 現在の車両 ===
==== 電車 ====
* [[JR西日本287系電車|287系]](吹田総合車両所福知山支所)
** 北近畿方面の特急「きのさき」「はしだて」「まいづる」で使用されている。2011年(平成23年)3月に運用を開始した<ref name="RF20110317">{{Cite web|和書|url=https://railf.jp/news/2011/03/17/142600.html |title=287系が営業運転を開始 |publisher=交友社|website=鉄道ファン・railf.jp |work=鉄道ニュース |date=2011-03-17 |access-date=2025-03-19}}</ref>。2025年(令和7年)3月ダイヤ改正後は「きのさき」1・2・4・7・8・11・12・14・15・17・19・20号、「はしだて」1・3・4・6・7・10号、「まいづる」1・2・3・4・7・8・9・10・ 11・12・13号で運用されている<ref name="JTB2025Spr_G84">『JTB小さな時刻表』2025年春号、営業案内84頁、JTBパブリッシング(2025年2月)</ref>。
** 2024年(令和6年)2月2日からFC02編成が、同月10日からFA04編成が、[[京都サンガF.C.]]の[[ラッピング車両|ラッピング列車]]「KYOTO SANGA TRAIN(きょうと サンガ トレイン)」となって運行されている<ref name="JRW20240125">{{PDFlink|[https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240125_00_press_kyotosangatrain.pdf 特急ラッピング列車「KYOTO SANGA TRAIN」を運行します!]}} - 京都府北部地域連携都市圏振興社(海の京都DMO)・森の京都地域振興社(森の京都DMO)・京都パープルサンガ・西日本旅客鉄道(2024年1月25日)</ref><ref name="RM20240212">{{Cite web |和書 |url=https://rail.hobidas.com/rmnews/493419/ |title=【287系がド派手に変身!】「KYOTO SANGA TRAIN」7両すべてフルラッピング車両で走行! |website=鉄道ホビダス |work=鉄道投稿情報局 |publisher=[[ネコ・パブリッシング]] |date=2024-02-12 |access-date=2025-03-19}}</ref>。
* [[JR西日本289系電車|289系]](吹田総合車両所福知山支所)
** 北陸新幹線金沢開業で余剰となった[[JR西日本683系電車#2000番台|683系2000番台]]の改造車両で、北近畿方面の特急「きのさき」で使用されている。2015年(平成27年)10月31日に運用を開始した<ref name="JRW20150821">[https://www.westjr.co.jp/press/article/2015/08/page_7526.html 289系車両が10月31日(土曜日)から運転を開始します!] - 西日本旅客鉄道(2015年8月21日)</ref><ref name="RF20151102">{{Cite web|和書|url=https://railf.jp/news/2019/03/16/200000.html |title=289系特急形電車が営業運転を開始 |publisher=交友社|website=鉄道ファン・railf.jp |work=鉄道ニュース |date=2015-11-02 |access-date=2025-03-19}}</ref><ref name="RM20151102-1">{{Cite web |和書 |url=https://rail.hobidas.com/rmnews/250611/ |title=【JR西】289系 営業運転開始 |website=鉄道ホビダス |work=鉄道投稿情報局 |publisher=ネコ・パブリッシング |date=2015-11-02 |access-date=2025-03-19}}</ref>。
** 2016年(平成28年)3月26日ダイヤ改正で、福知山線の特急「[[こうのとり_(列車)|こうのとり]]」に使用されていた287系と運用を持ち替える形で嵯峨野線での運用を一旦終了したが、2018年(平成30年)3月17日ダイヤ改正から「きのさき」16・19号、「はしだて」7・10号の各1往復で再度嵯峨野線運用に就いた。2025年(令和7年)3月ダイヤ改正後は「きのさき」3・5・6・9・10・13・16・18号で運用されている{{R|JTB2025Spr_G84}}。
* [[JR西日本221系電車|221系]](吹田総合車両所京都支所)
** JR宝塚線の223系6000番台の投入により、網干総合車両所から転属した車両で、[[湖西線]]および[[草津線]]と共通運用で、2008年
** 快速・普通と区別なく運用されている。4両・6両・8両編成で運転。2008年
** 2019年
* [[JR西日本223系電車#5500番台|223系5500番台]](吹田総合車両所福知山
