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{{Infobox 学者

[[File:Naokazu Miyaji.jpg|thumb|宮地直一]]

| name = 宮地 直一

'''宮地 直一'''（みやじ なおかず、[[1886年]]（明治19年）[[1月24日]]<ref name="kotobank1">{{Kotobank|宮地直一|2=デジタル版 日本人名大辞典+Plus}}</ref> - [[1949年]]（昭和24年）[[5月16日]]<ref name="kotobank1"/>）は、日本の内務官僚、[[神道]]学者。

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| birth_date = {{birth date|1886|1|24}}

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|main_interests = [[日本史]](日本古代史・神道史)

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'''宮地 直一'''（みやじ なおかず、[[1886年]]（明治19年）[[1月24日]]<ref name="kotobank1">{{Cite kotobank|宮地直一|encyclopedia=デジタル版 日本人名大辞典+Plus|accessdate=2017-01-09}}</ref> - [[1949年]]（昭和24年）[[5月16日]]<ref name="kotobank1"/>）は、[[日本]]の[[内務省 (日本)|内務]][[官僚]]、[[神道学者]]。内務省神社局考証課長、[[東京帝国大学]]教授。近代[[実証主義|実証]][[神道史|神道史学]]の確立者。

== 人物経歴 ==

;出生から修学期

[[高知県]][[高知市]]出身<ref name="kokugakuin">{{Cite web | url = http://www2.kokugakuin.ac.jp/frontier/projects/miyaji.html | title = 國學院大學学術フロンティア／宮地直一博士資料の研究 | publisher = [[國學院大學]] | date = | accessdate = 2017-01-09 }}</ref><ref name="kokugakuin"/>。[[東京帝国大学]]文学部国史学科卒業<ref name="kotobank2">{{Kotobank|宮地直一(みやじなおかず)|2=日本大百科全書(ニッポニカ)}}</ref>後、1909年[[内務省 (日本)|内務省]]入省<ref name="kokugakuin"/>。神社局考証官<ref name="kokugakuin"/>、同考証課長<ref name="kokugakuin"/>などを務め、戦前の日本における神社・神道行政に大きな役割を果たした<ref name="kokugakuin"/>。

1886年、[[高知県]][[高知市]]で生まれた<ref name="kokugakuin">{{Cite web|和書| url = https://www2.kokugakuin.ac.jp/frontier/projects/miyaji.html | title = 國學院大學学術フロンティア／宮地直一博士資料の研究 | publisher = [[國學院大學]] | date = | accessdate = 2017-01-09 }}</ref>。[[東京大学|東京帝国大学]]文科大学史学科で学び、1908年に卒業<ref>[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2950861/11 『官報』第7514号、明治41年7月14日、p.378]</ref>。

;内務省勤務・東京帝国大学勤務時代(戦前)

内務省勤務と並行して、大学でも教鞭を取る。1918年（大正7年）東京帝国大学文科大学講師（神祇史）<ref name="kokugakuin"/>、1922年（大正11年）國學院大學教授（神祇史）<ref name="kokugakuin"/>、1938年（昭和13年）東京帝国大学神道研究室主任教授（神道講座）<ref name="kokugakuin"/>、同年内務省を退官。1946年東京帝国大学を定年退官<ref name="kokugakuin"/>。

[[1909年]]、[[内務省 (日本)|内務省]]入省<ref name="kokugakuin"/>。神社局考証官<ref name="kokugakuin"/>、同考証課長<ref name="kokugakuin"/>などを務め、戦前の日本における神社・神道行政に大きな役割を果たした<ref name="kokugakuin"/>。内務省に勤務する一方で、大学でも教鞭を取った。1918年より、東京帝国大学文科大学講師として神祇史を担当<ref name="kokugakuin"/>。1922年からは國學院大學教授として同じく神祇史を担当した<ref name="kokugakuin"/>。

1938年、内務省を退官して東京帝国大学教授に就任。神道研究室主任教授となり、神道講座を担当した<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.digital.archives.go.jp/img/3231883|title=「考証官宮地直一任官ノ件」『任免裁可書・昭和十三年・任免巻二十二』|date=1938-03-11|website=|publisher=国立公文書館|accessdate=2023-03-07}}</ref>。

