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| 本社郵便番号 = 060-0001
| 本社所在地 = [[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]][[北○条西 (札幌市)|北1条西2丁目]]9番地 オーク札幌ビルディング8階
| 本社緯度度 = 43
| 本社緯度分 = 3
| 本社緯度秒 = 46.8
| 本社N(北緯)及びS(南緯) = N
| 本社経度度 = 141
| 本社経度分 = 21
| 本社経度秒 = 15.9
| 本社E(東経)及びW(西経) = E
| 座標右上表示 = Yes
| 本社地図国コード = JP
| 設立 = [[1996年]][[11月14日]]
| 業種 = 5150
| 統一金融機関コード =
| SWIFTコード =
| 事業内容 = 定期航空運送事業 他
| 代表者 = [[代表取締役]][[社長]] [[草野晋]]鈴木貴博
| 資本金 = 1億円<br />(2023(2024年3月31日現在)<ref name="fy">{{Cite report |author=株式会社AIRDO |authorlink= |coauthors= |date=2022-04-01 |title=2023年3月第28 中間決算短信公告、2024年非連結)}}令和6年)6月28日付「官報」(号外第157号)308頁。</ref><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
| 発行済株式総数 = 4万6501株<br />(2022年3月31日現在)<ref name="fyfy2022">{{Cite report |author=株式会社AIRDO |authorlink= |date=2022-04-01 |title=2023年3月期 中間決算短信(非連結)}}</ref><!-- 数値を更新編集する際は出典を修正してください -->
|売上高 =
| 売上高 = 単独: 206憶5500万円<br />(2023年3月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
* 単独: 532億7,000万円
| 営業利益 = 単独: 20億2700万円<br />(2023年3月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
(2025年3月期)<ref name="fy2025">[https://catr.jp/companies/59572/123725/settlements/81077/413019 株式会社AIRDO 第29期決算公告]</ref>
| 経常利益 = 単独: 18億7000万円<br />(2023年3月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
|営業利益 =
| 純利益 = 単独: 22億400万円<br />(2023年3月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
* 単独: 33億300万円
| 純資産 = 単独: 91億1400万円<br />(2023年3月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
(2025年3月期)<ref name="fy2025" />
| 総資産 = 単独: 456億2600万円<br />(2023年3月期)<ref name="fy" /><!-- 数値を更新する際は出典を修正してください -->
|経常利益 =
| 従業員数 = 単独: 1,035人<br />(2022年10月期)
* 単独: 31億6,700万円
(2025年3月期)<ref name="fy2025" />
|純利益 =
* 単独: 24億1,600万円
(2025年3月期)<ref name="fy2025" />
|純資産 =
* 単独: 119億6,700万円
(2025年3月期)<ref name="fy2025" />
|総資産 =
* 単独: 426億2,000万円
(2025年3月期)<ref name="fy2025" />
| 従業員数 = 単独: 1,035095人<br />(2022(20241041日現在
| 決算期 = 3月31日
| 会計監査人 = [[有限責任監査法人トーマツ]]<ref name="fy" />
| 主要株主 = [[リージョナルプラスウイングス|株式会社リージョナルプラスウイングス]]( 100%)
| 主要子会社 =
| 関係する人物 = [[浜田輝男]](創業者)
| 外部リンク = https://www.airdo.jp/{{Official URL}}
| 特記事項 =
}}
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|設立日 = [[1996年]][[11月14日]]
|本拠地 = [[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]]
|代表者 = 草野 晋鈴木貴博(代表取締役社長)
|ハブ空港 = [[新千歳空港]]<br />[[東京国際空港]](第2旅客ターミナル)
|マイレージサービス = DOマイル
|保有機材数 = 13機 (2020年3月 現在)
|目的地 = 10路線 (2020年3月 現在)
|ウェブ = https://www.airdo.jp/{{Official URL}}
}}
[[ファイル:AirDo B767-300ER(JA01HD) (7048039225).jpg|thumb|250px|AIRDOの[[ボーイング767|ボーイング767-300ER]]]]
[[ファイル:AIR DO head office Sapporo01.jpg|thumb|250px|本社入口(2011年7月)]]
'''株式会社AIRDO'''(エア・ドゥ、{{Lang-en-short|AIRDO Co.,Ltd.}}<ref>株式会社AIRDO 定款 第1章第1条</ref>)は、[[北海道]][[札幌市]][[中央区 (札幌市)|中央区]]に本社を置く、[[日本]]の[[航空会社]]。[[リージョナルプラスウイングス]]の傘下の[[日本]]の[[航空会社]]である
 
[[1996年]][[11月14日]]に'''北海道国際航空株式会社'''(ほっかいどうこくさいこうくう、{{Lang-en-short|Hokkaido International Airlines Co.,Ltd.}})として設立された。[[2012年]][[10月1日]]に、それまで[[愛称]]・[[通称]]として用いていた'''AIRDO'''(エア・ドゥ)に社名を変更した。社名表記は[[べた書き]][[続け書き]])、[[ロゴタイプ|ロゴ]]は[[わかち書き|分かち書き]]である。「DO」は北海道の道(どう)と英語の(助)動詞do(ドゥ)を掛けたもの。以下、本文中では[[国際民間航空機関|ICAO]][[航空会社コード]]である「ADO」と表記する。
 
=== 近況概説 ===
[[1998年]]12月20日より、[[新千歳空港|札幌/新千歳]] - [[東京国際空港|東京/羽田]]間で運航開始。しかし、後述のとおり就航当初から経営不振が続き、[[2002年]]6月に[[東京地方裁判所]]に[[民事再生法]]適用を申請。[[全日本空輸]](ANA)の経営支援を受けることになり、[[2005年]]3月に再建が完了した。その後もANAとは、資本関係や[[コードシェア便|コードシェア]]運航を行うなどの密接な関係にある。
 
設立当初の社名には「国際」という語が入っていたが、AIRDOに正式社名を変更した後の[[2014年]]に[[チャーター便]]として国際線運航<ref>[httphttps://www.aviationwire.jp/archives/50391 エア・ドゥ、初の国際線チャーター 札幌-台北で] - [[Aviation Wire]](2014年11月26日)</ref><ref name="taiwan1">[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2014/977_140530.pdf 国際線チャータフライトの実施について] 株式会社AIRDO 2014年5月30日付</ref><ref name="taiwan2">[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/540259.html 11月に新千歳―台北 エア・ドゥが初の国際チャーター便を運航] 北海道新聞 2014年5月20日付</ref> を行ったのが初で、旧社名時代に国際線の運航はない。
 
== 沿革歴史 ==
{{出典の明記| date = 2025年7月| section = 1}}
=== 発端 ===
北海道と[[首都圏 (日本)|首都圏]]との交通は、[[1970年代]]までは[[鉄道]]([[函館本線]]、[[東北本線]]など)と[[青函連絡船]]を乗り継ぐなどして、まる一昼夜以上かけての往来が主流だったが、[[旅客機]]の本格的な普及後はそれが第一選択肢になった。[[新千歳空港]]と[[東京国際空港|羽田空港]]を結ぶ航空路線は、[[1990年代]]には年間輸送人員が1千万人に達する世界一の規模を誇る路線となり、当時[[新幹線]]など他の高速移動手段を持たなかった北海道の経済は、航空路に極度に依存する状態になっていた<ref>[[北海道新幹線]]は(なお[[2016年]][[3月26日]]には[[北海道新幹線]]の[[新青森駅|新青森]] - [[新函館北斗駅|新函館北斗]]間が開業しており、[[20302038年]]に[[札幌駅|札幌]]までの全線開業が予定されている。</ref>
 
