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制作に際し、合成機器としてオックスベリー社の最新光学合成撮影機「[[オプチカル・プリンター|オプチカルプリンター1900シリーズ]]」が本作のために購入されている<ref name="東宝特撮映画大全集" />。
ロケーションは[[伊豆大島]]と[[八丈島]]で行われたが、いたるところに[[ニホンマムシ|マムシ]]が出没するうえ、森のシーンでは[[ムカデ]]や害虫が多く、スタッフや俳優を悩ませた。[[土屋嘉男]]によると、[[霧]]の演出のために[[スモーク]]を焚いたところ、樹上からいろいろな虫が落ちてきて大騒ぎになった
キノコのミニチュアには、開発されたばかりでまだ使用目的の無かった[[発泡ウレタン]]が使われた。キノコがみるみるうちに発育していくシーンは、実際に発泡ウレタンが反応して膨れ上がる様子をそのまま使っている。
出演者たちが食べる劇中のキノコは蒸し菓子([[上新粉|米粉]]を練った[[和菓子]]素材)で作られており、[[食紅]]などで色がつけられていた(「新粉細工」と呼ばれるもの)。菓子は[[風月堂]]が映画用に作っており、毎朝撮影所に蒸したてが届けられた。そのままでは味気なかったため、土屋の提案で[[砂糖]]を加えて食べやすくしたところ大変好評で、[[水野久美]]は特に気に入って食べていたといい、スタッフたちも撮影の合間につまみ食いをしていた
遭難する登場人物たちには、それぞれモデルとなった人物が存在する。これは脚本を担当した[[馬淵薫|木村武]]と監督の[[本多猪四郎]]が、脚本を仕上げていく段階で設定された。ヨットのオーナーである会社社長・笠井は[[西武グループ]]の[[堤義明]]・[[堤清二|清二]]兄弟、小心者の推理作家・吉田は[[大藪春彦]]、仲間を見捨ててヨットで逃げ出す船長・作田は[[堀江謙一]]、大学助教授・村井はワイドショーで人生相談に出演していた学者(学生の明子を自分の恋人にしている)、歌手の麻美は「芸能界のどこにでもいた女性」、ヨットマン助手の小山はそんな彼らを庶民の視点から見る人物となっている。この設定はプロデューサーの[[田中友幸]]を怒らせたが、本多はほとんど直さずに作品を仕上げている<ref>{{Cite book |和書 |author = [[切通理作]] |year = 2014 |title = 本多猪四郎 無冠の巨匠 |pages = 187-188 |publisher = [[洋泉社]] |isbn = 978-4-8003-0221-2 }}</ref>。
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