削除された内容 追加された内容
 
(16人の利用者による、間の34版が非表示)
2行目:
{{Otheruses|アメリカ合衆国の電機メーカー}}
{{Infobox company
|name = RCA Corporation
|logo = = [[File:RCA Electronics logo.svg|220px|RCA Logo]]
|fate =
|key_people = [[デイヴィッド・サーノフ]]
|products = [[ラジオ]]<br />[[真空管]]<br />[[グラモフォン]]<br />[[蓄音機]]<br />[[テレビ]]<br />[[ビデオディスク]]
|parent = タリスマンブランド
|divisions = [[NBC]]<br /> [[ソニー・ピクチャーズ ホームエンタテインメント|RCA/コロンビアColumbia ピクチャーズPictures International Video]]<br />RCA/Columbia Pictures Home Video
|foundation = 1919年10111720
|defunct = 1987年
|___location = {{USA}}[[ニューヨーク州]][[ニューヨーク市]]
}}
'''RCA'''(Radio Corporation of America、アメリカ・ラジオ会社、アールシーエー)は、アメリカ海軍の示唆に基づき[[オーウェン・D・ヤング]]が創立し、[[ゼネラルエレクトリック]]によって買収された[[アメリカ合衆国]]の[[エレクトロニクス]]([[電力機器|電気機器]]・[[半導体]])事業を中心とする[[多国籍企業]]。現在はアメリカ合衆国の[[テクニカラー (企業)|テクニカタリスマンブンド]]社(Technicolor(Talisman SA、旧[[トムソンBrands (企業)|トムソン]]d.b.a Established Inc.)が所有する[[登録商標]]であり、商標使用権売却により様々な商品分野でRCA[[ブランド]]の商品が販売されている。
 
== 歴史 ==
17 ⟶ 19行目:
設立当初は全米各地のラジオ会社の大半を傘下に収めると共に、[[RCAレコード]]・[[NBC]]などのメディア事業を経営、1923年までに[[海底ケーブル]]を利用した大西洋通信の3割、太平洋通信の5割を市場占有した。一方で[[ロックフェラー・センター]]に[[コムキャスト・ビルディング|RCAビル]]を竣工。[[1970年代]]には[[ラザード]]を自社の投資銀行に使い、[[ハーツレンタカー]]など本業との関連が薄い企業も[[M&A]]で保有していた。
 
* [[1919年]] - '''[[ゼネラル・エレクトリック#沿革|GE]]'''の[[オーウェン・D・ヤング]]が提案・創立する。素地は[[グリエルモ・マルコーニ|アメリカン・マルコーニ社]]。
* [[1926年]] - 放送会社NBCを設立する。
* [[1928年]] - [[ハリウッド]]の映画会社[[RKO]]に資本参画する。
* [[1929年]] - [[ビクタートーキングマシン]](当時の[[日本ビクター|日本ビクター蓄音機]]〈現:[[JVCケンウッド]]〉の親会社)を買収し、[[RCAレコード|RCAビクター]](現:[[ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国)|ソニー・ミュージックエンタテインメント〈米国〉]])を設立する。
* [[1969年]] - 社名をRCAと改称する。
* [[1984年]]4月 - CEDビデオディスク([[RCA#CEDビデオディスク|後述]])の商業的な失敗が[[CNN]]などで報じられる([[#終焉]])。
* [[1986年]]12月 - グループ全体をGEが凡そ64億ドル(概算1兆2000億円)で買収する。CED事業の失敗で大損したことが一因とされる。この買収額は当時のアメリカ企業による最高額であり、GEの[[コングロマリット]]化を推し進める象徴でもあった。
* [[1987年]] - GEはNBC事業を残し、その他の事業・資産を[[トムソン (企業)|トムソン]]と[[ベルテルスマン]]に売却。
60 ⟶ 62行目:
設立以前のGE時代より[[テレビ受像機|テレビ受像器]]の開発に着手し、世界初の[[カラーテレビ]]の市販化を手がけた。日本においてテレビ開発が行われていた時期、[[電気回路]]に関する特許の使用を日本法人(アールシーエー技術研究所)を通じて容認し、その後のテレビ開発を支える土台になった事や、「[[RCA端子]]」とも呼ばれる[[AV端子]]の規格を作った事でも知られる。
 
