「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
→用語解説: 獣の名前、生態について加筆 タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
~2025-38317-5 (会話 | 投稿記録) レベル |
||
(58人の利用者による、間の128版が非表示) | |||
1行目:
{{内容過剰|date=2022年12月}}
{{Infobox animanga/Header
|タイトル= 終末なにしてますか? 忙しいですか? <br />救ってもらっていいですか?
|画像= Shuumatsu Nani Shitemasu ka? Isogashii desu ka? Sukutte Moratte Ii desu ka? Logo.svg
|サイズ= 150px
|ジャンル= [[ファンタジー]]<ref name="このラノ2025">{{Cite book |和書 |date=2024年12月10日 |edition=第1刷 |title=このライトノベルがすごい!2025 |publisher=宝島社 |page=120 |isbn=978-4-299-06183-6}}</ref>、[[サイエンス・フィクション|SF]]<ref>{{Cite book|和書|author=『このライトノベルがすごい!』編集部|date=2021-12-09|title=[[このライトノベルがすごい!|このライトノベルがすごい!2022]]|publisher=[[宝島社]]|page=175|isbn=978-4-299-02264-6}}</ref>
}}
{{Infobox animanga/Novel
10 ⟶ 11行目:
|出版社= [[KADOKAWA]]
|レーベル= [[角川スニーカー文庫]]
|開始=
|終了=
|
}}
{{Infobox animanga/Novel
19 ⟶ 20行目:
| イラスト = ue
| 出版社 = KADOKAWA
| レーベル = 角川スニーカー文庫
| 開始
| 終了
| 巻数 = 全11巻
}}
{{Infobox animanga/Manga
35 ⟶ 30行目:
| 出版社 = KADOKAWA
| 掲載誌 = [[月刊コミックアライブ]]
| レーベル =
| 開始号 = 2016年8月号(プレ連載)<br /> 2016年9月号
| 終了号 = 2018年7月号
| 開始日 = 2016年6月27日(プレ連載<ref>{{
| 終了日 = 2018年5月26日
| 巻数 = 全4巻
47 ⟶ 42行目:
| 監督 = 和田純一
| シリーズ構成 = 枯野瑛
| 脚本 = 枯野瑛、根元歳三<br />永井真吾、望月真里子<ref name="sukasuka-anime">{{Cite web|和書|url=http://sukasuka-anime.com/staffcast/|title=Staff/Cast|
| キャラクターデザイン = 今西亨
| 音楽 = [[加藤達也]]
| アニメーション制作 = [[サテライト (アニメ制作会社)|サテライト]]、[[C2C (
| 製作 = 68番島・妖精倉庫
| 放送局 = [[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]ほか
| 放送開始 =
| 放送終了 = 6月27日
| 話数 = 全12話
}}
61 ⟶ 56行目:
|ウィキポータル = [[Portal:文学|文学]]・[[Portal:漫画|漫画]]・[[Portal:アニメ|アニメ]]
}}
『'''終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?'''』(しゅうまつなにしてますか いそがしいですか すくってもらっていいですか)は、[[枯野瑛]]による[[日本]]の[[ライトノベル]]およびそれを[[原作]]とした[[メディアミックス]]作品。[[イラストレーション|イラスト]]はueが担当。略称は「'''すかすか'''」<ref>『アニメージュ 2017年4月号』徳間書店、2017年4月10日発行、157頁</ref>、「'''終末な(略)'''」<ref>{{Cite tweet ja|author=枯野瑛|user=a_kareno|number=856828211489013764|title=「すかすか」は愛称、「終末な(略)」は略称、というイメージです。...|date=2017-04-25|access-date=2024-08-19}}</ref>。第1部『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』は「[[#ヴィレム・クメシュ|ヴィレム]]の物語」となっており、[[角川スニーカー文庫]]([[KADOKAWA]])より2014年11月から2016年4月まで刊行され、その後外伝 (EX) が2017年2月に刊行された。2016年4月から2021年7月にかけては、5年後の世界を描いた第2部『'''終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?'''』(しゅうまつなにしてますか もういちどだけあえますか)が刊行された。一度打ち切りが決定していたものの、ファンの支持と電子書籍の売上増加により、続巻が刊行された経緯がある{{R|このラノ2025}}。
2016年7月より『[[月刊コミックアライブ]]』(KADOKAWA・[[メディアファクトリー]]ブランド)においてせうかなめ作画による漫画版が連載された<ref>{{Cite web|和書|url=https://natalie.mu/comic/news/196068|title=アライブで「アイリス・ゼロ」再開&「終末なにしてますか?」など新連載も|publisher=[[ナタリー (ニュースサイト)|ナタリー]]|date=2016-07-27|accessdate=2017-03-07}}</ref>。2017年4月から6月にかけてテレビアニメが[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]、[[アニメシアターX|AT-X]]ほかにて放送された。
== ストーリー ==
100 ⟶ 76行目:
3巻
その
地上に降り立ったヴィレムは、グリックに招かれ、クトリと共に地下の遺跡へ。たどり着いた先、氷の中に閉じ込められ眠るように『死』んでいたのは、500年前リーリァの前に斃れ、聖剣・[[#セニオリス|セニオリス]]の特筆能力である『死』の呪詛を刻まれたエルクだった。彼女を目にしたことで侵食が急速に進み、昏睡してしまうクトリ。その
その
4巻
122 ⟶ 98行目:
年齢は第1部時点。第2部にも登場する人物の第2部時点の年齢は記載されている年齢+5歳。
==== 妖精倉庫 ====
; {{Anchors|クトリ・ノタ・セニオリス}}クトリ・ノタ・セニオリス (Chtholly Nota Seniorious)
: 声 - [[
: 本作の主人公の1人{{R|sokoani31}}。青空の髪、凪の海のような眼を持つ'''黄金妖精'''(レプラカーン)。妖精倉庫の中ではもっとも年長の15歳。レベル52。最強の聖剣の一振り、セニオリスの適合者。発生は94番浮遊島<ref name="BD01">''「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? ① 【限定盤】 軍事報告書1」''</ref>。
: 28番島にてヴィレムと知り合い、半ば一目惚れのような形で抱いた淡い想いをきっかけに、次第にその想いが強まり好意を隠さないようになる。その時に買ってもらった帽子がお気に入り。殉職した先輩妖精から受け継いだブローチを大切にしている。
: 15番島に現れた〈六番目の獣〉との戦いで妖精郷の門を開いて戦死を遂げるとされていたが、ヴィレムに覚悟を覆され「生きたい」と思うようになる。その後一度前世の侵食と魔力の使いすぎで人格破壊を起こしてしまうが、約束を守るというクトリの決意を尊重したエルクの介入によって復活、その際黄金妖精とは違う何かに変質した。またこの時から次第に髪色が赤く変色していく。その後以前と同じように日々を過ごすも、妖精兵ではなくなり戦わなくて良くなったならヴィレムの隣にいたい、という未来願望を抱くようになる。
:髪の変色と共に記憶、ひいては人格を喪失しており、使い慣れたはずの調味料の配置が分からなくなったり、比較的早い段階でヴィレムとの出会いの記憶も曖昧になるほど。
:地上捜索隊の救出班に同行するが、地下の氷の棺の中で眠るエルクの遺体を目にして侵食が急速に進み、再び昏睡してしまう。記憶をほとんど失い、完全消滅を懸念したエルクと共に地上の戦況を見届けていたが、傷付きながら戦うヴィレムを見て「ヴィレムの戦いは自分が全て受け継ぐ」という約束を思い出し前世の侵食を顧みず地上に戻る。その際再びクトリの想いを尊重したエルクに背中を押され、地上で襲い来る〈六番目の獣〉を相手に致死的な傷を受けながらも奮戦し、それは以降大陸群で長らく〈六番目の獣〉の襲撃が観測されないほど凄まじいものだった。複数の獣の攻撃を同時に受け魔力の爆発を起こし、最後にヴィレムに感謝の言葉を残して死亡した。なお、この時にはクトリの体は黄金妖精ではなくなっていたため、遺体が消えずに残っている。
