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{{Infobox animanga/Header
|タイトル=東京ラブストーリー
| 画像 = 東京ラブストーリー漫画ロゴ.png
| サイズ = 300px
| 監督説明 =
}}
{{Infobox animanga/Manga
| 作者 = [[柴門ふみ]]
| 出版社 = [[小学館]]
| 掲載誌 = [[ビッグコミックスピリッツ]]
|巻数 レーベル = [[ビッグスピリッツコミックススペシャル 全4巻<br />小学館文庫 全3巻<br />文春文庫 全2巻]]
| 巻数 = ビッグスピリッツ:全4巻<br />小学館文庫:全3巻<br />文春文庫:全2巻
|その他=
}}
{{Infobox animanga/TVDrama
| 原作 =[[ 柴門ふみ]]
| 脚本 = [[坂元裕二]]
| 演出 = [[永山耕三]]、[[本間欧彦]]
| 音楽 = [[日向敏文]]
| 制作 = [[フジテレビジョン|フジテレビ]]
| 放送局 = [[フジネットワーク|フジテレビ系列]]
| 放送開始 =[[ 1991年]][[1月7日]]
| 放送終了 =[[ 3月18日]]<br />1993年2月12日(特別編)
| 話数 = 全11話
|その他=
}}
{{Infobox animanga/TVDrama
| タイトル = 2020年版
| 原作 = 柴門ふみ
| 監督 =
| 脚本 = [[北川亜矢子]]
| 演出 = [[三木康一郎]]<br />[[永田琴]]<br />山本透
| 音楽 = [[戸田信子 (作曲家)|戸田信子]]
| 制作 = [[フジテレビジョン|フジテレビ]]
| 制作 = [[アットムービー]](協力)
| 放送局 = [[フジテレビオンデマンド|FOD]]<br />[[Amazonプライム・ビデオ|Amazon Prime Video]]
| 作 = [[フジテレビジョン|フジテレビ]]
| 放送開始 = [[2020年]][[4月29日]]
| 放送局 = [[フジテレFOD (動画配信サーオンデマンドス)|FOD]]<br />[[Amazonプライム・ビデオ|Amazon Prime Video]]
| 放送終了 = [[6月3日]]
| 放送開始 = [[2020年]][[4月29日]]
| 話数 = 11話
| 放送終了 = [[6月3日]]
| その他 =
| 話数 = 11話
| インターネット = 1
}}
{{Infobox animanga/Other
| タイトル = ミュージカル
| コンテンツ =
* 東京公演:2022年11月27日〜12月18日(予定)<br />([[東京建物]] Brillia HALL)
* 大阪公演:2022年12月23日〜25日(予定)<br />([[梅田芸術劇場]]シアター・ドラマシティ)
* 愛知公演:2023年1月14日(予定)<br />([[刈谷市総合文化センター]]大ホール)
* 広島公演:2023年1月21日〜22日(予定)<br />([[アステールプラザ|JMSアステールプラザ]]大ホール)
}}
{{Infobox animanga/Footer
| ウィキプロジェクト = [[プロジェクト:漫画|漫画]]・[[プロジェクト:テレビドラマ|テレビドラマ]]
| ウィキポータル = [[Portal:漫画|漫画]][[Portal:テレビ|テレビ]]・[[Portal:ドラマ|ドラマ]]・[[Portal:舞台芸術|舞台芸術]]
}}
『'''東京ラブストーリー'''』(とうきょうラブストーリー)は、[[柴門ふみ]]による[[日本]]の[[漫画]]作品[[1988年]]から<!-- [[]]まで -->[[小学館]]『[[ビッグコミックスピリッツ]]』で連載、[[ビッグスピリッツコミックス]]より刊行された。 本編は全4巻刊行されている。[[サラリーマン]]の永尾完治(カンチ)と同僚の赤名リカの関係を中心に、[[東京]]に生きる若者たちの姿を描く<ref name="{{R|ddnavi20170113" />}}[[キャッチコピー]]は、「'''東京では誰もがラブストーリーの主人公になる'''」<ref name=" 熱討スタジアム20220924 ">週刊現代2022年9月24日・10月1日号・週現「熱討スタジアム」第445回「ドラマ『東京ラブストーリー』を語ろう」p144-147</ref>。略称として『'''東ラブ'''』と呼称されることもある<ref name="tourabu">{{cite news|url=https://www.news-postseven.com/archives/20161114_465685.html/|title=「東ラブ」に翻弄された有森也実 続編あればやると明言|newspaper=週刊女性セブン|date=2016-11-24|accessdate=2018-09-30}}</ref>。2016年10月時点で累計発行部数は250万部を突破している<ref>{{Cite news |url=https://mantan-web.jp/article/20161027dog00m200024000c.html |title=東京ラブストーリー:「女性セブン」で続編、27年ぶり連載へ 前作の25年後“アラフィフ”のカンチとリカ描く |work=MANTANWEB |date=2016-10-27 |accessdate=2022-03-26}}</ref>。
 
本作の25年後を描いた続編『'''東京ラブストーリー 〜After 25 years〜'''』が『週刊ビッグコミックスピリッツ』創刊35周年記念の一環として同誌[[2016年]]9号に読み切り作品にて掲載<ref>{{cite news|url=httphttps://natalie.mu/comic/news/173533|title=「東京ラブストーリー」続編がスピリッツに、50歳になったカンチとリカが再会|newspaper=コミックナタリー|date=2016-01-25|accessdate=2016-10-28}}</ref>、続いて『[[女性セブン]]』に同年11月10日発売号に全7回で連載され<ref name="sponichi161028">{{cite news|url=httphttps://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/10/28/kiji/K20161028013615530.html|title=「東京ラブストーリー」26年ぶり連載再開 「女性セブン」で全7回|newspaper=スポニチアネックス|date=2016-10-28|accessdate=2016-10-28}}</ref>、[[2017年]]1月に小学館から単行本が刊行された<ref name="ddnavi20170113">{{Cite news |title=50歳のリカとカンチを描いた『東京ラブストーリーAfter25years』単行本発売!「50歳のリカとカンチの生きざまが感慨深い!」と反響続々 |newspaper=[[ダ・ヴィンチ (雑誌)|ダ・ヴィンチ]]ニュース |publisher=[[KADOKAWA]] |date=2017-01-13 |url=https://ddnavi.com/newsarticle/346013d346013/a/ |accessdate=2020-01-24}}</ref>。
[[フジテレビジョン|フジテレビ]]「[[フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ|月9ドラマ]]」として[[1991年]]に[[テレビドラマ]]化され最終回平均視聴率が32.3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録する大ヒット作品となった。[[2020年]]に配信ドラマとして29年ぶりに[[リメイク]]された<ref name="{{R|sanspo20200124" />}}。2022年秋にはミュージカル上演予定された<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/stage/news/469729|title=ミュージカル「東京ラブストーリー」柿澤&笹本、濱田&唯月がカンチとリカに|newspaper=ステージナタリー|publisher=ナターシャ|date=2022-03-16|accessdate=2022-03-25}}</ref>。
 
== あらすじ ==
下記に、漫画版のストーリーを記述する。テレビドラマ版は設定を除いて、ストーリーの大部分が異っている。
 
=== 第一章  関口さとみ編 ===
'''永尾完治'''は'''[[愛媛県|愛媛]]'''から上京し、[[東京]]の[[広告代理店]]に就職していた。職場では上司の'''和賀夏樹'''にイヤミを言われ、同僚の帰国子女'''赤名リカ'''には「カンチ」と呼ばれてからかわれて振り回される日々。また、社内ではリカには和賀と交際しているという噂が立っていた。そんなとき、完治は幼馴染で都内の私立医科大に通う'''三上健一'''と再会する。三上は完治を無二の親友と呼ぶが、地元の名士で資産家の息子で垢抜けた軽い性格の三上に完治は強いコンプレックスを抱いていた。三上は東京での生活にすっかり馴染んでおり、完治が高校時代から片思いする'''関口さとみ'''を呼び出そうとするが不在。完治はBarで知り合った行きずりの女性二人組をナンパする。それぞれカップルとなり女性をホテルに誘ったものの相手の女性は酔って体調を崩す。彼女を部屋に残して帰ろうとしたが支払いの際に財布がないことに気づいた完治は偶然鉢合わせたリカから金を借りる。「置いてきぼりにされた女の気持ちがわかる?」というリカの言葉が胸に刺さった完治は部屋に戻り女性を介抱。彼女も[[福島県|福島]]から上京し、「東京の女」ぶってナンパに応じたものの故郷に恋人を残していた。完治は朝までとりとめもない話をして女性を慰める。「東京にコンプレックスを感じているのは自分だけではない」ということにすがすがしさと勇気を得た完治だったが、リカに大きな借りを作ってしまう。
 
