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{{基礎情報 テレビ番組
|番組名=NHKアーカイブス<br>↓<br>あの日 あのとき あの番組<br>~NHK{{Small|〜NHKアーカイブス〜}}
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|ジャンル=アーカイブ<br>再放送番組
|放送時間=放送時間を参照
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| 番組名1 = NHKアーカイブス
==| 放送時間1 ==
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| 外部リンク名2 = 公式サイト
|特記事項=
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'''NHKアーカイブス'''(エヌエイチケイ- アーカイブス)は、[[NHK総合テレビジョン]]が[[2000年]][[4月9日]]に放送を開始しされた[[テレビ番組]]である。2017年度より、「'''あの[[ あのとき あの番組 ~NHKアーカイブス~'''」(-ひ -ばんぐみ エヌエイチケイ-)本放送協会|NHK]]で過去改題・リニ放送された[[ドキメンタリ]]や[[テレビドラマ]]の中から優れた作品を選出し、経年劣化した映像をデジタ処理で修復して、解説を加え放送する
 
== 概要 ==
基本的には、[[埼玉県]][[川口市]]にある過去の番組等を収蔵した施設・[[NHKアーカイブス (施設)|NHKアーカイブス]]とテレビ番組の連動という形を取り入れており、施設開館([[2003年]][[2月1日]]<ref name="mpte200008">{{Cite journal|和書|title=新番組「NHKアーカイブス」とIT革命 / 益子広司|journal=映画テレビ技術 = The motion picture & TV engineering|issue=146|publisher=[[日本映画テレビ技術協会]]|date=2000-08-01|pages=50 - 53|id={{NDLJP|7954711/27}}}}</ref><ref group="注">テレビ放送50周年の当日。</ref>)に先駆けて2000年4月9日より毎週日曜日にNHK総合テレビでの番組放送を開始した<ref group="注">当初は[[4月2日]]に放送開始予定だったが、[[小渕恵三]](内閣総理大臣、当時)が[[脳梗塞]]により緊急入院した臨時ニュースを放送したために延期された。</ref>。基本的には臨時ニュースで一部が放送できなかったとき以外の再放送はない。
 
2000年度は主に[[1960年代]]、[[2001年]]度は[[1970年代]]にNHKが制作放送した番組(『[[NHKスペシャル|NHK特集]]』、『[[ある人生]]』など)を振り返って放送したが、[[2002年]]度以降はもう一度見てみたい番組を視聴者のリクエストなどに基づいて放送する<ref group="注">途中[[2003年]]1 - 3月など、一時中断となる時期もあった。これは、施設としてのアーカイブスオープンに伴う映像ライブラリーの{{独自研究範囲|date=2016年2月|収納作業があったためと思われる}}。</ref>ほか、毎年[[終戦記念日]]前後にはその関連の映像素材を取り上げる。また番組に出演した縁のある人物をゲストに迎えたり、その場所の現状報告なども行われる場合がある。
 
[[2005年]]4月からは『[[新日本紀行#新日本紀行ふたたび|新日本紀行ふたたび〜NHKアーカイブス〜]]』が始まった([[2012年]]3月、レギュラー番組としては終了)。サブタイトルに「NHKアーカイブス」とあり当番組の兄弟番組と考えられる{{誰|post-text=によって|date=2016年2月}}。[[2008年]]4月の放送時間変更で当番組と『新日本紀行ふたたび』が続けて放送されるようになり、よりその性格を強めた([[2010年]]3月まで)。なお、当番組の放送開始以来『[[新日本紀行]]』はたびたび放送されたが、『新日本紀行ふたたび』開始後、当番組内での『新日本紀行』の放送はなくなった。
 
