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| 19:00 - 21:00
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| 22:00 - 00:00{{refn|group=N|name=Quali Time|予選3回目のセッションは、それまでの2回の予選セッションでの赤旗中断で失われたサーキット走行時間をカバーするため、急遽[[フランス西部自動車クラブ|ACO]]の決定によって30分間拡大されることになった。 予選3回目のセッションは本来ならば22時に開始されるはずであったが21時30分に繰り上げられて始まった<ref name="Qualification 3">{{
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| rowspan=2 | 6月13日(土)
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== サーキットとレギュレーションの変更点 ==
[[File:Circuit de la Sarthe track map.svg|thumbnail|right|サルト・サーキットのレイアウト]]
[[2014年のル・マン24時間レース]]の開催中に導入された「スローゾーン」というシステムに関して、[[フランス西部自動車クラブ|ACO]]の定めるレギュレーションの2015年改訂版によると、スローゾーン内の速度制限は前年の60km/h(37mph)から80 km/h (50 mph)に緩和された。サーキットのゾーンの数は、マーシャルをサポートする為に各ゾーンに設置された新しい照明システムと一緒に19から35に増やされた<ref name="Slow Zones">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/wec/revised-slow-zone-procedure-for-24h-le-mans/ | title = ACO Implements Revised Slow Zone Procedure | publisher = Sportscar365 | last = Dagys | first = John | date = 9 June 2015 | accessdate = 9 June 2015}}</ref>。雨中で行われた前戦(WECの第2ラウンド)の[[スパ・フランコルシャン|スパ]]6時間レースでの非常に悪い視界の為に2台の[[プロトタイプレーシングカー]]の衝突が引き起こされた対応として、LMPのプロトタイプレーシングカーを走らすチームに雨用フラッシュライトを、(WECの第3ラウンドの)ル・マンから追加で装備が義務付けられた<ref name="Rain lights">{{cite web | url = http://www.autosport.com/news/report.php/id/119273 | title = LMP rain light rule change from Le Mans after Kazuki Nakajima crash | publisher = Haymarket Press | work = [[オートスポーツ]] | last = Watkins | first = Gary | date = 2 June 2015 | accessdate = 12 June 2015}}</ref>。ミュルサンヌ・コーナー(ユノディエール)からコルベット・カーブにかけて、サーキットの改修が行われた。ミュルサンヌ・コーナーからインディアナポリス・コーナーの区間とインディアナポリス・コーナーとポルシェ・カーブの区間には、以前と同じ場所に[[縁石]]が残されながらもコースサイドにも舗装がなされた。ポルシェ・カーブの最初のコーナーの外側に大きなラン・オフ・エリアを設置すると同時に、内側にセイファー・バリアという衝撃壁が設けられた。コルベット・コーナーにもグラベル(砂利)のラン・オフ・エリアが設置された<ref name="S365 Circuit">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/lemans24/le-mans-circuit-work-underway/ | title = Le Mans Circuit Work Underway | publisher = Sportscar365 | last = Foubert | first = Claude | date = 6 October 2014 | accessdate = 10 June 2015}}</ref><ref name="EI Circuit">{{cite web | url = http://www.endurance-info.com/fr/le-virage-porsche-selargit/ | title = Le virage Porsche s'élargit... |
== エントリー ==
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{{Further2|[[2015年のFIA 世界耐久選手権#エントリー|「2015年のFIA 世界耐久選手権」記事内の「エントリー」節]]}}
