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{{Infobox 力士
|名前=若元春 港
|画像= [[File:Wakamotoharu Minato20220115.jpg|200px]]
|説明=
|四股名=荒大波 剛士 若元春
|本名=大波 港
|愛称=ミナト
|生年月日={{生年月日と年齢|1993|10|5}}
|没年月日=
|出身=[[福島県]][[福島市]]<br />(出生地は[[愛知県]][[名古屋市]])
|身長=187cm
|体重=143kg150kg
|BMI=4042.899
|所属部屋=[[荒汐部屋]]
|得意技=左四つ、寄り、うっちゃ
|現在の番付=西前頭64枚目
|最高位=西前頭6枚目東[[関脇]]
|生涯戦歴=2904662243602528(62(83場所)
|幕内戦歴=1819412148(23休(23場所)
|優勝=幕下優勝2回<br />序ノ口優勝1回
|賞=[[三賞#殊勲賞|殊勲賞]]1回<br/>[[三賞#技能賞|技能賞]]1回
|賞=
|初土俵=[[2011年]]11月場所
|入幕 = [[2022年]]1月場所
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|引退後=
|他の活動=
|趣味= プロレス観戦<ref name="prowrest"/>
|趣味=
|備考= 金星2個<br/>(照ノ富士1個、豊昇龍1個)
|備考=
|作成日時=[[20222025年]][[492528日]]
|愛称=ミナト、ゴーシ
}}
 
'''若元春 港'''(わかもとはる みなと、本名:'''大波 港'''(おおなみ みなと)、[[1993年]][[10月5日]] - )は、[[福島県]][[福島市]]出身(出生地は[[愛知県]][[名古屋市]]<ref>{{Cite news |和書|title=<取材ノート> 若隆景、名古屋で幼少期 力士と交流 |newspaper=中日新聞 |date=2022-03-29 |url=https://www.chunichi.co.jp/article/443092 |access-date=2022-07-11}}</ref>)で[[荒汐部屋]]所属の現役[[大相撲力士]]。本名は'''大波 港'''(おおなみ みなと)。[[身長]]187cm、[[体重]]143kg150kg。血液型は[[ABO式血液型|O型]]。最高位は西[[前頭関脇]]6枚目(2022(2024年5月場所、2025年1月場所)。
 
== 来歴 ==
 
=== 生い立ち・アマチュア時代 ===
祖父は[[小結]]・[[若葉山貞雄]](時津風部屋・12代[[錣山]])、父は幕下・若信夫(立田川部屋・最高位は西幕下51枚目)、兄は幕下・[[若隆元渡|若隆元]]、弟は[[幕内]]・[[若隆景渥|若隆景]]という相撲一家に生まれる。
 
生まれた時は3800グラム。3兄弟の中で最も運動神経がよく、水たまりがあるとバシャバシャ入っていき、木登りをするような活発な子どもであった。兄弟とともに小学2年生から相撲を始める。他にソフトボールと柔道もやっていた。他方、絵を描くことや物づくりなども得意で、温厚で優しい性格だったという<ref name=":0">ベースボール・マガジン『相撲』2022年5月(夏場所展望号)、24頁。</ref><ref name=":1" />。
祖父に憧れて相撲を始め、[[松韻学園福島高等学校|学法福島高]]時代に3年連続で[[全国高等学校総合体育大会|インターハイ]]個人に出場し、3年生の時に東北大会準優勝の実績を残した。在学中に[[東日本大震災]]に被災した時に兄が入門していた[[荒汐部屋]]で1ヶ月間の避難生活を送った経験があり、部屋の恩に報いる意味も込めて高校卒業前に荒汐部屋で初土俵を踏む<ref>『相撲』2012年3月号51頁</ref>。
 
中学から相撲一本に絞ったが、実際には相撲は嫌いで、幕下時代の雑誌『相撲』の記事には「祖父に憧れて相撲を始めた」<ref name="sohu" />とあるが、本人は角界入りした辺りで「本当は嫌いだったんだよね」と父に吐露している。
 
稽古熱心だった兄と弟がどんどん稽古メニューをこなす隣で、すぐに泣きごとを言っていた<ref name=":1" />。その一方で、小学校の卒業文集には「名前を言えば誰でも分かってくれるような力士になりたい」と書いている<ref name="sohu" />。稽古熱心ではなかったが、相撲のセンスは3兄弟の中で最もよく、大会では一番よい成績を残している。
 
小学校から左四つで取っていたが、中学校3年生の5月の大会で、ウォーミングアップ中に父親から「ちょっと突っ張ってみろよ」と言われると、いきなり突き押しのような相撲を取り、8強まで勝ち上がった<ref name=":1">[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202307130001486.html 相撲一家で育った若元春は「相撲嫌い」もセンスはピカイチ 父の大波政志さんが素顔や幼少期語る] 日刊スポーツ 2023年7月13日23時13分 (2023年7月14日閲覧)</ref>。だが、本人には特に勝ちたいという意欲があったわけではなく、大会で「勝てばマンガを買ってやる」と言われれば苦もなく勝つが、ご褒美がないとあっさり負けていたという<ref>{{Cite web|和書 |url=https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/312661 |title=先代荒汐親方「地道、花道、電車道」 若隆元、若元春、若隆景「大波3兄弟」は三者三様 “相撲の素質”が一番あるのは…? |access-date=2023年8月31日 |publisher=日刊ゲンダイDigital2022/10/12 06:00}}</ref>。
 
父親は「やれば勝って成績がでるから。相撲が後からついてくる感じ。もともといいものをもっているんです。だからこそ、つらくてもやめるにやめられなかったのでしょうね」と述懐している<ref name=":0" />。
 
兄に続いて[[松韻学園福島高等学校|学法福島高]]時代に、特待生で入学<ref name=":0" />。3年連続で[[全国高等学校総合体育大会|インターハイ]]個人に出場し、3年生の時に東北大会準優勝の実績を残した。
 
=== 大相撲入門後 ===
高校在学中に[[東日本大震災]]に被災した時に兄が入門していた[[荒汐部屋]]で1ヶ月間の避難生活を送った経験があり、部屋の恩に報いる意味も込めて高校卒業前に荒汐部屋で初土俵を踏む<ref name="sohu">『相撲』2012年3月号51頁</ref>。
 
力士の血筋に加えて3兄弟の中でも最も大きい筋肉質な体を活かした突き押しを操り[[2011年]]11月場所の[[前相撲]]を1番出世を果たした。同場所のみ荒大波を名乗り、翌[[2012年]]1月場所には後援者の命名で「金剛力士像のように」との思いが込められた'''剛士'''に[[四股名]]を改名<ref>『相撲』2012年2月号71頁 十両以下各段優勝者</ref>。この1月場所に[[序ノ口]]優勝を収め、初土俵から所要6場所で[[幕下]]へ初昇進するなど幸先の良いスタートを切った。
 
[[2013年]]5月場所は4番相撲からの途中出場となって3勝1敗3休の成績に甘んじるも、翌7月場所は幕下優勝を果たし、[[大相撲八百長問題]]で解雇された後に裁判の結果無実を証明して1年半ぶりに本場所へ復帰した部屋の関取の[[蒼国来栄吉|蒼国来]]に花を添える形となった。同年9月場所は自己最高位の東幕下7枚目に昇進した。
 
[[2014年]]からは幕下の中位から下位に推移した。2014年5月場所頃の相撲は右半身が使えておらず、師匠の[[大豊昌央|7代荒汐]]も「稽古をしない」と漏らしていた<ref>[http://www.arashio.net/basho140505.html 平成26年 五月場所を振り返って (1)] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>。
 
