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{{鉄道車両
| 車両名 = 営団
| 背景色 = #109ED4
| 文字色 = #FFFFFF
| 画像 = 2022-2-11-nishikasai.jpg
| 画像説明 = 05系第42編成(左)と第23編成(右)<br/>(2022年 [[西葛西駅]])
| 運用者 =
* [[KRLコミューターライン]]▼
| 製造所 ={{plainlist|
* [[日本車輌製造]]<ref group="*">1・6次車</ref>
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| 製造年 = 1988年 - 2005年
| 製造数 = 43編成430両
| 運用開始 = 1988年11月16日<ref>ネコ・パブリッシング「レイルマガジン」1989年2月号RM NEWS REPORT「営団05系 営業運転入り」p.128。</ref><ref group="注">当初は東西線内の短距離運用のみで、12月1日から全編成が本格的な営業運転に投入された。JR線への乗り入れは12月9日からとなった(ネコ・パブリッシング「レイルマガジン」1989年2月号RM NEWS REPORT「営団05系 営業運転入り」p.128)。</ref><br>2014年2月28日(千代田線)
| 投入先 = [[東京メトロ東西線|東西線]]<br>[[東京メトロ千代田線|千代田線]]北綾瀬支線
| 編成 = {{plainlist|
* 10両編成(東西線)
* 3両編成(千代田
}}
| 軌間 = 1,067 mm([[狭軌]])
| 電気方式 = [[直流電化|直流]]1,500 [[ボルト (単位)|V]]([[架空電車線]]方式)
| 最高運転速度 = 100 km/h(東西線内)<br>60 km/h(千代田線内)
| 設計最高速度 = {{plainlist|
* 第01 - 33編成 110 km/h
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}}
| 起動加速度 = {{plainlist|
* 3.
* 第14編成改修前 3.0 km/h/s
}}
| 常用減速度 = 3.5 km/h/s<br>3.7 km/h/s(千代田線用)
| 非常減速度 = 5.0 km/h/s<br>4.7 km/h/s(千代田線用)
| 編成定員 =
| 車両定員 =
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* パンタ付車両 4,080 - 4,145 mm
}}
| 車体 = [[アルミニウム合金]]
| 台車 = ボルスタレス方式[[空気ばね]]台車
| 主電動機 = {{plainlist|
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* JR線用:[[自動列車停止装置#ATS-P形(デジタル伝送パターン形)|ATS-P]]
* 東葉高速線用:[[自動列車制御装置#WS-ATC (WaysideSignal-ATC)|WS-ATC]]
}}
| 備考 =
|改造数=4編成12両(千代田線転用改造)}}
'''営団05系電車'''(えいだん05けいでんしゃ)は、[[1988年]]に登場した[[帝都高速度交通営団]](営団)の[[通勤形車両 (鉄道)|通勤形電車]]である。[[2004年]]([[平成]]16年)4月の営団民営化に伴い、[[東京地下鉄]](東京メトロ)に継承された。
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[[鉄道車両の座席|座席]]は脚台(蹴込み)支持方式で、1人分の掛け幅は5次車まで440 [[ミリメートル|mm]]である。座席の袖仕切りの形状は、[[東京メトロ千代田線|千代田線]]用の[[営団6000系電車|6000系]]以来の流れを汲む[[網棚]]の高さまでつながっている形状のもので、第24編成まではほぼ同じ形状である。
車内にはサービス機器として各扉上に[[発光ダイオード|LED]]式[[車内案内表示装置|車内案内表示器]]・[[ドアチャイム]]を設置している。[[操縦席|運転台]]の[[マスター・コントローラー|主幹制御器]]は縦軸回転式のツーハンドルで、ブレーキ設定器は[[電気指令式ブレーキ|電気指令式]]で、[[電気車の速度制御|ノッチ]]が刻んである。
以下の開設は落成当時の仕様を説明し、B修工事については後述する。
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客室内装は全面的に変更され、カラースキームが茶色系をベースとした色調に一新された。(後述の車内記述参照)[[鉄道車両の座席|座席]]は側壁で支持する片持ち式となり、バケット形状も変更された<ref name="PIC2000-3-1"/>。[[操縦席|乗務員室]]においても配色が見直され<ref name="SUBWAY2000-3-2">日本地下鉄協会「SUBWAY」2000年3月号車両紹介「営団地下鉄 東西線05系8次車概要」67-68頁</ref>、また運転台は左手操作式の[[マスター・コントローラー|ワンハンドルマスコン]]となるなど仕様が大幅に見直された<ref name="SUBWAY2000-3-2"/>。
