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{{分割提案|風立ちぬ (2013年の映画)|date=2013年9月}}
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|タイトル=風立ちぬ
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{{Infobox animanga/Movie
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|監督=宮崎駿
|制作=[[スタジオジブリ]]
|封切日=[[2013年]][[7月20日]]
|上映時間=126分
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|ウィキポータル=[[Portal:漫画|漫画]]、[[Portal:アニメ|アニメ]]
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『'''風立ちぬ'''』(かぜたちぬ)は、[[宮崎駿]]による[[日本]]の[[漫画]]。『[[モデルグラフィックス]]』(大日本絵画)において、2009年4月号から2010年1月号まで連載された。本作を原作とした[[風立ちぬ (2013年の映画)|アニメーション映画]]が[[2013年]][[7月20日]]に公開された。
{{漫画}}
 
『'''風立ちぬ'''』(かぜたちぬ)は、[[宮崎駿]]による[[日本]]の[[漫画]]。『[[モデルグラフィックス]]』(大日本絵画)において、2009年4月号から2010年1月号まで連載された。本作を原作とした[[アニメーション映画]]が[[2013年]][[7月20日]]に公開された。
タイトルは[[風立ちぬ (小説)|堀辰雄の同名小説]]からの借用である。
 
== 概要 ==
[[ファイル:Kyushi Tanza Sentoki.jpg|thumb|left|200px|作中に登場する二郎の[[九試単座戦闘機|九試単座戦闘機試作一号]]<ref name="kazeTachinuHorikoshiJironoHansei">{{Cite journal|和書 |date = 2013-07-20 |title=「風立ちぬ」堀越二郎の半生 |journal = 風立ちぬ |publisher = [[東宝|東宝出版・商品事業室]]}}</ref>]]
[[ファイル:CaproniCa.60.jpg|thumb|left|200px|作中で墜落した[[ジョヴァンニ・バッチスタ・カプロニ|カプローニ]]の[[カプロニ Ca.60|Ca.60]]<ref name="kazeTachinuHorikoshiJironoHansei"/>]]
[[宮崎駿]]が『[[モデルグラフィックス]]』誌上にて発表した連載[[漫画]]であり、その後、[[スタジオジブリ]]により[[アニメーション映画]]化された<ref name="mainichi20121213">{{Cite web |date=2012-12-13 |url=http://mantan-web.jp/2012/12/13/20121213dog00m200033000c.html |title=スタジオジブリ:新作は「ポニョ」以来5年ぶり宮崎駿作品 14年ぶり高畑作品と2本同時公開 - MANTANWEB(まんたんウェブ) |work=スタジオジブリ : 新作は「ポニョ」以来5年ぶり宮崎駿作品 14年ぶり高畑作品と2本同時公開 |publisher=[[毎日新聞デジタル]] |accessdate=2012-12-13}}</ref><ref name="shimamura20121213">{{Cite web |author=島村幸恵 |date=2012-12-13 |url=http://www.cinematoday.jp/page/N0048613 |title=ジブリ新作、2作一挙公開!宮崎駿&高畑勲作品でジブリ史上初! - シネマトゥデイ |work=ジブリ新作、2作一挙公開!宮崎駿&高畑勲作品でジブリ史上初! |publisher=シネマトゥデイ |accessdate=2012-12-13}}</ref>。映画は制作発表時に、「[[2013年]][[夏]]に劇場公開予定<ref name="mainichi20121213"/><ref name="shimamura20121213"/><ref name="toho20121213">{{Cite web |date=2012-12-13 |url=http://www2.toho-movie.jp/movie-topic/1212/05kaze_kaguya_sk.html |title=東宝 映画トピックス |work=「かぐや姫の物語」「風立ちぬ」スタジオジブリ新作発表会見 |publisher=[[東宝]] |accessdate=2012-12-13}}</ref>」とされ、前記したように当初予定通り2013年7月に公開された。宮崎が長編アニメーション映画の[[監督]]を務めるのは、[[2008年]]の『[[崖の上のポニョ]]』以来となる<ref name="mainichi20121213"/><ref name="toho20121213"/>」。また、宮崎が『モデルグラフィックス』に連載した漫画がアニメ化されるのは、[[1992年]]の『[[紅の豚]]』以来2作目となる<ref>{{Cite web |author=ヤンヤン |date=2012-12-14 |url=http://www.j-cast.com/tv/2012/12/14158183.html?p=2 |title=スタジオ・ジブリ高畑勳作品と宮崎駿作品を同時公開!主役はかぐや姫と堀越二郎・堀辰雄 (2/2) : J-CASTテレビウォッチ |work=スタジオ・ジブリ高畑勳作品と宮崎駿作品を同時公開!主役はかぐや姫と堀越二郎・堀辰雄 |publisher=[[ジェイ・キャスト]] |accessdate=2012-12-14}}</ref>。漫画版の各話冒頭には作者名が書かれており、第1回や第6回などでは[[本名]]の「宮﨑駿」<ref name="miyazaki200904">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑駿 |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-04 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(1) |journal = [[モデルグラフィックス]] |publisher = 大日本絵画}}</ref><ref name="miyazaki200909">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑駿 |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-09 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(6) |journal = [[モデルグラフィックス]] |publisher = 大日本絵画}}</ref>名義となっていたが、第2回は「宮﨑グズオ」<ref name="miyazaki200905">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑グズオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-05 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(2) |journal = [[モデルグラフィックス]] |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第3回は「宮﨑ノロオ」<ref name="miyazaki200906">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑ノロオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-06 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(3) |journal = [[モデルグラフィックス]] |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第4回は「宮﨑ノビオ」<ref name="miyazaki200907">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑ノビオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-07 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(4) |journal = [[モデルグラフィックス]] |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第5回は「宮﨑オソオ」<ref name="miyazaki200908">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑オソオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-08 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(5) |journal = [[モデルグラフィックス]] |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第7回は「宮﨑YASUMIGACHI駿」<ref name="miyazaki200911">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑YASUMIGACHI駿 |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-11 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(7) |journal = [[モデルグラフィックス]] |publisher = 大日本絵画}}</ref>など自身の遅筆を自虐的に捩った[[筆名]]を用いている。いずれの名義も手書きで書かれており、「崎」ではなく本名の「﨑」の字を使って表記されている。
 
