「ブラック・ジャック」の版間の差分

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PATMAN (会話 | 投稿記録)
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[[義賊]]の如く「金持ちには高額な治療費を突きつけるが貧しい人には治療費をとらない」といったことはなく、貧しい人が依頼者であっても容赦なく高額な治療費を突きつける。BJが要求する手術料は、相手の支払い能力の限界を呈示することが多く、その額は数百万円から百億円以上にまで及び、ほとんどの場合元患者(金持ちの場合が多い)は債務を背負いこむ事になる(無論、支払いを拒む者もいる)。
 
しかし一方で「●月×日までに」といった支払期限を設けることは殆どない(特に依頼者が貧乏な場合)。その理由は作中に語られることはないが、恐らく患者の治療への意思の強さを試すためとみられている<ref>[[筒井康隆]]「ブラックジャック1~7」『みだれ撃ち涜書ノート』[[集英社]][[集英社文庫]]、1982年、p48-p50</ref>。また、依頼者が「一生かかってでも」全部支払おうと努力する姿に、かつて瀕死の重傷から過酷なリハビリをして復帰を目指していた当時の自分を重ね、普段は隠されている人間の精神的な強さ(底力)を信じたい気持ちが表れているともいえる。あるいは単純に貧乏人から金を取らない義賊であるとすると、金持ちからも悪どく治療費をもぎとる際の障害になるため、ポーズとして守銭奴を装っているという面もあると思われる。
 
またその一方、稀ではあるが治療費がタダ同然となる事もある(「千円負けてやろう」といって治療代がたった千円になったり、「手術料の代わり」として風車を受取るなど)が、特に理由がある訳でなく、単なる気まぐれである(むろん、内心の理由はあるのかもしれないが、守銭奴を装うために気まぐれで治療費をまけているように振る舞っているのかもしれない)。動物からは手術料を取ることはないが、「シャチの詩」の巻では診療所を設けて最初にBJのもとへやってきた患者(シャチのトリトン)に対して「特別サービスで治療費はまけてやるぜ」と言っている(しかしトリトンは数日後、海から真珠をくわえてきて治療費代わりにBJに渡している)。
 
宇宙人に高額の手術料を請求したときには、「金」の概念が伝わらなかった。見本として見せた「お札」をコピーされてしまい、同じ番号のお札が大量に作られた。これにはBJも苦笑するしかなかった。