「国鉄キハ58系気動車」の版間の差分
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試験の独立化、改造工事に追加 |
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常磐無線アンテナ設置後に冷房化改造された車両は、機器配置の都合から冷房装置の配置が等間隔ではなくなった<ref name="rp201803別冊_p41" />。他線区から転入した冷房車には常磐無線アンテナを追加搭載しなかった車両もあり、国鉄末期に列車無線が全国に普及すると常磐無線アンテナは順次撤去された<ref name="rp201803別冊_p41" />。
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[[1964年]](昭和39年)に[[常磐線]]で技術課題とされていた電車と気動車の併結運転の試験を実施された。必要な主要機器の取り付け、電車・気動車両用[[連結器]]・[[幌#鉄道における幌|貫通ホロ(原文ママ)]]の改造を行い、[[国鉄457系電車|451系]]8両とキハ28形3両(ほかに死重として2両)の編成で試験が行われた。実用上は支障なしとされたが、電車と気動車の乗務員運用や指導訓練に課題があること、車両に改造が必要となることから、併結運転の旨味は薄いとされた<ref>「電車と気動車の併結運転」 『JREA』1967年1月号、小沢耕一 日本鉄道技術協会 1967年 p.6-p.10</ref>。▼
[[国鉄キハ80系気動車|キハ80系]]のうち、初期に新造されたキハ81系は後の増備車であるキハ82系とブレーキ方式が異なるため、キハ81系の台車をキハ82系と同じDT31B・TR68A形に交換する工事が1969年度に施工された<ref name="rp201803別冊_p41" />。キハ81系から捻出された空気ばね台車のDT27・TR67形はキハ58系へ転用されることになり、キハ56系・キハ58系の26両(24両との説あり)に施工された<ref name="rp201803別冊_p41" />。キハ58系列から捻出されたDT22系台車は[[国鉄キハ10系気動車|キハ10系]]のDT19系台車の交換に転用された<ref name="rp201803別冊_p41" />。
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==== 特別保全工事 ====
1980年代に入ると急行形気動車も製造から20年が経過して老朽化が目立ち始めたが、投資抑制の中でサービス改善と保安度向上を目的とした特別保全工事が1981年度より開始された<ref name="rp201803別冊_p44" />。当初の施工計画数は約700両で、車体外板裾部の貼り替えや雨樋、トイレ、洗面台などの交換が行われている<ref name="rp201803別冊_p44" />。
==== 「うみねこ」「むろね」向け改造車 ====
1984年に[[第三セクター鉄道]]として開業した[[三陸鉄道]]の[[北リアス線]]・[[南リアス線]]へは夏の多客期に国鉄車両が1日1往復乗り入れることになり、[[盛岡駅|盛岡]] - [[宮古駅|宮古]] - [[久慈駅|久慈]]間「うみねこ」および[[一ノ関駅|一ノ関]] - [[盛駅|盛]] - [[釜石駅|釜石]]間「むろね」で使用されるキハ58系にアコモデーション改造が行われた{{R|rp201803別冊_p44}}。
改造されたのはキハ58 416・486・1511およびキハ28 336・390の5両で、塗装は三陸の海と空を表すブルーとアイボリーのストライプとし、車内は座席が[[新幹線0系電車|新幹線0系]]の廃車発生品である転換クロスシートに交換された{{R|rp201803別冊_p44}}。
キハ58 1511とキハ28 390はJR東日本へ承継後の1989年度より機関換装に合わせて原型クロスシートの一般車に復元され、塗装も盛岡色に変更された{{R|rp201803別冊_p48}}。
==== 長崎地区向けお座敷改造車 ====
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* キハ58 139+キハ28 2401
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== 試験 ==
=== 電車と気動車の併結運転 ===
▲[[1964年]](昭和39年)に[[常磐線]]で技術課題とされていた電車と気動車の併結運転の試験を実施された。必要な主要機器の取り付け、電車・気動車両用[[連結器]]・[[幌#鉄道における幌|貫通ホロ(原文ママ)]]の改造を行い、[[国鉄457系電車|451系]]8両とキハ28形3両(ほかに死重として2両)の編成で試験が行われた。実用上は支障なしとされたが、電車と気動車の乗務員運用や指導訓練に課題があること、車両に改造が必要となることから、併結運転の旨味は薄いとされた<ref>「電車と気動車の併結運転」 『JREA』1967年1月号、小沢耕一 日本鉄道技術協会 1967年 p.6-p.10</ref>。
=== JR東日本の更新用エンジン比較試験 ===
JR東日本ではDMH17系エンジンに代わる更新用エンジンを選定するため、1988年1月から11月にかけて盛岡客車区所属のキハ58形3両で機関を換装して長期試験を行った<ref name="rp201803別冊_p58">『鉄道ピクトリアル』2018年3月号別冊「国鉄形車両の記録 急行形気動車」p.58</ref>。対象はキハ58 614・277・628の3両で、キハ58 614にはカミンズ製のNTA855R1、キハ58 277には新潟鐵工所製のDMF13HZ、キハ58 628には小松製作所製のSA6D125H1がそれぞれ各車に2基搭載された{{R|rp201803別冊_p58}}。機関出力はいずれも330 PSとされた{{R|rp201803別冊_p58}}。
試験は[[釜石線]]や[[花輪線]]などで行われ、その結果からキハ58系、キハ52形などで本格的に機関換装が行われることになった{{R|rp201803別冊_p58}}。試験車3両は試験終了後に3両ともDMF13HZに揃えられている{{R|rp201803別冊_p58}}。なお、この試験期間中の1988年3月にジョイフルトレイン「[[サロンエクスプレスアルカディア]]」の火災事故が発生している{{R|rp201803別冊_p46}}。
== 沿革 ==
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