[[宮崎駿]]が『[[モデルグラフィックス]]』誌上にて発表した連載漫画であり、その後、[[スタジオジブリ]]により[[アニメーション映画]]化された<ref name="mainichi20121213">{{Cite web|和書|date=2012-12-13 |url=https://mantan-web.jp/article/20121213dog00m200033000c.html |title=スタジオジブリ:新作は「ポニョ」以来5年ぶり宮崎駿作品 14年ぶり高畑作品と2本同時公開 - MANTANWEB(まんたんウェブ) |work=スタジオジブリ : 新作は「ポニョ」以来5年ぶり宮崎駿作品 14年ぶり高畑作品と2本同時公開 |publisher=[[毎日新聞デジタル]] |accessdate=2012-12-13}}</ref><ref name="shimamura20121213">{{Cite web|和書|author=島村幸恵 |date=2012-12-13 |url=https://www.cinematoday.jp/news/N0048613 |title=ジブリ新作、2作一挙公開!宮崎駿&高畑勲作品でジブリ史上初! - シネマトゥデイ |work=ジブリ新作、2作一挙公開!宮崎駿&高畑勲作品でジブリ史上初! |publisher=シネマトゥデイ |accessdate=2012-12-13}}</ref>。各話冒頭には作者名が書かれており、第1回や第6回などでは[[本名]]の「宮﨑駿」<ref name="miyazaki200904">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑駿 |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-04 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(1) |journal = モデルグラフィックス |publisher = 大日本絵画}}</ref><ref name="miyazaki200909">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑駿 |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-09 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(6) |journal = モデルグラフィックス |publisher = 大日本絵画}}</ref> 名義となっていたが、第2回は「宮﨑グズオ」<ref name="miyazaki200905">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑グズオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-05 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(2) |journal = モデルグラフィックス |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第3回は「宮﨑ノロオ」<ref name="miyazaki200906">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑ノロオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-06 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(3) |journal = モデルグラフィックス |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第4回は「宮﨑ノビオ」<ref name="miyazaki200907">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑ノビオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-07 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(4) |journal = モデルグラフィックス |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第5回は「宮﨑オソオ」<ref name="miyazaki200908">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑オソオ |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-08 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(5) |journal = モデルグラフィックス |publisher = 大日本絵画}}</ref>、第7回は「宮﨑YASUMIGACHI駿」<ref name="miyazaki200911">{{Cite journal|和書 |author = 宮﨑YASUMIGACHI駿 |authorlink = 宮崎駿 |date = 2009-11 |title = 風立ちぬ――妄想カムバック(7) |journal = モデルグラフィックス |publisher = 大日本絵画}}</ref> など自身の遅筆を自虐的に捩った[[ペンネーム|筆名]]を用いている。いずれの名義も手書きで書かれており、「崎」ではなく本名の「﨑」の字を使って表記されている。
実在の人物である[[堀越二郎]]を[[モデル]]に、その半生を描いた作品であるが<ref name="mainichi20121213"/><ref name="shimamura20121213"/><ref name="toho20121213"/>、[[堀辰雄]]の[[小説]]『[[風立ちぬ (小説)|風立ちぬ]]』からの着想も盛り込まれている<ref name="mainichi20121213"/><ref name="toho20121213"/>。そのため映画の[[ポスター]]には両名の名を挙げており、2012年に公表された版では「堀越二郎と堀辰雄に敬意を表して」<ref name="toho20121213"/>、翌年公表された版では「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて」と記されている。実際のエピソードを下敷きにしつつもオリジナル要素を盛り込んだストーリーが展開されるため、堀越の[[遺族]]に対して事前に相談し了解を得ている<ref name="toho20121213"/><ref name="ito20121221">{{Cite web |author=伊藤徳裕 |date=2012-12-21 |url=http://sankei.jp.msn.com/region/news/121221/gnm12122121570006-n1.htm |title=【伊藤徳裕のここに映画あり】風立ちぬ 宮崎アニメと縁がある群馬県 - MSN産経ニュース |work=風立ちぬ 宮崎アニメと縁がある群馬県 |publisher=[[産経デジタル]] |accessdate=2012-12-21}}</ref>。主人公の[[性格]]など人物像にもオリジナル要素が盛り込まれているが、その点についても堀越の息子は「そんなことは無論構わない」<ref name="toho20121213"/>と快諾した。なお、宮崎が監督した作品で、実在の人物を主人公とするのは初めてである<ref name="toho20121213"/>。また、主人公のモチーフには、宮崎の[[父]]の人生も反映されている<ref name="miyazakiHando20130801_099">{{Cite journal|和書 |author=宮崎駿・半藤一利 |date=2013-08-01 |title=自分の映画で泣いたのは初めてです――『風立ちぬ』戦争と日本人――零戦の誕生、関東大震災……ただ懸命に生きた時代の証言 |journal=[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]] |volume=91 |issue=9 |page=99 |publisher=[[文藝春秋]] }}</ref>。宮崎の父は、幼いころに[[関東大震災]]に遭い<ref>{{Cite journal|和書 |author=宮崎駿・半藤一利 |date=2013-08-01 |title=自分の映画で泣いたのは初めてです――『風立ちぬ』戦争と日本人――零戦の誕生、関東大震災……ただ懸命に生きた時代の証言 |journal=[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]] |volume=91 |issue=9 |page=101 |publisher=[[文藝春秋]] }}</ref>、その後[[零式艦上戦闘機]]や[[月光 (航空機)|月光]]の風防などを製造する会社の経営に携わり<ref name="miyazakiHando20130801_099"/>、のちに前妻を[[結核]]で亡くしている<ref>{{Cite journal|和書 |author=宮崎駿・半藤一利 |date=2013-08-01 |title=自分の映画で泣いたのは初めてです――『風立ちぬ』戦争と日本人――零戦の誕生、関東大震災……ただ懸命に生きた時代の証言 |journal=[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]] |volume=91 |issue=9 |page=104 |publisher=[[文藝春秋]] }}</ref>。これらをモチーフとすることで、本作の主人公像が作られていった<ref name="miyazakiHando20130801_099"/>。
 
[[ファイル:Caproni Ca.4-1.jpg|thumb|200px|二郎とカプローニが出会った[[カプロニ Ca.4|Ca.4]]<ref name="kazeTachinuHorikoshiJironoHansei"/>]]
宮崎は『[[宮崎駿の雑想ノート]]』など[[軍事]]を題材とした作品を多く描いているが、今作品のテーマとして、[[兵器]]である戦闘機などが好きな自分と戦争反対を訴える自分という矛盾を抱えた自らの姿が投影されている<ref>{{Cite web |date=2012-12-13 |url=http://www.oricon.co.jp/news/movie/2019668/full/ |title=ジブリ初、高畑勲&宮崎駿監督の最新作2作同日公開 (鈴木敏夫) ニュース-ORICON STYLE- |work=ジブリ初、高畑勲&宮崎駿監督の最新作2作同日公開 |publisher=[[オリコン]] |accessdate=2012-12-13}}</ref>。
 
