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== 文明崩壊論 ==
[[ジャレド・ダイアモンド]]らはなど、イースター島民はモアイの作り過ぎで文明が崩壊し自滅したとする説がある。かつて島民は木材を燃料やカヌーや家屋といったインフラに使い、耕地を広げるためにも森を切り開いていった。さらに部族の権威を高めるために祭祀に使うモアイを盛んに立てたことも森林の減少に拍車をかけることになった。森林の減少は土地の浸食などの環境悪化を招いたため、食糧や耕地などの資源を巡って部族間の緊張・対立が激化することになった結果、ますます競って像を立て、森林も狭まるという悪循環に陥っていったことが推測されている。周囲から孤立した人口1万人の小さな島に1,000体もの像が乱立した結果、最終的に森林が消滅し、人口も激減し、像が作られることもなくなり、当初は立っていた像は部族間の抗争で倒されてしまったとする<ref name="Jared"/>。このことから、地球全体をラパ・ヌイに、現在の世界各地のビルを同像にたとえ、地球温暖化や森林伐採に警鐘を鳴らす人々もいる。現在イースター島(ラパ・ヌイ)には大規模な森は存在せず、前述のように地質学的調査によると、作られた当時は[[椰子|ヤシ]]の木が生い茂っていたとされる。
 
しかし、実際に部族同士の争いがあったかどうかについては論争がある。というのも、部族の争いがあったにしては、[[殺人|人を殺す]]ことを目的としたような殺傷能力のある「[[武器]]」が島内からほとんど発掘されていないためである。島で使われていた「マタア」と呼ばれる[[石器]]は、人を刺し殺すような作業には適しておらず、島内から発掘された469個の[[頭蓋骨|頭骨]]を調べたところ、マタアによるものと思われる切り傷の痕が見つかったのは、そのうちわずか2個だけだった。西洋人による侵略時にも、現地人は[[投石]]で戦ったとされる。この事から、口伝にあるような激しい戦闘があったのかどうか疑問視する専門家もいる<ref name="natgeo022400064">{{cite news |title=イースター島、人殺しの武器を作らなかったと新説|newspaper=[[ナショナルジオグラフィック (雑誌)|ナショナルジオグラフィック]] |date=2016-2-25 |url=https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/022400064/ |accessdate=2017-3-11}}</ref>。