後日、金を返した完治だがリカに付きまとわれるようになる。そんなリカに完治は同級生の'''田々井アズサ'''を重ねる。和賀に誘われた席で政財界の大物と対面した完治は和賀が完治の思う以上の「やり手」であることと、そんな和賀に自分が高く買われていることをまざまざと知る。帰りのタクシーで話題がリカに及び、和賀がリカの自由奔放さに魅力を感じていることを知るが、完治はリカがアズサに似ており、アズサが自殺したことを打ち明ける。和賀と別れた後、自宅前のアパートでリカが待ち伏せしていた。部屋に入ると電話が鳴っており、それは三上とさとみからの誘いだった。リカは強引に同行し、4人は初めて顔を合わせる。だが、さとみは[[保母]]の仕事を理由に早々に帰宅。完治と三上はカラオケに夢中のリカを置いて三上の部屋で飲み直すことにしたが、女癖の悪さが祟り三上の部屋は占拠されており、やむなく二人は完治のアパートに向かうことになる。三上もまたリカがアズサに似ていると感じていた。そして、三上は大嫌いな故郷で認めていたのは完治とさとみの二人だけだったと語る。その後、激怒したリカがアパートに襲来し、完治はパニックを起こしたリカを宥める。そんな完治に、三上はさとみの連絡先を置いていく。
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完治はさとみへの失恋のショックが痛手となって仕事も手に着かない状態となっていた。一方、リカは別人の如く仕事にやる気を見せる。沈み込む完治をリカが励まし、重大な接待の席でも完治は失態を繰り返すが、[[セクハラ]]を受け流したリカのお陰で救われる。「ねぇ、セックスしよう」というリカの一言から二人の関係は始まった。
 
=== 第二章  赤名リカ編 ===
行きずりでリカと関係してしまった完治だがリカは全く意に介していなかった。そんなとき、完治は和賀に書類を届けるため自宅を訪問する。そこは社長の住まいとは思えぬ汚い安マンションの一室だった。若い女に入れあげて夢中になり、家族と別居し、愛を口にした途端に離れて行ったと和賀は語る。その若い女がリカだと完治は直感し、「お前も女には気をつけろ」と忠告されたことで完治とリカが関係したことに和賀が勘付いたことを知る。完治はリカに自分の気持ちだけが大事なのかと問い詰めてしまう。一方、和賀は別居中の息子にプレゼントするナイフを購入していた。リカはリカで子供向けのシール入りチョコに夢中の様子。息子と会うのに立ち会って欲しいと和賀に頼まれた完治は和賀の息子から「沢山シールを送ってくれたからいいのに」という言葉を聞いてしまう。リカは自分が愛を求めたことが他人を不幸にしたことに深く傷ついていた。産婦人科を訪れたリカは研修医として働く三上と再会し自宅に招かれる。完治は乗り気でないが、リカの求めに渋々訪問する。落ち着いた暮らしをする三上とさとみに完治は動揺を隠せない。三上と二人で話していた完治は三上がアズサと寝ていたことを知る。田舎町ではアズサが求める濃密な愛を与える存在など居らず、それに絶望して自殺したのではと三上は語る。一方、さとみは完治に思わせぶりな態度をとる。三上のTVゲームに夢中だったリカは突然帰ると言いだす。もうちょっとという完治にリカは部屋を飛び出していく。リカが遊んでいたコントローラーは壊されていた。近くの公園に居たリカはヘアピンで落雷自殺をしようとしていた。完治のさとみへの態度に勘付いていたリカは泣き崩れる。完治はさとみへの未練とリカから目を離してはならないことを自覚する。
 
74 ⟶ 79行目:
二週間の長期休暇を終えたリカは空港で完治に出迎えさせる。帰国したリカの話は何処までが冗談なのかわからないような話ばかりで、アラブの金持ちから[[ダイヤモンド]]の指輪を貰ったなどと語る。仕事に復帰したリカだったがいきなり同僚の'''野村'''にペンキをぶっかけようとする。[[盲腸炎]]が悪化して入院したさとみの見舞いに行った際、北川と会った完治は一時期憔悴していたさとみが元気になったと聞かされる。完治は酷く惨めな気持ちに陥るが、後日野村に謝罪された完治は完治に対する悪口に激怒したリカにひっぱたかれたと語り、お前に対するやっかみもあると話す。リカに求婚しているのは途方もない相手ばかりだった。ダイヤの指輪を貰ったのは事実で、リカはそれを売って高級外車を買うなどと言いだす。和賀の指示で豪華なパーティに出席することになった完治は英語が堪能なリカを同伴する。ドレスアップしたリカに注がれる眼差しは尋常ではなかった。そして、リカは贅沢は味わい尽くしたと豪語する。「だったらなにが人生の目的なんだ」と言ってふて腐れた完治は帰ろうとするが、セレブたちのリカに対する悪口を聞いてしまう。思い直した完治はリカを送って帰ることになる。リカは金持ちと寝たことや、豪華なプレゼントを貰ったけれど、すべて愛ゆえで金銭や地位が目的であるほど卑しくないと話す。そして、完治の言葉を思い出したリカは[[パニック発作]]を起こしてしまう。アフリカの広い風景を思い出させて発作を鎮めた完治は、休暇を申請しリカを故郷の愛媛につれて行こうとする。完治はネックレスをプレゼントし、休暇に故郷に連れていくと告げるがリカは給湯室で再び発作を起こし、完治はリカを三上の勤務する病院に連れて行く。発作の原因は「不安」だった。帰国後、リカはフィリピン人の男に付きまとわれていたが、完治は三上に頼んで会話の内容を聞き出す。診察後、完治のアパートを訪ねたリカは完治からフィリピン人の男と寝たことを問い詰められ、悪びれることなく「寝た」と答える。完治がリカの頬を叩くと、「こんなもので束縛しないで」とネックレスを壊し、完治が「もう別れよう」と切り出すと再び発作を起こし、救急搬送される。リカが倒れたと聞いて病院に駆けつけた和賀は物事が順調で上手く行きかけているときほど発作を起こしやすく、行きずりの男と寝るなど破滅的な行動に走ってしまうと語る。リカは愛だと信じていたが、つきまとっていたフィリピン人は誰とでも寝る尻軽だと仲間に話していた。街でさとみと偶然再会した完治はリカについて相談する。完治を案ずる和賀は海外勤務の話を持ち出し、リカはそれを察して完治の画を描こうと苦闘。だが完治は「逃げ出すのはボクの流儀じゃない」と転勤を断る。
 
=== 第三章  二つの破局編 ===
三上はアプローチを続けていた尚子からフィアンセを紹介される屈辱を味遭わされて失恋。傷心を抱えて自宅に戻ったとき、さとみはそのことに気づいて三上に尚子にフラれたのでしょと指摘し、そのまま発作的に部屋を出て行く。取り乱した三上は完治のアパートを訪ねるが完治とリカが寝ているだけだった。完治はきっと北川のところだろうと告げるが、三上は「お前の方がさとみのことを知っているんだな」と皮肉を言う。その一ヶ月後、完治が三上のマンションを訪ねると女を連れ込んでいた。外に飲みに出た二人。三上は一ヶ月の間のことを語り、保育園を訪ねたものの間に立った北川から「会いたくない」と拒否され、失踪から三日後には荷物も引き上げられていたことを語る。だが、それっきりだった。お前ならどうすると問われた完治は自分なりの対処を語る。その後、さとみを訪ねた完治はこのままではいけないと忠告し、さとみは翌日三上と会うと告げる。何食わぬ顔の三上にさとみは完全な別れを言い渡す。だが、三上の衝撃は大きかった。三上はさとみが失踪してから二日間一睡も出来ず、このままではダメだと睡眠薬を取りに出た隙に荷物を持ち出され、その後は毎晩プラモデルを作っては壊し続けた。いよいよ新しく作るものがなくて途方に暮れていたとき店員の女性に色目を使われ寝た。その翌日、完治が訪ねてきた。完治のもとにはさとみから別れたという電話がかかっていた。[[ボジョレーヌーボー]]を手土産にやつれた様子で完治のアパートを訪ねた三上は完治とリカに気持ちを救われる。そして、完治のアパートに居候することになる。ある日、完治のアパートをさとみが訪ね、完治は招き入れるが三上は悪態の限りを尽くし、さとみは怒って出て行く。転居先が完治のアパートだと知ったさとみは偶然を装い訪ねたのだった。三上は必死に立ち直ろうと努力し、完治の隣室が空き部屋になってからはそこに移り住む。週末はリカも交えて、三人で過ごすうち完治は鳩を飼い始める。リカは「リンチ」と名付けて可愛がっていたが、ある日、猫に襲われて大怪我を負い、やがて死んでしまう。
 
