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*早捨
*抜き
*長棒(長木刀
*打廻り(打廻し)
*槍止め
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野太刀自顕流は基本的に段位というものが存在しない。流派の元となった[[示現流]]は東郷家の一子相伝の形をとりながら、[[密教]]と密接な哲学観を持ちつつ、免許制度が継承されている。ところが、郷中教育や、戦時中の軍事教練とともに発展した野太刀自顕流には本来、免許制度というものが無く、練達の道筋も自己研鑽次第といわれる。古くは「人を袈裟懸けに一刀両断できれば免許皆伝」と言われた。また、かつて打廻りより業が進んだ修行者には、直径8cmの唐竹に藁を巻き、その上を縄でグルグル巻いて、総直径20㎝ほどにして、一夜水に浸け、翌朝これを地上に立てて真剣で両断できれば、人体を両断したものとして免許皆伝を授けられた。しかし、昭和四十七年には、[[奥田真夫]]、[[伊藤政夫]]、[[一丁田四郎]]、[[永山勉]]、[[中山正春]]らの高弟が中心となって、「若手練習者の希望と意欲向上の一助として」試験的に段階設定を採用し、段位書を交付した。松永守道『薬丸自顕流』(昭和51年)によれば、以下のような段階となっている。
 
 
二年以上の練習したもので次の点について検討する。
:*《初段》 続打      1.姿勢、2.気魄、3.技法
以下各段について以上三点を基礎とし、各々について更に次の点につき検討する。
:*《二段》 抜き、掛り   1.剣の流れ、2.足の運び・突進、3.残心
:*《三段》 打廻り     1.剣の流れ、2.体さばき・剣さばき
:*《四段》 長木刀(長棒) 1.剣の技法と気魄、2.長棒の使用
:*《五段》 槍止め、小太刀 口伝
 
現在、このような段位制度を採用する会派もあれば、古来の制度を墨守して、段位制度を採用していないものもある。
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==系譜==
 
代々、薬丸家に伝承した野太刀自顕流も、後継者として期待された第十二代[[薬丸兼吉]]の長子[[薬丸兼教]]が沖縄戦で戦死し、薬丸本家が断絶した。その際に、野太刀自顕流薬丸本家最後の当主である[[薬丸兼吉]]は「もうこれで自顕流は終わりとする」とした。しかし戦後の武道人口の減少に対処すべく再度の復興を期して、昭和三十二年に[[薬丸兼吉]]の了解のもと、高弟[[奥田真夫]]とその弟子[[伊藤政夫]]が中心となって、最初の薬丸流門人組織である野太刀自顕流研修会が発足した。平成十年には、研修会門弟であった[[中山正春]]と[[東隆一]]が中心となって薬丸野太刀自顕流保存会が設立された。その後、[[薬丸兼吉]]の弟[[薬丸幸吉]]を第十三代、その孫で当時保存会門弟であった[[薬丸兼秀]](薬丸康夫)を、第十四代宗家として独立したのが薬丸自顕流顕彰会である。また、平成十九年には[[奥田真夫]]の高弟であり、当時顕彰会に所属していた[[別府修一]]が野太刀自顕流奥田派(平成二十七年より野太刀自顕流兵法会と改称)の師範として独立する。一方、平成四年に[[伊藤政夫]]の弟子である[[井谷利之]]は、滋賀県大津に薬丸自顕流近江道場を設立した。また、同じく[[伊藤政夫]]より自顕流を受け継いだ加治木島津家第十三代当主[[島津義秀]]は、平成十五年に設立したNPO法人島津義弘公奉賛会の活動の一環として、野太刀自顕流研修会青雲舎道場にて同流を修行している。
 
薬丸流は前述の段位制度や技法、稽古法、礼式等に関する認識の違いから、現在では様々な会派に分かれている。しかし、本来段位制度が無く、薬丸本家も断絶しているため、師範や、及びその後継者となるべき者の選考基準(流派の技自体が少なく、印可状も無いため、技を覚えれば理論上は誰でも師範として道場を持つことができる)や、公開演武における各会派の出演権など、各会派の問題も少なからず残されている。
 
== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
*[[示現流]]
*[[野太刀]]
*[[薬丸兼陳]]
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*[[薬丸兼慶]]
*[[一撃必殺]]
*[[示現流]]
 
== 外部リンク ==
* [http://blogs.yahoo.co.jp/nodachijigenryu 野太刀自顕流研修会]
* [http://www.shimadzu-yoshihiro.or.jp/zigen.html 野太刀自顕流研修会青雲舎道場]
* [http://nodatijigenryuhozonkai.com/ 薬丸野太刀自顕流保存会]
* [http://members2.jcom.home.ne.jp/hiken_8900/ 薬丸自顕流顕彰会]
* [http://nodachi.jimdo.com/ 野太刀自顕流兵法会]
* [http://yakumaru-omi.net/ 薬丸自顕流近江道場]
 
* [http://www.shimadzu-yoshihiro.or.jp/zigen.html 野太刀自顕流青雲舎道場]
 
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