[[通信・放送の在り方に関する懇談会]]が、「(NHKの)番組アーカイブを[[ブロードバンド]](高速大容量)上で積極的に公開すべき」との方針を打ち出したことで、[[総務省]]がNHKのネット進出容認へ向けた方向で動き出すことになった<ref>[httphttps://itproxtech.nikkeibpnikkei.co.jpcom/it/article/NEWS/20060512/237772/ 「解説:総務省がNHKのネット進出容認へ」] [[日経ニューメディア]] [[2006年]][[5月12日]]</ref><ref group="注">2006年[[6月4日]]の放送では、秋田県で起きた男児殺害事件の犯人逮捕の特設ニュースにより、番組史上初めて一部の内容が放送されなかった。[[6月15日]]の早朝という定時とは異なる枠で改めて放送し、[[8月20日]]の通常枠でも再放送された。ちなみに、この時の放送は北海道で[[地上デジタルテレビ放送|地上デジタル放送]]が放送開始になったことを記念して、北海道に関する番組を再放送中であった。</ref>。
 
オープニング曲は、[[2005年]]4月から[[松任谷由実]](当時、荒井由実)の『[[瞳を閉じて]]』が用いられ、[[文字多重放送|字幕放送]]では歌詞が表示されるようになった。なお、『新日本紀行』で同曲が作られた経緯を収めた回([[1976年]][[4月12日]]放送「歌が生まれてそして〜長崎県奈留島〜」)が、番組開始間もない頃に取り上げられた。また、『新日本紀行ふたたび』でも[[2007年]][[12月15日]]放送の「歌が生まれた島で〜長崎県奈留島〜」で取り上げ、更に『あの日 あのとき あの番組』時代の当番組でも[[2018年]][[3月21日]]に取り上げ、番組には松任谷由実がゲスト出演した。
 
[[2008年]]4月に時間移動しリニューアルした。番組開始以来[[加賀美幸子]]がナビゲーターを担当したが、リニューアルに伴い[[桜井洋子]]と[[林家三平 (2代目)|林家いっ平]]([[2009年]]より2代目三平を襲名)の2人によるナビゲートに変わり、2010年4月からは桜井の単独司会となった。また、ピアニスト・[[西村由紀江]]の手による新しいオープニングテーマが登場した。
 
[[2015年]]4月からは、ナビゲーターが桜井から[[森田美由紀]]に代わった。[[2017年]]4月からは、番組タイトルが「'''あの日 あのとき あの番組 ~NHK〜NHKアーカイブス'''」(あのひ あのとき あのばんぐみ エヌエイチケイアーカイブス)に改題された。
 
DVDとして[[ポニーキャニオン]]よりNHKアーカイブスドラマ名作選集が発売された。2007年[[11月21日]]に「テレビ草創期篇<ref group="注">『[[どたんば]]』、『氷雨』、『海の畑』、『魚住少尉命中』、『駅』</ref>」、[[2008年]][[2月20日]]に「昭和40年代篇<ref group="注">『大市民』、『[[わが心のかもめ|ミュージカル わが心のかもめ]]」、『写楽はどこへ行った』、『幻化』、『[[赤ひげ (1972年のテレビドラマ)|赤ひげ]]』</ref>」、[[2008年]][[5月21日]]に「昭和50年以降篇<ref group="注">『極楽家族』、『修羅の旅して』、『しあわせの国 青い鳥ぱたぱた』、『北の海峡』、『失われし時を求めて 〜ヒロシマの夢〜』</ref>」が発売された。
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[[NHK教育テレビジョン|NHK Eテレ]]50周年記念の特集番組『ETV50もういちど見たい教育テレビ』での放映作品は、すべてNHKアーカイブス協力のうえで放映される。
 
番組としての放送は2024年2月25日をもって終了、[[2024年]]度より、『[[時をかけるテレビ 今こそ見たい!この1本]]』に改題・リニューアルした。
== 放送時間 ==
日曜日は通常、選挙の投票日に充てられることも多いため、開票速報放送などにより、時間変更・放送枠分割・休止となることも少なくなかった。また、時間帯移動された{{いつ範囲|date=2016年2月|現在}}でも、放送する作品により時間を拡大することもしばしば行われる。
 
== 放送時間 ==
[[再放送]]は実施されないが、[[天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会]]の地方予選決勝の放送等で非常に多くの地域の放送が休止される場合のみに後日全国ネットで再放送が行われる。
2007年度まで日曜日は通常、選挙の投票日に充てられることも多いため、開票速報放送などにより、時間変更・放送枠分割・休止となることも少なくなかった。また、時間帯移動された{{いつ範囲|date=2016年2月|現在}}でも、放送する作品により時間を拡大することもしばしば行われる。
 
