「戦場ロマン・シリーズ」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
39行目:
== 単行本 ==
以下は、サンデー・コミックス版の収録・発刊の情報。豪華版、文庫版、コンビニコミックスでは構成が異なる。
=== 第1巻「凍結戦線」===
48行目:
:[[独ソ戦]]末期、被弾して不時着した[[メッサーシュミット Bf109]]の若いパイロットは、赤軍を待ち伏せていた[[III号突撃砲]]を駆る老いた戦車兵と出会う。若いパイロットは戦車兵に自軍部隊まで送ってもらうよう頼むが、戦車兵はBf109から分けてもらった分しかガソリンが無いことと歩兵は100キロメートルくらい1日で歩くことを理由に拒む。話をしてみると、戦車兵の家族はベルリンの爆撃で亡くなっていた。絶対防衛線を誇っていた空軍ではなかったのか? との問いに返す言葉も無かった。そして、翼を失った若者と家族を失った老人は、互いの名も知らぬまま最後の戦いに挑む。
;アルデンヌの白い虎
:部隊からはぐれた[[軽駆逐戦車ヘッツァー]]はエンジントラブルで動けずにいたが、逃亡中のユダヤ人一家にアメリカ軍の近くまで連れて行くことを交換条件にエンジンを修理してもらう。一家を降ろし、帰隊しようとするが、[[アルデンヌ]]の森の中で道に迷って
;電光の鷹
:ドイツの誇る世界最速の鷹、ジェット戦闘機[[メッサーシュミット Me262]]。そのパイロットの中に、連合軍に内通した兄を撃墜するよう命令され、実行した若者がいた。兄殺しに苦悩する彼の前に、平和と鳩を愛する兄の婚約者が現れる。数日後、婚約者は新聞記者であり、最後の特報を伝書鳩に託してスイスに飛ばした。若者の乗るMe262はその鳩の群れと[[バードストライク]]を落し、鷹が鳩に敗れたことに驚愕しながら墜ちていった。
;出撃!ゲタばき野郎
:[[二式水上戦闘機]]のパイロット水上は、仲間とともに南方での単独作戦を命じられる。霧の中で活動する米空母を発見した水上は、二式水戦のフロートに魚雷をくくりつけて水上
;騎士たちの黄泉
:ドイツ空軍ブロッケン少佐は、騎士道に則り、一騎打ちの空戦で強敵を打ち負かすことを目的に夜間戦闘で目立つよう、排気炎を絞らずに飛んでいた。ある日、久しぶりに排気炎を全開にして飛んでいる敵機と遭遇する。そして夜空で、二人の「騎士」の「一騎打ち」が始まる。
59行目:
初版 1979年9月25日(ISBN 978-4253063838)
;戦略輸送333
:ロッキー・チェンバレンとジャック・ホーソンのコンビ物。ロッキーとジャックらは、わざと酒場で喧嘩を起こし懲罰房で兵役期間が過ぎるのを待っていたが、超過荷重の単独輸送飛行の任務を押し付けられてしまう。離陸できたのも不思議なくらいの超過荷重でアルプス山脈越えをしているところに、ドイツ空軍戦闘機隊が襲い掛かってくる。追い詰められたロッキーたちは、レジスタンス向けの積荷を開け武器を持ち出して反撃する。戦闘機隊を全滅させて基地に戻ってみると、武器供与を受けられなかったレジスタンスが全滅したとの報告。本来ならば極刑モノのところ戦闘機隊全滅の功績に免じて兵役期間延長の温情評決が下される。
;復讐の急降下
:ウォルフガング・ミッターマイヤー少佐は[[Ju 87 (航空機)|Ju 87]]乗りだったが、対空ロケット砲を増設したソビエト戦車に撃墜された。ミッターマイヤーは無事に脱出したがソビエト戦車兵は捕虜にはせず、ミッターマイヤーを地面に縛り付け、両腕を戦車の無限軌道で踏み潰した。ミッターマイヤーは失血死寸前で味方ドイツ軍に救出されたものの、両腕の無い急降下爆撃機乗りに回すような機体は無く、ベルリン陥落を迎える。老いた整備兵がミッターマイヤーに[[ターボプロップエンジン]]、[[2重反転プロペラ]]の試作機を提供する。傍受した無線で件のソビエト戦車兵がベルリンにいることを知ると、ミッターマイヤーは矢も盾もたまらず出撃し、急降下爆撃を加える。しかし降下速度が速すぎ、引き起こしが出来ず試作機もろともソビエト戦車に体当たりすることになってしまう。老いた整備兵は、開戦直後にミッターマイヤーが自宅を誤爆したことで家族を失っており、欠陥の試作機を渡すことでその復讐を果たしたのであった。
