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{{出典の明記|date=2016年3月18日 (金) 12:55 (UTC)}}
'''ホスピタリズム'''(Hospitalism)とは、[[乳幼児]]期に、何らかの事情により長期に渡って親から離され施設に入所した場合にでてくる情緒的な障害や身体的な発育の遅れなどを総称して言うものである。「施設病」「施設症」と言うこともある。
{{Otheruses|京王バスグループを中心とした新宿から中央道方面の高速バス|名鉄バスを中心とした名古屋から中央自動車道方面への高速バス|中央道高速バス|JRバスグループを中心として運行する中央道方面の高速バス|中央ライナー (高速バス)}}
{{右|
[[File:KL-MS86MP Keio K50261 Nagasaka-takaneBS.jpg|thumb|280px|none|中央高速バス([[京王電鉄バス|京王バス東]])]]
}}
'''中央高速バス'''(ちゅうおうこうそくバス)は、[[京王電鉄バス|京王電鉄バスグループ]](旧・京王帝都電鉄バス)とその[[共同運行]]会社が運行している、[[バスタ新宿]]に発着する[[中央自動車道]]経由の[[高速バス]]([[路線バス]])の総称および、京王電鉄バスの登録商標である<ref group="注釈">登録商標番号第3130460号。</ref>。そのため、京王が幹事となるか営業協力している路線では「中央高速バス」の名称を使用できるが、それ以外の路線では商標権侵害となるため使用できない。
 
本項では以下、単に「京王」とした場合は、京王帝都電鉄(現・京王電鉄)のバス部門および京王電鉄バスグループ全体を、単に「富士急」とした場合は、富士急行のバス部門および富士急バスグループ全体を指すものとする。また、伊那線と飯田線は、免許上は一体になっていることから、「伊那・飯田線」とまとめて呼称されることが多いため、本項でも、特に区別する必要がない場合は「伊那・飯田線」という1路線として扱う。
== 概要 ==
実の母親相手のような、甘えや愛情の欲求が、施設の介護者に対しては、相手が勤務のローテーションで変わって行くために、それを示す相手も定まらず、また職員は[[愛着行動]]の対象としてはなりにくく、愛情も独占できないために、次第に感情、情緒の表現を抑えるようになり、無関心、無感動、無表情になっていく。また[[愛着行動]]の延長線で習得されていく語彙数や言語表現、コミュニケーション能力などの発達もかなりの遅れを呈するようになってくる。このような乳幼児は、一見、おとなしくて良い子に見えることもあるため、注意が必要とされる(出典:[[大日本百科事典]]「育児」の項)。
 
本項では、[[東京 - 長野線]]のうち、当初本路線群の1路線として開設され、1997年以降は関越道・上信越道を経由となった長野線(新宿 - 善光寺・国際21線)についても記述する。
もちろん、これには[[ジョン・ボウルビィ]]らのいうような、[[母性的養育の剥奪]]といったメンタルな部分も働いていて、一概にホスピタリズムがすべての原因というわけにもいかない。しかし、乳幼児の健全な[[成長]]にとって乳幼児期の親子関係、特に母親との接触がかけがえのない程重要である、ということは明らかである。
 
== 概説 ==
この路線は、1956年に新宿 - 富士五湖を結ぶ急行バスを運行開始したのが始まりである。1959年には新宿 - 甲府・昇仙峡を結ぶ季節運行の急行バスを運行しており、これらを高速道路経由に乗せかえる際に「中央高速バス」の名称を使用するようになった。その後、高速道路網の展開と同時に路線ネットワークを拡大している。
 
伊那・飯田線においては巨額の赤字を抱えていたバス会社が単年度黒字を計上するなど、高速バスがバス会社にとっては重要な事業形態であることを立証した。これが、1980年代後半からの高速バス路線開設ブームの動機の一つになっている。
 
== 歴史 ==
 
=== 沿革 ===
* [[1956年]][[10月6日]] - 新宿 - [[河口湖駅]]・[[山中湖]]線136km(一般道経由)を運行する急行バスを運行開始。[[京王電鉄バス|京王]]・[[富士急行|富士山麓電気鉄道(現・富士急行)]]の相互乗り入れ。4・5月・7月15日 - 9月の土休日運行の季節便であった。1日2往復、所要時間は4時間30分。
* [[1959年]][[7月5日]] - [[国道20号]]新笹子トンネル開通([[1958年]]12月)に伴い、新宿 - 甲府・[[昇仙峡]]間急行バス「甲斐号」を京王・富士山麓電気鉄道・[[山梨交通]]の3社で運行開始。3 - 11月の休日のみ運行。
* [[1965年]][[7月16日]] - 行楽時のみ運行していた[[山中湖]]線を毎日運行の定期路線バスに昇格。
* [[1967年]][[7月8日]] - 新宿 - [[富士山]]五合目線・新宿 - [[本栖湖]]線(ともに一般道経由)を運行開始。
* [[1968年]][[3月3日]] - [[中央自動車道]]の[[調布インターチェンジ|調布]] - [[八王子インターチェンジ|八王子]]間の開通([[1967年]]12月)に伴い、急行バス各路線はこの区間を[[高速道路]]経由に変更。新宿 - 山中湖間の所要時間は3時間50分になった。
* [[1969年]][[3月18日]] - [[中央自動車道]]の[[相模湖インターチェンジ|相模湖]] - [[河口湖インターチェンジ|河口湖]]間が開通したのを機に、高速道路経由に変更(新宿 - 調布は一般道経由)。この時から「'''中央高速バス'''」として運行を開始。新宿 - 河口湖間の所要時間は2時間10分となった。同時に11往復に増発<ref group="注釈">新宿 - 甲府・昇仙峡の季節運行の急行バスも、この年から途中区間を高速道路経由としているが、この時点では「中央高速バス」には入れられていない。</ref>。
* [[1970年]][[3月20日]] - [[浜松町バスターミナル]]使用開始に伴い、一部便を浜松町発着とする。
* [[1971年]][[4月5日]] - 新宿高速バスターミナル使用開始。
* [[1972年]] - 富士急の運行便を[[ワンマン運転|ワンマン]]化。
* [[1974年]] - 京王の運行便をワンマン化。
* [[1976年]][[5月18日]] - 中央自動車道[[高井戸インターチェンジ|高井戸]] - [[調布インターチェンジ|調布]]間が開通したため、この区間および初台 - 高井戸間([[首都高速道路]])も高速道路経由に変更。新宿 - 河口湖間の所要時間は1時間40分となった。
* [[1978年]][[4月22日]] - 前年([[1977年]])に中央自動車道[[大月インターチェンジ|大月]] - [[勝沼インターチェンジ|勝沼]]間が開通したのを機に、新宿 - 甲府・昇仙峡の急行バスを乗せかえる形で、甲府線の運行を開始。同時に毎日運行化。新宿 - 甲府間の所要時間は2時間14分、1日9往復。山梨交通が中央高速バス初参入となる。
* [[1980年]] - 甲府線で座席予約システム(SRS-80:[[京三製作所]]製)の運用を開始。以後開設される路線は、この予約システムに組み込まれた。
* [[1983年]][[1月19日]] - 中央自動車道[[勝沼インターチェンジ|勝沼]] - [[甲府昭和インターチェンジ|甲府昭和]]間が1982年11月に開通したのを機に、甲府線に甲府南経由便を追加。石和経由と合わせて24往復となる。
* [[1984年]][[12月14日]] - 伊那・飯田線が開業。諏訪バス(現・[[アルピコ交通]])・[[伊那バス]]・[[信南交通]]が参入。2系統合わせて15往復。
* [[1986年]]
** [[2月25日]] - 諏訪・岡谷線の運行を申請。
** [[3月14日]] - [[国鉄バス]]が[[東京駅バスのりば|東京駅]] - 上諏訪・岡谷間を結ぶ高速バス路線の運行を申請。調整不能な事態に陥る。
** [[11月1日]] - 沿線からの諏訪・岡谷線開業に対する要望が強くなったため、伊那・飯田線の免許を活用する形で、中央道茅野線の運行を開始。1日3往復で、京王と富士急は隔日1往復担当、山梨交通・諏訪バスが1日1往復。
* [[1987年]][[7月1日]] - 中央道茅野線を延長する形で、諏訪・岡谷線が開業。[[東日本旅客鉄道|JR東日本]]バス(現・[[ジェイアールバス関東|JRバス関東]])が参入。
* [[1989年]]
** [[4月18日]] - 松本線の運行を開始。[[松本電鉄バス|松本電気鉄道]](現・アルピコ交通)が参入。
** [[12月22日]] - 沼津線「スキッパー号」の運行を開始。
 
* [[1995年]][[12月1日]] - 甲府線において平日割引回数券「トクワリきっぷ」の発売を開始<ref name="bl33-92"/>。
* [[1996年]]
** [[3月29日]] - 「中央高速バス」の名称が、京王の[[登録商標]]となる。ロゴマークも同時に登録されている。
** 7月 - 沼津線「スキッパー号」を廃止。
** [[10月1日]] - 富士五湖線の一部便に忍野八海経由便を設定。また、この日から京王・富士急の富士五湖線予約センターを統合<ref name="bl38-102"/>。
* [[1998年]][[3月20日]] - 高山線の運行を開始。[[濃飛乗合自動車]]が参入。
* [[1999年]]10月 - 諏訪・岡谷線の運行を[[京王電鉄バス|京王バス(現・京王バス東)]]に移管。
* [[2000年]]
** 10月1日 - 甲府線の運行を京王バス(現・京王バス東)に移管。<ref>[http://www.keio.co.jp/company/corporate/summary/corporate_manual/pdf/2005/2005p74to92.pdf 京王電鉄 2005年 年表より参照 10.1 高速バス甲府線を京王バス株式会社に移管]</ref>
** [[11月21日]] - インターネット予約サイト「[[ハイウェイバスドットコム]]」開設。ネット上からの予約が可能になった。<ref>[http://www.keio.co.jp/company/corporate/summary/corporate_manual/pdf/2005/2005p74to92.pdf 京王電鉄 2005年 年表より参照 2000年11月21日より ハイウェイバスドットコム運用開始]</ref>
* [[2001年]]
** 4月 - 「ハイウェイバスドットコム」で[[Iモード|iモード]]でも予約受付開始。
** 7月19日 - 白馬線の運行を開始。<ref>[http://www.keio.co.jp/company/corporate/summary/corporate_manual/pdf/2005/2005p74to92.pdf 京王電鉄 2005年 年表より参照 2001年7月19日 白馬〜新宿線運行開始]</ref>
* [[2002年]]
** [[6月1日]] - 甲府線の一部便を[[湯村温泉 (山梨県)|湯村温泉]]まで延長。
** [[12月20日]] - 名古屋線の運行を開始。[[名鉄バス|名古屋鉄道(現・名鉄バス)]]と相互乗り入れ。
* [[2003年]]4月 - 木曽福島線の運行を開始。[[おんたけ交通]]が参入。
* [[2004年]]
** [[8月6日]] - 山梨交通が単独で、[[南アルプス市|南アルプス]]・[[久遠寺|身延山]]線の運行を開始。
** [[10月14日]] - 下呂温泉線の運行を開始。
* [[2005年]][[3月28日]] - 南アルプス・身延山線の終点を身延(山梨交通の子会社である[[山交タウンコーチ]]身延営業所)まで延伸、増便。京王バス東が参入。
* [[2007年]]
** [[6月29日]] - 松本線が全便中央道日野に停車するようになったため、中央高速バスは全路線全便が中央道日野に停車するようになった。
** 9月 - 中央高速バス開業50周年を記念して、「中央高速バス観光ガイド」を発行。
* [[2008年]]7月 - 下呂温泉線廃止。
* [[2009年]]
** [[1月28日]] - 中央高速バス運行会社連盟「CHANCE」の結成を発表。
** [[12月16日]] - 白馬線の長野県側の運行事業者を川中島バスに移管。
* [[2010年]]
** [[7月1日]] - 諏訪・岡谷線に諏訪IC経由、[[茅野駅]]発着便を1日2往復新設。
** [[10月30日]] - 山梨交通が単独で、北杜・白州線の運行を開始。
* [[2011年]]
** [[2月1日]] - 甲府線の石和経由6往復を「特急便」(湯村・甲府〜勝沼・中央道日野・新宿のみ停車)として運行開始。
** [[3月19日]] - [[京王電鉄バス|京王バス南]]が単独で、[[多摩地域|多摩]] - 河口湖線の運行を開始。
* [[2013年]]
** [[10月27日]] - [[富士急平和観光]]が単独で、甲州塩山線(甲州ワインライナー)の運行を開始。
** [[11月22日]] - [[京王バス南・南大沢営業所|京王バス南]]・[[シティバス立川]]・伊那バスの3社で[[中央高速バス#立川飯田線|立川〜飯田線]]運行開始<ref>
[http://www.keio.co.jp/news/backnumber/news_release2013/nr131031_iidasenunkou.pdf 京王電鉄ニュースリリース 2013年10月31日発表]</ref>
* [[2016年]]
**[[4月4日]] - [[新宿駅]]南口に[[バスタ新宿]]開業。これに伴い、新宿発着路線の発車場所を新宿高速バスターミナルから移転(南アルプス市・八田線8時便と一部の臨時便を除く)。到着については、5月8日まで西口となる。
 