戦後は[[神社]]存続のため[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]との折衝をおこなった<ref name="kotobank1"/>ほか、[[神社本庁]]の創設にも関わり<ref name="kotobank2"/>、同顧問を務めた<ref name="kokugakuin"/>。

;太平洋戦争後。

== 活動 ==

戦後は[[神社]]存続のため[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]との折衝をおこなった<ref name="kotobank1"/>ほか、[[神社本庁]]の創設にも関わり<ref name="kotobank2">{{Cite kotobank|宮地直一(みやじなおかず)|encyclopedia=日本大百科全書(ニッポニカ)|accessdate=2017-01-09}}</ref>、同顧問を務めた<ref name="kokugakuin"/>。1946年、東京帝国大学を定年退官<ref name="kokugakuin"/>。

実証史学に基づく近代神道史学の先駆者として知られる<ref name="kokugakuin"/>。一方で、東京帝国大学在学中に師事した[[萩野由之]]の影響から、信仰的な要素も見られるとの指摘がある<ref name="kokugakuin"/>。

、

1949年に死去。墓所は[[多磨霊園]]にある。

内務省神社局では、社格の認定などに関係する神社考証を担当した<ref name="kokugakuin"/>。[[明治神宮]]の創建にも深く関わり、祭式や神宝を定める為の神宮・諸社の調査などで中心的な役割を担った<ref name="kokugakuin"/>。祭式・神宝制定のため各地の神社に調査に赴き、神社局考証課長在任時は、1929年（昭和4年）の[[神宮式年遷宮]]にて奉献される御装束神宝の古儀調査なども担当した<ref name="kokugakuin"/>。また、神道史の専門家として、各地で講義をおこなった<ref name="kokugakuin"/>。

== 栄典 ==

;位階

* 1940年（昭和15年） - [[瑞宝章|勲三等瑞宝章]]<ref name="kokugakuin"/>

* 1941年（昭和16年） - [[正四位]]<ref name="kokugakuin"/>

;勲章

== 著書 ==

* 1940年（昭和15年） - [[瑞宝章|勲三等瑞宝章]]<ref name="kokugakuin"/>

*『神祇史』皇典講究所国学院大学出版部 1910,45

;外国勲章佩用允許

* [[1941年]]（昭和16年）[[12月9日]]

** [[満州国|満州帝国]]：勲三位桂国章<ref name="#1">『官報』第4632号 付録「辞令二」1942年6月20日。</ref>

** [[満州国|満州帝国]]：[[記念章#建国神廟創建紀念章|建国神廟創建記念章]]<ref name="#1"/>

==家族・親族==

*父：宮地直親は高知県士族。

*弟：宮地數千木は[[アララギ派]]の歌人。[[スミレ]]研究者<ref>[https://jahis.law.nagoya-u.ac.jp/who/docs/who8-21853 人事興信録データベース]</ref>。

== 研究内容・業績 ==

実証史学に基づく近代神道史学の先駆者として知られる<ref name="kokugakuin"/>。一方で、東京帝国大学在学中に師事した[[萩野由之]]の影響から、信仰的な要素も見られるとの指摘がある<ref name="kokugakuin"/>。1923年に「熊野三山ヲ中心トシタル神社ノ史的変遷」により、文部大臣から[[文学博士]]の[[学位]]を授与される<ref>[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2955372/10 『官報』第3249号、大正11年5月31日、p.798]</ref>。

内務省[[神社局]]では、社格の認定などに関係する神社考証を担当した<ref name="kokugakuin"/>。[[明治神宮]]の創建にも深く関わり、祭式や神宝を定める為の神宮・諸社の調査などで中心的な役割を担った<ref name="kokugakuin"/>。祭式・神宝制定のため各地の神社に調査に赴き、神社局考証課長在任時は、1929年（昭和4年）の[[神宮式年遷宮]]にて奉献される御装束神宝の古儀調査なども担当した<ref name="kokugakuin"/>。また、神道史の専門家として、各地で講義をおこなった<ref name="kokugakuin"/>。

