「マイアミ・バイス (映画)」の版間の差分

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監督は[[マイケル・マン (映画監督)|マイケル・マン]]。テレビシリーズ時に、自ら脚本や製作総指揮などを担当していたことが監督起用となった理由とされている。
 
全体のストーリー構成はテレビシリーズのシーズン1・第15話「運び屋のブルース」”''Smuggler's Blues''” をベースとしている。
 
== ストーリー ==
マイアミデイド警察特捜課(バイス)に所属している[[ソニー・クロケット (架空の人物)|ソニー・クロケット]]とリカルド・タブスが使っているは、買春組織の潜入捜査中に情報屋アロンゾから緊急電話を受ける。彼は家族が拉致されたと訴えアロンゾ警察が身も自殺する宅に向かう彼の家族は既に殺害されてう事件が発生それと時にじ頃、[[連邦捜査局|FBI]]の潜入捜査官3名が[[ロシアン・マフィア|ロシアンマフィア]]の囮捜査中にされる事件が起きていた。FBIとロシアンマフィアを仲介したのはアロンゾだったが、彼は「あいつらは知っていた」と言い残し自殺した。
 
犯人一味はアロンゾが警察の内通者であることを知っており、アロンゾの妻を人質に取って脅迫し潜入捜査官の情報を聞き出したのだった。
 
合衆国司法機関の合同捜査の情報が漏洩している可能性があると判断したFBIのジョン・フジマは、未だ麻薬組織に面が割れていないクロケットとタブスを呼び出し、大物麻薬ディーラーと見られるホセ・イエロの組織に潜入するよう協力を要請する。
 
クロケットたちは運び屋のアジトを襲撃し密輸用のパワーボートを破壊したうえで新しい運び屋として自分たちをホセ・イエロという男自分たちを紹介するよう情報屋ニコラスに脅しをかけた。
 
ニコラス運び屋を失った麻薬組織指示予想通りホセ・イエロ新しい運び屋との面会を取り次ぎ、2人は望んできた。早速[[ポルトープランス]]([[ハイチ]])に飛んだ2人はイエロと接触した。しかしに成功するが、イエロは麻薬取引の単なる仲介人で、その背後にはFBIでさえ存在に気付かなかったモントーヤという黒幕がいることを突き止めた。モントーヤの指示によりコロンビアからマイアミへの麻薬密輸を実行し成功させ組織の信用を得たクロケットとタブスは、次の仕事をも請負い引き受けて更なる潜入を試みる。
 
一方でクロケットはモントーヤの愛人であるイザベラに個人的に興味を持ち、彼女をパワーボートに乗せクルーズに誘い出す。イザベラの案内で[[キューバ]]の[[ハバナ]]を訪れた2人だったがそこで互いに惹かれ合い愛し合ってしまうのだった•••
 
== 出演 ==
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|-
! rowspan=2|役名
! rowspan="2" |俳優役柄
! rowspan="2" |俳優
! colspan=2|日本語吹替
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![[テレビ東京]]版
|-
|[[ソニー・クロケット (架空の人物)|ジェームズ・ソニー・クロケット||[[コリン・ファレル]]||[[松本保典]]||[[堀内賢雄]]
| rowspan="6" |マイアミ警察の刑事||[[コリン・ファレル]]||[[松本保典]]||[[堀内賢雄]]
|-
|リカルド・タブス||[[ジェイミー・フォックス]]||[[天田益男]]||[[小山力也]]
|-
|イザベラ||[[コン・リー]]||[[安藤麻吹]]||[[深見梨加]]
|-
|トゥルーディー・ジョプリン||[[ナオミ・ハリス]]||[[高乃麗]]||[[岡本麻弥]]
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|ラリー・ジート||[[ジャスティン・セロー]]|| ||[[阪口周平]]
|-
|マーティン・キャステロ
|マイアミ警察の刑事・主任||[[バリー・シャバカ・ヘンリー]]||[[楠見尚己]]||[[石田圭祐]]
|-
|イザベラ
|ホセ・イエロ||[[ジョン・オーティス]]||[[村治学]]||[[家中宏]]
|イザベラモントーヤの愛人||[[コン・リー]]||[[安藤麻吹]]||[[深見梨加]]
|-
|ホセ・イエロ
|ジーザス・モントーヤ||[[ルイス・トサル]]||[[石塚運昇]]||[[磯部勉]]
|ホセ・イエロモントーヤの仲介人||[[ジョン・オーティス]]||[[村治学]]||[[家中宏]]
|-
|アルカヘルスティブン||[[ジョンホークス (俳優)|ジョ・ホクス</small>]] || ||
|大物麻薬ディザス・モント||[[ルイス・トサル]]||[[石塚運昇]]||[[磯部勉]]
|-
|アロンゾ・スティーブンス
|ニコラス||[[エディ・マーサン]]|| ||[[鈴木勝美]]
|情報屋||[[ジョン・ホークス (俳優)|ジョン・ホークス]] || ||
|-
|ニコラス
|ジョン・フジマ||[[キアラン・ハインズ]]||[[牛山茂]]||[[菅生隆之]]
|ニコラス情報屋||[[エディ・マーサン]]|| ||[[鈴木勝美]]
|-
|ジョン・フジマ
|アイヴァン(FBI)
|ジョン・フジマFBI捜査官||[[キアラン・ハインズ]]||[[牛山茂]]||[[菅生隆之]]
|-
|アイヴァン(FBI)
|FBI捜査官
|[[パシャ・D・リチニコフ]]
|
|
|-
|コールマン
|アーリアンブラザーズのボス||[[トム・トウルズ]]|| ||[[廣田行生]]
|-
|アーリアンブラザーズ(厚い胸のメンバー
|起爆装置した方)持つ男||フランキー・J・アリソン||山野井仁||[[宗矢樹頼]]
|-
|アーリアンブラザーズのメンバー
|タブスに撃たれる男||[[トニー・カラン]]|| ||[[小形満]]
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|エル・ティブロン
|イザベラのボディガード
|マリオ・エルネスト・サンチェス
|
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|}
 テレビ東京版:初回放送2008年12月4日『[[木曜洋画劇場]]』
 