[[2015年]]3月場所は[[三段目]]に陥落し、同年11月場所は全休となった。
 
[[2016年]]1月場所に復帰し、5勝2敗と勝ち越しを収めた。しかし、7代荒汐に怪我で落ちた地位で2番負けたことについて言われ、本人も2番落としたことを反省していた<ref>[http://www.arashio.net/basho1601c.html 連載:平成28年一月場所を振り返って (3)] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>。以降、勝ち越しを7場所連続で決めて、[[2017年]]3月場所は西幕下5枚目と勝ち越せば番付運次第で[[関取]]昇進が有り得る地位にまで昇進。この場所は6番相撲まで3勝3敗であったが7番相撲の舛の勝戦で敗れて3勝4敗と勝ち越しとはならなかった。
 
同年5月場所より、弟の入門に合わせて四股名を「'''若元春'''」に改名。由来は[[三子教訓状]]で知られる戦国武将・[[毛利元就]]の3人の息子たち。その中の次男の[[吉川元春]]で、同時に兄も[[毛利隆元]](吉川元春の兄)から名前を取り「若隆元」と改名、弟は[[小早川隆景]](吉川元春の弟)から名前を取り「若隆景」とした。「若」の字は、祖父の'''若'''葉山と父の'''若'''信夫から来ている<ref>[http://arashio.net/sp_onami2.html 【鼎談】大波三兄弟,三人三役そろい踏みを目指して[後編]] 荒汐部屋公式サイト</ref>。
 
同時期以降は[[十両]]昇進を伺う番付での土俵が続き、[[2018年]]7月場所では自己最高位を更新する西幕下4枚目に番付を伸ばしたが、この場所は2勝5敗で跳ね返された。[[2019年]]1月場所前の正月前後、直近3年から4年の間稽古に身が入っていないところを兄弟子の蒼国来から「もっと自分のことを考えろ」と発破をかけられ目が覚めた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201901300000664.html 新十両若元春「甘かった」兄弟子蒼国来の言葉で奮起] 日刊スポーツ 2019年1月30日23時21分(日刊スポーツ新聞社、2019年2月1日閲覧)</ref>。その1月場所では西幕下3枚目の地位で7戦全勝を果たし、翌3月場所の新十両昇進を確定させた。幕下優勝を果たした際には「1場所で落ちることのないようにしたい」と語った<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2019/01/25/kiji/20190125s00005000249000c.html 若元春 7戦全勝で幕下優勝!「やっとかな」春場所は弟・若隆景と兄弟関取へ] Sponichi Annex 2019年1月25日 15:13(スポーツニッポン新聞社、2019年1月25日閲覧)</ref>。場所後に開かれた番付編成会議で正式に新十両昇進が決定し、先に十両に上がっていた弟の若隆景と合わせて、史上20組目の兄弟関取となった<ref>{{Cite news |title=若元春、霧馬山が新十両 大相撲春場所の番付編成会議 |newspaper=産経新聞 |date=2019-01-30 |url=https://www.sankei.com/sports/news/190130/spo1901300013-n1.html |accessdate=2019-01-30}}</ref>。昇進に際して師匠は「3年は遅かった」と出世のもたつきを指摘した<ref name="sesshu">『[[NHK G-Media 大相撲ジャーナル|大相撲ジャーナル]]』2019年3月号 p.25.</ref>。2月2日に都内で行われた自身の祝賀会では、師匠の7代荒汐から「紋付きはかま姿で5月場所の東京に戻ってこられるよう頑張ってほしい(5月場所も十両で迎えて欲しい、という意味<ref group="注釈">日本相撲協会の規定では、紋付き袴は十両以上でないと着用できない</ref>)」と奮起を促され、出身高校の松原光校長からは化粧廻しの目録が手渡された<ref>[http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190203-347875.php 十両昇進・若元春「恥じぬ相撲を」 兄弟と闘志、都内で祝賀会] 福島民友 2019年02月03日 09時50分(福島民友新聞社、2019年2月3日閲覧)</ref>。
 
東日本大震災から8年となる3月場所2日目、震災が発生した午後2時46分ごろに花道から土俵に向かい、この日は[[安美錦竜児|安美錦]]を寄り倒しで破った<ref>[https://www.asahi.com/articles/ASM3C65PKM3CTIPE03B.html 福島出身の兄弟関取が白星 「相撲もそう、前に前に」] 朝日新聞DIGITAL (文・甲斐弘史) 2019年3月11日22時48分(朝日新聞社、2019年3月16日閲覧)</ref>。その場所は5勝10敗と十両の壁に跳ね返され、翌5月場所は幕下に逆戻りとなった。3場所の幕下暮らしを経て11月場所に十両に復帰。6勝1敗で終えた9月場所は7番相撲の[[うっちゃり]]での白星にも「あんな相撲じゃ、来場所はダメ。番付に負けない相撲を取りたい」と反省しきりであった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201909200000468.html 若元春「あんな相撲じゃダメ」うっちゃり6勝も反省] 日刊スポーツ 2019年9月20日15時46分(2019年9月22日閲覧)</ref>。同年11月7日、暴力根絶に尽力すべき協会員として不謹慎な内容の動画を[[Instagram]]にアップロードしたとして[[阿炎政虎|阿炎]]と共に協会に[[始末書]]を提出し、9日に口頭で注意を受けることになったことが分かった。この日は時津風一門会が行われており、師匠の[[大豊昌央|7代荒汐]]が翌年3月末に迎える定年退職の挨拶のなかで謝罪をしたという<ref>{{Cite web|和書|title=小結 阿炎と十両 若元春 悪ふざけ動画投稿で注意へ 相撲協会|url=https://web.archive.org/web/20191107153551/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191108/k10012168721000.html|website=NHKニュース(2019年11月8日)|accessdate=2019-11-08|last=日本放送協会|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=SNSに暴力まがいの動画投稿 阿炎と若元春に注意へ 日本相撲協会|url=https://mainichi.jp/articles/20191107/k00/00m/050/288000c|website=毎日新聞(2019年11月7日)|accessdate=2019-11-07|language=ja|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=不謹慎な動画投稿で阿炎らを注意へ 日本相撲協会|url=https://www.sankei.com/article/20191107-KAF4CLLTCRMKPPJBJ7NDXORK6A/|website=産経ニュース|date=2019-11-07|accessdate=2019-11-07|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=阿炎がSNSに不謹慎動画投稿で反省文 若元春の口や手足をガムテープで縛る/デイリースポーツ online|url=https://www.daily.co.jp/general/2019/11/07/0012858400.shtml|website=デイリースポーツ online(2019年11月7日)|accessdate=2019-11-07|language=ja|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=阿炎と若元春に注意へ SNSに不謹慎な投稿、反省文を提出予定|url=https://www.sanspo.com/article/20191107-ZUOQHX5NHRNYFG4G72ZH6ZC4DY/|website=SANSPO.COM(サンスポ)|date=2019-11-07|accessdate=2019-11-07|language=ja-JP}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=相撲協会が阿炎ら口頭注意 SNSで不適切動画投稿 - 大相撲 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201911070001052.html|website=nikkansports.com(2019年11月7日)|accessdate=2019-11-07|language=ja|publisher=}}</ref>。同月9日に相撲協会に始末書を提出して謝罪、[[北勝海信芳|八角]]理事長と[[多賀竜昇司|鏡山]]危機管理部長から口頭で[[厳重注意]]を受けた<ref>{{Cite web|和書|title=相撲協会、阿炎と若元春に厳重注意 SNSに不謹慎動画投稿|url=https://www.sanspo.com/article/20191109-T32FUV2WYBMS3M7R346TISQZWA/|website=SANSPO.COM(サンスポ)|date=2019-11-09|accessdate=2019-11-09|language=ja-JP}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=SNS炎上の阿炎「土俵で目立ちなさい」と理事長から注意|url=https://web.archive.org/web/20191109132558/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191109/k10012171021000.html|website=NHKニュース(2019年11月9日)|accessdate=2019-11-09|last=日本放送協会|publisher=}}</ref>。
 
師匠の定年直前の場所である[[2020年]]3月場所は東十両11枚目の地位で土俵に上がり、8勝7敗の勝ち越しを記録。定年退職する師匠への餞別として勝ち越しを捧げた格好となった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202003200000483.html 錦富士「狙ってた」幕下V、助言の元安美錦に恩返し] 日刊スポーツ 2020年3月20日18時31分(2020年3月29日閲覧)</ref>。
 
