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==ビデオとしてのVHS==
'''VHS'''が開発される前年には[[ソニー]]が開発した家庭用ビデオ[[ベータマックス]]が発売されている。[[VHS]]はその対抗規格として脚光を浴び、史上類を見ないフォーマット戦争が約10年間も続いたが、最終的にはVHSが生き残った。
その要因としてはいくつかあるが、
#[[VHS]]を採用するメーカーを積極的に獲得し、多数ファミリを形成できたこと、特に[[松下電器産業]]をグループに引き込んだことが大きい。
#記録時間を最初から実用的な2時間に設定し、その後も長時間化に成功したこと
#米国市場での[[OEM]]供給先を数多く獲得することに成功したこと
#[[VHS]]の優位を見た映像ソフトメーカーが、VHSでしか商品を発売しなくなり、レンタルビデオ店でもVHSのみとなったため、ますます[[VHS]]へとシェアが雪崩れうっていった。
などが上げられる。
 
[[1976年]]1010月に[[日本ビクター]]が発売した[[VHS]]1号ビデオデッキ(品番:HR-3300)は当時の金額で定価25256千円もし(留守番録画のできる時計内の専用取付式タイマーは別売で1万円もした)、[[シャープ]]、[[三菱電機]]も当初は[[日本ビクター]]の第1号機をOEMOEMで発売していた。又、VHSVHSの録画テープも、当初は120分が6000円という価格であった。(現在はビデオデッキ、録画テープ共に当初の2020分の1未満の価格で入手できるまでになった。)<br>
[[1977年]]には、[[松下電器]]が普及型の[[VHS]][[ビデオデッキ]]「[[マックロード]]」を発売し、[[VHS]]ヒットのきっかけにもなった。
[[1983年]]秋には、同年夏にソニーがベータHi-Fiステレオを打ち出したのに対抗し、[[松下電器]]がdbxノイズリダクションを使用したアナログHi-Fiステレオオーディオ規格を完成し、製品化する。(この規格は、直ぐにVHSのアナログHi-Fiステレオ規格の標準として採用、現在に至る。ちなみに当初からS/N比90dB以上、周波数特性20~20000Hzの特性を持つ。)
 
[[1977年]]には、[[松下電器]]産業が普及型の[[VHS]][[ビデオデッキ]]「[[マックロード]]」を発売し、[[VHS]]ヒットのきっかけにもなった。
[[VTR]]は当初2ヘッドであり、テープは、幅が[[1/2インチ]]のカセットタイプで標準録画時間が2時間であった。この形は現在では当たり前となったが、開発当時の[[VTR]]にはテープのリールが1つだけのカートリッジタイプがあったり、テープ幅やカセットのサイズも様々だったりと、互換性のない規格が氾濫していた。[[VHS]]の特徴としてビデオの規格を原則として変えないことがあり、発売当初録画されたテープは現在流通している最新機種でも再生できる。また規格の範囲を大きく逸脱しない形での改良を続けており、HQやHIFIオーディオ対応、ビデオカメラ規格の[[VHS-C]]、高画質機種[[S-VHS]]、アナログハイビジョン対応の[[W-VHS]]、[[デジタル放送]]対応の[[D-VHS]]など幅広く展開している。すべての規格において[[VHS]]テープの再生は基本的には対応している。
 
[[1983年]]秋には、同年夏にソニーがベータHi-Fiステレオを打ち出したのに対抗し、[[松下電器]]がdbxノイズリダクションを使用したアナログHi-Fiステレオオーディオ規格を完成し、製品化する。(この規格は、直ぐにVHSのアナログHi-Fiステレオ規格の標準として採用、現在に至る。ちなみに当初からS/N比90dB以上、周波数特性20~20000Hzの特性を持つ。)
また長時間録画のユーザーのニーズにも答えるため1977年に[[アメリカ合衆国|米国]]市場むけの2倍モード(LP)、1979年に3倍モード(EP)が開発され幅広い機種に搭載された。またその後5倍モードも開発され一部の機種に搭載されている。また規格外ではあるが標準モードで2つの番組を同時に録画できる機種もあるなど[[ビデオテープレコーダ|VTR]]普及期にはメーカーから様々な提案がなされた。[[ベータマックス|ベータ]]、[[8ミリビデオ|8ミリ]]、[[レーザーディスク|LD]]など様々なメディアとの競争の結果、家庭用ビデオ方式として[[デファクトスタンダード]]として今日に至る。2002年以降[[DVD]]や[[HDD]]を用いたビデオレコーダが脚光を浴びており、VHS/DVDのコンパチブルの機種も発売されているなど移行期にあると言えるが、世界的な[[VHS]]市場はすぐに消える事はないと思われる。
 
[[ビデオテープレコーダ|VTR]]は当初2ヘッドであり、テープは、幅が[[1/2インチ]]のカセットタイプで標準録画時間が2時間であった。この形は現在では当たり前となったが、開発当時の[[VTR]]にはテープのリールが1つだけのカートリッジタイプがあったり、テープ幅やカセットのサイズも様々だったりと、互換性のない規格が氾濫していた。[[VHS]]の特徴としてビデオの規格を原則として変えないことがあり、発売当初録画されたテープは現在流通している最新機種でも再生できる。また規格の範囲を大きく逸脱しない形での改良を続けており、HQやHIFIオーディオ対応、ビデオカメラ規格の[[VHS-C]]、高画質機種[[S-VHS]]、アナログハイビジョン対応の[[W-VHS]]、[[デジタル放送]]対応の[[D-VHS]]など幅広く展開している。すべての規格において[[VHS]]テープの再生は基本的には対応している。
 
また長時間録画のユーザーのニーズにも答えるため1977年に[[アメリカ合衆国|米国]]市場けの2倍モード(LP)、[[1979年]]に3倍モード(EP)が開発され幅広い機種に搭載された。またその後5倍モードも開発され一部の機種に搭載されている。また規格外ではあるが標準モードで2つの番組を同時に録画できる機種もあるなど[[ビデオテープレコーダ|VTR]]普及期にはメーカーから様々な提案がなされた。[[ベータマックス|ベータ]]、[[8ミリビデオ|8ミリ]]、[[レーザーディスク|LD]]など様々なメディアとの競争の結果、家庭用ビデオ方式として[[デファクトスタンダード]]として今日に至る。[[2002年]]以降[[DVD]]や[[ハードディスクドライブ|HDD]]を用いたビデオレコーダが脚光を浴びており、VHS/DVDのコンパチブルの機種も発売されているなど移行期にあると言えるが、世界的な[[VHS]]市場はすぐに消える事はないと思われる。
 
==コンピュータ用としてのVHS==
'''VHS'''が普及するにつれ、量産効果が上がり、テープ価格が大幅に値段を下げた。[[オープンリール]]を多用していたコンピュータ業界はテープの安さからデータカートリッジとしての利用を推し進めた。[[富士通]]などは大型コンピュータの[[補助記憶装置]]として用い、数百本のVHSテープを筐体内ラックに納め、コンピューター制御により[[ジュークボックス]]さながらのオートローディングを行わせ、大型[[磁気ディスク装置]]のバックアップ装置として活用した。この際使用したテープは市販のビデオ用テープと同じ規格の物を使用した。
 
==VHSフォーマット概要==