「2020年東京オリンピック・パラリンピック」の版間の差分

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'''2020年東京オリンピック'''(2020ねん とうきょうオリンピック)は、[[2020年]][[7月24日]]から[[8月9日]]まで[[日本]]の[[東京]]で開催される第32回[[夏季オリンピック]]。
 
[[日本オリンピック委員会]]の[[竹田恆和]]会長と[[石原慎太郎]]、[[猪瀬直樹]][[東京都知事]]が招致委員会を率い、2013年9月7日(現地時間)に[[アルゼンチン]]の首都の[[ブエノスアイレス]]で行われた[[第125次IOC総会]]<ref name="ioc110902">[http://www.olympic.org/content/press-release/six-applicant-cities-for-the-2020-olympic-games/ Six Applicant Cities for the 2020 Olympic Games] IOC PressRelease</ref>で、[[イスタンブール]]、[[マドリード]]を抑えて選出された。東京での開催は[[1964年東京オリンピック (1964年)|1964年]]以来56年ぶり2回目<ref group="注">但し、1940年に予定されていた「[[1940年東京オリンピック (1940年)|東京オリンピック]]」が[[日中戦争]]により開催返上になったものの、夏季オリンピック大会では開催されなかった場合でも開催回次をそのまま残すため公式記録上では「3回目」である。</ref>、アジア初の同一都市による複数回開催となる<ref group="注">欧米諸国においては夏季五輪では[[ロンドン]]([[1908年ロンドンオリンピック (1908年)|1908年]]・[[1948年ロンドンオリンピック (1948年)|1948年]]・[[2012年ロンドンオリンピック (2012年)|2012年]])、[[パリ]]([[1900年パリオリンピック (1900年)|1900年]]・[[1924年パリオリンピック (1924年)|1924年]])、[[ロサンゼルス]]([[1932年ロサンゼルスオリンピック (1932年)|1932年]]・[[1984年ロサンゼルスオリンピック (1984年)|1984年]])、[[アテネ]]([[1896年アテネオリンピック (1896年)|1896年]]・[[2004年アテネオリンピック (2004年)|2004年]])、冬季五輪では[[サンモリッツ]]([[1928年サンモリッツオリンピック (1928年)|1928年]]・[[1948年サンモリッツオリンピック (1948年)|1948年]])、[[インスブルック]]([[1964年インスブルックオリンピック (1964年)|1964年]]・[[1976年インスブルックオリンピック (1976年)|1976年]])、[[レークプラシッド (ニューヨーク州)|レークプラシッド]]([[1932年レークプラシッドオリンピック (1932年)|1932年]]・[[1980年レークプラシッドオリンピック (1980年)|1980年]])の例があり、東京は夏季では5都市目、冬季も合わせると8都市目となる。</ref>。アジアで開催される夏季オリンピックは[[2008年の[[北京オリンピック]]以来12年ぶり4回目。なお、日本でのオリンピック開催は夏季・冬季通じると冬季開催となった[[1998年の[[長野オリンピック]]以来22年ぶり4回目にあたる。
 
== 開催地選考の流れ ==
{{Main|2020年夏季オリンピックの開催地選考}}
2011年5月16日、[[国際オリンピック委員会]] (IOC) は2020年夏季オリンピック開催地の選考スケジュールを発表し、立候補の申請手続きを開始した。2020年大会の開催地選考から、新たに[[世界アンチ・ドーピング機関|世界反ドーピング機関]]規定への準拠と[[スポーツ仲裁裁判所]]の司法権の事前調査のため、立候補を希望する都市は同年7月29日までにIOCに文書を提出することが義務化された。同年9月1日に申請を締め切り、IOCは翌2日に[[バクー]]、[[ドーハ]]、[[イスタンブール]]、[[マドリード]]、[[ローマ]]、[[東京]]の6都市からの立候補申請を受理したと発表した。
 