[[2021年]]1月1日、日本相撲協会は荒汐部屋で師匠の[[蒼国来栄吉|8代荒汐]]と若元春、幕下以下の力士合わせて11人が[[SARSコロナウイルス2|新型コロナウイルス]]に感染したことを発表した。前日(2020年12月31日)に若隆景が[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|新型コロナウイルス感染症]]と診断されたため、荒汐部屋所属の24名が[[濃厚接触|濃厚接触者]]として[[ポリメラーゼ連鎖反応|PCR検査]]を受けたという<ref>{{Cite web|和書|title=大相撲 荒汐部屋 親方や力士 新たに11人コロナ感染|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210101/k10012792771000.html|website=NHKニュース(2021年1月1日)|accessdate=2021-01-01|last=日本放送協会|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=荒汐部屋、親方と十両若元春含む11人がコロナ感染 - 大相撲 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202101010000279.html|website=nikkansports.com(2021年1月1日)|accessdate=2021-01-01|language=ja|publisher=}}</ref>。同年1月場所はこの影響により全休した<ref>{{Cite news |和書|title=コロナで4部屋65力士が全休 関取は白鵬ら15人―大相撲初場所 |newspaper=時事ドットコム |date=2021-01-09 |url=https://web.archive.org/web/20210109234246/https://www.jiji.com/jc/article?k=2021010900375 |accessdate=2021-03-01}}</ref>。翌3月場所の番付は事情が考慮されて、全休ながら1枚降下に留まった<ref>{{Cite news |和書|title=コロナ全休、幕内は据え置き 春場所、十両1枚降下 |newspaper=中日新聞 |date=2021-03-01 |url=https://www.chunichi.co.jp/article/210085 |accessdate=2021-03-01}}</ref>。
初土俵の2011年11月場所だけは荒大波を名乗り、翌2012年1月場所には後援者の命名で「金剛力士像のように」との思いが込められた'''剛士'''に[[四股名]]を改名<ref>『相撲』2012年2月号71頁 十両以下各段優勝者</ref>。力士の血筋に加えて3兄弟の中でも最も大きい筋肉質な体を活かした突き押しを操り2011年11月場所の[[前相撲]]を1番出世を果たし、翌年2012年1月場所は[[序ノ口]]優勝を収め、初土俵から所要6場所で[[幕下]]へ初昇進するなど幸先の良いスタートを切る。2013年5月場所は4番相撲からの途中出場となって3勝1敗3休の成績に甘んじるも、翌7月場所は幕下優勝を果たし、[[大相撲八百長問題]]で解雇された後に裁判の結果無実を証明して1年半ぶりに本場所へ復帰した部屋の関取の[[蒼国来栄吉|蒼国来]]に花を添える形となった。2013年9月場所は自己最高位の東幕下7枚目に昇進した。2014年からは幕下の中位から下位に推移し、2015年3月場所は[[三段目]]に陥落。2014年5月場所頃の相撲は右半身が使えておらず、師匠の[[大豊昌央|8代荒汐]]も「稽古をしない」と漏らしていた<ref>[http://www.arashio.net/basho140505.html 平成26年 五月場所を振り返って (1)] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>。
 
西十両筆頭で迎えた同年11月場所は11勝4敗として翌[[2022年]]1月場所の新入幕が確定し、弟の若隆景との兄弟幕内が誕生することとなった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202111260000662.html 若元春、弟の若隆景と兄弟幕内誕生へ「アドバイスする余裕なんてない」] 日刊スポーツ 2021年11月26日16時19分 (2021年11月26日閲覧)</ref>。兄弟幕内力士となることに対しては「お互いに自分の相撲でいっぱいいっぱい。アドバイスする余裕なんてない。弟の相撲を研究する時間があれば、自分の相撲を考えた方がいい」とコメント<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202111260000662.html 若元春、弟の若隆景と兄弟幕内誕生へ「アドバイスする余裕なんてない」] 日刊スポーツ 2021年11月26日16時19分 (2021年11月28日閲覧)</ref>。新入幕会見では「不安8割くらい。自分の実力が通じるのか…。十両で足踏みして通用するか自信がない」とネガティブな一面も見せた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202112240000325.html 【初場所新番付】若元春が新入幕 若隆景とともに史上12組目の兄弟幕内] 日刊スポーツ 2021年12月24日12時16分 (2021年12月24日閲覧)</ref>。祖父の命日の1月17日である場所9日目には弟の若隆景と共に白星を獲得<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2022/01/18/kiji/20220117s00005000532000c.html 若元春&若隆景、兄弟そろって白星 祖父・若葉山の命日にささげた] Sponichi Annex 2022年1月18日 05:30 (2022年1月20日閲覧)</ref>。
2015年11月場所は全休となったが、2016年1月場所は5勝2敗と復帰場所を勝ち越しを収めた。しかし、荒汐に怪我で落ちた地位で2番負けたことについて言われ、本人も2番落としたことを反省していた<ref>[http://www.arashio.net/basho1601c.html 連載:平成28年一月場所を振り返って (3)] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>。以降、勝ち越しを7場所連続で決めて、2017年3月場所は西幕下5枚目と勝ち越せば番付運次第で[[関取]]昇進が有り得る地位にまで昇進。この場所は6番相撲まで3勝3敗であったが7番相撲の舛の勝戦で敗れて3勝4敗と勝ち越しとはならなかった。
 
新入幕から3場所連続で9勝6敗と勝ち越し、初の上位対戦圏内の東前頭4枚目で迎えた7月場所では、5日目に大関・[[正代直也|正代]]を破る殊勲の星を手にした。さらにその場所の中日で横綱・[[照ノ富士春雄|照ノ富士]]と初対戦。2分を超える熱戦の最中、自身の廻しが緩んだのに対し廻し待ったで止めに入ろうとした41代式守伊之助に気づかず、照ノ富士が待ったに気づき力を抜いたところを寄り切り。協議の末行司が止めに入る直前の形からやり直すことになり、照ノ富士に数秒で下手投げで敗れ、初金星は幻のものとなってしまった。この取組について、若元春は「悔しさもあまりなくて、力を出し切った、頑張ったなという感じ」「皆さんまわし待ったのほうにばっかり目が行っていて、僕らが頑張ったっていうほうが薄れてしまっているので、頑張ったほうを見てほしいですよね(笑)」と振り返っている<ref>{{Cite web|和書|url=https://sumo.sports.smt.docomo.ne.jp/interview/20220830_5509.html |title=若元春(前編):熱戦を繰り広げた7月場所 印象的な取組を振り返る |access-date=2023年8月15日 |publisher=dmenuスポーツ2022年8月30日}}</ref>。
2017年5月場所より、弟の入門に合わせて四股名を「'''若元春'''」に改名。由来は[[三子教訓状]]で知られる戦国武将・[[毛利元就]]の3人の息子たち。その中の次男の[[吉川元春]]で、同時に兄も[[毛利隆元]](吉川元春の兄)から名前を取り「若隆元」と改名、弟は[[小早川隆景]](吉川元春の弟)から名前を取り「若隆景」とした。「若」の字は、祖父の'''若'''葉山と父の'''若'''信夫から来ている<ref>[http://arashio.net/sp_onami2.html 【鼎談】大波三兄弟,三人三役そろい踏みを目指して[後編]] 荒汐部屋公式サイト</ref>。
 
