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{{Notice|[[WP:DP#B-2|関係者の実名]]は、出典のcitation文字列も含めて、厳に記載しないでください。|style=warning}}
{{出典の明記|date=2013年8月28日 (水) 09:47 (UTC)}}
{{Infobox 事件・事故
'''東大阪集団暴行殺人事件'''(ひがしおおさかしゅうだんぼうこうさつじんじけん)は、[[2006年]][[6月19日]]、[[東大阪大学]]([[東大阪市]])の学生ら2人が9人に[[私刑|集団リンチ]]された後、生き埋めにされ殺害された事件である。
| 名称 = 東大阪集団暴行殺人事件
| 画像 =
| 脚注 =
| 場所 = {{JPN}}<br>[[大阪府]][[東大阪市]]<br>[[岡山県]][[岡山市]][[灘崎町]]<br>(現在の[[岡山市]][[南区 (岡山市)|南区]])
| 緯度度 = |緯度分 = |緯度秒 =
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| 日付 = [[2006年]]([[平成]]18年)[[6月19日]]
| 時間 =
| 開始時刻 =
| 終了時刻 =
| 時間帯 =
| 概要 = 集団リンチによる生き埋め殺人
| 家族 = 
| 原因 =
| 手段 =
| 凶器 =
| 武器 =
| 攻撃人数 =
| 標的 =
| 死亡 = 2人
| 負傷 =
| 行方不明 =
| 被害者 =
| 損害 =
| 犯人 =
| 容疑 =
| 動機 = 恋愛トラブルのもつれ
| 関与 =
| 防御 =
| 対処 = 加害者X(実行犯) - [[日本における死刑|死刑]]<br />加害者Y(首謀犯) - [[無期懲役]]<br />加害者Z(従犯) - [[懲役]]17年<br />加害者B(発端者) - 懲役11年<br />加害者D(従犯) - 懲役9年
| 謝罪 =
| 賠償 =
}}
'''東大阪集団暴行殺人事件'''(ひがしおおさかしゅうだんぼうこうさつじんじけん)は、[[2006年]]([[平成]]18年)[[6月19日]]、[[東大阪大学]]([[東大阪市]])の学に発ら2人が9人にした[[私刑|集団リンチ]]された後、生き埋めされよる殺害された事件である
 
== 概要 ==
事の発端は[[被害者]]であるA(以下A)と交際中であった女性が[[加害者]]B(以下B)と[[メール]]のやりとりをしていたことから起きた。Aは女性との関係がうまくいっていなかったことからBを憎み、被害者C(以下C)と共にBを呼び出し仲間ら5人でBとその友人である加害者D(以下D)を公園に監禁し、さらに暴行を加えたのち恐喝した。その報復として主犯格の男Xと男Yは、Bと友人Dを説得したり共犯者らを集めたりするなどし、BやDやそ二人は他共犯者らと共謀して、AとCを仲間ら9人で集団リンチを加えた後、生き埋めして殺害した。この女性関係をめぐるトラブルの原因と

ったとされるBお、加害者相談相手となった1人であるDは高校時代に生徒会長を務めるなど、周囲からは優等生と評判であった。
 
== 経緯 ==
2006年[[6月15日]]、生き埋めの被害者Aと加害者Bが[[東大阪大学]]1年生の女性との交際の件でをめぐる喧嘩に発展する。その喧嘩の原因は被害者の交際していた女性に3度ほど、メールを送ったというものであった。[[6月16日]]には被害者の彼女の東大阪短期大学1年の女子にメールを送ったということで、東大阪市内の公園でBとDの2人が暴行を受ける。
 
2006年6月16日夜から[[6月17日|17日]]午前5時まで、後に加害者となるBとDは[[ファミリーレストラン]]で[[暴力団]]の名前などで脅迫され、6月19日までに[[現金]]50万円を支払うことを約束させられる。
 
6月17日夕方、Dが小中時代の同級生だった実行役リーダーX(X(以下X)X)に電話で相談し、泣きながら「10万円貸してくれ。渡さないと[[ヤクザ]]に埋められる」と述べる。[[居酒屋]]にいたXはのちに事件の発案者となる別の同級生Y(Y(以下Y)Y)に電話をさせ、その同級生は「被害届を出せ」と答える。Dはその日のうちに東大阪市の[[布施警察署]]に[[被害届]]を出す(この被害届は事件後、X及び発案者Yの指示で取り下げられた)。
 