2015年シーズンの[[2015年のFIA 世界耐久選手権|FIA 世界耐久選手権]]と[[2015年のヨーロピアン・ル・マン・シリーズ|ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ]]のエントリーリスト発表と一緒に、ACOはフル・グリッド枠となる56台の車と7台のリザーブチームから成る2015年のル・マン24時間レースのエントリーリストを発表した<ref name="Entry List">{{cite web|title=LIST OF THE COMPETITORS AND CARS INVITED TO THE ADMINISTRATIVE CHECKINGS & SCRUTINEERING — SUNDAY 7th & MONDAY 8th JUNE 2015|url=http://www.24h-lemans.com/wpphpFichiers/1/1/ressources/Pdf/2015/24-heures-du-mans/entry-list-24-heures-du-mans-2015.pdf|publisher=[[フランス西部自動車クラブ|Automobile Club de l'Ouest]]| format=PDF |date=12 May 2015|accessdate=12 May 2015}}</ref>。内訳は、FIA 世界耐久選手権からの参戦が35台、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズからの参戦が13台、3台がユナイテッド・スポーツカー選手権からの参戦、2台がアジアン・ル・マン・シリーズからの参戦となり、残りがル・マン1戦のみに出走する車で埋められた。本年は、環境技術を志向した車に与えられる章典外の特別枠“ガレージ56”からのエントリーはなかった<ref name="about_Garage56">{{
=== リザーブ ===
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当初の天気予報では、翌日12日木曜日の予選セッションは雨が降ると予測したが、結果的には外れた。2回の予選セッションで各チームは、よく晴れてはいたが蒸し暑い状況下に置かれた<ref name="DSC Q2">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/11/le-mans-24-hours-qualifying-2-few-improvements-in-shortened-session.html | title = Le Mans 24 Hours: Qualifying 2, Few Improvements In Shortened Session | publisher = DailySportsCar | date = 11 June 2015 | accessdate = 11 June 2015}}</ref>。ポルシェ19号車のニック・タンディは3分18秒862のタイムを刻んで前日の予選セッションのタイムを更新したが、暫定グリッドでの3番手というポジションには変わりがなかった。アウディ7号車は上位10位以内に入るレースカーで唯一ラップ・タイムの更新で順位が上昇した車であった。TDSレーシングは2回目の予選セッションで3分40秒441というLMP2クラスの最速タイムを出したが、まだ前日にKCMGが出した暫定PPタイムに2秒超も遅れを取っていた。LMGTEのカテゴリーも同様に前日の上位陣が留まり続けており、アストンマーティン勢が上位4位を占めている状況に変化はなかった。セッション中に2度、大きな事故が発生して中断が生じた。1度目は、AFコルセ・フェラーリ55号車のダンカン・キャメロンがグラベル(砂利)につかまって立ち往生し、約15分間セッションが中断した。2度目の中断は、[[プラット・アンド・ミラー|コルベット・レーシング]]63号車の[[ヤン・マグヌッセン]]がメカニカルトラブルに見舞われ、ポルシェ・カーブでレースカーの[[シボレー・コルベット#7代目 C7型(2014年–2019年)|シボレー・コルベット C7.R]]を2回バリアにぶつけてしまった<ref name="Corvette 63" />。バリアの修復の為に2回目の予選セッションの中止を余儀なくされたが、3回目の予選セッションを30分拡大させてトータルの予選セッションの時間を調整した<ref name="Autosport Q2">{{cite web | url = http://www.autosport.com/news/report.php/id/119431 | title = Porsche still on top after shortened Le Mans qualifying session | publisher = Haymarket Press | work = [[オートスポーツ|Autosport]] | date = 11 June 2015 | accessdate = 11 June 2015}}</ref><ref name="Qualification 3" />。でしてでの走行を断念し、63号車のコルベットは修復不能とされ、チームは63号車の出走を断念し、決勝レースは64号車のみの出走となった<ref name="Corvette 63" />。
予選の最後となる3回目の予選セッションでの温度は冷え込み、より速いラップ・タイムも更新されるようになってきたが、黄旗が多く出されたこともあり、ジャニの暫定PPタイムを上回るタイムは出なかった<ref name="Toyota Q3">{{
ポルシェ・チームのPP獲得は、[[2014年のFIA 世界耐久選手権]]の上海6時間レースから6戦連続となる。また、ル・マン24時間レースに限ったPP獲得の記録ということならば、[[1997年のル・マン24時間レース|1997年]]以来18年振りとなる。
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== 決勝 ==
[[File:Les vainqueurs dans la ligne droite des Hunaudières. (18641735290).jpg|thumb|250px|The ウィンニング・ランをする[[ポルシェ・919ハイブリッド]]19号車。]]