9月場所前の9月1日、若隆景と稽古で8番取って1番も勝てないなど、力量差が表れた。この場所は自身初の幕内2桁白星を目標に掲げた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202209010000682.html 若元春、関脇若隆景に8番取るも1番も勝てず 秋場所へ「しっかり力を出して星を上げたい」] 日刊スポーツ 2022年9月1日16時2分 (2022年9月5日閲覧)</ref>。その9月場所は10勝5敗と自身初の幕内2桁勝利を宣言通り達成した。千秋楽には「これより三役」に抜擢され、若隆景と並んで兄弟での三役揃い踏みとなった。兄弟そろっての三役揃い踏みは、98年秋場所の[[花田虎上|若乃花]]、[[貴乃花光司|貴乃花]]以来24年ぶりであった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2022/09/25/kiji/20220925s00005000515000c.html?fbclid=IwAR1rdsOhk6rIDjn-3YeMYXTkrLFnWmlFdSfDE_67clLfbA_iwxBs5QiWIZI |title=若元春&若隆景が同時に三役そろい踏み 兄弟“共演”は若貴以来24年ぶり |access-date=2023年8月15日 |publisher=スポニチアネックス2022年9月25日17時35分}}</ref>。しかし若元春は所作を間違えてしまい、さらには、「これより三役」の時には、既に取り終えた力士はすべて支度部屋に戻ってしまうため、次の取組に出る若隆景に水をつけねばならないのに、それも忘れて控えに戻ってしまった。その時のことについて、若元春は「前の日に(過去の三役揃い踏みの)動画を見て、大丈夫だろうと思っていたけど、土俵に上がってみたら全然、忘れてしまいました」「緊張もあってもう訳が分からなかったです」と心境を語っている<ref>{{Cite journal|title=注目の兄弟対談!若元春×若隆景|journal=『相撲』|page=2022年11月号|pages=4-5}}</ref>。
同時期以降は[[十両]]昇進を伺う番付での土俵が続き、2018年7月場所では自己最高位を更新する西幕下4枚目に番付を伸ばしたが、この場所は2勝5敗で跳ね返された。2019年1月場所前の正月前後、直近3年から4年の間稽古に身が入っていないところを兄弟子の蒼国来から「もっと自分のことを考えろ」と発破をかけられ目が覚めた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201901300000664.html 新十両若元春「甘かった」兄弟子蒼国来の言葉で奮起] 日刊スポーツ 2019年1月30日23時21分(日刊スポーツ新聞社、2019年2月1日閲覧)</ref>。その1月場所では西幕下3枚目の地位で7戦全勝を果たし、翌3月場所の新十両昇進を確定させた。幕下優勝を果たした際には「1場所で落ちることのないようにしたい」と語った<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2019/01/25/kiji/20190125s00005000249000c.html 若元春 7戦全勝で幕下優勝!「やっとかな」春場所は弟・若隆景と兄弟関取へ] Sponichi Annex 2019年1月25日 15:13(スポーツニッポン新聞社、2019年1月25日閲覧)</ref>。場所後に開かれた番付編成会議で正式に新十両昇進が決定し、先に十両に上がっていた弟の若隆景と合わせて、史上20組目の兄弟関取となった<ref>{{Cite news |title=若元春、霧馬山が新十両 大相撲春場所の番付編成会議 |newspaper=産経新聞 |date=2019-01-30 |url=https://www.sankei.com/sports/news/190130/spo1901300013-n1.html |accessdate=2019-01-30}}</ref>。昇進に際して師匠は「3年は遅かった」と出世のもたつきを指摘した<ref name="sesshu">『[[NHK G-Media 大相撲ジャーナル|大相撲ジャーナル]]』2019年3月号 p.25.</ref>。2月2日に都内で行われた自身の祝賀会では、師匠の荒汐から「紋付きはかま姿で5月場所の東京に戻ってこられるよう頑張ってほしい(5月場所も十両で迎えて欲しい、という意味<ref group="注釈">日本相撲協会の規定では、紋付き袴は十両以上でないと着用できない</ref>)」と奮起を促され、出身高校の松原光校長からは化粧廻しの目録が手渡された<ref>[http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190203-347875.php 十両昇進・若元春「恥じぬ相撲を」 兄弟と闘志、都内で祝賀会] 福島民友 2019年02月03日 09時50分(福島民友新聞社、2019年2月3日閲覧)</ref>。東日本大震災から8年となる3月場所2日目、震災が発生した午後2時46分ごろに花道から土俵に向かい、この日は[[安美錦竜児|安美錦]]を寄り倒しで破った<ref>[https://www.asahi.com/articles/ASM3C65PKM3CTIPE03B.html 福島出身の兄弟関取が白星 「相撲もそう、前に前に」] 朝日新聞DIGITAL (文・甲斐弘史) 2019年3月11日22時48分(朝日新聞社、2019年3月16日閲覧)</ref>。その場所は5勝10敗と十両のかべに跳ね返され、翌5月場所は幕下に逆戻りとなった。3場所の幕下暮らしを経て11月場所に十両に復帰。6勝1敗で終えた9月場所は7番相撲の[[うっちゃり]]での白星にも「あんな相撲じゃ、来場所はダメ。番付に負けない相撲を取りたい」と反省しきりであった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201909200000468.html 若元春「あんな相撲じゃダメ」うっちゃり6勝も反省] 日刊スポーツ 2019年9月20日15時46分(2019年9月22日閲覧)</ref>。同年11月7日、暴力根絶に尽力すべき協会員として不謹慎な内容の動画を[[Instagram]]にアップロードしたとして[[阿炎政虎|阿炎]]と共に協会に[[始末書]]を提出し、9日に口頭で注意を受けることになったことが分かった。この日は時津風一門会が行われており、師匠の[[大豊昌央|8代荒汐]]が翌年3月末に迎える定年退職の挨拶のなかで謝罪をしたという<ref>{{Cite web|title=小結 阿炎と十両 若元春 悪ふざけ動画投稿で注意へ 相撲協会|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191108/k10012168721000.html|website=NHKニュース(2019年11月8日)|accessdate=2019-11-08|last=日本放送協会|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|title=SNSに暴力まがいの動画投稿 阿炎と若元春に注意へ 日本相撲協会|url=https://mainichi.jp/articles/20191107/k00/00m/050/288000c|website=毎日新聞(2019年11月7日)|accessdate=2019-11-07|language=ja|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|title=不謹慎な動画投稿で阿炎らを注意へ 日本相撲協会|url=https://www.sankei.com/sports/news/191107/spo1911070024-n1.html|website=産経ニュース|date=2019-11-07|accessdate=2019-11-07|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref><ref>{{Cite web|title=阿炎がSNSに不謹慎動画投稿で反省文 若元春の口や手足をガムテープで縛る/デイリースポーツ online|url=https://www.daily.co.jp/general/2019/11/07/0012858400.shtml|website=デイリースポーツ online(2019年11月7日)|accessdate=2019-11-07|language=ja|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|title=阿炎と若元春に注意へ SNSに不謹慎な投稿、反省文を提出予定|url=https://www.sanspo.com/article/20191107-ZUOQHX5NHRNYFG4G72ZH6ZC4DY/|website=SANSPO.COM(サンスポ)|date=2019-11-07|accessdate=2019-11-07|language=ja-JP}}</ref><ref>{{Cite web|title=相撲協会が阿炎ら口頭注意 SNSで不適切動画投稿 - 大相撲 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201911070001052.html|website=nikkansports.com(2019年11月7日)|accessdate=2019-11-07|language=ja|publisher=}}</ref>。同月9日に相撲協会に始末書を提出して謝罪、[[北勝海信芳|八角]]理事長と[[多賀竜昇司|鏡山]]危機管理部長から口頭で[[厳重注意]]を受けた<ref>{{Cite web|title=相撲協会、阿炎と若元春に厳重注意 SNSに不謹慎動画投稿|url=https://www.sanspo.com/article/20191109-T32FUV2WYBMS3M7R346TISQZWA/|website=SANSPO.COM(サンスポ)|date=2019-11-09|accessdate=2019-11-09|language=ja-JP}}</ref><ref>{{Cite web|title=SNS炎上の阿炎「土俵で目立ちなさい」と理事長から注意|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191109/k10012171021000.html|website=NHKニュース(2019年11月9日)|accessdate=2019-11-09|last=日本放送協会|publisher=}}</ref>。
 