2012年2月14日、財政難からの脱却を目指しているイタリアの[[マリオ・モンティ]]首相が招致計画を承認しなかったため、ローマは立候補を取りやめた<ref>[http://www.olympic.org/content/press-release/six-applicant-cities-for-the-2020-olympic-games/ Six Applicant Cities for the 2020 Olympic Games] – ''[[国際オリンピック委員会]]'' press release – 2 September 2011</ref>。同年5月23日、IOC理事会において1次選考が行われ、大会の開催能力があると認められたイスタンブール、東京、マドリードの3都市が正式立候補都市に選出された。ドーハは1次選考の通過が有力視されていたが、10月開催によって観客の減少やテレビ視聴者の低下などによる運営面への影響、気象条件の悪さ、狭い国土に対し[[2022 FIFAワールドカップ]]を開催することでの財政的リスクといった課題を指摘され、[[2016年夏季オリンピックの開催地選考|2016年大会]]と同様に1次選考で落選した。バクーについてはインフラ面での課題や競技施設の建設費、国際大会の開催経験の乏しさを指摘され、ドーハと同様に2大会連続で1次選考において落選した<ref name="WGR">{{Cite book|title=2020 Working Group Report|url=http://www.olympic.org/Documents/Host_city_elections/Final-report-2020-Working-Group-English.pdf|format=PDF|accessdate=July 14, 2014|date=April 5, 2012|publisher=International Olympic Committee|postscript=.}}</ref>。
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2013年3月には[[クレイグ・リーディー]]が筆頭に10名で構成されたIOC評価委員会が各立候補都市を現地視察し、6月25日に各立候補都市の長所と短所を記した評価報告書を公表した。報告書は公平性を保つため、各都市の優劣を直接示す文言は盛り込まれていないが、東京は根幹部分での指摘がなく、全体的に高い評価を受けた。一方、イスタンブールとマドリードは計画の一部に懸念が示された<ref name="WGR">{{Cite book|title=2020 Working Group Report|url=http://www.olympic.org/Documents/Host_city_elections/Final-report-2020-Working-Group-English.pdf|format=PDF|accessdate=July 14, 2014|date=April 5, 2012|publisher=International Olympic Committee|postscript=.}}</ref>。
 
=== 投票 ===
第一回投票、選定投票では48票、第2回目投票では49票が必要とされた。
{{main|第125次IOC総会}}
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** [[8月1日]] - 公式HPより有明体操競技場新築工事が発表された。
** [[8月5日]] - 森喜朗東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長と[[丸川珠代]]五輪相らがリオデジャネイロ五輪の開会式に出席した。
** [[8月21日]] - [[小池百合子]]都知事と安倍総理らが[[2016年リオデジャネイロオリンピック|リオデジャネイロ五輪オリンピック]]の閉会式に出席した。
**[[9月23日]] - 三庁連携シンボルマーク(観光庁・スポーツ庁・文化庁)が公募で決定。68作から永田康二の作品が選ばれた<ref>[http://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/h28_sancho_renkei_symbolmark.html 「三庁連携シンボルマーク」の公募について] - 文化庁</ref><ref>[http://www.mlit.go.jp/kankocho/news05_000222.html 三庁連携シンボルマークおよび「スポーツ文化ツーリズムアワード2016」【10選】1次選定(入選)結果を決定しました] - 観光庁</ref>。
**[[10月6日]] - 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が「東京2020応援マーク」を発表した。
* [[2017年]]
**[[1月12日]] - [[オリンピックシンボル#大会マスコット|東京2020大会マスコット]]選考検討会議のメンバーを発表(座長は[[宮田亮平]])<ref>[https://tokyo2020.jp/jp/games/mascot/ 東京2020大会マスコット] - 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会</ref>。
**[[5月31日]] - この大会での費用分担をめぐる問題が東京都、国、組織委員会と関係自治体のトップが集まる協議会で大枠で合意する見通しと報道される。関係者によると、東京都と大会組織委員会は、東京大会の総経費を1兆3850億円と試算しており、負担の内訳は都と組織委員会が6000億円ずつ、国が1500億円となっているという。残りの約350億円は積算根拠がなく詰め切れなかったため、分担を割り振らず、関係自治体の負担については、自治体の主張している「立候補ファイルなどに基づいたもの」とし、今後の調整とすることで大枠の合意を目指すという。
 
