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'''フードファディズム'''(food({{lang-en-short|food faddism)faddism}})とは、食べものや[[栄養]]が[[健康]]と病気に与える影響を過大熱狂的に信じることたり[[科学が立証した事実に関係的根拠]]なく何らかの食べものや栄養が与えるの健康への好影響・悪影響を過大評価することである<ref name="NutBehav"/>Robin<ref B.Kanarek、Robin Marksname="book-Kaufmanhuan" 『栄養と/>。この現象は、特定の食品の健康効果を過度に信奉したり、逆に特定の食品を必要以上に危険視したりする行動として現れる<ref 1994年。2~7頁。原著name="book-uso" ''Nutrition/><ref andname="jhej71-3" behavior'', 1991/>本著具体的よればは、主張この食品検証摂取する唯一の方法は、科学研究と健康よる立証であるため、研究にも再現性や客観性が求められる」また結果偏り食品最小にする被験者が多い研究や、偏見的と病気に見方を排除すための[[二重盲検法]]のような方法をた情報を鵜呑みにし、単純に「良るかということも重要であるとのこと。[[根拠に基づた医療]]の態度はこのような客観性を目的二分化して、バランスを欠た偏執的で異常な食行動をとことを指す<ref name="chiezo"/><ref name="book-Scientific" />。科学が立証したことフードファディズムにって、誤った情報や思い込みが広がの影響を信じ固執れに惑わされる商売や健康被害が発生、メディアが科学的根拠を把握せずに健康情報を扇情的に流す事件など、社会問題となっていることである<ref name="NutBehavbook-media" /><ref name="jhej71-3" />。
 
フードファディズムの概念は1952年、アメリカの[[マーティン・ガードナー]]の著書『奇妙な論理』で初めて紹介され、日本では1990年代に[[高橋久仁子]]により広く知られるようになった<ref name="book-mediabias" /><ref name="book-huan" />。
[[健康ブーム]]の中でも特定食品に対する執着という行動をさししめす{{要出典}}。例えば、「特定の食品を食べるだけですっかり健康になる/ダイエットできる/ある病気が治る」などの宣伝文句をそのまま信じ、その食品に偏向した食生活をすること。逆に、ある特定の食品で病気になった云々の情報に接して、病気の真の原因も確認せず、鵜呑みにし、その食品を全く口にしないなど偏執的な食生活をすること{{要出典}}。度が過ぎると栄養素のバランスを欠いた食生活となり、健康増進の逆効果となることもある。
 
== 言葉と起源 ==
なおフードファディズムの対象となりやすいものは、健康に好影響をもたらしそうな食品、有害性が疑わしい食品をはじめとして、[[ダイエット]]食品、[[健康食品]]、[[ミネラルウォーター]]など様々である。
「フードファディズム」は「フード」(food)と「ファディズム」(faddism)の合成語であり、ファディズムとは一時的な流行への「のめり込み」を意味する。つまり、食べ物に関する一時的流行への過剰な傾倒を表す概念である<ref name="daijisen">デジタル大辞泉</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://gansupport.jp/article/series/series01/series01_01/4388.html|title=「がんばらない」の医師 鎌田實VS群馬大学教授・食の専門家 高橋久仁子さん|publisher=がんサポート情報センター|accessdate=2025-03-11}}</ref>。
 
[[File:Martin Gardner.jpeg|thumb|right|200px|[[マーティン・ガードナー]]]]
==起源==
1980フードファディズムの概念は1952、アメリカの数学者・著述家[[マーティン・ガードナー]]の著書『In the Name of Science』において初めて紹介された<ref name="book-mediabias" /><ref name="book-huan" />。この著作は1980年に『奇妙な論理』<ref>[[マーティン・ガードナー市場泰男]]:訳)』として日本語訳され、その中でフードファディズムは「食物のあぶく流行」と表現された<ref>『奇妙な論理』[[市場泰男]](、社会思想社、1980年9月。早川書房、2003年1月。ISBN 978-4150502720</ref>。
ISBN 978-4150502720。(原題 ''in the Name of Science'', 1952)</ref>を翻訳した[[市場泰男]]が、「食物のあぶく流行」という形で紹介している。(faddisim:流行傾れ、一時的流行。)
 
日本にフードファディズムの概念を広めたのは、[[群馬大学]]教授(現・名誉教授)の[[高橋久仁子]]である<ref name="book-huan">{{Cite book|和書|author=[[飯島裕一]] |title=健康不安社会を生きる |publisher=岩波新書 |date=2009-10-20 |page=「フードファディズム」 |isbn=978-4004312116}}</ref><ref name="book-mediabias">{{Cite book|和書|year=2007|month=4|title=メディア・バイアス―あやしい健康情報とニセ科学|series=[[光文社新書]]|publisher=[[光文社]]|author=[[松永和紀]]|page=第3章 フードファディズムの世界へようこそ|isbn=978-4-334-03398-9|url=|ref={{Harvid|松永|2007}}}}</ref>。1991年、高橋はその年に出版された『Nutrition and Behavior』を読み、フードファディズムという概念を認識し、この本を翻訳して1994年に『栄養と行動』<ref name="NutBehav"/>として出版した<ref name="book-media">{{Cite book|和書|author=[[高橋久仁子]] |title=フードファディズム : メディアに惑わされない食生活 |publisher=中央法規出版 |date=2007 |page= |isbn=978-4-8058-3004-8}}</ref><ref name="jhej71-3">{{Cite web|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhej/71/3/71_200/_pdf |title=食生活を惑わせるジェンダーとフードファディズム |format=PDF |author=[[高橋久仁子]]|publisher =日本家政学会誌 71 (3), 200-205, 2020 一般社団法人 日本家政学会 |accessdate=2025-03-04}}</ref>。
日本に「フードファディズム」を紹介した最初期の人は、[[食品安全委員会]]リスクコミュニケーション専門調査会専門委員である[[群馬大学]]教授の[[高橋久仁子]]で、1998年頃のことだといわれている<ref>「砂糖を科学する会」のメンバーとして、砂糖を主とした解説を行っていた実績もある。[http://sugar.lin.go.jp/japan/view/jv_0008a.htm 今月の視点0008a/砂糖への疑惑の払拭]・[http://sugar.lin.go.jp/japan/fromalic/fa_9908b.htm 事業団から9908b/砂糖類生産流通合理化等助成対象事業について(その1)] ([[独立行政法人]]ALIC-農畜産業振興機構 砂糖類情報)より</ref>。ファドは、「のめり込む」という意味である<ref>[http://www.gsic.jp/support/sp_02/kvs/03_01.html 「がんばらない」の医師 鎌田實VS群馬大学教授・食の専門家 高橋久仁子さん] (がんサポート情報センター)</ref>。
 
== 主な3類型 ==
フードファディズムは、「食品・栄養に関連する[[科学的根拠]]のない[[神話]](myth)や[[詐欺]](fraud)、[[偽医療]](quackery)など」で健康問題の解決を図ることを包括する概念であり、「科学的」を装ったニセ科学を軸に展開される<ref name="book-Scientific" /><ref name="book-saraba" />。主に以下の3つのタイプに分類される<ref name="book-food" /><ref name="gunma43" />。
===「健康への好影響を騙る食品の大流行」===
[[File:Phaseolus vulgaris white beans, witte boon.jpg|thumb|right|200px|生のシロインゲンマメ]]
「それ」さえ食べれ(飲め)ば万病解決、あるいは短期間で減量可能と吹聴される食品が大流行することである<ref name="gunma43" /><ref name="book-uso">{{Cite book|和書|author=[[高橋久仁子]] |title=「食べもの情報」ウソ・ホント : 氾濫する情報を正しく読み取る |publisher=講談社ブルーバックス |date=1998-10-20 |page= |isbn=978-4062572316}}</ref>。例として、[[紅茶キノコ]](1975年頃)、酢大豆(1988年頃)、[[ココア#ココア・ブーム|ココア]](1996年頃)、[[にがり#健康への影響|にがり]](2003年頃)、[[寒天]](2005年夏)、[[シロインゲンマメ|白いんげん豆]](2006年5月)、[[納豆]](2007年1月)、[[バナナ#バナナダイエットブーム|バナナ]](2009年)、[[トマトジュース]](2012年2月)などが、「ダイエット効果あり」「○○に効く」などと言われブームになった<ref name="wedge120201" /><ref name="gunma43">{{Cite web|url=https://gunma-u.repo.nii.ac.jp/record/4548/files/p175.pdf |title=健康情報娯楽テレビ番組に起因した フードファディズム |format=PDF |author=[[高橋久仁子]]|publisher =群馬大学教育学部紀要 芸術・技術・体育・生活科学編 第 43巻 175―183頁 2008 |date=2007-09-12 |accessdate=2025-03-04}}</ref><ref name="book-uso" /><ref name="book-Scientific">{{Cite book|和書|author=[[一ノ瀬正樹]], 児玉一八 ,[[小波秀雄]] ,[[髙野徹]] ,[[高橋久仁子]] ,[[ナカイサヤカ]] ,[[「ニセ医学」に騙されないために|名取宏]] |title=科学リテラシーを磨くための7つの話:新型コロナからがん、放射線まで |publisher=あけび書房 |date=2022-3-1 |page=56-81「これを食べれば「コロナを防ぐ」?―煽られる食への過剰な期待」 |isbn=978-4871542043}}</ref>。寒天やバナナ<ref name="foocom081119">{{Cite web |url=https://foocom.net/fs/takou_old/1153/ |title=バナナを店頭から消す理論的根拠を与えた科学者の正体が分かってびっくり |author=[[長村洋一]]|publisher =FOOCOM |date=2008-11-19 |accessdate=2025-03-07}}</ref>や納豆は、健康情報娯楽テレビ番組で紹介され、各地のスーパーで品切れとなった<ref name="wedge120201">{{Cite web |url=https://wedge.ismedia.jp/articles/-/1684 |title=食品の放射能汚染とフードファディズム 「『普通』の食事、してますか?」 |author=[[高橋久仁子]]|publisher =Wedge |date=2012-02-01 |accessdate=2025-03-07}}</ref><ref name="imidas120323">{{Cite web |url=https://imidas.jp/jijikaitai/f-40-086-12-03-g440 |title=これを食べると「痩せられる」「体に良い」の落とし穴 フードファディズムの甘い罠(わな)から身を守る |author=[[高橋久仁子]]|publisher =イミダス・集英社 |date=2012-03-23 |accessdate=2025-03-07}}</ref>。[[白いんげん豆食中毒事件|白いんげん豆については食中毒事件]]を引き起こし<ref name="book-mediabias" /><ref name="foocom081119" />、[[発掘!あるある大事典#データ捏造問題|納豆は番組内容の捏造問題]]にまで発展した<ref name="wedge120201" /><ref name="ffcci146">{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20070208115856/http://www.ffcci.jp/cgi-bin/news/news.cgi?146 |title=納豆ダイエット事件で忘れられているもう一つの問題点 |author=[[長村洋一]]|publisher =健康食品管理士認定協会 |accessdate=2025-03-07}}</ref>。納豆ダイエットを放送した番組は、レタスの催眠効果や<ref name="ffcci146" /><ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20070202024729/http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070128it12.htm |title=「レタス快眠作用」も改ざん、実験協力の教授が証言 |publisher =読売新聞 |date=2007-01-29 |accessdate=2025-03-07}}</ref>味噌のダイエット効果などでもデータや専門家のコメントを捏造していた<ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20070202024932/https://www.asahi.com/national/update/0129/OSK200701280043.html |title=「あるある」で新たに捏造の疑い 「みそ汁で減量」も |publisher =朝日新聞 |date=2007-01-29 |accessdate=2025-03-07}}</ref>。[[発掘!あるある大事典#関西テレビによる訂正放送|寒天品切れ騒動]]で根拠にされた論文は、寒天を食べない対照群も、寒天食群と同様に血糖値と血圧が低下していた<ref name="book-Scientific" /><ref name="book-media" />。
 