[[1970年代]]以後、日本の航空業界が[[日本航空]](JAL)、[[全日本空輸]](ANA)、[[日本エアシステム]](JAS)の大手3社の[[寡占]]状態にある中、当時の[[運輸省]](現・[[国土交通省]])は[[1995年]]12月、標準的な原価を上限として、他社との[[競争原理|競争]]や季節、時間帯、路線の特性等を踏まえて、航空会社が一定幅の中で自主的に[[運賃]]を設定できる「幅運賃制度」を導入することにし、[[1996年]]6月から移行した。
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[[行政改革]]委員会の[[規制緩和]]小委員会で、航空業界が実質的な参入規制状態にあったことに批判の声があり、[[羽田空港発着枠|羽田空港の新規発着枠]]を新規参入事業者に優先的に配分するよう要請するなどの追い風も吹き、浜田のアイディアは急速に脚光を浴びた。
 
大学教授、[[医師]]、[[弁護士]]、印刷会社経営者などの若手29名が集まって出資しあい、航空会社設立を目指す調査企画会社として、1996年11月14日、[[資本金]]1,430万円で札幌市に「北海道国際航空株式会社」を設立した。将来的に[[樺太]]など北海道や札幌市が交流を進めている「北方圏」諸都市への近距離国際線の就航を目指すとし、社名に「国際」の名を入れた。この時点では[[北海道経済連合会]]、経営者協会などの各団体や[[北海道電力]]などの大手企業をはじめとする道内経済界はこの構想に懐疑的な立場だった。また、[[旅行会社]]の[[エイチ・アイ・エス]](H.I.S.)も規制緩和をビジネスチャンスと捉え新規参入を目指しており、浜田らの動きとの合流もしくは共同関係を模索していたが、利益が中央に流れる[[本州]]資本ではなく、あくまでも道民主導による内発的な会社によって運営されることで利益が地元に還流される構造と、それによる地域振興を目指す立場のため、これに合流しなかった。なお、H.I.S.は、ADO設立2日前の1996年11月12日にスカイマークエアラインズ(現・[[スカイマーク]])(SKY)を設立している
 
また、[[旅行会社]]の[[エイチ・アイ・エス]](H.I.S.)も規制緩和をビジネスチャンスと捉え新規参入を目指しており、浜田らの動きとの合流もしくは共同関係を模索していた。しかし浜田らは利益が中央に流れる[[本州]]資本ではなく、あくまでも道民主導の内発的な企業による運営で利益が地元に還流される構造とそれによる地域振興を目指す立場のため、H.I.S.には合流しなかった。
その後も地道に支援を取り付ける活動を進め、やがて、1996年12月の[[登別市]]議会をはじめ、[[1997年]]7月には[[北海道議会]]、最終的に北海道内の8割を超える165の[[地方公共団体|自治体]]から支援決議を受けたほか<ref name="al9903"/>、趣旨に賛同する個人や自治体、道内企業から多くの出資や融資を得た。1997年5月に元[[ヴァージン・アトランティック航空]]日本支社長の中村晃を代表取締役社長に迎え、[[1998年]]7月には公募により愛称を「AIR DO(エア・ドゥ)」に決定。1998年6月には定期航空運送事業の路線免許を[[運輸省]](当時)に申請・受理され、1号機が納入された。1998年7月、中村が会長に、浜田が社長に就任した。1998年10月26日に路線免許が交付され<ref>{{Cite news |title=エアドゥに路線免許 羽田-札幌1日3往復 12月20日から就航 |newspaper=[[交通新聞]] |publisher=交通新聞社 |date=1998-10-27 |page=1 }}</ref>、同年11月から予約受付を開始した。
 
なお、H.I.S.は、ADO設立2日前の[[1996年]][[11月12日]]にスカイマークエアラインズ(現・[[スカイマーク]])(SKY)を設立している。
 
浜田らはその後も地道に支援を取り付ける活動を進め、やがて1996年12月の[[登別市]]議会をはじめ、[[1997年]]7月には[[北海道議会]]、最終的に北海道内の8割を超える165の[[地方公共団体|自治体]]から支援決議を受けたほか<ref name="al9903"/>、趣旨に賛同する個人や自治体、道内企業から多くの出資や融資を得た。1997年5月に元[[ヴァージン・アトランティック航空]]日本支社長の中村晃を代表取締役社長に迎え、[[1998年]]7月には公募により愛称を「AIR DO(エア・ドゥ)」に決定。1998年6月には定期航空運送事業の路線免許を[[運輸省]](当時)に申請・受理され、1号機が納入された。1998年7月、中村が会長に、浜田が社長に就任した。1998年[[10月26日]]に路線免許が交付され<ref>{{Cite news |title=エアドゥに路線免許 羽田-札幌1日3往復 12月20日から就航 |newspaper=[[交通新聞]] |publisher=交通新聞社 |date=1998-10-27 |page=1 }}</ref>、同年11月から予約受付を開始した。
 
就航時点の株主構成は筆頭順に[[京セラ]]・[[盛田#レイケイ/ガラヒ産業|レイケイ]]([[盛田英夫]]の投資会社)・北海道国際航空支援持株会・[[東京海上日動火災保険|東京海上火災保険]]の順であった。一株[[株券|額面]]50万円であり、一般法人や個人からの出資も存在していた。「北海道国際航空支援持株会」は浜田と関わりのあるベンチャー企業・札幌デジタル・ラボラトリーの社長(当時)が代表を務める持株会であり、個人・法人から一口5万円単位で出資を募り、拠出資金から株式購入を行い支援していた。道内の自治体や地元金融機関は運転資金や設備投資費用(航空機導入費用)名目の融資で資金供給していた。
 
1999年以降の増資では京セラが主だって引受に応じていたが、次第に道内自治体や[[北海道電力]]などの出資額が大きくなった。
 
=== 運航開始から破綻まで ===
[[ファイル:Counter of Hokkaido International Airlines in Haneda Airport.jpg|thumb|250px|羽田空港内のカウンター(2008年11月)]]
[[ファイル:Komatsu towing tractor 003.JPG|thumb|250px|トーイングトラクター(2009年1月、新千歳空港にて)]]
1998年[[12月20日]]、羽田空港発新千歳空港行で第1便が就航した<ref name="al9903"/>。前出の大手3社の普通運賃(当時は片道約2万5千円<ref name="al9903"/>、後に割引運賃の拡充を理由に3万5千円台まで値上げしている)の半額を目指していたが、事業基盤弱さもあり、大手の6 - 7割程度となる片道1万6000円の運賃で当初新千歳 - 羽田間1日3往復を運航した<ref name="al9903"/>。初期投資を抑えるため機材は[[リース]]で調達し、整備や[[グランドハンドリング]]業務はJALに委託<ref name="al9903"/>。[[航空券]](搭乗券)はシール貼付による形をとり<ref name="al9903"/>、[[ボーディング・ブリッジ]]は使用せず施設利用料の安い[[エプロン (飛行場)|駐機場]]まで[[リムジンバス|ランプバス]]で移動し[[タラップ]]車で機)を行い[[機内食|茶菓・ドリンク]]やオーディオ放送などの機内サービスの殆どを省くなど、低価格運賃実現のため徹底したコスト削減を図った。
 
就航直後はテレビの[[情報番組]]や新聞で報道され、その話題性から搭乗率で一時優位に立ったが、翌[[1999年]]春に入ると早くも大手3社が事前購入割引運賃で同程度の価格まで引き下げて対抗した。その先陣を切ったのが、皮肉にもADOへ人材や羽田空港の設備・整備などを提供していたJALであった。
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さらに、JTBなどの大手旅行会社が販売する[[パッケージツアー]]にはほぼ組み込まれず、個人の[[自由旅行]]・[[帰省]]や[[出張]]用途の利用客に限られたほか、運賃の安さに惹かれて予約窓口に殺到した大量の電話を捌ききれず機会損失が発生したこと、[[マイレージサービス]]の非実施で[[リピーター]]の獲得が難しかったこと、運航本数の少なさなど[[マーケティング]]面での様々な要因が影響し、1999年の搭乗率は40 - 60 [[パーセント|%]]程度と低迷した。就航前の機体[[リース]]料やJALに支払っていた整備委託費などのコスト負担が解消しきれないなど、なかなか軌道に乗せることができなかった。
 