81 ⟶ 86行目:
尚子の結婚が迫る中、三上は尚子にアプローチするフリをして「結婚おめでとう」と告げる。その後、突然尚子が三上を訪ね「泊めて欲しい」と言いだし、三上は尚子と寝てしまう。同じ日、完治はバレンタインの出来事を確認するためさとみに会うがこじらせた風邪が原因で寝てしまい、彼女の部屋で朝を迎える。完治はリカについてさとみの前ですべてぶちまけ、不覚にも泣いてしまう。帰宅すると三上の部屋から尚子が出ていくところだった。三上は自信たっぷりに分があると言うが、翌日強引に尚子をホテルに誘った三上は身の上話を並べる尚子に拒絶される。後日、大学で尚子と顔を合わせた三上は尚子から真意を引き出す。三上と寝た際に母親に謝罪していたことで、親のために結婚するつもりだったのだと語る尚子に、三上は国家試験に受かったらプロポーズすると宣言する。プレゼンの成功報酬にコンサートのチケットを貰った完治はリカが不在のためさとみを誘う。ところが会場で三上、尚子と鉢合わせてしまう。さとみに当てつけるように試験に合格したら三上と結婚すると宣言する尚子に、完治はさとみを必死にフォローする。帰宅後、三上に問い詰められる完治のところにさとみから電話が入る。リカからの国際電話だと嘘をついて切ったものの、再びさとみから電話が入り三上が出てしまう。何故嘘をつくと問い詰める三上に、完治は三上が尚子と寝た日に、自分もさとみと寝たと嘘をつく。完治はさとみに電話して遭い、そこで二度目の電話に出たのが三上だったことを告げ、さとみに好きだ、君が必要だと告白する。完治とさとみに動揺したことを尚子に見透かされた三上は試験が終わるまで遭わないと宣言される。
 
=== 第四章  それぞれの選択編 ===
さとみとのことで三上と完治の友情にも亀裂が生じてしまうが、仕事で疲労しきった完治を見かねた三上は完治を許す。一方、さとみは北川にすべてを語る。三上とのセックスに最初は快感を感じていたが、三上の浮気が明るみに出るや地獄だったと。そして次に好きになる男は絶対に浮気をしない男だと決めていたがさとみが好きになったのは優柔不断な完治だった。完治と寝たいと思って誘ったものの、キャッチホンでリカからの電話が入り動揺する完治を突き放したものの、それでも完治と寝たいと覚悟を決めていた。完治の部屋を訪ねたさとみは三上と鉢合わせ、しばし想い出を語るがすべて終わったことだった。完治の帰りを待ち、さとみは完治と結ばれる。だが、完治はリカの悪夢にうなされていた。さとみは完治の部屋でリカの「カンチ、愛してるわ、愛しているわ、愛してるわ!!」というハガキを見てしまうがさとみはリカと対決する覚悟を決めていた。完治はさとみに遭いに行く。そこで「美しい風景を目にしたとき、誰かと分かち合いたいと思っていた。それが関口さとみなら最高だ」と語る。五日間の出張を終えて九州から東京に戻った完治のもとに和賀から連絡が入っていた。「リカが帰国している」。動揺してパニックを起こすリカの姿を想像した完治は動揺する。そして、さとみにもリカの帰国を伝える。三上はリカと遭い、リカが不在の間に完治とさとみがくっついたことを嘆くのを聞く。それで少し安心するがリカは妊娠していた。三上との会話でリカの子供が自分の子ではないとわかる完治だったが、リカを放ってはおけなかった。リカのお腹の子は和賀との間に出来た子供だった。さとみの杞憂を知りつつ、リカと遭った完治は「和賀と結婚する」というリカの言葉にホッとした表情を見せてしまう。
 
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: 本作の主人公。東京の広告代理店「和賀事務所」に勤務する会社員。地元の愛媛を愛し、地元大学に進学したものの、教授の推薦で上京して和賀の許で働くことになった。性格は誠実で真面目かつ気配り上手で誰に対しても優しい。反面、その優しさが災いして優柔不断な面もある。趣味は伝書鳩の育生。高校時代は軟式野球部員。その当時から片思いする関口さとみにはふり向いて貰えないが、田々井アズサや赤名リカといったエキセントリックな女性に何故か好かれてしまう。三上は猛獣使いの素質があるためだと評している。東京での生活に馴染めず、コンプレックスを抱く。愛称カンチ(リカ限定)。三上とさとみが交際することになり、失恋の痛手からリカと寝てしまい、その後はなし崩しに通い同棲生活を送る。だが、完治が真剣にリカを愛するようになるや、次第にリカが発作を起こすようになってしまう。三上とさとみの破局、リカの突然の留学で、さとみに対する未練とリカを持て余していたことを自覚。さとみと結婚を前提に交際を始める。帰国したリカ、さとみの間で心揺れるが、最終的にリカが身を引く形でさとみと結ばれた。さとみと結婚し、第一子をもうける。
; 赤名 リカ(あかな りか)
: 本作のヒロイン。完治の同僚。商社マンの娘で[[ジンバブエ]]育ち。自由奔放に生きる。劇中当初は和賀と交際しつつ、完治に興味を抱いていた。和賀が家族を捨ててリカを選んだことで和賀と破局し、さとみに失恋した完治と交際をはじめる。愛に生きる性格ゆえ、様々な男性と浮き名を流し、贅沢を味わい尽くす。だが、他人から愛されることに慣れておらず、[[パニック障害]]を抱える。感情のコントロールが下手で特に「怒り」を制御出来ない。また、愛する男性と上手く行きかけても破滅的で無軌道な行動をとってしまう。完治を心から愛していたが、突然会社を退社して留学のため渡米し、完治の前から姿を消す。和賀との息子(アフリカ)を身篭る。結局、和賀とは結婚せず、シングルマザーとして生きるつもりで完治と別れた。完治にとっては「東京」の象徴とみなされていたが、語学堪能でアフリカ育ちの彼女にとって東京は窮屈なコンクリートジャングルだったようで長期休暇では海外を飛び歩いている{{refnest|group="注"Efn2|『[[ティファニーで朝食を]]』の主人公であるホリー・ゴライトリーがモデルとのこと<ref name="{{R|mandou"/>}}。}}。
 
; 三上 健一(みかみ けんいち)
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: 完治、健一、さとみの高校時代の同級生で故人。派手だった男関係とは裏腹に本心では完治が好きだったが、さとみを片思いする完治にフラれた。その後、教室の黒板に「みんな大嫌い」と書き残して投身自殺する。別の男とラブホに入ろうとしたところを、帰宅したさとみに目撃されたことからトラブルが発生。さとみを誤解し攻撃していた。三上とは肉体関係を持っており、本当は完治が好きだという真意もほのめかしていた。完治、三上、さとみにとっては[[トラウマ]]であり、リカについてそれぞれアズサに似た雰囲気があるとみなしている。田舎町では彼女の深く自由な愛を受け止めきれる存在が居なかったことが自殺の要因だと三上は評している。後に完治はリカにアズサについて話すが、生きることに執着するリカからは違うと評された。
; 青木
: 完治の高校時代の親友。黒縁眼鏡でやや肥満気味。地元に就職したが、研修を経て東京勤務となる。さとみをからかったりもしていたが完治がさとみに片思いをしていることを知る人物。高校時代、完治に頼まれてさとみの真意を確かめた際に、「いい人たけど・・・」という言葉を引き出した。当時、完治はすべてを聞かなかったがその前段が「永尾くんがアズサさんとキスしたって本当?」だったことを再会後に明かす。
; 北川先生
: さとみの同僚。ロングヘアの美人。職場柄お互いを「関口先生」、「北川先生」と呼びあうが親友。三上が紹介したフランス料理店で完治とさとみのデートに同席し、予約人数の変更で気を利かせて現れた三上と軽口を言い合う。その後、泥酔して「本当は三上くんを誰かに取られるのが嫌なんでしょう」と発言したことが完治とさとみの破局と三上とさとみの交際の契機となる。翌日、この件を謝罪する。その後、三上が尚子にフラれ、さとみが部屋を飛び出した際には彼女を受け入れ、しばらく同居していた。さとみと三上との破局後、間を取り持つ完治と話す機会も増え、さとみから同棲生活中の深い話も聞き出す。リカの存在があった上で完治と結ばれることを願うさとみを後押しした。「恋愛は闘い」という考えの持ち主。
 
== 書誌情報 ==
=== 単行本 ===
; 小学館[[ビッグコミックス]]スペシャル
: 『東京ラブストーリー』1巻 1990年4月12日刊行 ISBN {{ISBN2|4-09-181851-X}}
{{col|
:* 第1話 - 朝を待ちながら
138 ⟶ 143行目:
:* 第12話 - WA・HA・HA
}}
: 『東京ラブストーリー』2巻 1990年7月13日刊行 ISBN {{ISBN2|4-09-181852-8}}
{{col|
:* 第1話 - 愛と呼ぶには…
154 ⟶ 159行目:
:* 第11話 - 絶望のこちら側
}}
: 『東京ラブストーリー』3巻 1990年10月12日刊行 ISBN {{ISBN2|4-09-181853-6}}
{{col|
:* 第1話 - 誰のせいでもなく
170 ⟶ 175行目:
:* 第11話 - あの頃に戻りたい
}}
: 『東京ラブストーリー』4巻 1990年12月12日刊行 ISBN {{ISBN2|4-09-181854-4}}
{{col|
:* 第1話 - あなたに合う靴
190 ⟶ 195行目:
=== 文庫本 ===
; [[小学館文庫]]
:* 第1巻 1995年10月17日刊行 ISBN {{ISBN2|4-09-192091-8}}
:* 第2巻 1995年10月17日刊行 ISBN {{ISBN2|4-09-192092-6}}
:* 第3巻 1995年10月17日刊行 ISBN {{ISBN2|4-09-192093-4}}
:<!--リスト分断防止-->
; [[文春文庫]]
:* 上 2010年4月10日刊行 ISBN {{ISBN2|978-4-16-757905-0}}
:* 下 2010年4月10日刊行 ISBN {{ISBN2|978-4-16-757906-7}}
 