これらのことから「'''05N系'''」や「'''新05系'''」とも呼ばれるが、正式の称号は従来通り'''05系'''のままである。鉄道雑誌など会社が発信する外部向け資料には
==== 第25 - 33編成(8 - 10次車) ====
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側窓はドア間で均等な配置となり、ドア間の7人掛け部は2分割で開閉可能な窓、車端部は固定式の単窓に変更された<ref name="JARi225"/>。連結面はすべてに妻面窓が設置されたが、それまでよりも若干小さくなった。袖仕切形状が変更され、7人掛け[[鉄道車両の座席#ロングシート(縦座席)|ロングシート]]部には3+4で区切るスタンションポール(握り棒)が設けられた<ref name="JARi225"/>。このほか、[[網棚]]形状(荷棚受け、荷棚網)は簡易な構造に、車いすスペース部にあった座席は廃止した。
乗務員室内ほぼ同じだがブレーキ指示計(減速度km/h/s表示)はアナログ計器式から08系と同様の[[力行]]
また、機器についても変更点があり、MT比はチョッパ制御車と同じ5M5Tに戻っている<ref name="JARi225"/>。
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* 第35編成はパンタグラフ降下試験に最初に使用された編成であり、運転席には、3パンタ試験車と書いてある。
<gallery>
Tokyo-Metro Series05-136.jpg|第36編成(11次車)<br>(2022年12月16日 西荻窪駅)
</gallery>
===== 12次車 =====
[[2003年]]度製造の第37 - 39編成が該当する。この3編成が、帝都高速度交通営団として最後の新製車両となる。
351 ⟶ 352行目:
東葉高速鉄道との協定により[[日立製作所]]提唱の『[[A-train (日立製作所)|A-train]]』の構体を採用している。なお、日立製作所製車両の導入は、営団時代1964年の丸ノ内線用[[営団500形電車|500形]]の801・802号車以来、40年ぶりの導入となった。また、「[[通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン|標準車両]]」の規格にも適合する。
; 新技術の導入
従来の[[構体 (鉄道車両)|車両構体]]はアルミニウムの骨組みを基本とし、これらを溶接棒を用いた[[ミグ溶接]]を基本に組み立てていた<ref name="SUBWAY2005-2-3">日本地下鉄協会「SUBWAY」2004年11月号車両紹介「東京地下鉄・東西線05系13次車」31-34頁。</ref>。13次車では屋根構体・側構体・[[台枠]]など全ての構体を[[ダブルスキン構造]]の中空押出形材で構成し、これらを20 mを通して[[摩擦攪拌接合]](FSW)にて接合する「オールダブルスキン構造」を採用した<ref name="SUBWAY2005-2-3"/><ref name="JWS201270">溶接学会『溶接学会誌』2012年7月号溶接接合教室 - 実践編 - 第6回鉄道・車両 「{{PDFlink|[https://web.archive.org/web/20230203170739/http://www-it.jwes.or.jp/lecture_note/pdf/public/jissen/6-2.pdf 鉄道・車両(材料編)]}}」pp.38 - 45(インターネットアーカイブ)。p.41に05系13次車の構体構造とモノアロイ化採用部材が記載。</ref><ref name="aluminumguide">日本アルミニウム協会 21世紀の鉄道車両「{{PDFlink|[https://web.archive.org/web/20180311142411/http://www.aluminum.or.jp/whatsnew/pdf/050513-alumi_sharyo.pdf 次世代を担うアルミ車両]}}」pp.1 - 10(日本アルミニウム協会・インターネットアーカイブ)。</ref>。さらに複雑な形状をする先頭車前頭部側面は骨組み構成をやめ、1枚のアルミ板から[[削り出し]]加工にて製作している<ref name="SUBWAY2005-2-3"/>。
内装や床下機器の製作には[[モジュール]]化・アウトワーク化を実施している<ref name="SUBWAY2005-2-3"/>。従来は内装・[[配線|床下配線]]・[[配管]]は骨組みに対し、現物合わせで組み立てていた<ref name="SUBWAY2005-2-3"/>。13次車では中央天井、側天井、つり手・腰掛の各モジュールや配線・配管モジュールを前もってアウトワークにて製作し、これらの各モジュールをダブルスキン構体の一部であるマウンティングレールに[[ボルト (部品)|ボルト]]で固定する方法を採用している<ref name="SUBWAY2005-2-3"/>。これにより構造の簡素化、部品点数削減、コストダウンを図っている<ref name="SUBWAY2005-2-3"/>。
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; 火災対策・有毒ガス対策