[[2000年]]7月にカリスマ的存在だった浜田が急死して以降、[[運輸省<!--2000年]](当点では国土交通省ではない-->(政府会計)へ支払う[[空港整備特別会計|空港着陸料]]の滞納、[[給与]]の遅配など深刻な経営状況が明るみに出て、このままでは[[2001年]]初にも[[債務超過]]へ陥ることが避けられない事態となった。そのため、後任の社長候補であった当時の[[日本アジア航空]](JAA)役員が社長就任を固辞したため、そのポストに[[北海道庁]]が幹部職員を送り込んだほか、同年秋には北海道が巨額の[[公的資金]](税金)の投入により追加の融資・出資に応じ、北海道電力など道内大手企業も出資に応じた。
 
しかし、立ち上げ当初に主力となったJALからの出向・転籍組が去り、経営部門の役員と従業員が運輸省や[[日本の政治|中央政界]]とのパイプを持たない航空業界未経験者の面々で固まったため、経営はさらに迷走。新千歳 - 羽田線はADOの就航後、幾度となく運賃が値上げされたうえ、新千歳以外の道内路線就航もなかったため道内各所の求心力が低下した。2000年12月には、1999年4月以降完全[[禁煙]]化されていた日本の航空会社で唯一、[[喫煙席]]を機内後部に設定し集客に奔走するという奇策に出たが、わずか2カ月弱の2001年1月末には廃止するなど迷走を深めていった。
 
2001年9月11日の[[アメリカ同時多発テロ|米中枢同時テロ]]により、航空機利用を控える世界的な航空不況が顕在化するとADOもその影響を大きく受け、乗客減と[[賠償責任保険|航空保険]]料の大幅値上げにより資金繰りが逼迫。北海道庁へ求めた追加融資が[[北海道議会]]に拒否され、航空機リース会社とのリース料減額交渉の不調も重なり、[[2002年]]6月に債務超過に陥ったことから自力再建を断念し、[[民事再生法#手続|民事再生手続]]を開まった。
 
=== 経営破綻とANAの支援入り ===
[[民事再生法]]申請後、全日本空輸(ANA)が再生スポンサーとして名乗りを上げ、[[2003年]]2月1日より整備・販売システム提供を支援するなど「包括提携契約」を結んだ。このため、航空券の座席予約システム([[CRS (航空)|CRS]])もANAのものを使用するように変更したため、[[搭乗券]]の控えなどもANAを利用した際と同じ様式ものが発券される。
 
さらに、全ての便をANAとの共同運航便([[コードシェア便]])にすることで一定の座席販売(当初は全座席の50%、2011年時点では25%)を肩代わりしてもらうことで搭乗率向上を図った。再生計画の進捗により<!--かつては道民有志による持ち株会が株主だったが、-->全額[[資本減少|減資]]し、新たに[[日本政策投資銀行]]が組成する[[匿名組合]][[投資信託|ファンド]]がANAや[[石屋製菓]]、[[北海道新聞社]]などから出資を募っている。ANAから[[ボーイング767#767-200|ボーイング767-200]]型機をリースし、2003年9月1日に[[旭川空港|旭川]] - 東京/羽田線を開設した(ボーイング767-200は2004年にリース期間満了)。その後、新たに[[エアーニッポン]](ANK)から[[ボーイング737 クラシック|ボーイング737-400]]型機やANAから[[ボーイング767#767-300|ボーイング767-300]]型機をリースし、[[2005年]]3月18日に[[函館空港|函館]] - 東京/羽田線を開設した。
 
ANAの支援を得て搭乗率が良好な数値で推移したことから、当初2006年までの予定だった民事再生計画を1年前倒し、2005年3月に再生を終了した。また、[[2008年]]9月19日には匿名組合ファンドは解散し、ファンドの出資比率に応じて株式が配分されたため、[[日本政策投資銀行]]が筆頭株主となったが、その日本政策投資銀行は株式保有比率を引き下げていく予定とした<ref>[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/118740.html エア・ドゥ 再建ファンドが解散 政投銀、筆頭株主に] - 北海道新聞(2008年9月19日付、同年9月20日閲覧)</ref> である
 
なお、[[羽田空港発着枠|羽田空港の新規航空会社向け優先発着枠]]が、ADOを介してコードシェア先のANAにも実質的に付与される形になることから、SKYなどから「実質的にANAの傘下にあるADOに(他の新興航空会社と同様の数の)新規航空会社向け優先枠を与えることはおかしい」との批判を受けている<ref>[https://web.archive.org/web/20220125150515/http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-13112320091225 羽田発着枠確保できれば最大7機材増強=スカイマーク] - [[ロイター(2009]]、2009年12月25日付</ref>。
 
=== スカイマークとの関係 ===
同じ1998年に運航を開始した同業の[[スカイマーク]](SKY、2006年9月までの社名は「スカイマークエアラインズ」)は大手よりも弾力性のある競合優位の運賃設定と、設立母体(H.I.S.)側の営業ノウハウや[[澤田秀雄]]ら経営陣のアイデアを採り入れ、比較的堅調にローコスト経営を続け、就航5周年を前に破綻に至ったADOとは対照的であった。創業時点でH.I.S.代表の澤田秀雄側との接触があったほか(前述)、民事再生中にその傘下であるSKYから経営統合の提案もあった。しかしあくまで「北海道の翼」を目指すADOと、徹底した低価格路線を突き進むSKYの経営理念とが大きく異なることから、ADOはこれを拒否した。その結果、SKYは2006年4月に単独で新千歳 - 羽田線に参入する方策を選び、真っ向から対立することになった。日本で初めて新規航空会社同士が[[ダブルトラック (交通)|同一路線で競合]]することから、JAL、ANAを含む4社による価格競争の激化が注目された。
 
SKY就航当初は道内での認知度に大きく差があった上に、SKYに運航トラブルや機体整備不良等の不祥事が発覚したため、SKYの搭乗率は伸び悩んだ反面、ADOの搭乗率は従前とほぼ同水準を保っていたが、SKYの知名度が徐々に高まったこと、トラブルの影響が少なくなったこと、欠航時の対応を改善したことなどにより、[[2007年]]3月分の新千歳 - 羽田線の搭乗率ではSKYに首位の座を奪われた。以後、SKYとは激しい搭乗率競争が繰り広げられているた。さらに、SKYは[[2008年]]4月に[[旭川空港|旭川]] - 東京/羽田線にも就航(ANAからの移籍便、[[2011年]]10月30日から[[成田国際空港|成田空港]]発着に変更)した
 
* (参考)2009年度の新千歳 - 羽田線の各社搭乗者数、搭乗率<ref>[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/226010.html] - 北海道新聞{{リンク切れ|date=2012年8月}}</ref>
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** ANA 搭乗者数4,048,897人、搭乗率67.5%
** JAL 搭乗者数3,795,808人、搭乗率67.7%
{{See also|ダブルトラック (交通)}}
 