: 原作から「普通の女の子」がクトリのコンセプト。何かにつけてタイミングが悪く、要領も良くなく、そして筋金入りの見栄っ張り<ref>{{Cite web|和書|url=http://kareno.moo.jp/works/sukasuka/materialNoteForRevealation.html|title=キャラクター設定資料(公開可能な範囲のみ) ver 1.03|date=2014-11-27|accessdate=2019-08-23|author=枯野瑛|authorlink=枯野瑛}}</ref>。原作者の枯野は「そんな真面目な女の子がヴィレムのような男に会ったらどうなるのか」と考えながら書いていると言う。そして和田はクトリについて「何事にでも一生懸命な委員長タイプで、ともすればお固すぎる一面もある」と評し、「恋愛には憧れるけど経験はゼロの女の子が、初めて恋をする感じに書ければいいと思っていた」と語っている{{R|BD01}}。
:
; {{Anchors|ヴィレム・クメシュ}}ヴィレム・クメシュ (Willem Kmetsch)
: 声 - [[
: 本作の主人公の1人。この世界で生き残った唯一の人間族(エムネトワイト)で、世界を救うことができなかった'''準勇者'''の青年。レベル81。18歳(肉体年齢であり実年齢は543歳)。28番島でクトリと出会う。グリックの紹介で護翼軍の建前上の役職である二位呪器技官の職位を与えられ、妖精倉庫の管理者に任名される。人類が滅亡する以前は、身寄りのない子供たちを集めた養育院の父親がわりとして放浪者の師匠に変わり孤児たちの面倒を見ていた。
: かつて'''正規勇者'''を目指していたが、正規勇者としての資格を彼自身が持ち合わせていなかったため叶わなかった。しかし、最後までその夢を諦めずにあらゆる武芸・技術を修めていった結果、かつて地上に存在したほとんどすべての武器武芸に精通し、仲間たちからして非常識、規格外と評されるほどの強さを得て、無才の天才と呼ばれるまでに至った。その結果としてLVが爆発的に底上げされた。ずっと人類戦場の最前線にいて師には困らなかったとはいえ、わりとわけのわからないランクの芸達者。しかし、現在は禁呪の呪詛に身体を蝕まれており、戦うと死んでしまう体になっている。そのため、生きてやらなければならない事がある限り決して戦闘をするという選択はしない<ref>{{Cite tweet ja|author=枯野瑛|user=a_kareno|number=880095257488089090|title=ヴィレムは戦闘したら死ぬ体です。...|date=2017-06-29|access-date=2024-08-19}}</ref>。
: 浮遊大陸群のなかで唯一、遺跡兵装の本来の扱い方を知っており、調整も行うことができる。二位呪器技官はそれが仕事だったがヴィレム以外にそんなことが出来る者はいなかったので左遷職だったが、ヴィレムが覆してしまった。
: 第一部三巻にてネフレンを守るため地上に落ち、四巻にてネフレンと共に〈最初の獣〉に変質した。さらに五巻では大陸群を落とすために獣を回収していたエピルス国に捕らえられたが脱出、その際ニルスに獣にならないよう頭に細工をかけられ、記憶を失った普通の徴無し親子としてエルクと二人で平穏な日々を送っていた。しかし、エピルスによって街に獣が落とされた際に記憶を取り戻し、エルクに別れを告げて妖精兵と対峙、戦闘。結果、調整を受けたばかりのラキシュにセニオリスを刺され、ラキシュにセニオリスの能力の使い方を伝授しながら死亡した。亡骸は二番島に安置される。
: 第二部では、亡骸が二番島からアイセアの所持物として三十八番島に運びだされていて、倉庫に忍び込んだフェオドールに眼の力を使われて、心の〈獣〉の部分がフェオドールに移行し、かわりにフェオドールの心の一部がヴィレムの心に流れ込んだ。第二部七巻でヴィレムの姿で、中身が地上にいたときの記憶しかないヴィレムとヴィレムに瞳の力を使う前のフェオドールが入った状態で復活するが、八巻できちんと自分を思い出し、休まず世界を描き続け精神を疲弊しきっていたネフレンを励まし、後にネフレンを救って、妖精倉庫に帰る途中木から落ちるリィエルを助ける、という第一部の最後の場面に遭遇することとなる。
: 性格としては、子煩悩の父親と言われる。その程度は、クトリの特別な好意に気付いていながらそのうちもっと好きな人ができるだろうと考えてわざと鈍感でいるフリをしている癖に、そのいつか現れるであろうクトリの相手のことを想像するだけで無意識のうちに殺意が滲み出るほど。アルマリアのことを好きだと言ったセオドアにも無意識のうちに技を掛けていた。また黄金妖精を使い捨ての兵器としか見ていない発言を聞くと窓を震わせる程の殺気を放つ。子供のためならなんでもする。また、根本的に特別な才能がないためか、方法がないこと、子供達が絡む事は力技で解決しようとする(直接的な攻撃がほぼ通じず念動力の能力が開花しないと死ぬだろう状況を、ほぼ通じないだけで少しは攻撃が通じる、といって一週間かけて素手でドラゴンを倒したこともある)。ただし、鎌をかけて相手の本音を引き出し、交渉を持ちかけるなど知性的な面も見られ、かなり万能な勇者だったのだと思われる。
: テレビアニメでは20歳後半のイメージで描かれており、声を演じた新井にも「28歳で演じてください」と監督の和田から指示があった。18歳の青年として描くことによって15歳のクトリと年があまり離れず、恋が成就してしまう可能性があったからである。そしてそんなヴィレムを和田は「過去に縛られ本当に情けなく、カッコ悪い男。しかし、同時に愛すべきキャラでもあった」と語っている{{R|BD01}}。
:
; {{
: 声 - [[Machico]]
: 妖精兵の少女。稲穂色の髪、朽ち木色の眼を持つ黄金妖精。14歳。レベル53。聖剣ヴァルガリスの適合者。
: 何かと訳知り顔をする情報通。常に本気のわかりにくい笑顔を浮かべて感情をごまかしているが、クトリの危機などには素の表情を見せる。
: のちに、既に前世の侵食が完了してしまっていることが明らかになる。現在のアイセアの人格は、前世となる30年前の妖精兵
: 第2部では、護翼軍の第二位武官として登場し、ティアット達のいる38番浮遊島を訪れる。すでに魔力を熾すことができない体になっており、自力で歩くこともできないため車椅子に乗っている。
:
; {{
: 声 - [[上原あかり]]
: 妖精兵の少女。褪せた灰色の髪、木炭色の眼を持つ黄金妖精。13歳。レベル31。聖剣インサニアの適合者。発生は14番浮遊島<ref name="BD02">''「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? ② 【限定盤】 軍事報告書2」''</ref>。
: 判で押したような無表情で、滅多に感情を表に出さず口数も少ないが周囲に無関心という訳ではなく、気遣いができる性格。自身のことはあまり口にしないが、他者の心や痛みに敏感で、とくにヴィレムに対しては「放っておくと壊れそうだから」という理由で何かと彼の傍に居ようとする。
: ティアットを除く成体妖精兵5人の中では最年少であり最弱でもある。筋力と持久力も少ない。そんなネフレンの最大の武器は飛行能力である。そのため、機動力を生かせない屋内戦はネフレンにとって桁違いに負担の大きい戦いとなっている<ref>{{
: 和田はネフレンのキャラクター性を忠犬や、長年連れ添った「老犬」ぽさも意識して造形した。また枯野はネフレンとヴィレムの関係性について「犬と飼い主の関係に近い」と語り、そばにいることで支え合っている間柄と評している
; {{
: 声 - [[荒浪和沙]]<ref name="cast2">{{Twitter status|sukasuka_anime|832620197852827651}}</ref>
: 明るい藍色の髪、深い藍色の眼を持つ黄金妖精。14歳。聖剣ヒストリアの適合者。
154 ⟶ 136行目:
: 考えごとに熱中し、まわりが見えなくなることがよくあり、ノフトやナイグラートに度々指摘されている。人間族の文字をすこしだけ読むことができる。11番島にて、大賢者スウォンから世界の真相を聞かされる。
:
; {{
: 声 - [[水瀬いのり]]{{R|cast2}}<ref>{{Cite web|和書|title=Character -TVアニメ「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」公式サイト- |url=http://sukasuka-anime.com/chara/nopht.htm |website=sukasuka-anime.com|access-date=2022-08-07}}</ref>
: 淡い朱色の髪、濃い朱色の眼を持つ黄金妖精。14歳。聖剣デスペラティオの適合者。
: ヴィレムが妖精倉庫を訪れる1ヶ月前に、地上の飛空艇の護衛にあたっていた。クトリとは普段からあまり反りが合わなかったようだが、クトリが妖精郷の門を開き、死んだと思い込んでいた時には、彼女を思いやる様子を見せていた。
161 ⟶ 143行目:
: 第2部では、護翼軍三位技官となったグリックの護衛を務めており、気のおけない関係を築いている様子。
:
; {{Anchors|ナイグラート|ナイグラート・アスタルトス}}ナイグラート(・アスタルトス) (Nygglatho)
: 声 - [[井上喜久子]]<ref name="cast4">{{Twitter status|sukasuka_anime|832621843320156162}}</ref>
: 淡い赤色の髪、若草色の眼を持つ'''喰人鬼'''(トロール)の女。レベル29。オルランドリ総合商会で働いており、妖精倉庫の管理人を務める。
: やや少女趣味なところがあり、普段は可愛らしいフリル付きのエプロンを身にまとっている。子供たちの服はすべて彼女の手製。非常に多芸で、家事全般や妖精の検査など様々なことを一人でこなすことができる。
: 妖精たちを大切に思っており、妖精兵が帰ってこなくなるたびに、哀しみを紛らわせるために山へ暴れに行く癖がある。
174 ⟶ 156行目:
:
; {{Anchors|ラキシュ|ラキシュ・ニクス・セニオリス}}ラキシュ・ニクス・セニオリス(Lakhesh)
: 声 - [[石見舞菜香]]
: 橙色の髪と眼を持つ黄金妖精。10歳。のちに聖剣セニオリスの適合者となる。
