「フランス国立図書館」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Waffle001 (会話 | 投稿記録)
m Category:納本図書館を追加 (HotCat使用)
m編集の要約なし
1行目:
{{Infobox_Library
{{Infobox_Library| library_name = フランス国立図書館<br />''Bibliothèque nationale de France''| image = Paris BNF Bibliothèque nationale de France, site François Mitterrand - Rez-de-Jardin.jpg| caption = ドミニク・ペロー設計の新図書館。| ___location = [[パリ]]| coordinates = {{coord|48|50|01|N|2|22|33|E|region:FR_type:landmark|display=inline,title}}| established = [[1368年]]| collection_size = 30,000,000品 (14,000,000点の本などの出版物)<ref name=chiffres>{{cite web | title = La BnF en chiffres | url = http://www.bnf.fr/pages/zNavigat/frame/connaitr.htm?ancre=chiffres.htm|accessdate=2009-10-28}}</ref>| pop_served = 2,101,816人([[パリ]])| budget = 254,000,000[[ユーロ|€]]<ref name=chiffres />| director = [[:en:Bruno Racine|ブルーノ・ラシーン]]<ref>{{cite web|url=http://www.bnf.fr/fr/la_bnf/missions_bnf/a.organisation_bnf.html|accessdate=2014-12-23|title=BnF - Organisation de la BnF}}</ref>| num_employees = 2,700人| website = [http://www.bnf.fr/fr/outils/a.bienvenue_a_la_bnf_ja.html]}}
| library_name = フランス国立図書館<br />''Bibliothèque nationale de France''
'''フランス国立図書館'''(フランスこくりつとしょかん)({{lang-fr-short|Bibliothèque nationale de France}}<ref group="†">{{IPA-fr|biblijɔtɛk nasjɔnal də f&#641;ɑ&#771;ːs}}</ref>、略称:'''BnF''')は、[[フランス]]の[[パリ]]を中心とした[[国立図書館]]である。[[1367年]]に[[シャルル5世 (フランス王)|シャルル5世]]に よって創立された王室文庫(Bibliothèque du Roi)を起源とする。フランス革命により国立図書館(Bibliothèque Nationale)となり、以後帝政期には帝国図書館(Bibliothèque Impériale)などとも呼ばれたが、1994年に現在の名称であるフランス国立図書館となった。[[2区 (パリ)|2区]]の[[リシュリュー通り]]にあるリシュリュー館(旧館)を母体とし、2014年現在は7つの施設で構成される。その中でも[[1994年]]に完成した[[13区 (パリ)|13区]]のベルシー地区(トルビアック地区)にあるフランソワ・ミッテラン館が中心的な施設となっている。このほか、世界中から閲覧できる電子図書館「ガリカ」も運営している。現在も有効な[[1537年]]の法令により、フランス国内で出版される全ての印刷物は、必ず1部この図書館に保存されることになっている。図書館には1000万を超える[[本|書籍]]と35万束の原稿・写本に加え、[[地図]]、[[コイン]]、[[文書]]、[[版画]]、[[レコード]]などが所蔵されている。
| image = Paris BNF Bibliothèque nationale de France, site François Mitterrand - Rez-de-Jardin.jpg
| caption = ドミニク・ペロー設計の新図書館。
| ___location = [[パリ]]
| coordinates = {{coord|48|50|01|N|2|22|33|E|region:FR_type:landmark|display=inline,title}}
| established = [[1368年]]
| collection_size = 30,000,000品 (14,000,000点の本などの出版物)<ref name=chiffres>{{cite web | title = La BnF en chiffres | url = http://www.bnf.fr/pages/zNavigat/frame/connaitr.htm?ancre=chiffres.htm|accessdate=2009-10-28}}</ref>
| pop_served = 2,101,816人([[パリ]])
| budget = 254,000,000[[ユーロ|€]]<ref name=chiffres />
| director = [[:en:Bruno Racine|ブルーノ・ラシーン]]<ref>{{cite web|url=http://www.bnf.fr/fr/la_bnf/missions_bnf/a.organisation_bnf.html|accessdate=2014-12-23|title=BnF - Organisation de la BnF}}</ref>
| num_employees = 2,700人
| website = [http://www.bnf.fr/fr/outils/a.bienvenue_a_la_bnf_ja.html]
}}
'''フランス国立図書館'''(フランスこくりつとしょかん)({{lang-fr-short|Bibliothèque nationale de France}}<ref group="†">{{IPA-fr|biblijɔtɛk nasjɔnal də f&#641;ɑ&#771;ːs}}</ref>、略称:'''BnF''')は、[[フランス]]の[[パリ]]を中心とした[[国立図書館]]である。[[1367年]]に[[シャルル5世 (フランス王)|シャルル5世]]に よって創立された王室文庫(Bibliothèque du Roi)を起源とする。フランス革命により国立図書館(Bibliothèque Nationale)となり、以後帝政期には帝国図書館(Bibliothèque Impériale)などとも呼ばれたが、1994年に現在の名称であるフランス国立図書館となった。[[2区 (パリ)|2区]]の[[リシュリュー通り]]にあるリシュリュー館(旧館)を母体とし、2014年現在は7つの施設で構成される。その中でも[[1994年]]に完成した[[13区 (パリ)|13区]]のベルシー地区(トルビアック地区)にあるフランソワ・ミッテラン館が中心的な施設となっている。このほか、世界中から閲覧できる電子図書館「ガリカ」も運営している。現在も有効な[[1537年]]の法令により、フランス国内で出版される全ての印刷物は、必ず1部この図書館に保存されることになっている。図書館には1000万を超える[[本|書籍]]と35万束の原稿・写本に加え、[[地図]]、[[コイン]]、[[文書]]、[[版画]]、[[レコード]]などが所蔵されている。
 
