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== 経過と症状 ==
臨床的には O157 と同じである。
加熱の不十分な食材から感染し、100個程度という極めて少数の菌で発症し[[感染症]]・[[食中毒]]をおこす。そのため感染者の便から容易に[[二次感染]]が起こる。
{{main|O157}}
この菌は[[ベロ毒素]]を作り出す。ベロ毒素は、[[大腸]]の[[粘膜]]内に取り込まれたのち、[[リボゾーム]]を破壊し[[蛋白質]]の合成を阻害する。蛋白欠乏状態となった[[細胞]]は死滅していくため、感染して2 - 3日後に[[血便]]と激しい[[腹痛]](出血性[[大腸炎]])を引き起こす。また、[[血液]]中にもベロ毒素が取り込まれるため、血球や[[腎臓]]の尿細管細胞を破壊し、[[溶血性尿毒症症候群]]([[急性腎不全]]・[[溶血性貧血]])急性脳症なども起こることがある。急性脳症は死因となることがある。
[[ウシ|牛]]等の[[糞|糞便]]等から検出されており、その肉に付着する可能性が高い。その防止のため[[と畜場]]では施設改装し対応を行った。なお、牛に感染しても無症状である。
加熱に弱い菌であるため、[[ハンバーグ]]等[[挽肉]]を原材料とする[[食品]]は、その[[中心温度]]を75.1[[セルシウス度|℃]]以上に加熱することが、感染を防ぐために必要である。また、生[[レバー (食材)|レバー]]、生[[センマイ]]などは殺菌していないので、子供や高齢者など抵抗力が低い者はこれらを食べないことが最大の予防となる。
下痢止めを服用すると、ベロ毒素が排出されないため、重篤もしくは死亡する。
== 日本での状況 ==
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