ページ「八九式旋回機関銃」と「オージーケー技研」の間の差分

(ページ間の差分)
削除された内容 追加された内容
 
蒼い虎 (会話 | 投稿記録)
外部リンク: リンク切れの修正
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
 
1行目:
{{基礎情報 会社
{{ 銃器
|社名 = オージーケー技研株式会社
| 画像 = [[File:7.7mmType89DualMG.jpg|250px]] <br> [[File:7.7 mm Type 89.jpg|250px]]
|英文社名 = OGK CO.,LTD
| 説明 = 上段:八九式旋回機関銃<br>下段:テ4 試製単銃身旋回機関銃二型
|ロゴ =
| 名称 = 八九式旋回機関銃<br>テ4 試製単銃身旋回機関銃二型
|種類 = 株式会社
| 種類 = [[航空機関砲|航空機関銃]](旋回機関銃)
|市場情報 =
| 製造国 = {{JPN1947}}
|略称 = OGK
| 設計・製造 = 1920s~1940s
| 年代国籍 = {{JPN}}
|郵便番号 = 577-0066
| 設計年 =
|本社所在地 = [[大阪府]][[東大阪市]][[高井田|高井田本通]]6丁目2番32号
| 製造期間 =
|設立 = [[1948年]][[9月]]
| 配備期間 =
|業種 = 3700
| 配備先 = {{IJARMY}}
|統一金融機関コード =
| 戦争 = [[満州事変]]<br>[[日中戦争]]<br>[[ノモンハン事件]]<bt>[[第二次世界大戦]]([[太平洋戦争]])
|SWIFTコード =
| 種別 =
|事業内容 = 自転車部品・各種グリップ・バスケット、その他二輪車にまつわる樹脂製品全般の製造販売
| 口径 = 7.7×58 mmSR
|代表者 = [[代表取締役]][[社長]] [[木村泰治]]
| 銃身長 = 630 mm(八九式)<br> 600 mm(テ4)
|資本金 = 9600万円
| ライフリング =
|売上高 =
| 使用弾薬 = [[八九式普通実包]]
|総資産 =
| 装弾数 = 100×2 発(八九式)<br>90×2 発(八九式(特))<br>69 発(テ4)
|従業員数 = 120名
| 作動方式 = [[ガス圧作動方式]]
|決算期 =
| 発射速度 = 1,400 発/分(八九式、双連)<br>730 発/分(テ4)
|主要株主 =
| 銃口初速 = 810 m/s
|主要子会社 =
| 有効射程 =
|関係する人物 = [[木村秀元]](元社長)
| 重量 = 28.2 kg(八九式、銃架・空弾倉共)<br>32 kg(八九式(特)、同)<br>9.27 kg(テ4)
|外部リンク = http://www.ogk.co.jp |
| 全長 = 1,165 mm(八九式)<br>1,059 mm(テ4)
|特記事項 =
| バリエーション =
| 製造数 =
}}
'''オージーケー技研株式会社'''(オージーケーぎけん、英称:''OGK CO.,LTD'' )は[[大阪府]][[東大阪市]]に本社を置く自転車用品ならびに自転車部品の開発製造販売を行っている企業である。
'''八九式旋回機関銃'''(はちきゅうしきせんかいきかんじゅう)は、[[大日本帝国陸軍]]の[[航空機関砲|航空機関銃]]([[機関銃]])。本項ではその改良・派生型である、'''テ4'''('''テ四''') '''試製単銃身旋回機関銃二型'''(しせいたんじゅうしんせんかいきかんじゅうにがた)についても詳述する。
 
== 概要 ==
八九式旋回機関銃・テ4ともに複座・多座機が装備する[[尾部銃手|射手(銃手)]]操作の自衛用旋回機関銃として開発され、八九式旋回機関銃は[[1930年代]]初中期、テ4は1930年代後期から[[第二次世界大戦]]全期における帝国陸軍の主力旋回機関銃であった。
[[1948年]]、自転車のハンドルに付ける樹脂製の[[グリップ]]の製造会社として「大阪グリップ化工株式会社」を設立。その後自転車の普及にともない、[[1963年]]には幼児用自転車の[[ペダル]]と[[補助輪]]を開発する。
 