== 歴史 ==
22 ⟶ 35行目:
 
=== フランス国立図書館 ===
[[1980年代]]、[[フランソワ・ミッテラン]]大統領は[[ルーヴル美術館]]大改造、新オペラ座建設([[オペラ・バスティーユ]])、[[グランダルシュ]]建設など、巨大な文化施設を複数建設しパリの面目を一新するパリ改造計画、「[[グラン・プロジェ]](Grands projets)」を立ち上げた。[[1988年]][[7月14日]]、 フランス革命記念日の演説で、ミッテランはルーヴルやオペラ座など先行する事業に続き、手狭になった国立図書館の問題に対し、新図書館を建造して世界最大 の規模に拡大する計画を発表した。1989年10月に新フランス図書館計画を推進する「公施設法人フランス図書館」(Etablissement public de la Bibliotheque de France:EPBF)が創設された。旧国立図書館から新図書館への蔵書の分割・移転には不満の声が上がり、旧国立図書館とEPBNの間で対立が起きた<ref>{{cite journal|url=http://current.ndl.go.jp/ca908|accessdate=2014-12-23|journal=カレントアウェアネス|title=フランス図書館建設の現況 / 門彬|author=門彬|volume=171|issue=CA908|date=1993-11-20|publisher=[[国立国会図書館]]}}</ref>。この問題に対し文化大臣のジャック・ツボンは両者と協議を重ね、両機関統合の合意を得た。1993年12月22日の閣議により、両機関を統合し、名称も「フランス国立図書館」(BnF)とすることを正式決定した<ref>{{cite journal|url=http://current.ndl.go.jp/ca929|accessdate=2014-12-23|journal=カレントアウェアネス|title=BNFが発足:BNとBDFの統合なる / 門彬|author=門彬|volume=175|issue=CA929|date=1994-03-20|publisher=[[国立国会図書館]]}}</ref>。新館の完成は[[1994年]]である。
 