== 中央高速バス問題 ==
中央高速バスの路線開設においては、一時期需給調整や採算性の問題から、いくつか問題が発生し、関係者の間では「中央高速バス問題」と呼ばれていた。特に[[日本国有鉄道|国鉄]] - [[JRバス]]との対立が、いくつかの路線開設に影響を与えている。その後両者の関係は改善され、JRバス「[[南アルプス号]]」では[[京王電鉄バス|京王]]が新宿駅新南口バスターミナルに2005年6月1日から路線廃止(2009年7月31日)まで乗り入れ、2009年10月からは中央高速バス伊那線とJRバス高遠線の連絡乗車券の発売も開始された。
 
==== 伊那・飯田線 - 国鉄からの横槍 ====
伊那・飯田地区は、経済圏がどちらかといえば名古屋に向いていた地区であり<ref group="注釈">東京とのつながりはあったがパイプは細かった。</ref>、またすでに運行していた[[中央道高速バス|中央道特急バス(現・中央道高速バス)]]の採算性も、悪くはないものの絶好調とは言えない<ref group="注釈">路線としての採算ラインはクリアしているが、会社の経営に寄与するには至っていなかった。</ref>状態であった。当時の運行便数は中央道特急バスが飯田線15往復・伊那線7往復であり、需給面から「さらに遠い東京までの[[高速バス]]が果たして利益を生み出せるのか」と採算性を危惧する意見もあった。大都市と地方を結ぶ高速バスの場合、地方側の事業者の方が熱心なケースが多いが、ここもその例に漏れなかった。
 
このような背景もあり、運行予定各社間の調整に限っても長期間を要している。[[伊那バス]]と[[信南交通]]が[[京王電鉄バス|京王]]へ初めて高速バス路線開設の協力を要請したのが1980年7月であるが<ref name="bj4-28"/>、各社間協議が初めて行なわれたのは、京王が市場調査を行った後の1982年11月である。しかし、総運行本数・施設の共用などの条件がかみ合わず調整が難航<ref name="hyakka145"/>、沿線自治体や地元商工会などによる早期開業の陳情もあり<ref name="hyakka145"/>、ついに起終点3社(京王・伊那バス・信南交通)が1984年7月に先行申請する事態になった<ref name="bj4-28"/>。その後、京王が取りまとめ役となって再度調整<ref name="hyakka145"/>、沿線3社([[富士急行|富士急]]・[[山梨交通]]・[[諏訪バス]])も合意するに至り、6社共同で同年8月31日に再申請となっている<ref name="bj4-28"/>。
 
この間、信南交通は1980年末より、お盆・年末年始の帰省ラッシュ期に新宿 - 飯田間で会員制([[ツアーバス]]形式)の「帰郷・上京バス」を運行した。おおむね各期1週間前後の運行であったが、最後の運行となった1984年盆期は約1か月間運行、同区間を4時間半で結び、帰省・Uターンのピークには3 - 4台で運行する日もあった。この運行実績から、信南交通・伊那バスなど伊那地区の事業者では、採算性は十分見込めると考えていた。
 
1984年に入り、路線免許の申請・認可が確実になってくると、当時の国鉄は、安くて速い高速バスが運行されることによって[[飯田線]]や[[中央本線|中央東線]]が深刻な影響を受けることに危機感を強めた<ref name="bj4-28"/>。当時、国鉄では新宿発着で飯田線に直通する急行「こまがね」を運行していたが、豊橋経由で名古屋駅から飯田線に直通していた急行「伊那」が中央道特急バスの影響を受け1983年に廃止に追い込まれた<ref name="bj4-27"/>ことや、[[国鉄バス]]の[[中国ハイウェイバス]]運行によって[[姫新線]]が大きな影響を受け、自動車局が高速バスの展開を自粛した経験もあり、'''地方線区にとっては高速バスは脅威である'''と認識していた。つまり、国鉄はこの区間における高速バスの採算性を認めていたのである。
 
部内では高速バスへの参入により身内で影響を食い止める案も出ていた<ref group="注釈">国鉄バスは東京・伊那・中津川に営業所があったので、東京 - 伊那地区高速バス参入は不可能ではなかった。</ref>が、部内協議で高速バス反対という方針となり、申請と同時期に運輸省や地域自治体に対して認可についての再検討を求めた<ref name="hyakka145"/>。一バス路線の開設に対して国鉄が横槍を入れてくるのは過去に例がなく、関係者は戸惑いを隠せなかったという<ref name="bj4-28"/>。
 
しかし、地域自治体は、それまで飯田線の輸送改善が行われていなかったことから「何を今さら」と一蹴<ref name="hyakka145"/>。運輸省は「バス会社同士のような利害関係はない」としながらも、同申請を運輸審議会に諮問したが、運輸審議会は「国鉄飯田線への影響が、伊那地区の住民の利便を高める高速バス運行を妨げる理由にはならない」という結論を出し、1984年12月7日に認可した<ref name="bj4-28"/>。当時の国鉄の地位低下を示している事象ともいえる。
 
飯田線は、ほぼ全区間が単線で[[線形 (路線)|線形]]はカーブや勾配が多く速達列車の運行に不向きであること、[[中央本線|中央西線]]のように[[国鉄381系電車|振子電車]]を運行させるにも飯田線は中央西線以上にカーブが急で効果が期待できないことや電化私鉄の買収路線であったため諮問当時は架線等の改修に多額の経費がかかること、国鉄時代から全区間が[[中央本線|中央東線]]とは違う[[東海旅客鉄道静岡支社|静岡鉄道管理局]]の管内にあり、分割民営化も[[東海旅客鉄道|JR東海]]管轄になって、高速化に関し意思統一が困難だったことから、高速バスに対しても競争力を持たせることができず<ref name="bj4-27"/>、1986年11月に急行「こまがね」は廃止、1988年3月には急行自体が全廃され<ref name="bj4-27"/>、飯田線は地域輸送主体の路線となった。国鉄の抱いていた危惧は現実のものになったのである。
 
一方、運行開始直前まで「2系統合わせて15往復の運行は供給過剰」と思われていた中央高速バス伊那・飯田線は、繁忙期には続行便も多数出るほどの盛況となり、1985年度だけで50万人を輸送<ref name="bj4-29"/>、運賃収入は6社合計で15億7000万円を計上しており<ref name="bj4-29"/>、1便平均の乗車人員も1986年の時点で名古屋方面の20人を大きく上回る28人となり<ref name="bj4-27"/>、需給・採算についての懸念は全くの杞憂と化した。また、上伊那地区の経済圏は東京指向になった。さらに、それまで[[赤字]]続きだった伊那バスと信南交通<ref group="注釈">特に信南交通は「[[倒産]]寸前」とまで言われていた。</ref>が、中央高速バス運行開始の翌年度に単年度[[黒字]]を計上する<ref name="hyakka122"/>など、運行事業者の経営状態の改善にも大きく貢献した。
 
これらのことから、高速バスがバス事業者の経営において重要な位置付けになることを説明する際に、しばしば引き合いに出される路線となっている。また、「'''高速バスに救われたバス会社'''」として、信南交通・伊那バスの名前が挙がることも多い。この後も漸次増便され、2006年8月現在では伊那線16往復、飯田線17往復と、開業時と比較して倍以上にまで増便され、それでもなお頻繁に増車される状態となっている<ref group="注釈">『バスラマ・インターナショナル』108号p52の談話記事では、お盆の時期は1便あたり5台程度の続行便を設定するという。</ref>。
 
==== 諏訪・岡谷線 - 申請から認可まで1年以上 ====
{{右|
[[ファイル:648-6921-JR-East-P-RA53T.jpg|thumb|220px|none|JR東日本バス参入当時の車両]]
}}
[[1986年]][[2月25日]]に、京王・富士急・山梨交通・諏訪バスの4社で1日10往復の路線開設の申請を行なった<ref name="bj4-28"/>が、その直後の[[3月14日]]、国鉄バスが東京駅・[[新宿駅]] - 上諏訪・岡谷駅8往復の路線開設申請を出願し、類似内容で競願となった<ref name="bj4-28"/>。国鉄では、伊那・飯田線の申請の際に再考を求めたものの受け入れられなかったため、今回は初めから身内で影響を食い止めるため<ref name="bj4-29"/>に高速バス参入という方針に転換したものである。
 
もともと民間各社間の調整にも手間取った上に地域自治体の思惑の違いなどもあり<ref name="hyakka148"/>、ようやく話がまとまって申請したところで競願となったため、民間側は「中央高速バスは民間で構築してきた路線で、今さら土足で踏み込まれては困る」と猛反発。対する国鉄も「分割民営化を控え、バス部門を強化するには収益性の高い高速バスへの参入は不可欠」と全く譲らず<ref name="bj4-29"/>、主張は完全に対立、'''調整不能な状態のまま申請後1年が経過'''するという異常な事態に陥った<ref name="bj4-29"/>。
 
この間、1986年[[11月1日]]には国鉄のダイヤ改正で特急「[[あずさ (列車)|あずさ]]」が増発されることになった。このままでは利用者が「あずさ」に定着してしまい、高速バスの利用者にも影響が出ることが予想された<ref name="hyakka148"/>。また、諏訪地区の住民からの高速バス開業への期待は大きく、1986年8月には沿線市町村が運輸省へ民間4社に対する認可を求めて陳情する事態にもなった<ref name="hyakka148"/>ことから、諏訪バスが当初から参入していた伊那・飯田線の免許を利用した運行系統新設扱いにより、11月1日より中央道茅野線として運行を開始した<ref name="bj4-29"/>。茅野までなら諏訪バスのエリアであると共に国鉄バス下諏訪自動車営業所(現・[[ジェイアールバス関東中央道支店|JRバス関東中央道支店]]諏訪営業所)のエリアからは外れており、免許上も重複しなかったからである。中央道茅野線は、わずか1日3往復という暫定開業ながらも好調となった<ref name="hyakka148"/>が、沿線からは増便や伊那・飯田線の停車を要望する声も多かった<ref name="bj4-19"/>。
 
結局、国鉄 - JRバスが折れる形で<ref name="bj7-50"/>、[[東日本旅客鉄道|JR東日本]]バスは諏訪側の事業者として1往復のみの参入で11往復という内容で[[1987年]][[3月16日]]に再申請し、同年[[7月1日]]に運行開始となった。申請から実に1年4か月も経ってからの運行開始で、申請内容に不備がないにもかかわらず、申請から運行開始までに1年以上かかったケースはそれ以前にはない<ref name="bj7-50"/>。その後、需給調整が撤廃され、ダブルトラックが認められたことから、需給調整が再度行なわれない限りは今後も同様のケースはないと考えられる。その後増便され、2007年10月現在[[ジェイアールバス関東|JRバス関東]]は2往復を担当している。
 
参入時に、JRバスは中央高速バスでは初めてのトイレ付車両を投入した。JRバスとしてはすでに運行していた[[東名ハイウェイバス]]と同仕様で導入したに過ぎないのだが、渋滞の多い中央道では乗客から好評だったため、他社・他路線にも波及したことから、JRバスの参入にも居住性の改善という意味では大きな意義があったと考えられる。
 
==== 松本線 - ダブルトラック ====
{{右|
[[ファイル:P-RU638BB-Matsumoto-Dentetsu-Alpico.jpg|thumb|220px|none|中央高速バスに対抗する形で運行されたが不振に終わった「松本号」([[松本電鉄バス|松本電気鉄道]]担当便)]]
}}
申請直後に、諏訪・岡谷線で既得権を得た<ref name="hyakka149"/>[[ジェイアールバス関東|JRバス関東]]がほぼ同一内容(東京駅起点となることが異なる程度)で、しかも共同運行会社が同じ[[松本電鉄バス|松本電気鉄道]]での路線開設申請を行なった。この頃になると運輸省の対応もダブルトラックを認める方針へと変化しており、双方ともに認可が下りたため、2路線とも同じ1989年4月18日にダブルトラック路線として運行を開始した。しかし、似たような路線で、しかもどちらの路線にも松本電気鉄道が参入しているにもかかわらず、全く無関係な路線<ref group="注釈">回数券なども2路線での共通利用は出来なかった。</ref>として扱われたため、乗客側にとっては分かりづらい状態であった。
 