== テレビドラマ ==
205 ⟶ 210行目:
| ジャンル = [[テレビドラマ]]
| 放送国 = {{JPN}}
| 制作 = [[フジテレビジョン|フジテレビ]]
| 監督 =
| 演出 = [[永山耕三]]<br />[[本間欧彦]]
| 原作 = [[柴門ふみ]]
| 脚本 = [[坂元裕二]]
| 出演者 = [[鈴木保奈美]]<br />[[織田裕二]]<br />[[有森也実]]<br />[[江口洋介]]<br />[[西岡馬]]<br />[[中山秀征]]<br />[[伊藤美紀 (女優)|伊藤美紀]]<br />[[千堂あきほ]]
| 音楽 = [[日向敏文]]
| 音声 =
219 ⟶ 224行目:
| 放送分1 = 54
| 放送枠1 = [[フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ]]
| 放送期間1 = [[1991年]][[1月7日]] - [[3月18日]]
| 放送回数1 = 11
| プロデューサー1 = [[大多亮]]
230 ⟶ 235行目:
| 放送分2 = 110
| 放送枠2 = 金曜エンタテイメント
| 放送期間2 = [[1993年]][[2月12日]]
| 放送回数2 = 1
| プロデューサー2 =
239 ⟶ 244行目:
| 特記事項 =
}}
[[1991年]][[1月7日]]から[[3月18日]]まで毎週月曜日21:00 - 21:54に、[[フジテレビジョン|フジテレビ]]系の「[[フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ|月9]]」枠で放送された。主演は[[鈴木保奈美]]と[[織田裕二]]。
 
=== あらすじ ===
愛媛から東京に転勤した永尾完治は天真爛漫な同僚・赤名リカの出迎えを受ける。同窓会に出席した完治は関口さとみと再会するが、さとみと三上がキスしているのを目撃。ショックを受ける完治にリカは「好き」と言い、何かとつきまとう。完治はさとみに告白するが、迷うさとみは交際を躊躇する。すれ違いの末、さとみは三上と付き合いだし、完治はリカに「セックスしよ!」と誘われ一夜を共にする。リカはさとみに未練を残す完治を翻弄。完治はリカと時に衝突しながらも仲を深め、会社公認のカップルになる。さとみは三上が長崎尚子と抱き合っているのを目撃し、完治を呼び出し相談する。
{{不十分なあらすじ|date=2020年1月}}
 
永尾完治を「カンチ」と呼ぶ同僚の赤名リカは、自由気ままに生き、まっすぐに恋をする。リカから想いを寄せられ、最初は戸惑っていたカンチもリカに惹かれるが、同郷の同級生である三上健一と関口さとみとの三角関係が絡み合い、恋は複雑に展開していく。
リカは突然完治の故郷の愛媛に一緒に行くと言い出す。三上とさとみが破局すると、リカは完治をさとみの元に向かわせる。リカはロサンゼルス支社への転勤願いを出していた{{Efn2|転勤願いは、完治の入社以前に出していたもので、リカ自身も完治が入社後はそれを出していた事自体忘れていた。}}。リカは完治が引き留めてくれないことに傷つく。リカは再び完治が好きと告白し、夜に待ち合わせする。さとみは完治に「行かないで」と告白。完治はさとみを選び、リカに別れを告げる。リカは突然失踪する。
 
完治はリカが愛媛に行きたがっていたことを思い出し、故郷に戻る。完治が卒業した小学校で二人は再会。完治に故郷を案内してもらったリカは、ロス転勤すること、駅で待っているから気が変わったら来てほしいと去る。完治は一人考えた末、駅に駆けつけるがリカは約束より1本早い電車に乗ったあとで、フェンスには「バイバイ カンチ」と書いたハンカチが結ばれていた。リカは電車の中で完治の部屋から持ち出した小学校の写真を見て、これまでの完治との出来事を思い出し泣き出す。
 
お見合い結婚した尚子は新婚旅行を放り出し三上と復縁する。リカはロス支店に転勤。完治のもとにリカが愛媛から出した絵葉書が届く。
 
3年後、東京本社で働く完治。リカはロス支店を半年で辞めたあと消息不明になっていた。完治は妻となったさとみと一緒に三上と尚子の結婚式に出席。帰り道で二人は偶然帰国していたリカに再会。完治は久し振りにリカと語り合う。リカは「永尾くんを好きになったこと大切に思ってる」と語り、最後に「カーンチ!」と叫んで別れる。
 
=== 製作 ===
フジテレビ側がドラマ化の許可をもらいに行った所、原作者からの「ドラマ版ならではのオリジナリティを出してほしいので遠慮せず自由に作って欲しい」という声あった<ref name="{{R|ヒットマン"/>}}。原作では主に完治の視点を中心に展開したが、ドラマ化を前に脚本の[[坂元裕二]]が「リカ目線の方がテレビドラマとしては面白く書きやすい」と提案したことから、本作ではリカを中心にすえている{{efnefn2|坂元の提案後スタッフ陣で1月間話し合い、プロデューサーの大多が最終的に判断した<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。}}。上記の原作者の言葉もあり、リカの心情を丁寧に描くなど坂元や演出家による漫画原作からドラマとして再構築するための大胆な改変が大きなヒットに繋がった<ref name="{{R|ヒットマン"/>}}
 
ドラマ化にあたって柴門が提示した希望キャスティングは、「リカ→『[[ベティ・ブルー]]』の[[ベアトリス・ダル]]」、「カンチ→[[マイケル・J・フォックス]]」、「三上→[[ロブ・ロウ]]」、「さとみ→[[ダイアン・レイン]]」だった。より現実的な希望として「カンチ→[[内村光良]]」、「リカ→[[小泉今日子]]」という案を出したが、新しく挑戦的な作風だったく相手ためか既人気や知名度のある役者を起用するほどの判断は検討こそされたが結果的にできなかったという<ref>『月刊カドカワ』1991年5月号「柴門ふみスペシャル/本人自身による全作品解説」/角川書店刊。</ref>。
 
プロデューサーの[[大多亮]]によると、主演が決まっていた鈴木に自分が演じる役をさとみとリカから選ばせたところ、リカと即答したという。リカの性格や行動を筆頭に、ドラマ版は原作とは大きく違う点が多い。また、企画段階では完治、三上役には[[緒形直人]]、[[本木雅弘]]が予定されていたが諸般の事情で、当時まだそこまで知名度の無かった織田、江口に変更となった<ref name="ヒットマン">大多亮『ヒットマン テレビで夢を売る男』角川書店刊/1996年。</ref>。尚子役は当初は[[石田ゆり子]]だったが、[[千堂あきほ]]が演じることになった。
 
本作は、主なキャスト陣(織田、鈴木、江口、有森也実)や脚本の坂元などが20歳〜23歳代前半、スタッフ陣も演出の永山耕三、プロデューサーの大多などが30代前半と若かった<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。このため、撮影現場は“怖いもの知らずで新しいことに挑戦しよう”という雰囲気で、撮影方法も台本も当時としては新しい表現などが取り入れられた<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}
 
本作はトレンディドラマブームを巻き起こたと語られることも多いが演出を担当した永山耕三は、「本作はドラマ『[[抱きしめたい!]]』<ref group="注">[[{{Efn2|1988年]]に放送されたフジテレビのトレンディドラマの代表作の1つ。主演のW浅野([[浅野温子]]・[[浅野ゆう子]])が人気となり、作中の彼女たちの生活スタイルは当時の若い女性の憧れとなった。Wikipediaの当該記事によるとこの作品のヒットにより、以後数々のトレンディドラマが作られたとされる。</ref>}}のようなトレンディドラマとは異なる」としている。有森也実も本作の出演依頼を受けた際、フジテレビ側から「脱・トレンディドラマを目指してます」と告げられた。
 
=== 主題歌・タイトルバックなど ===
主題歌は[[小田和正]]の「[[ラブ・ストーリーは突然に]]」で、基本的に登場人物の心境が変わるタイミングで効果的に流れ始める<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。同曲の「チュクチュクーン」というギターのカッティングによる印象的なイントロは、当初付いていなかった。レコーディング時に「何か物足りないね」との意見が出た後、ギタリストの[[佐橋佳幸]]が「こんなのどう?」と即興で弾いたのがイントロとして採用された<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。この楽曲がドラマのストーリーと非常にマッチしたこともあり、シングル売上は270万枚の大ヒットとなった<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。この大ヒットは、以降ドラマのタイアップを目指す各レコード会社の売込みが激しくなるきっかけとなった<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}
 
