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墓室内部は正面に三段、左右に各一段の[[厨子甕]]([[蔵骨器]])を安置する棚が設けられている。正面棚の一段目には[[磁器]]質の板が十数枚並べられており、そこには被葬者の名前や死亡年、[[洗骨]]年が記されていた。こうした磁器板は他の墓にほとんど類例を見ないこの墓特有のものである。厨子甕は一世・朝央をはじめ歴代当主のほかに、現在では記録がほとんど残っていない浦添王子朝郁なる人物のものも納められている。
 
袖石からは墓庭を取り囲む袖垣が続いている。袖垣の石積み扇状の石からなる相方積みである。袖垣の角には隅頭石と呼ばれる突起状の石が配されている。墓庭には、宜野湾御殿の墓同様、低めのヒンプン(屏風)が設置されている。ヒンプンの石積みは相方積みである。階段は設けられていないが、墓庭入口(門)並びにヒンプンの横で少し段差を設けて、墓室の位置を入口より若干高くしている。墓から南東の位置にはかつては墓番の屋敷もあった。
 
浦添御殿の墓は、[[沖縄戦]]で屋根に砲弾を受けて墓室の一部に穴が開くなど、大きな被害を被った。2008(平成20)年、浦添市の史跡に指定され、2012(平成24)年には修復が完了して、往時の雄大な姿がよみがえった。