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{{Infobox Album
| Released = {{UK}}:[[1981年]][[8月1日]]<br />{{USA}}:1981年8月
| Recorded = [[ミュンヘン]]、ミュージックランドスタジオ<br />1981年前半
▲ Genre = [[ロック (音楽)|ロック]] |
| Label = Jet/[[エピック・レコード|Epic]]/[[ソニー・ミュージックエンタテインメント (日本)|Sony]]
▲ Length = 43:57 |
|
*[[オールミュージック|Allmusic]] {{Rating|2|5}} [https://www.allmusic.com/album/time-mw0000651900 link]
▲ Reviews = <ul>
|
| Misc = {{External music video|{{YouTube|ONxp_lLXWGk|「Twilight」}}<br />{{YouTube|ZXBiPY8wDT0|「Ticket To The Moon」}}<br />{{YouTube|-MmAs40Q-tQ|「The Way Life's Meant To Be」}}<br />{{YouTube|hGLI_mnryWc|「Rain Is Falling」}}<br />{{YouTube|Bzehb_yeZtU|「Here Is the News」}}<br />{{YouTube|UkekqVPIc2M|「Hold on Tight」}}
▲ This album = ''タイム''<br /> (1981) |
| Type = アルバム}}
}}
『'''タイム'''』 (
前作『[[ディスカバリー (エレクトリック・ライト・オーケストラのアルバム)|ディスカバリー]]』(1979年)、映画のサウンドトラック『[[ザナドゥ (アルバム)|ザナドゥ]]』(1980年) のヒットを受け、人気、知名度の絶頂期にあった時期に発表された。[[全英アルバムチャート]]第1位を獲得。しかしながら全米チャートでは、ツアーの不調もあり、[[Billboard 200|Billboard POP Albums]]最高位16位に留まり、米国での人気に翳りが差す結果となった。
このアルバムは、「時間」をテーマにした[[コンセプト・アルバム]]で、全曲[[ジェフ・リン]]が作詞、作曲、プロデュースを担当している。主人公が1981年から2095年にタイプトリップしたという設定のもとで全体が制作されており、作詞面では、ほぼ全曲(実質的にインストゥルメンタルの「孤独のスペースシップ」を除く)の歌詞に「time」という単語が入っていたり、同じフレーズ(「ivory towers」「plastic flowers」「There’s nothing that is in between」など)が別の曲で使われたりと、ジェフ・リンの作詞家としての能力の高さもうかがえるアルバムとなっている。
作曲・アレンジ・サウンドメイキングの面では、エレポップ的な要素を強めたポップな楽曲が目白押しのアルバムであり、日本国内ではとても人気の高い収録曲「[[トワイライト (エレクトリック・ライト・オーケストラの曲)|トワイライト]]」はその代表。
しかし、今までのELOのトレードマークであり、サウンドにプログレ色を生み出していたストリングスを大幅に排除し、シンセサイザー中心のポップロック・バンドに変貌してしまったとして、発売当時、「過度の商業主義に成り下がった」との批判も強かった<ref>もっともジェフ・リンの制作する楽曲は、特に英国においては、1975年の「Face The Music」の頃より「商業的すぎる音楽性」という批判を浴びていたため、当時は「ついに来るところまで来たか」というニュアンスだった。</ref>。
当初は2枚組を目指して制作されていたが、レコード会社(JET Records)の強い希望によりシングルアルバムとして発売された<ref>二枚組の予定を途中から一枚にしたため、レコーディングセッションでのアウトテイクが数多く残っており、その一部はその後ボーナストラックなどとして発表されている。</ref>。アルバム未収録だった楽曲3曲はシングルB面などでの発表を経て、2001年発売のリマスター版に収録された。
本作品は、これまで以上にレコード会社やマネージメント(Don Arden)の干渉が強くなったにもかかわらず、米国において期待したほどのセールス結果を残すことができなかった。このことは、その後のELO(特にジェフ・リン)の活動に大きな影を落とすことになっていく。
なお、ELOは『ディスカバリー』制作後、サントラ盤である『ザナドゥ』を除いて3枚のアルバムを制作するとの契約に縛られていたとされる。その早期達成を望んだジェフは、『タイム』や次作『シークレット・メッセージ』で2枚組を制作しようとするが、レコード会社などに阻まれ、いずれも1枚モノでの発売を余儀なくされている。
==収録曲==
#'''プロローグ
#'''[[トワイライト
#:*シングルカットされた。日本におけるタイアップが多い。