2011年、[[福島第一原子力発電所事故|福島の原発事故時]]には、放射能を排出する食品・食材が話題になった<ref>{{Cite web |url=https://wedge.ismedia.jp/articles/-/1684 |title=食品の放射能汚染とフードファディズム 「『普通』の食事、してますか?」 |publisher =Wedge |date=2012-02-01 |accessdate=2025-03-11}}</ref>。2020年、[[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス(COVID-19)の流行時]]には、SNSを介して誤った食情報が拡散され、「[[納豆]]がCOVID-19に有効」という噂から買い占めが発生し、一時品薄になった<ref name="book-Scientific" /><ref name="ele201130" />。[[あおさ]]や[[柿渋]]の効果も話題になったが、これらは培養細胞や動物実験の結果を根拠にしたものだった<ref name="book-Scientific" />。
== フードファディズムの背景 ==
本当に健康に影響するのかという根拠が曖昧なまま、食べものや栄養の影響を熱狂的に信じていることがある。その一因には、利益を得ている企業や業界や自称専門家が、自分が利益を得るのに都合のいい情報や研究データだけを流す傾向があることが考えられる。また[[御用学者]]と呼ばれる特定の業界に偏った意見を述べる学者もいる。一般化されない偏った根拠を元に不安を煽るということがある。
 
===「食品・食品成分の『薬効』を強調」===
[[コーネル大学]]で[[ベジタリアニズム|ベジタリアン]]の栄養学も教えている[[コリン・キャンベル]]は、1980年代以降、菜食に関する科学的な研究が蓄積されているのに肉と乳製品の摂取が必要だという視点を変えようとしない、今では科学的な研究の結果があるのに教育を受けた時代の常識を信じ込んでしまっていると指摘している<ref>エリック・マーカス 『もう肉も卵も牛乳もいらない!』早川書房、2004年6月。ISBN 978-4152085733。56-57、67頁。原著''Vegan''</ref>。
食品に含まれる「有益・有害成分」の量を無視して「○○に良い」「××に悪い」と効果や悪影響を一般化して論じ、大量に摂取しないと効果が望めないものを体に良いと主張したり、逆に微量に含まれている有害成分を過大視して健康に悪影響があるかのように訴えることである<ref name="gunma43" /><ref name="book-uso" />。[[in vitro|培養細胞]]や[[動物実験]]で得られた結果にもかかわらず、人にも効果があるかのように言及するという研究の拡大解釈が見られる<ref name="book-Scientific" />。「これを食べると○○に良い」というマスメディア情報や「健康食品」産業界からの情報の多くが該当する<ref name="gunma43" /><ref name="book-uso" />。同時に食品中にごく微量存在する有害物質に関して、有害性を発揮するだけの量を摂取することは不可能であるにもかかわらず、健康への悪影響を言い募る情報も該当する<ref name="gunma43" /><ref name="book-uso" />。
[[ファイル:Research design and evidence ja.svg|サムネイル|400px|右|[[in vitro|培養細胞]]や[[動物実験]]は、[[根拠に基づく医療#エビデンスの質の評価|エビデンスレベル]]がもっとも低い。複数の質の高い[[臨床研究|ヒト研究]]を体系的に評価する[[システマティックレビュー]]や[[メタ分析]]で効果と安全性が確認された場合に高いエビデンスとなる<ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20220927102505/https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail4584.html |title=健康食品の「有効性」情報の見極め方 ~信頼できる確かな情報とは~ (Ver.20210326) |publisher =国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 |accessdate=2025-03-11}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://web.archive.org/web/20221004220834/https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail771.html |title=その情報は「確かな情報」ですか? (Ver.20210415) |publisher =国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 |accessdate=2025-03-11}}</ref><ref>{{Cite book|和書|author=[[松永和紀]] |title=食品の「これ、買うべき?」がわかる本 |publisher=[[大和書房]] |date=2024-12-14 |page= |isbn=978-4479786160}}</ref>。]]
*例として、[[健康食品]]全般が挙げられる<ref name="book-Scientific" /><ref name="book-kenkou">{{Cite book|和書|author=[[高橋久仁子]] |title=「健康食品」ウソ・ホント : 「効能・効果」の科学的根拠を検証する |publisher=講談社《ブルーバックス》 |date=2016 |page= |isbn=978-4062579728}}</ref>。健康食品類には、科学的根拠がない、もしくは非常に乏しい、あるいは小さな効果を大きく見せるフードファディズムが多く見られる<ref name="book-Scientific" /><ref name="book-rika1904" />。そこには、効果を大きく見せるグラフを使うなどの手法が用いられる<ref name="book-rika1904">{{Cite book|和書|author=[[高橋久仁子]] |title=『RikaTan(理科の探検)』2019年4月号 特集 ニセ科学を斬る! ファイナル「保健機能食品の広告、ウソではないが…」 |publisher=[[左巻健男#カルト・オカルト・ニセ科学関連の本|SAMA企画]] |date=2019 |page=44-49 |isbn=}}</ref>。
*「食品Aは物質Bを含む。物質Bは作用Cをもたらす。だからAを食べると作用Cがもたらされる」という言質は、食品Aを可能な量で食べた時に、作用Cをもたらす量の物質Bを摂取することになるのか否かを考慮していないという問題がある<ref name="book-Scientific" />。
*[[シナモン]]は2004年3月、[[午後は○○おもいッきりテレビ#生活情報番組としての影響力と批判|おもいッきりテレビ]]で「シナモンで糖尿病を予防できる」と放送したため、一時期、品切れになるほど人気になった<ref name="book-mediabias" />。しかし、基となった論文はグラム単位で長期摂取するものだった<ref name="book-mediabias" />。シナモンには毒性物質の[[クマリン]]のほか、様々な未知の物質が含まれており、大量摂取にはリスクがある<ref name="book-mediabias" />。
*[[タマネギ]]については、「タマネギを食べると血糖値が下がる」という健康情報娯楽テレビ番組が作られたが、タマネギが糖尿病に有効というラットの研究では、同様の効果を人間が得るためには、体重50kgの人が毎日50kgのタマネギを食べる必要があるという現実がある<ref name="book-mediabias" /><ref>{{Cite web |url=https://www.jc-press.com/?p=8667 |title=食品に過大な期待禁物 脱フードファディズムを 高橋久仁子さん |publisher =ニッポン消費者新聞 |date=2022-09-06 |accessdate=2025-03-11}}</ref>。
*[[トマトジュース]]は2012年2月、学術論文のマスメディア報道により売り切れる騒動が起きた<ref name="book-Scientific" /><ref>{{cite news|url=https://web.archive.org/web/20120512083511/http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/other/546318|title=「トマトにメタボ改善効果」で広がる品薄 販売休止も|publisher=[[産経新聞|イザ!]]!|date=2012-02-18|accessdate=2023-06-05}}</ref>。この報道では「トマトでメタボ改善」「トマトを食べれば痩せられる」といった報道が行われたが、この根拠となった実験は、「病態モデルマウス8匹に、加熱トマトに含まれる成分を添加した高脂肪食の餌を食べさせたところ、高脂肪食によって上昇する中性脂肪の量が、約30%抑制できた」というものだった<ref name="book-Scientific" /><ref name="PLoSone">{{cite journal |url=https://doi.org/10.1371/journal.pone.0031317 |title=Potent PPARα Activator Derived from Tomato Juice, 13-oxo-9,11-Octadecadienoic Acid, Decreases Plasma and Hepatic Triglyceride in Obese Diabetic Mice|date=2012-2-10 |publisher=PLOSone|doi=10.1371/journal.pone.0031317 |accessdate=2012-2-13}}</ref>。
 