== 実施競技 ==
2020年夏季オリンピックは下記の28の正式競技<ref>{{Cite news|url=http://www.asahi.com/sports/update/0909/TKY201309090057.html|title=ゴルフ、ラグビーも 20年東京五輪は全28競技|date=2013-09-09|accessdate=2013-09-09|newspaper=朝日新聞}}</ref>で321種目が実施される。他に[[オリンピック公開競技|追加種目]]が18種目ある<ref>http://www.nikkansports.com/sports/news/1688016.html</ref>。正式競技の種目と追加種目で合わせて339種目である。括弧内の種目数は2013年の招致段階の情報で、2016年[[2016年リオデジャネイロオリンピック]]のものより古い情報であることに注意。
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== 競技会場 ==
{{Main|2020年夏季東京オリンピック・パラリンピックの競技会場}}
 
大会招致時のコンセプトとして「都市の中心で開催するコンパクトな大会」を掲げ、大都市の都心で開催することによるダイナミックな祭典、かつ[[選手村]]を会場配置計画の中心に設置して約9割の競技会場が8km圏内に配置されるなど、移動時間の短縮が可能なコンパクトな配置計画となっている。
 
メインスタジアムは、[[東京オリンピック (1964年)|1964年東京オリンピック]]でメインスタジアムとなった[[国立霞ヶ丘陸上競技場]]を建て直して建設される[[新国立競技場]](別名:オリンピックスタジアム)。その他、主に内陸部の「'''ヘリテッジゾーン'''」と臨海部の「'''東京ベイゾーン'''」に分けられる各会場群にて競技が行われる予定である。
 
また、東京都以外ではサッカーの会場として[[札幌ドーム]]([[北海道]][[札幌市]])、[[宮城スタジアム]](ひとめぼれスタジアム宮城)([[宮城県]][[宮城郡]][[利府町]])、[[茨城県立カシマサッカースタジアム|カシマスタジアム]](茨城カシマスタジアム)([[茨城県]][[鹿嶋市]])、[[埼玉スタジアム2002]]([[埼玉県]][[さいたま市]])、[[横浜国際総合競技場]](日産スタジアム)([[神奈川県]][[横浜市]])が使用されるほか<ref group="注">決勝戦以外に関しては同じ国内の別の都市での開催が認められている。</ref>、ゴルフの会場として[[霞ヶ関カンツリー倶楽部]](埼玉県[[川越市]])が、射撃の会場として[[陸上自衛隊]][[朝霞駐屯地]](埼玉県[[朝霞市]])が使用される予定となっている。東京五輪・パラリンピック期間は被災3県を含む[[東北地方]]各地で夏祭りが実施される時期([[東北三大祭り|参照]])であり、例年交通機関や宿泊施設が混雑するが、[[東北地方太平洋沖地震]]([[東日本大震災]])から9年となる2020年に「復興の舞台」として被災地の人々を勇気づけ、世界に復興をアピールするため、宮城スタジアムが会場として選ばれた。カシマスタジアムは当初の計画では会場となっていなかったが、会場追加の要望を受けた結果、被災地の一つであることも考慮され追加会場となることとなった。札幌ドームのある札幌市は[[1972年]]に[[1972年札幌オリンピック|札幌オリンピック]]が開催されたため、[[馬術]]競技(1964年東京オリンピック)と[[カーリング]]([[1998年長野オリンピック]])が開催された[[軽井沢町]]に続き、世界で2例目の夏季・冬季両五輪の会場が置かれた都市となる見込み。競技会場として[[愛知県]]豊田市の[[豊田スタジアム]]なども補完的に利用可能な大規模施設として候補に挙がっている。
 
真夏の開催のため、マラソンなど暑さ対策も検討されている<ref>[http://www.nhk.or.jp/shutoken/miraima/articles/00053.html?r=00052 五輪招致決定から1年 “真夏の暑さ”対策は] - MIRAIMAGINE(ミライマジン) NHK 2014年9月10日</ref>。