: その他:[[青山穣]]、[[園部好]]、[[笹森亜希]]、[[紗川じゅん]]
 
== 評価 ==
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*'''アダム・エアクラフト・インダストリー A-500 [[:en:Adam_A500|Adam Aircraft Industries A-500]]'''
 
コロンビアからフロリダ半島への麻薬密輸に使用するユニークな形状の航空機。タブスの台詞説明では機体が炭素繊維複合材のためレーダーに映りにくいとされる。テレビシリーズではパワーボートとフェラーリを華麗に操るソニー・クロケットの独壇場になりがちだったが、映画では相棒のリカルド・タブスにこの機体を操縦させて両者に花を持たせる形となった。
 
映画のロケ地であるドミニカ共和国へのフライトは同機にとっての初の国際便となった。ドミニカ共和国では同じ時期に「[[パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト]]」の撮影が行われており、双方に出演している[[ナオミ・ハリス]]はアメリカ本土との往来にこのA-500を使用したそうである。
 
映画に採用されることでアダム社は事業拡大の好機になると期待したが、結果的に7機が生産され納入数は5機にとどまった。同社は2008年に破産を申請し、トライトン・エアロスペース社に買収された。そのトライトン・エアロスペース社も後に廃業していると思われる。
 
*'''[[フェラーリF430]]スパイダー F1マチック'''
 
ソニー・クロケットといえばフェラーリ、[[特捜刑事マイアミ・バイス|テレビシリーズ]]からの伝統である。潜入捜査用に警察から貸与されている車両でクロケットの私物ではない。高速道路でマフラーエンドから青い炎を排出するシーンは実走行により撮影されたもので、CGエフェクトやカスタマイズによる演出効果ではないとしている<ref>{{Cite web|title=Crockett's F430|url=https://miamivice.fandom.com/wiki/Crockett%27s_F430|website=Miami Vice Wiki|accessdate=2019-11-14|language=en}}</ref>。
 
== 撮影製作エピソード ==
* [[ハリケーン・カトリーナ]]がアメリカを襲った際、マンは本作の撮影中だったが、ハリケーンの影響でセットに被害が出て当初の予定よりも作費が膨れ上がり、2億ドルもかかってしまった。
* コリン・ファレルとジェイミー・フォックスが市街地を走行するシーンを撮影中、強風で高層ビルからガラスが剥がれ落ちフェラーリが損傷した。
 
* 撮影はフロリダ州マイアミの他、サント・ドミンゴ(ドミニカ共和国)、モンテビデオ(ウルグアイ)、シウダー・デル・エステ(パラグアイ)などで行なわれた。
* [[ジェイミー・フォックス]]は「[[Ray/レイ]]」で2004年のアカデミー主演男優賞を獲得したが、本作の撮影は既に始まっていたため[[コリン・ファレル]]よりも出演料が少なかった。フォックスはこの件について露骨に不満を表し、ドミニカ共和国への移動にはプライベートジェットを要求し、パワーボートや飛行機に乗る撮影を嫌がった。さらにクロケットとタブスの出番が均一になるようにフォックスの出演シーンが追加された。公開時期によってはエンドクレジットのジェイミー・フォックスとコリン・ファレルの順序が入れ替えられている地域もあった。
* マイケル・マンにこの映画化を提案したのはジェイミー・フォックスだった。フォックスはリカルド・タブスの役を演じることに非常に意欲的で、あまり乗り気でなかったマンを説得したという<ref>{{Cite web |title=Here's how Jamie Foxx's 'diva' behavior and Colin Farrell's addictions derailed Michael Mann's 'Miami Vice' reboot |url=https://www.yahoo.com/entertainment/jamie-foxx-diva-behavior-colin-farrell-addictions-derailed-michael-mann-miami-vice-reboot-183134530.html |website=Yahoo Entertainment |access-date=2023-03-22 |language=en}}</ref>。
* サント・ドミンゴ(ドミニカ共和国)の撮影現場のすぐ近くで発砲事件が発生した<ref name=":0">{{Cite web|title=different ending of Miami Vice.|url=https://slate.com/news-and-politics/2006/07/how-jamie-foxx-forced-a-different-ending-of-miami-vice.html|website=Slate Magazine|date=2006-07-13|accessdate=2019-11-08|language=en|first=Kim|last=Masters|publisher=}}</ref>。酒に酔った非番の警察官と撮影場所を警護するためドミニカ軍から派遣された警備員が口論を起こし、若い警備員が拳銃を発砲。1した拳銃弾1発が脇腹に命中し負傷した。俳優や撮影クルーはホテルの3階にいたので被害はなかったが、報復を恐れたマイケル・マンらは直ちに撮影を終わらせ撤収した。
 