: はじめて目にする大人の男性に、ほとんどの子供達は警戒して近寄ろうとはしなかったなか、彼に興味を抱き、最初から好意的に接した一人。
182 ⟶ 164行目:
:
; パニバル・ノク・カテナ(Pannibal)
: 声 - [[久保ユリカ]]
: 紫色の髪と眼を持つ黄金妖精。10歳。
: 初めて68番島を訪れたヴィレムに興味本位で不意打ちを加えようとするも失敗、そのままでは沼地に落ちそうだったところをヴィレムに庇われ助けられる。
189 ⟶ 171行目:
:
; コロン・リン・プルガトリオ(Collon)
: 声 - [[木野日菜]]
: 桜色の髪と眼を持つ黄金妖精。10歳。
: やんちゃな性格で、はじめて目にする大人の男性に、ほとんどの子供達は警戒して近寄ろうとはしなかったなか、彼に興味を抱き、最初から好意的に接した一人。
195 ⟶ 177行目:
:
; アルミタ(Almita)
: 声 - [[小日向茜]]
: 黄金妖精(レプラカーン)。7歳。
: まだ幼いため、やや無鉄砲気味なところがある。
202 ⟶ 184行目:
==== 護翼軍 ====
; {{Anchors|ライムスキン}}石灰岩ノ肌(ライムスキン、Limeskin)
: 声 - [[小杉十郎太]]
: 紺色
: ヴィレムの直属の上司にあたる。戦士という言葉にこだわりを持ち、小難しい言い回しを好む。クトリたちが妖精郷の門を開かざるをえない可能性があることを理解しているため公式な場ではヴィレムたちにも素っ気ない態度で通している。ヴィレムがクトリたちの正体を知ることで悩みを抱えることを懸念し、当初は彼女たちに関するヴィレムからの問いには故意に回答しない方針をとっていた。
: クトリたちに対しても決して使い捨ての道具とは考えておらず、ヴィレムとの出会いで迷いを抱いたクトリの相談に対して真剣に応じるなど私的な場面では非常に親身になって接してくれている。
209 ⟶ 191行目:
:
; {{Anchors|スウォン}}スウォン・カンデル(Souwong Kandel)
: 声 - [[麦人]]{{R|allcinema359568}}、[[田村睦心]](少年期){{R|allcinema359568}}
: 希代の才能を秘めた呪蹟師(ソーマタージスト)。500年前のヴィレムの仲間の一人であり実年齢は539歳(外見は83歳)。
: 人々からは〈大賢者〉と呼ばれており、護翼軍の相談役を担っている。昔から白いマントにこだわりを持っている。一人称は「儂」だが再会したヴィレムの前では少年時代のように「僕」と名乗る。
: 地神(ポトー)の一柱、'''翠釘候'''(ジェイドネイル)との戦いにおいて瀕死の重傷を負ったが、自身に呪詛を施すことによって不死者となり現在まで生き永らえきた。〈獣〉によって侵略された際、地神の一柱、'''黒燭公'''(イーボンキャンドル)と共に浮遊大陸群(レグル・エレ)を作り、生き残った種族を空へと導いた。〈獣〉の正体を知っているようだがヴィレムには語ろうとはしなかった。
: 黄金妖精を発生させている張本人であり、彼女たちをただの兵器としてしか扱っていないが、なんらかの負い目は感じているようで、彼女たちとの接触は避けてきた。
: 見た目が老爺なのは執筆者の枯野が「じじいが書きたかった。どうしても書きたかった。」というのが理由
:
; バロニ・マキシ
221 ⟶ 203行目:
: 遺跡兵装の調整ができるヴィレムの存在を知り、11番島にて彼の前に現れ、知恵を借りるべく大賢者の元まで連れて行く。
:
; ゴドレイ・モグタマン
: 声 - [[チョー (俳優)|チョー]]
: 紫小鬼(グレミアン)の一位技官。〈獣〉に撃墜された地上調査隊の飛空挺『サクシフラガ』の生存者を救助する飛空挺『プランタギネスタ』の指揮官を務める。
==== その他の登場人物 ====
; {{Anchors|グリック|グリック・グレイクラック}}グリック・グレイクラック (Grick Graycrack)
: 声 - [[千葉繁]]
: 琥珀色の眼を持つ'''緑鬼族'''(ボーグル)の男。探検家(サルベージャー)。
: 地上で石化していたヴィレムを救出した探検家の一人。情に厚い人情家で、ヴィレムにとっては大切な友人。世捨て人のような生活を送っていたヴィレムに、妖精倉庫の仕事を紹介する。抜け殻のようになっているヴィレムが生きがいを見つけられるように色々と手を尽くしてくれていた。
247 ⟶ 229行目:
==== 人間族(エムネトワイト) ====
; {{
: 声 - [[佐藤利奈]]
: 二十代正規勇者。聖剣セニオリスの元適合者。
:
: 旧ディオネ騎士国名誉騎士にして第十八代正規勇者が師匠であり同じ師を仰ぐヴィレムとは兄妹弟子の関係。最終決戦前夜、真界再想聖歌隊の現指導者が師匠であると見抜き彼の元を訪れていた。星神エルク・ハルクステンとの戦い
:
; {{Anchors|アルマリア|アルマリア・デュフナー}}アルマリア・デュフナー (Almaria Duffner)
: 声 - [[佐藤聡美]]
: ヴィレムと同じ帝国領ゴマグ市の養育院にいた少女。自身も元は孤児で、養育院の子供たちの世話をしていた。ヴィレムのことを「おとーさん」と呼び慕い、誰よりも彼の帰りを心待ちにしていた
: そして世界で初めて人から〈獣〉へと変じた〈月に嘆く最初の獣〉の正体であり、ヴィレムとの約束を守るために夢の中でヴィレムを500年ずっと待ち続け、エルクと紅湖伯はこの世界に閉じ込められていた。
: ヴィレムには好意は持っているが、この好意は恋人に対するような好意ではないと枯野は語る。和田は声を演じる佐藤聡美の演技でアニメ独自のアルマリアが上手く完成したと語っている{{R|BD01}}。
:
; {{Anchors|ニルス|ニルス・ディデク・フォーリナー}}ニルス・ディデク・フォーリナー
: 『異邦人』ニルス。元十八代正規勇者であり、あらゆる武芸や学問に秀でていたと言われていた。また、リーリァとヴィレムの師匠であり、ヴィレムの住んでいた養育院の創設者。しかし孤児たちの世話はすべてヴィレムやアルマリアに任せており、自身は留守にしていることが多かった。
: 第一部の最後で人間ではなく、エルクとは別口でエルクほど万能ではないものの、星神であったことが明かされ、ヴィレムに星神になるよう勧めたが、ヴィレムが断ったため別の世界へ一人で旅立って行った。
:
; セオドア・ブリックロード
: 10代半ばの冒険者(アドベンチャラー)の青年でヴィレムの友人。アルマリアに想いを寄せていた。親しい者からはテッドと呼ばれる。冒険者としてのレベルは8。〈最初の獣〉の夢の世界では人類破滅の夜に養育院にエルクを連れてきた後、アルマリアを危険な目に合わせたくないと、自身が〈獣〉に変ずる恐怖を抱え一人きりでどこかに消えた。
:
; ヒルグラム・モト
: 武技使いの冒険者。勇者・リーリァ率いるパーティの一人。
:
; エミッサ・ホードヴィン
: 女性の冒険者。20歳。勇者・リーリァ率いるパーティの一人で強力な魔力使い。レベルは61で現役の全冒険者の第2位にあたる。外見上は少々育ちのいい20前後のお嬢様で、フリルのついたロングスカートで戦場に立つ。地方の資産家の娘として生まれたが、魔力過剰の得意体質の持ち主で、少しでも感情が荒ぶると視界内のすべてを吹き飛ばす凄まじい子供だった。その為、光の入らない忘却牢に放り込まれ視界を封じられた。何も見えず、何にも触れられない状況下で彼女は幼少期から思春期までを過ごした。そこから連れ出してくれたのが、偶然別件で近くを訪れたレベル9の青年冒険者。彼女は彼と将来を誓い合って共に冒険者の道を歩みだした。そして往来の特殊体質とずば抜けた才能、更には独自の制御理論によって通称『爆発あくま』の異名で呼ばれる程の魔力使いに成長した。
:
; カイヤ・カルトラン
: 女性の冒険者。勇者・リーリァ率いるパーティの一人。レベルは39。エミッサやヒルグラムといったイロモノ連中とは異なる至極まっとうな冒険者で、よく鍛えられた鎧を着け身を守り、名匠の手になる剣を振るって敵を討つ。既婚者で息子が一人おり、冒険者になって欲しいようだが、腕力で嫁にも息子にも負けるとか我慢ならんと、夫から剣を握るの反対されている。
:
; ナヴルテリ・テイゴザック
: 勇者・リーリァ率いるパーティの一人で、赤毛に無精髭を生やした30歳前後の男
: 星神討伐後も生存しており、とある目的を果たすためにヴィレムの故郷であるゴマグ市を訪れていた。
: その正体は真界再想聖歌隊の一員。ただし世界を元の姿に戻す派閥ではなく、偽りの世界を維持する派閥にいた。
==== 星神(ヴィジトルス) ====
; {{
: 声 - [[岡田日花里]]<ref name="allcinema359568">{{Cite web|和書|url=https://www.allcinema.net/cinema/359568 |title=終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? |website=allcinema |accessdate=2023-06-01}}</ref>
: 緋色の髪で、外見年齢は10歳半ばの少女。
: この世界を創造したとされる伝説の存在で、生き残った二柱の星神のうちの一人。遥か昔に故郷を失っており、故郷を求め様々な星々を訪れた果てに、ヴィレムたちの星に辿り着いた。
285 ⟶ 270行目:
: 前世に侵食され、昏睡状態に陥ったクトリの前に現れるが、今度は完全に人格が消滅するとわかっていながらも、ヴィレムと交わした約束を果たすために再び戦いに赴こうとする彼女の背中を押して送り出した。
:
; {{
: 声 - [[松山鷹志]]
: 星神を守護する三柱の地神(ポトー)の1柱。
291 ⟶ 276行目:
: 後に復活するが、ヴィレムに施された禁呪によって骸骨の頭部のみしか再生することができなかった。スウォンと協力し、彼と共に浮遊大陸群を創りあげた。
: ヴィレムに焼き尽くされた体も原理的には回復可能であるはずであるが、スウォンとの計画に集中しているため回復には力を回せない状況が続いている。かつての巨体の際は死霊魔術を駆使してヴィレムと戦ったが、現在ではその死霊魔術を応用して黄金妖精の創造に役立てている。
