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関連項目: アレサ・フランクリン
 
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{{存命人物の出典明記|date=2017年5月}}
{{Infobox Musician <!--プロジェクト:音楽家を参照-->
|Name = ジョージ・ベンソン<br />George Benson
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|Origin = {{USA}} [[ペンシルベニア州]][[ピッツバーグ]]
|Instrument = [[ギター]]、[[ボーカル]]<!-- 個人のみ -->
|Genre = [[ジャズ]]、[[フュージョン (音楽)|フュージョン]]、[[ポップ・ミュージック]]、[[クロスオーバー (音楽)|クロスオーバー]]、ソウル・ジャズ
|Occupation = [[ミュージシャン]]、[[歌手]]、[[ソングライター]]<!-- 個人のみ -->
|Years_active = [[1954年]] -
|Label = [[プレスティッジ・レコード|プレスティッジ]]、[[コロムビア・レコード|コロムビア]]、[[ヴァーヴ・レコード|ヴァーヴ]]、[[A&Mレコード|A&M]]、[[CTIレコード|CTI]]、ワーナー、[[GRPレコード|GRP]]、[[コンコード・レコード|コンコード]]、マスコット
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|Associated_acts = [[ジャック・マクダフ]]、ドクター・ロニー・スミス、[[フューズ・ワン]]
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|URL = {{URL|www.georgebenson.com}}
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|Notable_instruments = [[アイバニーズ|Ibanez GB10 Signature Model]]<br />[[アイバニーズ|Ibanez GB200 Signature Model]]
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'''ジョージ・ベンソン'''('''George Benson'''、[[1943年]][[3月22日]] - )は、[[アメリカ合衆国]][[ペンシルベニア州]][[ピッツバーグ]]出身の[[ジャズ]]・[[フュージョン (音楽)|フュージョン]]を中心に活動している[[ギタリスト]]、[[歌手]]。
 
== バイオグラフィ ==
幼少の頃よりプロの道を目指す。1963年、[[ジャック・マクダフ]](ブラザー・ジャック・マクダフ)のバンドに加入<ref>[http://indianapublicmedia.org/nightlights/broadway-george-benson-1960s/ Before Broadway: George Benson In The 1960s]</ref>。初期のベンソンは、泥臭いソウル・ジャズを演奏していた。1964年、マクダフのサポートを得て、『[[ザ・ニュー・ボス・ギター・オブ・ジョージ・ベンソン]]』でバンド・リーダーとしてもデビューする。1968年には、[[マイルス・デイヴィス]]の初のエレクトリック・ジャズ・アルバム『[[マイルス・イン・ザ・スカイ]]』のレコーディングに参加。
 
ソウル・ジャズ時代に、彼はロニー・スミスとも共演した。<ref>[https://www.allmusic.com/artist/dr-lonnie-smith-mn0000273105 Lonnie Smith] allmusic 2025年5月1日閲覧</ref>ジャズ・ギターの演奏スタイルは、[[ウェス・モンゴメリー]]や[[ジョー・パス]]らの影響がうかがえる。初期のソウル・ジャズから、1970年代後半にはフュージョン系に転じた。1976年に[[ワーナー・ブラザース・レコード]]に移籍、この年に発表したアルバム『[[ブリージン]]』はプロデューサーに[[トミー・リピューマ]]を迎え、彼の代表作となるほどにヒットした。このアルバムに収録されたシングル「[[マスカレード (レオン・ラッセルの曲)|マスカレード]] (This Masquerade)」はポップ・チャートもヒットした。<ref>ビルボーカルとスキャド年間トトを披露し、プ100ヒッツ p.101</ref>以後ボーカル曲も積極的に取り入れ、[[ブラック・コンテンポラリー]]の旗手の一人としても認知されるに至っ。1980年の『ギヴ・ミー・ザ・ナイト』では[[クインシー・ジョーンズ]]を制作に迎えた。さらに[[アレサ・フランクリン]]との共作シングル「Love All The Hurt Away」(1981年)や、シングル「ターン・ユア・ラブ (Turn Your Love Around)」(1982年)をヒットさせた。やがてベンソンはカシーフと組んで、ダンサブルなブラコンのシングルも発表するようになる。アルバム''20/20''(1984年)等、歌手として特化したアルバムも出している
 