映画版は全国454スクリーンで公開され、2013年7月20日、21日の2日間で興収9億6088万5850円、動員74万7451人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位となった<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0054993 宮崎駿監督『風立ちぬ』が今年最高のオープニング!順風満帆の1位スタート!【映画週末興行成績】]シネマトゥデイ 2013年7月23日</ref>。公開前まで本年度公開作品中最高のオープニング成績となった『モンスターズ・ユニバーシティ』を超える記録となり、『[[借りぐらしのアリエッティ]]』(最終興収92.5億円)との興収比は107.3%の成績となっている。2013年7月25日、[[イタリア]]で開催される第70回[[ヴェネツィア国際映画祭]]で、最高賞「[[金獅子賞]]」を競うコンペティション部門の上映作品に『風立ちぬ』が選ばれたことが発表された<ref>{{Cite web |date=2013-7-25 |url=http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2504U_V20C13A7000000/ |title=宮崎アニメ「風立ちぬ」、ベネチア国際映画祭へ|work=日本経済新聞 |publisher=[[日本経済新聞]] |accessdate=2013-7-25}}</ref>。北米でのプレミア上映は2013年9月の[[トロント国際映画祭]]となる<ref>[http://tiff.net/filmsandschedules/festival/2013/windrises]</ref>。
 
公開第2週で累計興収28億円、累計動員220万人を突破<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0055178 宮崎駿『風立ちぬ』動員200万人突破でV2!アニメ作品がトップ3独占!【映画週末興行成績】]シネマトゥデイ 2013年7月30日</ref>、公開30日間で累計興収72億8010万8450円、累計動員584万4683人<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0055714 『風立ちぬ』興収70億円突破でV5!『モンスターズ・ユニバーシティ』は『海猿』超え!【映画週末興行成績】]シネマトゥデイ 2013年8月20日</ref>、公開37日間で累計興収80億9395万2100円、累計動員649万6388人<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0055905 『風立ちぬ』6週連続1位!動員600万人&興収80億円を突破!【映画週末興行成績】]シネマトゥデイ 2013年8月27日</ref>、同年9月1日までで累計興収88億4800万6850円、累計動員714万8485人となり<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0056092 引退発表の宮崎駿監督『風立ちぬ』動員700万人突破でV7!【映画週末興行成績】]シネマトゥデイ 2013年9月3日</ref>、同年9月1日までで累計興収97億7,319万2,800円、累計動員788万7,395人となり8週連続映画観客動員ランキング第1位となった<ref>[http://www.cinematoday.jp/page/N0056310 宮崎駿監督『風立ちぬ』がV8!引退宣言の影響大きく客足伸ばす【映画週末興行成績】]シネマトゥデイ 2013年9月10日</ref>。
 
2013年9月、宮崎は本作を最後に長編アニメ製作からの引退を発表した<ref>{{cite news|url=http://mainichi.jp/mantan/news/20130901dyo00m200036000c.html|title=宮崎駿:長編映画製作から引退へ 「風立ちぬ」が最後の作品に|newspaper=毎日jp(毎日新聞)|date=2013-09-01|accessdate=2013-09-02}}</ref>。
 
== 経緯 ==
[[ファイル:Caproni Ca.4-1.jpg|thumb|200px|二郎とカプローニが出会った[[カプロニ Ca.4|Ca.4]]<ref name="kazeTachinuHorikoshiJironoHansei"/>]]
[[ファイル:Junkers Grossflugzeug LA2-Blitz-0128 5.jpg|thumb|200px|二郎と本庄が乗った[[フーゴー・ユンカース|ユンカース]]の[[ユンカース G.38|G.38]]<ref name="kazeTachinuHorikoshiJironoHansei"/>]]
[[ファイル:Zero Akagi Dec1941.jpg|thumb|200px|物語の終盤に登場する[[零式艦上戦闘機|零式艦上戦闘機二一型]]<ref name="kazeTachinuHorikoshiJironoHansei"/>]]
=== 漫画連載に至る経緯 ===
映画『[[崖の上のポニョ]]』の製作を終え一段落したことから、宮崎駿は『モデルグラフィックス』に漫画を連載することとなった<ref name="miyazakiHando20130801_095">{{Cite journal|和書 |author=宮崎駿・半藤一利 |date=2013-08-01 |title=自分の映画で泣いたのは初めてです――『風立ちぬ』戦争と日本人――零戦の誕生、関東大震災……ただ懸命に生きた時代の証言 |journal=[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]] |volume=91 |issue=9 |page=95 |publisher=[[文藝春秋]] }}</ref>。宮崎は「この漫画はいわば趣味として描いていたもの」<ref name="miyazakiHando20130801_095"/>と語るなど、当初は自身の趣味のつもりで描いていたという。その延長で、登場人物のほとんどは、[[擬人化]]された[[豚]]などの姿で描かれている<ref name="miyazakiHando20130801_095"/>。
 
[[七試艦上戦闘機]]、[[九試単座戦闘機]]、[[零式艦上戦闘機]]の設計などを手がけた航空技術者である堀越二郎が主人公のモデルとなっている<ref name="mainichi20121213"/><ref name="shimamura20121213"/><ref name="toho20121213">{{Cite web|和書|date=2012-12-13 |url=http://www2.toho-movie.jp/movie-topic/1212/05kaze_kaguya_sk.html |title=東宝 映画トピックス |work=「かぐや姫の物語」「風立ちぬ」スタジオジブリ新作発表会見 |publisher=[[東宝]] |accessdate=2012-12-13}}</ref>。
=== 映画製作に至る経緯 ===
[[堀辰雄]]の小説『[[風立ちぬ (小説)|風立ちぬ]]』からの着想も盛り込まれている<ref name="mainichi20121213"/><ref name="toho20121213"/>。
宮崎駿が『モデルグラフィックス』に漫画版を連載し始めた当初は、本作を映画化することは全く考えていなかった。その後、鈴木敏夫が映画化を提案したが、宮崎は本作の内容が子供向けでないことを理由に反対していた<ref name="tokyo20130509">{{Cite web |date=2013-05-09 |url=http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/kenpouto/list/CK2013050902000173.html |title=東京新聞:9条 世界にアピールを スタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫さん:憲法と、:特集・連載(TOKYO Web) |work=9条 世界にアピールを スタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫さん |publisher=[[中日新聞社]] |accessdate=2013-05-09}}</ref>。宮崎は「アニメーション映画は子どものためにつくるもの。大人のための映画はつくっちゃいけない」<ref name="tokyo20130509"/>と主張していたが、鈴木は戦闘機や戦艦を好む一方で戦争反対を主張する宮崎の矛盾を指摘し「矛盾に対する自分の答えを、宮崎駿はそろそろ出すべき」<ref name="tokyo20130509"/>と述べて映画化を促した。映画版の企画書の中で、宮崎は製作意図について「この映画は[[戦争]]を糾弾しようというものではない。[[ゼロ戦]]の優秀さで日本の若者を鼓舞しようというものでもない。本当は[[民間機]]を作りたかったなどとかばう心算もない。自分の夢に忠実にまっすぐ進んだ人物を描きたいのである」<ref name="miyazaki20110110">{{Cite web |author=宮崎駿 |authorlink=宮崎駿 |date=2011-01-10 |url=http://kazetachinu.jp/message.html |title=風立ちぬ メッセージ |work=企画書 |publisher=[[スタジオジブリ]] |accessdate=2013-06-06}}</ref>と述べている。
 
