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==タイトルの意味==
「葡萄」とは、神の怒りによって踏み潰される「人間」のことを意味すると一般に解釈されている。
{{quotation|また、私は見た。見よ。白い雲が起こり、その雲に人の子のような方(<ref>救世主を指す)</ref>が乗っておられた。頭には金の冠を被り、手には鋭い鎌を持っておられた。<br>すると、もう一人の御使いが聖所から出て来て、雲に乗っておられる方に向かって大声で叫んだ。「鎌を入れて刈り取ってください。地の穀物(<ref>神に選ばれた人間の比喩)</ref>は実ったので、取り入れる時が来ましたから」<br>そこで、雲に乗っておられる方が地に鎌を入れると、地は刈り取られた。<br>また、もう一人の御使いが、天の聖所から出て来たが、この御使いも、鋭い鎌を持っていた。<br>すると、火を支配する権威を持ったもう一人の御使いが、祭壇から出て来て、鋭い鎌を持つ御使いに大声で叫んで言った。「その鋭い鎌を入れ、地の葡萄(<ref>神に選ばれなかった人間の比喩)</ref>の房を刈り集めよ。葡萄は既に熟しているのだから」<br>そこで御使いは地に鎌を入れ、地の葡萄を刈り集めて、神の激しい怒りの大きな酒舟に投げ入れた。<br>その酒舟は都の外で踏まれたが、血は、その酒舟から流れ出て、馬のくつわに届くほどになり、千六百[[スタディオン]]に広がった。|[[ヨハネの黙示録]] 第14章(14:14~20(天の戦い、地における獣の増大、地の刈り入れ:鎌が地に投げ入れられる)}}
なお、怒りの葡萄(grapes of wrath)という表現は、同じく[[ヨハネの黙示録]]に題材を得たアメリカの女流詩人[[ジュリア・ウォード・ハウ]]の1862年出版の『共和国の戦いの歌』([[リパブリック賛歌]])の歌詞からとったものであり<ref name="nozaki_523">野崎孝訳『怒りの葡萄』解説p.523</ref>、当時としても広く知られているものであった。
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