JR側は「松本号」として運行、[[マルス (システム)|マルス]]収録の上、[[みどりの窓口]]でも発売を扱うなど、販売ネットワークとしては悪くなかったが、営業力ではすでに中央高速バスを運行していた京王側には遠く及ばず、不振な状態が続いたため、当初4往復だったものを2往復に減便の上、1992年に撤退となった。ほぼ同時期に、当初8往復で運行開始した京王側では増便を行っている。(2012年7月現在で22往復)
 
これ以後、しばらくはJRバスの中央自動車道方面への路線展開は途絶えることになる。
 
== 運行系統 ==
 
=== 概要 ===
多くの路線に[[富士急行|富士急]]も参入している。これは、富士五湖線では[[山梨県]]側の事業者として参入しているが、甲府線では双方に拠点を持つ事業者<ref group="注釈">山梨県[[北都留郡|北都留]]地区内([[上野原インターチェンジ]] - [[笹子バスストップ]]間)は富士急エリアである。</ref>として、甲府以遠の路線では東京側の事業者として参入しているためである。中央道上野原が、富士五湖線・甲府線で乗降可能停留所になっているのは、かつて京王が[[神奈川中央交通]]と相互乗り入れで[[国道20号]]経由の一般路線バスを高尾駅 - 上野原間で運行していたために、京王・富士急両社のエリアとされているためである。
 
東京から飯田方面は、伊那・飯田線開業直後から中央高速バスのシェアが高くなり、1986年に国鉄[[飯田線]]と[[中央本線]]と直通する急行列車が廃止されて以降、高速バスが唯一の直行輸送機関となっている。甲府・諏訪・岡谷・松本方面は[[中央本線]]の特急列車(特急[[あずさ (列車)|あずさ・スーパーあずさ]]・[[かいじ (列車)|かいじ]])との激しい競争にさらされているのも事実である。所要時間は特急あずさ・かいじに歩があるため、こちらは値下げ・現状維持で勝負している。なお、富士五湖方面は中央高速バスが優勢であるが、こちらは通常ならライバルと位置付けられる鉄道側の事業者も富士急であり、運賃や便数では高速バスを、定時性においては鉄道をPRしているため、どちらかといえば相互補完の関係に近い。
 
== 路線一覧 ==
 
==== 富士五湖線 ====
{{右|[[File:Highway_Bus_Fujigoko_Line.png|thumb|220px|none|富士五湖線略図]][[File:Keio-Yamanakako.jpg|thumb|220px|none|京王は3台が山中湖に常駐する(旧・山中湖京王バスターミナル)]]}}
* 山中湖発着: [[バスタ新宿#新宿高速バスターミナル|バスタ新宿]] - [[日野バスストップ|中央道日野]] - [[富士急ハイランド]]・[[河口湖駅]]・[[富士山駅]]・[[旭日丘バスターミナル|山中湖 旭日丘]]・山中湖 平野
* 本栖湖発着: バスタ新宿 - [[日野バスストップ|中央道日野]] - [[富士急ハイランド]]・[[富士山駅]]・[[河口湖駅]]・[[本栖湖]]・富士芝桜まつり会場
:* 運行会社:[[京王電鉄バス|京王バス東]]・[[富士急山梨バス]]・[[フジエクスプレス]]
: 以前は山中湖のバスターミナルは京王と富士急で分かれていたが、現在はどちらも富士急の森の駅旭日丘バスターミナルに発着する。
: 1996年9月30日までは共同運行路線ではなく、2社の相互乗り入れという形態で、乗車券も予約センターも別であった<ref name="bl38-102"/><ref group="注釈">「JR時刻表」にも「共通乗車はできません、乗車券は各社ごとにお求めください」の注意書きがあった。</ref>。山中湖のバスターミナルが別だったことも、その理由による。
: 夏ダイヤの「直通平野」系統を除き新宿発奇数時の便は京王、偶数時の便は富士急が担当する。
: 何台増車しても運行会社は1号車の運行会社に準ずる。ただし折返し便が間に合わない時などは例外。
: 京王は複数台が山中湖(旧・山中湖京王バスターミナル、現・京王リップル停留所)滞泊となり<ref name="bj4-32"/>、翌朝の1132・1134便等に当たる。
: 河口湖経由山中湖方面行は、富士急ハイランド - 河口湖駅 - 富士山駅の順に停車する(上りは逆)。河口湖行、河口湖経由本栖湖方面行は、富士急ハイランド - 富士山駅 - 河口湖駅の順に停車する(上りは逆)。「直通」平野行は、両駅に寄らず、富士急ハイランドから真っ直ぐ忍野入口へ向かう。続行便で2号車以降が途中折り返しとなる場合(山中湖行の2号車が河口湖駅止まりとなる場合など)は、基本的に1号車と同一の停車順となる。2号車以降は河口湖駅止まり、河口湖駅経由富士山駅止まりとなることもある。予約・発券時は降車停留所の意思表示を明確に申告する事が望ましい(運行便によっては所定の1号車と続行車で富士急ハイランド以遠の停留所が異なる場合があるため)。
: 鉄道乗継よりも格安で目的地に行けるため、春夏期は観光路線として、朝夕は通勤通学や吉田・忍野地区への出張、新宿へのショッピング路線としての役割を果たしている。
: 2008年3月19日より富士急行便にて、同年8月から京王バス東便にて、[[PASMO]]<ref>[http://bus.fujikyu.co.jp/other/qa#d_h03 Q&A - 富士急行バス]</ref>での運賃の支払いができるようになった<ref name="PASMO" group="注釈">車両運用の都合上、バス車内でのPASMOによる精算ができない場合がある。</ref>。
: 富士急側の運行会社は[[富士急山梨バス]]だが、増発便などは[[フジエクスプレス]]が入る事がある。
: バスタ新宿 → 河口湖駅間の深夜便も運行している。
: 富士芝桜まつり期間は富士急運行便の一部が富士芝桜まつり会場まで運行する。
 
==== 多摩河口湖線 ====
* [[南大沢駅]] - [[多摩センター駅|京王多摩センター駅]] - [[聖蹟桜ヶ丘駅]] - 富士急ハイランド - 富士山駅 - 河口湖駅
:* 運行会社:[[京王バス南・南大沢営業所|京王バス南]]・富士急山梨バス
: 富士急担当便(1往復)は京王多摩センター駅発着となっており、南大沢駅には乗り入れない。
: 土曜・日曜・祝日および特定日のみ運行。
: 2014年3月31日までは、富士急担当便は[[多摩動物公園駅]]に乗り入れていた。
: 2014年4月1日に富士急側の担当会社が[[富士急平和観光]]から富士急山梨バスに変更。
 
==== 富士山五合目線 (季節運行路線) ====
* バスタ新宿 - 中央道日野 - 富士山三合目 - 富士山五合目
:* 運行会社:京王バス東・京王バス南・富士急山梨バス・フジエクスプレス
: 続行便は相手会社が当たることもある。また、トイレ設備のない貸切車両が入る場合もある。
: 2014年夏季シーズンは最大10往復運行。
 
==== 甲府線 ====
{{右|[[File:Highway_Bus_Kofu_Line.png|thumb|220px|none|甲府線略図]][[File:C792.jpg|thumb|220px|none|中央高速バス甲府線(山梨交通)甲府駅バスターミナル]]}}
* 石和経由: バスタ新宿 - 中央道日野 - [[勝沼インターチェンジ|勝沼]] - [[石和温泉駅|石和]] - [[山梨学院大学]] - [[甲府駅バスターミナル|甲府駅]]・[[湯村温泉 (山梨県)|湯村温泉]]・[[竜王駅|竜王]]・富士急上阿原車庫
* [[甲府南インターチェンジ|甲府南]]経由: バスタ新宿 - 中央道日野 - [[御坂バスストップ|中央道御坂]] - [[境川パーキングエリア|中央道境川]] - 甲府駅・湯村温泉・竜王・富士急上阿原車庫
:* 運行会社:京王バス東・富士急山梨バス・[[山梨交通]]
: 石和経由(勝沼ICから一般道)と甲府南経由がある。以前は、担当便がそのまま運行会社の収入となっていたので、不公平感をなくすため毎年担当時間をスライドさせていた<ref name="bj4-25"/>が、現在はプール制となり担当便が固定されている。基本的に京王→富士急→山交の順である。
: 新宿発18:35・20:05の山梨交通担当便は、週末を中心に2号車として京王・富士急が増発運行に入っていたが、昨今は山交で2号車を増発運行するケースが多い。
: 新宿発22:05の山梨交通担当便は、週末を中心に利用者が多く、富士急が2号車として増発運行されることが多い。
: 山梨交通と京王は、増発便であってもトイレ付き高速車が運用される。
: 原則、途中のパーキングエリアの休憩なし。
: 富士五湖線同様に朝夕は通勤通学路線、休日は新宿向けのショッピング路線としての役割を果たしている。
: 2008年3月19日<ref>[http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/pasmo.htm 山梨交通お知らせ、新宿〜甲府線PASMO運用開始 平成20年3月15日発表]</ref>より山梨交通・富士急平和観光便にて、同年8月から京王バス東便にて、[[PASMO]]での運賃の支払いができるようになった<ref name="PASMO" group="注釈"/>。
: 2011年2月1日より石和経由の6往復を「特急便」に置き換えた。中央道のバスストップ停車を中央道日野のみとすることで所要時間を11分短縮している。
: 2014年12月1日より富士急平和観光が富士急山梨バスと合併することにより、富士急側の運行会社が富士急山梨バスに変更。
: 2015年2月10日より京王、山梨交通運行の一部便が竜王まで延伸。
: 2015年5月2日より富士急運行の一部便が富士急上阿原車庫まで延伸。
 
==== 甲州線 (甲州ワインライナー) ====
* バスタ新宿 - ぶどう橋 - 勝沼支所 - [[ぶどうの丘]](※下りのみ停車)- 甲州市役所 - [[恵林寺]] - [[万力公園|ちどり湖]] - 山梨市役所 - 富士急上阿原車庫
:* 運行会社:富士急山梨バス
: 2013年10月27日開業。
: 2014年度に入り、山梨市内においても客扱いを開始。5月3日に「ちどり湖」、7月12日には「山梨市役所」の各停留所が追加された。
: 土休日のみ1日1往復運行される。
: 東山梨地区からの利用を主体に朝方に上阿原発、夕方に新宿発のダイヤとなっている。
: 2014年12月1日より富士急平和観光が富士急山梨バスと合併することにより、運行会社が富士急山梨バスに変更。
 
==== 身延線 ====
* バスタ新宿 - 中央道日野 - 白根IC西 - 南アルプス市役所 - 鰍沢本町 - [[身延山]] - [[山交タウンコーチ身延営業所|身延]]
:* 運行会社:京王バス東・山梨交通
: 甲府昭和ICから県道5号・国道52号を通り、南アルプス市や身延町へ向かう。一般道区間の所要時間が長いのが特徴。
: 白根ICから富士川町まで中部横断自動車道が並走しているが、距離が短いことと途中バス停の都合上当自動車道は利用しない。
: かつては身延山から山梨交通系列の山交タウンコーチ身延営業所([[身延駅]]付近)まで客扱いを行なわず回送していたが現在は同所まで客扱いを行っている。
: 途中[[釈迦堂パーキングエリア|釈迦堂PA]]で休憩する。
: 開業当初は2往復のみであったが増便を繰り返しており、2012年4月1日より6往復に増便された<ref>[http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/minobu20120401.htm 高速バス「身延・南アルプス市〜新宿線」増便のお知らせ(2012年3月9日、山梨交通)]</ref>。
 
==== 中央市・南アルプス市線 (南アルプスエコパークライナー) ====
* バスタ新宿または新宿駅西口 - 中央道日野 - [[山梨大学医学部附属病院|山梨大学附属病院]]入口 - [[南アルプスインターチェンジ|南アルプスIC]] - [[南アルプス市]]・八田
:* 運行会社:京王バス東・山梨交通
: 2015年3月14日、山梨交通単独による運行で開業<ref name="ecopark">{{Cite press release|url=http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/ecopark-liner20150303.htm|publisher=山梨交通|title=高速乗合バス「南アルプス市・中央市〜新宿線」運行開始のお知らせ|date=2015-03-03|accessdate=2015-03-19}}</ref>。
: 甲府南ICから一般道を走行し、[[中央市]]の山梨大学附属病院周辺や田富地区を経由して南アルプス市の八田へ向かう。
: 開業当初は、南アルプス・中央各市からの利用を主体に朝方に南アルプス市発、夕方に新宿発の1日1往復での運行ダイヤとなっていた。
: 2015年5月23日、土休日のみ1往復増便<ref name="ecopark_holiday">{{Cite press release|url=http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/ecopark-liner201500704.htm|publisher=山梨交通|title=高速乗合バス「南アルプス市・中央市~新宿線」1日2往復運行開始のお知らせ|date=2015-07-01|accessdate=2015-07-06}}</ref>。
: 2015年7月4日、平日も1往復増便し毎日1日2往復での運行ダイヤとなった<ref name="ecopark_holiday" />。また、同日より京王バス東が運行に参入。
 