前頭四枚目で迎えた11月場所は10勝5敗と、2場所連続2桁を挙げ、翌2023年1月場所では小結に昇進。1992年3月場所の[[花田虎上|若花田]]・[[貴乃花光司|貴花田]]以来31年ぶりとなる兄弟同時三役となった。兄弟三役は4組目、兄弟同時三役は3組目である<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.daily.co.jp/general/2022/12/26/0015920670.shtml |title=若元春が新小結 若貴以来31年ぶり兄弟同時三役 |access-date=2023年8月16日 |publisher=デイリースポーツ2022年12月26日}}</ref>。この場所は3連敗スタートだったものの、最終的に9勝6敗と勝ち越した。
師匠の停年直前の場所である2020年3月場所は東十両11枚目の地位で土俵に上がり、8勝7敗の勝ち越しを記録。停年退職する師匠への餞別として勝ち越しを捧げた格好となった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202003200000483.html 錦富士「狙ってた」幕下V、助言の元安美錦に恩返し] 日刊スポーツ 2020年3月20日18時31分(2020年3月29日閲覧)</ref>。
 
[[2023年]]3月場所は優勝争いに加わり、13日目終了時点で10勝3敗に位置していた。その日の取組後には「三役として2桁勝利は最低限のハードルと思っている。それをクリアできたとは思うが、ここからさらに星を伸ばせるようにしたい」と優勝争いにも絡む残り2日へ、気持ちをこめた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202303240001166.html 若元春「三役として最低限」10勝目 優勝争いへ「さらに星を伸ばせるようにしたい」] 日刊スポーツ 2023年3月24日18時33分 (2023年3月25日閲覧)</ref>。14日目に豊昇龍に敗れ、優勝争いからは脱落したが、千秋楽はこれまで勝利したことがなかった琴ノ若をうっちゃりで破り、11勝4敗まで星を伸ばした。
2021年1月1日、日本相撲協会は荒汐部屋で師匠の9代荒汐と若元春、幕下以下の力士合わせて11人が[[SARSコロナウイルス2|新型コロナウイルス]]に感染したことを発表した。前日(2020年12月31日)に若隆景が[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|新型コロナウイルス感染症]]と診断されたため、荒汐部屋所属の24名が[[濃厚接触|濃厚接触者]]として[[ポリメラーゼ連鎖反応|PCR検査]]を受けたという<ref>{{Cite web|title=大相撲 荒汐部屋 親方や力士 新たに11人コロナ感染|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210101/k10012792771000.html|website=NHKニュース(2021年1月1日)|accessdate=2021-01-01|last=日本放送協会|publisher=}}</ref><ref>{{Cite web|title=荒汐部屋、親方と十両若元春含む11人がコロナ感染 - 大相撲 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202101010000279.html|website=nikkansports.com(2021年1月1日)|accessdate=2021-01-01|language=ja|publisher=}}</ref>。同年1月場所はこの影響により全休した<ref>{{Cite news |和書|title=コロナで4部屋65力士が全休 関取は白鵬ら15人―大相撲初場所 |newspaper=時事ドットコム |date=2021-01-09 |url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2021010900375 |accessdate=2021-03-01}}</ref>。翌3月場所の番付は事情が考慮されて、全休ながら1枚降下に留まった<ref>{{Cite news |和書|title=コロナ全休、幕内は据え置き 春場所、十両1枚降下 |newspaper=中日新聞 |date=2021-03-01 |url=https://www.chunichi.co.jp/article/210085 |accessdate=2021-03-01}}</ref>。
 
5月場所は関脇に昇進し、若隆景と共に史上4組目の兄弟関脇となった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305020000054.html 【夏場所新番付】照ノ富士が3場所連続「横綱大関」 兄弟関脇は若貴以来/アラカルト] 日刊スポーツ 2023年5月2日8時1分 (2023年5月3日閲覧)</ref>。その5月場所では、14日目の貴景勝戦で10勝目を挙げ、7月場所が大関取りの場所となる可能性が生まれた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305270001455.html 新関脇若元春が2桁10勝目で来場所大関とりへ「今の番付をまっとうすることしか考えられない」] 日刊スポーツ 2023年5月27日19時19分 (2023年5月28日閲覧)</ref>。千秋楽では、三賞選考委員会で、条件なしでの技能賞が決定。勝った場合という条件付きで敢闘賞候補にも挙がったが、出席委員の過半数の得票に至らず受賞を逃した<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305280000584.html 明生が初の殊勲賞 霧馬山は3場所連続で技能賞、若元春も初受賞 敢闘賞は受賞者なし] 日刊スポーツ 2023年5月28日14時57分 (2023年5月28日閲覧)</ref>。千秋楽の取組では[[大栄翔勇人|大栄翔]]に突き倒され完敗し、表情を曇らせ「こんな相撲を取っていたら、どうしようもない」と猛省した一方で、一門のライバルとなる霧馬山の大関昇進は「大きな刺激」と前向きに話した<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305280001685.html 若元春が技能賞で念願の初三賞にも千秋楽敗れ猛省「こんな相撲を取っていたらどうしようもない」] 日刊スポーツ 2023年5月28日22時28分 (2023年5月29日閲覧)</ref>。千秋楽の取組後、[[琴ノ若晴將|佐渡ヶ嶽審判部長]]は、豊昇龍、大栄翔と共に7月場所が大関取りの場所となると明言。9月場所に最大5大関体制となり得るという飽和状態も歓迎する方針を示した<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305280001556.html 霧馬山が大関昇進へ、佐渡ケ嶽審判部長「成績申し分ない」 残る3関脇は来場所大関とりと明言] 日刊スポーツ 2023年5月28日20時23分 (2023年5月28日閲覧)</ref>。7月場所前の部屋の[[下諏訪町]]夏合宿では、6月16日に3週間ぶりに稽古再開したばかりの[[霧島鐵力|霧島]]と10番取って3勝7敗と分が悪く、本人も「(状態は)悪くない。体も動いているけど根本的に地力が足りてない」と現状を分析していた<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2023/06/17/kiji/20230617s00005000418000c.html 若元春が霧島に3勝7敗「やっぱり強いな」新大関の実力を痛感 合宿残り2日「少しでも勉強できれば」] Sponichi Annex 2023年6月17日 16:54 (2023年6月22日閲覧)</ref>。7月場所前の大関取りに向けた会見では、大関のイメージとして子供の頃に見ていた魁皇、千代大海を挙げ「あの強い大関に並べるかと思ったらまだまだだと思う」と地位への拘りがない様子を見せた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202306270000487.html 関脇若元春、大関とりは意識せず「あの強い大関に並べるかと思ったらまだまだ」] 日刊スポーツ 2023年6月27日15時41分 (2023年6月27日閲覧)</ref>。29日には、稽古中に腰の痛みを訴え、相撲を取る稽古も計18番で5勝13敗と不調な様子であった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202306300000083.html 若元春、腰に痛み感じ浮かない表情「頑張るだけ」勝負の場所へ静かに闘志] 日刊スポーツ 2023年6月30日8時59分 (2023年6月30日閲覧)</ref>。7月場所では、12日目の霧島戦で4敗目を喫し、これにより「直近3場所で三役の地位で33勝」をこの場所に達成することは不可能となった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202307200000716.html 若元春、4敗目で今場所後の大関昇進は厳しく 大関霧島に敗れる] 日刊スポーツ 2023年7月20日17時58分 (2023年7月20日閲覧)</ref>。14日目に[[豊昇龍智勝|豊昇龍]]に敗れて5敗となったものの、千秋楽に勝てば10勝5敗と3場所連続で2桁に乗る可能性があったが、14日目終了時点で、佐渡ケ嶽審判部長は「(若元春、大栄翔の大関昇進は)厳しいですね」とコメント<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202307220000553.html 32勝到達の豊昇龍大関昇進について佐渡ケ嶽審判長「まだ何とも。千秋楽の相撲を見てから」] 日刊スポーツ 2023年7月22日20時29分 (2023年7月23日閲覧)</ref>。また、この日の豊昇龍戦では立合いで変化しており、八角理事長は「大関としてやっていけるかどうかの見極めで、こういう大関を見たいと思いますか? お客さんが納得できると思いますか?」「33勝したからといって上げて良いのかなと思いますよ。終盤に来ての印象が悪すぎる。内容ですよ、内容」と激怒<ref>[https://hochi.news/articles/20230722-OHT1T51327.html?page=1 八角理事長が変化した若元春と大栄翔に激怒「こういう大関を見たいと思いますか?」] 2023年7月23日 6時5分スポーツ報知 (2023年7月23日閲覧)</ref>。千秋楽にも朝乃山に敗れ、9勝6敗と2桁勝利に届かなかった。11月場所は西関脇の地位で6勝9敗と負け越し、[[2024年]]1月場所には東前頭筆頭まで番付を下げた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202312240001520.html 【初場所新番付】若元春7場所ぶり平幕陥落、伯桜鵬は幕下、十両に白熊が…/番付降下など] 日刊スポーツ 2023年12月25日6時0分 (2023年12月25日閲覧)</ref>。この場所2日目には照ノ富士から寄り切りで自身初となる金星を獲得<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202401150001103.html 3場所ぶり復帰の横綱照ノ富士が早くも初黒星、若元春に金星配給 3大関はそろって連勝発進] 日刊スポーツ 2024年1月15日18時59分 (2024年1月15日閲覧)</ref>。この場所は10勝5敗で取り終えて、2日目の金星が評価され自身初の殊勲賞を受賞した<ref>{{Cite news |和書 |title=琴ノ若が技能賞、Vで殊勲も 殊勲賞に若元春、敢闘賞に大の里/初場所 |newspaper=サンスポ |date=2024-01-28 |url=https://www.sanspo.com/article/20240128-UB2PW7T7BVMWXMLT3UNFKSDP5U/ |access-date=2024-01-28}}</ref>。3月場所と5月場所は関脇を務めたが、5月場所は右足親指の靱帯損傷による途中休場もあって成績が振るわず、7月場所では平幕に落ちた。その後11月場所で小結に復帰し、2025年1月場所では関脇で臨んだが、負け越して再び平幕に落ちた。7月場所では2日目に豊昇龍を破る金星を挙げた。
西十両筆頭で迎えた同年十一月場所は11勝4敗として翌2022年1月場所の新入幕が確定し、弟の若隆景との兄弟幕内が誕生することとなった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202111260000662.html 若元春、弟の若隆景と兄弟幕内誕生へ「アドバイスする余裕なんてない」] 日刊スポーツ 2021年11月26日16時19分 (2021年11月26日閲覧)</ref>。兄弟幕内力士となることに対しては「お互いに自分の相撲でいっぱいいっぱい。アドバイスする余裕なんてない。弟の相撲を研究する時間があれば、自分の相撲を考えた方がいい」とコメント<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202111260000662.html 若元春、弟の若隆景と兄弟幕内誕生へ「アドバイスする余裕なんてない」] 日刊スポーツ 2021年11月26日16時19分 (2021年11月28日閲覧)</ref>。新入幕会見では「不安8割くらい。自分の実力が通じるのか…。十両で足踏みして通用するか自信がない」とネガティブな一面も見せた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202112240000325.html 【初場所新番付】若元春が新入幕 若隆景とともに史上12組目の兄弟幕内] 日刊スポーツ 2021年12月24日12時16分 (2021年12月24日閲覧)</ref>。祖父の命日の1月17日である場所9日目には弟の若隆景と共に白星を獲得<ref>[https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2022/01/18/kiji/20220117s00005000532000c.html 若元春&若隆景、兄弟そろって白星 祖父・若葉山の命日にささげた] Sponichi Annex 2022年1月18日 05:30 (2022年1月20日閲覧)</ref>。
 