: 神性にしては意外と気さくな性格をしており、自身の肉体を失う羽目になったヴィレムとの戦いでさえも現在では懐かしい思い出となっている。スウォンとは協力関係にだけでなく遊び仲間のような関係にもなっており何かと遊戯に興じては勝負をしている様子が
: 世界創成の際にはこの世界に生と死の理を刻んだ張本人であり、呪詛すなわち世界定義の書き換えは彼の機能から派生した概念である。
; {{
: 三柱の地神(ポトー)の1柱。[[リュウグウノツカイ|朱色の魚]]のような姿をしている。現在は他人の精神に寄生する形でしか存在することができない、いわゆる精神体のようなもの。中年女性の声でしゃべるが、その声も寄生している本人にしか聞こえない。
:
; 翠釘候(ジェイドネイル)
: 三柱の地神(ポトー)の1柱。星神討伐の決戦では翠灰色の巨槍を振るいスウォンとエミッサを殺害した張本人。人間を滅ぼすべきだと最初に提案した地神だが、獣が解き放たれたことに気づくと戦いを辞めまだ生きている人間に「自分の力があれば鬼種に在り方を転ずることができる」(人間の亜種として生きながらえることができる)と提案し優しさを見せた。彼が人間を滅ぼすべきだと提案したのはあくまでも自らの最後の主人であるエルク・ハルクステンを守る為であり本来の彼は優しい性格なのかもしれない。
: 第2部開始の3年前に地上からサルベージされたとき、その遺体は灰色の砂岩の塊に包まれており、何者が施したかは不明だが星神の欺瞞呪詛(ソルティレージュ)によって彼は不死者の死体となっていた。そして黒燭公がその呪詛を解こうとすると中から〈最後の獣〉が溢れ出した。
=== 第2部より登場 ===
; フェオドール・ジェスマン
: 第2部の主人公。堕鬼種(インプ)の『徴無し』の17歳の青年。護翼軍 第五師団四位武官。武技や戦術知識、砲器の扱いに長け
: 表面上は穏やかで良心的
: 〈獣〉によって滅亡したエルピス集商国の生き残りであり、護翼軍に入隊した目的は、ある計画に必要な対〈獣〉秘密兵器を入手するためだった。
: 堕鬼種の末裔の特性として謎の瞳力を持っているが、十分に扱えきれているとは言い難く、立て続けにラキシュ、パニバル、そして軍の倉庫に安置されていた〈最初の獣〉に瞳の力を使
: 護翼軍の機密倉庫に運び込まれていた黒い箱の中身を知ってしまったため、軍に捕縛監禁され
:
; マシュマロ(Ryehl)、リンゴ
: 38番浮遊島にて保護された青髪と赤髪の黄金妖精。二人とも正式な名前を得るまでの仮名としてティアットたちに命名された。フェオドールによく懐いており、彼自身も任務だと言いながらも甲斐甲斐しく世話を焼いていた。
: フェオドール、ラキシュとともに四人で出かけた時、38番島に持ち込まれていた〈十一番目の獣〉と遭遇する。三人を守るために、妖精郷の門を開いたリンゴは命を失う。
327 ⟶ 313行目:
聖剣とは、水晶片を核に23個以上の雑多な護符(タリスマン)を呪力線で束ねて作られた剣である。相手の魔力を利用することで、圧倒的な戦力差を覆すことができる。現在の浮遊大陸群では製法および調整方法が失われているため、地上から発掘される超兵器として扱われ、遺跡兵装(ダグウェポン)と呼ばれている。人間族にしか扱えないが、「人間の作業を代わりに行う」という特性を持つ黄金妖精には扱うことができる。
剣を構成する個々の護符は戦闘とは無関係な効果を持つものも多く、単体では大したことがない効果のものも含まれる。それらを組み合わせて作るという製法から、500年前の地上時代はカリヨン(組み鐘)とも呼ばれていた。低位のものは量産することも可能であった一方で、高位の聖剣の中には独自の特筆能力(タレント)を持つものもある。聖剣は護符を相互干渉させてできている、いわば一つの小世界である、とヴィレムは例えた。
;極位古聖剣
:すべての聖剣の原型となった5振りの聖剣。古聖剣を元にこれまで数多くの聖剣が開発・製造されてきたが、未だに極位古聖剣に並ぶまたは超える聖剣を人類は製造することができていない。5振りの銘はそれぞれ「セニオリス」、「モウルネン」、「ゼルメルフィオル」、「スィーレン」、の4振りが作中で明記され、最後の1振りだけまだ明かされていない。異伝に登場する聖剣技師ヨーズア・アステリッドの予想だと、極位古聖剣は使い手を選定するのではなく、元々一人の使用者しか想定されていないので、最初の使用者と特徴が似ているものしか扱うことができないと語った。
; セニオリス{{Anchors|セニオリス}}
: 人類史上最強の
: 特筆能力は「相手を問答無用で死者に変える」。対象が不死であれ不滅であれ、あらゆるものに『死』の呪詛を刻み『死者』にする。
: 適合条件は帰る場所を持たず、帰りたい場所に帰ることを諦め、自分自身の未来をすべて投げ出し終えること。人間
: 地上では正規勇者ニルス、リーリァなど、記録に残るうちでは少なくとも7人が扱っていた。第一部ではクトリが、第二部ではラキシュが適合している。
:
; ヴァルガリス
: アイセアが適合している聖剣。特筆能力を持たないが、全体的にスペックの高い優秀な剣であり、欠点らしい欠点がないとされる。
:異伝より、刀身を構成する護符の数は40。剣というより鎚に近いフォルムを持ち、魔力の増幅性能に関してはセニオリスに伍するほどの性能を誇る。聖剣は本来、人類の敵と戦う為の道具で戦うという意志と目的があるからこそ「剣」という形状をしているが、この聖剣はこの大前提を根底から無視して組み上げられている。その特異性から聖剣のあるべき姿に対する冒涜だとされ、アステリッドの工房で銘も与えられないまま厳重に封印されていた。
:
; インサニア
: ネフレンが適合していた聖剣。
: 特筆能力は「使い手の恐怖心を後回しにする」。聖剣としての格はそれほど高くない
: 第一部の地上での戦闘に
: 他の適合者は前世代の妖精兵ウェルディエ、ロナ<ref name="weaponlist">''第2部 6巻 あとがき 遺跡兵装設定''</ref>。
:
; ヒストリア
350 ⟶ 339行目:
:
; デスペラティオ
: 第一部でノフトが適合していた聖剣。銘の意味は「絶えた望み」。
: 特筆能力は「同族を殺す」。とはいえ、人間に近い生物(鬼族など)にも多少の効果は
: 第一部の地上での戦闘により消滅した。
:
; ラピデムシビルス
366 ⟶ 351行目:
: 第二部でティアットが適合している聖剣。
: 特筆能力は「目立たなくなる」。格はそれほど高くない。
: 他の適合者は前世代の妖精兵オルコ<ref name="weaponlist"/>。
:
; プルガトリオ
371 ⟶ 357行目:
: 特筆能力は「浄化を宣言する」。使用者が「罪人」と認めた相手を切り倒す。この定義は、戦闘の前に相手を視認して行う必要があるため、通常は戦場全体を俯瞰して行う。
: 効果は使用者が魔力を熾して剣を振るい続ける限り続く。消耗が激しいため、コロンの場合、一度使えばひと月は再使用できない。
: 他の使用者は準勇者アヴグラン・T・ロンティス<ref name="iden#2">''異伝 2巻 3章''</ref>。
:
; カテナ
: 第二部でパニバルが適合している聖剣。
:とても細身な聖剣で、構成する護符の数も少ない。
:特筆能力は「気持ちを伝える」。だが、伝えたい気持ちがあるなら話せば良いため、使われた記録はほとんどない。言語理解の護符と類似した特筆能力ではあるが、刀身に触れた相手にしか効果がない。また、思いしか伝わらないので共有していない固有名詞はただの音の羅列としか認識できない。
:
; オラシオン
:
: 特筆能力は「ささやかな願いを叶える」。ただし願いの具体的な指定は出来ず、使用者の潜在意識にあるものを戦闘中に勝手に叶える。
:
; プロディトル
: 第二部でユーディアが適合している聖剣。銘の意味は「造反者」。聖剣としての格はとても低く、才能も伝説も持ち合わせていない底辺準勇者の専用剣だった。
:特筆能力は他に類を見ない唯一無二のしろもので、ヴィレムいわく「大事な時に仕事をしない」。
:見た目は色とりどりの護符で出来ているが、護符の材質や形が揃っていないせいでまるでがらくたの寄せ集めのように見える。だが、そんな見た目とは裏腹に成体の錆竜に思い切り叩きつけても壊れなかったとヴィレムは語った。
; パーチェム
:第二部でアルミタが適合した聖剣で。銘の意味は「平和」。
: 特筆能力は「戦場の希望となる」。基礎スペックは低いが、能力発動時には使用者のすべての能力を飛躍的に上昇させる。人間種の記録によると「悲しい戦いを終わらせる平和の剣」とされていた。よって、戦況が悲劇的な展開になるまでその真価が発揮されることはない。
: 他の適合者は30年ほど前の妖精兵、ナサニア<ref name="weaponlist"/>。
:
; ムルスムアウレア
: 特筆能力は「限定的な不死」。この戦場で燃え尽きてもいいと覚悟を決めることで発動する。
: 30年ほど前の妖精兵、エルバが適合していた聖剣<ref name="weaponlist"/>。
:
;
: 特筆能力は「精神を飛翔させる」。霊体を肉体から切り離し飛ばせるが、霊体が肉体を得た黄金妖精では深刻なエラーを引き起こす。
:
:
; ロクス・ソルス
: 特筆能力は「筋力賦活」。しかし治癒機能が損壊している為、振るった翌日は筋肉痛に悩まされる。
: かつて巨漢の準勇者バダルトンが愛用していた<ref name="iden#2"/>。
:
; モウルネン
: 極位古聖剣の一振り。100年ほど前に地上で発掘されたが、妖精倉庫に送られずに護翼軍の倉庫に保管されていた。
: 特筆能力は「絆を強く結ぶ」。使用者とその仲間の間に非常に強力な共感能力を強制的に発動することが出来るといわれている。
: かつて準勇者ヘルヴァ・T・ロンティスが翠釘侯との戦いで使用した<ref>''第2部 6巻 1章''</ref>。
: セニオリスが「死をもって物語を終わらせる剣」だとしたらモウルネンは「絆によって物語を始めさせる剣」と例えられる。