==== 諏訪・岡谷線 ====
{{右|[[File:Chuo_Highway_Bus_Suwa-Okaya_Line_ja.png|thumb|220px|none|諏訪・岡谷線略図]]}}
* 岡谷駅発着: バスタ新宿 - 中央道日野 - [[上諏訪駅]] - [[下諏訪駅|下諏訪]] - [[岡谷駅]]
* 上諏訪駅発着: バスタ新宿 - 中央道日野 - 岡谷駅 - 下諏訪 - 上諏訪駅
* 茅野駅発着: バスタ新宿 - 中央道日野 - [[茅野駅]]
:* 運行会社:京王バス東・山梨交通・[[アルピコ交通]]([[諏訪バス|諏訪支社]])・[[ジェイアールバス関東中央道支店|JRバス関東]]・フジエクスプレス
: 本数が最も多い岡谷駅発着便は[[諏訪インターチェンジ|諏訪IC]]、上諏訪駅、下諏訪経由で12往復、上諏訪駅発着便は[[岡谷インターチェンジ|岡谷IC]]、岡谷駅、下諏訪経由で3往復運行されている。2010年7月1日に新設された茅野駅発着便の2往復は上諏訪、岡谷を通らずに諏訪ICと茅野駅を直接結び、京王とアルピコ交通で運行を担当する。
: 週末や繁忙期を中心に増便運行が多い。基本的に京王・アルピコ交通を中心に運行するが、昨今山梨交通が自社担当便の2号車を増発運行するケースが多い。また、JRバス関東やフジエクスプレスが増発運行するケースも見られ開業当時より様変わりを見せている。
: [[双葉サービスエリア|双葉SA]]では双葉東バスストップでの乗降車扱いもあるため、バス停で休憩する。
: 山梨県内では、[[甲府駅バスターミナル|甲府駅前バスセンター]]と[[韮崎駅]]前案内所(定休日:土曜日・休日)で4枚回数券の購入ができる。
: 山梨交通の諏訪・岡谷線への参入は、乗降エリアに山梨交通エリア([[昭和バスストップ|中央道昭和]] - [[小淵沢インターチェンジ|中央道小淵沢]]間)が含まれることによる<ref name="60-30"/>。
: かつてはいずれの会社も「特急」表示を出していたが、現在は山梨交通のみ「特急」表示を出している。
: 2013年11月29日より、新宿高速バスターミナル22:00発岡谷駅行きを毎週金曜・土曜・特定日で運行しており、京王・アルピコ交通が交互で担当する<ref>[http://www.alpico.co.jp/traffic/news/000974.html 【高速バス】「岡谷・諏訪・茅野〜新宿線」新宿22:00発最終臨時ダイヤ運行!]</ref>。
: 2014年7月14日より、運賃改定を行い「ゾーン運賃制」を導入。従来より運賃区分を集約して分かり易くして、バス車内でも購入できる「2回回数券」を販売する<ref>[https://www.highwaybus.com/rs-web01-prd-rel/img/assets/r0000000818.pdf「新宿⇔諏訪岡谷線」運賃改定のご案内]</ref>。
 
==== 伊那線 ====
* バスタ新宿 - 中央道日野 - [[辰野パーキングエリア|中央道辰野]] - [[伊那バスターミナル|伊那市]] - [[駒ヶ根バスターミナル|駒ヶ根市]] - 駒ヶ根車庫
:* 運行会社:[[京王電鉄バス]](京王バス東に委託)・[[伊那バス]]・[[信南交通]]・フジエクスプレス・山梨交通
: 朝夕のみ超特急便が存在する<ref group="注釈">新宿発は始発便と最終便、駒ヶ根発は始発便と18:00発の便。</ref>。新宿発の超特急便は、途中の中央道日野のみ乗車扱いし、中央道辰野からは各停留所で降車扱いを行う。新宿行は、中央道辰野までの各停留所にて乗車扱いを行い、降車扱いは中央道日野と新宿のみ行う。
: 中央自動車道の全線開通に伴い、[[1984年]][[12月14日]]に開業。 (飯田線と同日)
: 途中双葉SAで休憩する。
: 信南交通は飯田から駒ヶ根まで車両を回送する<ref name="bj4-33"/>(一部便は駒ヶ根車庫で待機し、翌日飯田へ営業便で戻る)。
: 富士急・山梨交通担当便の続行便(2号車以降)は、京王・伊那バス・信南交通が担当する。
: 伊那線への山梨交通の参入は、途中通過地をエリアとする事業者も参入するのが当然と主張し、認められたものである<ref name="60-30"/>。
: 伊那線は駒ヶ根車庫、中央道箕輪に高速バス利用者専用の無料駐車場が併設されている。伊那市(いなっせ駐車場)、伊那インター前、中央道辰野に有料駐車場(予約制ではない)が併設されている。
: 京王・伊那バス・信南交通では、無線LAN接続サービスが提供されている<ref name="wlan">[https://www.highwaybus.com/ ハイウェイバスドットコム]内{{Cite web
| url = https://www.highwaybus.com/html/gp/cp/10/wlan/index.html
| title = 高速バス車内で無線LAN(Wi2 300)サービス
| accessdate = 2011-05-27}}</ref>。
: 2010年12月より'''ひとりだけシート'''と称し、通常運賃に1,000円を追加することで最後部の4列シートのうちの2席(1脚)を1人で使用できるサービスを実施している。当初は信南交通・伊那バス・山梨交通の全便と京王の一部便に設定されていたが(その後京王も全便に拡大)、2014年12月14日からは全便に設定された(ただし富士急・山梨交通便は無線LAN・コンセント無し)<ref name="hitorijime">[https://www.highwaybus.com/ ハイウェイバスドットコム]内{{Cite web
| url = https://www.highwaybus.com/html/gp/cp/10/hitori/index.html
| title = ひとりだけシート(伊那・飯田線)ネット予約開始&大幅増便!
| accessdate = 2011-05-27}}</ref><ref name="30th_aniv">[https://www.highwaybus.com/ ハイウェイバスドットコム]内{{Cite web
| url = https://www.highwaybus.com/rs-web01-prd-rel/gp/info/topicInfo2?cid=14&topicid=1431&type=1
| title = 【新宿〜伊那飯田線】30周年記念キャンペーンをいたします(12/14〜)
| accessdate = 2015-02-16}}</ref>。
 
==== 飯田線 ====
{{右|
[[File:Inabus matsukawa 23182 sclasseat 1c.JPG|thumb|220px|none|伊那バス 松川営業所 飯田線 23184号車 LKGセレガ車内 Sクラスシート1C席]]
}}
* バスタ新宿 - 中央道日野 - 中央道辰野 - [[駒ヶ根インターチェンジ|中央道駒ヶ根インター]] - [[飯田駅]]前 - [[飯田バスセンター|飯田(飯田商工会館)]]
:* 運行会社:京王電鉄バス(京王バス東に委託)・アルピコ交通(諏訪支社)・伊那バス・信南交通
: 朝夕のみ超特急便が存在する<ref group="注釈">新宿発は6:55発、17:25発、18:45発、20:05発、21:05発のそれぞれ各便。飯田駅前発は4:30発、7:30発、19:00発のそれぞれ各便。</ref>。新宿発の超特急便は途中の中央道日野のみ乗車扱いし、中央道駒ヶ根インターから先の各停留所で降車扱いを行う。新宿行は、中央道駒ヶ根インターまでの各停留所にて乗車扱いを行い、降車扱いは中央道日野と新宿のみ行う。
: 中央自動車道の全線開通に伴い、[[1984年]][[12月14日]]に開業。(伊那線と同日)
: 途中双葉SAで休憩する。
: 2009年1月12日をもって飯田バスセンター - [[昼神温泉]]間<ref>[http://www.shinnan.co.jp/back.html 信南交通 バックナンバー 高速バス 新宿線昼神温泉乗入れ廃止のお知らせ。 2009/1/13発表]</ref>が廃止となったため、昼神温泉へは飯田駅前または伊賀良にて路線バスやタクシー、旅館送迎バスへの乗換えが必要となった(現在では[[茅野駅]]⇔昼神温泉間直通バス(駒ヶ根インター付近でも乗降可能)<ref>[http://hirugamionsen.jp/nonstopbus.html 昼神温泉観光局ホームページ 茅野駅直行バス 運行について]</ref>も運行している)。
: 伊那バスは松川営業所から飯田まで車両を回送する<ref group="注釈">以前は一部の便が飯田(信南交通本社営業所)に滞泊していたが、その後[[伊那バス松川営業所|松川営業所]]に給油所が設置されたため、現在は続行便([[伊那バス本社営業所|本社営業所]]・[[駒ヶ根バスターミナル|駒ヶ根営業所]]応援の車両を除く)も含めて夜間滞泊は行っていない。</ref>。
: アルピコ交通担当便の続行便(2号車以降)は、京王・伊那バス・信南交通が担当する。
: 飯田線に開業当時から諏訪バスが参入しているのは、乗降エリアの中の中央道辰野が諏訪バスエリアで岡谷 - 川岸 - 辰野間の路線が存在したことによる(後に廃止)。後年、やはり諏訪バスエリアだった中央道川岸に一部便が停車するようになった。なお、同線に諏訪バスが参入していたことから、後に伊那・飯田線の免許を活用して運行開始した中央道茅野線には、初めから諏訪側の事業者として参入することが可能であった。
: 諏訪・岡谷線の開業前は、諏訪バスは信南交通の車庫に車両を常駐させ、検査時に交換していた<ref name="bj4-33"/>。
: [[飯田インターチェンジ#伊賀良バスストップ|伊賀良]]の高速バス専用停留所は、一般路線バスの停留所([[国道256号]])農協前バス停<ref group="注釈">信南交通乗り合いバス 駒場線 農協前バス停</ref>とは離れており、飯田インター正面北東側の農協直売所「りんごの里」([[エディオン]]隣)の裏側にある<ref group="注釈">以前は、JA南信州オートパル飯田の横に発券所とともに乗車停留所が、くすりのサンロード伊賀良店前に降車停留所がそれぞれ設置されていた。</ref>。
: 乗車券は、新宿・伊賀良・[[飯田駅#バス路線|飯田駅前]]・[[伊那バス松川営業所]]、及び駒ヶ根車庫・伊那バス[[伊那バスターミナル|伊那営業所]]・アルピコ交通諏訪支社各案内所(飯田発着のみ)で発売している。
: 京王・伊那バス・信南交通では、無線LAN接続サービスが提供されている<ref name="wlan"/>。
: 2010年12月より'''ひとりだけシート'''と称し、通常運賃に1,000円を追加することで最後部の4列シートのうちの2席(1脚)を1人で使用できるサービスを実施している。当初は信南交通・伊那バス・京王の全便に設定されていたが、2014年12月14日からはアルピコ交通の全便にも設定された(ただしアルピコ交通便は無線LAN・コンセント無し)<ref name="hitorijime"/><ref name="30th_aniv" />。
: 2011年2月26日より'''Sクラスシート'''と称する横3列タイプのワイドピッチシートが伊那バスの一部の便に4席されている(その後伊那バスの全便に拡大)<ref name="sclas">[https://www.highwaybus.com/ ハイウェイバスドットコム]内{{Cite web
| url = https://www.highwaybus.com/rs-web01-prd-rel/gm/info/topicDetail;jsessionid=0000Sg0kG_lqi8EYMcMPgTPK0ny+SID02?newsNo=149
| title = Sクラスシート(飯田線)
| accessdate = 2011-04-01}}</ref>。専用のひざ掛けやスリッパ、電源コンセントが装備され通常運賃にプラス1000円で利用できる。また、Sクラスシート設定便の車両では、大型鏡付きの洗面台も装備した後部全面トイレを完備している<ref name="sclas2">[http://www.ibgr.jp/ 伊那バスサイト]内{{Cite web
| url = http://www.ibgr.jp/news_contens110.html
| title = Sクラスシート(ワイドシート)の発売を開始
| accessdate = 2013-03-19}}</ref>。
 