== 取り口 ==
得意手は左四つ、寄りで、左を差すと十分に力を発揮する<ref>『大相撲中継』2018年2月17日号 p.83</ref>。
 
[[花田虎上]]によると、引きつけて前に出る若元春の力は相当なもので、まわしを切るのもうまいとのこと<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202203200000107.html 【若乃花の目】久々に高安らしい相撲 ファンの願い「初優勝」ぜひ応えてほしい] 日刊スポーツ 2022年3月20日8時27分 (2022年3月20日閲覧)</ref>。
 
2022年8月11日の夏巡業古河場所では「相撲の型は決まっている。左四つなので、そこに持っていくまでの相撲を強化したい」と左四つのさらなる強化をテーマに掲げた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202208110000390.html 平幕の若元春、左四つのさらなる強化がテーマ「次もしっかりと出し切りたい」秋場所へ気合十分] 日刊スポーツ 2022年8月11日13時3分 (2022年8月12日閲覧)</ref>。
 
2023年5月場所中に八角理事長は若元春の左差し右おっつけという確固たる型を評価しており、場所4日目の琴ノ若との迷いの無い相撲を「右をおっつけながら上手を取る攻めが速い。絞り上げた」と評価した<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305170001367.html 八角理事長「いいですね、力強い」若元春が苦手力士・琴ノ若を力相撲でねじ伏せ初日から4連勝] 日刊スポーツ 2023年5月17日19時48分 (2023年5月18日閲覧)</ref>。
 
2022年頃からは、近年では珍しい技の一つとされる[[うっちゃり]]も得意手の1つに入った。2023年5月場所11日目の北青鵬戦でもうっちゃりを決め、これには八角理事長(元横綱・北勝海)も「力強いね、若元春は」と豪快に勝負を決めたそのパワーに驚いた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305240001180.html 日本相撲協会の八角理事長「力強いね、若元春は」豪快に勝負を決めたパワーに驚く] 日刊スポーツ 2023年5月24日20時29分 (2023年5月24日閲覧)</ref>。一方花田虎上は「右を引っ張り込んでばかりだと相手も慣れてしまうので、もう1つ2つの攻め手があれば、もっと強くなるでしょう」と注文を付けた<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202305240001124.html 【若乃花の目】若元春の相撲に見た役力士の意地と計算された取り口 攻め手あればもっと強く] 日刊スポーツ 2023年5月24日21時0分 (2023年5月25日閲覧)</ref>。場所後、元武蔵丸の武蔵川親方は立合いで当たり負けずに自分の型に持って行く力強い左四つの相撲を「若元春は、焦らなくとも大関になるよ」評価している<ref>[https://number.bunshun.jp/articles/-/857648?page=2 “ご意見番”武蔵丸の厳しい意見「最近の大関たちは“大関”の価値を下げているよ」「なぜ照ノ富士は好調な関脇・大栄翔と対戦しなかったの?」 (2/2ページ)] Number Web 2023/05/30 17:12 (2023年5月30日閲覧)</ref>。
 
しかし三役に定着し出した2023年頃からは左四つに組みながら敗れる相撲が目立ち始め、逆に押し相撲に頼ることが多くなっている。2024年には年間の決まり手で押し出しが寄り切りを上回った。
 
2025年5月5日、「親方ちゃんねる」に2025年春巡業岸和田場所の現場で撮影した背筋力測定企画が公開されたが、自身は背筋力236kgを計測<ref>{{Cite web |title=相撲界の背筋王決定戦!背筋力ガチ勝負!〜岸和田巡業レポート〜 #sumo #相撲 - 親方ちゃんねる【日本相撲協会公式】|url=https://www.youtube.com/watch?v=v8yhKti5xfw |website=YouTube |access-date=2025-05-07 |date=2025-05-05|language=ja}}</ref>。
 