===「食品に対する期待や不安の扇動」===
食品業界による[[ロビー活動]]を告発した[[マリオン・ネスル]]によれば、健康への貢献に対して優れた食品とそうでない食品があるが、食品会社は良い食べもの、悪い食べもはない、自社の商品は悪くないと思わせようとしているということもある<ref>[[マリオン・ネスル]] 『フード・ポリティクス-肥満社会と食品産業』 三宅真季子・鈴木眞理子訳、新曜社、2005年。ISBN 978-4788509313。24頁。''food politics'', 2002</ref>。
[[Image:Appeal to Nature Example.jpg|thumb|right|200px|「[[自然]]」という言葉にはポジティブなイメージがあるため、食品や衣料品、[[代替医療]]、その他多くの分野のラベルや広告は「自然」であることをアピールしている<ref name="baggini2004">{{cite book2 |df=ja |last=Baggini|first=Julian|title=Making Sense: Philosophy Behind the Headlines|publisher=Oxford University Press|year=2004|isbn=978-0-19-280506-5|pages=181–182|author-link=}}</ref><ref name=":0">{{Cite journal2 |df=ja|last1=Meier|first1=Brian P.|last2=Dillard|first2=Amanda J.|last3=Lappas|first3=Courtney M.|date=2019|title=Naturally better? A review of the natural-is-better bias|journal=Social and Personality Psychology Compass|language=en|volume=13|issue=8|pages=e12494|doi=10.1111/spc3.12494|s2cid=201321386 |issn=1751-9004|url=https://cupola.gettysburg.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1098&context=psyfac}}</ref>]]
科学的根拠が明確でないにもかかわらず、特定の食品や食事法の健康への好影響・悪影響を過度に強調することである<ref name="book-Scientific" />。食生活を全体としてとらえず個別の食品に焦点を当て、ある食品を「悪い」と決めつけたり、別な食品を「良い」と称賛したりする単純な二分法が特徴である<ref name="book-Scientific" />。通常の食事はよくないとし、特殊な食事法を推奨することもここに属する<ref name="book-Scientific" />。「自然・天然」「植物性」は良く、「人工」「動物性」は悪いとする傾向があり<ref name="gunma43" /><ref name="book-uso" />、農薬や化学肥料を使用した食品や、精製度の高い食品、[[食品添加物]]<ref name="saitama-H29">{{Cite web|url=https://www.city.saitama.lg.jp/002/002/010/005/001/p018415_d/fil/H29-1siryou.pdf |title=平成29年度第1回さいたま市食の安全フォーラム 何が本当? ~食の安全情報とのつき合い方~ |format=PDF |author=森田満樹|publisher =さいたま市 |accessdate=2025-03-07}}</ref>、[[遺伝子組み換え食品]]<ref>{{Cite web |url=https://allabout.co.jp/gm/gc/462578/ |title=“○○を食べれば健康になる”に惑わされないために |publisher =All About健康・医療 |date=2016-03-30 |accessdate=2025-03-07}}</ref>などを避けるべきとし、黒砂糖やハチミツ、低温殺菌牛乳、有機食品、有精卵などを推奨する傾向がある<ref name="book-uso" /><ref name="book-Scientific" />。
*具体例として、精製度の高い食品(白[[砂糖]]、精製[[塩]]、精[[白米]]、[[小麦粉]]<ref name="book-saraba" /><ref name="pres74532">{{Cite web |url=https://president.jp/articles/-/74532?page=3 |title=「貧血になる」「かえって骨がもろくなる」は本当か…あらゆる"牛乳は体に悪い"説を小児科医が徹底解説 なぜ白い食品が悪者にされがちなのか |author=森戸やすみ|publisher =PRESIDENT Online |date=2023-10-13 |accessdate=2025-03-11}}</ref>)を悪とし、[[黒砂糖]]、[[はちみつ]]、[[玄米]]などを推奨する主張や<ref name="book-huan" />、動物性食品(動物性[[タンパク質]]、動物性[[脂肪]])を忌避する[[ベジタリアン]]、[[マクロビオティック]]などと、逆に推奨する[[低炭水化物ダイエット|糖質制限食]]<ref>{{Cite web |url=https://ailesplus.com/news/?p=24007 |title=フードファディズムの恐ろしさ~そのダイエット、本当に正しいですか?~ |publisher =産業保健新聞 |date=2016-07-28 |accessdate=2025-03-08}}</ref>、[[パレオダイエット]]などの両極端な主張が見られる<ref name="book-huan" />
*2005年頃からは「[[牛乳]]は体に悪い」と主張する書籍がベストセラーとなり、牛乳有害論が広まった<ref name="milk0901">{{Cite web|url=https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030771456.pdf |title= 乳・乳製品をとりまくフードファディズム |format=PDF |publisher =Milk Science Vol.57,No.32008 |accessdate=2025-03-07}}</ref><ref name="ele201130">{{Cite web |url=https://eleminist.com/article/752 |title=食品ロスを引き起こす「フードファディズム」の問題点 日本で起きた4つの事例を解説 |publisher =ELEMINIST |date=2020-11-30 |accessdate=2025-03-11}}</ref>。高温殺菌牛乳は悪で[[低温殺菌牛乳]]は良いとする二分法的な考え方も見られる<ref name="book-uso" /><ref name="book-Scientific" />。
 
== 問題点 ==
企業や業界はあらゆる商品を満遍なく扱っているわけではないので、自分の利益を増やすためにおのずと一方的に偏ったデータや情報だけを流す傾向がある。直接的にではなく間接的にであるにせよ、自社の製品さえ摂れば健康になれるといった印象を生む文言をちりばめた[[コマーシャルメッセージ|コマーシャル]]<ref>[http://www.sugar.or.jp/promotion/ 砂糖を科学する会の広告] (砂糖を科学する会)</ref>や資料<ref>[http://www.daabonorganic.com/pdf/transfat_leaflet.pdf コマーシャル・資料の例] (ダーボン・オーガニック・ジャパン)</ref>を作成する傾向があり、それが[[マスコミ]]や他の媒体を経由して人々のもとに届けられている。
フードファディズムには、複数の問題点がある<ref name="NutBehav" /><ref name="book-Scientific" /><ref name="fujin13394" />。
*健康[[詐欺]]や[[偽医療]]につながり、[[悪徳商法|詐欺的商法]]に悪用される危険性がある<ref name="book-Scientific" /><ref name="book-saraba">{{Cite book|和書|author=アラン・レヴィノヴィッツ:著, [[ナカイサヤカ]]:訳 |title=さらば健康食神話 フードファディズムの罠 |publisher=[[地人書館]] |date=2020 |page= |isbn=978-4-8052-0941-7}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.jinlab.jp/dietarylife/wk_ffaddism01.html |title=慢性腎臓病(CKD)とフードファディズム【第1回】フードファディズムとは |publisher =じんラボ |date=2023-07-27 |accessdate=2025-03-11}}</ref>。これにより消費者は経済的損失を被るだけでなく、適切な医療から遠ざけられることで健康被害が生じる可能性もある<ref name="book-Scientific" /><ref name="book-food">[[高橋久仁子]] 「フードファディズムにみるマスメディアと食」『食と教育』 ドメス出版、2001年10月、187頁。ISBN 978-4810705508。</ref><ref name="psych22" />。
*些末な食情報に振り回されて「普通に食べる」「適切に食べる」という食事の基本原則を見失う恐れがある<ref name="book-huan" /><ref name="book-Scientific" />。特定の食品への過度の依存や回避により、栄養バランスが崩れるリスクもある<ref name="NutBehav" /><ref name="vre220">{{Cite web|url=https://vtechworks.lib.vt.edu/server/api/core/bitstreams/220b018b-40e9-4faa-84c1-6ff6caf286f0/content |title=Food Faddism - Nutrition Nonsense and Sense |format=PDF |publisher =Virginia Polytechnic Institute and State University |accessdate=2025-03-10}}</ref>。
*科学的根拠のない食品や食事法を実践することで、健康を害する可能性がある<ref name="vre220" /><ref name="psych22">{{Cite web |url=https://psych.or.jp/publication/world100/pw22/ |title=なぜ食べ物の健康効果を信じるのか?─心理学からみたフードファディズム |author=工藤大介|publisher =日本心理学会 |accessdate=2025-03-10}}</ref>。「普及品は危険」として高価な商品を勧める「[[不安商法|不安便乗ビジネス]]」に悪用され、消費者の経済的負担を増加させる<ref name="book-Scientific" /><ref name="book-media" />。健康食品などへの過度の依存は、適切な医療を受けるタイミングを逃し、病状悪化を招くことがある<ref name="book-Scientific" /><ref name="fujin13394">{{Cite web |url=https://fujinkoron.jp/articles/-/13394?page=2 |title=食物や栄養が健康に与える影響を誇大に信奉する「フードファディズム」。煽っている者の正体とは…専門家「不安を掻き立てたところにインパクトのある情報を流し、洗脳する」 |publisher =婦人公論 |date=2024-08-28 |accessdate=2025-03-10}}</ref>。
*社会経済的には、突然の需要増加が生産者に過度な負担をかけ、ブーム後の需要減少によって経営難に陥るケースもある<ref name="book-Scientific" /><ref name="coco240129">{{Cite web |url=https://cococolor-earth.com/food-faddism/ |title=フードファディズムとは?事例や3つの問題点、解決策について解説! |publisher =COCOCOLOR EARTH |date=2024-01-29 |accessdate=2025-03-10}}</ref>。
*ブームが去ると売れ残りが生じ、在庫が廃棄され、食品ロスの原因にもなる<ref name="yahoo180124" />。また、「体に悪い」と烙印を押された食品は売れなくなり、これも食品ロスにつながる<ref name="yahoo180124">{{Cite web |url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/2ca2c004701cd53a34779f12e77b06a0d6899b9c |title=フードファディズムはなぜ食品ロスを生み出すのか |author=[[井出留美]]|publisher =Yahoo! JAPAN |date=2018-01-24 |accessdate=2025-03-11}}</ref><ref name="jin230821">{{Cite web |url=https://www.jinlab.jp/dietarylife/wk_ffaddism02.html |title=慢性腎臓病(CKD)とフードファディズム【第2回】 フードファディズムの問題点 |publisher =じんラボ |date=2023-08-21 |accessdate=2025-03-11}}</ref>。
 