以下の放送時間はいずれも原則であり、放送作品の内容によっては終了時間が延長する場合がある。
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** [[2012年]][[2月19日]]放送の「[[新八犬伝]]特集」では、終了直前の14:54に[[茨城県]][[日立市]]で震度5弱の地震が起き、地震速報に差し替えられたため、最後の部分が放送されないまま終了した。
** 2012年12月9日放送分は当初予定していた内容「ノーベル賞!“生命”の未来を変えた男 山中伸弥iPS細胞革命」のテーマで放送<ref group="注">また通常関西地区は「[[西方笑土]]」を13:50-14:35に放送するために、この回は本来12月15日1:30-2:40(14日深夜)に放送する予定だった</ref>する予定を変更し、「さようなら中村勘三郎さん〜芸に生きた日々〜」として13:05 - 16:00に放送時間を拡大して放送した<ref group="注">[[リアルタイム字幕放送]]を実施。</ref>。緊急の全国共通放送となった関係で、一部地域で別番組差し替えが予定されていたところでは休止<ref group="注">スポーツ生中継ではEテレに放送波変更。関西地区は「西方笑土」を放送するために本来12月15日未明にEテレへの振替にするところを変更(同番組休止)して同時放送となった。このため12月15日未明のEテレの編成も他の地区と同じ共通ネット番組に差し替えられた。北海道地方ではFリーグ「エスポラーダ北海道」対「府中アスレティックFC」の中継がEテレに変更となったため、NHK杯囲碁トーナメントが12月13日未明の放送に変更され、第86回全日本男子ホッケー選手権「決勝」は14:50からの途中飛び乗りで開始となった。編成の空いたEテレの12:30 - 13:00には「課外授業ようこそ先輩」(地域番組差し替えに伴う未放送分)と「[[アナブロ]]」が追加編成された。</ref>となった。
** 他の地域でも別番組放送<ref group="注">主に全国放送番組で地元地域に関係するものや、地元にチームを置く[[プロ野球]]や[[Jリーグ]]といったスポーツ中継など。</ref>で後日時差放送もしされることが非常に多([[深夜]]枠が非常に多い)、ごく稀に振り替え放送なしで当該回まま休止放送を返上する場合ある。
*** 特に[[都道府県]][[サッカー]]選手権大会の[[決勝戦]]がNHKが放映権を持っている[[天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会]]の都道府県代表決定戦も兼ねる都合上、NHK各局がローカルで中継されており、大半の決勝戦が同じ日に開催、中継放送されている関係で非常に多くの地域の放送が休止される場合のみに例外的に後日全国ネットで再放送が行われる。
; 地域ごとの例外
* 近畿地方
*: [[近畿地方]]のみ、2008・2009年度の2年間は、[[地域情報番組]]『[[ぐるっと関西プラス]]』を10:50から放送するため、2012年度は「[[西方笑土]]」放送のため、[[NHK教育テレビジョン|Eテレ]]で翌週の未明帯<ref group="注">2008・12年度は翌週土曜未明(金曜深夜)、2009年度は翌々週月曜未明(翌週日曜深夜)。</ref>に放送された<ref group="注">[[2008年]]度は全国で定時放送が終了した後に放送された。[[2009年]]度は全国放送の番組を差し替えて放送した。[[2012年]]度は週末アンコールの[[Eテレセレクション]]、または[[Eテレアーカイブス]]の放送後の1:30以後に行われるが、部分的に上述2番組の一部内容が放送されず、実質[[飛び降り (放送)|飛び降り]]でこの番組が放送される。この番組がその曜日付け最終番組であり、終了後直ちに[[君が代]]演奏、[[日章旗]]掲揚、大阪教育テレビジョンのIDを送出して放送終了となった。なお、2012年度の近畿地方での[[NHKワンセグ2|ワンセグ2]]では別番組(全国共通)に差し替えられており、途中からの飛び乗りは行われずに他の地域のEテレと同一時間でワンセグは放送終了となる。</ref>。
* 北海道
*: [[北海道]]では、2008 - 2011年度の5 - 6月の2か月間は『北海道環境アーカイブス』(ナビゲーターは[[沖谷昇]])に差し替えて放送したため、本番組の放送は一時休止された。ここでは過去に北海道地方で放送された環境に関連した番組のほか、北海道地方のみで放送される[[ミニ番組]]『エコは北から』、外国人向け国際放送[[NHKワールド]]TVで放送される英語による北海道の自然を紹介する『ネイチャーオブ北海道』を日本語字幕つきで放送した。
* 石川県
*: [[石川県]]では、2011年度から2012年3月まで最終日曜日に限り『[[石川アーカイブス]]』(キャスターは[[亀井和恵]])を放送した。石川県に関連した過去の番組を放送した。
 