[[1964年]]には自転車用ヘルメットを開発し、ここから同社は二輪用ヘルメットの専門メーカーとしての名を確立させたが、ヘルメット部門は[[1982年]]に分社化され現在は[[オージーケーカブト|株式会社オージーケーカブト]]となっている。
== 八九式旋回機関銃 ==
[[1910年代]]、創始期の[[陸軍飛行戦隊|帝国陸軍航空部隊]]では旋回機関銃として地上用の[[三年式機関銃]]を改造(銃身の放熱装置を廃し、給弾には[[弾帯|保弾帯]]を用いた)して用いていたが、これは不具合や発射速度の低さから満足のいくものではなかった。そのため、[[東京砲兵工廠|陸軍造兵廠東京工廠]](のちの[[小倉陸軍造兵廠]])によって国産[[軽機関銃]]である[[十一年式軽機関銃]]の機構をベースに、使用[[弾薬]]([[実包]])を'''[[八九式普通実包]]'''('''7.7×58 mmSR''')に変更して開発されたものが本銃である([[ホッチキス Mle1914重機関銃|オチキス機関銃]]系の流れを汲む)。設計は[[吉田智準]][[少将|陸軍少将]]、のちに薬室形状の改良を[[銅金義一]][[中佐|陸軍中佐]](のち少将)が行った。
 
[[1966年]]には幼児用自転車バスケットを開発、さらには同社が[[1970年]]に[[ポリ塩化ビニル]]製の車輪を開発したことにより、[[車椅子]]や[[ショッピングカート]]などの車輪も手掛け、90年代から[[シティサイクル]]用26インチのような大径ホイールまで量産化していた。1990年に社名を「オージーケー技研株式会社」に変更し、その後も自転車用風防や防寒用レシーバー、子供用自転車ラックなどを開発販売している。
[[1922年]](大正11年)に十一年式軽機関銃の放熱装置を廃し、回転弾倉式とした'''甲号遊動式機関銃'''が試作されたが、いまだ単装であったために発射速度が不十分であり[[1925年]](大正14年)に審査中止となった。続いてフランスの[[ダルヌ機関銃]]の審査を行ない、機能は不十分であったが双連式であるために発射速度は十分であり、実用価値があると認められた。同年双連式である'''乙号遊動式機関銃'''が試作され、多数の試験改良の後に[[1929年]](昭和4年)に'''八九式旋回機関銃'''として仮制式制定が上申された(上申時の名称は'''八九式回転機関銃''')。なお、本銃と同時期に採用された[[ヴィッカース|ヴィッカーズ]]系の[[八九式固定機関銃]]とは全くの別物である。
 
== 取り扱い商品 ==
八九式旋回機関銃は十一年式軽機関銃を銃身を外側にして横に倒し、二銃を並列にしたような機構をもち、左右の銃は連動せずにそれぞれ独立している。十一年式軽機関銃に由来する5発入りの挿弾子(クリップ)を用いた扇状の特殊な装弾機構であった。八九式旋回機関銃は使用済みの挿弾子を薬莢受(排出された薬莢を受ける袋)ではなく直接銃外に排出していたため、重爆撃機では飛散した挿弾子がプロペラを損傷したり、操縦者に当たったりすることがあった。また、高い発射速度を得るために双連(連装)としたため、大型かつ大重量となり、機上では大きな風圧を受け操作が困難であった。そのため、[[1932年]](昭和7年)に挿弾子が飛散しないように、挿弾子18個を連結した形状をした保弾帯(この保弾帯は弾倉外部には排出されない)を使用するよう弾倉を改良した'''八九式旋回機関銃(特)'''が、さらに単銃身旋回機関銃である[[八九式固定機関銃#派生型|テ1 試製単銃身旋回機関銃]]および'''テ4 試製単銃身旋回機関銃二型'''が開発されることになった。
[[2016年]]現在、オージーケー技研としては[[自転車]]の周辺部品のみ取り扱っている。
*自転車用[[チャイルドシート]]
*[[籠|バスケット]]
*[[グリップ]]
*フェンダー
*子供向け自転車用[[ホイール (自転車)|ホイール]]
*各種アクセサリー
 
== 外部リンク ==
八九式旋回機関銃は主に[[満州事変]]・[[日中戦争]]([[支那事変]])初中期における主力旋回機関銃として使用された。
*[http://www.ogk.co.jp/ オージーケー技研]
*[https://www.ogkkabuto.co.jp/  オージーケーカブト(同社の系列企業でヘルメットの企画・製造・販売をおこなっている)]
 
{{デフォルトソート:おおしいけいきけん}}
=== 搭載機 ===
[[category:日本の自転車部品サプライヤー]]
[[File:Mitsubishi Ki-2.jpg|thumb|right|250px|八九式旋回機関銃を搭載した九三双軽]]
[[Category:東大阪市の企業]]
* [[八七式重爆撃機]]
{{company-stub}}
* [[八八式偵察機]]
* [[八八式軽爆撃機]]
* [[九二式偵察機]]
* [[九二式重爆撃機]]
* [[九三式重爆撃機]]
* [[九三式双軽爆撃機]]
* [[九三式単軽爆撃機]]
など
 
