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{{Redirect|婚礼|[[リヒャルト・ワーグナー]]の未完のオペラ|婚礼 (ワーグナー)|松本清張の短編小説およびそれを原作とするテレビドラマ|結婚式 (松本清張)}}
[[Fileファイル:Japanese Wedding Day.jpg|thumb|160px|日本の結婚式の一例]]
[[画像ファイル:Hindu_marriage_ceremony_offering.jpg|thumb|160px|[[ヒンドゥー教]]徒の結婚式]]
[[画像ファイル:Sikh_wedding.jpg|thumb|160px|[[シク教]]徒の結婚式]]
[[画像ファイル:2007-09-01trauungköln.jpg|thumb|160px|ドイツの[[ルーテル教会]]での結婚式]]
[[ファイル:Boda principios S XX.jpg|サムネイル|20世紀初頭からのウェディングドレス(1935年)。バルセロナ、スペイン。]]
 
'''結婚式'''(けっこんしき、英:''Wedding'' )は、[[婚姻]]を成立させるため、もしくは確認するための[[儀式]]である。[[英語]]では「wedding」。[[カタカナ]]'''ウェディング'''または'''ウエディング'''と表記することもある。
 
※「儀式としての結婚式」が終了した後の宴会に関しては、「[[結婚披露宴]]」の項を参照のこと。
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=== 結婚式が行われる場所 ===
[[画像ファイル:Louis XIV wedding.jpg|thumb|160px|王族の結婚式の一例。[[ルイ14世]]と[[マリー・テレーズ・ドートリッシュ]]の結婚。[[1660年]]、フランス南東部の[[:fr:Saint-Jean-de-Luz#Histoire|サン・ジャン・ド・リュス]]教会にて。]]
[[画像ファイル:VictoriaAlbertMarriageEngraving.jpg|thumb|160px|[[ヴィクトリア_(イギリス女王)|ヴィクトリア]]と[[アルバート_(ザクセン=コーブルク=ゴータ公子)|アルバート]]の結婚式]]
宗教的な場で行われるもの、行政的な場で行われるもの、家族の家で行われるもの、商業的な施設で行われるものなどがある。
 
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==== 行政的な場で行われるもの ====
市庁舎で[[市長]]によって結婚の成立を宣言してもらうものなど([[フランス]]、[[イタリア]]などのヨーロッパ諸国や[[アメリカ合衆国]]で行われている民事婚)。フランスでは[[:fr:mariage_civil|mariage civil]]と呼び、米国ではcivil marriageと呼んでいる。
 
==== 家族の家で行われるもの ====
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=== 江戸時代~明治 ===
[[Fileファイル:Isaac Titsingh, Bijzonderheden over Japan Een huwelijks protocol.jpg|thumb|江戸時代の結婚式のイラスト([[イサーク・ティチング]]画)]]
[[画像ファイル:A_japanese_Wedding-J._M._W._Silver.jpg|thumb|『日本の礼儀と習慣のスケッチ』より、[[1867年]](慶応3年)出版]]
婚席に神々が臨在するという考えは中世の床飾りから見られ、[[江戸時代|江戸]]中期の[[貞丈雑記]]に明文化された。新郎の自宅に身内の者が集まり、高砂の尉と姥の掛け軸を床の間に掛け、鶴亀の置物を飾った島台を置き、その前で盃事をして結婚式をする、いわゆる[[祝言]]が行われた。家の床の間は神様が居るとされる神聖な場所で、掛け軸や島台も神さまの拠り所でもあるとされ、当時から結婚式は宗教と密接な関係があった。[[10月 (旧暦)]]は「[[神無月]]」であったので、結婚式はこの月を避けて行われた。
民俗学者の[[柳田國男]]著の『明治大正史』及び『婚姻の話・定本柳田國男集15』によると、少なくとも幕末から明治初期までの庶民による結婚式は、明治以降に確定した神前式の形式とは同じではなく、自宅を中心とし、婿が嫁方の実家でしばらくの間生活するという「[[婿取婚|婿入り婚]]」と呼ばれる形式であったとしている。この際、新婚生活の初日に嫁方の家で祝いの席がもうけられることがあったが、夜の五つ(現在で言うところの午後9時頃)から行われることが多かったという。同じく柳田によると、江戸時代であっても、同じ村内の者同士が結婚する場合には祝言が行われないか、あるいは簡素なものであったが、村外の者と結婚する例が増えてくるに従って形式が複雑化し、神前式に近いかたちになっていた、と述べる。また、庶民の結婚式の場合は、神職が吟ずる[[祝詞]]より、郷土歌や民謡、俗謡を歌うことが多かったとされる。[[祝詞]]であっても、現代の神前式のように「天津祝詞」が吟ずられるようになったのは明治以降である。
 