== 通年特集企画 ==
=== 2005年 ===
この年は2つのシリーズを編成した。ひとつは、毎月第3日曜日に放送された『[[NHKスペシャル ]]』「[[シルクロード]](21:00 - 22:00)の放送に合わせた「'''特選アーカイブス・シルクロード'''」である。これは新・シルクロードで放送された番組の舞台を、1980年の『[[NHK特集 シルクロード|シルクロード-絲綢之路-]]』と比較してもらうという意味合いを込めて放送した。このときの進行役は[[松平定知]]であった。なお放送前年の2004年には、デジタルリマスターのために、日本と中国の共同取材で撮影した[[ネガフィルム]]<ref group="注">初回放送時、日本でフィルムから1インチビデオテープに映像を変換後、中国に譲渡された。</ref>を再度、中国から全巻借り出してハイビジョンに変換する作業が行われた<ref group="注">中国側が自国で作業をしたいと申し出たが、すでにNHKがフィルムの補修・洗浄からハイビジョンへの[[テレシネ]]作業、NHKアーカイブスでのデジタル修復、そして渋谷放送センターでの編集作業まで、考え得る最善の体制を整えていたことを伝えて中国側を説得し、日本でのデジタルリマスター作業が行われることになった。肝心のネガフィルムは、中国がNHKから渡された状態のままで大切に保管してくれていたため、このリマスター作業により鮮明な画質でよみがえらせることが出来たというエピソードがある。</ref>。
 
もうひとつは、この年が終戦60周年であったということで、原則毎月1回程度「'''平和アーカイブス'''」と題して戦争(主として広島・長崎の原爆)をテーマにした番組を取り上げた。[[4月3日]]放送の『[[原爆投下・10秒の衝撃]]』([[1998年]][[8月6日]]放送の再放送)はその1つである。
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=== 2013年 ===
この年はテレビ放送開始からちょうど60年を迎える節目に当たり「'''シリーズ・テレビ60年'''」と題し、貴重な映像を通じてテレビ60年の歩みを振り返るというものである。年明け前の2012年12月から5回シリーズでの放送予定で2012年12月は2日連続<ref group="注">どちらも時間帯は通常放送時と異なり、12月30日の第1回は8:35 - 10:00、翌31日の第2回(本番組開始以来初めて月曜日での放送)は8:50 - 10:00に放送された。なお、通常はEテレで振替放送を行う関西地方でもそのまま第1回・第2回を同時放送した。</ref>、2013年1月以降は月1回程度放送される。
#* わくわくドキドキ!アニメ&少年ドラマ(ゲスト:[[多岐川裕美]]〔少年ドラマ[[七瀬ふたたび]]主演〕、[[松村邦洋]])
#* 鈴木健二さんと語る懐かしの名番組(ゲスト:[[鈴木健二]]〔元アナウンサー。[[クイズ面白ゼミナール]]主任教授〕)
#* 松坂慶子さんとみつめる大河ドラマ(ゲスト:[[松坂慶子]]〔[[大河ドラマ]]に過去7回出演〕)
#* わたしとテレビ〜伊東四朗さんと語る“テレビのチカラ”(ゲスト:[[伊東四朗]])
#* 磯村尚徳さんと語る報道番組(ゲスト:[[磯村尚徳]]〔元記者。[[ニュースセンター9時]]初代総合司会〕)
 