映画『[[崖の上のポニョ]]』の製作を終え一段落したことから、宮崎駿は『モデルグラフィックス』に漫画を連載することとなった<ref name="miyazakiHando20130801_095">{{Cite journal|和書 |author=宮崎駿・半藤一利 |date=2013-08-01 |title=自分の映画で泣いたのは初めてです――『風立ちぬ』戦争と日本人――零戦の誕生、関東大震災……ただ懸命に生きた時代の証言 |journal=[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]] |volume=91 |issue=9 |page=95 |publisher=[[文藝春秋]] }}</ref>。宮崎は「この漫画はいわば趣味として描いていたもの」<ref name="miyazakiHando20130801_095"/> と語るなど、当初は自身の趣味のつもりで描いていたという。その延長で、登場人物のほとんどは、[[擬人化]]された[[豚]]などの姿で描かれている<ref name="miyazakiHando20130801_095"/>。
=== 公開までの経緯 ===
[[2012年]][[12月]]の記者会見においては、[[高畑勲]]が[[監督]]したスタジオジブリの『[[かぐや姫の物語]]』も、同日公開の予定と発表されていた<ref name="mainichi20121213"/><ref name="shimamura20121213"/><ref name="toho20121213"/>。宮崎と高畑の映画が同時期に公開されるのは、[[1988年]]に『[[となりのトトロ]]』と『[[火垂るの墓]]』が2本立て同時上映されて以来だが、今回は同時上映ではなく個別に上映される予定となっていた<ref name="shimamura20121213"/><ref name="toho20121213"/>。しかし、『かぐや姫の物語』は2013年に入っても[[絵コンテ]]が完成しなかったことから、『かぐや姫の物語』は公開時期を延期し同年[[秋]]に公開されることとなった<ref>{{Cite web |author=東宝映画営業部・宣伝部 |authorlink=東宝 |date=2013-02-04 |url=http://kaguyahime-monogatari.jp/information.html |title=かぐや姫の物語 公開延期のお知らせ |work=『かぐや姫の物語』公開延期のお知らせ |publisher=[[東宝]] |accessdate=2013-02-04}}</ref><ref>{{Cite web |author=共同通信 |authorlink=共同通信社 |date=2013-02-05 |url=http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013020401001746.html |title=高畑監督の新作アニメ、公開延期 「かぐや姫の物語」 - 47NEWS(よんななニュース) |work=高畑監督の新作アニメ、公開延期 「かぐや姫の物語」 |publisher=[[全国新聞ネット]] |accessdate=2013-02-05}}</ref><ref>{{Cite web |date=2013-02-05 |url=http://www.asahi.com/culture/update/0205/TKY201302040687.html |title=朝日新聞デジタル:高畑勲監督「かぐや姫」公開延期 「絵コンテ完成まだ」 - カルチャー |work=高畑勲監督「かぐや姫」公開延期 「絵コンテ完成まだ」 |publisher=[[朝日新聞社]] |accessdate=2013-02-05}}</ref><ref>{{Cite web |date=2013-02-05 |url=http://mantan-web.jp/2013/02/05/20130204dog00m200029000c.html |title=かぐや姫の物語:高畑勲の新作公開延期 宮崎駿との同日公開ならず - MANTANWEB(まんたんウェブ) |work=かぐや姫の物語 : 高畑勲の新作公開延期 宮崎駿との同日公開ならず |publisher=[[毎日新聞社]] |accessdate=2013-02-05}}</ref>。また、「[[やどさがし]]」と同じように人間の声などで効果音を作っている<ref>{{cite news |language = | author =| url=http://news.walkerplus.com/article/40355/| title =『風立ちぬ』V3で強し!クチコミの観客とリピーター続出の理由とは?| publisher =| date= 2013-8-6| accessdate =2013-8-12}}</ref>。
 
=== キャスティングの経緯 ===
スタジオジブリの[[鈴木敏夫]]に対して、[[アニメーション監督]]の[[庵野秀明]]が「[[零戦]]が飛ぶシーンがあるなら描かせてほしい」<ref name="suzuki20130201_353">{{Cite journal|和書 |author=鈴木敏夫 |authorlink=鈴木敏夫 |date=2013-02-01 |title=宮崎駿とヱヴァンゲリヲン――庵野秀明のナウシカ愛 |journal=[[文藝春秋 (雑誌)|文藝春秋]] |volume=91 |issue=2 |page=353 |publisher=[[文藝春秋]] }}</ref>と申し入れている。仮に庵野の参加が正式決定していれば、[[1984年]]公開の『[[風の谷のナウシカ (映画)|風の谷のナウシカ]]』以来の宮崎作品への参加となるはずだった<ref name="suzuki20130201_353"/>。しかし、宮崎は、作画スタッフとしてではなく本作の主人公として出演するよう、庵野に要請した<ref name="mynavi20130510">{{Cite web |date=2013-05-10 |url=http://news.mynavi.jp/news/2013/05/10/177/ |title=ジブリ新作『風立ちぬ』主役声優にエヴァ監督 庵野氏 - 役者にはない存在感 <nowiki>|</nowiki> ホビー <nowiki>|</nowiki> マイナビニュース |work=ジブリ新作『風立ちぬ』主役声優にエヴァ監督 庵野氏 - 役者にはない存在感 |publisher=[[マイナビ (企業)|マイナビ]] |accessdate=2013-05-10}}</ref>。庵野は困惑しつつも[[オーディション]]を受けたが、その直後に宮崎から改めて出演を依頼されたため、庵野も出演を受諾した<ref name="mynavi20130510"/>。宮崎は主人公のイメージとして「早口である」<ref name="mynavi20130510"/>「滑舌がよい」<ref name="mynavi20130510"/>「凛としている」<ref name="mynavi20130510"/>の3つを挙げており、庵野を選んだ理由として「いい声だからでなく、存在感で選んだ」<ref name="mynavi20130510"/>としている。なお、庵野にとって、声優参加作品としては『[[フリクリ]]』のミユミユ役以来、主演映画作品としては『[[帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令]]』以来となる。
 