#'''ロスト・ワールド2095
#チケット・トゥ・ザ・ムーン Ticket To The Moon▼
#:*アルバム内でも随一のテクノサウンド。恋人を現代に残し2095年の世界にタイムトラベルを余儀なくされた青年が、恋人にそっくりのIBM製ロボットと恋をするという歌詞。
#孤独のスペース・シップ Another Heart Breaks▼
#:*「ヒア・イズ・ザ・ニュース」と両A面でシングルリリースされた。歌詞では、未来にいる主人公が、この曲が発表された80年代を懐かしんでいる。
#さらばロンリー・レイン Rain Is Falling▼
#:*この曲では主人公が「サテライト2」から月へと飛び立とうとしており、一方、「ヒア・イズ・ザ・ニュース」では「誰かがサテライト2を飛び出した」「それは君かもしれない」と歌われていて、2つの曲の世界がかなり直接的・具体的に連関している。
#エンド・オブ・ザ・ワールド From The End Of The World▼
#
#:*シングルカットされた。Verse部分の歌い出しのメロディーは『アウト・オブ・ザ・ブルー』収録の「国境の彼方」とよく似ているほか、同じメロディーを『フロム・アウト・オブ・ノーウェア』収録の「タイム・オブ・アワー・ライフ」のギター・ソロが出だしでなぞっている。
#ヒア・イズ・ザ・ニュース Here Is The News▼
#21世紀の男 21st Century Man▼
#:*メロディはギターのように聞こえるが、実はリチャード・タンディがオーバーハイムXaシンセサイザーで弾いている。
#ホールド・オン・タイト Hold On Tight▼
#エピローグ Epilogue▼
#:*アメリカでシングルカットされたが、チャートインしなかった。[[雨]]をテーマにしたバラードナンバー。<br />曲中には童謡である「[[:en:Rain_Rain_Go_Away|Rain Rain Go Away]]」と「[[:en:It%27s_Raining,_It%27s_Pouring|It's Raining, It's Pouring]]」が挿入されている。
#:*ディスコナンバー。前曲及び次曲とはメドレー。
#'''ライツ・ゴー・ダウン - The Lights Go Down'''
#:*
#:*「チケット・トゥ・ザ・ムーン」と両A面でシングルリリースされた。
#:*verse部分のコード進行が「プロローグ」と、ほぼ同じ。
#:*シングルカットされ、大ヒットを記録。レコード会社からの「ニューアルバムには、次の『Don't Bring Me Down』となるようなヒット曲を必ず収録するように」という強う要望に応える形で、アルバム完成後に急遽ジェフ・リンが書き下ろして追加したもので、本来アルバムにこのトラックは存在しなかった。
#:*第3verseのフランス語は第1verseの英語と同じ意味。仏訳者としてクレジットされている「ギレーヌ(Ghislaine)」は、ジェフ・リンの家庭でナニーを務めていたフランス語話者の女性だとされる。
#:*サウンドづくりがポール・マッカートニー&ウィングスの「クロスロードのテーマ」と共通しており、“いかにも終曲”という曲。「21世紀の男」のサビも繰り返される。
'''リマスター盤のボーナス・トラック'''
#*''「[[シークレット・メッセージ]]」からのシングル「フォー・リトル・ダイアモンド」B面とは別ミックス''。『タイム』では当初、「ホールド・オン・タイト」の位置に据えられる曲だったという説があり、歌詞は確かに、長い旅(時間旅行)から戻った男(バウンサー)が、恋人に語りかける(あるいは、そのように夢想する)という内容で、アルバムの実質的終曲にふさわしい。
*16. ジュリー・ドント・リヴ・ヒア Julie Don't Live Here▼
#*''シングル「ホールド・オン・タイト(Hold On Tight)」B面。''元々アルバムに収録予定であった。『タイム』ではA面の最後に置かれるはずが、「孤独のスペースシップ」に差し替えられたとの説がある。
#*''シングル「トワイライト(Twilight)」B面。ただし、日本では長らく発売されず(あまりにいい曲だったのでB面として出すのはもったいないとレコード会社(CBSソニー)が判断したとの説あり)、幻の名曲とされていた。''
#*''曲調やサウンドの面では『ザナドゥ』収録曲と肩を並べるほどポップで、『タイム』収録曲にあるソリッド感、エレポップ感は薄いが、歌詞は『タイム』のコンセプトに沿ったものとなっている。''
==注釈==
{{Reflist}}
{{ELO}}
{{Normdaten}}
▲[[Category:エレクトリック・ライト・オーケストラのアルバム|たいむ]]
{{DEFAULTSORT:たいむ}}
[[Category:コンセプト・アルバム|たいむ]]▼
[[Category:エレクトリック・ライト・オーケストラのアルバム]]
[[Category:1981年のアルバム]]
[[Category:ジェフ・リンがプロデュースしたアルバム]]
[[Category:全英アルバムチャート1位獲得作品]]
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