== ナビゲーター ==
* [[加賀美幸子]](2000年4月 - 2008年3月)
* [[桜井洋子]](2008年4月 - 2015年3月15日。「[[オウム真理教]] [[地下鉄サリン事件]] から20年」の回まで)
* [[林家三平 (2代目)|林家三平]](2008年4月 - 2010年3月)
* [[森田美由紀]](2015年4月12日 - 2024年2月25日。「戦後70年 [[日本人]] はなぜ [[戦争]] へと向かったのか 〜[[外交]] 敗戦〜」の回から)
 
== 番組テーマ曲 ==
* [[松任谷由実]]「[[瞳を閉じて]]」(2005(2004年4月 - 2008年3月)
* [[西村由紀江]]「忘れないために」(2010年4月 - 2015年3月)
* [[HND]](2015年4月 - 2017年3月)
* [[大島ミチル]](2017年4月 - 2024年2月
 
== 映像のデジタルリマスタリング ==
このNHKアーカイブスの施設開館、ならびに放送を実施するに当たって、製作された当時の映像を当時の雰囲気そのままに伝えるために、スタッフがデジタルリマスタリング(修復)処理を実施する。この方式は、番組としての『NHKアーカイブス』が放送される直前の2000年1月 - 3月に、総合テレビ深夜放送でシリーズ放送された『よみがえる[[新日本紀行]]』で初めて紹介された。
 
[[1959年]]にNHKは送出用として[[2インチVTR|2インチ]]の[[アンペックス]]方式VTRの使用を開始する。それから[[1981年]]頃までの間は、送出用として同方式のVTRを使った<ref group="注">[[19761974年]]から[[1インチVTR]]が送出用として使われ、[[1981年]]頃からしばらくの間この方式に一本化される。</ref>。この方式の[[ビデオテープ]]は非常に高価だったために<ref group="注">[[1964年]]、[[富士写真フイルム|富士フイルム]]がそれを国産化しても、[[1980年]]頃の生産終了まで1本(60分)当たりの単価が10万円以下になることはなかったという。{{いつ範囲|date=2016年2月|現在}}の放送業務用ビデオテープ1本あたりの単価は安くても1000円台であり、高級品ではなくなったため保存が可能になった。[[21世紀]]現在は収録番組・生放送番組を問わず、放送された番組はVTRテープに記録され、保存される。</ref>、テープを使い回しせっかく収録した番組も次の収録で上書きされ失われる場合がほとんどである<ref group="注">特に、[[1970年]]以前の番組でビデオテープで残っているものは数えられるほどしかないものの、それでも「[[1964年東京オリンピック|東京オリンピック]]」の開会式、閉会式および一部の競技、「[[メキシコシティオリンピック|メキシコオリンピック]]」の一部、「NHKイタリアオペラ演奏会」、カラー本放送開始記念番組『長唄『京鹿子娘道成寺』』等、非常に芸術的価値の高い貴重な物については、2インチVTRのままで残されているケースが多い。</ref>。一部の番組は「[[キネコ|キネレコ]]」という装置でフィルム映像に変換して残されたりなどしたが<ref group="注">[[NHK紅白歌合戦|紅白歌合戦]]の[[第14回NHK紅白歌合戦|第14回]]([[1963年]])・[[第21回NHK紅白歌合戦|第21回]]([[1970年]])もこの方式で録画。ただし第21回の保存状態は悪い。</ref>、大部分の番組は前記のように失われてしまったため、[[著作権法]]に基づく権利を行使し、視聴者の[[エアチェック]]なども収集する。{{いつ範囲|date=2016年2月|現在}}では、日本で2インチVTRにて収録された番組作品は全てNHK・民放問わず、1インチ、[[U規格]]、[[ベータカム]]等のアナログVTR、D1・D2・D3・D5等のデジタルVTRにダビングされたものが、地上波・BS・CS等での放送用等の再生に使われる<ref group="注">詳しくは[[2インチVTR#現在の状況]]を参照。</ref>。
 