=== 公開後の反響 ===
堀越二郎の[[長男]]は、映画版を観た感想として、実際には本庄より二郎は年下なので「さん付け」で呼んでいたはず、といった史実と異なる点が気になったものの、関東大震災のシーンあたりから引き込まれ、別れのシーンでは涙が止まらなかったと高く評価している<ref name="hochi">{{Cite news |title=主人公・堀越二郎長男堀越雅郎さん――仕事にも恋にもいちず見事な男だな――父が生きていたら「俺が立派な人間に描かれているだろ?」とうれしそうに言ったと思います |newspaper=[[報知新聞]] 風立ちぬ特別号 |publisher=[[報知新聞社]] |page=11 |postscript=。}}</ref>。主人公については「いちずさ、気性、生きざまが美しく、その子供としてすごくうれしかった」<ref name="hochi"/>と語っている。さらに「父は必ずしも零戦は好きではなかった」<ref name="hochi"/>と指摘し「宮崎監督がすごいのは『九試』完成までで、零戦を描いていないこと」<ref name="hochi"/>だと評している。なお、「零戦は好きではなかった」<ref name="hochi"/>という理由について、堀越の長男は、設計時の要求水準の高さ、テストパイロットの[[殉職]]、[[特別攻撃隊]]での使用など、二郎にとって零式艦上戦闘機には辛い思い出が多かったことを挙げている。
 
また、本作を巡っては、[[軍用機]]の開発を題材としていることもあり、マスコミなど各所で様々な反応が見られた。[[産業経済新聞社]]の[[雑誌]]『[[正論 (雑誌)|正論]]』では、映画公開にあわせ「『風立ちぬ』宮崎駿監督の反日妄想を嗤う」と題した特集記事を掲載した。『正論』はこの記事において、[[原子力発電]]に反対するスタジオジブリを批判し「[[福島第一原子力発電所|福島原発]]が稼働していた頃、同社も原発の[[電力]]で映画を制作していたはず。では原発の電力にまみれた過去作品はいっそ放棄すべきではないか」<ref>{{Cite journal|和書 |author=三品純 |date=2013-10 ||title=「風立ちぬ」宮崎駿監督の反日妄想を嗤う |journal=[[正論 (雑誌)|正論]] |publisher=[[産業経済新聞社]]}}</ref>と主張し、原子力発電に反対するなら過去の作品を放棄せよと論じた。
 
== あらすじ ==
[[航空]][[技術者]]として活躍した堀越二郎が、[[主人公]]のモデルとなっている<ref name="mainichi20121213"/><ref name="shimamura20121213"/><ref name="toho20121213"/>。[[七試艦上戦闘機]]、[[九試単座戦闘機]]、[[零式艦上戦闘機]]の[[設計]]などを手掛けた、二郎の生涯が描かれている<ref name="mainichi20121213"/><ref name="shimamura20121213"/>。[[東京]]、[[名古屋市|名古屋]]、[[ドイツ]]を舞台に、二郎の10代から30代までを中心に物語が展開される<ref name="toho20121213"/>。航空技術者としての活動とともに、オリジナル要素である[[ヒロイン]]との恋愛シーンも盛り込まれている<ref name="toho20121213"/><ref name="ito20121221"/>。
 
群馬に生まれた二郎は、幼いころから飛行機に憧れる少年だった。しかし、二郎は[[近視]]だったため、パイロットになるのは不可能で、飛行機の設計士になれないかと夢想していた。夢の中で飛行機製作者のカプローニに邂逅した二郎は、近視でも飛行機の設計士になれるのかと質問した。カプローニから励まされた二郎は、飛行機の設計士になろうと決意する。その後、二郎は飛行機の設計士を目指し、東京の大学で航空工学を学ぶようになる。汽車に乗っていた二郎は、ひょんなことから[[少女]]とその[[女中]]と知り合うが、そのとき関東大震災が発生、二郎は2人を助ける。
 
大学卒業後、二郎は飛行機製造会社に就職し、名古屋に向かう。初めて試験飛行を目にした二郎は感銘を受けるが、[[はやぶさ|隼型飛行機]]は急降下試験で空中分解し、コンペは失敗に終わる。上司の黒川は、二郎に欧米の進んだ技術を学んでくるよう勧める。同期の本庄らとドイツに渡った二郎は、[[ユンカース G.38|G.38]]などを目の当たりにし、その技術水準に圧倒される。帰国した二郎は、上司の服部や黒川から[[七試艦上戦闘機]]の設計主務を命じられる。初めての設計主務に二郎は悪戦苦闘するが、ようやく完成した飛行機は飛行試験中に[[垂直尾翼]]が折れて墜落した。失意の二郎は休暇を取って軽井沢に向かうが、そこで関東大震災のとき助けた少女菜穂子と再会し、交際することになる。しかし、菜穂子は[[結核]]を患っていた。
 
その後、[[九試単座戦闘機]]の設計主務を命じられた二郎は、[[逆ガル]][[翼]]や[[沈頭鋲]]を採用するなど意欲的に設計に取り組む。そのとき、入院していた菜穂子が病院を抜け出したことを知る。名古屋で菜穂子に再会した二郎は、菜穂子の死期が近いことを悟り、黒川夫妻の媒酌で結婚する。二郎はその後も設計に執念を燃やすが、一方、菜穂子の症状は重くなっていった。二郎らの努力の結果、九試単座戦闘機の飛行試験は大成功に終わるが、そのころ菜穂子はたった一人で再び高原の病院に戻る。
 