;出戻り安兵衛
:[[特別攻撃隊|特攻]]要員でありながら、帰還してくる安兵衛。しかも毎回戦果を上げて。司令はそんな安兵衛から[[パラシュート|落下傘]]を取り上げただけでなく、安兵衛をかばった鈴本まで特攻隊に入れてしまう。そんな中で訪れた終戦。納得いかぬまま飛び出した鈴本機のエンジンを撃ち抜いて止めた安兵衛だったが、自らは故障で直進飛行しかできなくなり、落下傘降下もできず、ついに戻れなくなって雲の中へと消えていった。
;Oh ラッキーガール
:ロッキー・チェンバレンとジャック・ホーソンのコンビ物。太平洋戦線で爆撃任務に就いているロッキーとジャックが乗る[[B-25 (航空機)|B-25]]「ラッキー・ガール」の[[ノーズアート]]は死んだ仲間が描いた物だったが、新任の司令官は防弾板を張り付けろと命令する。押し問答の末、足だけは隠さずにすんだ「ラッキー・ガール」は、零戦隊が待ち受ける大空へと飛び立つ。任務を果たし、満身創痍で帰ってくることができたロッキーはノーズアートの足が無傷なことを確認すると恐れることなく着陸を果たし、防弾板を引っぺがそうとする。司令官は上官反抗罪をほのめかすが、ロッキーは縁起担ぎでも何でも無事に帰還できるならそれで良いと、防弾板を引っぺがした。
;ハリケーンキャット
: 夜間に[[ホーカー ハリケーン]]を[[回送|フェリーフライト]]してきたのは、女性のカトリーヌ・ストレイカー少尉だった。しかし、そのハリケーンに乗るべきパイロットはしばらく前のドイツ空軍の攻撃で死んでいた。少尉は夜空を見上げ「でも敵討ちはできそうね」とハリケーンに乗って飛び立つ。ドイツ機襲来の警報が流れたのはその直後だった。だが、カトリーヌは夜空の中で次々と敵機を見つけ、撃墜していく。基地のコマンスキー中尉はそんなカトリーヌに興味を持つ
;イカロスの飛ぶ日
:大日本帝国海軍航空隊の試作高高度戦闘機キ-888<ref>名称に用いられている[[キ番号]]は、現実では陸軍の試作名称である。</ref>は、パイロットの神崎や開発者の平野らの苦難の末、上昇限度18,000 m(設計値)、30mm機関砲ホ155<ref>[[ホ155-I]]か[[ホ155-II]]かは不明。</ref>をプロペラ軸内に装備という、アメリカ空軍の高高度爆撃機[[B-29 (航空機)|B-29]]を撃墜できるほどの高性能を得た。しかし、既に日本にはキ-888を量産するだけの国力も資源も無く、キ-888の開発
===第3巻「幽霊戦闘機(ゴースト・ファイター)」===
78行目:
;飛ぶ日に…
:ある漫画家が手に入れた、血のついた航空眼鏡。それは米軍爆撃機の誤爆で妻マルグリットを失ったドイツ航空兵のものだった。復讐に燃えて夜間空戦を戦い、次々と米軍機を撃墜する彼の眼前に、米航空兵が持っていた女性の写真が張り付く。その容姿がマルグリットと瓜二つなことに愕然とした彼は、一瞬の隙を突かれて撃たれ、ついに力尽きて夜空に消えるのであった。
:{{要出典範囲|本作はプレイコミック誌への持ち込み原稿として執筆され、その場で採用どころか連載まで決定したという経緯を持ち、実質的なシリーズ第一作でもある。|date=2015年8月18日 (火) 08:06 (UTC)}}
;砂に棲む鮫
:1943年のサハラ砂漠。何が真実なのか疑わしいこの不毛な大砂漠のどこかに、連合軍の秘密補給所「カームのオアシス」があった。そこに派遣されたスパイクは、シャークマウスが描かれた[[P-40 (航空機)|P-40]]を駆って補給所を守るスタンレーと、彼の宿命のライバル、シュピーゲルとの、真実なのか疑わしい空戦を目撃する。
86行目:
