削除された内容 追加された内容
ひとまず。当初の見立てよりおおがかりになってきており、工期延長
72行目:
撮影2日目は、立体駐車場を廃墟に見立てての撮影だった<ref name="世界-48"/>。ところが手違いがあり、ベッソンらは500万フランの損害賠償を請求されることになった<ref name="世界-48"/>。ベッソンらは駐車場の経営者から撮影許可を得て、そこで数台の自動車をひっくり返して配置し、撮影にとりかかった<ref name="世界-48"/>。しかし、撮影許可を得ていたのは5階だったのに、ベッソンらは誤って6階で作業をしてしまった<ref name="世界-48"/>。駐車場経営者は、建物所有者とのあいだで係争があり、敗訴して6階の原状復帰を迫られていた<ref name="世界-48"/>。そのためフロアの清掃を済ませ、コンクリートの塗り直しを行うところだった<ref name="世界-48"/>。その直前にベッソンらが廃車を何台もひっくり返したため、車の油などが流出して汚れてしまった<ref name="世界-48"/>。原状復帰が遅れることで駐車場経営者は建物所有者に対して遅延損害金を支払う義務を負っており、駐車場経営者は、ベッソンらが汚損した6階の証拠写真を撮って調書を作成し、翌日に500万フランの損害賠償を求めてきたのである<ref name="世界-48"/>。
 
さらに、撮影フイルムをめぐるトラブルが発端で、ベッソンらはフイルム製造会社の[[アグフア・ゲバルト|アグフア社]]から10万フランの損害賠償を要求されることになった<ref name="世界-50"/>。アグファ社から購入した在庫品のフイルムを使用して撮影を始めると、撮影中のフイルム切断が多発するうえ、現像してみると画面上にノイズ{{refnest|group="注"|感光層の不良で、専門的には「スタチックマーク」と呼ばれる。}}が写り込んでいた<ref name="世界-50"/>。ベッソンらはアグフア社と交渉したが決裂、フイルム代の支払いを拒絶したところ、10万フランの支払いを求めて提訴されたのだった<ref name="世界-50"/>。
 
当初見込んでいた350万フランの予算に対し、実際に要した費用は税抜で3,289,949フランだった<ref name="世界-31"/>。当初確保した70万フランの資金は当座の撮影費で使い果たしてしまった<ref name="世界-151"/>。その後の現像や編集などは負債となった<ref name="世界-151"/>。費用面では、人件費とその社会保障費が大きく、負債総額は300万フランにのぼった<ref name="世界-151"/>。