[[File:Digestive system diagram ja.svg|thumb|200px|口から入った食物は、[[消化酵素]]によって[[消化|分解]]されても、その全ての成分が腸壁から血流に取り込まれるわけではなく、分子の大きさや構造、腸の状態などの要因によって選択的に吸収されたり排出されたりする<ref>{{Cite web |url=https://lab-brains.as-1.co.jp/enjoy-learn/2023/05/47087/ |title=人の体内でおこなわれる消化と吸収の仕組みについて学ぼう |publisher =Lab BRAINS |date=2023-05-02 |accessdate=2025-03-11}}</ref>。]]
まだ合理的な判断のできない子供など、宣伝の内容をそのまま信じこむ人々もいるために、フードファディズムが生まれる傾向がある。
== 解決策:エビデンスの重視 ==
フードファディズムに陥らないための解決策としては、以下のアプローチが提案されている。
*食と健康に対する基本的な[[知識]]を身に着けること<ref name="chiezo">{{Cite web |url=https://kotobank.jp/word/%E3%81%B5%E3%83%BC%E3%81%A9%E3%81%B5%E3%81%82%E3%81%A7%E3%81%84%E3%81%9A%E3%82%80-3224538 |title=フードファディズム |author=的場輝佳|publisher =コトバンク『知恵蔵』 |accessdate=2025-03-10}}</ref>。成分の「[[経口投与|経口摂取]]」が必ずしも体内への「[[吸収]]」を意味するわけではないことを理解し、食生活の基本は多様な食品を適切な量で摂取することにあると認識する<ref name="book-uso" /><ref name="book-media" />。食べるだけで健康になるような魔法の食品は存在せず、普通の食事を毎日きちんと適量摂ることが大切である<ref name="book-media" /><ref name="book-Scientific" />。
*食べものの本質を正しく理解すること<ref name="book-huan" />。食べものは「食べもの」であり、「毒」でも「薬」でもない<ref name="book-huan" />。万能薬として機能する食品も、有毒物のように作用する食品も基本的には存在しない<ref name="book-huan" />。多様な食品を過不足なく摂取することが健康の基本であり、効果や害は食べ方次第で変わってくる<ref name="book-huan" />。体に良いとされる食品も食べ過ぎれば害となり、体に悪いとされる食品も適量であれば問題ない<ref name="book-media" />。
*広告のトリックを知ること。食品の広告宣伝では、直接的に効果を謳うと[[医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|法律]]違反になるため、「ダイエットのおともに」「現代人の食生活を考えた」など効果を匂わす[[修辞技法|レトリック]](巧みな表現技法)が用いられる<ref>{{Cite web |url=https://www.jinlab.jp/dietarylife/wk_ffaddism03.html |title=慢性腎臓病(CKD)とフードファディズム【第3回】 気になる「健康食品」と健康のための食品選びの知恵 |publisher =じんラボ |date=2024-07-22 |accessdate=2025-03-11}}</ref><ref name="iwate141212">{{Cite web|url=https://www.pref.iwate.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/421/takahasi.pdf |title=氾濫する食情報を考える~体に「良い・悪い」って言うけれど・・・~ |format=PDF |author=高橋久仁子|publisher =岩手県 |date=2014-12-12 |accessdate=2025-03-07}}</ref>。
*情報を批判的に読み解く力を養い、科学的根拠のある情報とそうでない情報を区別できるようになること。食事や栄養の影響を検証するには科学的研究による立証が不可欠であり、人を対象とした[[再現性]]や[[客観性]]を持つ研究、[[二重盲検法]]などの偏りを最小限にする方法で検証された情報を重視すること<ref name="NutBehav">Robin B. Kanarek、Robin Marks-Kaufman 『栄養と行動』 [[高橋久仁子]](訳)、高橋勇二(訳)、アイピーシー、1994年、2–7頁。全国書誌番号 94057732。</ref>。人を対象とした査読済み論文であっても、[[ハゲタカジャーナル]]など信用度が低いものもある<ref name="book-media" />。企業が主体で行うもの、被験者が少ないものなどは注意が必要である<ref name="book-media" />。2024年の研究では、日本の[[健康食品#機能性表示食品|機能性表示食品]]の[[臨床試験]]において、選択的結果報告による[[バイアス]]リスクが高く、約70%以上の論文や広告に「[[スピン (パブリック・リレーションズ)|スピン]]{{Efn|スピンとは、研究結果の解釈を歪め、データが示す以上に有利な結果を示唆する誤解を招く表現である<ref name="kyoto2402" />。例えば、複数の評価項目のうち統計的に有意な結果だけを報告したり、グラフの目盛りを操作して小さな効果を大きく見せたりする手法などが含まれる<ref name="kyoto2402" />。}}」が認められた<ref name="kyoto2402" />。科学的研究があるというだけでなく、その質や結果の解釈、表現方法にも注意を払い、批判的に評価する必要がある<ref name="kyoto2402">{{Cite web|url=https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/287388 |title=Misleading presentations in functional food trials led by contract research organizations were frequently observed in Japan : meta-epidemiological study |format=PDF |publisher =Journal of Clinical Epidemiology |date=2024-02-19 |accessdate=2025-03-11}}</ref>。
 
==問題点 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
こうしたフードファディズムを見てみぬふりができないのは健康被害や詐欺という実害があるからだと指摘されている<ref>高橋久仁子 「フードファディズムにみるマスメディアと食」『食と教育』 ドメス出版、2001年10月。ISBN 978-4810705508。187頁。</ref>。
=== 注釈 ===
{{Notelist}}
=== 出典 ===
{{reflist|3}}
 
== 関連文献 ==
== 主なフードファディズムの事例 ==
*『栄養と行動 : 新たなる展望』アイピーシー、1994年、Robin B.Kanarek, Robin Marks-Kaufman:著,[[高橋久仁子]], 高橋勇二:訳
{{medical}}
*『「食べもの情報」ウソ・ホント-氾濫する情報を正しく読み取る』[[高橋久仁子]]、[[講談社]]《ブルーバックス》、1998年10月
=== 悪いとされるもの ===
*『食と教育』ドメス出版、2001年、(「フードファディズムにみるマスメディアと食([[高橋久仁子]])」項)
<!-- ウィキペディアは演説をする場所ではありません。個人の意見・随筆は載せない:
*『食と健康Q&A-チョットおかしな情報の見分け方・接し方』[[高橋久仁子]]、フットワーク出版、2002年10月
悪いものは確かにある。カネミの油を口にした人々はカネミ油症になり、廃人になった人がいることは確かな科学的事実。当時はPCBだろうと思われていたが、数十年を経て、それがダイオキシンだったことが判明した。やはり健康に悪い食品、人間を廃人にしてしまう食品は確かに存在する。これは科学的な事実。それを否定するのは非科学的-->
*『「食べもの神話」の落とし穴-巷にはびこるフードファディズム』[[高橋久仁子]]、 [[講談社]]《ブルーバックス》 2003年9月
このリストにあるのはフードファディズム的に'''悪いとされる'''ものであって、実際に問題となるほどのリスクがあるかどうかとは無関係である。
*『[[メディア・バイアス]] あやしい健康情報とニセ科学』[[松永和紀]]、[[光文社新書]]、2007年4月、(「第3章 フードファディズムの世界へようこそ」)
; 精製された[[穀物]]による食品
*『フードファディズム-メディアに惑わされない食生活』[[高橋久仁子]]、[[中央法規出版]]、シリーズCura、2007年9月
: 白米や、白いパンやパスタやうどんなどの精製された小麦を使った食品、砂糖、精製度の高いとされる食品。
*『科学技術の公共政策』[[中央大学]]出版部、2008年1月、(「食情報とフードファディズム(高橋久仁子)」項)
; [[砂糖]]
*『健康不安社会を生きる』[[岩波新書]]、2009年10月20日、[[飯島裕一]]:編著、(「フードファディズム」項)
; [[異性化糖]] (HFCS)
*『[[RikaTan]](理科の探検)2016年4月号』(特集 ニセ科学を斬る! 2016「食情報とフードファディズム~その根っこにニセ科学~(高橋久仁子)」項)
: コーンシロップのような砂糖の代替品
*『さらば健康食神話:フードファディズムの罠』アラン・レヴィノヴィッツ:著, [[ナカイサヤカ]]:訳、[[地人書館]]、2020年5月
; [[炭酸飲料]]
*『科学リテラシーを磨くための7つの話 : 新型コロナからがん、放射線まで』あけび書房、2022年3月3日、[[一ノ瀬正樹]], 児玉一八, [[小波秀雄]], [[髙野徹]], [[高橋久仁子]], [[ナカイサヤカ]], [[「ニセ医学」に騙されないために|名取宏]]:著、(「これを食べれば「コロナを防ぐ」?―煽られる食への過剰な期待(高橋久仁子)」項)
; [[食品添加物]] ([[アスパルテーム]]など)
: 昔から問題視されていたもので、近年では『[[買ってはいけない]]』などが危険性を煽り立てたことなどで注目されていた。
; [[うま味調味料|化学調味料]]
: [[脳]]に悪いとされることがある。詳細は[[グルタミン酸ナトリウム]]を参照。
; [[ファーストフード]] ([[ハンバーガー]]など)
; [[マーガリン]]・[[ファットスプレッド]]・[[ショートニング]]
; 動物性[[タンパク質]]、動物性[[脂肪]]
; 牛乳
; [[菜食主義]]
; [[農薬]]を使用して生産された[[野菜]]など
; [[米]]
: 過去のフードファディズムの例である。昭和30年代には「米食低脳論」が取り沙汰された。
; 超高温殺菌[[牛乳]]
; [[インスタントラーメン]]
; [[中国]]産食品
 