: 使用条件は「前の所有者の最も信頼していた者」で、極位古聖剣の中で最も使用条件がゆるく、地上で記録が残る限り15人が使用した。
:
; ゼルメルフィオル
: 極位古聖剣の一振り。使えた者は二代目正規勇者リュシル・ザクサイトただ一人で、それ以外の人が起動すると「灰色のぶよぶよした何か」になってしまう。
: 前述の極位古聖剣より、ゼルメルフィオルは近づく人間を強制的に「リュシル・ザクソイト」へ作り変えてしまう能力があり、「灰色の何か」は改造が終わる前に壊れてしまった人間の残骸である。この「灰色の何か」が水に浮くのは、百九人の娘の過半数を切り殺したせいで水精に憎悪され、水の中に入ることができなくなった、リュシル・ザクソイトの伝説に基づいていると推測される。
:
; スィーレン
: 極位古聖剣の一振り。
: 使用条件は「特定の彗星が見える夜に生まれた者」。
:
; パーシヴァルシリーズ
: 量産型聖剣。かつてヴィレムが愛用していた。量産品故のシンプルな構造の為、戦場では簡単なカスタマイズや調整ができ、また比較的小ぶりなサイズの為、手足が伸び切っていない少年だった頃のヴィレムからはとても評価が良かった。特筆能力は付与されていないが、扱いやすい聖剣。聖剣としての格は最低の量産品だが、「最低数の護符で聖剣として成立させる」をコンセプトに製造される帝都工房の傑作。
:
; ディンドランシリーズ
: 量産型聖剣。パーシヴァルシリーズの発展型。500年前の地上で専用聖剣を持たない準勇者に好まれていた聖剣、ナヴルテリやヴィレム、シャントルの結界内でネフレンも使用した。
== 用語解説 ==
; {{
: 100を超える浮遊島の集合体。ほぼ中央に第1番島が位置し、そこから渦を巻くような順で番号が割り振られている。中央に近いほど番号が若く、外側ほど大きい。40番ほどまでの若い番号の島はお互いに近い位置に浮かんでいるが、70番以降の島は島の大きさ自体がそれほど大きくなく、お互いに離れた距離で浮かんでいる。島の交流の頻度は島の栄え具合
: かつて星神の眷属であったと言われる、角や牙、鱗を持つものといった様々な姿をした種族が暮らす。その中で、それらのような外見的に特徴を持たない種族、いわゆる『徴(しるし)無し』は、かつて地上を滅ぼす原因を作った人間族と姿形が同じだという理由から疎まれている。
: 同宗教で集まってできたエピルス集商国や、翼がある者だけの貴翼帝国の他にも、ボレアルヴッドランドや楡木茶郡など国を作っている島や国もある。
:; 2番島
:: 通称『世界樹の髄』。浮遊大陸のほぼ中央に位置する。浮遊大陸群の聖域とされており、
:: 黒燭公が結界の維持のため、ここで暮らしている。
:: 第一部完結時にはヴィレムの亡骸はここに安置され、ネフレン、エルク、カーマはここで暮らしている。
:;5番島
::大賢者の住居がある。大賢者は、自分が大陸群に与える影響を考慮してここを自らを閉じ込める牢獄とするために聖域と定めた(ただし護翼軍を動かすために外に出ることもある)。
:; 11番島
:: コリナディルーチェ市。400年以上の歴史を持つ、浮遊大陸の中で最も古い都市。様々な創作物語の舞台となっている。モデルはローマ。
:: 黄金妖精専門の施療院があり、特別な夢を見た幼体妖精はここへ連れてこられる。 商人から成り上がった現市長に不満を抱いた派閥が、滅殺奉史騎士団を用いて市長の排斥を画策していたが、ライムスキンに命令されたヴィレムが騎士団が雇用主に抱えていた不満を看破し、彼らを買収したことによって事態は解決する。
::
:; 13番島
:: エルピス集商国。護翼軍が黄金妖精という強力な兵器を独占していることを快く思っていない。
:: 〈獣〉を捕獲する方法と、対〈獣〉の兵器を独自に研究しており、それらを用いて〈二番目の獣〉に
:: 第2部では〈五番目の獣〉(マテルノ)によって滅亡している。
::
:; 15番島
:: 〈六番目の獣〉の襲撃が予知されており、クトリはそこで妖精郷の門を開くことが定められていた。〈六番目の獣〉との戦闘により崩壊、地上へ墜ちた。
::
:; 28番島
:: 浮遊大陸群の流通の要の島
:: 前市長だった徴無しの堕鬼種が汚職に塗れた悪徳政治家だったため、市民の徴無しに対する風当たりが強い。
:: 枯野がアニメのデザイナーに渡した島のイメージは「[[香港]]の[[九龍城]]に[[軍艦島]]が微妙に入った感じ」。アニメで一番最初に映る島であったため、見ている人に空に浮かんでいる島だと気づかせないために空のあまり開けていない、建物どうしが近くて影になっている街のデザインとなっている
::
:; 38番島
:: 第二部の主な舞台ライエル市。この島に年々近づいて来る〈十一番目の獣〉に包まれた状態の39番島をなんらかの手段で無効化するために護翼軍第五師団が拠点を置く。二部一巻でティアットたち後輩妖精4人が第五師団に送り込まれて来る。
:: 元は鉱山として栄えたらしく、街が入り組んでいたり、所々にその名残りの機械が稼働中であるが、迫りくる39番島のおかげで人口が大幅に減少している。
::
:; 39番島
:: エピルスの小瓶が破られたことで二部開始前から〈十一番目の獣〉に全体が包まれている。38番島に迫ってきていて、二つの島が接触する恐れがある。
::
:; 68番島
:: オルランドリ第四倉庫、「妖精倉庫」のある浮遊島。比較的規模の大きい島だが交通の便がいいとは言い難く、いくつかの飛空挺を乗り継がなければならない。住人は『徴無し』に対して比較的友好的に接している。黄金妖精は基本的に自由な遠出は許されていないが、この68番島周辺ならば、ある程度の行動の自由は許可されている。
:: 島のイメージはドイツとフランスの文化の入り混じったような感じ。ヨーロッパの片田舎のイメージ
:
; 護翼軍
: 〈十七種の獣〉の脅威に対し、戦力をもって抵抗する公的組織。
: 一から六の師団と憲兵科が存在するが、実際に妖精兵器を擁しているのは第二師団のみであり、それ以外の師団には彼女たちの存在は極秘情報として伏せられている。第二部では第五師団が妖精兵器を擁していたが、特定以上の地位にいないと彼女たちの正体を知らされず、彼女たちの世話役を仰せつかったフェオドールにさえも隠されていた。
: 第二部8巻まででは上等相当兵、上等兵、四位、三位、二位、一位、七将官の順で位が上がっていく。さらに一番上に大賢者がいる。また四位には武官と技官、三位には武官と哨戒武官と技官、二位には武官と技官と呪器技官、一位には武官13人と技官16人が存在することがわかっているが、二位呪器技官と三位哨戒武官はお飾りの左遷職であるらしい(二位呪器技官は地上から発掘された聖剣などを解析する職だが、そんなことが出来る人物はヴィレムが現れるまで一人も存在しなかったから)。また、上等相当兵になるには一位以上の位官の署名三人分が必要で、ほぼ存在しない。
:;憲兵科
:: 詳しくは不明だが、大賢者の世話などをしている。バロニ・マキシ一位武官が所属。
:; 第一師団
:: 所在地は11番島。「大陸群に害をなす友邦に槍を向ける」のが仕事。総団長はカゲラ・ザバタルアルエット一位武官。
:; 第二師団
:: 大陸群までたどり着いた〈獣〉の討伐を行う師団。総団長はライムスキン一位武官。
:; 第三師団
:: 所在地は7番島。「貴翼帝国の監視と威圧」が仕事。詳細不明。
:; 第四師団
:: 詳細不明。
:; 第五師団
:: 所在地は38番島。今は39番島の〈十一番目の獣〉を倒すことが目的。総団長は名前は不明だが被甲人の一位武官。
:; 第六師団
:: 詳細不明。
:
; オルランドリ総合商会
: 妖精倉庫の管理、維持、運用を行なっている護翼軍のスポンサー。サルベージャーが発掘した遺跡兵装はこのオルランドリ商会が買い取っている。
:
; {{
: 68番島、オルランドリ商会第四倉庫、通称『妖精倉庫』で暮らす兵器。厳密には生きていない、いわゆる死霊の一種で、自分の死を認識できないほどの幼さで死んでしまった幼子の魂が、迷い出たもの。そのため、幼いうちは生きることに対して無頓着で、たとえ、命に関わるほどの傷を負っても死を恐れない。
: また、その由来により「前世の侵食」という種族的な業を抱えている。これは前世となる幼子の記憶が徐々に蘇る一方、現在の人格の記憶が徐々に失われていく現象で、上述の魔力を酷使するとより早く進行し、最終的には現在の人格を上書きして消滅させてしまう。幼体妖精は前世の記憶を「夢」として見た時期を目安に成体妖精兵となるべく検査・調整を受けていくこととなる。
: 人間にしか扱うことのできなかった聖剣を振るうことができ、獣の脅威に対抗しうる唯一の兵器。しかし、致命傷や上記「前世の侵食」などにより通常の戦闘手段では獣を倒すことができないと判断された際には、意図的に魔力を暴走させ、獣もろとも自爆することが戦術として定められており、これは文学的な言葉で「妖精郷の門を開く」と形容されている。
:
; {{
: 500年前、浮遊大陸群が出来る前、地上のほとんどを支配していた種族。魔力や繁殖力に秀でた種族では無く、肉体も強靭とは言えないが、同じ地上で猛威を振るっていたほかの種族や、星神までを打ち滅ぼした種族である
: しかし、500年前に〈十七種の獣〉によって滅ぼされた。ヴィレムは滅んだ人間族最後の生き残りである。
: 物語の世界で「私は人間だ」と名乗ることは、こちらの世界で「私は悪魔の転生だ」と名乗ることに等しい<ref>{{
:
; 鬼種(オグル)
: かつて、地上で人間の亜種として発生した種族。人間から派生しているため、徴無しも存在し、フェオドールは聖剣もピリピリするけど持てるらしい。が、根本的には人間とは異なるため十七種の獣にはならず、生き残った。特別な力を持つ種族もいるが、多くは平和な時を経て衰弱している。
: 額眼種(スタラー)、堕鬼種(インプ)、喰人鬼(トロール)(ここまで徴無し)、紫小鬼(グレミアン)、緑鬼種(ボーグル)、単眼種(キクロベ)、巨鬼種(タイタニック)、朱鬼種(デーナー)など、多くの鬼種がいる。
:
; 銀眼種(プライマ)