:アメリカ軍従軍料理人と料理助手がある日、呼び出され、立派な軍服を着せられて輸送機に乗せられる。その輸送機は撃墜され、2人はドイツ軍の捕虜に。実は料理人、アメリカ軍の元帥に瓜二つだったのだ。料理人と助手は古城を利用したドイツ軍の補給所に捕虜として軟禁され、尋問を受けるが、何も知らない料理人のこと。兵隊たち個人個人が食べるパンの数は知っていても、戦略などについてはまったく知らない。ドイツ軍は「さすがは元帥」と勘違いしたまま。レジスタンス女性の手引により監禁されている部屋から逃げ出し、古城の中を巡るうちに、古城に秘匿されていた[[貴腐ワイン]]の伝導パイプを見つける。料理人は、連合軍との戦闘準備で燃料補給を行う戦車隊の燃料パイプに貴腐ワインを流し込んだ。糖度の高いワインを燃料に混ぜることでエンジンを焼き付かせるのだ。目論見通り、戦車隊はしばらくして動けなくなり壊滅。その砲火はさながら夜空に咲く花火のようで、花火にワインに古城という、少々場違いな風流景色となった。
;ガラスの牙
:ドイツ軍航空偵察兵ヴァウは、かつては少々知られたカメラマンだった。そんなヴァウを元同僚エンゲルは
===第4巻「暗黒戦士」===
108行目:
:アメリカ兵のブルとハリーは、銀行強盗を行っていて逮捕されたが、懲役の代わりに兵役に就いた変わり種。二人はドイツ軍が秘匿する金塊を強奪し、脱走することを企てて、ハリーに金塊の情報を教え一緒に逃げようとする女性、ドイツ軍に両親を殺された幼い兄妹と共に奪った金塊を奪ったドイツ軍戦車に積んで、一路中立国であるスイスを目指す。
;疫病船
:倉田艇長が率いる[[二式飛行艇|二式大艇]]は潜水艦の駆逐とパトロールが任務だった。ある日、病院船への攻撃命令が下される。病院船とは仮の姿で新型コレラを開発していた[[生物兵器]]研究施設であり、誤って新型コレラが蔓延してしまったためだ。倉田は「病に汚された船は焼き捨てるしかない」と嫌々ながら任務を果たしたが、数日後、二式大艇の乗員が次々と倒れる。病院船の新型コレラが魚を媒介に
;ビバ! シスター!
:ロッキー・チェンバレンとジャック・ホーソンのコンビ物。乗機を撃墜されたロッキーとジャックが漂着したのは、[[修道士|シスター]]ばかりの島。この島は海賊に狙われていた。ロッキーとジャックは墜ちた乗機から救命ボート
;戦場ブルース
:南方の孤島。日本軍の切り込み夜襲は、日米両軍の相討ちで終わった。生き残りの[[ラッパ]]手は瀕死の部隊長に何か[[内地]]の曲をと請われ「[[五木の子守唄]]」を吹く。それを聞いていた米軍指揮官はどうしても引鉄をひけなかった。後日、洞窟に立て籠もって抵抗するラッパ手たちに対し、指揮官アメリカ兵は苦渋の決断で火炎放射による掃討を行う。その炎の中で、再び「五木の子守唄」が響く。後年、音楽プロデューサーになった指揮官は、あの日々、戦場で聞いたあの曲が最高のブルースだったと回想するのだった。
;白い葬送曲
:[[セイヨウウスユキソウ|エーデルワイスの花]]のエンブレムを付けたドイツ軍狙撃兵シュピッツは、機密情報を持って逃げる男を追っていた。その男とは、戦前、[[バイアスロン]]競技でライバルだったフィンランドの選手キャンベルだった。雪の中、命がけのバイアスロンが始まる。
121行目:
:アメリカ海軍の魚雷艇PT007の搭乗員を主役としたシリーズ。[[セレベス海]]のどこかにあると言われている「狼の回帰線」。そこは、海流が不安定で各国の潜水艦の墓場となっていた。そこに迷い込んでしまった魚雷艇PT007は、廃棄された潜水艦から流れ出た[[機雷]]のために身動きもままならない。やがて、[[凪]]となり機雷同士、機雷と潜水艦が接触して爆発をし始める。機雷源はほんの数十メートル。廃棄潜水艦の中の一隻に[[カタパルト]]搭載の[[伊四〇〇型潜水艦]]を見つけた一行は、一か八か、魚雷艇PT007をカタパルトで機雷源を飛び越えさせる。
;牙の海流