: 飯田商工会館ビルの全面改築に伴い、2011年9月30日をもって同会館の1階に入居していた[[飯田バスセンター]]<ref name="iidabuscenter">[http://www.shinnnan.co.jp/ 信南交通]内{{Cite web
| url = http://www.shinnan.co.jp/hb/hb37.html
| title = 高速バス 飯田バスセンター廃止のお知らせ
| accessdate = 2011-09-30}}</ref>が廃止となり、飯田駅前<ref name="iidastaithon1">[http://www.shinnnan.co.jp/ 信南交通]内{{Cite web
| url = http://www.shinnan.co.jp/co/co2_7.html
| title = 信南交通 高速バス [[飯田駅#バス路線|飯田駅前]]発券所設置のおしらせ
| accessdate = 2011-09-30}}</ref><ref name="iidastaithon2">[http://www.iida-salon.net/ 鉄道憩いのサロン(飯田市)]内{{Cite web
| url = http://www.iida-salon.net/101.html
| title = 高速バス 飯田駅前発券所設置のおしらせ
| accessdate = 2011-09-30}}</ref>が起終点となっていたが、2014年4月1日に「飯田商工会館」バス停<ref>[https://www.shinnan.co.jp/hb/hb64.html 高速バス 「飯田商工会館」停留所新設のお知らせ 信南交通ホームページより]</ref>が新設され、事実上飯田バスセンターが復活した<ref group="注釈"> ただし、乗車券の発売はしていない。</ref>。
 
==== 立川飯田線 ====
* シティバス立川・伊那バス便: [[立川バス拝島営業所|拝島営業所]] - [[昭島駅]]南口 - [[立川駅]]南口 - 中央道辰野 - 中央道駒ヶ根インター - 飯田駅前
* 京王便: 南大沢駅 - 八王子工業団地 - 立川駅南口 - 中央道辰野 - 中央道駒ヶ根インター - 飯田駅前
:* 運行会社:[[シティバス立川]]・京王バス南・伊那バス
: 2013年11月22日に開業した<ref>[http://www.keio.co.jp/news/backnumber/news_release2013/nr131031_iidasenunkou.pdf#search='%E4%BA%AC%E7%8E%8B%E9%9B%BB%E9%89%84%E3%83%90%E3%82%B9+%E7%AB%8B%E5%B7%9D%E9%A3%AF%E7%94%B0' 京王電鉄 発表 中央高速バス 立川〜飯田線 運行開始 2013年11月22日開業]</ref><ref>[http://www.ibgr.jp/tatikawasen_news.html 伊那バス 2013年10月31日発表 立川線運行開始 2013年11月22日運行開始]</ref>。
: シティバス立川と伊那バスが拝島営業所発着、京王バス南が南大沢駅発着となっており、シティバス立川と京王バス南が1往復ずつ、伊那バスが2往復担当している。
: 3社ともハイデッカートイレ付き車両が使用されている。
: 途中[[談合坂サービスエリア|談合坂SA]]・[[諏訪湖サービスエリア|諏訪湖SA]]で休憩する<ref>[http://www.tachikawabus.co.jp/line_tachikawaiida_time 立川バス 高速バス案内 立川飯田線 時刻表案内より]</ref>。
 
==== 松本線 ====
{{右|
[[File:ALPICO-MRC 10995 selega-hybrid.jpg|thumb|220px|none|中央高速バス松本線(松本電気鉄道)新宿駅付近]]
}}
* バスタ新宿 - 中央道日野 - [[みどり湖パーキングエリア|長野道みどり湖]] - [[松本バスターミナル]]
:* 運行会社:京王電鉄バス・アルピコ交通([[松本電鉄バス|本社]])・アルピコ交通東京
: 昼行便では唯一、中央道上の停留所で客扱いを行わない路線であったが、2007年6月29日より中央道日野での客扱いを開始した。他に長野道上の停留所で客扱いする。
: 途中双葉SAで休憩する。
: 所定の所要時間は3時間12分で、JR特急の[[あずさ (列車)|あずさ]]に対抗している。
: 全便で無線LAN接続サービスが提供されている<ref name="wlan"/>。
: 2010年7月16日より'''Sクラスシート'''と称する横3列タイプのワイドピッチシートが一部便に設定されている。京王便には4席仕様<ref name="sclas3">[https://www.highwaybus.com/ ハイウェイバスドットコム]内{{Cite web
| url = https://www.highwaybus.com/html/gp/cp/10/matsumoto/index.html
| title = ハイウェイバスドットコムSクラスシート(松本線)
| accessdate = 2010-07-16}}</ref>、アルピコ交通便には4席仕様と7席仕様が用意されている<ref name="sclas4">[http://www.alpico.co.jp/access/ アルピコグループ(Accsece信州)]内{{Cite web
| url = http://www.alpico.co.jp/access/express/matsumoto_shinjuku/
| title = アルピコ交通Sクラスシート(松本線)
| accessdate = 2010-07-16}}</ref><ref name="sclas5">[http://www.alpico.co.jp/access/ アルピコグループ(Accsece信州)]内{{Cite web
| url = http://www.alpico.co.jp/access/service/express/seats.html
| title = アルピコ交通Sクラスシート(松本〜新宿線座席案内)
| accessdate = 2010-07-16}}</ref>。いずれも専用のひざ掛けやスリッパ、電源コンセントが装備され通常運賃にプラス1000円で利用できる。また、Sクラスシート設定便の車両では、大型鏡付きの洗面台も装備した後部全面トイレを完備している。
: 2014年7月時点で京王便の3往復がアルピコ交通に運行委託されている(従来は2往復だったが、2014年4月16日から3往復に拡大)。
 
==== 白馬線 ====
* バスタ新宿 - 中央道日野 - [[信濃大町駅]]前 ( - [[大町温泉郷]] - [[扇沢駅|扇沢]]※夏期夜行のみ) - [[八方インフォメーションセンター|白馬八方]] - ([[栂池高原]]※夏季夜行のみ)
:* 運行会社:京王バス東・アルピコ交通([[川中島バス|長野支社]])・アルピコ交通東京
: 夏季と冬季のみ新宿発の夜行便が運行される(乗務員は途中仮眠休憩する)。
: 途中双葉SAと[[梓川サービスエリア|梓川SA]]で休憩する。
: 2009年12月16日より、長野県側の事業者が松本電気鉄道から川中島バスに変更された(白馬営業所の移管による)<ref>[http://www.alpico.co.jp/information/company_news/2009/12/post_154.php 白馬営業所・大町営業所の移管について](アルピコグループ:2009年12月9日発表)</ref>。
: 2012年4月28日より、冬期を除き大町温泉郷経由の扇沢([[関電トンネルトロリーバス]]接続)発着便を運行(1往復、7月13日から9月2日まで下り1便夜行を含む2往復に増発)。同時に4往復を最大6往復(夏期)に増発し、白馬発着を含め[[穂高駅|安曇野穂高]]にも停車するようになった<ref>[http://www.keio.co.jp/news/update/news_release/nr120409v04/index.html 中央高速バス「新宿〜安曇野・白馬線」扇沢系統新設] - 京王グループ 2012年4月9日</ref>。
: 2013年4月13日より、「[[さわやか信州号]]」の運行形態変更に伴って夏期運行の下り夜行と上り1本が「さわやか信州号」から本路線に組み込まれ、栂池高原まで運行されるようになった<ref>[http://sawayaka.alpico.co.jp/info/130301.php さわやか信州号2013の運行について] - アルピコ交通2013年4月1日</ref>。
: 2014年7月19日より、扇沢は下り夜行1本のみの停車となった。
 
==== 木曽福島線 ====
{{右|
[[File:Ontake-Kotsu bus 304.jpg|thumb|220px|none|中央高速バス木曽福島線(おんたけ交通)新宿高速バスターミナル]]
}}
* バスタ新宿 - 中央道日野 - [[塩尻駅]]東入口 - [[道の駅木曽ならかわ|漆の里平沢]] - [[木曽福島駅]]前
:* 運行会社:京王バス東・[[おんたけ交通]]
: 釈迦堂PA・諏訪湖SAで休憩する。
 
==== 飛騨高山線 ====
* バスタ新宿 - 中央道日野 - [[平湯バスターミナル|平湯温泉]] - 丹生川 - [[高山濃飛バスセンター]]
: 運行会社:京王電鉄バス・[[濃飛乗合自動車]]
:* 夏季のみ新宿発の夜行便が運行される。
:* 談合坂SA・諏訪湖SA・平湯温泉で休憩する。<!-- ただし、夏季運行の夜行便のみ諏訪湖SAではなく双葉SAとなる。 -->
:* 京王便の全便で無線LAN接続サービスが提供されている<ref name="wlan"/>。
 
==== 名古屋線 ====
{{右|
[[File:Keio-bus-east-1320.jpg|thumb|220px|none|中央高速バス名古屋線(京王バス東)勝川駅前]]
}}
* バスタ新宿 - 中央道日野 - [[中津川インターチェンジ|中津川]] - [[桃花台バスストップ|桃花台]] - [[オアシス21|栄]] - [[名鉄バスセンター]]([[名古屋駅|名古屋]])
* バスタ新宿 - 聖蹟桜ヶ丘駅 - (中津川) - 桃花台 - 栄 - 名鉄バスセンター(名古屋)
:* 運行会社:京王バス東・[[名鉄バス]]
: 2002年12月20日運行開始。名鉄では「中央道高速バス新宿線」と表記しているが同一路線のことである。
: 朝便・夕方便・夜行2便の毎日4往復。
: シートは補助席無しセンターアームレスト付きの「幅広4列ゆったりシート」と大型3列独立席の「Sクラスシート」(名鉄バスのみ)からなり、1列目以外はフットレストが付いている。トイレはパウダールーム(洗面台・大型鏡・着替え台付き)仕様。整備や増車の都合で、シートやサービス設備が変更となる場合もある。
: Sクラスシートの装備は、大型毛布・スリッパ・専用まくら。
: 名鉄バスの車両は除菌・消臭の光触媒加工、[[プラズマクラスター]]イオン発生機、無線インターネット[[wifi]]サービスを搭載。
: 充電用コンセントは名鉄車両は全席、京王車両はひとりだけシートに設置。
: 女性優先(専用)席として隣には同性が座るように席割りされる。
: 夜行便は全席で毛布サービスがある。
: 2013年7月以降、予約サイト[[ハイウェイバスドットコム]]で前方・後方、通路側・窓側の希望選択が可能になっている。
: 開放休憩は10 - 15分間が3回で便により休憩するサービスエリアが異なる。夜行便は開放休憩とは別に、時間調整・乗務員休憩として停車する場合がある(その間、乗客は外出不可)。
: 通常は途中で乗務員交代は無いが、渋滞や混雑など大幅な遅延が見込まれる時は乗務員二名体制。
: 2008年以降、席数限定で早期決済(購入)割引を設定。最大運賃5100円がすべての区間で3500円、ネット予約後クレジットカード決済。電話や窓口発売は無い。
: 2011年2月以降、新宿発夜行便で名古屋[[名鉄バスセンター]]降車時にサウナ(入浴)割引券を希望者に配布。
: 2012年4月1日、名鉄バス便に「Sクラスシート」を4席設定。普通運賃・回数券にシート料金1000円追加。
: 2012年4月27日、夜行便ダイヤと停車バス停を改正。夜行便が経路変更で新たに[[聖蹟桜ヶ丘駅]]・[[府中駅 (東京都)|府中駅]]に停車。
: 2012年7月1日、京王バス便に4列シート2席を1人で利用できる「ひとりだけシート」を設定。普通運賃・回数券にシート料金1000円追加。
: 2013年10月1日、夜行便ダイヤ改正。
 