タイトルバックは、大都会を象徴するような場所(駅、交差点など)で、出演者が人ごみの中で様々な日常生活を営む光景を切り取ったもので、[[MTV]]の[[プロモーションビデオ]]を意識した映像となっている。ドラマ『東京ラブストーリー』が放送された[[1991年]]([[平成]]3年)は、まだ[[日本における携帯電話|携帯電話]]が高嶺の花で、庶民の連絡手段が[[固定電話]]と[[日本の公衆電話|公衆電話]]という時代であり、ドラマでは、連絡の来ない相手をじっと待つ風景が放送されるのも特徴である。
 
本作の東京でのロケ地(詳しくは後述を参照)として、渋谷区・港区・目黒区などを中心とした当時の東京のトレンディスポットが舞台になっている{{efn2|後述の2020年版では、[[平成不況]]後の等身大の若者風俗となっている。作家・評論家の[[佐藤優 (作家)|佐藤優]]は、人工透析中に両者を見比べて、日本の貧困化を実感したという<ref>クローズアップ現代『[https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic050.html 佐藤優ロングインタビュー スクープの舞台裏、混迷する世界・新時代への思い]』</ref><ref>貧困だからこそ “贈与の連鎖”を 『[https://www.news-postseven.com/archives/20221002_1777500.html?DETAIL 佐藤優×片山杜秀 「東京ラブストーリー」リメイクが描き出した日本経済の衰退]』NEWSポストセブン</ref>。}}。ただしこれは元々、本作が渋谷のスタジオを中心に撮影しており、ロケ地を選ぶ際「移動が便利だからできるだけ近場で撮影しよう」という事情があった<ref name=" 熱討スタジアム20220924 "/>。終盤に完治が訪れる母校(愛媛県の学校)の校舎は、放送後本作のファンの間で聖地となった<ref group="注">木造の柱には「永尾完治・赤名リカ」の名が実際に彫られ、放送後に名前の上から透明のカバーで保護された。</ref>が、その後校舎ごと解体された<ref name=" 熱討スタジアム20220924 "/>。
 
=== リカとさとみ ===
演出の永山によると、リカを物語の中心に置くことで、最後にはカンチに振られてしまうという“敗者の美学”を描くことになった<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。これには誰もが経験しうる恋愛を描きながら、物語の展開をとことん切なくしい方向に持っいきながら視聴者の心を掴むという狙いがあった。本作ではリカとさとみの対比を明確にするため、2人の性格や言動が対象的に描かれている<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}
 
リカは都会的でキャリアウーマンとして自立した女性で、自分の意思をはっきりと持って主的に行動する、という放送当時としてはまったく新しいタイプのヒロイン像だった{{efnefn2|当時男女雇用機会均等法ができてから5年ほど経っていたが、一般社会では女性はまだまだ自分の意思をはっきりと表明しにくい時代だった<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。}}。誰に対してもフェアで自然体物を言うリカという存在は、制作側が想像していた以上に視聴者である同世代の女性に眩しく見えから高い評価を受け<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。対してさとみは、どこか古風で家庭的だが周りの男性に依存しがちな性格として描かれた。先述の敗者の美学により意思の強いリカが美しく負けるため、演出ではカンチと三上の間で揺れ動くさとみの気持ちを敢えて強調した。
 
さとみという女性を象徴するシーンの一つとして、第9話で手作りのおでんを持ったさとみがリカと会う約束をしている完治の部屋に来るシーン<ref group="注">{{Efn2|詳しくは、完治の方からリカに街で会う約束をするが、部屋を出る直前に訪れたさとみに引き留められ、結局約束をすっぽかしてリカを傷つけるというシーン。</ref>}}は放送当時、その描写の生々しさから話題になった。また、これ以降さとみは一部の視聴者の一部から“'''おでん女'''”と呼ばれるようになった<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。脚本の坂元と演出の永山はこのシーンの構想中、さとみの持参料理を何にするか迷った。ある日の撮影現場の深夜食でおでんが振る舞われると、坂元が永山に「(上記のシーンに)おでんって有りだよね(リカという“洋”の存在に対して、さとみの“和”のイメージを強調させるため)」と発言したことから同シーンの料理が決まった{{efnefn2|具体的には、当時おでんは馴染みのある食べ物だったが、まだコンビニに置かれていない頃だった。永山はビーフシチューにしようか迷ったが、リカには都会的で“洋”のイメージを持ち、さとみに“和”のイメージを持っていたことからおでんに決めた<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>。}}。さとみ役の有森によると、2022年現在でもたまに「東京ラブストーリーといえば、おでん女」と言われることがあるという<ref name=" 熱討スタジアム20220924 "/>}}
 
|====その他 ====
*本作の物語の舞台となった「ハートスポーツ」は、本作同様に月9で放送され、主演が織田でプロデューサーが大多、脚本が坂元も一致している 『[[ラストクリスマス (テレビドラマ)|ラストクリスマス]]』でも物語の舞台となった。
*織田が主演を務めた『[[踊る大捜査線]]』シリーズのSP版「[[踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル|秋の犯罪撲滅スペシャル]]」(1998年)の劇中では、取り調べのために見ていた映像資料の中に本作の録画ビデオがあり、織田演じる青島が同僚数人と本作を熱心に鑑賞するシーンがあるが、(同じく織田が演じた)完治を見て「何かはっきりしない男っすねぇ〜」と言い、周囲に睨まれるという楽屋ネタシーンがある。
 
=== 作品の評価 ===
若い世代に支持され、「[[フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ|月9]]」という言葉を生み出すきっかけとなるなど[[トレンディその後の群像劇ドラマ]]ブームの先駆けとなる代表作として大きく貢献する作品になった。その人気は女性たちがこのドラマを見ようと家路を急いだことで、「月曜夜9時には繁華街から人影(特に20代のOL層)が消えるほどだったと言われる<ref name="{{R|tourabu"/><ref name=" }}{{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}
 
具体的には自由奔放なリカと優柔不断なカンチの恋模様が話題となり、作中で描かれる主人公たちの東京の暮し生活する様子当時の若者たちにとって憧れと興味の対象になった<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>。また、リカの「ねぇ、セックスしよ」という台詞は、当時の視聴者にインパクトを与えた<ref name=" 熱討スタジアム20220924 "/>}}。演出の永山によると好意的な意見がある一方りながらもやはり最終回に近づくにつれて視聴者からスタッフ宛に「リカを不幸にするな!」という主旨の投書がどんどん増え、最終的に300通を超えたという<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}
 
放送前にスタッフ陣は、フジテレビ上層部から「視聴率16%取得」を目標に掲げられた<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}が、1話目からいきなり20%超えを叩き出した。平均視聴率は22.9%、最高視聴率は最終話の32.3%([[ビデオリサーチ]]調べ、関東地区)。当時スタッフ陣は徹夜続きで必死にドラマ制作に携わっており、第1話放送後も人気の手応えを感じていなかった。その後、第4話の放送と同時に発売された『ラブ・ストーリーは突然に』のCDが、売れすぎて2週間欠品になったことを知り初めて本作の人気を実感した。
 
関東地区では、放送終了して約5ヶ月後の[[8月15日]]より、月 - 金の16:30 - 17:25で初めて再放送されたが、開始前には再放送番組では珍しい[[番組宣伝]]CMが放送された。
 
社会現象となった本作は月9ブームの火付け役となり<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}、それ以降も同枠では『[[101回目のプロポーズ]]』『[[ひとつ屋根の下]]』『[[あすなろ白書]]』『[[ロングバケーション (テレビドラマ)|ロングバケーション]]』『[[ラブジェネレーション]]』などの高視聴率な群像劇ドラマを連発し、本作は「月9」という地位や群像劇ドラマのイメージを確立する先駆けとなる作品になった。
 
鈴木や織田は本作の抜擢を経て、ドラマの主演級としての評価を確立し、ゴールデンタイムのドラマでは欠かせない初回からの高視聴率を望める役者としての人気と知名度を獲得するきっかけにもなった。
 
さとみ役の[[有森也実]]は、リカの気性とは対照的な役柄に加え結果的に彼女と完治の恋の障壁となったことからリカを応援するファンから嫌われた<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}}。ドラマを真に受けた一部の視聴者から所属事務所に脅迫状(カミソリ入りの手紙<ref name=" {{R|熱討スタジアム20220924 "/>}})が届いた時は、あまりの影響力の大きさに当時はビックリしたと後に本人が語っている<ref name="{{R|tourabu"/>}}
 