元NHKアナウンサーの[[宮田輝]]は、[[1960年代]]後半から[[オープンリール]]の家庭用VTRを所有した。自身が司会を務めた、1960年代後半の『[[NHK紅白歌合戦|紅白歌合戦]]』、『[[思い出のメロディー]]』、『[[ふるさとの歌まつり]]』の放送は自宅で録画され、その映像は後にNHKに提供された。
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日本のテレビ放送方式([[NTSC]])では原則として1秒の動画は30コマ(30フレーム)であるが、[[走査線]]が上から下に2回走ることで1つの画面が構成される。しかしフィルム映像の場合は16mmフィルムでは1秒間24コマで構成されるため、1秒30フレームを、60フィールドに分割し、それをさらにフィルムの24コマに変換する事で16ミリフィルム1コマ単位に置き換えて細心の注意を払った上でリマスタリング作業を実施する。525方式の放送の30分番組の修復時間は平均20 - 30時間、16ミリフィルムからハイビジョン映像に変換した30分番組は平均で40 - 60時間の修復時間が必要だといわれている{{誰|post-text=に|date=2016年2月}}([[テレシネ]]を参照)。
 
2005年頃までは、16mmフィルムはハイビジョンに対応出来ないとテレビ業界や映画業界では言われた。16mmフィルムは映像を記録している面積が狭く、それで対応できるのは525方式までだという考えだった。しかし[[1999年]]からNHKの映像修復担当者とテレシネを担当する会社([[ヨコシネ ディー アイ エー]])は、共同でハイビジョン化の準備をすすめ、ついに2004年にはNHK全体の取り組みとして『NHK特集シルクロード』で16mmフィルムからのハイビジョンへのテレシネを本格導入することになった。『シルクロード』の高画質化はそれまでの常識を覆す出来であったため、その後、16mmフィルムからもハイビジョン化することはごく普通のことになってしまった。
 
2007年1月より[[NHK衛星第2テレビジョン|BS2]](現在は廃止)のアーカイブス関連番組の増加に対応するため運営体制の強化が行われた。このため、[[2003年]]2月と比較すると数倍の修復能力を持つに至る。2007年の主な修復スタッフ構成は、修復マネージメント1人・技術マネージメント(修復オペレーター兼務)1人・修復専門オペレーター2人の計4人である。この他にも、2インチVTR等の使用についてはNHKアーカイブス全般を管理する技術担当者が放送博物館や渋谷の放送センターと調整を行ったりする場合があったり、フィルムからVTRテープに映像を変換するテレシネを行う企業なども考慮すれば、作業に関わるスタッフは実際には相当な数にのぼる。
 
2007年1月以降しばらくの間、NHKアーカイブスで映像修復が行われた番組は画面右上に「NHKアーカイブス」の[[ウォーターマークチャンネルロゴ表示]]が入った(NHKで修復作業が許される施設は、品質管理の点から川口市にあるNHKアーカイブスのみ)。修復後に放送されている映像には、[[動画共有サイト]]への無断[[アップロード]]など不正コピー対策のためウォーターマークが入る。
 
2018年4月から、NHK放送技術研究所が開発したAIカラー化システム(2019年放送文化基金賞(放送技術)受賞)を導入。2018年8月15日に放送された『NHKスペシャル ノモンハン 責任なき戦い』では、ソ連軍が撮影した35ミリ白黒フィルム映像のカラー化が行われ番組に使用された。2019年には大河ドラマ『いだてん』田端政治編の一部と、毎週公開されている『いだてん』のウェブサイトのカラー化映像制作を担っている。
 
== アーカイブスと権利保護 ==
デジタルリマスター処理を行った番組の全てが、公開されるわけではない。それは、法律に基づく様々な権利関係の処理作業が必要となるからである。
 