== 合い口 ==
; 2025年9月場所終了現在
(以下、最高位が横綱・大関の現役力士)
* 横綱・[[豊昇龍智勝|豊昇龍]]には3勝14敗。豊昇龍の大関在位中は若元春の7敗。豊昇龍の横綱昇進後は1勝3敗。2025年7月場所で金星を獲得した。
* 横綱・[[大の里泰輝|大の里]]には2勝7敗。大の里の大関昇進後は1勝2敗、横綱昇進後は2敗。
* 大関・[[琴櫻将傑|琴櫻]]には6勝12敗。琴櫻の大関昇進後は2勝7敗。
* 元大関・[[髙安晃|髙安]]には3勝8敗。(うち不戦勝1)髙安の大関在位中は対戦なし。 
* 元大関・[[朝乃山広暉|朝乃山]]には1勝3敗。朝乃山の大関在位中は対戦なし。
* 元大関・[[正代直也|正代]]には4勝7敗。正代の大関在位中は1勝1敗。
* 元大関・[[御嶽海久司|御嶽海]]には4勝2敗。御嶽海の大関在位中は若元春の1勝。
* 元大関・[[霧島鐵力|霧島]]には6勝11敗。霧島の大関在位中は若元春の2勝3敗。
 
; 引退力士(横綱・大関)
* 元横綱・[[照ノ富士春雄|照ノ富士]]には1勝3敗。令和6年1月場所で金星を獲得。
* 元大関・[[栃ノ心剛史|栃ノ心]]には1勝3敗。
* 元大関・[[貴景勝貴信|貴景勝]]には5勝5敗。(うち不戦勝1)
 
== 幕内対戦成績 ==
{| class="wikitable" style="text-align: center;"
|-
! 力士名 !! 勝数 !! 負数 !! 力士名 !! 勝数 !! 負数 !! 力士名 !! 勝数 !! 負数 !! 力士名 !! 勝数 !! 負数
|-
|[[碧山亘右|碧山]]||4||1
|'''[[安青錦新大|安青錦]]'''||0||2
|'''[[天空海翔馬|天空海]]'''||1||0
|'''[[朝乃山広暉|朝乃山]]'''||1||3
|-
|[[東龍強|東龍]]||1||0
|'''[[熱海富士朔太郎|熱海富士]]'''||6||1
|'''[[阿炎政虎|阿炎]]'''||6||11(1)
|[[石浦鹿介|石浦]]||1||0
|-
|'''[[一山本大生|一山本]]'''||4||1
|'''[[宇良和輝|宇良]]'''||10||2
|'''[[遠藤聖大|遠藤]]'''||6||1
|'''[[欧勝馬出気|欧勝馬]]'''||2||2
|-
|'''[[阿武剋一弘|阿武剋]]'''||1||1
|[[阿武咲奎也|阿武咲]]||4||1
|'''[[王鵬幸之介|王鵬]]'''||10||2
|'''[[大の里泰輝|大の里]]'''||2||7
|-
|[[隠岐の海歩|隠岐の海]]||1||0
|'''[[霧島鐵力|霧島]]'''||6||11
|'''[[金峰山晴樹|金峰山]]'''||1||0
|'''[[草野直哉|草野]]'''||1||0
|-
|'''[[豪ノ山登輝|豪ノ山]]'''||6||3
|[[琴恵光充憲|琴恵光]]||2||1
|'''[[琴櫻将傑|琴櫻]]'''||6||12
|'''[[琴勝峰吉成|琴勝峰]]'''||2||2
|-
|'''[[佐田の海貴士|佐田の海]]'''||3||3
|'''[[獅司大|獅司]]'''||0||1
|'''[[志摩ノ海航洋|志摩ノ海]]'''||2||0
|'''[[正代直也|正代]]'''||4||7
|-
|'''[[湘南乃海桃太郎|湘南乃海]]'''||1||0
|'''[[大栄翔勇人|大栄翔]]'''||7||11
|[[貴景勝貴信|貴景勝]]||5(1)||5
|'''[[隆の勝伸明|隆の勝]]'''||3||3
|-
|'''[[髙安晃|髙安]]'''||3(1)||8
|[[宝富士大輔|宝富士]]||2||0
|'''[[尊富士弥輝也|尊富士]]'''||1||2
|'''[[玉鷲一朗|玉鷲]]'''||6||1
|-
|'''[[美ノ海義久|美ノ海]]'''||1||0
|'''[[千代翔馬富士雄|千代翔馬]]'''||2||0
|[[千代大龍秀政|千代大龍]]||1||2
|'''[[千代丸一樹|千代丸]]'''||0||1
|-
|'''[[剣翔桃太郎|剣翔]]'''||2||1
|[[照強翔輝|照強]]||2||1
|[[照ノ富士春雄|照ノ富士]]||1||3
|[[栃ノ心剛史|栃ノ心]]||1||3
|-
|'''[[翔猿正也|翔猿]]'''||13||4
|'''[[錦木徹也|錦木]]'''||6||2
|'''[[錦富士隆聖|錦富士]]'''||1||1
|'''[[伯桜鵬哲也|伯桜鵬]]'''||2||0
|-
|'''[[平戸海雄貴|平戸海]]'''||3||5
|'''[[豊昇龍智勝|豊昇龍]]'''||3||14
|[[北青鵬治|北青鵬]]||1||0
|[[北勝富士大輝|北勝富士]]||5||4
|-
|'''[[御嶽海久司|御嶽海]]'''||4||2
|'''[[翠富士一成|翠富士]]'''||5||1
|[[妙義龍泰成|妙義龍]]||4(1)||0
|'''[[明生力|明生]]'''||9||0
|-
|[[豊山亮太|豊山]]||1||0
|'''[[竜電剛至|竜電]]'''||2||0
|||||
|||||
|}
(カッコ内は勝数、負数の中に占める不戦勝、不戦敗の数、'''太字'''は2025年9月場所終了現在、現役力士)
 
== 人物 ==
* 入門時の師匠である[[大豊昌央|7代荒汐]]は「人の言うことを聞かないし、相撲で勝っても負けてもケロッとしている(笑)」と話している<ref>[https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/307675 若隆景への指導の中身、昨今の大相撲への提言…気鋭の力士を育てた親方が語り尽くした (1/2ページ)] 日刊ゲンダイDIGITAL 2022/07/04 06:00 (2022年7月8日閲覧)</ref>。
* 兄の若隆元には「見かけは強そうに見えて,実はすっげービビり」で「逃げるやつを追いかけるのは早い」ところが[[クマ]]に似ていると言われている<ref>[http://www.arashio.net/basho1709a.html 平成29年九月場所を振り返って] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>。
* のらりくらりとした性格で知られる。2022年7月場所前は場所成績次第で続く9月場所での三役昇進を狙うことができ、1992年3月場所の[[若乃花勝|若花田]]・[[貴乃花光司|貴花田]]以来となる、若隆景との同時三役昇進が懸かっている状況であったが、「期待されてないんじゃないですか? 今いる番付が自分の最高だと思って、最高の相撲を取りきるだけです」とコメントし、「まだまだ全然(弟若隆景の)バーターですよ、優勝されちゃいましてバーター感、強まりましたよ」と笑って返した<ref name="bata">[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202206130000611.html 若元春らしさ全開「バーターですよ」出稽古迎えた“格上”関取3人と9番「一矢報いれればなと」] 日刊スポーツ 2022年6月13日18時1分 (2022年6月16日閲覧)</ref>。
** それでも、三役に定着するにつれて「三役としての最低限のハードルは10勝と思っている」と発言するなど、のんびり屋で飄々とした性格に変化が見られている<ref>雑誌『相撲』2023年7月号11ページ</ref>。
 