==== 吉原遊郭 ====
[[吉原遊廓|吉原遊郭]]で[[遊女]]と馴染みの客が[[熊野神社]]([[熊野三山]])の[[熊野誓紙]]([[熊野牛王符]])3枚に2人の結婚を誓う旨を記載し1枚を神社に収めるという擬似的結婚がなされたという。
 
=== 近・現代の変遷 ===
[[Fileファイル:Kitasirakawa-no-miya Nagahisa1935-1.jpg|thumb|220px|[[北白川宮永久王]]・[[北白川祥子|祥子妃]]の結婚式([[1935年]]4月)]]
上記のごとく以前は日本では、少なくとも庶民の間では、割合的に結婚式は自宅で行うことが多かった。神社で行う「神前結婚式」はそれ以前にも行われていた<ref>[http://www.sesame-wedding.co.jp/nagomi/kaijou/izanagi.html 「伊弉諾神宮/柳婚礼衣裳室」の歴史]</ref>ものの、数としてはごく少数であった。
 
[[1885年]](明治18年)、元[[日蓮宗]][[僧侶]]であった[[田中智]]によって創設された「[[国柱会]]」の前身「立正安国会」において日本で最初の正式な結婚式(本化正婚式)の規定が定められた<ref>「国柱会百年史」[[宗教法人]][[国柱会]]</ref>。田中智学の思想「仏教夫婦論」により、[[明治維新]]以降の日本において夫婦の結婚を制度化することは国家の近代化に不可欠であるとされた。この立正安国会による仏前結婚式が、[[仏教]]史上はじめての正式な結婚式である。
 
[[1900年]](明治33年)[[5月10日]]に[[皇太子]][[大正天皇|嘉仁親王]]と[[貞明皇后|九条節子]][[公爵]]令嬢が結婚(後の大正天皇・貞明皇后)。皇族の慣例通り、正装した男女が、[[宮中三殿]]に拝礼し、[[神 (神道)|神]]の前で夫婦の誓いを立てる形式の[[皇室の儀式#結婚|結婚の儀]]である。すると市民から神前での挙式を望む声が上がり、神宮奉斎会(現在の[[東京大神宮]])が結婚の儀を模した形で「神前式」の儀式を新たに創設。国民の間に定着していった。
 
戦後になり、[[高度経済成長]]期に[[結婚式場]]による「キリスト教式」も流行するようになった。
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これらの式場には神社や寺院、キリスト教会の出張先として別室が設けられ、主に両家の親族が入って式が執り行われる。その後併設した宴会場で盛大な披露宴を行うことになる。宴会場を利用した場合、いずれにしても多額の費用が掛かる為、親類縁者だけの小規模な結婚式もある。また、近年ではハウスウェディングと称して一軒家を借り切って親族や友人など身近な者を招待し<ref>[http://allabout.co.jp/gs/weddingplan/subject/msub_mida2cate06.htm 夢を叶える結婚式の会場と挙式スタイル] [[All About]]</ref>、パーティー形式の結婚式・披露宴を行うこともある。
 
== 現代日本の結婚式(タイプ分類) ==
=== 神前式(しんぜんしき) ===
[[画像ファイル:Japanese_wedding.jpg|220px|thumb|神前結婚。[[神主]]の先導で新郎・新婦が境内を歩くのが一般的]]
<!--独自研究 神話の時代からの日本の結婚式の歴史を見ればわかる通り、-->前述の通り、日本の結婚式そのものや、行われてきたしきたりは日本独自の宗教である神道から大きな影響を受けているが、結婚式自体は自宅で行われるのが一般的であった。
 
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具体的な式順としては[[巫女]]の先導で新郎新婦、[[媒酌人]]、新郎両親、新婦両親、新郎親族、新婦親族の順に入場し、最後に[[斎主]]が入場。[[典儀]]と呼ばれる司会進行役(巫女が行う場合もある)が式の始まりを宣言、斎主の拝礼に合わせ一堂が起立して神前に礼。[[祓]]を行う為、斎主が[[幣]]を用いて穢れを祓う。一堂は起立したまま軽く頭を下げ、これを受ける。斎主が神前で二人の結婚をその[[神社]]に鎮座する[[神]]と[[氏神]]、そして祖先神に報告する[[祝詞]]を奏上し、神の加護を願う。一堂は起立して頭を下げる。
 