** 福知山地区で使用されていた113系3800番台・5800番台の置き換え用として2008年に製造された。嵯峨野線内では221系と併結した6両編成で運転されている。221系性能固定で6000番台と同様に運転室扉と前面貫通扉にオレンジのラインが入っている。ワンマン運転および自動放送に対応しているが、嵯峨野線の区間では併結する221系および223系2500番台・6000番台による自動放送に変更された。
* [[JR西日本223系電車#京都地区用6000番台|223系6000番台]](吹田総合車両所京都支所)
** 2021年(令和3年)2月3日に網干総合車両所から転属した2000番台V56・V57編成を改造し、それぞれ6000番台R01・R02編成とし、2021年(令和3年)3月13日のダイヤ改正より221系と共通の運用に就いた。なお、R02編成は[[ラッピング車両|ラッピング列車]]「森の京都QRトレイン〜quality and relaxing train〜」<ref>「[https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000556.000005484.html JR嵯峨野線ラッピング電車「森の京都QRトレイン〜Quality and Relaxing Train〜」の完成お披露目及び出発式]」『PR TIMES』、PR TIMES・京都府(2021年3月5日)</ref>に起用され、運用開始前日の3月12日には亀岡駅 - 京都駅間で報道向けに公開された<ref name="RM20210315">{{Cite web |和書 |url=https://rail.hobidas.com/rmnews/330215/ |title=223系「森の京都QRトレイン」運行開始 |website=鉄道ホビダス |work=鉄道投稿情報局 |publisher=ネコ・パブリッシング |date=2021-03-15 |access-date=2025-03-19}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date=2021-03-12 |url=https://news.mynavi.jp/article/20210312-223qrtrain/ |title=JR西日本223系「森の京都QRトレイン」お披露目、嵯峨野線で運行へ |website=マイナビニュース |publisher=マイナビ |accessdate=2021-03-13}}</ref>。その後、網干総合車両所から追加で転属した2000番台を改造した編成と、網干総合車両所宮原支所から転属した6000番台も2022年(令和4年)から運用に就いている。
* [[JR西日本223系電車#2500番台|223系2500番台]](吹田総合車両所京都支所)
** 元[[阪和線]]・[[関西空港線]]用の車両で2022年3月13日に[[吹田総合車両所#日根野支所|吹田総合車両所日根野支所]]から転属したHE419・HE420編成が、それぞれR51・R52編成となり、2023年
<gallery widths="150" style="font-size:90%">
Series287¥Umahori01.jpg|287系<br/>(2024年10月20日 馬堀駅)
Series289(FG408)-Kameoka-Umahori.jpg|289系<br/>(2025年3月23日 馬堀駅 - 亀岡駅間)
JRW 221(RN) Sagano Line.jpg|221系<br/>(2024年7月28日 嵯峨嵐山駅 - 太秦駅間)
2500番台3次車(京都車).jpg|223系2500番台<br/>(2024年7月28日 嵯峨嵐山駅 - 太秦駅間)
223系5500番台と221系の併結運転による嵯峨野線普通列車.jpg|223系5500番台<br />(2024年7月21日 馬堀駅 - 亀岡駅間)
JRW Series223-6107 Sagano-Line.jpg|223系6000番台<br/>(2022年11月19日 馬堀駅 - 亀岡駅間)
223系6000番台(森の京都QRトレイン).jpg|223系6000番台「森の京都QRトレイン」<br/>(2024年6月22日 馬堀駅)
</gallery>
==== 気動車 ====
* [[WILLER TRAINS|京都丹後鉄道]][[北近畿タンゴ鉄道KTR8000形気動車|KTR8000形]]
** 北近畿方面の特急「はしだて」「まいづる」で使用されている。2025年(令和7年)3月ダイヤ改正後は「はしだて」2・5・8・9号、「まいづる」5・6・14・15号で運用されている{{R|JTB2025Spr_G84}}。
<gallery widths="150" style="font-size:90%">
KTR8000¥Umekoji.jpg|KTR8000形<br/>(2024年7月28日 梅小路京都西駅)
</gallery>
=== 過去の車両 ===
{{節スタブ}}<!--客車、蒸気機関車、貨車など-->