客室においては[[大韓民国|韓国]]・[[大邱地下鉄放火事件]]を教訓として、[[火災]]発生時に[[塩素|塩素ガス]]や[[シアン化水素]]等の[[毒|有毒]][[気体|ガス]]の発生源となる[[ポリ塩化ビニル|塩化ビニル]]や[[繊維強化プラスチック|FRP]]等の[[合成樹脂]]系材料の使用を取りやめている<ref name="SUBWAY2005-2-3"/>。内装部品はリサイクル性の向上のため、車体材料と同じアルミニウムの使用部材を多用する「モノアロイ化」(単一合金化)を図っている<ref name="SUBWAY2005-2-3"/><ref name="JWS201270"/><ref name="aluminumguide"/>。
[[鉄道車両の座席|座席]]は1人分ごとに区分されたセパレートシートとされ、1人分の掛け幅は460 mmに拡大した<ref name="SUBWAY2005-2-5">日本地下鉄協会「SUBWAY」2004年11月号車両紹介「東京地下鉄・東西線05系13次車」28-30頁。</ref>。袖仕切は形状が変更された。床敷物は塩化ビニル系から火災発生時に有毒ガスの発生しない灰色の[[ゴム]]材となった<ref name="SUBWAY2005-2-5"/>。側扉横の手すりは戸袋内柱と一体化したアルミ形材に、車両間[[貫通扉]]は[[ドアクローザ]]式から傾斜式に変更<ref group="注">10000系にも普及されたが、2010年頃により平行式へ戻された。</ref>、持ち手は従来よりも長い手すり状となった。
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Tokyometro05 intercom2.jpg|車内の対話式非常通報器
05-135F at fukagawa.JPG|11次車の座席を取り外した様子
Tokyometro05-inside12thSEAT.jpg|12次車の座席
Tokyo-Metro Series05-140 Priority-seat.jpg|13次車の優先席
</gallery>
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計器盤は傾斜がきつくなり、視認性を向上させたほか計器盤の配置は[[東京メトロ南北線|南北線]]用の[[営団9000系電車|9000系]]に準じた配置とされた。また、13次車ではTIS部の計器盤に段差がある。
主幹制御器は左手操作形のデッドマン装置付[[マスター・コントローラー#ワンハンドルマスコン|ワンハンドルマスコン]](
いずれも現在の[[速度計]]は白地に黒文字で120 km/hまで目盛りが刻んであり、オレンジ色に電照できるものである。落成当初、新CS-ATC非対応であった編成もあったが、それらの編成は新CS-ATC改造時に速度計自体が交換された。
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== 更新工事 ==
東京地下鉄では2010年度時点では、工場検査の入場時期となる4年を基準に車両改修時期を定めている<ref name="R&M2010-9">日本鉄道車両機械技術協会「
*経年12年目で'''C修工事'''と称する簡易な改修工事(ゴム材や床関係の改修)、24年目で'''B修工事'''と称する大規模な改修工事(内装取り替えと電気品の更新)、36年目でC修工事、48年目で廃車となるライフサイクルを見込んでいる<ref name="R&M2010-9"/><ref group="注">営団地下鉄 - 東京地下鉄では、このような改修工事を「B修工事」と呼称している。B修'''繕'''工事とは呼称しない。(鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」1996年12月号、pp.17 - 19。交友社「鉄道ファン」2013年2月号、pp.68 - 69。</ref>。ただし、これはモデルケースであり、必ずしもこの時期に改修工事や廃車が実施されるとは限らない。
=== C修工事 ===
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=== B修工事 ===
東西線用については、05系初期車(第01 - 13編成)については[[東京メトロ15000系電車|15000系]]を導入することで置き換えが実施されたが、第14編成以降の車両については今後も使用を継続する予定<ref name="R&M2013-1-1" />である。第14編成において落成から20年以上が経過したため、2012年度より大規模改修工事を開始<ref name="R&M2013-1-1">日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2013年1月号研究と開発「東西線05系車両 大規模改修の概要」20-24頁</ref><ref>[http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2012/12/post_355.html 編集長敬白:東京地下鉄05系14編成が更新] {{Wayback|url=http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2012/12/post_355.html |date=20121209034036 }} - ネコ・パブリッシング『鉄道ホビダス』</ref>、5次車の第15 - 18編成についても2013年度以降に年間1本ずつ改修されている<ref>鉄道ジャーナル社「鉄道ジャーナル」2013年2月号RAILWAY TOPICS「東京メトロ東西線の05系に更新車が登場」154頁</ref>。2014年の第18編成を皮切りに、2015年に第16編成、2016年に第15編成、2017年には第17編成に施工した。制御装置もVVVFインバータに更新されたため、第17編成のB修を以って東西線で運用される車両は全てVVVFインバータ制御に統一された。その後2019年には第21編成が6次車初の大規模改修工事を完了し試運転を行ったが、第14 - 18編成とは施工内容が多少変更されている。2024年に第24編成(アルミ・リサイクルカー)のB修を以って6次車までの更新対応が完了した。▼