== 登場人物 ==
[[ファイル:Jiro Horikoshi cropped 1 Jiro Horikoshi.jpg|thumb|200px|登場人物のモデルとなった[[堀越二郎]]]]
[[ファイル:Giovanni Battista Caproni cropped 2 GiovanniBattistaCaproniLefteBrother png.jpg|thumb|200px|登場人物のモデルとなった{{仮リンク|[[ジョヴァンニ・バッチスタ・カプロニ|label=ジャンニ・カプローニ|it|Giovanni Battista Caproni}}]]]]
; 堀越 二郎(ほりこし じろう)
漫画版においては、『モデルグラフィックス』に連載された『[[宮崎駿の雑想ノート]]』の諸作品と同様に、登場人物の多くが擬人化された動物の姿で描かれている。それに対して、映画版においては、登場人物は全てリアルな[[人間]]の姿で描かれている。
: 本作の主人公。好きな曲は『[[冬の旅]]』。[[七試艦上戦闘機]]の開発では、初めて設計主務を任されるが<ref name="miyazaki200907"/>、同機は飛行試験中に[[垂直尾翼]]が折れて墜落した<ref name="miyazaki200908"/>。避暑地での恋が実を結び菜穂子と婚約。佐渡機関中佐の「珍機」「大胆」「無茶苦茶」な飛行機案に影響を受け[[九試単座戦闘機]]の試作一号機に[[逆ガル翼]]や[[沈頭鋲]]を採用するなど、独創的な設計を行い、その非凡な才能を開花させる。のちに[[零式艦上戦闘機]]など優れた飛行機を次々と生み出した。
; 堀越 二郎(ほりこし じろう)
: [[声優|声]] - [[庵野秀明]]
: 本作の主人公。子供のころから飛行機に憧れ、東京の大学で航空工学を学んだ<ref name="toho20121213"/>。その後、ドイツへの留学を経て、航空技術者として数々の戦闘機を設計することになる<ref name="toho20121213"/>。[[七試艦上戦闘機]]の開発では、初めて設計主務を任されるが<ref name="miyazaki200907"/>、同機は飛行試験中に[[垂直尾翼]]が折れて墜落した<ref name="miyazaki200908"/>。失意の中、休暇で訪れた[[長野県]][[北佐久郡]][[軽井沢町]]で菜穂子に出会う<ref name="miyazaki200909"/>。その後、[[九試単座戦闘機]]の試作一号機に[[逆ガル翼]]や[[沈頭鋲]]を採用するなど、独創的な設計を行い、その非凡な才能を開花させる。のちに[[零式艦上戦闘機]]など優れた飛行機を次々と生み出した。
: 実在の人物である航空技術者の[[堀越二郎]]をモデルとしている<ref name="mainichi20121213"/><ref name="shimamura20121213"/><ref name="toho20121213"/>。
; 里見 菜穂子(さとみ なおこ)
: 本作のヒロイン<ref name="toho20121213"/>。趣味は画を描くこと。父親は[[豚]]の顔をしているが菜穂子は人間の顔をしている。
: 声 - [[瀧本美織]]
: 療養のため滞在していた軽井沢町にて、二郎と恋に落ちる。「なんといういい加減な展開だ」とあきれる父の許しを得て交際をはじめる。
: 本作のヒロイン<ref name="toho20121213"/>。東京の代々木上原に住まう資産家の令嬢(関東大震災前は上野広小路)。療養のため訪れた軽井沢町にて、二郎が作った逆ガル翼の[[紙飛行機]]が縁で知り合いになり、のちに交際するようになる<ref name="miyazaki200909"/>。
: 本作オリジナルの架空の人物であ療養施設に入<ref name="toho20121213"/>ことになってしまう。名前の由来[[堀辰雄]]の小説『[[菜穂子 (小説)|菜穂子]]』にちなむ<ref name="toho20121213"/>。ちなみに、同じく堀の『[[美しい村]]』では、堀がのちの『風立ちぬ』のヒロインとなる少女と軽井沢町で出会う展開となっている
; 本庄 季郎(ほんじょう きろう)
: [[八試特殊偵察機]]、[[九試陸上攻撃機]](のちの[[九六式陸上攻撃機]])の設計主務を務めた<ref name="miyazaki200908"/><ref name="miyazaki200911"/> 航空技術者。
: 声 - [[西島秀俊]]
: 実在の人物である[[三菱重工業]]の[[本庄季郎]]をモデルとする。七試艦上戦闘機の失敗で燃え尽きる堀越が、八試特殊偵察機を製作中の本庄に会い、「もやもや」する。
: 二郎の同僚の航空技術者<ref name="mainichi20130606">{{Cite web |date=2013-06-06 |url=http://mantan-web.jp/2013/06/06/20130606dog00m200030000c.html |title=瀧本美織:宮崎駿最新作のヒロイン声優に抜てき - MANTANWEB(まんたんウェブ) |work=瀧本美織 : 宮崎駿最新作のヒロイン声優に抜てき |publisher=[[毎日新聞社]] |accessdate=2013-06-06}}</ref>。二郎とは[[東京帝国大学]]時代からの友人である。[[八試特殊偵察機]]、[[九試陸上攻撃機]](のちの[[九六式陸上攻撃機]])の設計主務を務めた<ref name="miyazaki200908"/><ref name="miyazaki200911"/>。
; カプロニー
: 実在の人物である[[三菱重工業]]の[[本庄季郎]]をモデルとする。
: 劇中では「カプロニーおじさん」と呼ばれる。世界的に著名な飛行機製作者<ref name="mainichi20130606">{{Cite web|和書|date=2013-06-06 |url=https://mantan-web.jp/article/20130606dog00m200030000c.html |title=瀧本美織:宮崎駿最新作のヒロイン声優に抜てき - MANTANWEB(まんたんウェブ) |work=瀧本美織 : 宮崎駿最新作のヒロイン声優に抜てき |publisher=[[毎日新聞社]] |accessdate=2013-06-06}}</ref>。人間の顔をしている。夢の中で二郎と邂逅する。二郎の夢の中で「設計はセンスだ」<ref name="miyazaki200905"/>「創造的人生の持ち時間は10年だ」<ref name="miyazaki200905"/> と激励する。また、七試艦上戦闘機の設計に満足がいかない二郎を励まし<ref name="miyazaki200908"/>、同機の開発が失敗に終わった際には「泣く時はひとりで泣け」<ref name="miyazaki200908"/> と慰めた。
; 黒川(くろかわ)
: 実在の人物である[[カプロニ]]創業者の[[ジョヴァンニ・バッチスタ・カプロニ|ジャンニ・カプローニ]]をモデルとしている<ref name="miyazaki20110110">{{Cite web|和書|author=宮崎駿 |authorlink=宮崎駿 |date=2011-01-10 |url=http://kazetachinu.jp/message.html |title=風立ちぬ メッセージ |work=企画書 |publisher=[[スタジオジブリ]] |accessdate=2013-06-06}}</ref>。映画版の企画書によれば、宮崎駿は本作で「零戦の設計者堀越二郎とイタリアの先輩ジャンニ・カプローニとの同じ志を持つ者の時空をこえた友情」<ref name="miyazaki20110110"/> を描くとともに「いくたびもの挫折をこえて少年の日の夢にむかい力を尽すふたり」<ref name="miyazaki20110110"/> の姿を描くと記している。また、宮崎駿は野村萬斎への演技指導において「カプローニは二郎にとっての“[[メフィストフェレス]]”だ」<ref>{{Cite journal|和書 |date = 2013-07-20 |title=登場人物 |journal = 風立ちぬ |publisher = [[東宝|東宝出版・商品事業室]]}}</ref> と説明している。
: 声 - [[西村雅彦]]
: 二郎の[[上司]]<ref name="mainichi20130606"/>。新人の二郎にいきなり難易度の高い設計を任せるなど、仕事に対して厳しい一面を見せる。しかし、[[特別高等警察]]の手から救うため二郎を匿った。二郎から[[仲人]]を頼まれた際には、菜穂子の病状を考え最初は難色を示すも、2人の気持ちを汲み取って精いっぱいの仲人を務める。
: なお同名の登場人物が[[堀辰雄]]の小説『[[菜穂子 (小説)|菜穂子]]』にも登場している。
; カストルプ
: 声 - [[スティーブン・アルパート]]
: 軽井沢町に滞在する[[ドイツ人]]<ref name="mainichi20130606"/>。たまたま二郎や里見家と同宿だったことから、二郎と菜穂子が交際を始める際に立会人となった<ref name="miyazaki200909"/>。[[クレソン]]が好物で、[[フランツ・シューベルト]]の楽曲を好む<ref name="miyazaki200909"/>。
; 里見(さとみ)
: 声 - [[風間杜夫]]
: 菜穂子の父親<ref name="mainichi20130606"/>。菜穂子との交際を申し出た二郎に対し、菜穂子の病状を伝え、考え直すよう諭す<ref name="miyazaki200909"/>。しかし、二郎の考えが変わらないことを知り、2人の交際を認める<ref name="miyazaki200909"/>。しかし、夜行列車を乗り継いで菜穂子の見舞いに来る二郎を心配し、菜穂子だけでなく自身の仕事も大事にするようアドバイスした<ref name="miyazaki200911"/>。
: 本作オリジナルの架空の人物である。
; 二郎の母(じろうのはは)
: 声 - [[竹下景子]]
: 二郎の[[母親]]<ref name="mainichi20130606"/>。
; 堀越 加代(ほりこし かよ)
: 声 - [[志田未来]]
: 二郎の[[妹]]<ref name="mainichi20130606"/>。東京に出て[[医学]]を学びたいと志すが、[[父]]に反対されたため二郎に口添えを頼む。のちに[[医師]]となり、菜穂子の看病のため黒川邸を訪れる。
; 服部(はっとり)
: 声 - [[國村隼]]
: 二郎が所属する設計課の[[課長]]<ref name="mainichi20130606"/>。七試艦上戦闘機の開発の失敗で失意の二郎に、休暇を与えた<ref name="miyazaki200908"/>。二郎の手腕を買っており、九試単座戦闘機の開発では設計主務として二郎を再び推薦する<ref name="miyazaki200908"/>。
: 実在の人物である三菱重工業の[[服部譲次]]をモデルとしている。
; 黒川夫人(くろかわふじん)
: 声 - [[大竹しのぶ]]
: 二郎の上司である黒川の[[妻]]<ref name="mainichi20130606"/>。二郎と菜穂子が結婚すると言い出した際には、難色を示す夫を尻目に真っ先に賛成し、菜穂子のために婚礼の衣装などを準備した。菜穂子が黒川邸から高原の病院に戻った際には、菜穂子の心情を慮り、連れ戻そうとする加代を止める。
; カプローニ
: 声 - [[野村萬斎]]
: 世界的に著名な飛行機製作者<ref name="mainichi20130606"/>。[[夢]]の中で二郎と邂逅する。二郎の夢の中で「設計はセンスだ」<ref name="miyazaki200905"/>「創造的人生の持ち時間は10年だ」<ref name="miyazaki200905"/>と激励する。また、七試艦上戦闘機の設計に満足がいかない二郎を励まし<ref name="miyazaki200908"/>、同機の開発が失敗に終わった際には「泣く時はひとりで泣け」<ref name="miyazaki200908"/>と慰めた。
: 実在の人物である[[カプロニ]]創業者の{{仮リンク|ジョヴァンニ・バッチスタ・カプロニ|label=ジャンニ・カプローニ|it|Giovanni Battista Caproni}}をモデルとしている<ref name="miyazaki20110110"/>。映画版の企画書によれば、宮崎駿は本作で「零戦の設計者堀越二郎とイタリアの[[先輩]]ジャンニ・カプローニとの同じ志を持つ者の[[時空]]をこえた[[友情]]」<ref name="miyazaki20110110"/>を描くとともに「いくたびもの挫折をこえて[[少年]]の日の夢にむかい力を尽すふたり」<ref name="miyazaki20110110"/>の姿を描くと記している。また、宮崎駿は野村萬斎への演技指導において「カプローニは二郎にとっての“[[メフィストフェレス]]”だ」<ref>{{Cite journal|和書 |date = 2013-07-20 |title=登場人物 |journal = 風立ちぬ |publisher = [[東宝|東宝出版・商品事業室]]}}</ref>と説明している。
; ユンカース
: 世界的に著名な飛行機製作者。二郎や本庄らが[[ドイツ]]を訪問した際、[[ユンカース|ユンカース航空機製作]]の格納庫内にて出会う。二郎と本庄が[[ドイツ]]側の担当者と揉めているのを目にし、二郎らに自社の飛行機内部の見学を許可した。のちに[[アドルフ・ヒトラー]]ら[[国家社会主義ドイツ労働者党]]に批判的な態度をとったため、同社を追われることになった。
: 実在の人物であるユンカース航空機製作創業者の[[フーゴー・ユンカース]]をモデルとしている。
; メッサーシュミット
: 世界的に著名な飛行機製作者。[[一応「こわもての」人間の顔をしている。合理性]]を重視し「[[技術革新]]は一気にすべきである」と語る。それに対して二郎は「われわれはセンスで貴君に対抗するであろう」と反論する。
: 実在の人物である[[メッサーシュミット]]創業者の[[ウィリー・メッサーシュミット]]をモデルとしている。漫画版のみ登場
; 堀 辰雄(ほり たつお)
: [[小説家]]。二郎と同じく東京帝国大学の出身。レストラン「ペリカン食堂」で二郎に再会した際、「[[ナチス政権]]はごろつきの集まりとみんなが言っていた」という政治的な会話の中、堀の作品と設計者の関係を熱く語る二郎へ「ぜひ君の美しいヒコーキをつくってくれたまえ」<ref name="miyazaki200906"/> と声をかけ励ます。
: 実在の人物である小説家の[[堀辰雄]]をモデルとしている。漫画版のみ登場[[イヌ]]の顔をしている
 