== エピソード ==
=== 趣味・嗜好 ===
* 協会公式プロフィールによると、好きなアーティストは[[エド・シーラン]]と[[Aiko]]。好物は[[寿司]]。好きなお笑い芸人は[[チョコレートプラネット]]<ref name="prof">[https://www.sumo.or.jp/ResultRikishiData/profile/3371/ 若元春 港 - 力士プロフィール] 日本相撲協会 (2022年7月13日閲覧)</ref>。プロレスは『[[キン肉マン]]』を入り口に、[[WWE]]、[[新日本プロレス]]を中心に観戦<ref>{{Cite web|和書|title=若元春(後編):相撲一家に生まれるも「元来あまり相撲が好きではない」いまの強さの原動力とは(インタビュー)|スポーツ情報はdメニュースポーツ |url=https://sumo.sports.smt.docomo.ne.jp/interview/20220905_5546.html |website=dメニュースポーツ |access-date=2023-07-25 |language=ja |date=2022年9月5日}}</ref>。2023年には女子プロレスラー・[[白川未奈]]率いる[[Club Venus|ClubVenus]]の訪問を受けている<ref>{{Cite web|和書|title=自称・プロレスLOVE若元春、“弾けるヴィーナス”白川未奈とご対面「モチベーションになる」 |url=https://hochi.news/articles/20230412-OHT1T51305.html |website=スポーツ報知 |date=2023-04-13 |access-date=2023-07-25 |language=ja}}</ref>。
* プロレス観戦が趣味で、特にヒールレスラーが好き。支度部屋での風呂上りの際はよく[[鈴木軍]]のバスタオルを身に付け、[[Just 5 Guys]]の[[タイチ (プロレスラー)|タイチ]]と親交がある<ref name="prowrest">[https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/298955 【大相撲】若元春が語る〝ヒールレスラー愛〟 支度部屋では鈴木軍のバスタオル] 東スポWEB 2024年4月14日 06:00 (2024年4月15日閲覧)</ref>。
* 好きなおでんの具は[[ちくわぶ]]<ref name="chikuwabu">[http://www.arashio.net/basho1705a.html 平成29年五月場所を振り返って] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>。
 
=== 取組・稽古・巡業関連 ===
* 2022年5月場所5日目の宇良戦は、しぶとい相撲の宇良と本格的な左四つの若元春の左四つ対決ということで北の富士も話題として取り上げていた<ref>[https://www.chunichi.co.jp/article/469193?rct=kitanofuji 【北の富士コラム】物言いで楽しい相撲を2度も…宇良vs若元春“左四つ対戦”は今後も楽しませてくれる] 中日スポーツ・東京中日スポーツ 2022年5月13日 05時00分 (2022年5月18日閲覧)</ref>。
* [[三賞]]及び[[金星 (相撲)|金星]]の経験がないまま関脇に昇進したのは、史上初の珍記録である。三賞経験のない関脇では[[鳳凰倶往]]がいたが、関脇に上がった時点で金星は2個獲得していた(生涯では3個獲得)。
* 2024年8月22日の夏巡業福島場所では若隆景との兄弟対決が組まれ(巡業は大相撲の公式戦ではないため、4親等以内との対決が組まれる)、大盛況となった<ref>[https://www.fukushima-tv.co.jp/localnews/2024/08/2024082200000010.html 大盛り上がり!夏巡業大相撲福島場所 福島市出身・若元春と若隆景の兄弟取組 須賀川市出身の白熊も] 福島テレビ 2024年08月22日 19:25 (2024年8月23日閲覧)</ref>。
 
=== その他相撲関連 ===
* 2023年7月場所からは、美術系の学校卒業でデザイン関係の職業についていた経験のある母がデザインした、福島のフルーツの花をちりばめた郷土の化粧まわしを締めて幕内土俵入りに上がるようになった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202307160000510.html 若元春、苦手琴ノ若に完勝し6勝目「新たな力」福島のフルーツの花をちりばめた郷土の化粧まわし] 日刊スポーツ 2023年7月16日17時52分 (2023年7月17日閲覧)</ref>。
*新入幕を機に祖父の若葉山が締めていた物を再現したという獅子を想起させる化粧廻しを使用するようになった<ref>[https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202201090001144.html 【今日の3番勝負】正代-宇良 逸ノ城-御嶽海  碧山-若元春] 日刊スポーツ 2022年1月10日10時0分 (2022年1月10日閲覧)</ref>。
 
*好きなおでんの具は[[ちくわぶ]]<ref name="chikuwabu">[http://www.arashio.net/basho1705a.html 平成29年五月場所を振り返って] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>。
=== 家族関連 ===
*自身を動物に例えると[[クマ]]<ref>[http://www.arashio.net/basho1709a.html 平成29年九月場所を振り返って] arashio.net (2018年3月14日閲覧)</ref>
* 2023年4月、父親とともに「[[踊る!さんま御殿!!|夏の特大!さんま御殿]]」に出演した。父親は若元春について「子どもの頃から厳しく指導したために自分を恨んでいる、何も報告しないし、プレゼントもない、厳しい指導があったから今があると言うと『自分の力だ』と返ってくる」と語った。さらに、取り組みの時に「LINEで『こういう相手だから気をつけろよ』」とアドバイスを送ると言うと、若元春は「既読はつけます」と、読んではいないと答えた。[[明石家さんま]]に「(自分も子どもがいるのだから)そしたら親のありがたみ、わかるやろ!」と説教されても、若元春は何も答えず、「29歳にして絶賛反抗期!」と報道されてしまった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.daily.co.jp/gossip/2023/07/05/0016550383.shtml?utm_source=headtopics&utm_medium=news&utm_campaign=2023-07-05 |title=明石家さんま、29歳で絶賛反抗期の若元春に大説教 化粧まわしは「お父さんありがとうにせえ!」 |access-date=2023年8月15日 |publisher=デイリースポーツ2023.07.05}}</ref>。
* しかし、同年4月のNHKのインタビューで、父親の現役時代の四股名である若信夫を継ぐ気はないかと問われると、「ほんとは僕、十両に上がったら 継ぎたかったんですよ。 やっぱり、幕下までしか父親はいってないんで、 その名前をいっこあげるっていうのは、親孝行になるかなと思って」と語っており、実際の親子関係は良好の様である<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nhk.jp/p/ts/Q8V1XJ21NL/blog/bl/pAQaQMNB3A/bp/pgbYA376pw/ |title=ニュースLIVE! ゆう5時 春場所 二桁勝利!若元春にインタビュー |access-date=2023年8月15日 |publisher=NHK2023年4月8日}}</ref>。
 
== 主な成績 ==
2022202539月場所終了現在
* 通算成績:290:4662243602528(62 .564(82場所)
* 幕内成績:18:19412148(23休 .567(22場所)
* 十両成績:68勝67敗15休(10場所)
 
===段優勝 ===
* 幕下優勝:2回(2013年7月場所、2019年1月場所)
* 序ノ口優勝:1回(2012年1月場所)
 
=== 三賞・金星 ===
* 三賞:2回
** 殊勲賞:1回(2024年1月場所)
** 技能賞:1回(2023年5月場所)
* 金星:2個
** [[照ノ富士春雄|照ノ富士]]:1個(2024年1月場所)
** [[豊昇龍智勝|豊昇龍]]:1個(2025年7月場所)
 
=== 場所別成績 ===
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174 ⟶ 368行目:
* 剛士 港(ごうし みなと)2012年1月場所 - 2017年3月場所
* 若元春 港(わかもとはる みなと)2017年5月場所 -
 
== メディア出演 ==
=== テレビドラマ ===
* [[大河ドラマ]] [[べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜]] 第23回(2025年6月15日、[[日本放送協会|NHK]]) - 関取 役<ref>{{Cite web|和書|url=https://realsound.jp/movie/2025/06/post-2055978.html|title=若元春×遠藤×錦木、現役力士が『べらぼう』第23回に出演 「ふだんの取組より緊張」|website=リアルサウンド映画部|publisher=blueprint|date=2025-06-14|accessdate=2025-06-14}}</ref>
 
== 脚注 ==
183 ⟶ 381行目:
 
== 関連項目 ==
* [[大相撲力士関脇一覧]]
* [[兄弟スポーツ選手一覧]]
 
== 外部リンク ==
194 ⟶ 393行目:
[[Category:福島県出身の大相撲力士]]
[[Category:荒汐部屋]]
[[Category:松韻学園福島等学相撲部出身の大相撲力士]]
[[Category:福島市出身の人物]]
[[Category:1993年生]]
[[Category:存命人物]]