:魚雷艇PT007のシリーズ。[[オーバーロード作戦]]支援の為にヨーロッパに転戦してきたPT007一行。ドイツ軍の多くは連合軍は[[カレー (フランス)|カレー]]から上陸してくると思っていたが、[[ノルマンディー]]上陸を予想する[[Uボート]]艦長もいた。[[英国放送協会|BBC]]放送が[[ポール・ヴェルレーヌ|ヴェルレーヌ]]の「秋の歌」第一節の前半分を放送し、ついに上陸作戦が始まる。上陸艇を待ち受けるUボート群に対抗できるのはPT007のみ。しかし、PT007には潜水艦を攻撃するための[[爆雷]]は積んでいなかった。[[海軍兵学校 (アメリカ合衆国)|アナポリス]]を卒業したばかりのペーペーと思われたお飾り艇長は戦闘中のPT007でする事も無く。なんと魚雷の先頭部分に砂嚢を括り付け、下に向かって魚雷が進むようにしてしまった。爆雷よりも沈下速度の速い砂嚢付き魚雷にUボート群
;虎鮫海峡
:魚雷艇PT007のシリーズ。日本海軍との戦闘に加わっていたPT007は被弾して、南洋の島へと漂着した。その島では「海の神」が村人に食糧と若い女を差し出させようとしていた。その「神様」が偽装した[[上陸用舟艇]]を使った海賊だと見抜いたPT007一行は、神様相手に銃口を向ける。
;炎の墓標
:[[ブリストル ボーファイター]]乗りの凄腕パイロットのギブソンは、実は[[夜盲症]]を患っており、ほとんど眼が見えなくなっていた。ついに味方潜水艦を誤爆してしまい戦闘任務を外されたギブソンだったが、Uボート基地攻撃に強引に同行、魚雷の
;2700サイクルの女
:[[東京ローズ]]のように、ロンドンからドイツ軍向け[[プロパガンダ]][[放送]]を行う女性、通称ジャーマン・ローズ。いつからか弱々しい電波ながらもベルリンから[[連合国 (第二次世界大戦)|連合国]]側向けプロパガンダ放送が2700[[サイクル (単位)|サイクル]]から聞こえてくる。赤軍がなだれ込んできたベルリンからの生放送は、彼女が幼い頃に聞いた母の「[[グリーンスリーブス]]」の歌声だった。
136行目:
:ロッキー・チェンバレンとジャック・ホーソンのコンビ物。例によって食糧の輸送任務に就くロッキーとジャック。輸送機のコンパスは壊れていたものの、無事に飛行場に着陸……と思いきや、そこは正反対にあるドイツ軍の飛行場であり、[[V2ロケット]]燃料の精製工場だった。小麦粉、ジャガイモといった大量の食糧しかないのに、ロッキーとジャックは脱出と工場破壊を試みる。
;双頭の鷲の空
:大玉 金一郎、大玉 金二郎は[[一卵性双生児]]の兄弟。[[二式複座戦闘機]](甲型)に二人で乗って防空任務に当たっていたが、機体性能は主に武装面で非力であった。やがて、待望の機首武装を大型の[[ホ203]]に換装し、操縦席後部キャノピー上に[[シュレーゲムジーク|斜め銃]]を装備した丁型が配備されてくる。
;白骨の吠える丘
:40mm機関砲を積んだ[[ホーカー・ハリケーン#新用途|ハリケーンIID]]で砂漠の空をゆくパイロット。彼のささやかな楽しみは、砂漠の廃墟に着陸し、そこの泉で一服することだった。だが、その一服をドイツ戦車兵と、遺跡に眠る無数の白骨が邪魔する。
157行目:
;クラッシュUSA <small>※シリーズ外読み切り作品(『プレイコミック』1979年7月号掲載)</small>
:[[砂の薔薇]]のプロトタイプ的な作品。女性4人からなる特殊作戦チーム'''KISS'''の活躍を描く現代物。
:大量の金塊を市場に放出することで、アメリカ経済を壊滅させるというテロ計画。その重量から持ち出すことも出来ず、テロリストを殲滅するわけにもいかず。KISSチームは一計を案じて組織の地下金庫を狙う
;暴走(つっぱり)ホリック <small>※シリーズ外読み切り作品(『プレイコミック』1981年11月号掲載)</small>
:[[ファントム無頼]]、[[エリア88]]の登場キャラクターを[[スター・システム (小説・アニメ・漫画)|スター・システム]]として登場させた現代物。
| |||