| 画像 = Tokyo Metro 05-013F Chiyoda line Kita-Ayase branch line for test run.jpg▼
▲| 保安装置 = [[自動列車制御装置#新CS-ATC|新CS-ATC]]・[[自動列車運転装置|ATO]]
▲東西線用については、05系初期車(第01 - 13編成)については[[東京メトロ15000系電車|15000系]]を導入することで置き換えが実施されたが、第14編成以降の車両については今後も使用を継続する予定<ref name="R&M2013-1-1" />である。第14編成において落成から20年以上が経過したため、2012年度より大規模改修工事を開始<ref name="R&M2013-1-1">日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2013年1月号研究と開発「東西線05系車両 大規模改修の概要」20-24頁</ref><ref>[http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2012/12/post_355.html 編集長敬白:東京地下鉄05系14編成が更新] {{Wayback|url=http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2012/12/post_355.html |date=20121209034036 }} - ネコ・パブリッシング『鉄道ホビダス』</ref>、5次車の第15 - 18編成についても2013年度以降に年間1本ずつ改修されている<ref>鉄道ジャーナル社「鉄道ジャーナル」2013年2月号RAILWAY TOPICS「東京メトロ東西線の05系に更新車が登場」154頁</ref>。2014年の第18編成を皮切りに、2015年に第16編成、2016年に第15編成、2017年には第17編成に施工した。制御装置もVVVFインバータに更新されたため、第17編成のB修を以って東西線で運用される車両は全てVVVFインバータ制御に統一された。その後2019年には第21編成が6次車初の大規模改修工事を完了し試運転を行ったが、第14 - 18編成とは施工内容が多少変更されている。
千代田線用については、従来北綾瀬支線で使用してきた5000系および6000系ハイフン車の車両老朽化、また[[2014年]](平成26年)3月15日ダイヤ改正に伴う運用数増への対応として東西線で使用されていた05系に大規模改修工事を実施し千代田線の北綾瀬支線用に改造した<ref name="RandM2014-5-1">日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2014年5月号研究と開発「千代田線転籍車改造工事の概要」18-20頁</ref>。その後、[[2014年]](平成26年)[[4月28日]]より[[東京メトロ千代田線|千代田線]]北綾瀬支線([[綾瀬駅]] - [[北綾瀬駅]]間)での営業運転を開始している<ref name="railf140503">[http://railf.jp/news/2014/05/03/184000.html 05系改造車が千代田線綾瀬—北綾瀬間で営業運転を開始] {{Wayback|url=http://railf.jp/news/2014/05/03/184000.html |date=20160822072328 }} - 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2014年5月3日</ref>。
東西線用の車体外観については05系8次車の仕様に近づけるため、ラインカラー帯の配色変更を実施したほか、前面下部に[[排障器]](スカート)を設置した<ref name="R&M2013-1-1" />。第21編成以降は排障器の形状が変更されている。前面の車両番号表記については、従来配置されていた非常扉上部に地上設備とのデータ送受信機器を設置したことに伴い、非常扉下部への配置に変更された<ref name="R&M2013-1-1" />。車外の前面・側面行先表示器は3色LED方式を種別表示を[[フルカラー]]LED、行先表示を白色LED表示に更新した<ref name="R&M2013-1-3">日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2013年1月号研究と開発「東西線05系車両 大規模改修の概要」26-27頁</ref>。第24編成の「アルミ・リサイクルカー」を示すステッカーは、更新工事後も維持された。