== 施設 ==
36 ⟶ 49行目:
[[ファイル:Site Tolbiac plan.png|thumb|250px|ドミニク・ペローによるトルビアック地区の新図書館プラン]]
=== フランソワ・ミッテラン館(新館) ===
しい図書館建設にあたっては、複数の建築に分散していた部門をすべて入居させあらゆる分野の知識を集めること、あらゆる人々が立ち寄りやすいようにするこ と、当時の先端の通信技術を使用することで遠隔地からでもデータにアクセスできるようにすること、国内や欧州の他の図書館とも連携することが意図された。[[1989年]]7月、244チームが参加した[[建築設計競技]](コンペ)の結果、[[イギリス]]の[[フューチャー・システムズ]]、イギリスの[[ジェームズ・スターリング (建築家)|ジェームズ・スターリング]]、フランスの'''[[ドミニク・ペロー]]'''、フランスの[[フィリップ・シェ]]と[[ジャン・ピエール・モレル]]の4案が優秀賞、[[ジャン・ヌーヴェル]]案と[[レム・コールハース]]案が特別賞となった。英仏対決の様相を呈したコンペは、ミッテラン大統領の採決によりドミニク・ペローの案が採用される結果となった。美術におけるミニマリズムの影響を強く受けたペローの設計案の勝利は、装飾の復活や過去の建築様式の引用などにぎやかな外観を呈した[[ポストモダン建築]]の流行を終わらせるインパクトがあった。
 
国立図書館の新館建物は[[1994年]]に完成したが、リシュリュー通りの旧館などからの1000万冊を超える書籍や資料の移転作業が続き、一般に公開されたのは[[1996年]][[12月20日]]である。この図書館のセーヌ川に面したクールな姿は、さびれたベルシー地区の様相を一変させた。
 
しい図書館は長方形の敷地の片側に「本を開いて立てたような」L字型の、高さ100mのガラス張り超高層ビルが4棟向かい合い、4棟の総延長は400mに 達する。中央に長方形の中庭が掘り込まれ、周囲を地下閲覧室が囲んでいる。また敷地の残りの部分は大きなエスプラネードとなって来館者を迎え入れている。 4棟の高層ビルの内部はほとんど書庫であり、一部は各部門の事務所に使用されている。書籍や資料を日光から守るため、各窓には木製の開閉式のボードが取り 付けられている。
 
ミッテラン大統領の死後、新館はフランソワ・ミッテラン館と称された。
71 ⟶ 84行目:
 
== 分類 ==
印刷本と写本のカタログはニコラ・リゴーが中心となって[[1622年]]に作ったが、写本カタログは[[1645年]]にデュピュイ兄弟が増補改定し、ニコラ・クレマンがその後の基礎となる[[分類]]を作った。クレマンは[[刊本]]について主題を基に大きく5つに分け、それぞれ[[ラテン語]]のアルファベット23文字の記号をつけた。神学をA-D、法律をE-F、歴史をG-Q、科学(工学)と芸術をR-V、文学をX-Zに割り振った。この分類法は1996年まで利用された<ref>{{cite book|chapter=295 catalogues of precision makers at the Bibliothèque Nationale de France|title=Arranging and Rearranging : planning University Heritage for the Future|editor-first=Sofia|editor-last=Talas|editor2-first=Marta C.|editor2-last=Lourenço|publisher=Padova University Press|year=2012|pages=184-194}}</ref>。クレマンの番号では1-1636が東洋語写本、1801-3538がギリシア語写本、3561-6700がラテン語写本、6701-10542が[[フランス語]]お よび近代ヨーロッパ語写本で、ポーラン・パリスの『王室図書館写本解題(Les Manuscrits françois de la Bibliothèque du roi)』をはじめ、多くの19世紀の研究書はクレマンの整理番号を使っている。これは19世紀末に新しい番号に再整理された。
 
== 交通 ==
80 ⟶ 93行目:
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="†"|}}
 
=== 出典 ===
{{Reflist}}