=== 良いとされるもの ===
; [[オリーブオイル]]
; [[有機食品]] / [[無農薬食品]]
; [[雑穀]] / [[全粒穀物]]
; [[納豆]]
; 天然[[酵母]]
; [[有精卵]]
; [[天然塩]]
;健康食品
; [[ビタミン]]剤
; [[カルシウム]]剤
; [[プロテイン]]
; [[核酸]]
; [[レシチン]]
; [[クロレラ]]
; [[アロエ]]
; [[キチン]]・[[キトサン]]
; [[イチョウ]]エキス
; [[プロポリス]]
; [[コラーゲン]]
; [[酵素]]
; [[ダイエット]]食品
* [[ゆで卵ダイエット]]
* [[お茶]]で痩せる
* [[牛乳]]で安眠
 
==フードファディズムに対しての科学的根拠==
; 全粒穀物
: 精製されていない穀物である[[全粒穀物]]は、ビタミンやミネラルや食物繊維も多く高栄養である。
: [[世界保健機関|WHO]]/[[FAO]]の2003年のレポートで、野菜や全粒穀物に豊富な[[食物繊維]]が、[[肥満]]や[[糖尿病]]や[[心臓病]]になるリスクを低下させると報告されている<ref name="who2003report">Report of a Joint WHO/FAO Expert Consultation
''[http://www.fao.org/docrep/005/ac911e/ac911e00.htm Diet, Nutrition and the Prevention of Chronic Diseases]'' 2003</ref>。
:[[世界がん研究基金]]とアメリカがん研究協会による7000以上の研究を根拠とするがんの予防法の報告や<ref name="wcrf2007">World Cancer Research Fund and American Institute for Cancer Research ''[http://www.dietandcancerreport.org/?p=ER Food, Nutrition, Physical Activity, and the Prevention of Cancer: A Global Perspective]'' 2007</ref>、アメリカがん協会のがん予防のガイドラインでは全粒穀物を選択するようにすすめている<ref name="acs2006gl">Kushi Lawrence Haruo Sc.D, Tim Byers et al. "American Cancer Society Guidelines on Nutrition and Physical Activity for cancer prevention: reducing the risk of cancer with healthy food choices and physical activity" CA Cancer J Clin 56, 2006, pp254-281. PMID 17005596</ref>。
:[[アメリカ心臓協会]]の2006年の生活指針は、穀物の半分以上を全粒穀物にすることをすすめている<ref name="aha2006">[http://www.americanheart.org/presenter.jhtml?identifier=851 Our 2006 Diet and Lifestyle Recommendations] (AHA - American Heart Association)</ref>。
: アメリカ<ref>[http://www.mypyramid.gov/ MyPyramid.gov - United States Department of Agriculture] '''(英語)''' (アメリカ)</ref>、カナダ<ref>[http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/food-guide-aliment/index_e.html Eating Well with Canada's Food Guide] '''(英語)''' (カナダ)</ref>の[[食生活指針]]では、穀物の半分以上を全粒穀物にするように指導している。また、イギリス<ref>[http://www.eatwell.gov.uk/ Food Standards Agency] '''(英語)''' (イギリス)英国食品基準庁</ref>、オーストラリア<ref>[http://www.nutritionaustralia.org/ The Australian Nutrition Foundation] '''(英語)''' (オーストラリア)</ref>、シンガポール <ref>[http://www.nutrition.com.sg/ Nutrition.com.sg] '''(英語)''' (シンガポール)</ref>、マレーシア<ref> [http://www.nutriweb.org.my/ nutriWEB Malaysia] '''(英語)''' (マレーシア)</ref>をはじめとして、量を指定せず全粒穀物を摂取することを指導している国も多い。
: アメリカ国立がん研究所の大規模な研究は、全粒穀物は[[大腸がん]]のリスクを下げると報告している<ref>Arthur Schatzkin et al."Dietary fiber and whole-grain consumption in relation to colorectal cancer in the NIH-AARP Diet and Health Study." American Journal of Clinical Nutrition, Vol.85, No.5, May 2007, pp1353-1360 PMID 17490973</ref>。また、他の大規模な研究でも糖尿病や心臓病のリスクを低下させると報告された<ref>Fung TT, Hu FB, Pereira MA, et al. "Whole-grain intake and the risk of type 2 diabetes: a prospective study in men." American Journal of Clinical Nutrition, Vol. 76, No.3, September 2002, pp535-540. PMID 12197996</ref><ref>S Liu et al.[http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=1447620 "A prospective study of whole-grain intake and risk of type 2 diabetes mellitus in US women."]American Journal of Public Health. 90(9):2000 September, 1409-1415</ref><ref>Simin Liu at al. "Whole-grain consumption and risk of coronary heart disease: results from the Nurses' Health Study" American Journal of Clinical Nutrition, Vol.70, No.3, September 1999, pp412-419. PMID 10479204</ref>。
; 砂糖
:厚生労働科学研究による[[診療ガイドライン]]によれば、砂糖の摂りすぎは[[カルシウム]]の排泄量を増やし、また尿を酸性化させるため、[[尿路結石]]では摂取を控えることで再発の予防ができる<ref name="kidnyjp">「[http://minds.jcqhc.or.jp/G0000058_0062.html 再発予防ガイドライン]」『尿路結石症診療ガイドライン 改訂版(2004年版)』、平成15-16年度厚生労働科学研究医療技術評価総合研究事業。(Minds 医療情報サービス)</ref>。海外の診療ガイドラインである『骨粗鬆症 診断・予防・治療ガイド』<ref>Reiner Bartl, Bertha Frisch 『骨粗鬆症 診断・予防・治療ガイド』中村利孝監訳、メディカル・サイエンス・インターナショナル、2007年10月。ISBN 9784895924887。96-99頁。</ref>では、砂糖は「骨泥棒」とされ、血液の酸性化を中和させるのは骨の仕事とし、骨粗鬆症を予防するためにアルカリ性食品をすすめている。慢性的なアシドーシス(酸性化)の場合、骨のカルシウムを使い血液のpHを保つため骨軟化症が現れるが、アルカリを与えることで骨が回復することが知られている<ref>トーマス・M デヴリン 『デヴリン生化学-臨床との関連:下』 啓学出版、1987年10月。第2版。ISBN 978-4766508789。984頁。</ref>。[[女子栄養大学]]出版部の『酸とアルカリ』<ref>辻村卓ほか 『酸とアルカリ-食品中の特性と人体での役割』 [[女子栄養大学]]出版部、1984年11月。ISBN 9784789552196。154頁</ref>では、砂糖は体内で酸性の[[乳酸]]を作るという根拠によって酸性食品に分類している。閉経後の女性に体内の酸を中和する量のアルカリを与えた結果、排出されるカルシウムが減り骨形成を促進すると考えられた<ref>Sebastian A, Harris ST, Ottaway JH et al."Improved mineral balance and skeletal metabolism in postmenopausal women treated with potassium bicarbonate" N Engl J Med. 331(4), 1994 Jul 28, p279. PMID 8190153</ref>。ハムスターに多量の砂糖を与えたら骨粗鬆症が起こった<ref>Saffar JL, Sagroun B, de Tessieres C et al. "Osteoporotic effect of a high-carbohydrate diet (Keyes 2000) in golden hamsters." Arch Oral Biol 26(5), 1981, pp393-7. PMID 6947739</ref>。ラットに多量の砂糖を与えたら骨量が低くなった<ref>Leo Tja"derhane, and Markku Larmas. [http://jn.nutrition.org/cgi/content/abstract/128/10/1807 "A High Sucrose Diet Decreases the Mechanical Strength of Bones in Growing Rats"] The Journal of Nutrition Vol.128 No.10,October 1998, pp. 1807-1810.</ref>。
:また砂糖は、糖分以外がほとんど含まれていないため、砂糖ばかりでカロリーを増やした食品は[[ジャンクフード]]と呼ばれ、低栄養が問題となる。
:[[う蝕]](虫歯)は歯の主要成分の一つであるヒドロキシアパタイトとその成分のカルシウムを溶出させる。
:[[厚生労働省]]によって行われている[[21世紀における国民健康づくり運動]](健康日本21)では、間食としての甘味食品や甘味飲料、特に砂糖が虫歯を誘発するとし、糖類に関する正確な知識の普及と1日3回以上摂取する群の減少を国策として掲げている<ref name="kenko21">[http://www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/about/kakuron/index.html 健康日本21]</ref>。砂糖の摂取後2~3分で口腔内がもっとも酸性に傾くことがステファンカーブという図で知られる。口腔内が酸性に傾けば歯が溶け虫歯に結びつく。
: WHO/FAOの2003年のレポートで、合計カロリーの10%未満にすべきだと勧告され、また虫歯との強い関連や砂糖の多い食品は肥満との関連が指摘されている<ref name="who2003report" />。肥満や糖尿病との関連が報告されている<ref>Lee S Gross et al. "Increased consumption of refined carbohydrates and the epidemic of type 2 diabetes in the United States: an ecologic assessment." American Journal of Clinical Nutrition, Vol.79, No.5, May 2004, pp774-779. PMID 15113714</ref>。アメリカがん協会のがん予防のガイドラインでは、砂糖は肥満を促すことで間接的にがんのリスクを上げるかもしれないとしている<ref name="acs2006gl" />。
:世界がん研究基金によるがん予防法の報告の中で砂糖の摂取は制限するように報告している<ref name="wcrf2007" />。[[すい臓がん]]との関連も指摘されている<ref name="ajcn06-1171">Susanna C Larsson et al. "Consumption of sugar and sugar-sweetened foods and the risk of pancreatic cancer in a prospective study"American Journal of Clinical Nutrition, Vol.84, No.5, November 2006, 1171-1176. PMID 17093171</ref>。
:アメリカ心臓協会の2006年の生活指針は、砂糖が添加された食べものを減らすようにすすめている<ref name="aha2006" />。
:イギリスでは2007年4月1日より砂糖を多く含む子供向け食品のコマーシャルが規制されている<ref>[http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2007/mar/tvads Restrictions on TV advertising of foods to children come into force]</ref>。
:砂糖は[[注意欠陥・多動性障害]](ADHD)や反社会的行動に影響すると考えられる研究結果も少なくない<ref>Jeff Comisarow [http://repositories.cdlib.org/cgi/viewcontent.cgi?article=1008&context=uclabiolchem/nutritionbytes Can Sweet Treats Drive Kids Crazy? Sugar andHyperactivity in Children] Nutrition Bytes Vol.2(1), 1996 </ref>。
:100万人以上の子供を対象とした研究で、いくつか合成着色料と砂糖の制限を行ったところ試験の点数が向上した<ref name="Schoenthaler803ny">S.J. Schoenthaler, W.E. Doraz, J.A. Wakefield, “The Impact of a Low Food Additive and Sucrose Diet on Academic Performance in 803 New York City Public Schools,” Int J Biosocial Res.8(2), 1986, pp185-195.</ref>。
:イギリスの栄養学者、ジョン・ユドキン(John Yudkin)は著書<ref>ユドキン 『純白、この恐ろしきもの』 坂井友吉訳、評論社刊。</ref>で「砂糖は禁止すべきである」と唱えている。
; 異性化糖 (HFCS)
; 炭酸飲料
:清涼飲料水には酸性度の強い飲料が多く、歯を浸しておくと歯が溶けることが知られている<ref name="juice2001kou">甲原玄秋、堀江弘 「[http://ci.nii.ac.jp/naid/110004664374/ 清涼飲料水がおよぼす歯の脱灰作用]」『千葉医学雑誌』77(3)、2001年6月1日、145-149頁。</ref>。ウーロン茶のような[[水素イオン指数|pH]]が高いものには、歯を溶かす作用は観察されなかった<ref name="juice2001kou" />。こうした飲料は1分で歯を溶かしはじめる<ref>西口栄子ほか 「[http://ci.nii.ac.jp/naid/110004015137/ 清涼飲料水によるエナメル質の脱灰]」『口腔衛生学会雑誌』45(3)、1995年7月30日、314-321頁。</ref>。これらの強い酸性の飲料は中和に多くのアルカリを必要とし、虫歯を誘発するリスクが高い<ref>佐藤節子ほか 「[http://ci.nii.ac.jp/naid/110006249475/ 市販飲料のう蝕誘発性リスク]」『口腔衛生学会雑誌』57(2)、2007年4月30日、117-125頁。</ref>。
:健康日本21は、甘味飲料の摂取頻度が多ければ虫歯のリスクを上げるので、特に砂糖が虫歯のリスクを高めるという知識を普及させ、摂取頻度を減らすことを国策として掲げている<ref name="kenko21" />。そこで参考にしている「3歳児の乳歯う蝕罹患に関する要因の分析」というレポートでは、炭酸飲料は他の甘いお菓子と同様に虫歯のリスクになるとしている<ref>日野出大輔ほか 「[http://www.kenkounippon21.gr.jp/kenkounippon21/about/kakuron/6_ha/ha_pdf/ha_14.pdf 3歳児の乳歯う蝕罹患に関する要因の分析]」『口腔衛生学会誌』、38、1988、631-640頁。</ref>。頻繁に砂糖液で口を洗った場合、pHの最低値が低くなることが知られており、1~2日砂糖を摂取しないだけで改善される<ref>『唾液-歯と口腔の健康』 医歯薬出版、1998年1月。ISBN 978-4263453889。94-96頁。</ref>。
