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[[2016年]]に導入された2次車では、当時スーツケース等の大型手荷物の持ち込みによる混雑悪化が問題視されていたため、新たに「ラゲッジスペース」と称する多目的スペースが出入口付近に設けられた{{R|RP1017_52-54}}{{Efn2|2014年(平成26年)頃のインバウンド急増から空港急行に利用客が集中するようになり、着席した乗客がスーツケースを身体の前側に構えることで車両の通路が塞がれトラブルが生じかねない状態となっていた。こうした混雑の緩和や通路スペースの確保を目的にラゲッジスペースが整備された<ref>{{PDFlink|[https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/161117_2.pdf 空港アクセスと関西空港駅の利便性がさらに向上します! ~ダイヤ改正、関西空港駅の訪日外国人専用窓口の拡大を行います~]}} - 南海電気鉄道(2016年11月17日)</ref>。なお、ラゲッジスペース自体は手荷物専用ではなく、ベビーカースペースや立席スペースなど多目的の利用を想定しており、その旨を[[ピクトグラム]]にて案内している。}}。これに伴い、扉間の座席定員は6人(一部4人)に削減され、併せて袖仕切りの形状も用途に合わせて変更された。ラゲッジスペースは以後、南海本線向けに製造された編成を中心に配置されている。
 
2019年(令和元年)に高野線へ導入された6次車では、モケットをグレーとブラックの縞柄模様とした新型のバケットシートと藍色の[[つり革|吊手]]が採用されている{{R|RP1017_52-54}}。これは[[南海9000系電車|9000系]]のリニューアル企画「NANKAI マイトレイン」プロジェクトの人気投票で選ばれたデザイン<ref>[https://www.nankai.co.jp/contents/e_project/sp/mytrain/mytrain2/ 「NANKAI マイトレイン」特設サイト] - 南海電気鉄道(2024年6月27日閲覧)</ref>を一部取り入れたもので、以降の増備車の標準装備となった。また[[2022年]](令和4年)竣工の8次車からは、袖仕切り・側引戸・床面を[[木目調]]にするとともに、他の化粧板も薄めの黄色系に置き換えた「NANKAI マイトレイン」仕様として登場し、「我が家のリビング」を思わせるくつろぎの空間へとアップデートが図られている{{R|RP1017_52-54}}<ref>[http://www.nankai.co.jp/company/csr/voice/202110_03.html お客さまに‘なんかいいね’を届けたい。(新造車両編)] - 南海電気鉄道(2023年11月23日閲覧)</ref>。
 
[[2023年]](令和5年)に竣工した9次車は、上記のラゲッジスペースと「NANKAI マイトレイン」仕様を組み合わせた新しい内装で登場した。こうしたニーズの多様化するニーズに応える客室設計のあり方が評価され、本系列は[[#泉北高速鉄道9300系電車|泉北高速鉄道9300系]]とともに「2023年度[[グッドデザイン賞]]」を受賞した<ref name="Nankai20231005">{{PDFlink|[https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/231005_1.pdf 南海電気鉄道8300系車両、及び泉北高速鉄道9300系車両が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞]}} - 南海電気鉄道・泉北高速鉄道(2023年10月5日)</ref>{{Efn2|受賞が公表された2023年(令和5年)10月5日から、8301F+8701Fの先頭部に記念ヘッドマークが掲出された<ref>「[https://railf.jp/news/2023/10/07/044000.html 南海8300系にグッドデザイン賞受賞記念ヘッドマーク]」-『railf.jp(鉄道ニュース)』、交友社(2023年10月7日)</ref>。}}。
 
なお上記の仕様変更とは別に、2023年(令和5年)度には列車内のセキュリティ向上と犯罪抑制のため、出入口付近への[[監視カメラ|防犯カメラ]]設置が行われ、年度内に全車への施工が完了している<ref>{{PDFlink|[https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/240514.pdf 2024年度鉄道設備投資計画について]}} - 南海電気鉄道(2024年5月14日)</ref>{{Efn2|車内防犯カメラは2022年(令和4年)10月より本系列を用いて実証実験を行っていた<ref>{{PDFlink|[https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/221025.pdf -2022年10月29日(土)から- 通勤車両への防犯カメラ設置に向けた試験の実施について]}} - 南海電気鉄道(2022年10月25日)</ref>。}}。
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=== 台車 ===
8次車までは、8000系と同様の[[鉄道車両の台車#軸箱守のないもの|モノリンク式]][[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|ボルスタレス台車]](新日鐵住金→[[日本製鉄]]製 SS-179M形・SS-179T形)である。ただし、主電動機・駆動装置の変更に伴い台車枠形状は新設計とし、差圧弁は車体側に移設している。また軸ばねは本系列の負担荷重に応じた設計とするため、電動台車と付随台車で異なるばね定数のものを採用した。[[空気ばね]]の中心間距離は車体ローリング剛性改善のため8000系から引き続き1,950 mmとしている。
 
9次車からは、メーカーを近畿車輛に切り換えるとともに軸箱支持装置を円筒積層ゴム片支持方式とした KD-325A/325B形・KD-326A/326B形 に変更されている{{R|RP1017_280-281}}。円筒積層ゴム部で前後左右の水平力を支持、コイルばねにて上下力を支持する。
 
先頭台車に搭載する[[砂撒き装置#セラミック噴射装置|増粘着剤噴射装置]]は、従来より保守メンテナンス性と噴射性能を向上させた新型のものに変更している。
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Nankai8300 SS-179M.jpg|SS-179M形台車
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2次車登場時より8000系と併結運転を行っている<ref>『大手私鉄サイドビュー図鑑12 南海電鉄』、P.76</ref>が、[[2021年]](令和3年)からは更新工事を受けた9000系との併結も開始された<ref>「車両総説」-『鉄道ピクトリアル』2023年10月臨時増刊号、P.57</ref>。他方、登場初期に行っていた[[南海1000系電車 (2代)|1000系]]2両編成との併結{{R|Taizen1_41-42}}は、1000系が[[南海1000系電車 (2代)#インバウンド対応工事|インバウンド対応工事]]を受けたのを機に実施されなくなった<ref>「車両総説」-『鉄道ピクトリアル』2023年10月臨時増刊号、P.56</ref>。
 
なお、2023年(令和5年)8月よりから8718Fを使用したGOA2.5自動運転走行試験が和歌山港線で行われている<ref>{{PDFlink|[https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/230613.pdf 『係員付き自動運転(GoA2.5)実現』に向けて自動運転走行試験を2023年8月頃から開始します] }} - 南海電気鉄道(2023年6月13日)</ref><ref>[https://news.mynavi.jp/article/20231218-nankai/ 南海電鉄、和歌山港線「自動運転」走行試験を公開 - 廃駅が復活!?。]-マイナビニュース(2023年12月18日)</ref>、2025年(令和7年)3月までに延べ7,200 kmの走行試験を行った<ref>{{PDFlink|[https://www.nankai.co.jp/lib/company/news/pdf/250326_2.pdf 2027年度に高師浜線において GOA2.5 自動運転を開始] }} - 南海電気鉄道(2025年3月26日)</ref>。
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12000と併結し特急「サザン」の運用に就く8300系(8310F).jpg|特急「サザン」<br/>(12000系と併結)