=== 事業拡大 ===
さらに、SKYは[[2008年]]4月に[[旭川空港|旭川]] - 東京/羽田線にも就航(ANAからの移籍便、[[2011年]]10月30日から[[成田国際空港|成田空港]]発着に変更)しており、ADOにとって最大のライバルという見方が多い。
2000年代末以降は、価格・搭乗率競争の一方で、(ANAから譲り受ける形での)事業拡大にも力を入れている。ANAが運航していた北海道内各地発着のローカル路線を実質的に譲り受ける形での路線開設(名目上はADOの新規就航)に注力しており、2008年11月より新千歳 - [[仙台空港|仙台]]線、[[2009年]]4月より[[新潟空港|新潟]]線、同年11月には[[福島空港|福島]]、[[富山空港|富山]]、[[小松飛行場|小松]]線と、[[東北地方|東北]]・[[北陸地方|北陸]]への路線を相次いで開設した。[[2010年]]10月の[[羽田空港発着枠]]拡大時には、ADOには新たに4往復分(うち1往復分は新千歳線への充当不可)の発着枠が与えられ<ref>  [https://www.mlit.go.jp/report/press/cab04_hh_000030.html 羽田空港の新規発着枠(37便)の配分について](報道発表資料) - 国土交通省航空局</ref>、残る3往復分の発着枠を使用して[[帯広空港|帯広]]線を2011年3月27日より開設した。[[2013年]]3月31日には、[[計器着陸装置|CAT III B]]未対応で[[釧路空港|釧路]]線に2往復で開設した。[[ファイル:AIR DO B737-400 001.JPG|thumb|232x232px|マスコットのベアドゥを配した就航10周年記念ロゴ]]2008年11月12日には就航開始からの総利用者数が1,000万人を突破<ref>{{Cite web|和書|date=2008-11-12|url=http://www.airdo21.com/company/press/pdf/2008/478_081112.pdf|title=搭乗旅客 1,000 万人達成について(広報資料)|format=PDF|publisher=北海道国際航空|accessdate=2011-01-19}}</ref> するとともに、同年12月20日に就航10周年を迎え、各種キャンペーンが実施された。また、この節目に合わせて、2009年4月より制服のリニューアルや、ベア・ドゥ特別塗装機の導入が行われた<ref>{{Cite web|和書|date=|url=http://www.airdo.jp/travel/ado10th_anniversary.html|title=ありがとう10周年!(広報資料)|publisher=北海道国際航空|accessdate=2011-01-19}}</ref>。
 
=== 近況 ===
価格・搭乗率競争の一方で、(ANAから譲り受ける形での)事業拡大にも力を入れている。ANAが運航していた北海道内各地発着のローカル路線を実質的に譲り受ける形での路線開設(名目上はADOの新規就航)に注力しており、2008年11月より新千歳 - [[仙台空港|仙台]]線、[[2009年]]4月より[[新潟空港|新潟]]線、同年11月には[[福島空港|福島]]、[[富山空港|富山]]、[[小松飛行場|小松]]線と、[[東北地方|東北]]・[[北陸地方|北陸]]への路線を相次いで開設した。[[2010年]]10月の[[羽田空港発着枠]]拡大時には、ADOには新たに4往復分(うち1往復分は新千歳線への充当不可)の発着枠が与えられ<ref>  [https://www.mlit.go.jp/report/press/cab04_hh_000030.html 羽田空港の新規発着枠(37便)の配分について](報道発表資料) - 国土交通省航空局</ref>、残る3往復分の発着枠を使用して[[帯広空港|帯広]]線を2011年3月27日より開設した。[[2013年]]3月31日には、[[計器着陸装置|CAT III B]]未対応で[[釧路空港|釧路]]線に2往復で開設した。[[ファイル:AIR DO B737-400 001.JPG|thumb|232x232px|マスコットのベアドゥを配した就航10周年記念ロゴ]]2008年11月12日には就航開始からの総利用者数が1,000万人を突破<ref>{{Cite web|date=2008-11-12|url=http://www.airdo21.com/company/press/pdf/2008/478_081112.pdf|title=搭乗旅客 1,000 万人達成について(広報資料)|format=PDF|publisher=北海道国際航空|accessdate=2011-01-19}}</ref> するとともに、同年12月20日に就航10周年を迎え、各種キャンペーンが実施された。また、この節目に合わせて、2009年4月より制服のリニューアルや、ベア・ドゥ特別塗装機の導入が行われた<ref>{{Cite web|date=|url=http://www.airdo.jp/travel/ado10th_anniversary.html|title=ありがとう10周年!(広報資料)|publisher=北海道国際航空|accessdate=2011-01-19}}</ref>。
 
2010年12月に発表された中期経営戦略<ref name="ado2212">{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2010/631_101224.pdf 2010〜2013年度中期経営戦略]}}(広報資料) - 北海道国際航空(2010年12月24日付)</ref> によると、[[2013年]]度までに最大15機体制とし、新千歳空港発着の新規路線就航、国内・国際チャーター便就航などの検討が記されている。この一環およびANAから譲り受け使用中の[[ボーイング737 クラシック|ボーイング737-500]]の後継機種として、[[ボーイング737 ネクストジェネレーション|ボーイング737-700]]を[[2012年]]秋から[[2014年]]にかけて9機導入することを2011年5月に発表し、2012年10月28日より運航を開始した。また、機体塗装は新デザインとなる<ref>{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2012/755_120327.pdf 機体デザインの変更について]}}(広報資料) - 北海道国際航空(2012年3月27日付)</ref><ref>{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2012/792_120821.pdf 2012年度下期事業計画について]}}(広報資料) - 北海道国際航空(2012年8月21日付、同月26日閲覧)</ref>。
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[[2012年]]10月1日には、社名(商号)を北海道国際航空株式会社から'''株式会社AIRDO'''、英語社名をHokkaido International Airlines Co.,Ltd.から'''AIRDO Co.,Ltd.'''にそれぞれ変更した<ref>{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2012/754_120327.pdf 商号変更のお知らせについて]}}(広報資料) - 北海道国際航空(2012年3月27日付)</ref>。
 
[[チャーター便]]の運航についてはかねてから検討されていた(後述)が、2012年11月23日に初めて運航された。[[JTB#地域特化型かつての子会社・関連会社|JTB北海道]]の主催旅行として企画され、往路は帯広空港から[[長崎空港]]へ、復路は同月25日に逆方向へ運航している<ref>[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/422922.html 長崎へチャーター便運航 帯広] - 北海道新聞(2012年11月28日付、同年12月9日閲覧)</ref><ref>{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2012/801_120924.pdf とかち帯広空港発着国内チャーター便の運航計画について]}} - 北海道国際航空(2012年9月24日付、同年12月9日閲覧)</ref>。
 
2013年3月には新千歳 - [[岡山空港|岡山]]線、同年6月には新千歳 - [[神戸空港|大阪/神戸]]線が就航し、悲願だった定期路線での西日本進出を果たした。
 
[[2014年]][[11月]]下旬には新千歳 - [[台湾桃園国際空港|台北]]間で同社初の国際チャーター便が運航された<ref name="taiwan1" /><ref name="taiwan2" />。
 
[[2015年]]10月より、初就航となる[[中部国際空港|名古屋/中部]]、[[広島空港|広島]]線に定期路線を開設し、中部国際空港には、以前ANAが運航していた[[函館空港|函館]] - 名古屋/中部線を実質的に移管する形で就航した。
 
2018年12月には新千歳 - 羽田線の就航20周年を迎え、客室乗務員・運航乗務員・グランドスタッフ・整備士の制服一新された。
 
2019年に策定された「2019~2023年度中期経営戦略」には、経済寿命を迎えるボーイング767の次期中型後継機の決定が盛り込まれた。また同年5月には搭乗旅客数3,000万人を達成した。
 
2020年2月、帯広 - 台北線の国際チャーター便が運航された。
148 ⟶ 170行目:
2021年1月20日、同社の初号機である767-300ER機「JA98AD」が新千歳 - 羽田のフライトを最後に退役<ref>{{Citation|title=【AIRDO】22年間ありがとう!初号機(JA98AD)ラストフライト|url=https://www.youtube.com/watch?v=by11F2nzxrA|language=ja-JP|access-date=2022-07-03}}</ref>。この日は就航からちょうど22年と1カ月が経った日であった。
 
2022年7月1日-10月2日までの期間限定で、初の[[九州地方|九州]]路線となる新千歳 - [[福岡空港|福岡]]線が就航したが、好評につき、冬ダイヤ分(翌年3月25日)まで延長された<ref>{{Cite web |和書|title=AIRDO新千歳/福岡線、10/29まで運航期間を延長 {{!}} FlyTeam ニュース |url=https://flyteam.jp/news/article/137229 |website=FlyTeam(フライチーム) |access-date=2022-07-20 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |和書|url=https://www.airdo.jp/corporate/corporate/release/2022/pdf/20220823_001.pdf |title=2022年度下期運行計画について |access-date=2022-08-24 |publisher=株式会社AIRDO}}</ref>。
 