=== かつて「中央高速バス」として運行していた路線 ===
 
==== 長野線 ====
[[File:20141102 Highway Bus Nagano Line.png|220px|thumb|right|長野線路線図]]
本路線は関越道・上信越道経由で運行されているが、本節で取り上げる。
* バスタ新宿 - [[練馬区役所]] - [[屋代バスストップ|上信越道屋代]] - [[長野バスターミナル]] - [[長野駅]]・[[善光寺]]大門・[[ホテル国際21]]
:; 運行路線
: 運行会社:京王電鉄バス・アルピコ交通(長野支社)
: ※2014年7月時点で京王便の1往復がアルピコ交通に運行委託されている。
:; 路線沿革
:* 1992年 - 新宿 - 長野線運行開始。当初は中央自動車道経由で「中央高速バス」の一路線として運行。
:* 1997年 - 関越道・上信越自動車道経由に経路変更。「中央高速バス」とは名乗らなくなったが、現在も[[新宿高速バスターミナル]]発着で運行中。
:* 中央道経由だった頃は1日2往復だったが、上信越道経由となってから逐次増便され、2008年現在ほぼ1時間に1本の間隔で運行されている。
:* 2003年12月1日 - ホテル国際21まで延伸。
:* 2005年8月 - 始発地を善光寺大門に変更。
:* 2006年10月1日 - [[川中島古戦場]]で客扱い開始。
:* 2007年6月29日 - 下り便に深夜帯運行便を新設(新宿高速バスターミナル21:10発→長野駅0:47着)。
:* 2010年8月12日 - 下り便に夜行便を新設(新宿高速バスターミナル23:30発→長野駅4:52着→ホテル国際21 5:02着)<ref name="hbcom302">[https://www.highwaybus.com/ ハイウェイバスドットコム]内{{Cite web
| url = https://www.highwaybus.com/rs-web01-prd-rel/gp/info/topicInfo#302
| title = 【新宿 長野線】早朝と深夜に新しい便が登場!(8/12〜)
| accessdate = 2010-07-14}}</ref>。当該便に限りなかなかキップの使用は不可<ref name="hbcom302"/>(2012年2月1日より発着日がともに平日の場合に限り利用可能になった)。
:* 2012年7月1日 - 京王便6往復にて「プライムシート」車両が運行開始した。同8月1日以降アルピコ交通便5往復でも順次導入された。
:* 2012年12月21日 - 練馬区役所で客扱い開始。下り便は9便、上り便は全便停車。
:* 2014年7月13日 - なかなかキップの販売終了<ref name="nakanaka_kippu">{{Cite web| url = http://www.alpico.co.jp/access/ticket/nakanaka.html| title = 高速バス 長野-新宿線に、平日お得な2枚回数券「なかなかキップ」好評発売中!| accessdate = 2014-11-02}}</ref>。
:* 2014年7月14日 - 「プライムシート」は「コンセント付独立シート」に名称が変更になるとともに、追加料金なしで利用できるようになった。
:* 2014年12月5日 - 下氷鉋 (しもひがの)で客扱い開始<ref name="shimohigano">{{Cite press release|url=http://www.alpico.co.jp/traffic/news/001608.html|publisher=アルピコ交通|title=【高速バス】長野新宿 しもひがの(下氷鉋)バス停の新設について|date=2014-12-04|accessdate=2015-02-16}}</ref>。
:* 2015年10月16日 - [[中野坂上駅|中野坂上]]で客扱い開始 一部朝便が善光寺大門⇒長野駅前始発に変更<ref name="nakanosakaue">{{Cite press release|url=http://www.alpico.co.jp/traffic/news/002156.html|publisher=アルピコ交通|title=2015年10月16日から長野新宿線及び長野松本線のダイヤ改正 中野坂上駅バス停の新設について なお、新宿行き降車バス停は、京王バス宮下交差点バス停となる。|date=2015-10-15|accessdate=2015-10-15}}</ref>。
:* 2016年4月4日 - バスタ新宿開業。これに伴い、発着場所を移転<ref group="注釈"> 2016年5月8日までは到着は従来どおり新宿西口。</ref> 。
:; 使用車両
:* 原則[[日野・セレガ]]または[[三菱ふそう・エアロエース|三菱ふそう・エアロバス、エアロクィーンI]]が使用される。
:* 「コンセント付独立シート」付車両は化粧室付き1+2配列の3列シート車両<ref>運用の関係で昼行便(長野⇒新宿)の送り込み、夜行便ならびに、独立3列仕様車両 夜行便タイプで運行することもある。</ref>で、それ以外は原則化粧室付き4列シート車両で運行される。
:* 途中上信越道の[[横川サービスエリア|横川SA]]で休憩する。ただし、夜行便は新宿発車から約1時間後の[[三芳パーキングエリア|三芳PA]]で最終開放休憩を行う。
:* 京王便の全便とアルピコ交通便の一部で無線LAN接続サービスが提供されている<ref name="wlan"/>。
:* 当路線の他に、東京と長野を結ぶ高速バス路線は[[西武バス]]・[[長電バス]]が運行する池袋 - 長野線、[[成田空港交通]]とアルピコ交通が運行する [[成田国際空港]]・[[東京ディズニーリゾート|東京ディズニーシー⇒東京ディズニーランド]]- 松本・長野線([[成田国際空港]]・[[西船橋駅]]・[[東京ディズニーリゾート|東京ディズニーシー⇒東京ディズニーランド]]・[[京成上野駅]]・[[浅草寺|浅草雷門]]<ref>長野方面⇒上野・TDR・成田行きは、京成上野駅⇒浅草雷門⇒TDRの順で長野方面行きと停車順が異なる。</ref>の停車順)がある。<ref>ただし、こちらは、夜行専門便 昼行便はの運行はない、[[長野駅#バス|長野駅前]]⇒[[長野バスターミナル|長野BT]]⇒[[長野インターチェンジ#バス|長野インター前]]⇒上信越道⇒長野自動車道⇒[[安曇野インターチェンジ#安曇野バスストップ|長野道安曇野]]⇒一般道 [[松本バスターミナル|松本BT]]⇒一般道 [[松本インターチェンジ#松本インターバス停留所|松本インター前]]⇒長野自動車道<神林:広丘・野村:みどり湖〔省略〕>⇒[[茅野バスストップ|中央道茅野]]⇒中央自動車道を経由しており、上信越道・関越道経由の長野~新宿線とは異なる経路で 運行している。</ref>
 
=== 廃止(撤退)路線 ===
 
==== 沼津線「スキッパー号」 ====
[[ファイル:P-MS725SA-Fujikyu-E8712-Skipper.jpg|thumb|220px|スキッパー号(富士急行E8712)]]
沼津線<ref>[http://www.keio.co.jp/company/corporate/summary/corporate_manual/pdf/2004/2004p66to83.pdf 公式サイト内の年表]に記述がある。</ref>は、[[富士急シティバス]]と[[京王バス東・永福町営業所|京王バス]]の共同運行により、かつて[[東京都]][[八王子市]]から[[静岡県]][[沼津市]]を結んでいた[[高速バス]]である。「'''スキッパー号'''」という愛称が設定されていた。
 
[[1989年]]([[平成]]元年)[[12月22日]]に鉄道利用では乗換えが必要となり遠回りになる、多摩地区と静岡県東部を結ぶ路線として開業した。当初は八王子市内と御殿場・沼津地区を直行していたが、両地域間を移動する需要が元々少なかったこともあって乗車率が伸び悩んだため、ほどなく[[富士急ハイランド]]<!--・須走[[陸上自衛隊富士学校|富士学校]]前 停車したかどうか調査中、ご存知の方はノートまで-->を停車地に加えたが、乗車率の改善は叶わず[[1996年]][[9月]]に廃止された。
 
停車停留所は東京側が[[京王八王子高速バスターミナル]]・JR[[八王子駅]]北口、山梨・静岡県側は富士急ハイランド・御殿場([[富士急行御殿場営業所]]前)・[[沼津駅]](富士急名店会館前)であった。東京側の停留所相互間、山梨・静岡県側の停留所相互間の利用は出来なかった。
 
==== 下呂温泉線 ====
* 新宿高速バスターミナル - [[神坂パーキングエリア|馬篭]] - 中津川淀川 - 濃飛バス中津川営業所 - [[福岡町 (岐阜県)|福岡町役場前]] - [[道の駅花街道付知]] - 加子母福崎公園 - [[下呂温泉]]([[下呂駅]])
: 運行会社:京王バス東・濃飛乗合自動車
:* 2004年10月運行開始。2008年7月路線廃止。
:* 双葉SA・[[駒ヶ岳サービスエリア|駒ヶ岳SA]]で休憩していた。
 
==== 北杜・白州線 ====
* 新宿高速バスターミナル - 中央道日野 - 白根IC西 - 韮崎本町 - 白州
:* 運行会社:山梨交通
: 新宿高速バスターミナル - 白根IC西間は身延線と同一行程だった。山梨県北西部の国道52号・国道20号沿線を通り、南アルプス市・韮崎市・北杜市を結んでいた。
: 北杜・韮崎・南アルプス各市からの利用を主体に朝方に白州発、夕方に新宿発の1日1往復での運行ダイヤとなっていた。
: 途中釈迦堂PAで休憩した。
: 開業当初は毎日運行であったが、2012年4月1日より土休日のみの運行に変更され<ref>[http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/20120303hakushu01.htm 高速バス「北杜・白州〜新宿線」運行日変更のお知らせ(山梨交通)]</ref>、2015年2月15日を以って運行を終了した<ref name="hakushu">{{Cite press release|url=http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/hokuto201501.htm|publisher=山梨交通|title=高速乗合バス「北杜・白州〜新宿線」路線廃止のお知らせ|date=2015-01-09|accessdate=2015-02-16}}</ref>。
 
=== 特記事項 ===
 
==== 中央高速バス運行会社連盟「CHANCE」 ====
[[2009年]][[1月28日]]、中央高速バス幹事会社の京王バスグループが、新宿高速バスターミナルを起終点とする中央高速バス運行各社と「'''Ch'''uo '''H'''ighwaybus '''A'''llia'''nce'''」と言う名称の高速バス運行会社連盟を結成したと発表した。
 
加盟会社は、京王(京王電鉄バス、京王バス東)、富士急(富士急行、富士急平和観光(いずれも現在は富士急山梨バスの運行)、フジエクスプレス)、山梨交通、[[アルピコグループ]]3社(松本電気鉄道(松本電鉄バス)、諏訪バス、川中島バス(いずれも現在はアルピコ交通))、伊那バス、信南交通、濃飛乗合自動車(濃飛バス)、おんたけ交通の13社(当時)である。JRバス関東と名鉄バスは参加していない。
 
プレスリリースでは、「'''C'''huo '''H'''ighwaybus '''A'''llia'''NCE'''」の文字からつくった「'''CHANCE'''(チャンス)」を愛称に、乗客により多くのチャンス(メリット)を提供したいとの思いから今回の連盟を結成したとある。連盟全体でのサービスの一環として、2009年[[2月1日]]より座席の窓側・通路側指定が可能になることや2009年[[3月1日]]より座席の一部に「女性専用席」を設けること、加盟各社のシンボルとしてロゴマーク(3色の太いラインを組み合わせた柔らかな丸みのあるフォルムで、各社の「結束」と「親しみやすさ」「安心」「安全」を表したもの)を制定してバス車両への掲示をすることなどが発表された。
 
==== その他 ====
身延線は当初は[[山梨交通]]の単独運行であったが、当初から京王が営業協力している上、増便の際には京王が参入することが決まっていたため、運行当初から「中央高速バス」の名称を利用することが可能であった。また富士急単独運行の甲州塩山線も、東京側の運行管理や予約システムなどで京王が営業協力しているため、「中央高速バス」の名前を利用する事が可能となっている。なお、竜王 - 名古屋間の路線は山梨交通とJR東海バスの共同路線で京王とは関係性が全くないが、予約システム「ハイウェイバスドットコム」でも紹介されている。予約等は発車オーライネットにリンクされており、同サイトでは「中央高速バス」の名前がつけられている。一方、2009年7月31日まで運行されていた[[新宿駅]]新南口 - 伊那市・高遠間の「[[南アルプス号]]」は、[[ジェイアールバス関東|JRバス関東]]の単独運行だったJRバス主導の路線であり、京王・[[伊那バス]]が参入しているものの、京王も営業協力は一切していなかった<ref group="注釈">京王の公式サイトからは、「南アルプス号」の路線情報を参照することができなかった。</ref>ため、「中央高速バス」の名称は使われておらず、「ハイウェイバスドットコム」での予約もできなかった<ref group="注釈">「高速バスネット」での予約は可能だった。</ref>。
 
運賃の支払いに富士五湖線・甲府線・富士山五合目線では[[PASMO]]、[[Suica]]は利用できるが、山梨交通の[[バスICカード (山梨交通)|バスICカード]]は使用できない。また、これらの路線については[[新宿高速バスターミナル]]・[[甲府駅バスターミナル]]窓口でのPASMO、Suica決済も可能となっている(4枚回数券・トクワリキップも可、Qパックなどの企画券は不可)<ref name="PASMO" group="注釈"/>。
 
== 割引・回数券 ==
中央高速バスならびに前述の「新宿 - 長野線」では以下の割引運賃の設定および回数券が販売されている。
いずれの運賃・切符も事前購入が必要である。
 
=== 往復割引運賃 ===
富士五湖線(富士山五合目線)、甲府線および名古屋線を除く路線に設定されている割引運賃。通常の片道運賃と比べ10%の割引で販売されている。有効期間は7日間。
 
=== 回数券 ===
富士山五合目線・甲州塩山線・名古屋線を除く路線に設定されている[[回数乗車券]]。通常の片道運賃と比べ10 - 12.5%割引で販売されている。有効期間は発行日より3箇月。
 