1980年の『ギヴ・ミー・ザ・ナイト』では[[クインシー・ジョーンズ]]を制作に迎え、シングル「ギヴ・ミー・ザ・ナイト」をヒットさせた。<ref>ビルボード年間トップ100ヒッツ p.122</ref>さらに[[アレサ・フランクリン]]とのデュエット曲「Love All The Hurt Away」(1981年のアルバム『[[想い出の旅路]]』に収録)や、シングル「ターン・ユア・ラブ (Turn Your Love Around)」(1982年)をヒットさせた。やがてベンソンは[[カシーフ]]と組んで、ダンサブルなブラコンのシングルも発表し、[[ブラック・コンテンポラリー]]の有名歌手の一人となった。彼は1980年代には「レイディ・ラヴ・ミー」「シヴァー」「キッセズ・イン・ザ・ムーンライト」などもヒットさせている。アルバム''20/20''(1984年)等、歌手に特化したアルバムも発売した。1984年には、シングル「Nothing's Gonna Change My Love for You」([[変わらぬ想い]])をリリースしている。
1984年には、シングル「Nothing's Gonna Change My Love for You」([[変わらぬ想い]])を発表した。
 
1994年に「ターン・ユア・ラブ (Turn Your Love Around)」をサンプリングした[[EAST END×YURI]]の『[[DA.YO.NE]]』が日本で流行したが、作曲者の[[ビル・チャンプリン]]らの許可を得ずに使用していた。彼らは使用料の支払いで和解している。
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1996年より[[GRPレコード]]に所属。2006年には[[コンコード・レコード]]のモンスター・ミュージックに移り、[[アル・ジャロウ]]との共作『ギヴィン・イット・アップ』を発表。2009年には音楽活動をほぼ停止していた、[[スモーキー・ロビンソン]]や[[ビル・ウィザース]]らを作曲陣に迎え、『ソングス・アンド・ストーリーズ』を発表。バック・ミュージシャンも活動を停止した[[TOTO (バンド)|TOTO]]の主要メンバー等豪華なメンバーを取り揃えている。
 
[[逆アングル]]による正確無比かつ高速のフル[[ピッキング]]、ギターによる流麗なフレージング、[[ウェス・モンゴメリー]]の系譜を受け継ぐ[[オクターヴ奏法]]とその発展形であるオクターヴ+五度奏法、洗練されたフュージョン・サウンドなどが特徴である。奏法には[[ジャンゴ・ラインハルト]]<ref>マイナー・スイング、ジプシー・スイングで有名な、指にハンデを持っていたギタリスト</ref>や、ウェス・モンゴメリーらの影響が見られる。歌詞のない即興の歌唱である[[スキャット]]<ref>サッチモやダニエル・リカーリ、日本の伊集加代子らが有名である</ref>を得意としている。ギターソロとスキャットをシンクロさせている。[[ノーマン・ブラウン]]をはじめ若手ギタリストに、そのスタイルのフォロワーが存在する。ベーシストでは、[[ネイザン・イースト]]、[[リチャード・ボナ]]にベンソン流儀のソロ&スキャットの影響がうかがえる。
== プレイスタイル ==
=== ギター ===
いわゆる[[逆アングル]]による正確無比かつ高速のフル[[ピッキング]]、ギターによる[[ビバップ]]・スタイルの完成形とも言われる流麗なフレージング、[[ウェス・モンゴメリー]]の系譜を受け継ぐ[[オクターヴ奏法]]とその発展形であるオクターヴ+五度奏法、洗練された[[ブルース]]フレーズなどが特徴である。[[ジャンゴ・ラインハルト]]や、ウェス・モンゴメリーの影響が見られる。
 
=== ボーカル ===
意味を持つ歌詞をともわない歌唱である[[スキャット]]を得意としている。ギターソロとスキャットをシンクロさせている。[[ノーマン・ブラウン]]をはじめ若手ギタリストに、そのスタイルのフォロワーが存在する。ベーシストでは、[[ネイザン・イースト]]、[[リチャード・ボナ]]にベンソン流儀のソロ&スキャットの影響がうかがえる。
 