6月13日土曜日の朝に、決勝レース前の45分間のウォームアップ・セッションが実施された。アウディ9号車の[[フィリペ・アルブケルケ]]が3分19秒423のセッション最速タイムを出した。9号車以外のアウディの2台のレースカーも2位と3位を占めた。ポルシェチームの[[ロマン・デュマ]]が4位のタイムを出した。結果的にベルンハルトが出したタイムはセッション5位となったが、アルブケルケが記録を出す前まではこのセッション最速タイムであった。LMP2の最速タイムは[[ミッチ・エヴァンス]]の出した3分39秒559であった。アストンマーティン97号車に乗る[[シュテファン・ミュッケ]]はLMGTE Proクラスで最速タイムを記録し、[[プロトン・コンペティション|プロトン]]・ポルシェ88号車に乗る[[クラウス・バフラー]]はLMGTE Amクラスで最速タイムを出した。[[ラルブル・コンペティション]]・コルベット50号車に乗る[[ジャンルカ・ロダ]]はポルシェ・カーブでクラッシュし、車の右前方の四分の一を損傷させた<ref name="motorsport150613">{{cite web|last=Smith|first=Sam|title=Audi 1-2-3 in morning warm-up|url=http://www.motorsport.com/lemans/news/audi-1-2-3-in-morning-warm-up/|publisher=motorsport.com|date=13 June 2015|accessdate=20 September 2015}}</ref>。
レース前のグリッド上の状況は乾いてよく晴れて、気温は19–22℃ (66–72 [[華氏|°F]])の範囲で、路面温度は23–25℃ (73–77 °F)の間だった<ref name=autosportlive>{{cite web|last1=Straw|first1=Edd|last2=Freeman|first2=Glenn|last3=Watkins|first3=Gary|last4=Mitchell|first4=Scott|author5=Autosport staff|last6=Adam|first6=Mitchell|title=As it happened: The 83rd Le Mans 24 Hours|url=http://live.autosport.com/commentary.php/id/867|work=Autosport|publisher=Haymarket Press|date=13 June 2015|accessdate=20 September 2015}}</ref>。ポールシッターのニール・ジャニが[[ローリングスタート]]によるレースカーの隊列の先頭を走る中<ref name="Grid" />、[[中央ヨーロッパ夏時間|CEST]]([[協定世界時|UTC]]+2)の15時に[[フォード・モーター|フォード]]会長の[[ウィリアム・クレイ・フォード・ジュニア|ビル・フォード]]
ストレートに沿って流出したオイルを乾かす作業に22分間マーシャルが従事している間、レースを落ち着かせて安全に運営する為に[[セーフティカー]]が導入された<ref name="S365 H2">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/wec/lotterer-snatches-lead-after-second-hour-at-le-mans/ | title = Lotterer Snatches Lead after Second Hour at Le Mans | publisher = Sportscar365 | last = DiZinno | first = Tony | date = 13 June 2015 | accessdate = 14 June 2015}}</ref>。セーフティカーがコースから出てレースが再開した後、アウディ7号車の[[アンドレ・ロッテラー]]が前方を走るポルシェ勢2台を抜き去り一気にトップに立つと<ref>{{
数台のレースカーが2度目のセーフティカーが走っている間に、様々な問題に遭遇した。LMGTE Proクラスでアストンマーティン95号車に乗る[[ニッキー・トゥヒーム]]は[[パワーステアリング]]システムのトラブルでピットに一直線に戻ることになり<ref name="Autosport H4">{{cite web | url = http://www.autosport.com/news/report.php/id/119470 | title = Le Mans 24 Hours: Porsche still leads after long safety car period | publisher = Haymarket Press | work = [[オートスポーツ|Autosport]] | date = 13 June 2015 | accessdate = 14 June 2015}}</ref>、僚機のアストンマーティン99号車が替わってクラス首位に立った。LMGTE Amクラスの[[プロトン・コンペティション|プロトン]]・ポルシェ88号車はミュルサンヌ・ストレートの第2シケインでエンジンから出火し、2度目のセーフティカーの導入時間が延長した<ref name="S365 H3">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/wec/audi-crash-barrier-repair-in-third-hour-puts-race-under-safety-car/ | title = Audi Crash, Barrier Repair in Third Hour Puts Race under Safety Car | publisher = Sportscar365 | last = DiZinno | first = Tony | date = 13 June 2015 | accessdate = 14 June 2015}}</ref>。