== 劇場アニメ ==
{{Main|風立ちぬ (2013年の映画)}}
{{Infobox Film
映画化され、2013年7月20日に公開された。全国454スクリーンで公開され、7月20日・21日の2日間で興行収入9億6088万円、観客動員74万7451人となり、映画観客動員ランキングで初登場第1位となった。キャラクターが全員人間の顔をしている、軽井沢に「[[クレソン]]食いの[[ドイツ人]]」ではなく「カストルプ」というキャラクターが登場する、堀辰雄が登場しない、漫画版ではほぼ出なかった本庄は二郎と学生時代から親しく付き合っている、堀越家の人々が登場する、二郎の上司が服部の他「黒川」という人が登場する、漫画版では描かれなかった列車のシーンがある、ラストが「[[2009年]]10月、[[千葉県]][[成田市]]の[[利根川]]河川敷」から架空の草原になるなど若干相違がある。
|作品名=風立ちぬ
|原題={{Llang|en|The Wind Rises}}
|画像=
|画像サイズ=
|画像解説=
|監督=[[宮崎駿]]
|脚本=宮崎駿
|原案=
|原作=宮崎駿
|製作=[[奥田誠治 (映画プロデューサー)|奥田誠治]]<ref group="註釈" name="seisaku">クレジットでは「製作担当」と表記されている。</ref><br />[[福山亮一]]<ref group="註釈" name="seisaku"/><br />[[藤巻直哉]]<ref group="註釈" name="seisaku"/>
|製作総指揮=
|ナレーター=
|出演者=[[庵野秀明]]<br />[[瀧本美織]]<br />[[西島秀俊]]<br />[[西村雅彦]]<br />[[スティーブン・アルパート]]<br />[[風間杜夫]]<br />[[竹下景子]]<br />[[志田未来]]<br />[[國村隼]]<br />[[大竹しのぶ]]<br />[[野村萬斎]]
|音楽=[[久石譲]]
|主題歌=[[松任谷由実|荒井由実]]<br />『[[ひこうき雲 (荒井由実のアルバム)|ひこうき雲]]』
|撮影=[[奥井敦]]<ref group="註釈">クレジットでは「撮影監督」と表記されている。</ref>
|編集=[[瀬山武司]]
|製作会社=[[スタジオジブリ]]
|配給=[[東宝]]
|公開={{Flagicon|JPN}} [[2013年]][[7月20日]]
|上映時間=126分
|製作国={{JPN}}
|言語=[[日本語]]
|製作費=
|興行収入=
|前作=
|次作=
}}
キャッチコピーは「生きねば。」である。[[英語]]でのタイトル表記は「The Wind Rises」<ref>{{Cite journal|和書 |date = 2013-07-20 |journal = 風立ちぬ |pages = 裏表紙 |publisher = [[東宝|東宝出版・商品事業室]]}}</ref>である。
 
