削除された内容 追加された内容
処分: 解雇と除名の意義を整理
170行目:
 
== 処分 ==
{{see also|除名#日本相撲協会の除名}}
処分には、譴責・給与手当減額(減俸)・出場停止・番付降下(横綱は事実上不可能)・解雇・除名がある。除名以外は理事会の決議によるが、除名は役員・評議員・横綱・大関の総数の4分の3以上賛成での決議による。これまでの処分には以下のものがある。
 
*[[1985年]]2月、[[年寄名跡]]「[[花籠]]」を借金の担保にした12代[[輪島大士|花籠親方]](第54代横綱) - 委員から平年寄への2段階降格と無期限謹慎(同年12月廃業)
協会が賞罰規定で取り得る処分には、譴責・給与手当減額(減俸)・出場停止・番付降下(横綱は事実上不可能、親方衆は降格)・[[解雇]][[除名]]がある。除名以外は理事会の決議によるが、除名は役員・評議員・横綱・大関の総数の4分の3以上賛成の決議による。これま発動の処分には以下のものがある。
*[[1997年]]1月、1996年11月場所から翌年初場所まで予告なしに本場所を欠場([[失踪|失跡]])した16代[[前乃森康夫|山響親方]] - 解雇
 
*[[2006年]]7月、本場所中、[[カメラマン]]に暴行した[[露鵬幸生]] - 3日間出場停止
=== 除名 ===
*[[2007年]]5月、現役力士の運転原則禁止に違反し、自動車を運転して人身事故を起こした[[旭天鵬勝]] - 1場所出場停止と謹慎
なお、相撲除名は協会賞罰規定でにおいて最も重い懲戒処分である「除名処分」相当の懲戒が発生した場合、その対象力士・親方につい罰と位置づけられおり、理事会とは別に親方や行司ら代表者により「の4分の3の賛成で評議員会開催招集し、そこでの特別決親方衆と日本国籍を持つ横綱・大関全員、立行司からなる評で出席者員全体の4分の3/4以上の賛成で特別決議得た場合に適用さ行わなける。除名とった場合は今後らない。{{和暦|1928}}に現在の日本相撲協会への関与一切できなくなるばかりか、[[退職金]]の支払いも凍結設立された後事実上「永久追放」となる。なおの制度(2010年6月現在)で除名となった力士・親方はいないが、明治時代に運営方法の対立から相撲協会とは別の団体を立ち上げようとした力士数名が除名となり、[[{{和暦|1873年]]}}冬場所の番付の四股名は墨塗りされてしまった<ref>出典・[http://www.nikkansports.com/sports/sumo/news/f-sp-tp3-20100622-644522.html 日刊スポーツ「相撲協会の除名とはどんな処分か?」]</ref>
 
=== 解雇 ===
協会における「解雇」は、一般企業の[[懲戒解雇]]と[[諭旨解雇]]の中間的な形と位置づけられている。理事会において機動的に処理できることから1990年代以降、罪を犯した現役力士や親方衆を協会からの永久追放に付す意味で使われている。除名はヤクザ社会の「[[絶縁]]」に相当するが、解雇でも「引退を許さない」点で「[[破門]]」に相当する重い処分であり、相撲のプロ組織は協会以外にない、さらに一度協会を去った力士や親方衆の復職は認められていない<ref>日本相撲協会寄附行為施行細則96条 - MMTS相撲ホームページ 2010年7月4日閲覧。</ref>ため処分を受けた者は事実上選手生命を絶たれることになる。
 
**解雇は[[を行う場合、理事会の4分の3の賛成で決議される。退職金]]は理事会において支給見送りの付帯決議なされなかった場合、本人からの請求によって支払われることもあるが除名。功労金(一般企業の特別退職金に相当)は支払われない。2009年に解雇となった[[若麒麟真一]]際に事例では除名を求める声もあったが外部役員から「退職金を支払わないために(前年の解雇と同様の事例を)除名にするのはおかしい」との指摘があり解雇となっに落ち着いた。このため協会は寄付行為施行細則を改正し、解雇であっても理事会の付帯決議で退職金の一部または全部を支払わないことができると定められた<ref>[http://www.sumo.or.jp/kyokai/goannai/0024/yakuin_taishoku.html 役員の退職金規定について] - 日本相撲協会公式ホームページ 2010年7月4日閲覧。</ref>。ただ、退職金を受け取権利を与えられた解雇対象者であっても若麒麟をはじめ請求しなかった例も多い。2007年の15代時津風親方の時は解雇者への退職金について明文規定がなかったにもかかわらず支払いが凍結されたため裁判に持ち込まれ、結局支払うことで両者が和解した。
 