千代田線用のラインカラー帯は同線で運用されている[[東京メトロ16000系電車|16000系]]と同じ緑色系の3色帯に貼り替え、合わせて[[ホームドア]]のあるホームからも見えるよう側窓上部にも新たに貼り付けしている<ref name="RandM2014-5-1" />。同線用も前面の車両番号表記については、従来配置されていた非常扉上部に車上CCTV(ホーム監視用モニター)の映像受信用の[[ミリ波]]受信装置を設置したことに伴い、非常扉下部への配置に変更された<ref name="RandM2014-5-1" />。前面行先表示器は8色カラーLEDに更新している<ref name="RandM2014-5-1" />。
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[[バリアフリー]]の促進を図るため、車内に車椅子スペースを新設しているほか(千代田線用の第06編成は設置済み)、各客用ドア上部(鴨居点検フタ)にはドア開閉時または乗降促進ブザー鳴動時に赤く点滅する「ドア開閉表示灯」を新設、また各客用ドア下部には車内と出入り口の識別を図る「出入口識別表示板」を新設した<ref name="R&M2013-1-1" /><ref name="RandM2014-5-1" />。
優先席部は座席表地の色調変更に加え、付近の[[つり革]]と座席端の袖仕切縦握り棒をオレンジ色着色として識別している<ref name="R&M2013-1-1" /><ref name="RandM2014-5-1" />。また、優先席前のつり革高さは1,660 mmから1,580 mmへと低下させて使いやすさを向上させている<ref name="R&M2013-1-1" /><ref name="RandM2014-5-1" />。高い部分は変わらず1,810mm。
車内の各ドア上部には17インチ[[液晶ディスプレイ]] (LCD・[[VIS (鉄道システム)|TVIS]]) を用いた[[車内案内表示装置|車内案内表示器]]を設置した<ref name="R&M2013-1-3" /><ref name="RandM2014-5-1" />。LCD画面は2台が設置され、左側を[[Tokyo Metro ビジョン]]の[[広告]][[動画]]用として、右側を行先案内・乗り換え案内等の旅客案内用として使用する<ref name="R&M2013-1-3" /><ref name="RandM2014-5-1" />。
{{-}}
<gallery>
ファイル:Tokyo-Metro Series05R-120F.jpg|第20編成 B修工事施工車
ファイル:Tokyo-Metro Series05R Inside LCD.jpg|東西線用のドア上部に設置されたLCD式車内案内表示器
File:TokyoMetro05-001-inside.JPG|千代田線用の更新後の車内▼
ファイル:Tokyo Metoro series05 information LCD-Chiyoda.jpg|千代田用のLCD式車内案内表示器
</gallery>
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;走行機器など
東西線用4次車の第14編成は編成におけるMT比4M6Tに変更はないが、5次車の第15 - 18編成のワイドドア車は車両の仕様を統一するため編成形態の変更が実施され<ref name="R&M2013-1-1" />、1両を電装解除してMT比を第14編成にそろえている。なお、機器の更新により、起動加速度は従来の3.0 km/h/sから3.3 km/h/sに向上している<ref name="Fan2013-2" />。制御装置は、第14 - 18編成は千代田線16000系1 - 3次車と同等の[[永久磁石同期電動機]](1時間定格出力205 kW)を用いた[[東芝]]製<ref>交通新聞社「鉄道ダイヤ情報」2013年1月号DJNEWS FILE「東京地下鉄 東西線05系14編成がリニューアル」</ref>の[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]][[半導体素子|素子]]使用の2レベル[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]](レゾルバレス・ベクトル制御・[[純電気ブレーキ]]対応)に一新した<ref name="R&M2013-1-1" />。6次車となる第19編成以降は、制御装置を16000系4次車と同等の三菱電機製IGBT-VVVFインバータ
東西線用の制御方式は各軸個別方式の1C1M4群制御としており、個別制御の場合には制御装置本体の大形化が予想されるが、本改修車では2群分のインバータユニットを1つに集約した「2in1形」を採用することで装置本体の小型化図った<ref name="R&M2013-1-1" />。[[歯車比]]は109:14 (7.79) を踏襲し、主電動機はPMSM を採用することで従来の[[かご形三相誘導電動機|三相誘導電動機]]よりも高効率での使用(従来の92 %を96 %まで向上)が可能となっている<ref name="R&M2013-1-2">日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2013年1月号研究と開発「東西線05系車両 大規模改修の概要」24-25頁</ref>。
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05系を使用したヘッドマーク付き列車には、以下のようなものがあった。