[[三九度]]の杯を交わす。一の杯においては、まず新郎が杯を受け、次に新婦、また新郎となる。二の杯では、まず新婦、次に新郎、また新婦。三の杯は一の杯に同じ。一二三の三度の杯を三回ずつ受けるので3×3=9ということで[[三九度]]が成立する。ただ現在は新郎新婦の時間的な制約があるため以下のような略式を用いる神社も多い。一の杯を受け、次に新婦がその杯を飲み干す。二の杯は新婦から新郎の順、三の杯は新郎から新婦の順で、どの杯も必ず三口で飲み干す。新郎新婦が神前に進み出て誓いの言葉を読み上げる。新郎が本文を読み、自分の名前の部分は新郎・新婦がそろって読む。[[玉串]]を神前に捧げ「二拝二柏手一拝」の順で拝礼し、席に下がるときはお互いに背を向けないように内回りで体の向きを変える。これは神に対してなるべく自分のお尻を向けない為である。新郎新婦に続いて媒酌人、親族代表が玉串を捧げる。両家が親族となった誓いを交わす。両家の親族、新郎新婦、媒酌人が杯を戴く。斎主が式を無事終わらせたことを神に報告し、一拝。一堂は起立して拝礼。その後斎主がお祝いの挨拶をし、一堂で拝礼。斎主退場の後、新郎新婦、媒酌人、親族の順に退場。式の後披露宴に移る。
 
ただし、必ずしも神社のみで行われているというわけではなく、神前式の結婚式を行えるホテル、結婚式場も多い。
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[[菩提寺]]の本堂にて行なう場合が多いが、[[本尊]]を安置して[[公民館]]や、家庭でも挙式は可能である。
 
具体的な式順は宗派によって多少の違いがあるが、[[住職]]([[司婚者]])と参列者一同が、[[本尊]]に結婚を奉告し、[[住職]]から終生仏教徒として守るべき事柄について諭しを受け、記念の[[珠]]を拝受、互いに敬愛を誓いあう誓紙に署名した後、[[三三九度]]の杯を交わすのが大筋である。
 
僧侶関係の事例が多く、一般信徒が行う事例は少ないが、[[つんく♂]]、[[東貴博]]、[[スティーブ・ジョブズ]]の例が知られる。
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=== キリスト教(教会)式 ===
==== 「結婚式教会」での結婚式 ====
[[画像ファイル:Resort_wedding.jpg|160px|thumb|「結婚式教会」での式の一例]]
日本で行われるいわゆる「キリスト教式結婚式」は、キリスト教徒の結婚式を模した結婚式である。すなわち本物の[[教会堂]]や聖堂でなく、結婚式のためだけにつくられた教会堂風の施設(宗教施設でなく集会場として登録されるいわゆる「結婚式教会」)において、特定の教会に所属しない者によって行われるケースが大多数である。また、様式としても[[カトリック]]と[[プロテスタント]]を混同している場合も多い。但し、[[正教会]]の様式が参考にされているケースはない。
 
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[[キリスト教]]での結婚式の意味や様式は、[[キリスト教諸教派の一覧|教派]]によって異なる。
 
===== カトリック教会 =====
[[Imageファイル:Ejdzej and Iric wedding communion-03.jpg|thumb|right|160px|[[カトリック]]信者の[[秘跡]]としての結婚式。[[ミサ]]の中で行われ、ワインを飲んでいる。]]
[[カトリック教会]]において、結婚式は「[[秘跡]]」のひとつである(すなわち、ただ単に社会的な契約の儀式ではなく、洗礼を受けた二人が、キリストと教会のあいだに見られる愛のきずなを模範として信仰にもとづく結婚の同意を交わすときには、そこに現に[[救世主イエス・キリスト|イエス・キリスト]]がいるのだ、この秘跡を通じて神が介入されるのだ、と信じる)。そのため、結婚式を希望する二人の双方がカトリックの場合のみが「秘跡としての結婚」とされる。(各国のカトリック教会では通常、信徒以外の挙式を行うことはないが、日本のカトリック教会では教皇庁の特別な許可によって、片方あるいは双方がカトリック信者でない場合でも、教会での一定期間の「結婚講座」への出席を条件に挙式を行うことを認めることがある。)
進行の例を挙げると次のようになる。新婦がエスコートする者(通常は実父)と共に入場。中央通路を進み、エスコートする者が新婦を新郎に引き渡す。[[聖歌]]、[[聖書]]の朗読、神の前での誓約、祝福、結婚誓約書への署名、婚姻簿への記入、指輪の交換などが行われる。
尚、次のような言葉で誓約を行う。「私たちは、夫婦として、順境にあっても逆境にあっても、病気のときも健康のときも、生涯、互いに愛と忠実を尽くすことを誓います」
 