ここでは1988年
==== 電車 ====
* [[国鉄113系電車|113系]]・[[国鉄115系電車|115系]]
** 1990年
* [[国鉄117系電車|117系]]
** 快速・普通と区別なく使用されていた。ただしラッシュ時のみの運用。福知山色車の4両+4両の8両編成運用が多かったが新快速色車の運用もあった。2008年
* [[JR西日本183系電車|183系]]
** [[国鉄485系電車|485系]]の直流化改造車で、北近畿方面の特急「きのさき」「はしだて」「たんば」で使用されていた。中間車を先頭車に改造した編成もあり、こちらは主に「まいづる」で運用されていた。2013年
* [[国鉄381系電車|381系]]
** 北近畿方面の特急「きのさき」「はしだて」で使用されていた。2012年
<gallery widths="150" style="font-size:90%">
SaninHonsenRapid.JPG|113系(湘南色)<br/>(2006年8月15日 京都駅)
JNR 113 refurbished 'C' set San'in Main Line rapid service at Kyoto.jpg|113系(西日本更新色)<br/>(2008年5月29日 京都駅)
JNR_117_Fukuchiyama_Line_livery_at_Kyoto_Station_2006-04-04.jpg|117系(福知山色)<br/>(2006年4月4日 京都駅)
WestJapanRailwayCompanyType183-2.JPG|183系(国鉄色)<br/>(2006年3月)
Kinosaki.JPG|183系(新塗装)
JNR 381 Series EMU 011W.JPG|381系<br/>(2013年2月16日 花園駅)
</gallery>
==== 気動車 ====
* [[国鉄キハ58系気動車|キハ58系]]
** 主に「丹後」や「[[きのさき (列車)#山陰本線京都駅発着優等列車|白兎]]」などの急行列車に使用されていたが、国鉄分割民営化前後から電化が完了するまでの期間は普通列車の運用にも組込まれていた。[[1996年]](平成8年)[[3月16日]]に実施された園部駅以北の電化後にこの区間での運用は終了した。
* [[国鉄キハ40系気動車 (2代)|キハ40系]]
** 普通列車でのみ運転されていたが、電化を期に運用は終了した(キハ47のみ)。ラッシュ時はキハ47の9連運用もあった。
* [[国鉄キハ181系気動車|キハ181系]]
** 北近畿方面の特急「あさしお」に1982年(昭和57年)から使用されたが、1996年
* 北近畿タンゴ鉄道[[北近畿タンゴ鉄道KTR001形気動車|KTR001形]]
** 1999年(平成11年)まで京都発着であった特急「[[タンゴエクスプローラー]]」で使用。
<gallery widths="150" style="font-size:90%">
1992-8-kiha58-7202.JPG|キハ58系<br/>(1992年8月 京都駅)
Limited_express_train_ASASHIO_Kyoto,JAPAN.jpg|キハ181系<br/>(1988年頃 京都駅)
</gallery>
==== 客車 ====
* [[国鉄24系客車|24系]]
** 寝台特急「[[
* [[国鉄14系客車|14系]]
** 寝台特急「出雲」3・2号(1978年〈昭和53年〉まで「いなば」)に1975年(昭和50年)から1998年(平成10年)まで使用。
* [[国鉄50系客車|50系]]
** 1979年
* [[国鉄12系客車|12系]]
** 1986年
== 輸送改善 ==
229 ⟶ 257行目:
|}
|}
嵯峨野線で最も早く取り組まれた輸送改善事業は、国鉄時代に行われた京都駅 - 二条駅間の高架化(1976年〈昭和51年〉完成)である。この区間は[[七条通]]、[[五条通]]、[[四条通]]など幹線道路との交差が多く、[[京都府]]と[[京都市]]は戦前の1931年(昭和6年)から高架化に関する要望を行っていた。1969年(昭和44年)に[[建設省]]と[[運輸省]]が「都市における道路と鉄道の連続立体化に関する協定」を結び<ref>{{Cite book |和書 |author = 運輸省大臣官房文書課|year = 1969|title = 運輸|volume = 19|issue = 10|publisher = 運輸故資更生協会|page = 1-4|url = https://dl.ndl.go.jp/pid/2274978/ }}</ref>、京都駅 - 二条駅間が高架化緊急改良区に指定された。京都府と京都市は、複線高架化を要望していたが、単線高架であれば国鉄の負担額が1割で済むところ、複線であれば4割になることから国鉄は難色を示し、結局複線分の用地買収費を上乗せした上で単線高架化することに決まった。1972年
その後、[[1979年]](昭和54年)に京都駅 - 園部駅間の複線化、京都駅 - [[綾部駅]]間の電化が決定し、[[桂川 (淀川水系)|桂川]](保津川)に沿って大きく迂回していた嵯峨駅(現在の嵯峨嵐山駅) - [[馬堀駅]]間の新線建設および[[複線|複線化]]工事が着工された。また、1988年
