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Terrific12 (会話 | 投稿記録)
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コミッショナーは数時間に及ぶ私の証言をおざなりにしましたし、証言を信頼できないと判断したことは大変遺憾です。争うことなしに、このような不公平な処分が他の選手たちの先例になってしまうことを、私は許すことはできません<ref>{{cite web|url=http://www.nfl.com/news/story/0ap3000000504572/article/tom-brady-responds-to-roger-goodells-ruling|title=
Tom Brady responds to Roger Goodell's ruling|work=NFL.com|accessdate=2016-09-18}}</ref>。」
 
 
===裁判所の見解===
'''地方裁判所'''
 
合衆国地方裁判所のリチャード・バーマン判事は、リーグ側の処分決定プロセスには根本的に欠陥があり、公平なものだとは言えないとして、リーグ側に出場停止処分の取り消しを命じた。バーマン氏は主に、ボールの空気圧を減圧するという不正行為への参加もしくは不正行為についての大よその認知、あるいは捜査への非協力を理由に、選手がステロイド使用者と同じ出場停止処分が下される可能性があるという警告がなされたことも、またその先例もないにも関わらず、そのような理由でリーグが出場停止処分を下したこと、ステロイド使用への罰則は今回の問題の比較対象として不適切であること、ブレイディ側にリーグ側の弁護士ジェフ・パッシュへの質疑の機会を与えず、またリーグ側が行なった目撃者への取調べ内容をブレイディ側と共有しなかったことを判決の理由に挙げた<ref>{{cite web|url=http://mmqb.si.com/mmqb/2017/03/17/nfl-judge-richard-berman-deflategate-tom-brady-super-bowl-51-ted-wells-wells-report-roger-goodell|title=Richard Berman: ‘Deflategate Is Finally Put to Rest’|work=Sports Illustrated|accessdate=2017-03-22}}</ref><ref>{{cite web|url=http://a.espncdn.com/pdf/2016/0425/BradyRulingReversed.pdf|title=Brady rulling Reversed|work=ESPN|accessdate=2017-03-22}}18ページ</ref>。
 
'''控訴裁判所'''
 
合衆国控訴裁判所は、三人の判事による二対一の判決で地方裁判所の判決を覆した。判決文は、「我々の分析及び結論を導いた基礎原則は周知のとおり揺ぎ無いものである。それは、連邦裁判所にとって労使協定の見解はごく制限された範囲のものであり、また協定へは、あらゆる法の中でも最高の部類に属する敬意を払っている。我々の役割とは、果たしてブレイディがボールの減圧行為に参加したのかどうか、もしくはコミッショナーによって下された出場停止処分は三試合が適切か、五試合が適切か、いや0試合が適切かを決定することではない。仲裁人の処分決定過程を後知恵で批判することでもない。我々の役割は、仲裁人の処分決定手順と裁定は[[タフト=ハートリー法]]の定める最低基準に則っているかを判断することのみに制限されている。(中略)これらの基準は仲裁者の判断に完璧を求めるものではない。むしろ、たとえ仲裁者が真実あるいは法における誤認・過失を犯していたとしても、彼の行動が協定の認める権限内に留まる限り、我々は彼らの裁定を妨害すべきではないと命じているのである。」と述べ、またコミッショナーがルール違反の疑惑を調査し、適切な処分を下し、調停時には主宰者となることを、選手側とリーグは何年も前に労使間の団体交渉にて相互に認めていることに言及し、その異端性について触れながらも("Although this tripartite regime may appear somewhat unorthodox")、裁判所は双方が円満にこの労使協定に同意したと仮定する他なく、これらを前提とした上で、本案件においてコミッショナーは選手・リーグ間の問題を解決する為に適切な裁量を行使したと判断し、地方裁判所の判断を覆した<ref>{{cite web|url=http://a.espncdn.com/pdf/2016/0425/BradyRulingReversed.pdf|title=Brady rulling Reversed|work=ESPN|accessdate=2017-03-22}}3~4ページ</ref>。
 
 
===その後===
 
デフレートゲートと名づけられたこの一連の問題が発覚した直後の第49回スーパーボウルにて、ペイトリオッツは接戦の末にシアトル・シーホークスを破り、ブレイディは四度目の栄冠と同大会三度目のMVPを受賞した。出場停止処分を受け入れた2016年シーズンでも第51回スーパーボウルに出場し勝利を収め、自身五度目のリーグ制覇と四度目の同大会MVPを受賞した。コミッショナーのグッデルは試合後にブレイディと握手し健闘を称えたが、試合後のセレモニーではペイトリオッツ・ファンから激しいブーイングを浴びた<ref>{{cite web|url=http://www.si.com/nfl/2017/02/05/tom-brady-roger-goodell-super-bowl-trophy-ceremony-video|title=Watch: Roger Goodell shakes hands with Tom Brady after Patriots' Super Bowl win|work=Sports Illustrated|accessdate=2017-03-22}}</ref>。グッデルは事件後、一度もペイトリオッツの本拠地であるジレット・スタジアムを訪れていない<ref>{{cite web|url=http://profootballtalk.nbcsports.com/2017/01/17/roger-goodell-continues-to-avoid-new-england/|title=Roger Goodell continues to avoid New England|work=NBC Sports|accessdate=2017-03-22}}</ref>。
 
リーグはそれまで試合前だけだったボールの空気圧の測定を、試合中・試合後にも実施することを決めたが、その数値を記録したり、公表することはないとしている<ref>{{cite web|url=https://www.bostonglobe.com/sports/2016/02/02/nfl-isn-keeping-psi-data-roger-goodell-says/6uGaE1aHOj91hpIa8FVNSJ/story.html|title=Roger Goodell says PSI data collected as a deterrent|work=Boston Globe|accessdate=2017-03-22}}</ref>。裁判所の争点は前述の通り、労使協定に則った裁定であったかどうかに絞られていたため、結局のところ不正があったのかどうか、あったとしてブレイディはそれに関与していたのかどうか、ボールの空気圧は試合中に変化するのかしないのかといった問題に関しては、解明されないままでいる。
 
2016年12月、ニューヨーク・ジャイアンツは対戦したピッツバーグ・スティーラーズからターンオーバーで奪った二つのボールの空気圧を計測した結果、基準値を大きく下回る数値であったことを発見した。しかしながら、当時は既にボールの扱い手順に不正の余地がないことと、正式な抗議がなかったために、リーグは調査を行なわなかった<ref>{{cite web|url=http://nypost.com/2016/12/14/the-nfl-giants-and-steelers-are-trying-to-kill-deflategate-ii/|title=The NFL, Giants and Steelers are trying to kill Deflategate II|work=New York Post|accessdate=2017-03-22}}</ref>。
 
== 主なNFL記録 ==