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{{基礎情報 非営利団体
'''全国銀行データ通信システム'''(ぜんこくぎんこうデータつうしんシステム)とは、日本国内の金融機関相互の[[為替|内国為替取引]]をコンピュータと通信回線を用いてオンライン処理を行えるようにした[[手形交換所|手形交換制度]]のことである<ref name="全銀システムパンフ">[http://www.zengin-net.jp/zengin_net/pdf/pamphlet_j.pdf 一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク - 全国銀行データ通信システム・パンフレット]</ref>。[[1973年]][[4月9日]]に稼働を開始し、以後処理能力の向上と設備増強を繰り返し、[[2011年]][[11月14日]]からは第6次全銀システムが稼働している<ref name="全銀システムパンフ"/>。{{see also|日本銀行金融ネットワークシステム}}
|名称 = 一般社団法人 全国銀行資金決済ネットワーク<br />Japanese Banks' Payment Clearing Network
|ロゴ =
|画像 =
|画像サイズ =
|画像説明 =
|創立者 =
|団体種類 = [[一般社団法人]]
|設立 = [[2010年]][[4月1日]]
|所在地 = [[東京都]][[千代田区]][[大手町 (千代田区)|大手町]]二丁目6-1<br />[[朝日生命大手町ビル]]
|緯度度 = |緯度分 = |緯度秒 =
|経度度 = |経度分 = |経度秒 =
|地図国コード =
|法人番号 =
|起源 =
|主要人物 = 岩本秀治(理事長)
|活動地域 =
|製品 =
|主眼 =
|活動内容 =
|活動手段 =
|収入 =
|支出 =
|基本財産 = 5億円
|ボランティア人数 =
|従業員数 = 57名
|会員数 =
|親団体 = 全国銀行協会
|子団体 =
|標語 =
|ウェブサイト =
|解散 =
|特記事項 =
}}
'''全国銀行データ通信システム'''(ぜんこくぎんこうデータつうしんシステム、全銀システム)とは、日本国内の金融機関相互の[[為替|内国為替取引]]をコンピュータと通信回線を用いてオンライン処理を行えるようにした[[手形交換所|手形交換制度]]のことである<ref name="全銀システムパンフ">[http://www.zengin-net.jp/zengin_net/pdf/pamphlet_j.pdf 一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク - 全国銀行データ通信システム・パンフレット]</ref>。[[1973年]][[4月9日]]に稼働を開始した。以後処理能力の向上と設備増強を繰り返し、[[2011年]][[11月14日]]からは第6次全銀システムが稼働している<ref name="全銀システムパンフ"/>。{{see also|日本[[全国銀行協会]](全銀協)傘下の一般社団法人全国銀行資決済ネットワークシステム}}」が運営する。
 
{{see also|日本銀行金融ネットワークシステム}}
==概要==
 
== 概要 ==
参加している金融機関は[[銀行]]だけでなく、[[信用金庫]]、[[信用協同組合]]、[[農業協同組合]]等を含めた日本国内のほぼすべての民間金融機関が加盟しているが、例外は[[日本銀行]]である<ref name="全銀システムパンフ"/>。
 
[[1973年]][[4月9日]]に稼働を開始し、世界に先駆けて平日日中の即時送金を実現した。全銀協傘下の一般社団法人全国銀行資金決済ネットワークが運営し、維持管理の等の費用は利用する金融機関が拠出している<ref name="mainiti20181010">{{cite news |title=全銀協 新システム 24時間振り込み稼働 キャッシュレス化見据え|author= |agency=|publisher=毎日新聞|date=2018-10-10|url=https://mainichi.jp/articles/20181010/ddm/008/020/124000c|accessdate=2019-02-02}}</ref>。
非常に多数の金融機関が参加するという高い利便性は、古い仕様をなかなか変えられないという副作用も伴っている。各金融機関からのシステムへの接続時間は、民間金融機関の営業する営業日の日中のみ(8時30分から15時30分まで)であるため、夜間、[[土曜日]]、[[日曜日]]、[[国民の祝日]]に他の金融機関宛の振込依頼を行っても、翌営業日の朝8時30分になるまで振込処理は完了しない<ref name="全銀システムパンフ"/>。また、[[全国銀行協会]]が定めた[[データ]]伝送[[フォーマット]](全銀協規定フォーマット)に従って振込情報等を取り扱うため、振込依頼人名と口座名義に使用できる文字は半角[[英数字]][[片仮名]]のみで、文字数は振込依頼人名が半角40文字、口座名義が半角30文字までという制限がある<ref>[https://www.zenginkyo.or.jp/abstract/efforts/smooth/index/kijun1.pdf 全国銀行協会 - 預金口座振替事務取扱基準]</ref><ref>[http://www.mizuhobank.co.jp/corporate/webanser/pdf/1-06-13.pdf みずほ銀行 - ファイルフォーマット]</ref><ref>[https://contents.netbk.co.jp/pc/pdf/doc_sofuri_zenginformat.pdf 住信SBIネット銀行 - 全銀協規定形式]</ref><ref>[http://www.hyogokenshin.co.jp/internet_bk/pdf/format1.pdf 兵庫県信用組合 - 全銀協規定フォーマットについて]</ref><ref>[http://www.kitashin-bank.co.jp/pdf/f-manual/99-02-00_WEB-FB.pdf 北空知信用金庫 - 全銀フォーマット規格]</ref>。
 