その後[[1996年]](平成8年)に[[二条駅]] - 花園駅間が高架化され、その地上線跡地を活用して[[2000年]]
2003年(平成15年)からは、京都駅 - 園部駅間の全線複線化および、周辺道路の混雑解消と安全確保のために花園駅 - 嵯峨嵐山駅間の高架化工事と、嵯峨嵐山駅・亀岡駅の改良工事も同時に行われた。工事の進捗に合わせて段階的に複線化が行われ、[[2008年]](平成20年)[[12月14日]]に馬堀駅 - 亀岡駅間<ref>「[http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008121300076&genre=B1&area=K40 馬堀−亀岡間14日開通 JR山陰線複線化事業]」『京都新聞』、京都新聞社(2008年12月13日){{リンク切れ|date=2011年8月}}
全線複線化は当初の計画より1年遅れ、[[2010年]](平成22年)[[3月7日]]に花園駅 - 嵯峨嵐山駅間
また、花園駅 - 太秦駅間が2008年(平成20年)[[3月23日]]、太秦駅 - 嵯峨嵐山駅間が2008年(平成20年)[[5月25日]]に高架化され<ref>
なお、2003年(平成15年)以降に行われた輸送改善の事業費<!-- (工事費等) -->は233億円<!-- 億円以下は不明の為、切捨表記。 -->(JR96億円、京都府と沿線市町で各69億円)である<!-- <ref>[https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001466545.pdf 鉄道運賃・料金制度のあり方について(京都府提出資料)]</ref> -->。
一方、京都駅から[[大宮通]]の跨線橋付近までは単線のままとなっている。複線化に関しては大掛かりな用地買収を行うかまたは既存の配線を大幅に変更する必要性があり、実現の見通しは立っていない。また、運転本数が増えたことにより、特に[[角屋]]近くを通る京都駅 - 二条駅付近の高架区間において騒音問題が浮上しているが、まだ抜本的な解決策はない<ref>「[
京都駅付近の単線区間は特急「[[はるか (列車)|はるか]]」も通るが、2029年(令和11年)度の[[山科駅]]改良工事後は特急「はるか」は使用せず、京都駅の30番のりばも嵯峨野線への転用が予定されている<ref>{{Cite web |url=https://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000335623.html |title=共同記者会見(2024年11月22日)|publisher=京都市 |accessdate=2025-03-19}}</ref>。
<gallery widths="150" style="font-size:90%">
Asasio001.jpg|ホーム改良工事中の京都駅<br/>(1994年)
Appearance rebuilding railway track at HANAZONO station Kyoto,JAPAN.jpg|高架化事業中の花園駅付近<br/>(1993年)
New station seen from HOZUKYOU station 1988 Kyoto,JAPAN.jpg|旧駅から見た保津峡駅建設工事の様子<br/>(1988年)
</gallery>
== 歴史 ==
[[
嵯峨野線区間は[[京都鉄道]]が1899年([[明治]]32年)までに開通させたものである。
* [[1897年]](明治30年)
** [[2月15日]]:京都鉄道 二条駅 - 嵯峨駅間(3[[マイル|M]]65[[チェーン (単位)|C]]≒6.14km) が開業。二条駅・嵯峨駅(現在の嵯峨嵐山駅)が開業。
275 ⟶ 305行目:
* [[1951年]](昭和26年)[[10月1日]]:吉富駅が営業再開。
* [[1958年]](昭和33年)[[6月10日]]:千代川駅 - 八木駅間で[[日本の鉄道事故 (1950年から1999年)#山陰本線列車バス衝突事故|バスとの衝突事故]]発生。
* [[1969年]](昭和44年)[[6月24日]]未明:[[立命館大学]]の学生で『[[二十歳の原点]]』の著者である[[高野悦子 (
* 1971年(昭和46年)4月:山陰本線京都口で蒸気機関車(SL)廃止。
* [[1973年]](昭和48年)[[4月19日]]:馬堀構内で京都行き気動車列車が信号見落としにより脱線<ref>『京都新聞
* [[1976年]](昭和51年)[[3月16日]]:京都駅 - 二条駅間が高架化。丹波口駅移転。
* 1979年(昭和54年)12月:山陰本線京都口で50系客車が運用開始。
288 ⟶ 318行目:
** 10月1日:京都駅山陰ホーム増設。山陰本線京都口普通客車列車が大幅削減され、嵯峨野線の普通客車列車は50系客車3往復のみとなる。
* [[1989年]](平成元年)