: 旧世界に存在した世界樹の世話役として創造された、女性のみの希少種。寿命の概念を持ち合わせず、過半数の銀眼種が星神に直接創造されていて、世界そのものと同じだけの齢を重ねている。また銀眼種は、月光を浴びて水を飲むだけで生きていける種だという。詳細は不明だが、六番目の獣の襲来を予知しているのはこの種族である。一番若い個体でも大賢者より少し若い程度(500歳近い)。徴無し。
; 竜種(ドラゴン)
:500年前、かつての地上に存在した最古にして最強の生物種。一説によれば、星神による世界創生の当時、この世界に置かれるすべての「生命」の試作品として創造されたと言われている。なにせ試作品であるため、後に作られた生命たちの備えているいくつかの特徴が未完成のままで、ゆえに様々な点で常識が通用しない。骨格や筋構造に見合わない、桁違いの膂力。重量と翼面積ではありえない飛行能力。呼吸によって周辺環境を塗り替える、まるで古霊種のような生態。当たり前のように寿命はなく、種によっては死の概念そのものを持たない。
:そして竜の吐息は瞬間的に、彼らの本来の生息域をその場に持ち込む。溶岩の海に生きる竜の吐息は灼熱そのもの、極寒の氷壁に棲む竜であれば刃のような猛吹雪を吐き出す。毒や雷を吐き出す種もいれば、概念としての虚無を吐くなど、よくわからない変わり種もいる。因みに、そういった過酷な環境と縁のない竜は、特におかしな息は吐かない。
:
; その他の種族
: 基本的に獣人が多いようだがたまに描写や名前から姿を想像できないものもいる。
: 猫徴種(アイラントロポス)、狼徴種(リュカントロポス)、鳩翼人(トゥルトウレル)、兎徴人(ハレサントロポス)、馬頭種(アロガントロポス)、魚面人(ハーバラー)、蟻人種(ミールーミーギ)、貴翼種(スイーニュ)、栗鼠徴族(スキアラントロポス)、狐徴種(アレパントロポス)、鷹翼種(フォーコン)、蛇尾種(フィダントロポス)、爬虫種(レプトレイス)、蛙面人(フロッガー)、豚面種(オーク)、被甲人(アルマド)、黒甲種種(スカサラントロポス)、球形人(ボールマン)…と沢山の種族が存在する。
: 竜族(ドラゴン)、吸血鬼(ヴァンピリック)、巨人族(ギガント)、古霊族(エルフ)、昏古霊族(グルームエルフ)、土竜人(モーリアン)などが昔地上に存在したが、500年前までに人間、又は、十七種の獣に滅ぼされている。
:
; 魔力(ヴェネノム)
: 心臓の内側に魔という火を呼び入れ、燃え上がらせることで得ることができる力。大きな魔力を熾すには手間と時間がかかる。生命力と相反する概念であり、術者の生命力の強さに反比例して魔力の強さも決まる
:一般的に、魔力は、膂力の弱い種族の最後の悪あがきとして使われるという認識であり、フェオドールが、黄金妖精の魔力を見た時に、とても驚いてことから、そのことが確認ができる。
:'''レベル'''
:旧世界の人間の概念で、個人の鍛錬強度および才能を定量化した指標。武装・状況に問わず発揮できる普遍的な強度。逆に、武装によって容易に逆転する程度のものとも言える。単純な戦闘力の比較などに使用。なお、現在となっては正確な測定技術は失われているため、以下には推定値を表示している。なお25-30辺りが人間の限界であるとされていて、そのラインを越えるには非常識な努力か才能が要求された。
:
; {{Anchors|十七種の獣}}〈十七種の獣〉
: 元々星神達がこの星を訪れた時、そこには〈原始の獣群〉しか存在しない灰色の世界だった。星神達は故郷を探し続け、すでに途方もない時間の経過に疲弊しきっていた。星神達は故郷を探すのを諦め自らの命を断ち、せめて眠りにつくこの星を故郷に似た星へ作り替えるため、自分達の魂を砕き、原始の獣群を加工して、地神達に人間を"製造"させた(パイの中身を生地で覆うイメージ)。しかし人間が長い時の中で繁栄し増えすぎた結果、星神達の欠片が薄れ、かつ真界再想聖歌隊(トゥルー・ワールド)の今の「偽りの世界を存続させる」派閥の人々が、この地に生きている最後の星神エルク・ハルクステンの魂を完全に砕くことに失敗。そして500年前、星神の"皮"を突き破りついに地上に顕現し1年足らずで世界を滅ぼした(十七種の獣にとっての故郷を取り戻した)。
:また星神達が人間種を創造してから流れた長い時の中で〈原始の獣群〉の在り方は変質した。人間種の特性。死に至る十七の道、終末の在り方に影響を受け、内包する形で物質化した。大賢者は、世界構築の当事者である黒燭公と人間という種の設計図と十七種の崩壊因子を分析して、いつか現れるであろう〈獣〉の全容を特定した。大賢者によると、人間が死ぬ直前の最後の感情は悔恨、希望、甘え、正義、優しさ、恐怖、無関心、無知など、大まかに分けると17種存在し、その感情ごとに獣が存在する。現在、まだ存在・観測されていないはずの〈十七種の獣〉の名が判明しているのはこのため。
: アニメ版では500年前に突如現れ、たった1年足らずで世界を滅ぼしたと言われる正体不明の生物で500年前の地上に存在した武装宗教組織・真界再想聖歌隊(トゥルー・ワールド)が生み出した生物兵器研究の成果{{R|BD01}}とされている。
: 「死」という概念を持ち合わせず不死不滅の存在である〈獣〉には、魔力を帯びない通常の兵器ではまともなダメージを与えることができず、唯一対抗しうる手段は人間族の遺した聖剣を振るうことが可能な妖精兵のみ。基本的に空を飛ぶことができないが、〈六番目の獣〉だけは、自身の体を細かく分裂させて風に乗せて飛ばす形で、浮遊大陸を襲うことができる。
:そもそも不死不滅の存在である獣を殺すことなど本来不可能に等しいが、魔力を帯びた攻撃なら獣を殺すことができる。一説では、生命力と相反する力であり死者の力とも云われる魔力(ヴェネノム)によって獣の体に直接「死」の概念を刻み込んでいるからだとも言われるが詳細は不明。
: 〈十七種の獣〉はそれぞれが別個の種であり、能力や特性が異なる。それなりの頻度で浮遊大陸群に襲来する〈六番目の獣〉以外の〈獣〉となると、遭遇する機会があるのは地上に降りたサルベージャーくらいであり、それももし遭遇すればまず抵抗できず全滅させられてしまうだけなので、戦い方や弱点などは知られていない。遭遇を避けるため、やり過ごすための知恵などが伝えられるとしても、限られた経験からそう推測されているにすぎない。
:
:; 〈月に嘆く最初の獣(シャントル)〉
:: 近づいたものすべてが砂になってしまうため、その名前以外のほとんどが知られていない正体不明の獣。シャントルの意味は悔恨。悔恨は過去に縛られた心、未来を捨てて現在を禁固する。けれどそれは遠く届かぬ月を思うことと変わらない。どれだけ想いの言葉を叫んでも、それは誰にも届かない悲しい独り歌。そういう死への道から〈月に嘆く最初の獣〉と名付けられた。〈六番目の獣〉の大群の襲撃ののち、地上に残されたヴィレムとネフレンを500年前の地上を模した精神世界に引き込む。
::
:; 〈穿ち貫く二番目の獣(アウローラ)〉
:: 一見大蛇のように見えるが、体表には鱗の代わりに無数の針が生えており、頭や尾はない。アウローラの意味は天光。希望の光こそが死に誘う鬼火であるとして、天光と名付けられた。
:; 〈???三番目の獣(デペンダンス)〉
:: 詳細不明。デペンダンスの意味は甘え(と推測できる)。
::
:; 〈捩じれ吞み込む四番目の獣(レジティミターテ)〉
:: 屋敷ほどの巨体
::
:; 〈広く包み込む五番目の獣(マテルノ)〉
:: 13番浮遊島にあったエルピス集商国が地上から持ち帰った〈獣〉のひとつ。エルピス事変の際、エルピス集商国を含むあらゆるものを蒼く澄んだ液体に溶かし尽くした。マテルノの意味は優しさ(と推測できる)。
::
:; 〈深く潜む六番目の獣(ティメレ)〉
:: 自身の体を分裂させ風に乗せて飛ばすことで浮遊大陸を襲撃することが出来る。
:: 殺すたびに
::
:; 〈???七番目の獣(???)〉
:: 意味は無関心(と推測できる)。
::
:; 〈???八番目の獣(???)〉
:: 意味は無知(と推測できる)。
::
:; 〈重く留まる十一番目の獣(クロワイヤンス)〉
:: クロワイヤンスの意味は信念、信頼、崇拝。揺るがぬ意志を持って正しくあろうとする、その決意が可能性を鎖すとして信念と名付けられた。ゆっくりと砂や石、ガラス以外の全てを侵食していく黒
:: パニパルが二部7巻にて侵食されそうになったが、彼女の悪戯により信念が砕け、獣が消滅したため侵食から免れた。この時彼女に賛同した一部の
::
:; 〈輝き綴る十四番目の獣(ヴィンクラ)〉
:: ヴィンクラの意味は人と人とのつながり、孤独。モウルネンの中にこの獣と化した地上での最後のモウルネンの使い手、準勇者ヘル
:: 二部6巻ではモウルネンの能力「心を繋いで束ねる」を利用し、自分の能力を理解した者を操り、その者を沢山の顔がある質量の重い怪物にする惨状を引き起こした(今まで仲間にした者を単純に足し算した結果、このような怪物が生まれる)。操られた者を見て、能力を理解してしまうだけで操られてしまうとても厄介な獣だが、使い手の思想に共感していればしているほど効果があるらしく、我慢したり、理解しなかったりすれば獣にならないことができる。
::
:;〈いずれ訪れる最後の獣(ヘリティエ)〉
:: 一部で15番島に6番目の獣と同時に生まれ落ちようとした新たな獣の正体。クトリが島を切り、叩き落としたことで生まれ落ちるのを回避した。
:: 二部では遂に
:
; 帝国領ゴマグ市
505 ⟶ 551行目:
:
; 真界再想聖歌隊(トゥルーワールド)
: 帝国の統治に逆らう武装宗教組織。かつて王家の要請を受け、勇者リーリァ一行が
: 『この世界は本来あるべき姿にない』ということを組織の共通理念としており、そこから大きく二分して、あるべき姿にない世界を元に戻すこととそれを阻止する派閥が存在していた。
:
; 世界樹
: 讃光教会に伝わる神話によれば、それは世界の中心にして柱にして楔。大げさに言うのなら、この世界そのもの。