: 砂糖が重量の10%前後と非常に大量に添加された製品も多く、砂糖を過剰摂取しがちである。砂糖の多いソフトドリンクはWHO/FAOの2003年のレポートで肥満と虫歯が増加することとの関連が報告されている<ref name="who2003report" />。ハーバード大学での研究は毎日ソフトドリンクを1本飲むごとに肥満の危険率が1.6倍になると報告した<ref>Ludwig DS, Peterson KE, Gortmaker SL. "Relation between consumption of sugar-sweetened drinks and childhood obesity: a prospective, observational analysis." Lancet. 357(9255), 2001 Feb 17, pp505-8. PMID 11229668</ref>。
:カフェインはカルシウムの排出量を増やすので、コーラのような飲料は砂糖がカルシウムを排出する作用と手伝ってカルシウムが失われやすい。炭酸飲料は少女の骨折率を3倍にし、特にコーラは5倍にした<ref>Grace Wyshak, PhD [http://archpedi.ama-assn.org/cgi/reprint/154/6/610.pdf?ck=nck Teenaged Girls, Carbonated Beverage Consumption, and Bone Fractures] Arch Pediatr Adolesc Med. 154, 2000, pp610-613.</ref>。コーラは慢性的な腎臓病のリスクを増加させた<ref>Saldana TM, Basso O, Darden R, Sandler DP. "Carbonated beverages and chronic kidney disease." Epidemiology. 18(4), 2007 Jul, pp501-6. PMID 17525693</ref>。
: また昔から注意欠陥・多動性障害との関連が疑われているが、最近の研究でも注意欠陥・多動性障害との相関関係があった<ref>Lars Lien et al. "Consumption of Soft Drinks and Hyperactivity, Mental Distress, and Conduct Problems Among Adolescents in Oslo, Norway" American Journal of Public Health Vol96, No.10 2006, pp1815-1820. PMID 17008578</ref>。また、ほかの研究では肥満や糖尿病との関連を指摘されている<ref>Schulze MB et al. "Sugar-Sweetened Beverages, Weight Gain, and Incidence of Type 2 Diabetes in Young and Middle-Aged Women" JAMA 292(8), Aug 25 2004, pp927-34. PMID 15328324</ref>。
:アメリカ心臓協会の2006年の生活指針は、砂糖が添加された飲みものを減らすようにすすめている<ref name="aha2006" />。
:世界がん研究基金によるがん予防法の報告の中で清涼飲料水の摂取を制限するように報告している<ref name="wcrf2007" />。すい臓がんとの関連も指摘されている<ref name="ajcn06-1171" />。
: アメリカでは、2009年までに公立学校で糖分を添加した飲料は販売されないようにすると合意されている<ref name="abato2009">[http://www.nytimes.com/2006/05/04/health/04soda.html Bottlers Agree to a School Ban on Sweet Drinks] (The New York Times, 2006-5-4)</ref>。
: 実際に[[炭酸飲料]]を連日数百CC程度以上飲むスポーツ選手の成績は、ほとんど飲まない選手の成績よりいくらか低くなることも統計的に示されている。
: なお、糖分過剰摂取については、いわゆる[[ペットボトル症候群]]として、問題化している。
: また、糖分を含まないものには[[人工甘味料]]([[アスパルテーム]]など)が使われており、安全性について議論されている。
; 食品添加物
:安全性が確認されたことを示す研究結果も多く見られる。
: 最近では、[[安息香酸]]と[[アスコルビン酸]]が反応して[[発癌性物質]]である[[ベンゼン]]が生成されるというドイツの研究結果を援用し、添加物の複合影響という新たな切り口で危険であると煽る傾向が見られる。
:数種類の[[合成着色料]]と[[合成保存料]]の[[安息香酸ナトリウム]]の同時摂取が子どもの注意欠陥・多動性障害を増加させるという二重盲検法による研究の報告を受け<ref>Donna McCann et al "Food additives and hyperactive behaviour in 3-year-old and 8/9-year-old children in the community: a randomised, double-blinded, placebo-controlled trial" Lancet, 370(9598), 2007 Nov 3, pp1560-7. PMID 17825405</ref><ref>Schab DW, Trinh NH, "Do artificial food colors promote hyperactivity in children with hyperactive syndromes? A meta-analysis of double-blind placebo-controlled trials"] Journal of developmental and behavioral pediatrics, 25 (6), 2004 Dec, pp423-34. PMID 15613992</ref>、英国食品基準庁(FSA)は2007年、合成着色料と合成保存料の安息香酸ナトリウムの混じったものは避けたほうがいいと勧告している<ref>[http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2007/sep/foodcolours Agency revises advice on certain artificial colours] '''(英語)'''(Food Standards Agency)</ref>。
:100万人以上の子供を対象とした研究で、いくつかの合成着色料と砂糖の制限を行ったところ試験の点数が向上した<ref name="Schoenthaler803ny" />。次にすべての合成着色料と合成された添加物を制限したところさらに向上した<ref name="Schoenthaler803ny" />。最後に合成保存料の[[BHT]]と[[BHA]]を食品から除外したところさらに向上した<ref name="Schoenthaler803ny" />。
:柑橘類を主とした輸入の果物によく使われている[[ポストハーベスト農薬]]は食品添加物に分類されているが、危険視されている。
; ファーストフード
: WHO/FAOの2003年のレポートで肥満を増加させる強い関連があると報告されている<ref name="who2003report" />。
:世界がん研究基金によるがん予防法の報告の中でファーストフードの摂取を制限するように報告している<ref name="wcrf2007" />。
: 高[[カロリー]]、かつ栄養バランスが悪い点が問題視されることがある。(ドキュメンタリー映画『[[スーパーサイズ・ミー]]』参照)
: これとは別に、有害物質の含有が問題にされることもある。例えばマクドナルドは2002年頃、牛の飼育時に[[抗生物質]]や[[食欲増進剤]]や[[成長ホルモン]]等の人体への悪影響が懸念される物質を食べさせているのでそれらを順次減らしてゆきたいと表明している。
; マーガリン・ファットスプレッド・ショートニング
: [[動脈硬化]]や心臓疾患のリスクを高める[[リポ蛋白]](Lp-α)を増加させる可能性が示唆されている[[トランス脂肪酸]]が含まれていることから問題視されている。WHO/FAOの2003年のレポートで、トランス脂肪酸は心臓疾患のリスク増加との強い関連が報告され、全カロリーの1%未満に控えるよう勧告されている<ref name="who2003report" />。
:アメリカ心臓協会の2006年の生活指針は、トランス脂肪酸を含むものの摂取を減らすようにすすめている<ref name="aha2006" />。
: アメリカ、カナダ、デンマークなどでは含有量の表示義務や食品への添加量の規制などが強化されている。かつては動物性[[脂肪]]が原料である[[バター]]よりも健康に良いとされていた。
; 動物性タンパク質、動物性脂肪
:動物性タンパク質の摂りすぎは[[カルシウム]]の排泄量を増やし、また尿を酸性化させるため、[[尿路結石]]では摂取を控えることで再発の予防になる<ref name="kidnyjp">[http://minds.jcqhc.or.jp/G0000058_0062.html 尿路結石症 再発予防ガイドライン 厚生科学研究班編] (医療情報サービス Minds)</ref>。
:世界がん研究基金によるがん予防法の報告の中で、赤肉(牛・豚・羊肉)は1週間に300g以下を目標として500g以下にするようにすすめられ、また赤肉より鶏肉や魚が推奨される。<ref name="wcrf2007" />。また、バターや乳製品もすすめられていない。
: WHO/FAOの2003年のレポートでハムなどの保存肉とガンリスクとの強い関連、動物性脂肪に多い飽和脂肪酸が2型糖尿病と心臓疾患の発症リスクを高めることとの関連が報告されている<ref name="who2003report" />。
:2004年に、赤肉からの鉄分の摂取が男性の2型糖尿病との相関関係を示したという大規模な統計結果がある<ref>Rui Jiang et al . "[http://www.ajcn.org/cgi/content/abstract/79/1/70 Dietary iron intake and blood donations in relation to risk of type 2 diabetes in men: a prospective cohort study]", American Journal of Clinical Nutrition, Vol.79 No.1, January 2004, pp70-75</ref>。同じ2004年、女性でも同様の相関関係が見られた<ref>Rui Jiang et al. "[http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/291/6/711 Body Iron Stores in Relation to Risk of Type 2 Diabetes in Apparently Healthy Women]", JAMA. 2004;291, pp711-717.</ref>。
:アメリカ心臓協会の2006年の生活指針は、皮が取り除かれた脂肪の少ない肉をすすめている<ref name="aha2006" />。
: タンパク質を[[哺乳類|四足動物]]の肉からではなく、[[魚類]]から摂っている人の[[脳梗塞]]発生率がおよそ1/3~1/4と低くなることが統計学的に示されており、問題視されることがある。ただし、動物性タンパクの欠乏は[[低コレステロール血症]]を通じて、脳出血死のリスクを高める危険性があるデータも示されている<ref>[http://www.lifescience.jp/ebm/medhist/0205/0205.htm 治療の歴史「コレステロール低下療法と総死亡率」]</ref>。WHO/FAOの2003年のレポートでコレステロールは心臓疾患との関連が報告されている。
; 牛乳
:世界がん研究基金によるがん予防法の報告の中で、摂取が推奨されていない<ref name="wcrf2007" />。
:アメリカでは、2009年までに公立学校で乳脂肪を除去していない乳製品は、肥満の原因になるとして販売されないようにすると合意されている<ref name="abato2009" />。
:乳製品をたくさん食べても、あまり食べない人と骨折のリスクは変わらないが、乳製品の摂りすぎは前立腺がんや卵巣がんのリスクを高めると言われる<ref>W.C.ウィレット、M.J.スタンファー「ヘルシーな食事の新しい常識」『エイジング研究の最前線 別冊日経サイエンス147』 2004年11月。ISBN 978-4532511470。123頁。</ref>。NHS<ref>Feskanich D, Willett WC, Stampfer MJ et al. "Milk, dietary calcium, and bone fractures in women: a 12-year prospective study" Am J Public Health 87(6), 1997 Jun, pp992-7. PMID 9224182</ref>など、アメリカ、イギリス、スウェーデンでの7つの前向きコホート研究で、カルシウム摂取量が増加しても骨折率が低下していない<ref>ウォルター C. ウィレット 『太らない、病気にならない、おいしいダイエット-ハーバード大学公式ダイエットガイド』 光文社、2003年5月。239頁。ISBN 978-4334973964。原著 ''Eat, Drink, and Be Healthy'', 2001</ref>。これらの理由のため、カルシウムは様々な摂取源から摂取し、骨折を予防するためには他の有効性が確認された手段である運動やホルモン療法、ビタミンDやビタミンKの摂取を紹介し、もしカルシウムを多く摂取したいならサプリメントがあるとしている<ref>ウォルター C. ウィレット 『太らない、病気にならない、おいしいダイエット-ハーバード大学公式ダイエットガイド』 光文社、2003年5月。25、234、245-249頁。ISBN 978-4334973964。原著 ''Eat, Drink, and Be Healthy'', 2001</ref>。
:1983から1989年にかけて行われた「中国プロジェクト」<ref name="chinaproject">[http://www.nutrition.cornell.edu/ChinaProject/ Welcome to the China-Cornell-Oxford Project] '''(英語)'''</ref>は、[[アメリカ国立癌研究所]]とアメリカがん研究協会も資金提供し、アメリカの[[コーネル大学]]、イギリスの[[オックスフォード大学]]、中国のがん研究機関やほかのいくつかの国の研究機関が関与した科学研究である。中国プロジェクトでは乳製品をまったく摂取しない場合、骨粗鬆症は非常に珍しかった<ref name="chinanytimes">[http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9C0CE4DB1430F93BA35756C0A966958260 Huge Study Of Diet Indicts Fat And Meat] (The New York Times, May 8, 1990)</ref>。
; 菜食主義
: 「中国プロジェクト」<ref name="chinaproject" />を指揮した、[[コリン・キャンベル]]は、研究結果を受けてもっとも安全な食事は完全菜食であると述べ完全菜食になり、5人の子供も完全菜食で育てた<ref>エリック・マーカス 『もう肉も卵も牛乳もいらない!』早川書房、2004年6月。ISBN 978-4152085733。56-57、66頁。原著''Vegan''</ref>。中国プロジェクトでは、中国では植物から鉄分が摂取されており、鉄欠乏性貧血は肉の摂取と関係ないことを示した<ref name="chinanytimes" />。
: 2003年には、アメリカとカナダの栄養士会は合同で牛乳や卵も摂取しない完全な菜食においても栄養が摂取でき、また菜食者はがん、糖尿病、肥満、高血圧、心臓病といった[[生活習慣病]]や認知症のリスクが減ると報告している<ref>Position of the American Dietetic Association and Dietitians of Canada "[http://www.adajournal.org/article/PIIS0002822303002943/fulltext Vegetarian diets]" ''Journal of the American Dietetic Association'' Vol.103 Issue.6, June 2003, pp748-765.</ref>。6つの前向きコホート研究をメタアナリシスし、20年以上の菜食者は平均余命が3.6年長いと報告された<ref>Pramil N Singh, Joan Sabate' ,Gary E Fraser [http://www.ajcn.org/cgi/content/abstract/78/3/526S Does low meat consumption increase life expectancy in humans?] American Journal of Clinical Nutrition, Vol.78 No.3, September 2003, pp526-532.</ref>。[[海苔]]は完全菜食でも有効な[[ビタミンB12]]の摂取源である<ref>鈴木英鷹 「[http://ci.nii.ac.jp/naid/110004688287/ 完全菜食とビタミンB_12欠乏 : 完全菜食において海苔はビタミンB_12の供給源として有効である]」『大阪ソーシャルサービス研究』Vol.4(20031220)、pp19-25</ref>。またその含有量も、一般的な肉・卵・牛乳の100gあたりのビタミンB12含有量が0.3~2.5mcgであるのに対し、海苔や動物の肝臓、魚介類では10~60mcgほど含有するものも多い<ref>[http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031802.htm 五訂増補日本食品標準成分表](文部科学省)</ref>。
; 農薬を使用して生産された野菜など
: 主に残留[[農薬]]の存在が問題視されている。農薬の残留基準値は安全性評価を踏まえて設定されている(農薬の種類や対象作物によって異なっているので、個別的に正確な情報を得ることが必要である)が、この場合はあまり考慮されない。
 