アーカイブス番組でも、そのあたりの事情が説明されたが、デジタルリマスター処理と平行して、番組に映った人物などを全て割り出し、本人や遺族など関係者と連絡をとって、再放送や公開に関しての了解を得なければならない<ref name="mpte200008"/>。ひとりでも了解が得られなければ、その番組は再放送・公開することができない(なお、映像加工されて放送・公開されたことは番組放送開始後、一度もない)。これは主に[[肖像権]]に基づくものであるが、放送以外の手段での公開(DVD・BD、オンデマンド配信等)に関しては[[著作隣接権]]としての録画・録音権なども関係する(詳しくは[[映画の著作物#著作隣接権との関係]]・[[権利の所在が不明な著作物]]を参照)。
 
このため、21世紀現在の番組ではこの点を考慮して、ニュースなどを除いては、企画段階において予め権利関係を全て処理する作業を行い、DVD・BDソフト販売やインターネット配信などを行いやすくするようになった。
 
== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
* [[放送100年プロジェクト]]
* [[NHK番組発掘プロジェクト]]
* [[NHKオンデマンド]]
* [[NHKビデオギャラリー]](80(1980年代に放送されていた
* [[あなたのアンコール]](終了)
* [[蔵出し劇場]](BS2、終了)
* [[プレミアムカフェ]]([[NHK-BS]]の過去の番組を放送する)
* [[ビデオギャラリー]](80年代に放送されていた。)
* [[天然素材NHK]]
* [[伊集院光の百年ラヂオ]]
* [[かんさい想い出シアター]]([[NHK大阪放送局|大阪放送局]]、2001年〜2012年。関西地方に関連する過去の番組を放送)
* [[きょうとシアター]]([[NHK京都放送局|京都放送局]]、2022年4月〜2023年2月。京都府に関連する過去の番組を放送)
* [[NHKアーカイブスポータル]]
* [[Eテレセレクション]](Eテレの過去の番組を放送する「お願い!編集長」を不定期放送していた)
* [[ワンワンパッコロ!キャラともワールド]](Eテレの過去の子供向け番組・学校放送のダイジェストを放送)
* [[Eテレタイムマシン]]
** [[おとなのEテレタイムマシン]]
 
== 外部リンク ==
* [httphttps://www.nhk.or.jp/archives/nhk-archives/index.html NHKアーカイブス]
* [https://web.archive.org/web/20000817225546/http://www.nhk.or.jp/peacearchives/index.html 平和NHKアーカイブス 2000年](原則毎月1回放映)
* [https://web.archive.org/web/20020204043314/http://www.nhk.or.jp/archives/program/back105.htm#Pgm0527 NHKアーカイブス 2001年5月バックナンバー]
 
* [https://www.web.nhk/tv/an/nhk-archives/pl/series-tep-RY1XL52811/ あの日 あのとき あの番組] - [[日本放送協会]]
{{前後番組
* {{Wayback|url=https://www.nhk.or.jp/peace/ |title=平和アーカイブス |date=20041225141629}}(原則毎月1回放映)
|放送局=NHK総合
* {{NHK放送史|D0009010471_00000|あの日 あのとき あの番組〜NHKアーカイブス〜}}
|放送枠=[[日曜日]]24時枠
|番組名=NHKアーカイブス
|前番組=[[ER緊急救命室]]<hr/>[[さわやか自然百景]](再放送)
|次番組=[[公園通りで会いましょう]](再放送)
|2放送局=NHK総合
|2放送枠=[[日曜日]]23:10 - 24:40枠
|2番組名=NHKアーカイブス
|2前番組=[[アリー my Love]]<hr/>NHKアーカイブス
|2次番組=[[未来観測 つながるテレビ@ヒューマン]]<hr/>NHKアーカイブス
}}
 
{{デフォルトソート:えぬえいちけいああかいふす}}
|2番組名=[[Category:NHKアーカイブス|*]]
[[Category:NHK総合テレビジョンの情報・ワイドショー番組|ああかいふす]]
[[Category:再放送NHK総合テレビジョンの番組の歴史|ああかいふす]]
[[Category:2000年のテレビ番組 (日本)]]
[[Category:NHKのテレビ番組の歴史|*ああかいふす]]
[[Category:放送文化基金賞・放送文化]]
[[Category:NHKの再放送番組]]
[[Category:2000年のテレビ番組 (日本)]]