** 3月5日:嵯峨駅 - 馬堀駅間を複線の新線に切り替え、1.6km短縮{{R|交通
** [[3月11日]]:太秦駅が開業。ダイヤ改正により、嵯峨野線の普通客車列車は12系客車2往復のみとなる。
* [[1990年]](平成2年)
** [[3月10日]]:京都駅 - 園部駅間が電化<ref>{{Cite news |和書 |title=JR7社14年のあゆみ |newspaper=[[交通新聞]] |publisher=交通新聞社 |date=2001-04-02 |page=9 }}</ref>。113系電車運行開始。
* [[1991年]](平成3年)4月27日:嵯峨駅 - 馬堀駅間の旧線が[[嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線]]として開業(西日本旅客鉄道が第一種、[[嵯峨野観光鉄道]]が第二種鉄道事業者)。
* [[1994年]](平成6年)
** [[9月4日]]:嵯峨駅を嵯峨嵐山駅に改称。
** [[9月23日]]:京都駅 - 丹波口駅間に[[緑化フェア梅小路駅]]が開業し、同年[[11月20日]]まで営業。梅小路公園で開催された[[全国都市緑化フェア]]会場最寄の臨時駅。
* [[1996年]](平成8年)
** 3月15日:特急「あさしお」・急行「丹後」最終運行日。
** 3月16日:二条駅 - 花園駅間が高架化。丹波口駅 - 二条駅間の貨物列車設定廃止。電車特急「きのさき」「はしだて」等が運行開始。
* [[2000年]](平成12年)9月23日:二条駅 - 花園駅間が複線化。円町駅が開業。朝ラッシュ時と日中に快速を新設し、朝ラッシュ時の快速は円町駅にも停車。
* [[2002年]](平成14年)3月23日:円町駅に
* [[2003年]](平成15年)
** 10月1日:コンコースの喫煙コーナーを廃止<ref>{{Wayback|url=http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/030829a.html|title=駅コンコースを終日全面禁煙にします|date=20031001173208}} - 西日本旅客鉄道(2003年8月29日)</ref>。
** [[12月14日]]:京都駅 - 園部駅間の複線化工事に着手<ref>{{Cite book|和書|title=JR気動車客車編成表 '04年版|chapter=JR年表|date=2004-07-01|page=190|publisher=ジェー・アール・アール|isbn=978-4-882-83125-9}}</ref>。
* [[2006年]](平成18年)
** 3月18日:未明から明け方に最後の寝台特急「出雲」が嵯峨野線を通過。
309 ⟶ 341行目:
** [[5月25日]]:太秦駅 - 嵯峨嵐山駅間が高架化。
** [[8月11日]]:223系5500番台の使用を開始。
**
* [[2009年]](平成21年)
** [[3月14日]]:八木駅 - 園部駅間が複線化{{R|JTB201003_22}}。
** [[7月1日]]:ホーム上の喫煙コーナーを廃止して全面禁煙化<ref>
** 7月20日:京都駅 - 丹波口駅間が複線化{{R|JTB201003_22}}。
** [[9月6日]]:並河駅 - 八木駅間が複線化{{R|JTB201003_22}}。
** [[11月1日]]:亀岡駅 - 並河駅間が複線化{{R|JTB201003_22}}。
* [[2010年]](平成22年)
** [[1月31日]]:丹波口駅 - 二条駅間が複線化{{R|JTB201003_22}}。
** [[3月7日]]:花園駅 - 嵯峨嵐山駅間が複線化。これにより、京都駅付近除き嵯峨野線全区間が複線化{{R|JTB201003_22}}。
** 3月13日:快速・普通の使用車両を221系に統一。
** [[12月1日]]:組織改正により、[[西日本旅客鉄道京都支社|京都支社]]の管轄から近畿統括本部の管轄に変更<ref>
* [[2011年]](平成23年)
** [[1月19日]]:京都駅 - 園部駅間でATS-P(拠点P方式)が使用開始
** 3月:特急「きのさき」「はしだて」の一部で287系電車を使用開始{{R|RF20110317}}。
* [[2013年]](平成25年)[[9月16日]]:[[平成25年台風第18号|台風18号]]により京都府に[[特別警報]]が発表、亀岡駅周辺で浸水、終日運休<ref>
* [[2015年]](平成27年)