2025年1月24日に、搭乗者が累計4,000万人に到達。2025年2月3日から9日まで、累計搭乗者数4,000万人記念セールを開催。搭乗期間は2025年4月7日から5月31日までで、セールでは、AIR DOの全13路線の運賃が一律6,000円になる。<ref>{{Cite web |title=搭乗者数4,000万人達成キャンペーン(第1弾)の実施について ~感謝の気持ちを込めて、セール運賃の販売やキャンペーンを実施します!~ {{!}} プレスリリース {{!}} AIRDOについて {{!}} 北海道発着の飛行機予約・空席照会|AIRDO(エア・ドゥ) |url=https://www.airdo.jp/corporate/release/2025/release-10064.html |website=AIRDO |access-date=2025-02-04 |language=ja}}</ref>
=== 今後 ===
2019年に策定された2019~2023年度中期経営戦略に経済寿命を迎えるボーイング767の次期中型後継機の決定を盛り込んだ。
 
=== 共同持株会社の設立 ===
2021年5月に報道により同じANA傘下で日本政策投資銀行が筆頭株主のCOVID-19の影響が出る前から資本提携する可能性を探っていた[[ソラシドエア]](SNJ/6J)と共同持株会社の設立を検討していることが報じられた。
[[2021年]]5月31、同じANA傘下で本政策投資銀行が筆頭株主であり以前から資本提携する可能性を探っていた[[ソラシドエア]](SNJ/6J)と[[共同持株会社]]の設立を検討していることが報じられた。同年[[5月31日]]にソラシドエアとの統合を発表。2022、同年10月を目途に設立する共同持株会社に事業会社として2社がぶら下がる形をとる形を想定しているとした<ref name="日本放送協会">{{Cite web|和書|title=「エア・ドゥ」と「ソラシドエア」共同で持株会社設立合意|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210531/k10013060121000.html|website=NHKニュース|accessdate=2021-05-31|lastpublisher=[[日本放送協会]]}}</ref>。統合発表において、統合後も「エア・ドゥ」ブランドは残して独立性は維持し、北海道ブランドの重要性と地域密着の事業展開に変わりがないことを強調した<ref name="日本放送協会" />。
 
[[2022年]][[5月30日]]、共同持株会社の社名について、'''[[リージョナルプラスウイングス]]'''」とし、両社の[[株主総会]]での承認を経て、同年[[10月3日]]に設立することを発表した。本社は羽田空港近くの[[東京都]][[大田区]]に置くとしている<ref>{{Cite web |和書|title=AIRDO・ソラシド 「リージョナルプラスウイングス」に |url=https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC301L50Q2A530C2000000/ |website=日本経済新聞 |date=2022-05-30 |access-date=2022-05-31}}</ref><ref>{{Cite web |和書|title=AIRDOとソラシド、路線維持 10月統合、経営基盤を強化 |url=https://nordotwww.appat-s.com/903928849739546624?c=39546741839462401news/article/national/1073371.html |websiteauthor=共同通信社|authorlink=共同通信社|website=あなたの静岡新聞 |publisher=[[静岡新聞社]] |date=2022-05-30 |access-date=2022-05-31}}</ref>。同年10月3日付で、[[ソラシドエア]]との共同持株会社、リージョナルプラスウイングスの子会社となった
2021年5月31日、ソラシドエアとの統合を発表。2022年10月を目途に設立する共同持株会社に、事業会社として2社がぶら下がる形をとる形を想定しているとした<ref name="日本放送協会">{{Cite web|title=「エア・ドゥ」と「ソラシドエア」共同で持株会社設立合意|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210531/k10013060121000.html|website=NHKニュース|accessdate=2021-05-31|last=日本放送協会}}</ref>。
{{See also|リージョナルプラスウイングス}}
 
持株会社の経営体制や出資比率は未定。統合後も「エア・ドゥ」ブランドは残し、独立性は維持する。統合発表において、統合後も北海道ブランドの重要性と地域密着の事業展開に変わりがないことを強調した<ref name="日本放送協会" />。
 
2022年5月30日、共同持株会社の社名について、「[[リージョナルプラスウイングス]]」とし、両社の[[株主総会]]での承認を経て、同年10月3日に設立することを発表した。本社は羽田空港近くの[[東京都]][[大田区]]に置くとしている<ref>{{Cite web |title=AIRDO・ソラシド 「リージョナルプラスウイングス」に |url=https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC301L50Q2A530C2000000/ |website=日本経済新聞 |date=2022-05-30 |access-date=2022-05-31}}</ref><ref>{{Cite web |title=AIRDOとソラシド、路線維持 10月統合、経営基盤を強化 |url=https://nordot.app/903928849739546624?c=39546741839462401 |website=共同通信 |date=2022-05-30 |access-date=2022-05-31}}</ref>。
 
2022年10月3日、[[ソラシドエア]]との共同持株会社[[リージョナルプラスウイングス]]の子会社となる。
 
== 運用機材 ==
167 ⟶ 184行目:
就航開始から2010年までは自社保有機材はなくすべてリース機であったが、2010年5月にリース中の1機(JA01HD)を購入し新規航空会社では初の機材の自社保有に踏み切った<ref>{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2010/594_100531.pdf 航空機材の購入について]}}(広報資料) - 北海道国際航空</ref>。ただし、民事再生法適用以降は支援企業の[[全日本空輸]](ANA)の影響を受け、ANAの中古機材をリース導入することが多くなっている。また同社は[[ZIPAIR Tokyo]]とともに大手以外の国内航空会社としてはワイドボディ機を保有している数少ない航空会社である。
 
発足時に自社導入したボーイング767-300ER(JA98AD)は1998年6月の納入当初青と黄色のラインに「Hokkaido International Airlines」と「AIR DO」のロゴを入れるのみとし本デザインをベースとして就航時には機首下部に北海道庁のキャッチコピー「試される大地 北海道」のロゴが入れられ<ref name="al9903">伊藤久巳「お待たせ、北の空から エアドゥ、東京/札幌参戦!」 - 月刊エアライン1999年3月号(イカロス出版)</ref>、この他2000年代以降には「世界一夜景の美しい街 はこだて」<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/images/20041203_1.pdf 函館-東京線導入機材に「はこだて」のロゴをペイント] - AIRDO 2004年12月3日</ref>・「世界自然遺産 知床」<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/images/20051202_3.pdf 女満別-東京線導入機材に「世界自然遺産 知床」をペイント] - AIRDO 2005年12月2日</ref>などといった就航地をPRするロゴも入れられ、2013年に導入された新塗装への完全移行まで継続された。
 
767はANAから移籍した4機(JA605A、607A、612A、613A)を保有、JA612A、613Aが全機自社保有機、605Aと607Aがリース機となっている。また、ボーイング737-700も含め全てANAからの移籍機となっている。737は全機リース機である。
 
2021年、ANAから移籍した、767-300ER2機(JA605A、607A)はANAプレミアムシート(シートピッチ約127cm)があり、普通運賃で利用可能となり、会社として補助が必要な乗客を空港で優先的に案内し、離陸後空きがある場合(空港対応不可)「AIRDOカード」(後述)提示により利用可能としてい<ref>[https://www.airdo.jp/service/fleet/boeing767_info/index.html 前方の広い座席を配備した機材の運航に伴う座席使用に関するご案内]</ref>が、2023年の重整備に合わせてJA607Aは11月2日から、JA605Aは11月21日からパーティションも撤去され767全機普通席のみ288席仕様に統一された<ref>[https://flyteam.jp/news/article/140093 AIRDO、保有4機の767-300「288席仕様」へ統一!プレミアムクラス座席を撤去]</ref>。
 