またXは小中学校時代に[[いじめ]]を受けていたが、自身もかつての同級生や実弟から「普段は優しい感じだが、怒ったら何するかわからず、とにかく怖人だ」と言われている。
 
Yは「暴力は苦手だから、自分では手出しはせん」と言っていたが、中学時代は校内で不良グループを結成しており、そのリーダー格だったという。Xとはもともとあまり親密な仲ではなかったが、事件の1年程前に一緒に海外旅行に行ったのがきっかけで関係が深まったという。
 
6月19日、XとYは脅迫を受けたBとDの身を守るためにはAらを殺すしかないと判断し、暴力団関係者Z(Z(以下Z)Z)やB,Dを含む9人の仲間を集め被害者達を呼び出した。被害者A,Cと同伴した21歳会社員男性(以下E)の3人に[[山陽自動車道]]・[[岡山インターチェンジ]]付近や[[玉野市]]の深山公園で集団で暴行した後、午前4時半ごろXが以前勤務していた玉野市の建設会社の資材置き場がある[[岡山県]][[岡山市]][[灘崎町]](現在の[[岡山市]][[南区 (岡山市)|南区]])奥迫川の山中に3人を連行。Aを生き埋めにして殺害し、Eを「[[日本の警察|警察]]に行ったら家族を皆殺しにする。50万円支払え」と脅迫したうえで解放した。Zとの間で「借金漬けにするから連れて行く」という約束があったCを岡山市の実行役リーダーの自宅[[マンション]]に連れ込もうとするが、Cの状態を知ったZから「それでは金は取れん。連れてこなくていい」と言われて灘崎町の山中に戻り、Cも同様に生き埋めにして殺害した。
 
[[6月22日]]、解放されたEが、東大阪市の布施警察署に届け出る。
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[[6月23日]]、Xは大阪から母親に「俺が2人殺した。逃げた1人を殺してから[[自首]]する」と電話する。
 
[[6月24日]]早朝、加害者ら9人はXのマンションに集まって「4人でやったことにする」として自首を協議する。午前中に、加害者側の3人が[[岡山南警察署]]に出頭して[[逮捕 (日本法)|逮捕]]される。
 
[[6月25日]]午前1時ごろ、Xが[[玉野警察署]]に母親らと次男夫婦の車で出頭し逮捕される。
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[[6月27日]]生き埋めにされた2人の遺体が発見された。いずれの遺体も顔が腫れ上がるなど損傷が激しい状態であった。
 
[[6月28日|28日]]未明、主犯ら9人全員が逮捕された。なお、当初はXが事件の主犯格と見られていたが、実際はあくまで事件を殺人にエスカレートさせて殺人に発展させた人物であり、事件自体の[[正犯|主犯]]は別の同級生Yであったことも分かったが判明する
 
[[2007年]][[3月27日]]、Xは先に暴行・恐喝を受けたのは自分の仲間の方だった関わらずのの、暴行を被害者殺害に至るまでエスカレートさせたことが要因となり[[日本における死刑|死刑]]を[[求刑]]され求刑<!--その後、被害者の両親らは自分の息子が加害者に対し、暴行および暴力団の名を語るなど脅迫恐喝などの犯罪行為が先にあったことを認めず「全員を死刑にして欲しい」と発言している。つまり、被害者の両親らは自分らの息子たちの当所の脅迫・恐喝等犯罪行為には愚かしくも反省の色が全くなかった。-->
 
[[5月22日]]、[[大阪地方裁判所|大阪地裁]]([[和田真]]裁判長)は、[[被告人|被告]]の反省と更生の可能性を認めながらも、責任は重いとしてXに求刑通り死刑を言い渡した<ref>{{Cite news | url = https://web.archive.org/web/20070524095723/http://www.47news.jp/CN/200705/CN2007052201000239.html | title = 生き埋め殺人で死刑判決 主犯格の男に大阪地裁 | agency = [[共同通信社]] | publisher = [[47NEWS]] | date = 2007-05-22 | accessdate = 2014-05-09 }}</ref>。被告は[[控訴]]。
 
