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[[統治機構]]や政治制度について研究しているウィキペディアン。主に政治関連の記事で活動。大阪都構想支持。
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[[ファイル:基礎自治体位置図 27100.svg|thumb|150px|left|大阪府の中心部に陸の孤島のように位置する大阪市。]]
=== 大阪都構想 ===
[[大阪府]]と[[大阪市]]が対立し、開発政策や産業政策などの広域行政が重複し、二重行政が発生する弊害が存在しているため、府と市を大阪都と5つの特別区に再編し二重行政を解消することを目的とした構想。何故二重行政が起きるかと言えばそれは所為大阪市が[[政令市]]であるためだが、政令市は全国の[[都道府県]]に存在する。では何故大阪において殊更二重行政が問題になるのか。それはひとえに大阪という都市における構造上の特徴にある。大阪府は[[日本]]で二番目に面積が狭い都道府県でもある(一番狭いのは[[香川県]])。その上大阪府は面積に占める都市的地域の割合が非常に高い。つまり大阪府は面積の大部分が高度に都市化されている自治体である。[[北海道]]や[[岩手県]]などと決定的に違うのは面積以外にも都市化率の違いが最も大きいと言える。北海道は面積が広大なだけではなく、大部分が農場、牧場、田園地帯、山林地帯などで占められており、都市化率が非常に低い。北海道の中で都市化された地域というのは[[札幌市]]や[[函館市]]など一部地域に限定される。その中で札幌市は政令市であるが、北海道との間に大阪ほどの二重行政は発生していない。それは都市行政については都市化された地域を管轄する札幌市に任せ、それ以外の広大な地域を北海道が管轄するという役割分担ができているからである。主に都市行政を行う札幌市と都市以外の広域行政を行う北海道で業務の重複が発生しない仕組みがあり、大阪のような深刻な二重行政は存在していない。これが都道府県と政令市の共存が実現している例である。しかし大阪においてはこのような共存は実現していない。それは何故か。先程述べたように大阪府は面積が狭く大部分が都市化されている。それゆえに大阪府の仕事は必然的に都市行政が主要業務になる為、同様に都市行政を主要業務とする大阪市と役割が重複してしまうのである。大学、病院、水道などの広域行政が重複する事象が現実に起きていることを鑑みれば、これらを一元化しようという議論が起きるのは当然であると言える。まさしく大阪都構想というのは広域行政の権限を都に一元化し、大阪市域に設置される5つの特別区に住民サービスの権限を移譲することで行政効率を向上させることを目的とするものである。政策官庁である大阪都庁が大阪全体の大都市戦略を指揮し、大阪の発展を実現させる。そして5つの特別区や府内の市町村が住民に身近な行政を行い、高度な住民自治を保証する。これこそが大阪都構想の理想であり目標であると言えるだろう。
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