==== 原作との相違点受賞歴 ====
* 第1回[[TV LIFE|TV-LIFE年間ドラマ]]大賞<ref>{{Cite web|和書|archiveurl=https://web.archive.org/web/20250321101652/https://www.tvlife.jp/dramaaward |url=https://www.tvlife.jp/dramaaward
* 原作は完治視点だが、ドラマではリカ視点である。また、田々井アズサは登場しない。原作では第1話開始以前からリカと完治は同僚だったが、ドラマでは第1話冒頭で完治が中途採用社員として入社して愛媛から上京、それをリカが迎えに行くとこから始まっている。原作では大学卒業と同時に完治は「和賀事務所」に就職しているが、ドラマでは完治は大学卒業後に一旦愛媛で就職してから中途採用で「ハートスポーツ」に入社した。また、原作では三上とさとみは完治の高校時代の同級生だが、ドラマでは三上は完治とは小学校と中学校も同級生である幼馴染であり、高校からの同級生はさとみだけである。
|archivedate=2025-03-21
* 原作では、完治とリカは和賀が経営している広告代理店「和賀事務所」所属の会社員だが、ドラマでは職場はスポーツ用品メーカー「ハートスポーツ」であり、和賀の役職は部長である。また、設定ではリカは事業部所属、完治は営業部所属で、和賀は完治の所属する営業部の部長なので、厳密には和賀は完治の上司であり、リカの上司ではない(ただし、リカのロス転勤を推薦したのは和賀で、リカのロス転勤の内示も和賀が告げている)。
|title=TV LIFE年間ドラマ大賞 受賞リスト
* 原作ではリカが完治のもとを去ったのは和賀の子供を妊娠したからであり、愛媛での完治との再会も臨月に近い状態だが、ドラマでは完治とさとみの事を思い、自ら身を引いたためである<!--妊娠のくだりは一切無い-->。また、原作では和賀はリカと不倫したために家庭崩壊しているが、ドラマでは家庭崩壊はしていない。
|website=TV LIFE web
* 原作では完治は結婚後にリカと再会しないが、ドラマでは三上の結婚式後にリカと再会している。原作ではその後の続編でリカの息子と完治の娘が恋仲になったのをきっかけに再会している。
|publisher=[[ワン・パブリッシング]]
 
|accessdate=2025-05-05}}</ref>
====その他 ====
** 作品賞
*本作の物語の舞台となった「ハートスポーツ」は、本作同様に月9で放送され、主演が織田でプロデューサーが大多、脚本が坂元も一致している 『[[ラストクリスマス (テレビドラマ)|ラストクリスマス]]』でも物語の舞台となった。
** 主演男優賞 - 織田裕二
*織田が主演を務めた『[[踊る大捜査線]]』シリーズのSP版「[[踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル|秋の犯罪撲滅スペシャル]]」(1998年)の劇中では、取り調べのために見ていた映像資料の中に本作の録画ビデオがあり、織田演じる青島が同僚数人と本作を鑑賞するシーンがあるが、(同じく織田が演じた)完治を見て「何かはっきりしない男っすねぇ〜」と言い、周囲に睨まれるという楽屋ネタシーンがある。
** 主演女優賞 - 鈴木保奈美
** 助演男優賞 - 江口洋介
 
=== キャスト ===
==== 主要人物 ====
; 赤名 リカ(あかなりか)(24)
: 演 - [[鈴木保奈美]]
: [[ロサンゼルス]]での生活経験のある[[帰国子女]]。スポーツ用品メーカー「ハートスポーツ」の事業部所属の社員。さっぱりした気性で明朗快活な性格で、はっきりした物言いをする。[[愛媛県]]から上京してきた永尾を[[東京国際空港]]まで迎えに行く。その後、さとみに失恋し傷心の永尾と交際する事になったが、さとみへの気持ちを断ち切れていない彼に複雑な思いを抱くようになる。永尾と別れた後にロサンゼルス支社に転勤するが、半年で会社を辞めて東京の広告代理店に転職した。
; 永尾 完治(ながおかんじ)(24)
: 演 - [[織田裕二]]
: 大学卒業後に一旦地元で就職したがやっぱり東京に来たくて、「ハートスポーツ」に中途採用で入社して上京した。営業部に所属。優柔不断な性格。リカからは「カンチ」と呼ばれる。出身地は愛媛で、さとみと三上とは愛媛東高校での同級生だった。就職を機に上京し2人と再会するが、永尾が想いを寄せていたさとみは三上と付き合う事になり失恋。同い年だが入社は先輩のリカからアタックされていたこともあり交際を始めるが、三上とさとみが別れた事を知り動揺する。リカと別れた後はさとみと結婚する。
; 関口 さとみ(せきぐちさとみ)(24)
: 演 - [[有森也実]]
: 永尾の高校の同級生。元麻布幼稚園に勤務している幼稚園教諭。基本的には心優しい性格だが、依存心の強さなどで周囲を翻弄することがある。高校時代は清楚な印象で男子からは人気が高かったが、女子からは実家がラブホテルを経営していることを理由に、机に落書きされるなどのいじめに遭う。落書きを消してくれたのが当時、さとみに片想いをしていた永尾だと思い続けていた。上京後、三上と同棲するが破綻し永尾と次第に接近してゆく。
; 三上 健一(みかみけんいち)(24)
: 演 - [[江口洋介]]
: 永尾の小学校から高校まで同級生だった幼馴染。文京大学医学部入学と同時に上京。実家からは送金してもらっているが、他は絶縁に近い状態であり親父は養子を取る。まともに大学にも通ってなく留年していて、色んな女性と遊んでおり手帳には女性のプロフィールが沢山記入されている。教授からはまた留年するかと留年勧告までされている。自分の恋愛には疎いが他人事には結構的確なアドバイスをする。左ハンドルの[[トヨタ・スープラ#3代目 A70型(1986年-1993年)|スープラ]]を乗り回す。<ref group="注">{{Efn2|オープニングでは乗っているシーンが登場するが、特別編ではスポンサーの関係で劇中のシーンに差し替えられた。</ref>}}。特に異性関連のトラブルが多い。さとみと破局後、尚子と急接近。一度は破綻するも尚子と結婚した
 
==== ハートスポーツ社 ====
; 和賀 夏樹(わがなつき)
: 演 - [[西岡馬]]
: 永尾とリカの上司(営業部長なので正確には永尾の上司)で既婚者。ハートスポーツの営業部長で、永尾がやって来る前はリカと不倫関係にあった。別れた後もリカが幸せになるように、永尾に時々苦言を呈したりお節介を焼いている。夜中にリカに呼び出され悩みを聞いてあげた。ご飯を食べる時にオレンジジュースを飲む。
; 渡辺(わたなべ)
: 演 - [[中山秀征]]
: 永尾の同僚。ハートスポーツの営業部所属の社員。人を揶揄うのが好きだがリカを怒らせビンタされた事がある。
; 石井ケイコ(いしいけいこ)
; 石井
: 演 - [[伊藤美紀 (女優)|伊藤美紀]]
: 永尾の同僚。ハートスポーツの営業部所属の社員。当初は永尾に思いを寄せていた節もあるが本気か揶揄いかは不明。
325 ⟶ 343行目:
 
==== その他 ====
; 長崎 尚子(ながさきなおこ)(22)
: 演 - [[千堂あきほ]]
: 三上の大学の同級生で、資産家病院の娘。三上とは同級生だが、三上は留年しているため三上より年下。さとみと破綻した三上と接近するも、大学卒業の頃に親により前から決められていた婚約者と結婚する事に。結婚直前には本当は好きでもない人とは結婚したくないと三上に告げ三上のアパートに泊めてとやってくる。そして結局は結婚するが、挙式後自らの意思で相手の男の元から逃げ出し、三上と付き合い、3年後に結婚する。
; 秋川(あきかわ)
: 演 -[[冨家規政]]
:尚子の実家を通してお見合いをし婚約。挙式後に婚姻届を提出するも、三上への想いを断ち切れない尚子に逃げられ破談する。
; 時子(ときこ)
: 演 - [[水島かおり]]
: 関口の同僚。元麻布幼稚園の幼稚園教諭。時々洒落にならないような事を口にする。
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: 演 - [[潮哲也]](第4話)
: [[アルペン]]の販売主任。リカを口説くが失敗に終わる。
; 大滝 新太郎(おおたき しんたろう)
: 演 - [[筒井道隆]]
: 特別編オリジナルキャラクター。永尾と別れハートスポーツを退職して転職しのリカの後輩として登場、リカと2人で愛媛に出張した。学生時代より付き合っていた彼女と別れて間もなく、リカにあこがれている。
 
* [[阪田マサノブ]]、[[阿部六郎]]、[[前田賀奈子]]、[[松永博史]]、[[武野功雄]](ケーキ屋)、[[青木和代]]、[[野村信次]]、[[芦沢孝子]]、[[矢田稔]]、[[小川麻衣河万以子|小河万似子]]
 