* [[1996年]](平成8年)4月には、東葉高速鉄道との相互直通運転開始を記念して前面に円形のヘッドマークが付けられた。なお、[[営団5000系電車|5000系]]にも貼り付けられた。
* [[2000年]](平成12年)[[1月22日]]の[[妙典駅]]開業時には前面にステッカーを貼り付けた。なお、[[営団5000系電車|5000系]]や同駅開業直後に営業を開始した05N系
* [[東京ミレナリオ]]に伴う[[臨時列車]]「東京ミレナリオ記念トレイン」では、[[2003年]](平成15年)は05N系が使用された(翌[[2004年]]は[[東葉高速鉄道2000系電車|東葉高速2000系]]を使用。マークは前年と同じものを使用。)。
** ヘッドマークはステッカーで、B線列車は東葉勝田台始発[[九段下駅|九段下]]行、折り返しA線列車は[[大手町駅 (東京都)|大手町]]始発快速東葉勝田台行として運転された。
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== 廃車・譲渡 ==
東京地下鉄では[[2009年]](平成21年)度末から[[2011年]](平成23年)度にかけて[[東京メトロ15000系電車|15000系]]を導入し、05系の1 - 4次車を置き換える予定と発表した。まず、2010年に第02・07 - 11編成が運用を終了し、最後まで残った第01・03 - 06・12・13編成も2011年夏で運用終了となった。このうち01・03・06・13編成の4本については上述の改造工事を実施し、千代田線北綾瀬支線用へと転用された<ref name="Fan2012-3">交友社「鉄道ファン」2012年3月号特集「日本の地下鉄2012」</ref>。
<gallery>
▲
</gallery>
第11編成は2010年5月に両先頭車2両(05-111・05-011)と05-511の3両が深川検車区行徳分室から搬出され<ref>[http://railf.jp/news/2010/05/28/184300.html 東京メトロ05系が陸送される] {{Wayback|url=http://railf.jp/news/2010/05/28/184300.html |date=20100604013405 }} - 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2010年5月28日</ref>、途中[[東京港]]から[[神戸港]]まで船舶輸送された後、[[近畿車輛]]へ陸送で搬入された<ref>[http://railf.jp/news/2010/06/02/154300.html 東京メトロ05系3両が近畿車輌へ] {{Wayback|url=http://railf.jp/news/2010/06/02/154300.html |date=20100605041124 }} - 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2010年6月2日</ref>。
=== インドネシアへの
第02・04・05・07 - 10・12編成については2010-2012年中にインドネシアの[[KRLコミューターライン|PT Kereta Commuter Indonesia]]へと譲渡され<ref name="Rfan2012-8">交友社「鉄道ファン」2012年8月号付録「大手私鉄車両ファイル2012」</ref>、4M4Tの8両で運用されている<ref>エリエイ「とれいん誌」2011年5月号記事「インドネシアへ渡ったメトロ車輛」</ref>。なお第07編成は2014年末に事故で廃車された。
<gallery>
1,321 ⟶ 1,301行目:
File:Jabodetabek 05 Series - 05 110F EMU.jpg|第10編成
File:05-105 Cimonyong Parungpanjang.jpg|第5編成
File:Tokyo Metro 05-110F New Livery.jpg|灰赤白塗装に変更された後の05
File:05 Series DP.jpg|
</gallery>
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== 関連項目 ==
{{commonscat|Tokyo Metro 05 series}}▼
*[[東葉高速鉄道2000系電車]] - ほぼ同一仕様。
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== 外部リンク ==
▲{{commonscat|Tokyo Metro 05 series}}
* [http://www.tokyometro.jp/corporate/data/sharyo/rosen_touzai05.html 線別車両紹介(東京メトロの車両 > 東西線05系)]<br/>車両諸元表は第19 - 24編成のものであるためそれ以外の編成では一部諸元が異なる。
* [http://www.tokyometro.jp/corporate/data/sharyo/rosen_touzai05new.html 線別車両紹介(東京メトロの車両 > 東西線05系new)]<br/>第25 - 33編成についての紹介が中心のため、第34 - 43編成は一部異なる部分がある。
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