「義経千本桜」の版間の差分
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そこへ鎌倉から、義経への使者として[[河越重頼|川越太郎重頼]]が訪れた。鎌倉に届けられた平家の武将の[[平知盛]]・平維盛・[[平教経]]の首が偽首だったこと、また頼朝を討てとの意を込めた初音の鼓を後白河院より受け取ったのは鎌倉に対する謀叛の疑いがあること、平家の平大納言時忠の娘である卿の君を娶ったことを質す。義経は、偽首を届けたのはいったん大将である知盛たちが死んだと世に知らせることで天下を静謐にしようとしたためであり、初音の鼓については院よりの賜り物なので返上できないが、兄頼朝への叛意はないことをあらわすため自ら手には触れないと心に決めている。また平家の女を妻にすることが咎められるというのなら頼朝の舅[[北条時政]]も平氏、まして卿の君は実は川越太郎の娘であり、それを時忠が養女に貰い受けたに過ぎないではないかという。だが義経の嫌疑を晴らすため卿の君は自害してしまう。義経は卿の君の最期を嘆き、川越も本心では悲しみつつも、卿の君の首を討った。
そのとき、表のほうから陣太鼓やときの声がどっと上がる。鎌倉からの討手として海野太郎と[[土佐坊昌俊|土佐坊正尊]]が攻め寄せてきたのだった。今海野たちと敵対してはまずいと義経が思うところ、なんと弁慶が門外で海野太郎を討取ってしまったとの知らせがくる。弁慶のせいでせっかくの卿の君の犠牲が無駄になった…と義経も川越も嘆くが、義経は初音の鼓を持ち駿河次郎と亀井六郎を供にして館から脱出する。
弁慶が邸内に戻ると、もはや中には誰もおらずひっそりしている。土佐坊正尊が手勢を率いてなだれ込み襲い掛かるが、弁慶は手勢を投げ飛ばし土佐坊の首を引き抜いて討取り、義経のあとを追ってゆく。
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== 関連項目 ==
{{Commonscat}}
* [[仮名手本忠臣蔵]]
* [[菅原伝授手習鑑]]
* [[源義経]]
* [[ゴン太]]
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