== テ4 試製単銃身旋回機関銃二型 ==
'''テ4 試製単銃身旋回機関銃二型'''は、不都合があった上述の八九式旋回機関銃の左銃をベースに改造・開発された旋回機関銃である。そのため、テ4はしばしば「八九式旋回機関銃の単装型」と誤って紹介されるが、''八九式旋回機関銃とテ4は設計が異なる別の機関銃であり、八九式旋回機関銃に単装と双連があるとする説は誤りである''。ただしテ4に八九式~の名称が与えられた可能性はある(下記参照)。
 
給弾方式は円盤型回転[[弾倉]]を使用し、使用弾薬は八九式旋回機関銃と同じ'''八九式普通実包'''('''7.7×58 mmSR''')。
 
本銃の開発時には「試製単銃身旋回機関銃二型」といった計画・試作名称が存在し、のちにはさらに小口径航空機関銃を意味する「テ」を冠する「テ4」の試作名称が付与された。一般に本銃には「○○式旋回機関銃」といった制式名称はないとされるが、'''九九式旋回機関銃'''および'''八九式旋回機関銃(改単)'''と呼称する当時の資料や教範も存在する。また、機関部に「八九式(改単)」と刻印されたものが[[スミソニアン博物館]]等に現存している。
 
テ4は1930年代後期以降、従来の八九式旋回機関銃に替わる新型旋回機関銃として日中戦争後期・[[ノモンハン事件]]・[[太平洋戦争]]([[大東亜戦争]])における7.7 mm級主力旋回機関銃として使用された。なお、ほぼ同時期には[[ドイツ]]の[[ラインメタル]] [[MG 15 機関銃|MG 15]]の[[ライセンス生産]]品である[[九八式旋回機関銃]]が開発・採用されているが、これは少数生産・配備に留まっている。太平洋戦争中期には帝国陸軍主力固定[[機関砲]]である、[[一式十二・七粍固定機関砲|ホ103 一式十二・七粍固定機関砲]]を改造した新型旋回機関砲が登場し、[[九七式重爆撃機]]二型乙(キ21-II乙)や[[九九式双発軽爆撃機]]二型丙(キ48-II丙)では一部銃座のテ4をホ103へ換装、大戦後期投入の[[四式重爆撃機|四式重爆撃機「飛龍」]]は[[二式二十粍固定機関砲|ホ5 二式二十粍固定機関砲]](旋回機関砲型)とホ103のみを搭載している。 
 
=== 搭載機 ===
[[File:Japanese Ki-21-3 ready for war.jpg|thumb|right|250px|テ4を搭載した九七式重爆]]
[[File:Mitsubishi Ki-51-1.jpg|thumb|right|250px|テ4を搭載した九九式軍偵]]
* [[九七式軽爆撃機]]
* [[九七式司令部偵察機]]
* [[九七式重爆撃機]]
* [[九八式直接協同偵察機|九八式直協偵察機]]
* [[九八式軽爆撃機]]
* [[九九式襲撃機]]
* [[九九式軍偵察機]]
* [[九九式双発軽爆撃機]]
* [[一〇〇式司令部偵察機|一〇〇式司令部偵察機「新司偵」]]
* [[一〇〇式輸送機]]
* [[一〇〇式重爆撃機|一〇〇式重爆撃機「呑龍」]]
* [[一式双発高等練習機]]
* [[三式指揮連絡機]]
など
 
== 参考文献 ==
* 橋立伝蔵監修『日本陸軍機キ番号カタログ』文林堂、1997年。
* 兵器局銃砲課『現地修理班派遣に関する件』昭和17年。アジア歴史資料センター C01000438500
* 兵器局銃砲課『八九式施回機関銃外三点仮制式審議の件』昭和4年。アジア歴史資料センター C01003865500
* 陸軍技術本部『八九式旋回機関銃仮制式制定の件』昭和4年。アジア歴史資料センター C01001315300
* 陸軍技術本部『八九式旋回機関銃(特)仮制式制定の件』昭和7年。アジア歴史資料センター C01001322300
 
== 関連項目 ==
* [[一式旋回機関銃|テ3 一式旋回機関銃]]
* [[試製二十粍旋回機関砲|ホ1 試製二十粍旋回機関砲]]
* [[大日本帝国陸軍兵器一覧]]
 
{{DEFAULTSORT:89しきせんかいきかんしゆう}}
[[Category:航空機関砲]]
[[Category:機関銃]]