なお、JA607Aは北海道庁と[[ポケモン (企業)|ポケモン]]魅力をPRする共同事業にて「北海道だいすき発見隊」としてイメージキャラクター任命指定されている[[ポケットモンスター]]のキャラクター「[[ポケモンの一覧 (1-51)#ロコン|ロコン]]」がラッピングされた特別塗装機『'''ロコンジェット北海道'''』として運用されている。機体の右面は通常のロコン、左面にはアローラロコンが描かれた左右非対称なデザインでありとし、それぞれカラーリングが水色、黄色とADOの[[コーポレートカラー]]と一致している。客席[[ヘッドレスト]]やドリンクを提供する紙コップ、客室乗務員が着用するエプロンにもロコンが描かれたものを使用している<ref>{{Cite web |和書|title=ロコンジェット北海道、就航!/AIRDO |url=https://www.airdo.jp/information/rokonjet-hokkaido/ |website=AIRDO |access-date=2022-08-03 |language=ja}}</ref>。
 
<gallery widths="220">
ファイル:Ja612a-HND.jpg|[[ボーイング767#767-300ER|ボーイング767-300ER]](JA612A)
ファイル:20220331 rokon jet of AIRDO JA602A left side at Tokyo international airport.png|ボーイング767-300ER ロコンジェット北海道・右面(JA607A)
ファイル:20220331 rokon jet of AIRDO JA602A right side at Tokyo international airport.png|ボーイング767-300ER ロコンジェット北海道・左面(JA607A)
ファイル:JA15AN 150713 RJTT D016.JPG|[[ボーイング737 ネクストジェネレーション|ボーイング737-700]](JA15AN)
</gallery>
188 ⟶ 204行目:
{| class="sortable wikitable" style="text-align:center;font-size: smaller;"
|-
! class="unsortable" style="background-color:SkyBlue" | 機材
! class="unsortable" style="background-color:SkyBlue" | 機体記号
! style="background-color:SkyBlue" | 製造番号
! style="background-color:SkyBlue" | 座席数
! style="background-color:SkyBlue" | 登録年月
! style="background-color:SkyBlue" | 受領年月
! class="unsortable" style="background-color:SkyBlue" | 備考
|-
| Boeing 767-381ER
| JA605A
| 32974 / 882
| Y270→<br>Y288
| Y270
| 2021/10/22
| 2002/06/11
| style="text-align:left" | JA601A代替機材<br>ANAプレミアムシート装備<br>2023年11月21日重整備明けからモノクラス288席仕様<br><!--ANAプレミアムシートのみUSB、コンセント装備<br>-->シートカバー「mori / forest」コンセプト仕様
[[全日空機成田空港オーバーラン事故]]当該機
|-
| Boeing 767-381ER
| JA607A
| 32976 / 884
| Y270→<br>Y288
| Y270
| 2021/11/05
| 2002/08/08
| style="text-align:left" | JA602A代替機材<br>ANAプレミアムシート装備<br>2023年11月2日重整備明けからモノクラス288席仕様<br><!--ANAプレミアムシート装備のみUSB、コンセント装備<br>-->シートカバー「mori / forest」コンセプト仕様<br>機用品も含め「ロコンジェット北海道」仕様で5年程度運用予定<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/release/2021/release-8500.html 包括連携協定に基づく「北海道」と「(株)ポケモン」「(株)AIRDO」による取り組み 「ロコンジェット北海道」が就航決定! アローラロコンとロコンが大きく描かれた特別塗装機が、2021年12月1日(水)より就航開始!]</ref>
|-
| Boeing 767-381ER
314 ⟶ 331行目:
中期経営戦略などによって計画<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/release/2019/release-7593.html 「2019~2023年度 中期経営戦略」の策定について ~変革に挑戦し、お客様の期待を超える感動を提供します~]</ref>
* 2023年度を目途にボーイング767型機の一部退役に合わせた新機材の導入を見込んでいたが、新型コロナウイルスの影響下により、保有機材数のスリム化を進め、コスト削減を図り機動的な対応をすると統合レポート2020で発表していたが<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/files/airdo_all_201201.pdf AIRDO統合レポート2020]</ref>、その後2022年のソラシドエアとの共同持株会社化により運航機材計画も影響を受ける可能性がある。
* 2023年6月に新社長に就任した鈴木貴博は、就任会見で「小型機(737)の方を先に更新するタイミング」と述べており、当初2027年度を目処としていたものを前倒しする考えを明らかにしている<ref>[https://web.archive.org/web/20230627102409/https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20230627/7000058690.html 「エア・ドゥ」新社長に鈴木貴博氏 機材更新前倒しの考え示す] - NHK・2023年6月27日</ref>。
 
== サービス ==
326 ⟶ 344行目:
** 2002年4月に同社発行の機内誌'''『ラポラ(RAPORA)』'''が隔月刊で創刊。また、航路や機内案内などを[[客室乗務員]]が描画したものを印刷した『ようこそAIR DOへ』もあった。ラポラは2003年4月に月刊化されると同時に、[[全日空商事]]が制作するようになった。2006年4月より誌名表記を'''『rapora』'''へリニューアルし、『ようこそ -』の搭載は終了。ちなみに、『rapora(ラポラ)』という誌名は[[アイヌ語]]で「はばたく」を意味する「ラポラポ、ラポラポラ」が語源。
** その他、北海道にちなんだ[[雑誌]]([[ムック (出版)|ムック本]])と子供向け[[絵本]]の貸出サービスを就航当初から実施している。このサービスには「AIR DO北海道図書館」の名称がある。
* 機内エンターテインメントサービスについても当初は提供はなかったが、2003年頃より独自編成の音楽チャンネル、2023年4月にWi-Fi式によるオンデマンドコンテンツの提供を開始した。
**[[TEAM NACS]]のメンバーで、[[旭川市]]出身の[[音尾琢真]]がパーソナリティを務める「Scene from Hokkaido~北の空より~」を配信。またかつては元[[北海道テレビ放送|HTB]]アナウンサーの栗葉貴代子がそれぞれ[[司会|パーソナリティ]]を務めるチャンネルと、こどもうた「くりっぱpresents 癒しの空」や、子供向け音楽・[[イージーリスニング]]計4チャンネル用意も配信されてい。ボーイング767の一部機材では[[NHKラジオ第1放送]]も視聴可能。[[ヘッドフォン|イヤホン]]は各座席ポケットには用意されておらず、希望者が搭乗時に客室乗務員から受け取り、降機時に客室乗務員に返却する。
** 機内ビデオモニター(ANAの「スカイビジョン」に相当)が搭載されているため、搭乗降機時に北海道の[[環境映像|風景映像]]、出発時に[[安全のしおり#機内安全ビデオ|セーフティーデモンストレーションの機内安全ビデオ]]、水平飛行中にはドリンクサービスと[[機内販売]]商品紹介の静止画[[スライド (写真)|スライド]]映像が流されている。セーフティーデモンストレーションは機内放送に割り込まれるためイヤホンに流れるが、それ以外は元々無音である。また、基本的には離着陸時の機外カメラ映像の放映はないが、ANAから移籍のB767型機において一部放映されることがある。
**2023年4月より、Wi-Fiを活用したオンデマンドサービス「Do Sky On-Demand」を開始。[[北海道放送]]製作のコンテンツを中心に<ref>[https://www.screens-lab.jp/article/28823 HBC北海道放送、航空会社AIRDOと地域協業 機内番組上映サービスに道内放送局として番組を大量独占提供] - Screens</ref>、北海道ローカルのバラエティ番組などの動画、「Scene from Hokkaido~北の空より~」や絵本朗読といったオーディオ、機内誌「rapora」などの電子書籍を配信<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/release/2023/release-9437.html 公式オンラインショップと機内エンターテインメントサービスを開始します] - AIRDO 2023年3月30日</ref>。
* ボーディング・ミュージックには、大塚賢太郎作曲の「明日という未来のために・・」が起用されている。
* [[客室乗務員]]と[[グランドホステス|地上係員]]の初代制服はエメラルドブルーを基調としたもので、女性の場合は[[スカート]]のほか[[ズボン|パンツ]]も選択可能。2009年春には黒を基調としたものに新調された。
339 ⟶ 359行目:
* [[連絡運輸|連帯運送]]乗継サービスは当初ANAのみだったが、2007年4月1日からはADOと同じ経緯でANAの支援下入りした[[ソラシドエア]](SNA)とも連帯運送を行っている。
* 新千歳・羽田・帯広以外の就航地空港でのグランドハンドリングは全てANA側に委託している(→[[#就航路線]])。
 