=== 過去に処分された力士・親方衆 ===
 
これまでの処分には以下のものがある。
 
*[[{{和暦|1985年]]}}2月、[[年寄名跡]]「[[花籠]]」を借金の担保にした12代[[輪島大士|花籠親方]](第54代横綱) - 委員から平年寄への2段階降格と無期限謹慎(同年12月廃業)
*[[{{和暦|1997年]]}}1月、1996年11月場所から翌年初場所まで予告なしに本場所を欠場([[失踪|失跡]])した16代[[前乃森康夫|山響親方]] - 解雇
*[[{{和暦|2006年]]}}7月、本場所中、[[カメラマン]]に暴行した[[露鵬幸生]] - 3日間出場停止
*[[{{和暦|2007年]]}}5月、現役力士の運転原則禁止に違反し、自動車を運転して人身事故を起こした[[旭天鵬勝]] - 1場所出場停止と謹慎
*2007年8月、腰の[[骨折]]と称し[[モンゴル]]へ帰国した直後に[[中田英寿]]とサッカーをした[[朝青龍明徳]](第68代横綱) - 2場所出場停止と謹慎
*2007年10月、[[時津風部屋力士暴行死事件]]を起こした15代[[双津竜順一|時津風親方]] - 解雇
*[[{{和暦|2008年]]}}8月、[[大麻]]所持で逮捕された[[若ノ鵬寿則]] - 解雇
*2008年9月、若ノ鵬の事件を受けて行われた[[ドーピング]]検査で大麻陽性反応が出た[[露鵬幸生]]・[[白露山佑太]]兄弟 - 解雇
*2008年12月、時津風部屋力士暴行死事件を起こし、一審で有罪判決を受けた時津風部屋所属の力士3名 - 解雇
*[[{{和暦|2009年]]}}2月、大麻所持で逮捕された[[若麒麟真一]] - 解雇
**解雇は[[退職金]]が支払われることもあるが除名は支払われない。
**解雇は[[退職金]]が支払われることもあるが除名は支払われない。若麒麟の際には除名を求める声もあったが外部役員から「退職金を支払わないために(前年の解雇と同様の事例を)除名にするのはおかしい」との指摘があり解雇となった。このため協会は寄付行為施行細則を改正し、解雇であっても理事会の付帯決議で退職金の一部または全部を支払わないことができると定められた<ref>[http://www.sumo.or.jp/kyokai/goannai/0024/yakuin_taishoku.html 役員の退職金規定について] - 日本相撲協会公式ホームページ 2010年7月4日閲覧。</ref>。ただ、退職金を受け取れる解雇対象者であっても若麒麟をはじめ請求しなかった例も多い。15代時津風親方の時は解雇者への退職金について明文規定がなかったにもかかわらず支払いが凍結されたため裁判に持ち込まれ、結局支払うことで両者が和解した。
*[[{{和暦|2010年]]}}5月、09年名古屋場所で[[暴力団]][[弘道会]]幹部に[[維持員]]証と整理券を手配し、大口スポンサーのための区域「溜席」での観戦をさせていた[[肥後ノ海直哉|木瀬親方]]と[[大竜川一男|清見潟親方]] - 木瀬親方は委員から平年寄へ降格と部屋の閉鎖、清見潟親方は譴責
*2010年7月、野球賭博への関与が指摘された[[貴闘力忠茂|大嶽親方]] - 解雇と退職金全額不支給
**理事会の付帯決議で退職金支給が取り消された初の事例となった。
*同様の事例があった[[琴光喜啓司]] - 解雇、ただし退職金は支給
*同様の事例があった[[益荒雄広生|阿武松親方]] - 委員から平年寄への2段階降格と今後10年間地位据え置き
*同様の事例があった[[時津海正博|時津風親方]] - 主任から平年寄への降格と今後5年間地位据え置き
 
なお、相撲協会賞罰規定で最も重い懲戒処分である「除名処分」相当の懲戒が発生した場合、その対象力士・親方については、理事会とは別に親方や行司ら代表者により「評議員会」を開催し、そこでの特別決議で出席者の3/4以上の賛成を得た場合に適用される。除名となった場合は今後相撲協会への関与が一切できなくなるばかりか、[[退職金]]の支払いも凍結され、事実上「永久追放」となる。なお現在の制度(2010年6月現在)で除名となった力士・親方はいないが、明治時代に運営方法の対立から相撲協会とは別の団体を立ち上げようとした力士数名が除名となり、[[1873年]]冬場所の番付の四股名は墨塗りされてしまった。<ref>出典・[http://www.nikkansports.com/sports/sumo/news/f-sp-tp3-20100622-644522.html 日刊スポーツ「相撲協会の除名とはどんな処分か?」]</ref>
 
== 協会葬 ==