[[2008年]][[5月20日]]、[[大阪高等裁判所|大阪高裁]](若原正樹裁判長)は1審の死刑判決を支持、Xの[[控訴]]を[[棄却]]した<ref>{{Cite news | url = https://web.archive.org/web/20140512215243/http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008052001000187.html | title = 生き埋め殺人、2審も死刑 大阪高裁 | agency = [[共同通信社]] | publisher = [[47NEWS]] | date = 2008-05-20 | accessdate = 2014-05-09 }}</ref>。
 
なお、発案者Yは[[無期懲役]]<ref name="47news20091029">{{Cite news | url = https://web.archive.org/web/20140512214001/http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102901000799.html | title = 2被告の無期と18年確定へ 岡山・生き埋め殺人 | agency = [[共同通信社]] | publisher = [[47NEWS]] | date = 2009-10-29 | accessdate = 2014-05-09 }}</ref>、Yと終始行動を共にしていた被告は[[懲役]]18年<ref name="47news20091029"/>、トラブルの発端となった被告Bは懲役11年、Cを連れてくるよう指示した暴力団関係者Zは懲役17年がそれぞれ[[最高裁判所 (日本)|最高裁]]で確定(ZはAが殺害された後にXの電話によって加担したため、Aへの殺人罪には問われていない)。Xに最初に電話で相談していた被告Dは懲役9年、見張り役の被告は懲役7年、Xと終始行動を共にし、ユンボの操作も担当していた被告は(未成年だったが)懲役15年が2審でそれぞれ確定している。また、深山公園で合流してきた少年2人がいたが、この2人は[[家庭裁判所]]送致となった(この2人およびBやD、見張り役はA殺害後に帰宅していたため、Cへの[[殺人罪  (日本)|殺人罪]]には問われていない)。
 
[[2011年]][[3月25日]]、[[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]]([[千葉勝美]]裁判長)はXの[[上告]]を棄却する判決を言い渡し、同被告の死刑が確定した<ref>{{Cite news | url = https://web.archive.org/web/20140512221458/http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032501000651.html | title = 岡山の2人殺害、死刑確定へ 主犯格の男 | agency = [[共同通信社]] | publisher = [[47NEWS]] | date = 2011-03-25 | accessdate = 2014-05-09 }}</ref>。
 
[[20162025年]]現在、Xは[[大阪拘置所]]に[[収監]]されている。[[再審]]請求中
 
== 参考文献 ==
=== 刑事裁判の判決文 ===
*{{Cite 判例検索システム |裁判所=[[最高裁判所]]第二小法廷 |裁判形式=決定 |事件番号=平成20年(あ)1224号 |事件名=[[傷害罪|傷害]]、[[暴力行為等処罰に関する法律]]違反、[[逮捕・監禁罪|監禁]]、[[強盗罪|強盗]]、殺人被告事件 |裁判年月日=2011年(平成23年)3月25日 |判例集=裁判所ウェブサイト掲載判例、『最高裁判所裁判集刑事編』(集刑)第303号647頁 |判示事項=死刑の量刑が維持された事例(岡山の2人生き埋め殺人事件) |裁判要旨= |url= https://www.courts.go.jp/hanrei/81416/detail2/index.html}}
**[[裁判官]]:[[千葉勝美]]([[裁判長]])・[[古田佑紀]]・[[竹内行夫]]・[[須藤正彦]]
**判決内容:[[被告人]]Xの上告を棄却(死刑判決が確定)
== 脚注 ==
<references />
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== 関連項目 ==
* [[殺人]]
* [[暴力団]]
* [[報復]]
* [[ヒーローショー (映画)|ヒーローショー]] - 本事件を元にした[[井筒和幸]]監督の映画。実行役リーダー主犯格Xと被害者ECに相当する人物をお笑いコンビ[[ジャルジャル]]が演じている。
 
{{死刑囚}}
 
{{デフォルトソート:ひかしおおさかしゆうたんほうこうさつしんしけん}}
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[[Category:東大阪市の歴史|しゆうたんほうこうさつしんしけん]]
[[Category:2006年6月]]
[[Category:日本の死刑確定事件]]