; オリーブオイル
: オリーブオイルに豊富に含まれるリノール酸<ref>[http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031801/003/013.pdf 五訂増補日本食品標準成分表 脂肪酸成分表編 油脂類] (PDF) (文部科学省)</ref>は、WHO/FAOの2003年のレポートで心臓疾患リスクを低下させると報告されている<ref name="who2003report" />。また、WHO/FAOのレポートにあるような脂肪の比率で摂取する場合、オリーブ油のような一過不飽和脂肪酸が豊富な油脂が好ましい。
; 有機食品 / 無農薬食品
:EUが1200万ポンド(28~29億円)を資金提供したニューキャッスル大学によって研究中である4年間の大規模プロジェクトで、有機食品は抗酸化物質をより多く含み、脂質はより少ないという一般的な傾向があり、小麦、トマト、ジャガイモ、キャベツ、タマネギの栄養素が20~40%栄養価が高かった<ref name="organiceu">[http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/7067100.stm Organic produce 'better for you'] (BBC NEWS - Health, 29 October 2007)</ref>。ニューキャッスル大学の研究結果は、英国食品基準庁の「有機食品が良いというエビデンスが全くない」という姿勢に疑問を呈している<ref name="organiceu" />。
:スイスの200以上の農場での調査<ref>[http://www.fibl.org/english/news/press-releases/2006/1031-food-quality.php Food quality: Clear benefits of organic products.] (FiBL, 2006-10-31)</ref>では有機食品は、ビタミンCやフィトケミカルが多く、硝酸などの好ましくない物質についてもメリットがあり、保存性がいいと報告した。カリフォルニア大学で10年間調査してきた報告では、有機食品は抗酸化物質を多く含んでいるという報告されている<ref>[http://www.nytimes.com/2007/07/17/health/nutrition/17nutr.html Nutrition: Another Benefit Is Seen in Buying Organic Produce] (The New York Times, July 17, 2007)</ref>。
:有機的な食事をした場合に尿に排出される[[有機リン化合物]]が減ったので、残留農薬の不確実なリスクを避けることができると報告があった<ref>Cynthia L Curl, Richard A Fenske, Kai Elgethun [http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?artid=1241395 Organophosphorus pesticide exposure of urban and suburban preschool children with organic and conventional diets.] Environ Health Perspect 111(3), 2003 March, pp377--382. </ref>。
 