* サント・ドミンゴの発砲事件のあとジェイミー・フォックスがアメリカ外での撮影を拒否したため、ウルグアイで予定していたエンディングシーンの撮影が出来なくなった。そのためマイケル・マンは映画のエンディングを大きく改変せざるを得なくなった<ref name=":0" />。
 
* テレビシリーズの主要メンバーの一人であるスタンリー”スタン”・スワイテクは、映画ではマイケル・スワイテクに変更されている<ref name=":2" />。
 
* マイケル・マンはソニー・クロケットの役に誰が相応しいか[[ドン・ジョンソン]]に相談したところ、コリン・ファレルを提案された。
* コリン・ファレルが口髭を生やしているのは役作りのためではなく、撮影が始まる頃にたまたま生やしていただけだった。衣装を合わせてみるとマイケル・マンも気に入りそのまま撮影に入ったという<ref>{{Cite web |title=Sonny Crockett's Mustache |url=https://www.ign.com/articles/2006/07/20/sonny-crocketts-mustache |website=IGN |date=2006-07-20 |access-date=2024-02-15 |language=en |last=Stax}}</ref>。その後ファレルは「完成した作品を見て後悔した」とインタビューで告白した。
 
* マンはキャステロ主任の役を[[エドワード・ジェームズ・オルモス]]に相談したが断られた。
全体の* ストーリー構成はテレビシリーズのシーズン1・第15話「運び屋のブルース」”''Smuggler's Blues''” をベースとしている。テレビシリーズで麻薬王カルデロンを演じた[[ミゲル・ピニェロ]]が脚本を書いた
* テレビシリーズの「特捜刑事マイアミ・バイス」に出演した3人の俳優が本作にも出演している。
:'''マリオ・エルネスト・サンチェス:'''イザベラのボディガード
: シーズン1・16話「美少女売春!危ない復讐ゲーム」の某国の外交官、他4エピソード。
 
:'''マーク・マコーレイ:'''オパロッカ空港の管制官
: シーズン2・8話「二重スパイ抹殺指令!!暗躍・フロリダ国際諜報戦」のKGBスパイ、他2エピソード。
 
:'''ジェイ・アモール:'''イエロのボディガード
: シーズン2・19話「消えた300万ドル」 フランク・ザッパのスタント。
 
== ディレクターズカット ==
2008年に”Unrated Director's Edition”のDVDとブルーレイが発売された。合計26ヶ所の変更箇所があり<ref name=":1" />、劇場版132分に対して139分に延長している
 
大きく変わったところは、
 
*オープニングの約3分間のパワーボートレース。
*イエロと接触した直後、トルーディの元に謎の人物から花束が贈られ警戒する。
*クライマックスの銃撃戦のあと、セーフハウスに向かう車中でイザベラが抵抗しハイウェイで車がスピンする。
これら3箇所が追加されている点である。
 
合計26ヶ所の変更箇所があり<ref name=":1" />、劇場版132分に対して139分に延長されている。大きく変わったところはオープニングの約3分間のパワーボートレース、イエロと接触した直後にトルーディに謎の人物から花束が贈られ警戒するシーン、クライマックスの銃撃戦のあとセーフハウスに向かう途中でイザベラが抵抗しハイウェイで車がスピンするシーン、これら3箇所が追加されている点である。その他はイザベラの母親の職業が通訳から外科医に替えられるなど、映画の進行には影響がないセリフや映像の変更等に留まっている。
 
日本では『マイアミ・バイス〔ディレクターズカット版〕』のタイトルで[[WOWOW]]で放送された。日本未発売ソフトのため、字幕付きで見られたのはこの放送のみである。
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*''[http://www.imfdb.org/wiki/Miami_Vice_(2006) Miami Vice] -'' [http://www.imfdb.org/wiki/Main_Page imfdb]
 
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:まいあみはいす}}
{{マイケル・マン監督作品}}
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[[Category:2006年の映画]]
[[Category:ユニバーサル・ピクチャーズの作品]]
[[Category:コン・リー]]