** 3月14日:路線記号が本格導入開始<ref>[https://www.westjr.co.jp/press/article/2014/08/page_5993.html 近畿エリア・広島エリアに「路線記号」を導入します] - 西日本旅客鉄道(2014年8月6日)</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://railf.jp/news/2015/03/16/153000.html |title=JR西日本で路線記号の本格使用が始まる |publisher=交友社|website=鉄道ファン・railf.jp |work=鉄道ニュース |date=2015-03-16 |access-date=2025-03-19}}</ref>。
** [[10月30日]]:381系が運用終了{{R|RF20151031|RM20151102-2}}。
** [[10月31日]]:289系が運用開始{{R|JRW20150821|RF20151102|RM20151102-1}}。
* [[2018年]](平成30年)[[3月17日]]:各駅に[[駅ナンバリング]]が導入される<ref name="JRW20160720">{{Wayback|url=http://www.westjr.co.jp/press/article/2016/07/page_8973.html|title=近畿エリアの12路線 のべ300駅に「駅ナンバー」を導入します!|date=20171005152415}} - 西日本旅客鉄道(2016年7月20日)</ref>。
* [[2019年]](平成31年)[[3月16日]]:梅小路京都西駅が開業<ref name="JRW20181214">{{Cite press release|和書|url=https://www.westjr.co.jp/press/article/items/181212_00_keihanshin_1.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20201222125335/https://www.westjr.co.jp/press/article/items/181212_00_keihanshin_1.pdf|format=PDF|title=2019年3月16日にダイヤ改正を実施します|publisher=西日本旅客鉄道近畿統括本部|page=6|date=2018-12-14|accessdate=2021-01-18|archivedate=2020-12-22}}</ref><ref name="JRW20180720">{{Cite press release |和書 |title=JR嵯峨野線 京都・丹波口間新駅 駅名決定について |publisher=西日本旅客鉄道株式会社 |date=2018-7-20 |url=https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/07/page_12734.html |accessdate= 2018-07-20}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://railf.jp/news/2019/03/16/200000.html |title=山陰本線の新駅「梅小路京都西」駅が開業 |publisher=交友社|website=鉄道ファン・railf.jp |work=鉄道ニュース |date=2019-03-16 |access-date=2025-03-19}}</ref>。
* [[2021年]]([[令和]]3年)3月:223系6000番台運行開始。「森の京都QRトレイン」も運行開始{{R|RM20210315}}。
* [[2022年]](令和4年)6月以降:新たに223系6000番台が順次投入。
* [[2023年]](令和5年)[[3月18日]]:223系2500番台が運用開始
* [[2025年]](令和7年)
** [[3月17日]]:3月15日のダイヤ改正により、平日朝時間帯の京都行き2本と平日夕方・夜時間帯の園部行き2本に有料座席「快速 うれしート」を設定{{R|JRW20241213|JRW20241213_K}}。
** [[4月1日]]:京都駅 - 亀岡駅間が電車特定区間となる{{R|JRW20240515|JRW_Tokutei}}。
** [[10月14日]](予定):「快速 うれしート」設定列車を追加{{R|JRW20250822}}。
== 駅一覧 ==
342 ⟶ 381行目:
* 接続路線 … 駅名が異なる場合は⇒印で駅名を記す。
* 全駅[[京都府]]内に所在
* [[駅ナンバリング|駅ナンバー]]は2018年
{| class="wikitable" rules="all"
|-
!rowspan="2" style="width:6em
!rowspan="2" style="width:9em
!colspan="2"|営業キロ
!rowspan="2" style="width:1em
!rowspan="2
!rowspan="2" colspan="2"
|-style="border-bottom:solid 3px #878DDC;" !style="width:2.5em;"|駅間
!style="width:2.5em
|-
!JR-E01
|[[京都駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|style="text-align:center;"| -
|
|style="background-color:#feb;"|●
|[[西日本旅客鉄道]]:[[
|rowspan="8" style="width:1em; text-align:center; letter-spacing:0.5em;"