1940年代から1950年代にかけて、テレビの開発とアメリカ軍のための先進的な電子機器の開発で繁盛したが、コンピュータの創世記成期においては限定的な関与に留まった。プリンストンの研究所の小規模なチームは大型のアナログ計算機である[[RCA Typhoon|Typhoon]]を海軍の航空研究のために製造したが、それ以上の開発はしなかった。
 
=== コンピュータ事業 ===
80 ⟶ 82行目:
RCA及び{{要検証範囲|date=2013年9月|日立や三洋、東芝などの日本の家電メーカーが製造販売し、OEM供給を請けた米国ゼニス(現在はLGの別ブランド)、[[映写#映写機|映写機]]メーカーの[[エルモ社|エルモ]]、[[シアーズ]]、[[J.C.ペニー]]、[[ラジオシャック#タンディ時代|タンディー・ラジオシャック]](リアリスティック)などの[[ストアブランド]]、PBブランド他から大量に流通された。|CED Magic (CEDユーザーグループ)の「販売メーカー」一覧を参照されたし=https://www.cedmagic.com/home/ced-name-brand-links.html}}
 
日本においては、[[日立製作所]](当時VHS[[ビデオテープレコーダー|ビデオデッキ]]をRCAへ[[OEM|OEM供給]](松下に継いで2代目)していた)に市販化を要請したものの、[[VHD]]と[[レーザーディスク]]間での[[規格競争]]が繰り広げられ、[[1978年]]に[[富士通ゼネラル|ゼネラル]]から先行して市販された[[:en:Television Electronic Disc|TeD]]方式(独・[[テレフンケン]])(ディスク形状は[[ソノシート]]に近く、収録時間は10分程度)は失敗に終り、コレクター向けの直輸入品を除き、市販されることは無かった。
 
なお、VHDはCEDと同様にキャディーごと再生機に投入してディスクの出し入れを行うが、VHDはディスク上に溝が無いなど、規格は全く別物である。
87 ⟶ 89行目:
 
=== 終焉 ===
1984年に表面化したCEDビデオディスクの商業的な大失敗により経営が悪化し、[[1986年]]12月にかつての親会社GEへ[[M&A|買収]]・吸収された。翌[[1987年]]に[[ジャック・ウェルチ]]の方針により、旧RCAの家電部門はトムソンに、子会社であったRCAレコードはドイツの[[メディア・コングロマリット]]の[[ベルテルスマン]]に売却された。
{{See|RCAレコード|BMG Music}}
 
日本でのRCAレコードは、当初は[[日本ビクター]](現[[JVCケンウッド]])の音楽レコード事業部を経てビクター音楽産業(現[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント]])が担っていたが、[[1975年]]に日本ビクターと米RCAレコードの合弁により[[BMG JAPAN|RVC株式会社]](現:[[ソニー・ミュージックレーベルズ]])が設立され移管された。その後、親会社の資本構成の変遷([[ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国)|ソニーBMG]]の発足)により、現在は[[ソニー・ミュージックエンタテインメント (日本)|株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント]](SMEJ。ただし、日本国内における原盤の権利はソニー・ミュージックレーベルズが管理している)へ吸収されている。
{{See|BMG JAPAN}}
 
102 ⟶ 104行目:
その後トムソン社は、2010年にテクニカラー社へ社名を変更したが、2017年の段階でも、北米市場向けのデジタルAV機器事業は続いている。
 
なお、現状のRCAブランドについては[https://wwwglobal.rca.com/us_en/our-values-305-us-en/rca-trademark-management/ RCAブランド商標管理事業]{{en icon}}を参照する。
 