==== ANAコードシェア便利用関連 ====
* ANAコードシェア便搭乗者について、搭乗まではANAのサービスに準じる扱いとなっており、購入や座席指定はANA国内線航空券を扱う旅行会社・ANA国内線電話予約センター・ANA SKY WEBで、チェックインについてはANAのカウンターで行う。また、[[SKiPサービス]]が導入されている空港(ADO定期就航路線では全空港が該当)においては通常のANA便搭乗時と同じく、「eチケットお客様控え」に印字された[[QRコード]]をリーダーにかざす方法のほか、[[ANAマイレージクラブ]][[楽天Edy|Edy]]カード・[[ANAカード]]やモバイルAMCアプリがインストールされた[[おサイフケータイ]]の[[Felica]]をかざすことで、チケットレスでの搭乗が可能である。
* ANAマイレージクラブや[[スターアライアンス]]の上級会員向けに提供されるANAラウンジなどのサービスも利用可能である。
* ANAコードシェア運航の兼ね合いから2003年2月よりANAの[[機内誌]]『翼の王国』も搭載されるようになり、『ラポラ』と併せて座席ポケットに収納されていた。2006年頃より全席配備を取りやめ、乗客の必要に応じて客室乗務員へリクエストし求める形となった。
 
=== マイレージ ===
就航開始当初は広告に「'''マイレージ、やりません。'''」とあったように、[[マイレージサービス]]には否定的だったが、2016年時点では以下のサービスが行われている。
 
==== My AIRDO ====
2007年12月10日から開始された会員制の[[インターネット]]サービス。2012年3月15日より、後述のDOマイルを貯めるにはMy AIRDOへの登録が必須となっている。2015年3月末時点の会員数は約47万6千人<ref>{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2015/1092_150529.pdf 平成27年3月期 決算短信(非連結)]}}(広報資料「平成27年3月期決算について」) - 株式会社AIRDO(2015年5月29日付)</ref>。
 
==== DOマイル ====
ADOのマイレージサービス。2012年3月15日より以下内容となっている。
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* 札幌/新千歳 - [[広島空港|広島]](2015年10月1日 - 2017年10月28日、翌29日からANAが運航)
* 札幌/新千歳 - [[岡山空港|岡山]](2013年3月31日 - 2018年3月24日、翌25日からANAが運航)
 
=== チャーター便実績 ===
* 国内線
** [[帯広空港|とかち帯広]] - [[長崎空港|長崎]](2012年11月)<ref>[http://kachimai.jp/article/index.php?no=167342 エア・ドゥ初のチャーター便] 十勝毎日新聞(2012年11月23日)</ref>
** 釧路 - [[富士山静岡空港|静岡]](2013年10月)<ref name="charter">{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2013/908_130909.pdf 女満別-仙台線、釧路-静岡線国内チャーター便の運航について]}} (広報資料) - AIRDO(2013年9月9日)</ref>
** 女満別 - 仙台(2013年11月)<ref name="charter"/>
** 札幌/新千歳 - [[阿蘇くまもと空港|熊本]](2015年9月・2024年2月)<ref>[httphttps://www.aviationwire.jp/archives/67272 エア・ドゥ、札幌-熊本でチャーター便 9月連休中2往復] Aviation Wire(2015年8月12日)</ref>
** とかち帯広 - 広島、神戸 - とかち帯広(2021年11月)<ref>[https://kachimai.jp/article/index.php?no=548039 チャーター便で修学旅行へ 帯三条高「旅行先の時間増える」と期待] 十勝毎日新聞(2021年11月29日)</ref>
* 国際線
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== 運賃体系 ==
普通運賃は、ANAやJALと比較して羽田 - 北海道路線で5,000 - 7,000円程度、新千歳 - 東北・北陸路線では1,000円程度安く設定されていることが多い。
 
=== 全路線設定運賃 ===
;普通運賃
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; 道民割引
[[ファイル:Air do.JPG|thumb|100px|道民カード(旧タイプ)]]
: '''(1) 北海道に在住、(2) 北海道に本籍を有する、(3) 勤務先の本社所在地が北海道'''のいずれかを満たせば利用できる。予約・購入時および搭乗手続きの際、「道民カード」またはMy AIRDO道民会員番号の提示が必要だが、配偶者およびの二親等以内の親族は、道民カード所持者と同一便の場合に限り提示なしで利用できる。当日予約やお盆等の繁忙期の利用も可能なことから、対象者にとっては普通運賃とほぼ同等の使い勝手で利用できる。代理店・Webサイトなどで道民割引で予約をし、フライト当日の搭乗手続きまでに道民カードまたはMy AIRDO道民会員を申し込むことでも利用でき、予約購入時に一定条件を満たせばANAの自動チェックイン機も使用可能である。
''道民カード発行等の詳細は [http://www.airdo.jp/fare/list/doumin_card.html AIR DO のウェブサイト] 等を参照。''
 
; 北海道発往復運賃
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; AIRDOスカイメイト
: 事前予約不可、当日空席がある場合のみ利用可能な[[スカイメイト]]運賃。「満12歳以上'''26歳未満'''」という点が、22歳未満までの他社と異なる。また、ADOでは他社のようなスカイメイトカードは発行しておらず、生年月日が明記された公的証明書([[運転免許証]]や[[学生証]]など)、他社発行のスカイメイトカードを提示することで利用可能である。
 
=== 廃止された運賃 ===
; DOバリュー7、1
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; DO学割
: [[学生割引|学生向け割引]]。[[スカイメイト]]と異なり事前予約は可能だが、設定のない期間がある。スカイメイトよりは高い。[[学校教育法]](昭和22年法律第26号)第一条の規定による[[幼稚園]]を除く[[小学校]]、[[中学校]]、[[高等学校]]、[[大学]]と、[[専修学校]]、[[各種学校]]等<!--これらは「一条校」ではない-->の[[在学生#学生|学生]]および[[在学生#生徒|生徒]]、または[[学生証#国際学生証|国際学生証]]を持つ者が対象。購入時および搭乗手続きの際に[[学生証]](生徒手帳含む)または国際学生証の提示、または在学証明書の提出が必要。ANAの自動チェックイン機は使用できない。2012年3月31日発券分を以って取扱終了。
 