=== スタッフ単行本 ===
劇場アニメ版公開時点で、本作の単行本は未刊行であった。劇場アニメ版制作中のスタジオジブリを記録した映画『[[夢と狂気の王国]]』の中には、宮崎がこの漫画を絶対に単行本にはしないと述べる場面が存在した<ref>[https://nlab.itmedia.co.jp/cont/articles/3245682/ ブタ堀越二郎にやっと会える。ついに宮崎駿「風立ちぬ」の漫画版、出版決定!] - ねとらぼ2015年7月11日</ref>。原作の完結から5年、映画公開から2年が経過した2015年10月、『モデルグラフィックス』の発行元である大日本絵画から『'''風立ちぬ 宮崎駿の妄想カムバック'''』のタイトルで全話が収められた単行本が刊行された<ref>[https://natalie.mu/comic/news/161696 宮崎駿が描いたマンガ版「風立ちぬ」を全話収めた書籍発売、登場人物は豚に] - コミックナタリー2015年10月2日</ref><ref>[http://www.ghibli.jp/10info/009844.html 映画「風立ちぬ」の原作漫画が、単行本として発売されました] - スタジオジブリ(2015年10月6日)</ref>。
* 原作・脚本・監督 - [[宮崎駿]]
* 作画監督 - [[高坂希太郎]]
* 動画検査 - [[舘野仁美]]
* 美術監督 - [[武重洋二]]
* 色彩設計 - [[保田道世]]
* 撮影監督 - [[奥井敦]]
* 音響演出・整音 - [[笠松広司]]
* アフレコ演出 - [[木村絵理子]]
* 編集 - [[瀬山武司]]
* 原作掲載 - [[月刊モデルグラフィックス]]
* 特別協賛 - [[KDDI]]
* 特別協力 - [[ローソン]]・[[読売新聞]]
* 宣伝プロデューサー - [[高橋亜希人]]・[[細川朋子]]
* 製作担当 - [[奥田誠治 (映画プロデューサー)|奥田誠治]]・[[福山亮一]]・[[藤巻直哉]]
* 音楽 - [[久石譲]](サントラ/[[徳間ジャパンコミュニケーションズ]])
* 制作 - [[星野康二]]・[[スタジオジブリ]]
* プロデューサー - [[鈴木敏夫]]
* 配給 - [[東宝]]
 
付録として佐藤暢彦による「八試特偵物語」、[[吉祥寺怪人]]による解説、宮崎による軍用機の絵を集めた「航空雑学画帳」、などが入っている。
=== 主題歌 ===
; 「[[ひこうき雲 (荒井由実のアルバム)|ひこうき雲]]」
: 作詞・作曲・歌 - [[松任谷由実|荒井由実]]([[EMI Records Japan]])
: プロデューサーの[[鈴木敏夫]]が主題歌として使用したい意向を打診し、本人から了承を得た<ref name="shimamura20121213"/>。
 
=== 挿入曲脚注 ===
; 「Das gibt's nur einmal」(邦題「唯一度だけ」)
: 作詞 - [[:de:Robert Gilbert|Robert Gilbert]] / 作曲 - [[:de:Werner Richard Heymann|Werner Richard Heymann]]
: [[1931年]]のドイツ映画『[[会議は踊る]]』の主題歌として使われている。
 
=== 朗読詩 ===
; 「風」
: 原詩 - [[クリスティーナ・ロセッティ|Christina Rossetti]] / 訳詩 - [[西條八十]]([[日本コロムビア]])
: この訳詩に[[草川信]]が作曲した[[歌]]は、[[2007年]]に[[日本の歌百選]]の1曲に選定されている。
 
== 註釈 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|group="註釈"}}
 
== 出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
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== 関連 ==<!--項目の50音順-->
* [[伝道の書]] - 『[[旧約聖書]]』の一。9章10節「力を尽くしてこれを為せ」を基にしたセリフがある。
* [[堀越二郎]]
* [[堀辰雄]]
* [[風立ちぬ (小説)]]
* [[菜穂子 (小説)]]
* [[のの法則]]
* [[コヘレトの言葉]]
 
== 外部リンク ==
* {{Official|http://kazetachinu.jp/|name=風立ちぬ 公式サイト}}
* {{Twitter|EigaKazetachinu|映画『風立ちぬ』公式}}
* {{Facebook|kazetachinu.movie|映画『風立ちぬ』}}
* {{Movielink|allcinema|344584|風立ちぬ}}
* {{Movielink|imdb|2013293|Kaze tachinu}}
<!--* {{Movielink|kinejun| |風立ちぬ}}-->
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{{宮崎駿}}
 
{{スタジオジブリ}}
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{{2013年日本週末観客動員数1位の映画}}
[[Category:宮崎駿]]
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