== 日本での事業 ==
日本市場におけるRCAのエレクトロニクス機器は、業務用機器等ごく一部のみ販売されていた。2022年10月14日には、株式会社[[慶洋エンジニアリング]]が国内初のRCAブランドの一般向け市販商品となる、インターネットの[[ビデオ・オン・デマンド|動画配信サービス]]の視聴に特化した[[チューナーレステレビ]]3機種を発売した<ref>{{Cite web2|title=【RCA新商品】インターネット動画配信対応 チューナレスAndroidTV発売!|url=https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000039659.html|website=[[PR TIMES]](記事提供:[[慶洋エンジニアリング|KEIYO]])|publisher=株式会社 PR TIMES|date=2022-10-12|accessdate=2022-10-23|df=ja}}</ref>。
日本では、RCAのエレクトロニクス機器は業務用機器等ごく一部を除いて市販されなかった。
* RVC株式会社 - ビクター音楽産業(現:[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント]]〈二代目〉)が担っていたRCAレコード部門が[[スピンアウト]]する形で[[日本ビクター]](現:[[JVCケンウッド]])がRCAレコードを合弁で設立。邦楽もRCAレーベルで出されていた。前述の経営不振のため1987年にRCAレコードの経営権が[[ベルテルスマン]]へ移った事に伴い、新たに設立したBMGビクター(後に[[BMG JAPAN]]へ社名変更)へ事業譲渡し解散。なお、「RCA」のロゴ表記は図案化されたボールド体であったが、BMG傘下の[[1990年]]に[[1967年]]まで使用されていた旧ロゴへ変更され、主にクラシック音楽レーベルの[[RCAレッド・シール・レコード]]([[:en:RCA Red Seal Records]])のロゴとしてソニーBMG傘下後も欧米市場に限り[[2014年]]まで使われていたが、これらの地域では[[2015年]]以降より[[1968年]]から[[1989年]]まで使用されていたボールド体ロゴに再び回帰した。なお、日本では後述するSMEJ傘下後、商標権の関係上、RCAの商標が使用できなくなった<ref>なお、日本におけるRCAの商標権は[[ニッパー (犬)#商標の現在|HIS MASTER'S VOICE(ニッパーマーク)]]の商標権と同様にビクターエンタテインメント(二代目)が管理している。</ref>
** BMG JAPANは[[2008年]]に[[BMG Music|BMG]]が米[[ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国)|ソニー・ミュージックエンタテインメント]]へ事業が吸収されたのを機に、SMEJの子会社を経て同社に吸収合併され解散し、制作部門はSMEJ傘下で再編された(現在の[[ソニー・ミュージックレーベルズ]]の[[アリオラジャパン]]レーベル、および[[ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル]])。
{{See|BMG JAPAN}}
* アール・シー・エー・コロンビア・ピクチャーズ・ビデオ株式会社 - RCAと米[[コロンビア ピクチャーズ]]とRCAレコードの合弁でビデオソフト事業を手がける[[ソニー・ピクチャーズ ホームエンタテインメント|RCA/Columbia Pictures International Video]]の日本法人として1984年に設立。[[1989年]]の[[ソニー]]による[[コロンビア ピクチャーズ]]の買収により、関係会社を統合した上で[[ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (日本)|ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント]]に社名変更し、引き続き事業を行っている。
* 株式会社トムソン技術研究所 - かつて仏トムソンが有する[[MP3]]や旧RCA社の技術ライセンス管理を行ってい日本現地法人。[[1999年]]まではGE傘下の「アールシーエー技術研究所」であった。
 
== 脚注 ==
118 ⟶ 120行目:
* [[フィリップ・スミス]] - RCAの電気技術者。[[スミスチャート]]を考案した。
* [[ニッパー (犬)]]
* [[ヴァンティヴァ]] - 旧・[[テクニカラー (企業)|テクニカラー]]
 
== 外部リンク ==
{{Commons category|RCA}}
* [{{Official website|https://www.rca.com/us_en/ |RCA]{{en iconthe American Brand : TV, Tablet, Home Appliances, Audio and Video}}:テクニカ - [[タリスマンブンド]]社・RCA事業の公式ウェブサイト{{en icon}}
* {{Official website|https://www.keiyoeng.co.jp/product-sp/rca/index.html|【チューナーレス AndroidTV】- ネットの動画配信サービスに特化したスマートテレビ|RCA公式}} - 株式会社[[慶洋エンジニアリング]]
 
{{Normdaten}}
130 ⟶ 133行目:
[[Category:アメリカ合衆国の電気機器メーカー]]
[[Category:アメリカ合衆国の音響機器メーカー]]
[[Category:音響機器メーカー]]
[[Category:スタジオ関連機材メーカー]]
[[Category:ロックフェラーセンター]]