=== トクワリきっぷ ===
JR[[中央本線]]の[[特急列車]]で利用できる[[あずさ回数券]]などの各種割引きっぷに対抗するために1995年12月1日より発売が開始された<ref name="bl33-92"/>、新宿‐甲府線に設定されている2回分の[[回数乗車券]]。有効期間は通常の[[回数乗車券|回数券]]と同じく発行日より3箇月。回数券として取り扱われているため2名一緒に片道で利用するといった形でも利用可能。
 
石和/中央道八代発着(中央道境川を除く[[峡東]]地方内各停留所利用)と甲府発着(中央道境川および[[甲府市]]内各停留所利用)があり、通常の片道運賃と比べおよそ25%と他路線の往復割引運賃より高い割引率が設定されている。ただし利用できるのは平日のみであり、土日祝日は利用できない。価格は、1995年12月の発売当初より石和/中央道八代発着2,700円・甲府発着2,900円<ref name="bl33-92"/>であったが、第二次消費税率改定に伴い、2014年4月1日発売分より石和/中央道八代発着2,800円・甲府発着3,000円と、夫々100円値上げされた。
 
=== なかなかきっぷ ===
[[北陸新幹線|長野新幹線]]や近年勢力を拡大している[[ツアーバス]]に対抗するため、新宿 - 長野線に設定されていた2回分の[[回数乗車券]]で、有効期間や効力は甲府のトクワリきっぷと同様。ただし利用除外日として、土日祝日と'''年末年始・旧盆等'''(12月29日 - 1月3日、8月13日 - 16日)の繁忙期が追加で設定されていた。
 
発行区間は新宿 - 長野駅(長野市内区間)のみであったが、通常の片道運賃と比べ約27%割引と同路線の往復割引運賃より高い割引率が設定されていたので、長野線で新宿と各停留所間を平日に往復する場合はこちらを購入した方が安くなった。
価格は5,800円(新宿‐長野駅間)。
 
2014年7月14日実施の運賃改定に伴い、前日を以って発売終了。
 
=== 上高地ゆうゆうきっぷ ===
新宿 - 松本線開設20周年を記念して2009年から設定された。新宿 - 松本間の往復割引乗車券に加え、[[アルピコ交通上高地線]]([[松本駅|松本]] - [[新島々駅|新島々]]間)と新島々 - [[上高地]]間の電車・バス往復乗車券をセットにしたもので、価格は8,000円。有効期間は6日間で、発売期間は上高地の山開き(4月19日)から冬季閉鎖(11月15日)帰着までの間だが、夏休みは除外される。発売当初は使用開始がゴールデンウィーク明けで、秋の3連休は使用できなかった。2010年度からは名古屋・大阪発着分も設定されている。
 
=== 白骨温泉・乗鞍高原ゆうゆうきっぷ ===
上高地ゆうゆうきっぷの冬バージョンとして2009年から設定された。新宿 - 松本間の往復割引乗車券にアルピコ交通上高地線と新島々 - [[乗鞍高原]]・[[白骨温泉]]間の電車・バス往復乗車券をセットにしたもので、こちらも価格は8,000円で有効期間は6日間。発売期間は当初12月下旬から4月22日帰着までの間(年末年始と3月の3連休は除外)だったが、2011年度からは名古屋・大阪発着分も設定され、ゴールデンウィークと夏休みを除いた通年発売に拡大されている。冬期は[[Mt.乗鞍]](旧・乗鞍高原温泉スキー場)および[[乗鞍高原いがやスキー場]]でリフト券の割引を受けることができる。
 
=== 松本成田空港きっぷ・松本羽田空港きっぷ ===
「松本成田空港きっぷ」は新宿 - 松本線開設20周年を記念して2009年から設定された。松本バスターミナル・松本インターチェンジ - 京王新宿高速バスターミナル間の片道乗車券に新宿駅西口 - [[成田国際空港]]間の[[東京空港交通]]リムジンバス片道乗車券(引換券)をセットにしたもので価格は5,500円。設定当初の価格は5,000円で成田側からは設定されていなかったが、追って成田空港発も設定されている。
2011年からは新宿駅 - [[東京国際空港|羽田空港]]間のリムジンバス引換券をセットにした「松本羽田空港きっぷ」も設定され、価格は3,950円。
 
=== 新宿・高遠連絡きっぷ ===
「新宿・高遠連絡きっぷ」<ref>[http://www.ibgr.jp/news_contens57.html]</ref>は中央高速バス新宿 - 伊那・駒ヶ根線とジェイアールバス関東の路線バス高遠線をセットにしたもので、通年発売されており、片道、往復の設定がある。
発売は新宿高速バスターミナル、伊那バスターミナル、JRバス高遠駅。
 
=== 早期決済割引乗車券 ===
新宿 - 名古屋線と競合する[[JRバス]]や[[ツアーバス]]への対策として2008年から発売。予約サイト「ハイウェイバスドットコム」での予約とクレジットカード決済(購入)が条件。乗車券は各自でプリントアウトまたは携帯電話からネット接続で乗車券画面を取得して当日提示。便により予約・決済の期限が異なる(乗車前日24時までまたは乗車5日前24時まで)。当初は週末夜行便など割引設定の無い便もあったが2010年9月以降は全便に設定。電話予約やバス会社窓口では取り扱い無し。普通運賃5,100円が3,500円に割引。すべての利用区間で購入可能。過去、3,900円で発売していた期間もあった。割引で発売する席数は限定。2013年12月頃からはネット上の楽天トラベルからも購入可能になっている(コンビニで現金払いも選択可能)。
 
== 使用車両 ==
 
=== 車両概説 ===
基本的には、各社ともトイレ付の[[ハイデッカー]]車が使用される。ただし、増便・臨時便についてはトイレなしの車両の場合もある(富士五湖線では逆のケースもある)。かつて運行されていた沼津線「スキッパー号」はトイレなしのハイデッカー車が使用されていた。
 
所定の担当会社が1号車を担当し、別の会社が2号車を増車する「2社共演便」がよく見られる<ref group="注釈">諏訪・岡谷線において、1号車が山梨交通で2号車が諏訪バスという例などがある。</ref>。多客時には、[[続行便]]として貸切車(トイレなし)も投入されることがある。特にアルピコ交通(諏訪バス)・信南交通は、予約段階で満席であれば、たとえ片道回送(運転士1人乗務の場合、乗務員の拘束時間の都合上、往復とも客扱いすることはできず回送となる)になっても続行便を設定する。また、富士急も週末を中心に続行便を設定することが多い。京王では、調布営業所に所属する空港リムジン向け車両(''KEIO Highway-Air Express''と表記されており区別は容易)が中央高速バスの続行便に運用されることもある。
 
富士五湖線の富士急便では、[[富士急ハイランド]]のアトラクションに関連する[[ラッピング車両|ラッピングバス]]を運行している。また、特別塗装車として「トーマスランドエクスプレス」が2台在籍しているが、車体の外部には「富士急ハイランド」という文字は一切書かれておらず、車体広告バスとは認識されていない。<!-- 「富士急行」とは書かれており、現実には[[山梨県]]以外のエリアでは「富士急=富士急ハイランド」というイメージがかなり強いため、実質的に広告バスと見ることもできるが、これは運行会社名とみなされたため、[[東京都]]の屋外広告物条例の改正前から都内への乗り入れが可能であった。 -->また、富士急は中央高速バスで唯一、輸入車の[[ヒュンダイ・ユニバース]]も使用している。
 
[[山梨交通]]には新型ガーラ(いすゞ)、アルピコ交通(諏訪バス)・[[伊那バス]]には新型セレガ(日野)が導入されている。アルピコ交通(松本電鉄バス)・富士急にはどちらも導入されている。松本電鉄バスに2007年6月頃導入されたニューセレガは後部全面トイレ仕様の36人乗りであり、高速バス初となったことでマスコミに取り上げられた。その後、山梨交通も2007年11月にニューガーラで導入している。Jバスの現行モデル(LKG-)は、仕様が40人乗りに変更され山梨交通はガーラ、富士急行は富士五湖線新宿20:10発の2号車(女性専用車)としてセレガで導入している。
 
一時期、松本線、諏訪・岡谷線、伊那線、飯田線を中心にスーパーハイデッカー車が投入されたことがあったが、車両更新により勢力を減らしつつあり、山梨交通・諏訪バスなどに多く見られる程度である。山梨交通担当便は、各路線との共通運用によりスーパーハイデッカー車・ガーラに存在するグレースハイデッカー車で運行されるケースが見られる。
 
名古屋線については、運行開始当初は両社とも他路線と同一仕様で座席数42名のハイデッカー車を使用していたが、その後車両更新の際に京王が補助席を廃してフットレスト・ヘッドレスト・センターアームレスト付きとしたため、座席数が36 - 38となった「ゆったり4列シート」<ref group="注釈">最前列の席のみフットレストが無い。</ref>。現在はゆったり4列36席+パウダールーム(トイレ・洗面台・姿見・着替え台)付き新型車両([[三菱ふそう・エアロエース|エアロエース]])が使用されている。京王担当便の一部は通常トイレのゆったり4列38席車両で運行。
 
補助席のない36 - 38人乗りの「ゆったり4列シート」トイレ付き車両は、松本線でも運用される。
 
いわゆる「高速ツアーバス問題」に端を発した高速バスをめぐる法体系の変化に伴い、路線バスについて一定の条件の下で他社への運行委託(B社がA社の路線として運行)が可能となった。このため、繁忙期を中心に、京王担当便の2号車に系列の[[西東京バス]]が入るというような運行形態が増加している。
 
富士急担当便に「Resort Express」が投入されたりした頃は、新宿高速バスターミナルでの案内放送で「'''白い'''富士急行バス」などの言い回しで極力誤乗を防ぐようにしていたが、「Highland Dream」や「トーマスランドエクスプレス」、ラッピングバスが登場するようになって言葉では表現しづらくなってきたこともあり、単に「富士急行」とだけ案内するようになった。
<gallery>
ファイル:Keio-bus-east-K60507.jpg|京王バス東
ファイル:Chuo-Highway-Bus-Fujikyu-T8601.jpg|フジエクスプレス
ファイル:K1405.jpg|富士急平和観光<br />(現・富士急山梨バス)
ファイル:Yamanashikotsu-newgala-chuo-20070405.jpg|山梨交通
ファイル:Chuo-Highway-Bus-Matsuden.jpg|松本電気鉄道<br />(現・アルピコ交通)
ファイル:Ontake-Kotsu bus 304.jpg|おんたけ交通
ファイル:Chuo-Highway-Bus-Nohi-70133.jpg|濃飛乗合自動車
ファイル:Ina-bus-21181.jpg|伊那バス
ファイル:Chuo-Highway-Bus-Shinnan.jpg|信南交通
ファイル:Alpico-kotsu (Suwa-bus) -30642.jpg|諏訪バス<br />(現・アルピコ交通)
ファイル:JR-bus-kanto-H654-07417.JPG|JRバス関東
ファイル:Meitetsu-bus-1474.jpg|名鉄バス
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=== 過去の車両 ===
* 一時期の伊那バスと信南交通では、新車は中央高速バスに集中投入し、名古屋方面の[[中央道高速バス|中央道特急バス]]は経年車中心の運用としたことがあった<ref group="注釈">現実に、バス・ジャパン4号に掲載されている1986年頃の新車では、車体側面に「中央高速バス」と記されており、中央高速バス専用車としか考えられなかった。</ref>。また、続行便設定時にも貸切車の高級車種を優先的に投入しており、1987年頃の伊那バスに至っては看板車として導入したスーパーハイデッカー貸切車のうち、在籍台数の半分近くを続行便の運用に投入していたこともあった。
* 1990年代前半、[[京王電鉄バス|京王]]では富士五湖線の続行便用として貸切車を導入したが、仕様は高速車と全く同様で外観上も[[方向幕]]も装備し車内には降車ボタンも設置されるなど、登録が貸切車というだけであった。定期便では中央高速バスを担当していない調布営業所(現・[[京王バス東・調布営業所]])にも配置されていた。
* 一時期のJRバス関東担当便には、元「[[ドリーム号 (高速バス)|ドリーム号]]」用の36人乗り3軸スーパーハイデッカーが投入されたことがある。
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ファイル:P-MS725SA-Keio-K3526.jpg|京王の旧カラーリング
ファイル:P-RU638BB-Matsumoto-Dentetsu-916.jpg|[[松本電鉄バス|松本電気鉄道]]参入当時の車両
ファイル:U-MS729S Shinnan Express.jpg|信南交通が投入したスーパーハイデッカー
ファイル:S654-87471-P-MU525TA-kai.jpg|JRバス関東が投入したスーパーハイデッカー
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=== 高速・路線兼用車「ワンロマ」 ===
[[京王電鉄バス|京王]]・[[富士急行|富士急]]では、富士五湖線に通称「ワンロマ」と呼ばれる高速・路線兼用車を導入していた。元来「ワンロマ」は京王の社内呼称であったが、後に富士急も同様の車両を「ワンロマ」と称していた。
 