セーフティカーの走行中、LMP2クラスのKCMGはTDSレーシングをリードし、LMGTE Proクラスでは、コルベット・レーシングで唯一決勝に出走している64号車、AFコルセ・フェラーリ71号車、2台の周回を重ねるアストンマーティン勢が[[テール・トゥー・ノーズ]]の距離にまで接近し、セーフティカーの導入時間が終了した後、激しい争いを繰り広げた。[[オリヴァー・ギャヴィン]]のコルベットはLMGTE Proクラスのライバルたちを引き離した<ref name="S365 H4">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/wec/gte-pro-lead-battle-takes-center-stage-after-fourth-hour/ | title = GTE-Pro Lead Battle Takes Center Stage After Fourth Hour | publisher = Sportscar365 | last = DiZinno | first = Tony | date = 13 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。LMGTE Amクラスの[[ライリー・テクノロジーズ|ライリー]]・[[ダッジ・バイパー|バイパー]]53号車は、アストンマーティン98号車やSMP・フェラーリ72号車と首位争いを繰り広げることを諦めた<ref name="DSC H4">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/13/le-mans-24-hours-hour-4-report-fantastic-top-four-gt-battle.html | title = Le Mans 24 Hours: Hour 4 Report, Fantastic Top-Four GT Battle | publisher = DailySportsCar | date = 13 June 2015 | accessdate = 14 June 2015}}</ref>。2度目のセーフティカーがコースから出ていってレースが再開された時、ハートリーが乗るポルシェ17号車がトップに立っていたが、アウディ9号車に乗るアルブケルケがル・マンのラップ・タイムの新記録となる3分17秒647を出す猛烈な追い上げを見せた<ref name="DSC H5">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/13/le-mans-24-hours-hour-5-report-2.html | title = Le Mans 24 Hours: Hour 5 Report, New Race Lap Record From Audi | publisher = DailySportsCar | date = 13 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。アウディ9号車は、トップを走るポルシェ17号車に肉薄する位置におり、9号車のドライバーが[[レネ・ラスト]]に交代した後も、依然としてポルシェ17号車に迫る状況に変わりはなかった。
レース開始から6時間までの間に、[[グリーヴス・モータースポーツ|グリーヴス]]のギブソン・ニッサン41号車に乗るガリー・ヒルシュは、連続するS字コーナーを攻略中に車のパワーを失って停まってしまう。バッテリー本体の極端子とケーブルを接続する為の金具であるバッテリーターミナルが壊れ、ヒルシュがその修理に挑むも直すことができなかったことにより、41号車のリタイアが確定した<ref name="DSC H7">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/13/le-mans-24-hours-hour-7-report-2.html | title = Le Mans 24 Hours: Hour 7 Report, #9 Audi In Front | publisher = DailySportsCar | date = 13 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。AFコルセ・フェラーリ71号車は[[セルモーター]]トラブルを直すためにピットに戻ることを余儀なくされ、コルベットとアストンマーティンとのLMGTE Proクラス間の争いから脱落した<ref name="DSC H7" />。
サーキットが夕闇で覆われた後、ポルシェ18号車に乗るロマン・デュマがミュルサンヌ・コーナーでブレーキするのが遅すぎてバリアにタイヤをぶつけた。車はピットに戻ることは出来たが、新しいフロントのボディワークが必要となり、5位にまで順位を下げることになった。それから間もなく、ミュルサンヌ・コーナーで[[シグナチュール・チーム|シグナテック]]・[[アルピーヌ]]36号車の[[ポール=ルウ・シャタン]]がクラッシュ事故を起こし、3度目のセーフティカー導入となった<ref name="Autosport H8">{{cite web | url = http://www.autosport.com/news/report.php/id/119476 | title = Le Mans 24 Hours: Safety car closes up Audi/Porsche lead battle | publisher = Haymarket Press | work = [[オートスポーツ|Autosport]] | date = 13 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref> 。