「塙凹内名刀之巻」の版間の差分
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|次作=[[茶目坊空気銃の巻]]<small>([[1917年]])</small>
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『'''塙凹内名刀之巻'''』(はなわへこないめいとうのまき、{{Lang-en-short|The Dull Sword}})は、[[1917年]]([[大正]]6年)[[6月30日]]公開の日本の[[短編映画|短篇]][[アニメーション映画]]である。[[2007年]]([[平成]]19年)に玩具版が発見され、現存する日本最古のアニメーション作品として知られる<ref>[https://nlab.itmedia.co.jp/
== 概要 ==
[[ファイル:Namakura-gatana_(1917)_toy_movie_filmstrip.png|
[[ファイル:Kouichi_Jun'ichi_-_Namakura_Gatana_(1917)_-_4-minute_restored_version.webm|サムネイル|『なまくら刀』(動画)]]
[[天然色活動写真|天然色活動写真株式会社]](天活)が[[1916年]](大正5年)に[[北澤楽天]]の弟子・[[下川凹天]]を、[[日活撮影所|日活向島撮影所]]が[[1917年]](大正6年)1月に<ref>1915年や1916年とする異説もある。[[北山清太郎]]の項を参照。</ref>洋画家の[[北山清太郎]]を、同年、[[小林商会]]が下川凹天とおなじく楽天の弟子・[[幸内純一]]を雇い入れ、それぞれ[[アニメーション映画]]の研究を開始、「日本初」を賭けた競争となった。
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== 「発見」の経緯 ==
かつて[[映画|フィルム]][[コレクション|コレクター]]の[[杉本五郎 (漫画家)|杉本五郎]]が本作の[[35mmフィルム]]を所蔵していたことが確認されているが、不審火によって[[1971年]]に焼失した<ref>[http://www.style.fm/as/05_column/gomi/gomi59.shtml アニメーション思い出がたり[五味洋子]その59 この頃のアニ同] - WEBアニメスタイル</ref>。その後、長らくフィルムが現存しないといわれていたが、[[2007年]]([[平成]]19年)夏に映像文化史家の[[松本夏樹]]が大阪の骨董市で[[北山清太郎]]の『[[浦島太郎 (1918年の映画)|浦島太郎]]』のフィルムと共に売られているのを発見、玩具用の映写機ごと買い取った<ref>[[日本映像学会]]公式サイト内の記事「[http://www.kyoto-seika.ac.jp/eizou/jasias2008/ivent1.html 日本最古の劇場公開アニメーション作品『なまくら刀』と『浦島太郎』の上映とその発見の意義]」の記述を参照。</ref>。その後デジタル復元され、[[2008年]](平成20年)[[4月24日]]から[[国立映画アーカイブ|東京国立近代美術館フィルムセンター]]で開催された「発掘された映画たち2008」で上映された。[[2011年]](平成23年)2月からは、[[東京国立近代美術館フィルムセンター]]展示室の常設展「日本映画の歴史」において、ビデオモニターで映像を見ることができる。このバージョンの上映時間は2分・16fps・35mm・無声・染色<ref name="tokyo">[http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2010-7-8/kaisetsu_10.html なまくら刀(塙凹内名刀之巻)[デジタル復元版]・浦島太郎[デジタル復元版]] - [[東京国立近代美術館]][[
その後、[[2014年]](平成26年)になって東京国立近代美術館フィルムセンターに2008年に寄贈された「[http://archive.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2009-5A/kaisetsu_12.html 南湖院コレクション]」の中に、本作の前半部分に相当するフィルムが含まれていたことが分かり、2008年に発見されたバージョンは、実はダイジェスト版で本作の後半部分のみの収録であったことが判明する<ref name="daibou">大傍正規「複数バージョンとデジタル復元の現在」『NFCニューズレター』第117号、2014年、2-3頁。</ref>。これを受け、東京国立近代美術館フィルムセンターによって、2つのフィルムの欠落部分を相互に補完させる形で改めてデジタルリマスタリングが行われ、2014年に「デジタル復元・最長版」として、真の「完全版」が復元された<ref name="daibou" />。「デジタル復元・最長版」の上映時間は4分・16fps・35mm・無声・染色。
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