尚、なお次のような言葉で誓約を行う。「私たちは、夫婦として、順境にあっても逆境にあっても、病気のときも健康のときも、生涯、互いに愛と忠実を尽くすことを誓います」
=====正教会=====
 
===== 正教会 =====
{{Main|婚配機密}}
[[正教会]]において、結婚式は[[機密 (正教会)|機密]]([[ギリシ語]]"{{lang|el|μυστήριον}}":ミスティリオンの[[日本ハリストス正教会]]における訳語、カトリックの秘蹟に相当)のひとつであり、正式には[[婚配機密]](こんぱいきみつ)と呼ばれる。全ての機密と同様、[[正教徒]]のみがあずかる事の出来るものである。
 
かつては[[教会法]]上の例外規定を適用し、片方が信徒であれば、子に必ず[[洗礼]]を受けさせるなどの条件付きでこの機密の実行が認められることもあったが、現在ではそのような事例はまずない。また正教会の婚配機密は[[司祭]]による司祷のもと[[聖堂]]で行われるものであり、結婚式場などで行われることはい。
 
婚配機密を受ける事が出来られるのは信徒のみであるが、信徒ではない者も結婚式に参祷するのは自由であり、親戚・知人の出席はむしろ奨励される。
 
[[ニコライ堂|東京復活大聖堂教会(ニコライ堂)]]では、ニコライ堂での結婚式を希望することがきっかけとなり、洗礼前の勉強期間<ref>この「勉強期間」においてなされるのは、結婚式を希望するカップル向けの特別な短期間の学習といったものではなく、一般的な洗礼希望者と全く同じ内容の勉強であり伝道会出席である。</ref>を経て正教会の[[洗礼]]を受けて信徒となり、その上で婚配機密を受けるカップルも珍しくい。
[[Fileファイル:Pravoslavná svatba.jpg|thumb|right|270px|婚配機密が執行されている戴冠礼儀中に撮影された写真。新郎新婦は冠を頭上に掲げられ、[[ミトラ (宝冠)|ミトラ]]をかぶり[[フェロン]]を着用した[[司祭]]が、新郎新婦のつながれた手に[[エピタラヒリ]]を乗せようとしている場面。([[プラハ]]、[[チェコ共和国]])]]
[[戴冠式|戴冠]]が行われ[[聖歌]]が多用されることにみられるように、正教会における婚配機密は大変華やかである。
[[聖堂]]入り口に近い所で行われる'''聘定式'''(へいていしき・指輪の交換が行われる)と、聖堂中央で行われる'''戴冠礼儀'''とで構成される。戴冠礼儀の直前にあたって新郎新婦に対し、他の相手との約束はいかといった質問が司祭からなされるが、婚配機密のより重要な部分は、新郎新婦の戴冠・[[葡萄酒]]を飲み交わすこと・聖堂中央の[[アナロイ]]([[イコン]]等を置く台)の周りを廻ること、などと捉えられている。
 
戴冠は夫婦が今後ハリステアニン([[キリスト教徒|クリスチャン]]の[[ロシア語]]読み)としての生活の王となって夫婦揃って自らの生活を共同して支配していくことを表し、[[聖体礼儀]]に由来する形式である[[葡萄酒]]を飲み交わす行為は夫婦が聖体礼儀に示された[[ハリストス]](キリストのギリシ語読み)を中心にした生活を行うことを表し、聖堂中央のイコンの載せられた台案を廻るのは信仰を中心にして楽しい時も苦難の時もともに歩むことを表すものである。
 