セーフティカーのスロー走行中、[[ロバート・ベル|ロブ・ベル]]はアストンマーティン97号車をコースの外に出し、そのままリタイアした<ref name="DSC H9">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/13/le-mans-24-hours-hour-9-report-2.html | title = Le Mans 24 Hours: Hour 9 Report, Finely Poised At The Front | publisher = DailySportsCar | date = 13 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。セーフティカーがサーキットから出てレースが再開した時、ポルシェ19号車のヒュルケンベルグが、再開1周目のラップでポルシェ17号車のウェバーを追い抜き、続いてアウディ9号車のラストが予定していたピット・ストップに入った時に抜いて、トップへのアタックが出来るポジションにまで順位を上げた。ウェバーは黄旗区間で追い抜きをしてとして、その後に1分間のピット・ストップのペナルティが課せされ、4位にまで順位を落とす<ref name="DSC H9" />。日産21号車は[[松田次生]]が右前輪が外れてアルナージュで停止してレース続行が不可能となり、日産はエントリーしていた3台のLMP1カーの1台を失った<ref name="S365 H10">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/wec/porsche-leads-after-10-hours-nissans-hit-trouble/ | title = Porsche Leads After 10 Hours, Nissans Hit Trouble | publisher = Sportscar365 | last = ten Caat | first = Marcel | date = 13 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。日産22号車も[[ハリー・ティンクネル]]の走行中にインディアナポリス・コーナーで大きな散乱物を引っかけて、長時間の修理を強いられた<ref name="S365 H10" /><ref name="Nissan_Le_Mans_Challenge">{{
24時間レースも折り返しの12時間が近づくと、アウディ7号車のロッテラーがアウディ9号車から2位の座を奪い、トップを走るポルシェ19号車に対するアウディ勢の中の挑戦者筆頭(1番手)と言える順位にまで上がった<ref name="DSC H11">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/14/le-mans-24-hours-hours-10-11-report.html | title = Le Mans 24 Hours: Hours 10 & 11 Report, Tandy Leads For Porsche | publisher = DailySportsCar | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。日付が6月14日に替わったこの未明の午前中の時間帯、LMGTEカテゴリーの数台のレースカーは[[ディスクブレーキ]]の交換時期を迎えており、そんなレースカーの1台に[[フェルナンド・レース]]が乗るアストンマーティン99号車が含まれていた。99号車はミュルサンヌ・ストレートの第1シケインでブレーキに失敗してコースオフし、コースに戻る時にTDSレーシングのオレカ・ニッサン46号車の後ろに追突した。46号車はLMP2カテゴリーの2位を走行中であったが、シケイン内のグラベルに弾き飛ばされてリタイアに追い込まれた。一方フェルナンド・レースは、破損した99号車でノロノロ走行して何とかピットまで修理の為に戻って来た。[[オーク・レーシング|G-ドライブ]]のリジェ26号車は、クラストップのKCMG47号車に周回遅れにされる程の大差を付けられてはいるが、クラス2位のポジションを走行することとなった。LMGTE Proクラスでは、コルベット64号車とAFコルセ・フェラーリ51号車が同一周回でしのぎを削っていた<ref name="DSC H15">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/14/le-mans-24-hours-hour-14-report-3.html | title = Le Mans 24 Hours: Hours 14 & 15 Report: #99 Aston Takes Out TDS | publisher = DailySportsCar | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。早朝、2位を走っていたアウディ7号車は、後方のボディワークの交換修理の為に7分間のピット・ストップを余儀なくされ、レース順位を下げることとなった<ref name="S365 H16">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/wec/no-7-audi-goes-into-garage-with-damaged-engine-cover-in-hour-16/ | title = No. 7 Audi Goes Into Garage with Damaged Engine Cover in Hour 16 | publisher = Sportscar365 | last = DiZinno | first = Tony | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。