== 事故、トラブル等 ==
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* 2013年4月5日8時50分頃:羽田発釧路行ADO97便[[ボーイング737 クラシック|ボーイング737-500]]が襟裳岬南東約60kmの太平洋上約1万mを飛行中、エンジン2基中の左エンジン1基に燃料漏れの可能性を示す警告が表示されたために停止、9時20分頃に釧路空港に緊急着陸した<ref>[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/455283.html エア・ドゥ緊急着陸 釧路空港 エンジン1基を停止 けが人なし] 北海道新聞 2013年4月5日</ref>。着陸後のチェックで電気配線の不具合であることが確認されている<ref>{{Cite news |title=エアドゥ機緊急着陸 配線不具合が原因 |url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130405/k10013717511000.html |date=2013-04-05 |newspaper=NHKニュース |publisher=日本放送協会 |accessdate=2013-04-06 |archiveurl=https://megalodon.jp/2013-0406-2333-00/www3.nhk.or.jp/news/html/20130405/k10013717511000.html |archivedate=2013-04-06}}</ref>。
* 2014年
** 9月26日:[[ボーイング767|ボーイング767-300]]型機1機と[[ボーイング737|ボーイング737-700]]型機2機で、定められた期限内に主翼整備を実施せず、担当者が整備管理システムにデータ入力する際、期限内に実施したかのように入力するなど整備関連で4件の問題が見つかり、同日付で[[国土交通省|国土交通省航空局]]より厳重注意処分を受けた<ref>{{PDFlink|[http://www.airdo.jp/company/press/pdf/2014/1018_140929.pdf 当社航空機の整備管理について]}}(広報資料) - 株式会社AIRDO(2014年9月26日付)</ref><ref>[httphttps://www.aviationwire.jp/archives/46434 国交省、エア・ドゥを厳重注意 整備期限守らず] Aviation Wire 2014年9月26日付</ref>。これを受けAIRDOは再発防止策を策定し、同年10月10日、国土交通省航空局に防止策が提出された<ref>[http://www.airdo.jp/information/info_141010.html【お詫び】厳重注意に対する再発防止策の提出について] 株式会社AIRDO(2014年10月10日付)</ref>。
** 12月19日、同年9月11日に羽田発新千歳空港行きADO11便で[[機長]]昇格訓練中の副操縦士が新千歳空港着陸の際に不適切な操縦を行ったにもかかわらず機長に昇格させたとして国土交通省から[[業務改善命令|事業改善命令]]を受ける<ref>[http://sp.mainichi.jp/select/news/20141220k0000m040050000c.html 国交省:「不適切操縦でも機長に昇格」AIRDO改善命令] - 毎日新聞 2014年12月19日</ref>。
* 2016年
** 7月29日:[[全日本空輸]](ANA)より導入したJA602A[[ボーイング767|ボーイング767-300]]型機のラッピング機材「ベア・ドゥ北海道JET」で運航のADO15便(ANA4715便)が羽田空港を離陸するため、タキシングを行っている際に燃料計器にトラブルが発生、離陸せずに引き返し及び機材変更(JA601Aへ)となった<ref>同機はこの日がエアドゥでの就航初日であった。同トラブルにより就航開始は同日の定刻15:50羽田発ADO29便となったがトラブル整備のため同便も遅延した。 JA602は元々全日空時代にリバイバルモヒカンジェットとして運航したこともある機材であった。</ref>。
** 8月5日:同日正午過ぎ、新千歳空港にて保安検査すり抜け事案が発生。当時国内線ターミナル保安制限エリア内にいた旅客約1,000名の再検査が必要となり、同空港で欠航や大幅な遅延が発生。
*** このトラブルの起因となった人物は女性で、保安検査場で搭乗券の端末確認でエラーが出た。当該人物に搭乗券確認の必要性を問われ、保安係員が対応協議のため持ち場を離れた隙に、無断で金属探知機を通らずに脇をすり抜けた。この人物は、札幌午後0時20分発羽田行きADO20便の航空券を購入していたが、保安検査場の警備会社からは、同便の出発までにADOへ連絡はなく、この人物は搭乗口の係員に「搭乗券をなくした」と話していた。ADOのマニュアルでは、搭乗直前にチケットの紛失が発覚した場合、本人確認だけすればよい規定であり<ref>[http://www.sankei.com/affairs/news/160809/afr1608090023-n1.html 搭乗時に検査通過確認せず 新千歳空港のすり抜け問題]</ref>、購入履歴や本人確認が取れたため、同便への搭乗を許可し、午後0時28分に札幌を出発。羽田には定刻より3分早い午後1時57分に到着した。ADOによると、この段階でも警備会社から同社に連絡はなく、この女性は拘束されることは無く、事情も問われなかった。ADOはその後、搭乗券の購入記録などから女性を特定したが、同社では8月6日時点で警察が事件性はないとしているため、この女性の今後の利用を拒否する決定には至っていないという。女性の氏名については個人情報として公表していない<ref>[httphttps://www.aviationwire.jp/archives/96469 新千歳空港、1000人再検査で2万人影響 すり抜けた女は羽田着] Aviation Wire、2016年8月6日</ref><ref>[httphttps://www.j-cast.com/2016/08/07274680.html 空港ゲート「すり抜け」女は罰せられないのか ネットでは厳しい批判の声があふれる] J-CASTニュース、2016年8月7日</ref>。その後、女性は電話での聞き取りに対し「出発時間が迫っていて焦ってしまった。どう保安制限エリア内に入ったかは覚えていない」などと話しているという<ref name="道新">{{Cite news |author= |url=http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0302852.html |title=新千歳空港すり抜け 女性客「出発が迫り焦ってしまった」|newspaper=[[北海道新聞]] |agency=どうしんウェブ|publisher=北海道新聞社|date=2016-08-10 |accessdate=2016-08-10 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20160810073521/http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0302850.html |archivedate=2016-08-10 |deadlinkdate=2017-10}}</ref>。
* 2017年
** 10月31日:乗員繰りの都合により2017年11月の期間中、新千歳-羽田、仙台線で17往復計34便で運休すると発表<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/release/2017/release-5788.html 2017年11月運休便のご案内とお詫びについて] エアドゥ、2022年10月9日閲覧</ref>。同社によると、8月と10月に737の機長が自己都合で合わせて2人退職したこと、4機ある767のうち1機が重整備のため11月に運航から離脱することで、737の稼働が高まることが要因である。737の機長は現在37人だが、本来は40人程度必要であり、10月28日の札幌-広島線からの撤退も乗員繰りが理由の一つであるという<ref>[httphttps://www.aviationwire.jp/archives/133179 エア・ドゥ、機長不足で11月に34便運休] aviationwire、2022年10月9日閲覧</ref>。
** 11月16日:2018年2月の新千歳-羽田において、13往復計26便を乗員繰りの都合により運休すると発表<ref>[https://www.airdo.jp/corporate/release/2017/release-5841.html 2018年2月 運休便のご案内とお詫びについて] エアドゥ、2022年10月9日閲覧</ref>。同社によると、運休理由は11月と同じ機長不足で、4機ある767のうち1機が重整備のため2月も運航から離脱することで、737の稼働が高まることが要因。11月と2月の運休便を除き、3月24日までの冬ダイヤ期間は、年末年始を含めて計画通りの運航を予定している。一方、3月25日からの夏ダイヤへの影響については、1月の運航スケジュール発表までに対応を決めるとしており、現時点では運休や減便などの影響が生じるかは未定だという<ref>[httphttps://www.aviationwire.jp/archives/134288 エア・ドゥ、2月も機長不足で26便運休 夏ダイヤは影響未確定] aviationwire、2022年10月9日閲覧</ref>。
* 2018年
** 5月21日の羽田-新千歳便で、羽田空港の滑走路へ移動中証明書を忘れていることを別の社員が発見。駐機場に引き返した後、機長を交代して出発し約1時間半遅れで到着した。航空法で携帯が義務づけられている技能証明書と航空身体検査証明書を羽田空港内の事務所に置き忘れたまま、羽田 - 新千歳間の往復2便を飛行していた<ref>
[https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180522-00010001-doshin-hok エア・ドゥ機長が免許不携帯 羽田―新千歳2便飛行]</ref>。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|2}}
 
== 参考文献 ==
* 日本の旅客機 2007-2008(2007年、2008』[[イカロス出版]]、2007年。{{ISBN2|978-4-87149-979-8}}
 
== 関連項目 ==
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{{DEFAULTSORT:えあとう}}
[[Category:リージョナルプラスウイングス]]
[[Category:1996年設立の航空会社]]
[[Category:日本の航空会社]]
[[Category:日本の地域航空会社]]
[[Category:全日本1996年設立の航会社]]
[[Category:19962022設立航空会社合併と買収]]
[[Category:札幌市中央区の企業]]
[[Category:経営再建した企業]]
[[Category:登録商標全日本空輸]]
[[Category:日本の登録商標]]
[[Category:音尾琢真]]