: かつて星神たちがこの世界を創り上げたときに同じように創造されたもので、形状こそ名の通りの樹木だが、本質は書物に近いのだと神話学者たちは言う。巨木を形作る根や幹や枝や葉のひとつひとつが、膨大な量の情報を記録し、樹としての生長に合わせその内容は常に変化を続けている。そしてその内容はこの世界の「現在」と、それに連なる過去や未来のすべてなのだという。実際に世界樹に触れ、そのかけらだけでも読みとることができれば、人間が一生を費やしても届かないほどの叡智が得られるとも。
:又、別の組織では「世界のすべてが記録されているのではない。世界樹の記録を投影されて、この世界が存在しているのだ。」だから、世界樹の情報を直接書き換えることでこの世界の在り方そのものを改竄することもできるのだと。
:二部10巻に登場する銀瞳種によると世界樹とは、「偽造生命による事象制御塔。巨大な世界結界を効率的に維持するため、地神連中が設置した大規模な演算装置。」これが世界樹の正体だと語った。現在の2番島と浮遊大陸群の関係性の原型だと考えられる。
== 作風・制作背景 ==
著者が本作のプロットを書いたのは2004年ごろ<ref>''第1部 5巻 369頁''</ref>であるが、世界の基本設定や主人公が戦うのではなく戦いに行く女の子を男が見送るところなどの骨格以外はほとんど変わっている<ref name="sokoani31">{{Cite web|和書|url=http://sokoani.com/archives/9877.html|title=そこあに増刊号「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」5巻発売記念特集 vol.31|work=そこあに|accessdate=2017-08-01}}</ref>。もともとは[[角川スニーカー文庫]]とは別の出版社に持ち込んだ作品であったが、そこで没となったものをスニーカー文庫に持ち込み、ほとんどすべてを改稿した上で出版することになった{{R|sokoani21}}。登場人物のうち、「妖精兵」と呼ばれる女の子たちも半分くらい新しくなっている。これは、一度没になった作品だったため、登場人物の一部を枯野の他の著書に登場させてしまったためである{{R|sokoani21}}。作品の雰囲気・世界観について、枯野は「ファンタジーロマンを追い求め、ごった煮感のあるファンタジーを真正面から突き詰めている。世界が滅んでいるというのもごった煮の中の一つ。」と語っている{{R|sokoani21}}。
第1部のタイトルは、「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」であるが、もともとは「'''箱庭世界の天使と悪魔'''」というタイトルであった。空に浮かぶ島が舞台であるなど「箱庭」の要素があることからつけられたタイトルであったが、これではほかの作品に埋もれてしまうということで、枯野が編集部で当時枯野の担当の具志堅にタイトル決めのほとんどを任せ、現在のタイトルになった{{R|sokoani21}}。
このタイトルは、「何してますか? 忙しいですか? 手伝ってもらっていいですか?」という、当時蔓延していた[[LINE (アプリケーション)|LINE]]アカウント乗っ取り詐欺で犯行グループが多用した定型文<ref>{{Cite web|和書|url=https://jp.norton.com/blog/mobile/line-cracking|title=LINE乗っ取りの手口と被害に遭った時の対処法、被害に遭わない対策まとめ|website=[[ノートン (ソフトウェア)|ノートン]]|date=2017-01-11|accessdate=2023-04-11}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://weekly.ascii.jp/elem/000/002/625/2625365/|title=まさかの誤爆!LINE乗っ取り犯が“台本”を送信、その全文を公開|website=[[週刊アスキー]]|date=2014-08-21|accessdate=2023-04-11}}</ref>に由来しており、「LINE乗っ取り詐欺に気をつけましょうね」という注意喚起も言外に含んでいる<ref>{{Cite tweet|user=sukasuka_anime|number=935537167090163712|title=アニメ「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」公式|date=2017-11-29|accessdate=2023-04-11}}</ref>。また、タイトルの「終末」について枯野は「人によって解釈の幅のある言葉だと思っている。どんな人も共通して「明日死ぬのが決まっているから今日をどう生きようか」というシチュエーションと問いかけの組み合わせがオーソドックスな終末感で、決まった死を全人類の共通認識として描いてみているのが一般的な『終末』の作品。でもそうではなくて、「死」ももっと小さな人にも適用できるであろうと考えた。例えば[[終末医療]]のように。『終末』だからと言って世界が終わるわけではない。それで終末をこのシリーズに近い言葉として使っている。」{{R|sokoani31}}と話している。
執筆はまずは枯野の書きたい世界やシーンがあり、それに合うように組み合わせていくことで行われた{{R|sokoani21}}。その他にも作中には複雑な時系列や設定が多く存在することから、枯野自身設定メモや用語集、年表を作成し整理しながら執筆している<ref name="sokoani24">{{Cite web|和書|url=http://sokoani.com/archives/9327.html|title=そこあに増刊号「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」3巻発売記念特集 vol.24|work=そこあに|accessdate=2017-08-04}}</ref>。
シリーズの特徴として、1巻のエピローグの蛇足のように2巻が、2巻のエピローグの蛇足のように3巻があるといった感じで繋がっている{{R|sokoani24}}。また、第1部では3巻のクトリがヴィレムの作ったバターケーキを食べるシーンで1巻から続いてきた話は一旦完結をしている。バターケーキ後の話は「クトリの物語」のエピローグ的な位置づけとなっている{{R|sokoani24}}。そして4巻は「ヴィレムとは何者なのか」ということを考えて作られている<ref name="sokoani29">{{Cite web|和書|url=http://sokoani.com/archives/9713.html|title=そこあに増刊号「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」4巻発売記念特集 vol.29|work=そこあに|accessdate=2017-08-04}}</ref>。そして5巻はこれまでの1巻から4巻のようにクトリとヴィレムに視点を合わせるのではなく、物語の世界全体を見られるように描かれている{{R|sokoani31}}。
第1部の終了と同時に、第1部からおよそ5年後の世界を舞台に、新たな主人公に徴無しの青年・フェオドールを据えた第2部が刊行されている。第1部はヴィレムが世界の真相を鋭く深く突き止めていったのに対し、第2部では前作では描かれなかった黄金妖精や獣の謎、様々な組織の対立など、より幅広い世界観を描いた作風となっている。
== 評価 ==
第1部1巻が発売された2014年下半期ライトノベルツイッター杯で新規部門3位を獲得<ref name="official20170801">{{Cite web|和書|url=http://sneakerbunko.jp/series/shumatsu/|title=終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 公式サイト|work=スニーカー文庫|accessdate=2017-08-01|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170801115549/http://sneakerbunko.jp/series/shumatsu/|archivedate=2017-08-01}}</ref>。作品が話題となったのは2015年1月の2巻発売時。当時カドカワ書店の電子書籍部門でセールが行われており、そこで話題となって2015年1月の「[[Amazon.co.jp|Amazon]]電子書籍ランキング」で1位を獲得<ref name="sokoani21">{{Cite web|和書|url=http://sokoani.com/archives/8983.html|title=そこあに増刊号「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」特集 vol.21|accessdate=2017-08-01|work=そこあに}}</ref>。その後も2015年上半期ライトノベルツイッター杯既存部門、2015年下半期ライトノベルツイッター杯既存部門で1位を連続獲得{{R|official20170801}}。2016年には宝島社刊の「[[このライトノベルがすごい!|このライトノベルがすごい!]]2016」の作品部門5位 新作部門2位を獲得し、「SUGOI JAPAN Award2016」ラノベ部門 SUGOI20にも選出された{{R|official20170801}}。
2017年8月時点でシリーズ累計電子書籍ダウンロード数は21万2000を記録し{{R|official20170801}}、2021年7月時点で電子版を含めた全世界シリーズ累計部数は125万部を突破している<ref>原作小説『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #10』帯の表記より</ref>。