[[郵政民営化]]により、[[2007年]](平成19年)[[10月1日]]に発足した[[ゆうちょ銀行]]は、[[2009年]](平成21年)[[1月5日]]に接続を開始している<ref>[http://www.zenginkyo.or.jp/news/entryitems/news220223.pdf 全国銀行協会 - 郵政改革に関する私どもの考え方]</ref>。
 
全銀協は、[[2018年]]10月9日、[[LINE (アプリケーション)|LINE]]など[[フィンテック]]勢の24時間[[送金]]サービスに対する危機感などを背景に、これまで平日午前8時30分~午後3時30分までだった全銀システムの稼働時間に、午後3時30分以降も稼働する「モアタイム」と呼ぶシステムを追加した。これによって、給与や賞与の[[振り込み]]をのぞく1億円未満の送金は、原則24時間365日可能となった。この24時間振込に当初から参加する金融機関は計504(全銀システムを利用する金融機関は1275)で、システム更新作業を進める[[みずほ銀行]]は当面参加せず、[[農林中央金庫]]も当初参加せず、全国の[[JAバンク]]も対象外となっている<ref name="mainiti20181010" /><ref>{{cite news |title=銀行送金、夜・休日もすぐに システム9日から24時間対応|author= |agency=|publisher=日本経済新聞|date=2018-10-09|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36272900Z01C18A0EE9000/|accessdate=2019-02-02}}</ref>。
 
非常に多数の金融機関が参加するという高い利便性は、古い仕様をなかなか変えられないという副作用も伴っている。各金融機関からのシステムへの接続時間は、民間金融機関の営業する営業日の日中のみ(8時30分から15時30分まで)であるため、夜間、[[土曜日]]、[[日曜日]]、[[国民の祝日]]に他の金融機関宛の振込依頼を行っても、翌営業日の朝8時30分になるまで振込処理は完了しない<ref name="全銀システムパンフ"/>。また、[[全国銀行会]]が定めた[[データ]]伝送[[フォーマット]](全銀協規定フォーマット)に従って振込情報等を取り扱うため、振込依頼人名と口座名義に使用できる文字は半角[[英数字]][[片仮名]]のみで、文字数は振込依頼人名が半角40文字、口座名義が半角30文字までという制限がある<ref>[https://www.zenginkyo.or.jp/abstract/efforts/smooth/index/kijun1.pdf 全国銀行協会 - 預金口座振替事務取扱基準]</ref><ref>[http://www.mizuhobank.co.jp/corporate/webanser/pdf/1-06-13.pdf みずほ銀行 - ファイルフォーマット]</ref><ref>[https://contents.netbk.co.jp/pc/pdf/doc_sofuri_zenginformat.pdf 住信SBIネット銀行 - 全銀協規定形式]</ref><ref>[http://www.hyogokenshin.co.jp/internet_bk/pdf/format1.pdf 兵庫県信用組合 - 全銀協規定フォーマットについて]</ref><ref>[http://www.kitashin-bank.co.jp/pdf/f-manual/99-02-00_WEB-FB.pdf 北空知信用金庫 - 全銀フォーマット規格]</ref>。
 
== 接続方式 ==
全銀システムは、その中枢である全銀センターの[[ホストコンピュータ]]と各加盟金融機関の事務センター(共同接続の場合は共同センター)に設置されている中継コンピュータおよびこれらを結ぶ通信回線から構成されている<ref name="全銀システムパンフ"/>。
全銀センターは、東京・大阪の2か所に設置され、各センターのコンピュータはマルチホスト構成とし、加盟金融機関には中継コンピュータを2セット以上設置している<ref name="全銀システムパンフ"/>。
また、基幹網としてIP-VPN網をバックアップ網としてISDN網を備え、それぞれを結んでいる<ref name="全銀システムパンフ"/>。
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== 外部リンク ==
*[https://www.zenginkyo.orzengin-net.jp/index.html 一般社団法人 全国銀行協会資金決済ネットワーク]
 
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