|rowspan="3" style="white-space:nowrap;"|[[下京区]]
|-
!JR-E02
|[[梅小路京都西駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|
|
|
|
|-
!JR-E03
|[[丹波口駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|
|
|
|
|-
!JR-E04
|[[二条駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|京都市営地下鉄:[[
|rowspan="2"|[[中京区]]
|-
!JR-E05
|[[円町駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|
396 ⟶ 435行目:
!JR-E06
|[[花園駅 (京都府)|花園駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|
|
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|
404 ⟶ 443行目:
!JR-E07
|[[太秦駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|
|
|style="background-color:#feb;"||
|[[京福電気鉄道]]:[[
|-
!JR-E08
|[[嵯峨嵐山駅]] {{JR特定都区市内|京}}#
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|[[嵯峨野観光鉄道]]:[[嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線|嵯峨野観光線]] ⇒
|-
!JR-E09
|[[保津峡駅]] {{JR特定都区市内|京}}
|
|
|style="background-color:#feb;"||
|嵯峨野観光鉄道:嵯峨野観光線
|rowspan="5" colspan="2"|[[亀岡市]]
|-
!JR-E10
|[[馬堀駅]]
|
|
|style="background-color:#feb;"||
|嵯峨野観光鉄道:嵯峨野観光線
|-
!JR-E11
|[[亀岡駅]]#
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|
440 ⟶ 479行目:
!JR-E12
|[[並河駅]]
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|
447 ⟶ 486行目:
!JR-E13
|[[千代川駅]]
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|
454 ⟶ 493行目:
!JR-E14
|[[八木駅]]
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|
462 ⟶ 501行目:
!JR-E15
|[[吉富駅 (京都府)|吉富駅]]
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|
469 ⟶ 508行目:
!JR-E16
|[[園部駅]]#
|
|
|style="background-color:#feb;"|●
|西日本旅客鉄道:[[
|}
{{Reflist|group="*"}}
* 保津峡駅は、駅本屋は亀岡市にあるが、ホームが京都市に跨っている。
* [[直営駅]]は京都駅・梅小路京都西駅・二条駅・嵯峨嵐山駅・亀岡駅・園部駅の6駅である。保津峡駅・千代川駅・八木駅・吉富駅が終日[[無人駅]]で、そのほかの駅は[[JR西日本交通サービス]]による[[業務委託駅]]である。
=== 梅小路新駅 ===
{{Main|梅小路京都西駅}}
かねてより京都駅 - 丹波口駅間にある[[七条通]]付近に新駅を設置する構想があったが、2014年
[[梅小路公園]]周辺には、[[2012年]](平成24年)に[[京都水族館]]が、[[2016年]](平成28年)に[[京都鉄道博物館]]がそれぞれ開業したものの、京都駅から約
駅名については、京都市が公募した結果などをもとにしてJRが判断して決定することになり、京都市が2018年
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注
=== 出典 ===
{{Reflist}}
499 ⟶ 540行目:
== 関連項目 ==
* [[日本の鉄道路線一覧]]
* [[京都縦貫自動車道]]
* [[電車でGO!]] - 列車の運転を疑似体験するゲーム。亀岡駅 - 京都駅間がシリーズ第1作の舞台のひとつとなった。風景は非電化・旧線時代のもの。
== 外部リンク ==
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