[[1936年]]（昭和11年）には『[[国体の本義]]』編纂委員（神道担当）を務めた<ref>「国体の本義」編纂委員決まる『大阪毎日新聞』昭和11年6月2日（『昭和ニュース事典第5巻 昭和10年-昭和11年』本編p712 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年）</ref>。

== 著作 ==

;著書

{{colbegin|2}}

*『神祇史』皇典講究所國學院大學出版部 1910

*『神祇史綱要』[[明治書院]] 1919

*『神祇史の研究』[[古今書院]] 1924

*『神祇と国史』古今書院 1926　

*『[[諏訪神社]]の研究』信濃教育会諏訪部会 1931-371937

*『諏訪史』第2巻 前編 信濃教育会諏訪部会 1931

*『神祇史大系』訂正版(3版) 明治書院 1932 3版

*『祭神解』東方書院(日本宗教講座)1935

*『文神としての[[天満宮|天神]]の信仰』東京出版協会 1936

*『神社綱要』東洋図書 1938　

*『神道論攷』第1巻 古今書院 1942

*『[[会津藩]]教学の根本精神』跋、[[若松市]]教育部会 1942跋

*『神道思潮』[[理想社]] 1943　

*『神道史』(神道講座 第1) 神道史』四海書房 1943

*『[[安曇族]]文化の信仰的象徴』[[穂高神社]]社務所 1949

*『穂高神社史』穂高神社社務所 1949

*『山嶽信仰と神社』神社新報社 (山岳信仰叢書　) 1949

*『遺稿集』(全6巻) 国民信仰研究所 1954-631963

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=== 共著・校訂など ===

{{colbegin|2}}

*[[藤原時平]]『[[延喜式]]神祇巻』[[下田義照]],[[三島吉太郎]]と校 盛文社 1910

*『[[延喜式]]神祇巻』[[藤原時平]]著、下田義照・三島吉太郎共校 盛文社 1910

*『神宮と式年遷宮』[[阪本広太郎]]共著 四海書房 1929

*『神宮と[[式年遷宮]]』阪本広太郎共著 四海書房 1929

*[[北畠親房]]『[[神皇正統記]]』1929 (改造文庫)

*『[[神皇正統記]]』[[北畠親房]]著、改造文庫 1929

*[[梅園惟朝]]『国史神祇集』大洋閣書房 1932

*『国史神祇集』梅園惟朝著、大洋閣書房 1932

*『三国冣上之祓』 明治書院 神書叢刊　1934

*『三国最上之祓』明治書院(神書叢刊) 1934

*『大祓詞註釈大成』[[山本信哉]],[[河野省三]]共編 内外書籍 1935-38

*『大祓詞註釈大成』[[山本信哉]]・[[河野省三]]共編 内外書籍 1935-38

*『[[中臣祓]]』明治書院(神書叢刊　1938

*『三十番神絵像説[[中臣祓]]』明治書院(神書叢刊) 1938

*『[[三十番神]]絵像説』明治書院(神書叢刊) 1938

*[[林道春]]『本朝神社考』1942 (改造文庫)

*『本朝神社考』[[林羅山|林道春]]著、改造文庫 1942

*[[平田篤胤]]『霊能真柱』明世堂 1944

*『校註[[霊能]]真柱』[[平田篤胤]]著、明世堂書店 1944

*[[竹内式部]]『中臣祓講義』1944 ([[岩波文庫]])

*『中臣祓講義』[[竹内敬持|竹内式部]]著、[[岩波文庫]] 1944

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== 記念論集 ==

*『神道史の研究 宮地直一博士三十年祭記念論文集』国学院大学神道史学会編 [[叢文社]] 1980

;記念論集

== 脚注 ==

*『神道史の研究 宮地直一博士三十年祭記念論文集』國學院大學神道史学会編 [[叢文社]] 1980

{{Reflist}}

== 参考 ==

*日本人名大辞典　

== 脚注 ==

{{Reflist|2}}

{{Normdaten}}

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[[Category:東京大学出身の人物]]

[[Category:高知県出身の人物]]

[[Category:勲三等瑞宝章受章者]]

[[Category:1886年生]]

[[Category:1949年没]]

[[Category:多磨霊園に埋葬されている人物]]