=== スタッフ ===
* 脚本 - [[坂元裕二]]
* 音楽 - [[日向敏文]](アルファレコード)
* 演出 - [[永山耕三]](1・2・5・7・9・11)、[[本間欧彦]](3・4・6・8・10)
* 主題歌 - [[小田和正]]「[[ラブ・ストーリーは突然に]]」([[BMG JAPAN#ファンハウス|ファンハウス]])
*: フジテレビで後日放送されたバラエティ番組によると、最初の主題歌候補曲が不採用となったため、改めて作られた本曲が採用されたという。NGとなった候補曲は「FAR EAST CLUB BAND SONG」と改題され、小田のベスト盤『[[Oh! Yeah! (小田和正のアルバム)]]』(FHCL-1002)に収録されている。
* 演出補 - [[林徹 (演出家)|林 徹]]、[[中江功]]
* 美術 - :[[荒川淳彦]]
* 技術 - 島方春樹
* 撮影 - 久坂保
* 照明 - 爲貝幸弘
* 音声 - 吉田勉
* 映像 - 松田年世
* 録画 - 今村信男
* 編集 - 石井和男
* VTR編集 - 高橋努
* 美術プロデュース - 上村正三
* 美術進行 - 柴田慎一郎
* 大道具 - 徳丸貴文
* 装飾 - 望月富夫
* 持道具 - 若林一也
* 視覚効果 - 北條光昭
* タイ - 山形憲一
* 衣裳 - 高津勝仁
* スタイリスト - 棚橋公子
* メイク - 斉藤和子
* 広報 - 石田卓子
* スチール - 瀬井美明
* CG - CG:[[大村卓]]
* 音響効果 - 大貫悦男
* 制作主任 - 山崎康生
* 記録 - [[喜多麗子]]
* 企画 - :[[山田良明]]
* プロデュース - [[大多亮]]
 
==== ロケ地 ====
389 ⟶ 407行目:
 
; 第一話
:* [[東京国際空港|羽田空港]]国内線[[空港ターミナルビル|ターミナルビル]]([[大田区]][[羽田空港 (大田区)|羽田空港]]) - 愛媛から上京した完治とリカが初めて出会った場所<ref group="注">{{Efn2|1993年9月27日に、空港ターミナルビル「ビックバード」供用開始により、建物は取り壊されている。</ref>}}
:* [[芝浦]]倉庫(港区[[東京都道316号日本橋芝浦大森線|海岸通]]) - リカと完治が商品を受け取りに行った倉庫<ref group="注">{{Efn2|当時建設途中の[[レインボーブリッジ]]橋脚部分が見える。</ref>}}
:* [[弁慶橋]]のたもと(港区[[元赤坂]]) - 高校の同窓会の後に完治と三上が水切りをして遊んだ川。
:* 花の館(港区[[北青山]]) - リカがサボテンを買った花屋。
397 ⟶ 415行目:
:* [[鉢山町|鉢山町交差点]](渋谷区鉢山町) - 完治が道に迷った場所。
:* [[表参道駅]](渋谷区表参道) - 完治とリカが待ち合わせの場所に行く時に使った[[帝都高速度交通営団]](現・[[東京地下鉄|東京メトロ]])の駅。
:* [[三菱石油]]ガソリンスタンド(渋谷区[[神宮前 (渋谷区)|神宮前]]) - ラストにリカが[[ガソリン携行缶]]を蹴っ飛ばしたガソリンスタンド<ref group="注">{{Efn2|現在は取り壊されて跡地にはマンションが建設されている。</ref>}}
:<!--リスト分断防止-->
; 第二話
403 ⟶ 421行目:
:<!--リスト分断防止-->
; 第三話
:* [[アムラックス|アムラックス池袋]](豊島区[[池袋]]) - ハートスポーツがイベントを行った会場。イベントのディスプレイとして赤い[[トヨタ・セリカ|セリカ]]コンバーチブルが使われた。アムラックス池袋は2013年12月23日をもって営業を終了し<ref group="注">{{Efn2|http://www.amlux.jp/index.html</ref>}}、現在はVictoriaスポーツモール池袋東口店としてビル1階と地下1階が使用されている。
:* [[第三台場]](港区[[台場 (東京都港区)|台場]]) - 三上がさとみに告白した公園。
:* [[白金桟道橋]]([[品川区]][[上大崎]])- ラストでリカが完治に「[[性行為|セックス]]しよ」と言った橋。
416 ⟶ 434行目:
:<!--リスト分断防止-->
; 第七話
:* [[晴海埠頭|晴海埠頭公園]]([[中央区 (東京都)|中央区]][[晴海 (東京都中央区)|晴海]]) - さとみが三上に別れを切り出した場所。
:<!--リスト分断防止-->
; 最終話
434 ⟶ 452行目:
:* [[松山空港]]旧旅客ターミナル([[愛媛県]][[松山市]])
:* [[松山全日空ホテル]](愛媛県松山市) - 特別編ではセミナーが開かれた場所。
:* [[梅津寺駅]](愛媛県松山市) - リカが完治と最後に待ち合わせをして「バイバイカンチ」のハンカチが海側のホームの欄干に結ばれていた駅<ref group="注">{{Efn2|海側のホームは高浜方面行きの乗り場であり、梅津寺駅の隣の駅である高浜駅が終点である。</ref><ref group="注">}}{{Efn2|放送終了後25年以上経過した現在もホームの柵へはハンカチが結ばれている。</ref>}}([[伊予鉄道]][[伊予鉄道高浜線|高浜線]]の駅)。
:* [[梅津寺パーク]](愛媛県松山市) - リカが完治と話をした海沿いの公園。
:* [[久万高原町立久万中学校|久万町立久万中学校]](愛媛県[[上浮穴郡]][[久万町]]、現・[[久万高原町]]) - リカが完治との相合傘を彫った完治の出身校。リカを探しに故郷へ帰り校庭で再会する<ref group="注">{{Efn2|1999年、新校舎の建築に伴い旧校舎は取り壊される。校舎の柱は、2000年に同じ久万高原町に開館した[http://jpttours.jp/asobu.html ふるさと旅行村]に移設、展示されている。</ref>}}
:* [[大洲神社]](愛媛県[[大洲市]]) - リカと完治が行った完治の地元の神社。
:* [[おはなはん]]通り(愛媛県大洲市) - リカと完治が歩いた街並。
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|}
 
* [[2006年]]、ニューヨークの[[チャンネル63]]で毎週土曜日夜10時から再放送が英字幕なしで放送されていた。
* [[2012年]]4月2日から6月18日まで[[BSフジ]]の「名作ドラマアワー」枠(月曜22時00分)にて再放送された。
* [[2018年]]9月14日()より9月28日(金)まで、同年[[10月8日]]開始の織田・鈴木が共演する『月9』新作『[[SUITS/スーツ (日本のテレビドラマ)|SUITS/スーツ]]』宣伝を兼ねて、フジテレビ関東ローカル内の『[[メディアミックスα]]』内で再放送された。
 
; 特別編
504 ⟶ 522行目:
 
=== 関連商品 ===
[[1991年]]にポニーキャニオンからVHSでソフト化され、[[20012009]]にフジテレビからDVD-BOXが発売された。
 
==== サウンドトラック ====
527 ⟶ 545行目:
==== 関連書籍 ====
; ドラマシナリオ
:* 柴門ふみ 原作 / 坂元裕二 脚本『東京ラブストーリー TV版シナリオ集』(小学館、1991年) ISBN {{ISBN2|4-09-359041-9}}
:<!--リスト分断防止-->
; 楽譜
:* 『東京ラブストーリーピアノアルバム』(全音楽譜出版社) ISBN {{ISBN2|4-11-179040-2}}
:* ドレミ楽譜編集部 編『日向敏文/東京ラブストーリー』(ドレミ楽譜出版社) ISBN {{ISBN2|4-8108-1677-X}}
 
{{前後番組
576 ⟶ 594行目:
| 国・地域 = {{JPN}}
| 言語 = [[日本語]]
| 時代設定 = [[2020年]]
| シーズン数 =
| シリーズ数 =
597 ⟶ 615行目:
| ヘッダ = 配信
| ネット配信 = 1
| 放送局 = [[フジテレFOD (動画配信サーオンデマンドス)|FOD]]<br />[[Amazonプライム・ビデオ|Amazon Prime Video]]
| 映像形式 =
| 音声形式 =
| 放送国 = {{JPN}}
| 放送期間 = [[2020年]][[4月29日]] - [[2020年]][[6月3日]]
| 放送時間 =
| 放送枠 =
625 ⟶ 643行目:
| 音声形式1 =
| 放送国1 = {{JPN}}
| 放送期間1 = [[2021年]][[10月13日]] - 12月22日
| 放送時間1 = 水曜 0:25 - 1:25
| 放送枠1 =
635 ⟶ 653行目:
<!--「番組年表」ヘッダ-->
| 前作 =
| 続編次作 =
| 関連番組 =
<!--脚注-->
| 特記事項 = 番組内のタイトルは「Tokyo Love Story」<br />フジテレビでの地上波放送後に1991年版が[[Gyao!]]、[[TVer]]、FODにて無料配信される。
}}
[[フジテレビジョン|フジテレビ]]の製作で29年ぶりに現代版として[[リメイク]]され、インターネットテレビ配信サービス「[[フジテレFOD (動画配信サーオンデマンドス)|FOD]]」および[[Amazonプライム・ビデオ|Amazon Prime Video]]にて配信された<ref>{{Cite web |和書|url=https://thetv.jp/program/0000975211/|title=東京ラブストーリー(2020年版)|accessdate=2020-06-06}}</ref><ref>{{Cite web |和書|url=https://www.amazon.co.jp/-/en/dp/B0877TS2P1/|title=東京ラブストーリー|accessdate=2020-06-06}}</ref>。
 