基本的にはどちらの会社の車両も、長尺車の路線車シャーシを採用した前中扉の車体で、過給器付エンジン・ハイバックシートかリクライニングシートを装備した車両である。休日には高速バスは[[続行便]]が運行される一方<ref name="bj4-30"/>、一般路線の需要が減少するため<ref name="bj4-30"/>、車両の有効活用策として考えられたものである。100kmを超える距離を走る[[高速バス]]と路線バスの兼用としてまとまった台数を導入した例は中央高速バス富士五湖線以外にはなく、高速バスと路線バスでは全く走行環境が異なることを考えれば、特殊な車両といえる。
 
他社において、[[バスファン]]に「ワンロマ」と俗称される車両については[[ワンロマ|当該記事]]を参照されたい。
 
==== 京王 ====
[[ファイル:P-MP618P-kai-Keio-One-Roma.jpg|thumb|220px|right|京王のワンロマ車3代目 1990年冬に撮影]]
[[ファイル:P-MP618P-Keio-One-Roma.jpg|thumb|220px|right|京王のワンロマ車3代目(格下げ後) 1994年夏に撮影]]
京王の初代ワンロマ車は1980年に導入されたもので、外見上は2段上昇窓、前中引戸の路線車そのものだが、座席は最後部など一部を除いて[[リクライニングシート]]であった。しかしながら板バネ([[リーフ式サスペンション]]、以下「リーフサス」と表記)で乗り心地は良くなかった。車種は[[いすゞ・C系|いすゞCJM500]]・[[日野・ブルーリボン|日野RC301]]・[[三菱ふそう・エアロスター|三菱MP118M]]だった<ref name="bj4-30"/>。
 
1982年に導入された2代目車両はやはりリーフサスの路線車ながらメトロ窓の長尺車となり、中扉は戸袋窓を無くすために通常の引戸と同じ幅の4枚折戸を採用し、全席リクライニングシート装備となった。なお、2代目はメトロ窓になった関係で、当初は高速車と同様に側面[[方向幕]]を前扉後ろの窓下に設置することを考えた。しかし一般路線と高速路線(富士五湖線・甲府線)の全部を収容するためには長尺の幕にする必要があり、窓下に設置すると車内への張出が大きくなってしまうため、やむなく前扉上の屋根部分に飛び出して設置された<ref group="注釈">後に格下げで側面の窓割を変更して窓部分へ移設。</ref>。車種はいすゞCPM550・日野RC321・三菱MP118N<ref name="bj4-30"/>。
 
これら初代と2代目は前扉が一般路線用よりも狭い幅の折戸であるほか、京王の一般路線車では一部の例外を除き装備されていないフォグランプが装備されていたため、格下げ後でも容易に見分けがついた。また、車内も一般路線車が木張りの床であったのに対して、高速・貸切車と同等の床材で仕上げてあった。格下げ後は、全面に滑り止めシートが敷かれた。
 
また、1987年に導入された3代目の車両は観光路線タイプの車体を持つ[[空気バネ|エアサス]]車で、中扉は2代目同様に4枚折戸、方向幕はライト間に高速用・フロントガラス内側に路線用の方向幕を装備していた。側面窓は逆T字となり、側面方向幕は前扉直後の窓内側に収容することができた。また、各社とも270PSクラスのエンジンを搭載して出力が増強されたため、初代・2代目で常態化していた真夏の下り便談合坂登坂時の冷房カットも少なくなった。車種はいすゞP-LV218N・日野P-HU276B・三菱P-MP618P<ref name="bj4-30"/>。
 
車体色は、初代は路線車塗色をベースに前面と側面を高速車風の塗り分けにしたもの、2代目はアイボリーと朱色の貸切・高速色(現行塗色の先々代塗色)。3代目は濃茶と白・赤の貸切・高速色(先代塗色)であった。なお、登録上は特殊貸切車となっていた。
 
しかし、路線車ベースのシャーシで標準床車ということで、高速用としては走行性能・設備とともに物足りないものであったことから、高速の続行便は次第に貸切車を使用することになった。また、都市部の路線バス車両としても、通路が狭く吊革がないなどラッシュには不向きで使いづらいことから、末期は路線色に塗りかえられて予備車や契約輸送用(多摩営業所では[[東京薬科大学]]、永福町営業所では[[三省堂]]等)になっていた。1999年に全廃。
 
なお、2007年6月には深夜急行バス用として、ワンロマの装備を簡素化した車両が登場した。4代目ワンロマともいえるが、現在のところ中央高速バスには使用されていないため、本項では詳細は省略する。
 
==== 富士急行 ====
[[ファイル:P-HU276BA-Fujikyu-P2843.jpg|thumb|220px|right|富士急行のワンロマ車 1993年に撮影]]
富士急行のワンロマ車は1988年に導入された日野P-HU276Bである。もともと観光路線仕様の車両が多いこともありあまり目立たなかったが、京王と同様にリクライニングシートを装備、高速車として使用する際には中扉ステップを板で塞ぎ荷物置き場として利用することが可能だった。ただし、京王とは異なり、中扉が2枚折戸であった。また、後部の座席では補助席も装備されていた。こちらは路線車としての登録であった。富士急行では当時の一般路線車の扉配置は前後扉が標準だったことや、路線仕様なら白色になるバンパーが黒色だったこともあり、容易に判別可能だった。
 
しかし、高速車としての使い勝手は京王と同様物足りないものであり、もともと経年高速車を続行便として常用していたこともあって、こちらも末期には高速車としての運用はほとんどなかった。もっとも、観光地を走る路線バス車両としての使い勝手は悪くなく、2002年頃までは富士山麓の観光路線で使用されていた。
 
なお、富士急ではこのワンロマ車を導入する前は、一般路線用の前後扉・メトロ窓・ハイバックシート装備の日野RCを応援に駆り出すことも多かった。
 
== 問題点 ==
[[ファイル:Shinjuku-Highway-Bus-Terminal.jpg|thumb|220px|right|新宿高速バスターミナル]]
*かつて、 [[新宿高速バスターミナル]]が大変狭隘であり、すでに一部の時間帯では限界に近い状態になっていて乗り場が分散していた。これは1980年代後半にはすでに問題になっており<ref name="bj4-29"/>、その後路線がさらに増加してからも長らくの間根本的な解決策が見出せないままとなっていた。しかし、当ターミナルは一部の便を除いて新宿駅新南口に[[2016年]](平成28年)[[4月4日]]開業したバスタ新宿に集約された<ref name="keio_iten">{{Cite web|url=http://www.bus-navi.com/news/1023.pdf|title=「バスタ新宿」(新宿南口)への移転のご案内|format=PDF|publisher=[[京王電鉄バス]]|date=2016-02-24|accessdate=2016-02-28}}</ref>ため、この問題が解消されていく見通しとなっている。
* [[中央自動車道]]は2007年9月現在の時点で、東京近郊1都3県内で唯一、片側2車線のまま(片側3車線以上の区間は山梨県内のみ)であることから、土休日や繁忙期の渋滞が激しくなる傾向がある。このため、他方面の高速バスと比較しても定時性が著しく損なわれる場合がある。しかし[[中日本高速道路株式会社|NEXCO中日本]]などのPR活動や、[[ETC]]普及による時間帯料金割引のおかげで渋滞そのものが少なくなり、以前に比べ渋滞による遅延の割合は減少しつつある。
* 伊那・飯田線や諏訪・岡谷線では事業者数が多くなるため、運行分担比率についての調整が難しい。現在までは利用者不在となるような事態には至っていないが、[[山梨県]]内に乗降エリアがないにもかかわらず伊那線に参入している[[山梨交通]]、[[東京都]]と山梨県に営業エリアを持つ富士急の存在が、話を複雑にしているといわれている。そのため、この理由だけではないが、松本線以降開設の路線では、東京側の事業者は[[京王電鉄バス|京王]]のみとなっている。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注釈"}}
 
=== 出典 ===
{{Reflist|2|refs=
<ref name="bl38-102">『バスラマ・インターナショナル』通巻38号 p.102</ref>
<ref name="bl33-92">『バスラマ・インターナショナル』通巻33号 p.92</ref>
<ref name="hyakka145">[[#鈴木1989|『高速バス大百科』 p.145]]</ref>
<ref name="hyakka122">[[#鈴木1989|『高速バス大百科』 p.122]]</ref>
<ref name="hyakka148">[[#鈴木1989|『高速バス大百科』 p.148]]</ref>
<ref name="hyakka149">[[#鈴木1989|『高速バス大百科』 p.149]]</ref>
<ref name="bj4-19">[[#種村4|『バス・ジャパン』通巻4号 p.19]]</ref>
<ref name="bj4-25">[[#鈴木4-1|『バス・ジャパン』通巻4号 p.25]]</ref>
<ref name="bj4-27">[[#鈴木4-1|『バス・ジャパン』通巻4号 p.27]]</ref>
<ref name="bj4-28">[[#鈴木4-1|『バス・ジャパン』通巻4号 p.28]]</ref>
<ref name="bj4-29">[[#鈴木4-1|『バス・ジャパン』通巻4号 p.29]]</ref>
<ref name="bj4-30">[[#鈴木4-2|『バス・ジャパン』通巻4号 p.30]]</ref>
<ref name="bj4-32">[[#BJ4-1|『バス・ジャパン』通巻4号 p.32]]</ref>
<ref name="bj4-33">[[#BJ4-1|『バス・ジャパン』通巻4号 p.33]]</ref>
<ref name="bj7-50">[[#BJ7|『バス・ジャパン』通巻7号 p.50]]</ref>
<ref name="60-30">[[#山交2006|『山梨交通60年史』 p.30]]</ref>
}}
 
== 参考文献 ==
 
=== 書籍 ===
* {{Cite book|和書|author =[[鈴木文彦]] |authorlink = |coauthors = |year = 1989|title = 高速バス大百科|publisher = [[中央書院]]|ref = 鈴木1989|id = |isbn = 4924420360}}
* {{Cite book|和書|author =鈴木文彦 |authorlink = |coauthors = |year = 1991|title = 新版・高速バス大百科|publisher = 中央書院|ref = 鈴木1991|id = |isbn = 492442062X}}
* {{Cite book|和書|author =[[山梨交通]]監修 |authorlink = |coauthors = |year = 2006|title = 山梨交通60年史 甲府盆地のくらしとともに|publisher = BJエディターズ|ref =山交2006|id = |isbn = 4434072714}}
 
=== 雑誌記事 ===
* {{Cite journal|和書|author=加藤佳一 |year=1988 |month=1 |title=JR新生ハイウェイバスを見に行く|journal=[[バス・ジャパン]] |issue=7 |pages=48-51|publisher=バス・ジャパン刊行会 |ref = BJ7|isbn =4795277621}}
* {{Cite journal|和書|author=鈴木文彦 |year=1987 |month=4 |title=中央ハイウェイバスの成長と課題|journal=バス・ジャパン |issue=4 |pages=24-29 |publisher=バス・ジャパン刊行会 |ref = 鈴木4-1|isbn =4795277591}}
* {{Cite journal|和書|author=鈴木文彦 |year=1987 |month=4 |title=中央ハイウェイバスの車両|journal=バス・ジャパン |issue=4 |pages=30-31 |publisher=バス・ジャパン刊行会 |ref = 鈴木4-2|isbn =4795277591}}
* {{Cite journal|和書|author=[[種村直樹]] |year=1987 |month=4 |title=中央高速バス vs エル特急「あずさ」|journal=[[バス・ジャパン]] |issue=4 |pages=11-19 |publisher=バス・ジャパン刊行会 |ref = 鈴木4-1|isbn =4795277591}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=1987 |month=4 |title=中央ハイウェイバス車両運用表|journal=バス・ジャパン |issue=4 |pages=32-35 |publisher=バス・ジャパン刊行会 |ref = BJ4-1|isbn =4795277591}}
* {{Cite journal|和書|author= |year=1987 |month=4 |title=伊那バス全車ガイド|journal=バス・ジャパン |issue=4 |pages=36-42 |publisher=バス・ジャパン刊行会 |ref = BJ4-2|isbn =4795277591}}
 
== 関連項目 ==
* [[ハイウェイバスドットコム]]
* [[三歳児神話]]
* [[新宿高速バスターミナル]]
* [[乳幼児]]
* [[分離不安障害中央道高速バス]]
 
* [[対象喪失]]
== 外部リンク ==
* [https://www.highwaybus.com/ ハイウェイバスドットコム]
 
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[[Category:愛着理論高速バス路線]]
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