これらのほかに婚配機密の大部分に渡り、[[司祭]]による祝文朗誦と、[[輔祭]]もしくは司祭と[[詠隊]]([[聖歌隊]])によって行われる[[連祷]]とが行われる。これらの内容は[[旧約]]・[[新約]]の両方に亘って[[聖書]]に記された教会史上の数々の夫婦に対する神の配慮を記憶し、同様の庇護が新郎新婦にも行われるように祈願するものである。
 
===== プロテスタント =====
[[プロテスタント]]での進行の一例を挙げると次のようになる。講壇の前に待つ司式者、新郎、証人(男性)、証人(女性)のもとへと、新婦および新婦の父がゆっくりと歩む<ref>新婦が新郎にエスコートされて入場する方式や、新婦が証人(女性)とともに入場する方式もある</ref>。
[[賛美歌]]、[[祈り|祈祷]]、[[聖書]]朗読([[エフェソの信徒への手紙|エペソ]]5.22~33、[[コリントの信徒への手紙一| Iコリント]]13章など)、司式者による式辞、新郎新婦による誓約、指輪の交換、祈祷、(独唱)、司式者が二人は夫婦となったことを宣言、短い説教、賛美歌、司祭者による祝祷(祝福の祈り)、新郎新婦退場、親族代表挨拶。その後出口にて、新郎・新婦、その両脇に証人、さらに外側に双方の両親が並び、退場する列席者からの祝福の言葉を受け、お礼の言葉を述べる。
 
====== バプテスト、会衆派 ======
プロテスタントに分類される教派の中でも[[バプテスト教会]]や[[会衆派教会]]では、会衆(教会員・信者)の同意により、神の導きと見なし結婚が成立する。そのため結婚式は比較的オープンである。夫婦片方が信者の場合、結婚式は教会関係、披露宴は友達・友人と使い分けをする場合も多い。両方が信者の場合結婚式に引き続き披露宴(祝会といった方が正しい)を行う場合も有るが、近年は減ってきている。このため結婚式の出席者が時には披露宴の出席者を超える場合もある。
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=== 人前式(じんぜんしき) ===
教会や神前での結婚式のように神仏に結婚を誓うのではなく、両親やその他の親族、親しい友人などの前で結婚を誓うのが、現在の人前式('''じんぜんしき''')と呼ばれる挙式スタイルである。神前式(しんぜんしき)と混同しないよう、人前式('''ひとまえしき''')と呼称する場合もある。ホテルや結婚式場などで対応している場所も多い。人前式の場合、特定宗教とは無関係であるため、出席者にあらゆる宗教的背景がある場合でも問題なく式を遂行できるというメリットがある。挙式の進行は、おおむねキリスト教式を踏襲するが(入場方法・ウェディングドレス・指輪交換・宣誓等)、その他は自由であり、[[立会人]]による結婚の承認が行われるのが特徴である。承認のしるしとして、立会人が拍手をしたり、鈴を鳴らしたり、色々なアイデアで独創的な挙式が行われている。人前式の儀式としては[[三三九度]]、水合わせの儀、貝合わせの儀などがある。
 
=== フォトウェディング ===
周囲のためにも写真だけ記念に撮っておこうというケースも増えている。もとは親類縁者との関係や、金銭面などの事情により式を挙げられない、または挙げられなかった夫婦が、写真の上だけでも結婚式の衣裳でその姿を残しておきたいという思いを抱くケースがあり、それに応える格好で始まった写真撮影によるウェディング。神仏だけでなく両親やその他の親族、親しい友人などに結婚を誓うこともないが、人生のけじめや節目として行われるケースも多く、新たな挙式の形のひとつとしてとらえられるものである。見方を変えれば、記念写真そのものが結婚の証となるようなスタイルともえる。
 
=== ナシ婚 ===
挙式に数百万円の出費を割かれることと、人前で目立つことを忌避するため、カップルまたは親族が挙式にそのものに反対し[[婚姻届]]の提出だけで済ませる、いわゆる'''「[[ナシ婚]]」'''のみのカップルも増えており、「挙式が法律で義務付けられていない」という、割り切った考えから「ナシ婚」のみで済ませるケースも増えている<ref>[http://news.goo.ne.jp/article/oshietewat/life/oshietewat-20121014-82.html 教えて!ウォッチャー…「すべてナシ婚」は非常識?]</ref><ref>[http://diamond.jp/articles/-/17589 今や2組に1組のカップルが「ナシ婚」のなぜ 古き良き“涙の結婚式”を若者たちが捨てた理由]</ref><ref>[http://diamond.jp/articles/print/26257 不況とナシ婚の時代に結婚式の平均費用が増加中? 愛を誓う前に調べておきたい当世"結婚マネー"事情]</ref>。
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[[画像ファイル:Weddingring_2007-6-23-1.jpg|160px|thumb|ハウスウェディングの一例(新郎新婦が会場へ移動する姿。[[原宿]]・[[表参道 (原宿)|表参道]]の歩道)。]]
 