== 既刊一覧 ==
=== 小説 ===
* 枯野瑛(著) / ue(イラスト)、KADOKAWA〈角川スニーカー文庫〉、全8巻
** 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?
** 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #
** 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #
** 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #
** 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #
** 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #EX』2017年2月1日初版発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321609000197/ |title=終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #EX |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-105179-5}}
** 『終末なにしてますか?異伝 リーリァ・アスプレイ』2019年6月1日初版発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321901000553/ |title=終末なにしてますか?異伝 リーリァ・アスプレイ |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-108256-0}}
** 『終末なにしてますか?異伝 リーリァ・アスプレイ #02』2020年6月1日初版発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321911000115/ |title=終末なにしてますか?異伝 リーリァ・アスプレイ #02 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-109171-5}}
* 枯野瑛(著) / ue(イラスト)、KADOKAWA〈角川スニーカー文庫〉、全11巻
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #07』2018年12月1日初版発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321807000407/ |title=終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #07 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-107549-4}}
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #08』2019年11月1日初版発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321807000408/ |title=終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #08 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-107550-0}}
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #09』2020年11月1日初版発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321911000107/ |title=終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #09 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-109163-0}}
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #10』2021年7月1日初版発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322102000071/ |title=終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #10 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-111410-0}}
** 『終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #11』2021年8月1日初版発行(7月30日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000002/ |title=終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか? #11 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-04-111609-8}}
===
* 枯野瑛(原作) / ue(キャラクター原案) / せうかなめ(作画) 『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』 KADOKAWA〈MFコミックス アライブシリーズ〉、全4巻
*# 2017年2月23日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321610000407/ |title=終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 1(漫画) |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-069040-7}}
*# 2017年6月23日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321702000296/ |title=終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 2(漫画) |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-069249-4}}
*# 2017年12月22日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321708000416/ |title=終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 3(漫画) |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-069580-8}}
*# 2018年6月23日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kadokawa.co.jp/product/321801000221/ |title=終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 4(漫画) |publisher=KADOKAWA |accessdate=2022-12-08}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-069883-0}}
=== 関連書籍 ===
* 枯野瑛(原作) / ue(著) 『ue art works - Flowery -「終末なにしてますか?」画集』 KADOKAWA、2023年9月29日発売<ref>{{Cite web |url=https://www.kadokawa.co.jp/product/322306000905/ |title=ue art works - Flowery -「終末なにしてますか?」画集 |publisher=KADOKAWA |accessdate=2024-03-03}}</ref>、{{ISBN2|978-4-04-114233-2}}
== テレビアニメ ==
2016年7月にアニメ化企画進行中であることが発表され<ref>{{Cite news |和書 |url=https://ln-news.com/articles/39122 |title=スニーカー文庫刊『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』のアニメ化企画が進行中 |work=ラノベニュースオンライン |date=2016-07-01 |accessdate=2025-02-27}}</ref>、2017年4月より6月まで[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]、[[アニメシアターX|AT-X]]ほかにて放送された。原作第1部3巻部分までに相当。それに際し、子役声優オーディションでの審査において小学1年生から4年生までの女子小学生を対象とし合格者は[[#エルク・ハルクステン|エルク]]の声優担当となる<ref>{{Cite web|和書|author=高橋克則 |work=アニメ!アニメ! |date=2017-01-27|url=http://animeanime.jp/article/2017/01/27/32325.html |title=TVアニメ「終末なにしてますか?」声優オーディションを開催 “女子小学生”が対象 |publisher=イード |accessdate=2017-04-11|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170128035019/http://animeanime.jp/article/2017/01/27/32325.html |archivedate=2017-01-28}}</ref>。合格したのは岡田日花里<ref>{{Cite web|和書|url=http://sukasuka-anime.com/news/index00280000.html|title=『終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?』エルク・ハルクステン役 岡田 日花里いよいよ出演!!|date=2017-05-09|accessdate=2017-08-04}}</ref>。また、作者である枯野瑛がシリーズ構成、および一部の脚本に参加する。テレビアニメの公式略称は「すかすか」<ref>{{Cite web|和書|url=https://twitter.com/a_kareno/status/856828733105123328|title=(続)それはそれとして、アニメのタイトルは公式略称として「すかすか」を設定しているので、原作ではなくアニメの話をする時にはそちらの呼び方が増えています...|date=2017-04-25|accessdate=2017-08-02|publisher=[[Twitter]]|author=枯野瑛|authorlink=枯野瑛}}</ref>。
=== プロモーションビデオ ===
541 ⟶ 624行目:
テレビアニメのプロモーションビデオは日本国外向けと日本国内向けの2種類作成された。
日本国外向けのプロモーションビデオの公開は2017年3月24日。映像は実写であった。出演しているのは女優でコスプレーヤーの舟山夏妃<ref name="BD02特典映像">''Blu-ray/DVD 第2巻 特典映像''</ref>。撮影は2017年2月末に香川県の[[豊稔池ダム]]で2日間かけて行われた
日本国内向けのプロモーションビデオの公開は2017年3月27日。海外向けとは異なり映像はアニメ本編からシーンが切り抜かれており、字幕も日本語で書かれている。
=== スタッフ ===
* 原作・シリーズ構成 - [[枯野瑛]]
* 監督 - 和田純一
* キャラクターデザイン - 今西亨
* コンセプトデザイン - ブリュネ・スタニスラス(ワールド)、[[ホッチカズヒロ]]、浅沼信也、田中俊成{{R|allcinema359568}}
* アクションディレクター - 酒井智史{{R|allcinema359568}}
* デザインワークス - 大河広行
* プロップデザイン - 福永純一、水村良男{{R|allcinema359568}}
* 美術設定 - 一色美緒、佐藤正浩、塚本千晶、浅沼信也
* 美術監督 - 一色美緒
* 色彩設計 - 高木雅人
* 3DCGディレクター・3DCG - 向純平
* 撮影監督 - 久保田淳
* 編集 - 定松剛
* 音響監督 - [[本山哲 (音響監督)|本山哲]]
* 音楽 - [[加藤達也]]
* 音楽プロデューサー - [[斎藤滋]]
* 音楽制作 - [[ランティス]]
* 統括プロデューサー - [[伊藤敦 (プロデューサー)|伊藤敦]]
* アニメーションプロデューサー - 金子文雄、山田良輔
* 制作 - [[サテライト (アニメ制作会社)|サテライト]]、[[C2C (
* 製作 - 68番島・妖精倉庫
=== 主題歌 ===
==== OP・ED ====
; 「[[DEAREST DROP]]」<ref name="mynavi20170205">{{Cite web|和書|url=https://news.mynavi.jp/article/20170205-a148/|title=声優・田所あずさ、6thシングル「DEAREST DROP」を4/26にリリース決定|work=[[マイナビニュース]]|date=2017-02-05|accessdate=2017-02-05}}</ref>
: [[田所あずさ]]によるオープニングテーマ。作詞・作曲は[[Q-MHz]]、編曲は[[増田武史]]。
;「キネマ」<ref>{{Cite web|和書|url=https://twitter.com/miho_karasawa/status/864882380938424321|title=6話特殊ED「キネマ」...|date=2017-05-17|accessdate=2017-05-19|publisher=[[Twitter]]|author=TRUE|authorlink=唐沢美帆}}</ref>
: 「フロム」に代わって第6話で使用されたTRUEによるエンディングテーマ。作詞はTRUEが唐沢美帆名義で行い、作曲・編曲は[[h-wonder]]が担当している。
;「Ever be my love」
: 「フロム」に代わって第12話で使用されたエンディングテーマ。作詞・作曲・歌は[[山田タマル]]、編曲は増田武史。
==== 挿入歌 ====
いずれの楽曲も山田タマルが歌唱を担当している。
=== 各話リスト ===
644 ⟶ 727行目:
| Title = 帰らぬ者と、待ち続けた者たち
| Subtitle = -dice in pot-
| Aux1 = [[根元歳三]]
| Aux2 = 安齋剛文
| Aux3 = 安田賢司
| Aux4 = [[杉本功]]
| Aux5 = -
| Summary = クトリたちが戦いに出かけてから半月が経った
そこには数々の物語の舞台として使われた歴史ある美しい街並が広がっており、観光気分で浮かれるティアット。
施療院についたヴィレムはティアットを看護師に預ける。医師からは「検査とは幼い妖精が妖精兵として遺跡兵装を扱えるように調整すること」だと教えられる。<br /><!--
764 ⟶ 847行目:
{{放送期間
| 放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考
|
| 2017年
| | | [[京都放送|KBS京都]] | [[京都府]] |
| | 木曜 1:30 - 2:00(水曜深夜) | [[サンテレビジョン|サンテレビ]] | [[兵庫県]] |
| | 木曜 2:35 - 3:05(水曜深夜) | [[テレビ愛知]] | [[愛知県]] |
| | | [[TVQ九州放送]] | [[福岡県]] |
|
| ref={{Cite web|和書|url=http://sukasuka-anime.com/onair/|title=OnAir|work=TVアニメ「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」公式サイト|accessdate=2017-03-27}}
| refname=onair
}}
{{放送期間 | media=インターネット
| 配信
| {{nobr|2017年4月13
| 2017年
| | 木曜 0:00(水曜深夜) 更新 | {{flatlist|class=hlist-pipe|
*[[GYAO!ストア]]
789 ⟶ 872行目:
| | 木曜 10:00 更新 | [[DMM.com]] | |
| | 木曜 12:00 更新 | {{flatlist|class=hlist-pipe|
*[[Rakuten TV
*[[アニメ放題]]
*[[ビデオパス|auビデオパス]]
*[[ひかりTV]]
*[[バンダイチャンネル]]
*[[U-NEXT]]
*HAPPY!動画
*[[PlayStation Store|PlayStation®Store]]
803 ⟶ 886行目:
=== BD / DVD ===
{| class="wikitable" style="font-size:small;" border="1"
! rowspan="2"|巻 !! rowspan="2"|発売日<ref
|-
! BD限定版 !! DVD限定版
818 ⟶ 901行目:
|-
| 6 || 2017年11月29日 || 第11話 - 第12話 || KAXA-7506 || KABA-10533 || 新井良平、田所あずさ
|-
| BOX || 2022年9月28日 || 全12話 || KAXA-9936 || style="text-align:center"| - || 第1話、第12話:枯野瑛、和田純一
|}
{| class="wikitable" style="font-size:small"
871 ⟶ 956行目:
|2017年5月24日||フロム||LACM-14607
|-
|2017年7月12日||オリジナルサウンドトラック 青い記憶||LACA-
|}
877 ⟶ 962行目:
==== 飲食 ====
;SHIROBACO
:2017年6月22日から7月5日にかけて「終末なにしてますか?忙しいですか? お茶などいかがですか?」カフェを実施し、作品をイメージしたメニューや特典が配布された<ref>{{Cite web|和書|url=https://shirobaco.com/20170622-0705-sukasuka/|title=【更新】【6/22(木
;[[パセラ|カラオケパセラ]]
:2017年7月24日から2017年8月20日にかけて秋葉原パセラ昭和通り館にて、作品をイメージしたメニューや特典が配布されたり、店内をコラボルームにした<ref>{{Cite web|和書|url=http://info.paselabo.tv/2017/07/sukasuka.html?_ga=2.55628267.1395628223.1501933947-1192762070.1501933947|title=「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」コラボメニューがカラオケパセラに期間限定で登場!|publisher=パセラボ公式サイト |accessdate=2017-08-13}}</ref>
==== ゲーム ====
;[[ゴシックは魔法乙女〜さっさと契約しなさい
:2017年6月21日から6月30日にかけて、「コラボ記念イベント〜妖精と魔法乙女〜」や限定ガチャ、ログインボーナスが行われた<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.cave.co.jp/
;ビーナスイレブンびびっど
:2017年7月9日から7月15日にかけて、コラボイベント「帰してもらっていいですか?」としてシナリオとドロップ報酬などが行われた<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.gpara.com/infos/view/45539|title=『ビーナスイレブンびびっど!』アニメ「 終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」とのコラボイベント開催|publisher=
;ウチの姫さまがいちばんカワイイ
:2017年8月19日から9月7日にかけて、オリジナルシナリオを読めるクエストやログインボーナス、ガチャなどが行われた<ref>{{Cite web|和書|url=
== 出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|20em}}
== 外部リンク ==
903 ⟶ 988行目:
{{DEFAULTSORT:しゆうまつなにしてますかいそかしいてすかすくつてもらつていいてすか}}
[[Category:2014年の小説]]
[[Category:角川スニーカー文庫]]
[[Category:日本のファンタジー小説のシリーズ]]
[[Category:文明崩壊後の世界が描かれた漫画作品]]
[[Category:漫画作品 し|ゆうまつなにしてますかいそかしいてすかすくつてもらつていいてすか]]
[[Category:2016年の漫画]]
[[Category:月刊コミックアライブ]]
[[Category:ライトノベルを原作とする漫画作品]]
[[Category:ファンタジー漫画]]
[[Category:文明崩壊後の世界が描かれた小説]]
|