== ディスコグラフィ ==
=== スタジオ・アルバム ===
*『[[ザ・ニュー・ボス・ギター・オブ・ジョージ・ベンソン]]』 - ''The New Boss Guitar of George Benson'' (1964年、Prestige) ※with the Brother Jack McDuff Quartet
*『イッツ・アップタウン』 - ''It's Uptown'' (1966年、Columbia) ※The George Benson Quartet名義
*『ザ・ジョージ・ベンソン・クックブック』 - ''The George Benson Cookbook'' (1967年、Columbia) ※The George Benson Quartet名義
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*『グッディーズ』 - ''Goodies'' (1968年、Verve)
*『テル・イット・ライク・イット・イズ』 - ''Tell It Like It Is'' (1969年、A&M)
*『[[アビイ・ロード (ジョージ・ベンソンのアルバム)|アビイ・ロード]]』 - ''The Other Side of Abbey Road'' (1970年、A&M)
*『ビヨンド・ザ・ブルー・ホライゾン』 - ''Beyond the Blue Horizon'' (1971年、CTI) ※旧邦題『青い地平線』
*『ホワイト・ラビット』 - ''White Rabbit'' (1972年、CTI)
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*『20 / 20 (トゥエニイ・トゥエニイ)』 - ''20/20'' (1984年、Warner Bros.)
*『ホワイル・ザ・シティ・スリープス…』 - ''While the City Sleeps...'' (1986年、Warner Bros.)
*『[[コラボレーション (ジョージ・ベンソン&アール・クルーのアルバム)|コラボレーション]]』 - ''Collaboration'' (1987年、Warner Bros.) ※with [[アール・クルー]]
*『トゥワイス・ザ・ラヴ』 - ''Twice the Love'' (1988年、Warner Bros.)
*『[[テンダリー (ジョージ・ベンソンのアルバム)|テンダリー]]』 - ''Tenderly'' (1989年、Warner Bros.)
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* ''Best of George Benson Live'' (2005年、GRP) ※2000年録音
* ''Live from Montreux'' (2007年、IMC) ※1986年録音
*''Weekend In London'' (2020年、Provogue) ※2019年録音
 
== 功績顕彰 ==
=== [[グラミー賞]] ===
{| border=0 cellspacing=0 style="background:#E0FFFF; font-size:85%;"
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== 日本公演 ==
* 1977年
* 1977年4月7日 [[中野サンプラザ]]、13日 [[神奈川県立県民ホール]]、14日,15日 [[中野サンプラザ]]
** 4月7日:[[東京都]]・[[中野サンプラザ]]
* 2016年9月15日 札幌 ニトリ文化ホール、17日Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2016 横浜赤レンガ野外特設ステージ、19日大阪ZEPP NAMBA<ref>{{Cite web|title=George Benson / ジョージ・ベンソン {{!}} Warner Music Japan|url=https://wmg.jp/george-benson/|website=ワーナーミュージック・ジャパン {{!}} Warner Music Japan|accessdate=2019-06-08|language=ja}}</ref>
** 4月13日:[[神奈川県立県民ホール]]
** 4月14 - 15日:中野サンプラザ
* 1988年
** 5月15日:東京都・[[東京厚生年金会館]] ※ジョージ・ベンソン&[[アール・クルー]]
* 2016年
** 9月15日:[[北海道]][[札幌市]]・[[さっぽろ芸術文化の館|ニトリ文化ホール]]
** 9月17日:[[神奈川県]][[横浜市]]・[[横浜赤レンガ倉庫|横浜赤レンガ]]野外特設ステージ ※Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2016
** 2016年9915日 札幌 ニトリ文化ホール、17日Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2016 横浜赤レンガ野外特設ステージ、19日:[[大阪ZEPP府]]・[[Zepp|Zepp NAMBANamba]]<ref>{{Cite web|和書|title=George Benson / ジョージ・ベンソン {{!}} Warner Music Japan|url=https://wmg.jp/george-benson/|website=ワーナーミュージック・ジャパン {{!}} Warner Music Japan|accessdate=2019-06-08|language=ja}}</ref>
 
== 書籍/自伝 ==
:
*『ジョージ・ベンソン自伝』 アラン・ゴールドシャー共著(原書は2014年に出版)
::野口結加訳、[[論創社]]、2024年。ISBN 978-4846023478
 
== 関連項目 ==
* [[フュージョン (音楽)|フュージョン]]
* [[クインシー・ジョーンズ]]
* [[アレサ・フランクリン]]
* [[EAST END×YURI]] - 『[[DA.YO.NE]]』