[[2021年]][[10月13日]]から12月22日まで毎週水曜0時25分 - 1時25分(火曜深夜)に[[フジネットワーク|フジテレビ系]]で放送(初回は10分拡大)<ref name=real861852>{{Cite news2|title=伊藤健太郎、石橋静河ら出演 現代版『東京ラブストーリー』フジテレビで地上波放送決定|url=https://realsound.jp/movie/2021/09/post-861852.html|newspaper=Real Sound|publisher=blueprint|date=2021-09-17|accessdate=2021-09-17}}</ref>。なお、[[織田裕二]]と[[鈴木保奈美]]の共演による1991年版が2020年版の地上波放送後に[[Gyao!]]、[[TVer]]、FODにて無料配信される{{R|real861852}}。
 
番組内のタイトルは1991年版と異なり英文の「Tokyo Love Story」となる。主演の永尾完治(カンチ)を[[伊藤健太郎 (俳優)|伊藤健太郎]]、ヒロインの赤名リカ(リカ)を[[石橋静河]]が演じ、舞台を2020年の東京に移して[[スマートフォン]]や[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]など現代的な要素を交えつつ描かれた<ref name="sanspo20200124">{{Cite news|url=https://www.sanspo.com/article/20200124-JO2QAFZSCNIJNCFDZI5CTPJTNU/|title=「東京ラブストーリー」、29年ぶり復活! 次世代スターで今春FOD配信|newspaper=SANSPO.COM|publisher=[[産業経済新聞社]]|date=2020-01-24|accessdate=2020-01-24}}</ref>。
 
=== 原作・テレビドラマキャスト(2020年との違い ===
舞台こそ現代だが完治が主人公、完治とリカの勤務先が広告代理店、1991年版では描かれなかった和賀がリカと不倫した為に家庭崩壊していたり<ref group="注"> 原作では和賀が離婚したのは、物語開始の2年前でリカが完治と交際を始める前だが、本作では和賀が離婚したのはリカが完治と交際を始めてからである。また、原作も1991年版も物語開始以前にリカは和賀とは破局していたが、本作では完治の上京まで関係を持っていた。</ref>、さとみの同僚のトキコが1991年版ではさとみの相談相手程度だったのが、原作版同様の三上に絡むキャラになっていたり、リカが和賀の子供を身篭ったりしている等<ref group="注">1991年版ではリカは和賀の子供を身篭ってはいない。</ref>、ストーリーの展開等は1991年版よりは原作に忠実になっている。
 
一方で、1991年版に続いて田々井アズサは登場せず、リカと完治の出会いから物語がスタートしている部分や<ref group="注">本作では完治が愛媛支社から東京の本社に転勤して来てリカと同僚になるという設定。</ref>、物語の舞台は和賀の個人事務所ではなく大手の広告代理店で、和賀の肩書が1991年版と同様に部長になっている点<ref group="注">リカと完治が別部署で和賀は完治の部署の部長だった1991年版とは違い、リカも完治も同じ部署にいるため、和賀から見ればどちらも部下になる。 </ref>、リカが完治を庇って同僚と対立する件や、完治がさとみと会っていたのをリカに嘘をついてリカがそれに激怒する件が再び登場したりと、1991年版の流れを踏襲している部分もある。
 
=== キャスト ===
* 永尾完治 - [[伊藤健太郎 (俳優)|伊藤健太郎]]
* 赤名リカ - [[石橋静河]]
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* 北川トキコ - [[手島実優]]
 
=== スタッフ(2020年版) ===
* 原作 - 柴門ふみ 『東京ラブストーリー』([[ビッグスピリッツコミックス]]刊)
* 脚本 - [[北川亜矢子]]
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== ミュージカル ==
2022年11月27日から12月18日まで[[東京建物]] Brillia HALLで上演される予定<ref>{{Cite news2|title=『東京ラブストーリー』ミュージカル化 “カンチ役”に柿澤勇人&濱田龍臣「どうなっちゃうの?」「緊張で頭が真っ白」|url=https://www.oricon.co.jp/news/2244354/full/|newspaper=ORICON NEWS|publisher=oricon ME|date=2022-08-02|accessdate=2022-08-02}}</ref>。東京公演後には大阪、愛知、広島で公演が行われる予定(公演日程は下記およびInfobox animangaの「ミュージカル」項を参照)。
 
=== キャスト(ミュージカル) ===
==== 空キャスト ====
* 永尾完治 - [[柿澤勇人]]
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==== その他 ====
[[永野亮比己]]、引間文佳、新井希望、尾関晃輔、上條駿、今野晶乃、[[咲良]]、高瀬育海、俵和也、[[照井裕隆]]、妃白ゆあ、町屋美咲、安福毅、矢吹世奈、吉﨑裕哉
 
=== スタッフ(ミュージカル) ===
* 原作 - 柴門ふみ「東京ラブストーリー」
* 音楽 - {{仮リンク|[[ジェイソン・ハウランド|en|Jason Howland}}]]
* 脚本・歌詞 - 佐藤万里
* 演出 - 豊田めぐみ
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=== 公演日程 ===
; 東京公演
: 2022年11月27日 - 12月18日(予定)
: [[東京建物]] Brillia HALL
 
; 大阪公演
: 2022年12月23日 - 25日(予定)
: [[梅田芸術劇場]]シアター・ドラマシティ
 
; 愛知公演
: 2023年1月14日(予定)
: [[刈谷市総合文化センター]]大ホール
 
; 広島公演
: 2023年1月21日 - 22日(予定)
: [[アステールプラザ|JMSアステールプラザ]]大ホール
 
== 携帯電話ゲーム ==
2010年9月8日から携帯ゲームサイト「スーパーライト☆サクセス」にて質問に対して選択肢を選ぶことで恋愛診断ができるという[[携帯電話ゲーム]]が配信された<ref>{{Cite web|url=https://natalie.mu/comic/news/37383|title=カンチ恋愛診断しよ!「東京ラブストーリー」携帯ゲーム化|publisher=ナターシャ|date=2010-09-08|accessdate=2025-07-03}}</ref>。現在は配信終了。ビッグコミックスピリッツの創刊30周年企画として制作された。
 
== 備考 ==
[[千堂あきほ]]のドラマデビュー作は前年に出演した「[[東京ストーリーズ]]」だが本作(東京ラブストーリー)で当たり役となったからか、本作がドラマデビュー作と言われることがある<ref>{{Cite web|url=https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202405150000667.html|title=「東京ラブストーリー」出演55歳女優が黒髪ショートで久々TV「誰か分からん」「スタイル健在」|publisher=日刊スポーツ|date=2024-05-15|accessdate=2024-05-15}}</ref>。
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist2}}
{{Reflist|group=注}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}
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== 外部リンク ==
* [https://otncsbs.fujitvshogakukan.co.jp/b_hp/909200342.htmlbook?book_group_id=776 東京ラブストーリー フジテレビONE/TWO/NEXT1巻 柴門ふみ] - [[小学館]]
* [https://web.archive.org/web/20140718055205/http://spi-net.jp/ 小学館 コミック-ビッグコミックスピリッツ〜SPINET-]
*[https://otn.fujitv.co.jp/b_hp/909200342.html 東京ラブストーリー フジテレビONE/TWO/NEXT]
* [https://www.fujitv.co.jp/tokyolovestory/ 東京ラブストーリー - フジテレビ]
* [https://webotn.archivefujitv.org/web/19991110064832/http://www.na.rim.orco.jp/~sallotb_hp/TLI/TLI_enter909200342.html 東京ラブストーリーインデックス フジテレビONE/TWO/NEXT]
* {{フジテレビオンデマンド|4191|東京ラブストーリー(1991)}}
*[https://web.archive.org/web/19991004184203/http://member.nifty.ne.jp/ODA-museum/love.html TVドラマ分室]
*[https://fod.fujitv.co.jp/title/4191 {{フジテレビオンデマンド|4h06|東京ラブストーリー(1991)- FOD]}}
* [https://fodweb.fujitvarchive.coorg/web/19991110064832/http://www.na.rim.or.jp/title~sallot/4h06TLI/TLI_enter.html 東京ラブストーリー - FODインデックス]
* [https://web.archive.org/web/19991004184203/http://member.nifty.ne.jp/ODA-museum/love.html TVドラマ分室]
*[ {{Wayback|url=https://horipro-stage.jp/stage/love2022/ |title=ミュージカル『東京ラブストーリー』 - HORIPRO STAGE] |date=20220315200357}}
 
{{デフォルトソート:とうきようらふすとおりい}}
[[Category:柴門ふみの漫画作品]]
[[Category:漫画作品 と|うきようらふすとおりい]]
[[Category:1988年の漫画]]