;健康食品
:法的には[[健康食品]]の定義は存在しない。そのため、健康食品が何を指すかは文脈に依存し曖昧である。そのため厚生労働省などがこの用語を使用する際は、カッコ付きの「健康食品」とか「いわゆる健康食品」のような表記がなされる。なおしばしば混同されるが、「[[保健機能食品]]」は明確な法的定義がなされている用語である。<ref>[http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/06/s0609-1.html 「健康食品」に係る今後の制度のあり方について(提言)(平成16年6月9日)厚生労働省医薬食品局食品安全部] (厚生労働省)</ref><ref>[http://hfnet.nih.go.jp/main.php 「健康食品」の安全性・有効性情報] (国立健康・栄養研究所)</ref>
:厚生労働省は健康食品に係る制度のあり方に関して、健康食品を健康の維持増進に資する食品と定義して検討会を開催し、情報が氾濫し健康被害まであるような状態ではなく、食品の機能と用法が正しく認識されることによって国民の健康づくりに役立つことが期待された<ref name="mhlw2004">[http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/06/s0609-1.html 「健康食品」に係る制度のあり方に関する検討会の提言について(平成16年6月9日)] ([[厚生労働省]])</ref>。同検討会で、[[食育]]の観点から、食品の機能や用法に関する有効性・安全性を提供するデータベースを活用すべきだとされた<ref name="mhlw2004" />。[[独立行政法人]][[国立健康・栄養研究所]]が、厚生労働科学研究費補助金によって「健康食品の安全性・有効性情報」というデータベースを公開しているが、健康食品の利用の促進を意図しているものではないとしている<ref>[http://hfnet.nih.go.jp/ 「健康食品」の安全性・有効性情報] (国立健康・栄養研究所)</ref>。このような科学的根拠による総合的な見解を参考にするということはフードファディズムとは正反対の態度である。
; ビタミン剤
: ビタミンやミネラルが子供の知能を改善するという二重盲検法による研究の結果がある<ref>Schoenthaler SJ, Bier ID, Young K, et al. "The effect of vitamin-mineral supplementation on the intelligence of American schoolchildren: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial." J Altern Complement Med 6(1), 2000, pp19-29., PMID 10706232</ref><ref>Schoenthaler, S.J., et al. "Vitamin-Mineral Intake and Intelligence: A Macrolevel Analysis of Randomized Controlled Trials." Journal of Alternative and Complimentary Medicine, 1999: 5(2), pp125-134. PMID 10328634.</ref>。二重盲検法によってビタミンやミネラル剤を摂取した方が少年院の少年の反社会的行動が抑えられるという研究結果がある<ref>Gesch B, Hammond S, Hampson S et al. "[http://bjp.rcpsych.org/cgi/content/full/181/1/22 Influence of supplementary vitamins, minerals and essential fatty acids on the antisocial behaviour of young adult prisoners. Randomized, placebo-controlled trial"] '''Br J Psychiatry'' 2002 Jul; 181: 22-8. Evidence Based Mental Health, March 2003 (In Press).</ref><ref>Schoenthaler SJ, Bier ID. "The effect of vitamin-mineral supplementation on juvenile delinquency among American schoolchildren: a randomized, double-blind placebo-controlled trial" ''J Altern Complement Med'' 6(1), 2000 Feb, pp7-17. PMID 10706231</ref><ref>Schoenthaler, S. : Amos, S et al. "[http://grande.nal.usda.gov/ibids/index.php?mode2=detail&origin=ibids_references&therow=432907 The effect of randomized vitamin-mineral supplementation on violent and non-violent antisocial behavior among incarcerated juveniles]" ''Journal of Nutritional & Environmental Medicine''7(4), 1 December 1997. pp343-352.</ref>。
 
==脚注==
<div style="height: 260pt; overflow: auto; padding: 3pt; border:1pt solid #AAAAAA; reflist4" >
<div class= "references-small">
{{reflist|2}}
</div></div>
 
== 関連項目 ==
{{Commons category|Food faddists}}
* [[食品]]
*[[:en:List_of_food_faddists|フードファディスト(疑似科学的な食事療法を提唱する人々)のリスト]] {{small|(英語版)}}
* [[サプリメント]]
*[[ファド・ダイエット|ファド・ダイエット(流行りの食事療法)]] - フードファディズムの一形態あるいは具体的な実践方法
* [[健康食品]]
*[[:en:List_of_diets#Fad_diets|ファド・ダイエットのリスト]] {{small|(英語版)}}
* [[無添加]]
* [[ダイエット]]
* [[食育]]
* [[メディア・リテラシー]]
* [[疑似科学|ニセ科学]] - [[自然に訴える論証]]
* [[健康食品]] - [[ナットウキナーゼ]] - [[スーパーフード]] - [[デザイナーフーズ計画]]
* [[悪徳商法]]
* [[悪徳商法]] - [[バイブル商法]]
* [[酸性食品とアルカリ性食品]]
* [[カネミ油症事件DHMO]]
* [[買ってはいけない]] - [[安部司]]
* [[森永ヒ素ミルク中毒事件]]
* [[午後は○○おもいッきりテレビ#生活情報番組としての影響力と批判]] - 健康に関するテーマが話題になり、「みのもんた症候群」と称されるようなフードファディズムを引き起こしたこともあった。
* [[買ってはいけない]]
* [[発掘!あるある大事典]] - 納豆に関する話題でフードファディズムを引き起こし、品薄になる現象が起きたが、後に効能に関して制作側による意図的なデータ捏造が発覚し、番組打ち切りに追い込まれた。
* [[みのもんた症候群]]
** [[発掘!あるある大事典]]
**[[午後は○○おもいッきりテレビ]]
* [[食事バランスガイド]]
 
== 参考文献 ==
* 高橋久仁子 『フードファディズム-メディアに惑わされない食生活』 中央法規出版、シリーズCura、2007年9月。ISBN 978-4-8058-3004-8。
* 高橋久仁子 『食べもの神話」の落とし穴-巷にはびこるフードファディズム』 講談社《ブルーバックス》 2003年9月。ISBN 4062574187。
* 高橋久仁子 『「食べもの情報」ウソ・ホント-氾濫する情報を正しく読み取る』 講談社《ブルーバックス》、1998年10月。ISBN 4062572311。
* 高橋久仁子 『食と健康Q&A-チョットおかしな情報の見分け方・接し方』フットワーク出版、2002年10月。ISBN 4-87689-447-7。
*{{Cite book|和書
|author=マリオン・ネスル
|translator=三宅真季子・鈴木眞理子
|year=2005
|title=フード・ポリティクス-肥満社会と食品産業
|publisher=新曜社
|id=ISBN 978-4788509313
}}
 
== 外部リンク ==
* {{Kotobank|フードファディズム|2=知恵蔵2013}}
* [http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/foodfad.htm 「食べもの情報」ウソ・ホント:ファディズムへの反攻] 安井至 (市民のための環境学)
*[http://hfnet.nih.go.jp/main.php 「健康食品」の安全性・有効性情報] (国立健康・栄養研究所)
<!--リンク切れ!!
* [http://food.naturalhealthperspective.com/faddism.html Food Faddism and Nutrition] The Natural Health Perspective
-->
 
{{DEFAULTSORT:ふうとふあていすむ}}
[[category:フードファディズム|*]]
[[category:疑似科学]]
[[category:健康法]]
 
{{デフォルトソート:ふうとふあていすむ}}
[[en:Food faddism]]
[[Category:食品]]
[[Category:食文化]]
[[Category:食の安全]]
[[Category:疑似科学]]
[[Category:疑似医療・健康商法]]
[[Category:代替医療]]
[[Category:不要な健康管理]]