=== 近年の日本における結婚式での一般的な服装 ===
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: 人前式と並んで16%程度のカップルが神前式を選択している(2006年度)。キリスト教式や人前式は友人も出席可能だが、神前式では基本的に出席者は家族・親戚に限られる。
; 人前式
: 一般の認知度が低いため、特に年配の親族から理解されず、敬遠される傾向にある。またあえて「宗教色をくすことにこだわること」自体、何がしか別の特殊な宗教・思想の持ち主だという憶測を持たれやすい。結婚情報誌等では、結婚式らしい厳粛さに欠けやすい(一度くだけてしまうと、歯止めがきかない)、あるいはオリジナルに作成した式の進行が気になって、当の新郎新婦が式に集中できなかった、という失敗談がたびたび掲載される。また、ホテルに併設のチャペルで行われる場合は、十字架やキリスト像に白い布をかけて見えないように隠すため、奇異に感じられることもある。2006年度では全国平均で16%であった。{{要出典}}{{百科事典は問題提起しない}}-->
 
== アメリカ合衆国における結婚式の様式 ==
[[Imageファイル:Marriage certificate.png|thumb|160px|近代の結婚証明書(Marriage Certificate)の一例(1869年の本に掲載されたもの)]]
[[アメリカ合衆国]]は「人種の坩堝」とも言われ、結婚式も多種多様である。州によって、結婚制度も結婚可能な年齢も一定していない<ref>『アメリカ暮らし 住んでみてわかるAMERICA常識集』亜紀書房</ref>。市役所では[[シヴィル・ウェディング]]と呼ばれる結婚式が広く行われている。普段着による結婚式も多い。また、[[カトリック]]教会においては[[ミサ]]や[[聖餐|聖体拝領]]などが行われている<ref>『娘と母の婚約と結婚』小学館</ref>。
 
=== キリスト教(教会)式 ===
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日本では前者が多いが、米国では後者がほとんどである。なおここにあげた宣誓句は伝統的なひな形で、実際にはこれを短くしたり、語句を若干変更したりしたものが使われている。
 
[[画像ファイル:Bride and groom signing the book.jpg|thumb|160px|結婚誓約書に署名をしているところ。[[オーストラリア]]の結婚式にて。]]
式が終わると新郎新婦は手をつないで教会を退出するが、出席者は出口で二人に米粒を降り注がせて新婚の門出を祝福する(ライスシャワー)。教会の前から空き缶数個を紐で後部バンバーに結んだ車に乗り込んで走る風習があったが、都市部ではほとんど見られなくなった(出典:『国際マナー常識事典』学研)。
 
== その他世界各国 ==
=== 韓国 ===
韓国では結婚式の後で新郎をいじめる風習がある([[韓国の新郎じめ]])。また、[[新婚初夜覗き]]の習慣もある。
 
=== 結婚式にまつわる話 ===
; ローマ皇帝の時代
: [[ウァレンティヌス]]は、[[ローマ帝国|ローマ]]皇帝[[クラウディウス・ゴティクス|クラウディウス2世]]が戦士の士気の低下をおそれて兵士たちの[[結婚]]を禁止した禁令に背いて複数の兵士と恋人の結婚式をおこない[[絞首刑]]にされたという。
; ヨーロッパの初夜権
: ヨーロッパには結婚式に[[初夜権]]があったとされ、[[喜劇]][[オペラ]]の[[フィガロの結婚]]の題材となっている。
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== 関連項目 ==
[[Fileファイル:Bride at meiji shrine.jpg|thumb|110px]]
<div style="margin-left:1.2em;">
{|
|style="vertical-align:top;"|
* [[統一教会]]の[[第二[[祝福]]]]
* [[結婚]]
* [[結婚式場]]
264行目:
* [http://www3.ocn.ne.jp/~nw21/rekisi.konrei.html 文化としての婚礼]
 
{{DEFAULTSORTデフォルトソート:けつこんしき}}
[[Category:結婚式|*]]
[[Category:結婚]]