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アウディ9号車はレースペースを落とし始めると、ハイブリッド・システムの修理の為にピットで長時間の作業を余儀なくされたが<ref name="S365 H22">{{cite web | url = http://sportscar365.com/lemans/wec/porsche-still-leads-le-mans-with-just-two-hours-left/ | title = Porsche Still Leads Le Mans With Just Two Hours Left | publisher = Sportscar365 | last = ten Caat | first = Marcel | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>、アウディ7号車はロッテラーが3分17秒476の最速タイムを出すなどまだ戦う意欲は衰えていなかった<ref name="DSC H21">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/14/le-mans-24-hours-hour-21-report-close-gt-action.html | title = Le Mans 24 Hours: Hour 21 Report, Close GT Action | publisher = DailySportsCar | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。KCMGは、ニコラ・ラピエールのインディアナポリス・コーナーでのスピンに肝を冷やしたが、クラス首位の座を失うことなくコースに復帰している<ref name="S365 H22" />。AFコルセ・フェラーリ51号車はコース上でスロー走行を始め、ギヤボックストラブルでピット作業を強いられることになり、LMGTE Proクラスの争いは、コルベット64号車が首位の座を奪還し、AFコルセ・フェラーリ71号車は初期のトラブルを乗り越えて2位に駆け上がった<ref name="Autosport H23">{{cite web | url = http://www.autosport.com/news/report.php/id/119497 | title = Le Mans 24 Hours: Nico Hulkenberg leads into final hour for Porsche | publisher = Haymarket Press | work = [[オートスポーツ|Autosport]] | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。[[ヤン・マーデンボロー]]が乗る日産23号車は、ギヤボックスが壊れて車のフロント部分から発煙した後、ポルシェ・カーブで停止した<ref name="DSC H23">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/14/le-mans-24-hours-hour-23-report-corvette-leads-gte-pro.html | title = Le Mans 24 Hours: Hour 23 Report, Corvette Leads GTE Pro | publisher = DailySportsCar | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。日産のワークスマシンで、まだレースを続行しているのは22号車1台のみとなった。小雨がレース残り1時間の時間帯でサーキットの一部に降り始めたが、レースに影響を与える程激しいものではなかった<ref name="Autosport H23" />。LMGTE Amクラスで125ラップまで首位を走っていたアストンマーティン98号車のポール・ダラ・ラナは<ref name="Lap Leaders" />、レース残り45分を切った時点で、フォード・シケインに真っ直ぐ突っ込み、バリアに激突して走行不能となり、[[AFコルセ|SMPレーシング]]72号車がクラス首位に立ち、そのままフィニッシュした<ref name="DSC H24">{{cite web | url = http://www.dailysportscar.com/2015/06/14/le-mans-24-hours-hour-24-report.html | title = Le Mans 24 Hours: Hour 24 Report, 17th LM24 Win for Porsche | publisher = DailySportsCar | date = 14 June 2015 | accessdate = 15 June 2015}}</ref>。
その後のレースはスムーズに進行していき、ポルシェ19号車のニコ・ヒュルケンベルグがチェッカー・フラッグを受け、その1周後にハートリーのポルシェ17号車がゴールした。アウディ7号車は、それより更に1周差をつけられた3位でフィニッシュした。アウディは[[2009年のル・マン24時間レース|2009年]]以来のル・マンでの敗北となった。トヨタは、ポルシェとアウディのペースについていくことが出来ず、トップから12周差の7位が最高位であった。ル・マンが本シーズンのWECのデビュー戦となった日産は22号車の1台だけが何とかゴールしたが、周回数が足らず完走扱いとして認められなかった<ref name="LMP1 Winners" />。後に日産の[[日産・GT-R LM NISMO|GT-R LM NISMO]]はハイブリッドシステムの開発が間に合わず、実はハイブリッド機能無しで参戦していたことが明らかにされた<ref name="Nissan_hybridless">{{
=== 決勝結果 ===
1,214行目:
| rowspan=2 | 42
| rowspan=2 | {{flagicon|GBR}} [[ストラッカ・レーシング]]
| rowspan=2 | {{Ubl|{{flagicon|GBR}} [[ニック・レ
| ストラッカ・[[童夢・S103]]
| rowspan=2 | {{Michelin}}
|