「井﨑正浩」の版間の差分

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== 経歴 ==

福岡教育大学では竹市泰永教授に師事し、歌・ピアノ・指揮を学んだ。在学中に文部省（当時）の奨学金を得てウィーン音楽大学に留学し、カール・エスターライヒャー、湯浅勇治、ギュンター・トイリンクの各教授に師事して、作曲・指揮・合唱指揮を学んだ<ref>ソルノク市立交響楽団 公式ウェブサイト「Izaki Masahiro」プロフィール。</ref>。

* [[福岡県]][[福岡市]]出身<ref name="Prost">{{Cite web |author= |url=http://orchestra.musicinfo.co.jp/~webprost/profile_27.html |title=井﨑 正浩（いざき　まさひろ） |website=PROFILE |publisher=プロースト交響楽団 |language= |date= |accessdate=2024-03-13}}</ref>。

* [[福岡教育大学]]音楽科在学中に[[文部省]]派遣給費留学生として渡欧し、オーストリア国立ウィーン音楽大学に学ぶ<ref name="Prost"/>。

* [[東京学芸大学|東京学芸大学大学院]]作曲指揮法講座修了<ref name="Prost"/>。

福岡教育大学卒業後は、東京国際芸術大学のマスタークラスに進学し、さらに1988年から1990年にかけて東京学芸大学で作曲・指揮の修士課程を修了した<ref>同上。</ref>。

== 賞詞 ==

* 1995年　ブダペスト国際指揮者コンクール優勝　

1995年、ハンガリー国営テレビ主催の第8回国際指揮者コンクールで第1位を受賞して国際的に注目を集めた<ref>『Zenekar』第27巻第4号（2020年）、ハンガリー音楽家協会。</ref>。これを機に、ハンガリー国内の主要オーケストラや国立劇場、ブダペスト・オペレッタ劇場などでの指揮活動を本格化させた。

* 2015年　カポシヴァーリ・ジュラ賞

* 2015年　金十字功労勲章

同年より日本フィルハーモニー協会合唱団の常任指揮者を務める<ref>日本フィルハーモニー協会合唱団 公式ウェブサイト 過去の指揮者一覧。</ref>。1998年から2001年までソンバトヘイ交響楽団の芸術監督兼常任指揮者、2007年からはソルノク市立交響楽団の首席指揮者、2010年からはソルノク市の音楽総監督を務めている<ref>ソルノク市立交響楽団 公式ウェブサイト「Izaki Masahiro」ページ。</ref>。

* 2001年　リラ大賞

* 2020年　外務大臣表彰

国際的な指揮活動も活発で、2012年にはモスクワのViva Celloフェスティバルにてロシア国立管弦楽団を指揮し、2013年にはベルリン交響楽団を指揮したのをはじめ、アメリカ、韓国、ドイツ、スイス、オーストリア、スペイン、スロヴェニア、スロヴァキアなどにおいても指揮を行っている。<ref>Index.hu「Zeneakadémián japán művészek – Izaki Masahiro és Farkas Gábor」（2021年12月16日）</ref>。

* 2022年　プリマ賞

== 子どものころの実績 ==

高校在学中に、校歌選定コンクールに応募した作品が採用され、その楽曲は福岡市立長丘中学校の校歌として正式に制定された（1978年〈昭和53年〉10月制定）。この作品は現在も同校の校歌として使用されている<ref>福岡市立長丘中学校「学校紹介」校歌ページ（作曲：井﨑正浩）https://sites.google.com/fuku-c.ed.jp/jhnagaok/index/%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%B4%B9%E4%BB%8B</ref>。

== 受賞詞歴 ==

* 1995年 - ハンガリー国営テレビ 第8回国際指揮者コンクール 第1位<ref>「A magyar művek előadása a kedvenceim közé tartozik」『Zenekar』第27巻第4号（2020年）、ハンガリー音楽家協会。</ref>

* 2015年 - ソルノク市 カポシュヴァーリ・ジュラ賞（Kaposvári Gyula-díj）<ref>Szolnok市公式ウェブサイト「Kaposvári Gyula-díj」歴代受賞者一覧。</ref>

* 2015年 - ハンガリー政府より ハンガリー金十字勲章（Magyar Arany Érdemkereszt）<ref>Magyar Közlöny（ハンガリー政府官報）2015年発行分。</ref>

* 2020年 - 日本国外務省 外務大臣表彰<ref>外務省公式サイト「令和2年度 外務大臣表彰受賞者一覧」https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_000651.html</ref>

* 2022年 - ヤース＝ナジクン＝ソルノク県 プリマ賞（Jász-Nagykun-Szolnok megyei Prima-díj）<ref>JNSZ Megyei Prima Díj 公式ページ：2022年度受賞者紹介。</ref>

== 音楽観・指揮スタイル ==

井﨑は、西欧音楽の伝統に深く根ざしたアプローチと、日本的な繊細さを併せ持つ指揮者として「ヨーロッパの精神を持つ日本人」（Új Néplap紙）と評された。特に合唱指揮においては、声の響きを細部まで丁寧に構築する手腕に定評がある<ref>「A magyar művek előadása a kedvenceim közé tartozik（ハンガリー作品の演奏は私の好みの一つ）」『Zenekar』第27巻第4号（2020年）、ハンガリー音楽家協会。</ref>。

また、彼の音楽作りは「共感と対話」に基づいており、リハーサルにおいても演奏者とのコミュニケーションを重視する姿勢が特徴的である<ref>ソルノク市立交響楽団 公式ウェブサイト「Izaki Masahiro」紹介ページ。</ref>。オーケストラとの信頼関係を築くことで、スコアの奥行きを最大限に引き出すことを目指している。

自身のインタビューでは、「譜面に書かれていない“沈黙”の部分にこそ、作曲家の魂が宿る」と語っており<ref>『Zenekar』誌、同上。</ref>、楽曲の構造だけでなく、作品が生まれた背景や詩的ニュアンスにも強い関心を持っている。

レパートリーはハンガリーや東欧の作品に広く及び、コダーイやバルトークなど母国語と密接な関係を持つ音楽に対しても深い理解と情熱を持っている<ref>Index.hu 「Zeneakadémián japán művészek – Izaki Masahiro és Farkas Gábor」2021年12月16日。</ref>。

== 脚注 ==